JP5687929B2 - 有機性廃棄物処理方法および有機性廃棄物処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、下水汚泥処理等の嫌気性消化処理に係る有機性廃棄物処理方法および有機性廃棄物処理装置に関する。
従来の一般的な生活雑排水等の下水は、下水処理場において、以下の処理が行われる。
下水処理場に送られた下水は、大きなゴミをとった後に最初沈殿池で、上澄み液と沈殿物である汚泥(以下、初沈汚泥と称す)とに分離される。上澄み液は曝気槽に送られ、曝気槽で好気性微生物により好気処理が行われる。好気処理が行われた処理液は最終沈殿池で、上澄み液と、沈殿物とに分離される。
最終沈殿池での上澄み液は、処理水として放流される。
最終沈殿池の沈殿物は、その一部が曝気槽に送られ好気処理を促進する一方、その他は、余剰汚泥として次の2つの方法で処理される。
余剰汚泥の第1の処理方法は、初沈汚泥とともに脱水工程で水分を除去し、脱水後の余剰汚泥、初沈汚泥を焼却、埋め立て等の最終処分を行う。
余剰汚泥の第2の処理方法は、下記の嫌気性消化処理を行った後、脱水し、焼却や埋め立て等の最終処分を行う。
従来の一般的な下水汚泥の嫌気性消化処理は、該下水汚泥を濃縮(沈殿)した後の初沈汚泥と該下水の上澄み液を好気性微生物で処理した後の残物である余剰汚泥とを、直接、嫌気性消化タンクに投入して処理している。
ここで、嫌気性消化タンクでの嫌気性消化処理は、35〜38℃で消化日数(初沈汚泥、余剰汚泥の当該タンクの滞留日数)が20〜30日の中温発酵と、50〜55℃で消化日数が10〜20日の高温発酵とがある。
嫌気性消化タンクでの消化温度を維持するために、外部から熱を嫌気性消化タンク内に供給して加温している。
最近、嫌気性消化処理を効率化、すなわち処理を早くするため、従来の嫌気性消化処理の前工程として、熱、オゾン、超音波、ミル破砕などの可溶化処理技術を付加して、メタンガスの増収、嫌気性消化処理後の汚泥量の削減を図る方法が現出している。
可溶化技術の中では熱処理が有望であり、初沈汚泥、余剰汚泥を混合して熱可溶化を行った後、消化処理する方式が主である。
ここで、熱可溶化を行うためには、160〜190℃の高温にするために、飽和水蒸気で加熱している。そのため、熱可溶化時、160〜190℃の高温であるとともに、1.7〜2.0気圧(0.7〜1.0MPa)の高温、高圧となる。
そこで、熱可溶化後に減圧する減圧タンクと、嫌気性消化タンクでの嫌気性消化処理の適温(中温発酵で35〜38℃、高温発酵で50〜55℃)まで冷却する冷却装置とが設備されている。
なお、本願に係わる先行技術文献としては、下記の特許文献1、2がある。
特表2003−500208号公報 特開2008−296192号公報
ところで、上述の余剰汚泥の第1の処理方法は、脱水後の余剰汚泥の量が多いため、その後の運搬等の作業が厄介である。
また、脱水後の余剰汚泥を燃やす場合には燃料が必要である。一方、脱水後の余剰汚泥を産業廃棄物として埋め立てる際には埋め立て場所の確保が困難となっている。また、埋め立て場所近くの住民に嫌悪感があるという不都合がある。
さらに、脱水後の余剰汚泥の量が多いために費用が嵩むという問題がある。
余剰汚泥の第2の処理方法は、消化タンクの容量が大きく、その割には汚泥の削減率が低いという欠点がある。また、嫌気性消化処理の前工程で熱可溶化する方法は、消化し易い初沈汚泥も熱処理してしまうことから熱エネルギの使用が不効率である。また、熱可溶化のために加熱したものを消化処理する前に、嫌気性消化処理の適温に冷却する必要がある。このように、加熱したものを再び冷却するため、エネルギ効率が悪い。
また、熱可溶化後の減圧のための減圧タンク、冷却のための冷却装置が必要であるとともに、加えた熱を回収する熱交換器などの補機類も必要となる。そして、これら設備のメンテナンスが必要であり、これにかかるコスト負担が大きいという問題がある。
本発明は上記実状に鑑み、エネルギが削減でき、かつ、設備、メンテナンスが必要なくコスト低減ができるとともに、廃棄物の減容化と効率の良いエネルギ回収が行える有機性廃棄物処理方法および有機性廃棄物処理装置の提供を目的とする。
上記目的を達成すべく、第1の本発明に関わる有機性廃棄物処理方法は、有機性廃棄物を、好気処理した後の余剰汚泥と前記有機性廃棄物の初沈汚泥とを別々に、処理する有機性廃棄物処理方法であって、前記余剰汚泥の流量を、当該余剰汚泥を後の熱可溶化後の嫌気性消化処理において前記初沈汚泥と混ぜた場合に、前記熱可溶化後の前記余剰汚泥の熱と前記初沈汚泥の熱とで、前記嫌気性消化処理の適温の温度範囲になるような所定の流量に調整する流量調整工程と、前記流量調整工程で所定の流量に調整された前記余剰汚泥を熱可溶化する熱可溶化工程と、前記熱可溶化工程で熱可溶化された前記余剰汚泥と前記初沈汚泥とに対して、加温する新たなエネルギが不要である前記嫌気性消化処理を行う嫌気性消化工程とを含んで成る。
望ましくは、前記嫌気性消化処理の適温の温度範囲は、中温発酵である35〜38℃程度または高温発酵である50〜55℃程度の温度範囲であり、前記熱可溶化工程は、120〜190℃の温度で行われるとよい。
第7の本発明に関わる有機性廃棄物処理装置は、第1の本発明に関わる有機性廃棄物処理方法を実現する装置である。
第1の本発明の有機性廃棄物処理方法および第7の本発明の有機性廃棄物処理装置によれば、熱可溶化の加温エネルギを嫌気性消化処理に利用するため、余分なエネルギを使用することなく、省エネルギ化が可能であり、設備、メンテナンスが不要になる。
第2の本発明に関わる有機性廃棄物処理方法は、第1の本発明の有機性廃棄物処理方法において、前記流量調整工程は、前記余剰汚泥が前記所定の流量になるように、当該余剰汚泥の濃度を調整する。
第8の本発明に関わる有機性廃棄物処理装置は、第2の本発明に関わる有機性廃棄物処理方法を実現する装置である。
第2の本発明の有機性廃棄物処理方法および第8の本発明の有機性廃棄物処理装置によれば、余剰汚泥の濃度を調整することで、余剰汚泥の流量を調整できる。
第3の本発明に関わる有機性廃棄物処理方法は、第1または第2の本発明の有機性廃棄物処理方法において、前記流量調整工程は、前記余剰汚泥の流量を、当該余剰汚泥を後に嫌気性消化処理において前記初沈汚泥と破砕した生ゴミとに混ぜた場合に前記嫌気性消化処理の適温となるような所定の流量に調整し、前記嫌気性消化工程は、前記熱可溶化工程で熱可溶化された前記余剰汚泥と前記初沈汚泥と前記破砕した生ゴミとに対して前記嫌気性消化処理を行っている。
第9の本発明に関わる有機性廃棄物処理装置は、第3の本発明に関わる有機性廃棄物処理方法を実現する装置である。
第3の本発明の有機性廃棄物処理方法および第9の本発明の有機性廃棄物処理装置によれば、生ゴミを余剰汚泥、初沈汚泥とともに、分解処理できる。
第4の本発明に関わる有機性廃棄物処理方法は、第1から第3のうちの何れかの本発明の有機性廃棄物処理方法において、前記嫌気性消化工程は、酸発酵を行う酸発酵工程とメタン発酵を行うメタン発酵工程とに分離されている。
第10の本発明に関わる有機性廃棄物処理装置は、第4の本発明に関わる有機性廃棄物処理方法を実現する装置である。
第4の本発明の有機性廃棄物処理方法および第10の本発明の有機性廃棄物処理装置によれば、嫌気性消化工程は、酸発酵を行う酸発酵工程とメタン発酵を行うメタン発酵工程とに分離しているので、酸発酵工程とメタン発酵工程とのそれぞれに適した雰囲気で処理を行えるため、効率的に嫌気性消化工程が行える。
第5の本発明に関わる有機性廃棄物処理方法は、第1から第4のうちの何れかの本発明の有機性廃棄物処理方法において、前記嫌気性消化工程で嫌気性消化処理された消化後有機性廃棄物を固液分離する第1固液分離工程と、前記第1固液分離工程で固液分離された固形分を前記嫌気性消化工程に循環する第1循環工程とを含んでいる。
第11の本発明に関わる有機性廃棄物処理装置は、第5の本発明に関わる有機性廃棄物処理方法を実現する装置である。
第5の本発明の有機性廃棄物処理方法および第11の本発明の有機性廃棄物処理装置によれば、嫌気性消化処理された消化後有機性廃棄物の固形分を嫌気性消化工程に循環するので、より多くのメタンガスを回収できるとともに、消化処理後の有機性廃棄物の固形分をより減容化することができる。
第6の本発明に関わる有機性廃棄物処理方法は、第1から第5のうちの何れかの本発明の有機性廃棄物処理方法において、前記嫌気性消化工程で嫌気性消化処理された消化後有機性廃棄物を固液分離する第2固液分離工程と、前記第2固液分離工程で固液分離された固形分を前記熱可溶化工程に循環する第2循環工程とを含んでいる。
第12の本発明に関わる有機性廃棄物処理装置は、第6の本発明に関わる有機性廃棄物処理方法を実現する装置である。
第6の本発明の有機性廃棄物処理方法および第12の本発明の有機性廃棄物処理装置によれば、嫌気性消化処理された消化後有機性廃棄物の固形分を熱可溶化工程に循環するので、より多くのメタンガスを回収できるとともに、消化処理後の有機性廃棄物の固形分をより減容化することができる。
本発明の有機性廃棄物処理方法および有機性廃棄物処理装置によれば、嫌気性消化処理のために加温する新たなエネルギが、不要で、かつ、有機性廃棄物の熱可溶化後の冷却設備、メンテナンスが必要なくコスト低減ができるとともに、廃棄物の減容化とメタンガスの増収により、効率の良いエネルギ回収が行える。
下水処理場を機能的に示す概念図である。 本発明に係わる実施形態1の有機汚泥処理装置を機能的に示す概念図である。 本発明に係わる実施形態2の有機汚泥処理装置を機能的に示す概念図である。 本発明に係わる実施形態3の有機汚泥処理装置を機能的に示す概念図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1は、下水処理場1を機能的に示す概念図である。
一般家庭等の生活雑排水、し尿などの下水(有機性廃棄物)は、下水道を通って図1に示す下水処理場1に送られる。
下水処理場1は、下水を上澄み水と汚泥(初沈汚泥)とに分離する最初沈殿池2と、最初沈殿池2の上澄み水を好気処理する曝気槽3と、曝気槽3で好気処理された好気性消化後有機性廃棄物を上澄み水と沈殿物とに分離する最終沈殿池4とが設備されている。
下水処理場1に送られた下水は、大きなゴミが除去された後に最初沈殿池2に送られる。 最初沈殿池2において、下水は自然沈下(自然沈殿)により、上澄み水と沈殿した固形物の汚泥とに分離される。この沈殿した固形物の汚泥は、以下、初沈汚泥と称す。
最初沈殿池2での上澄み水は、好気処理される曝気槽3に送られる。曝気槽3内には空気が入れられ、好気性微生物の活動が活発化されている。
曝気槽3において、有機物を含む上澄み水は、好気性微生物の消化によって処理される。なお、好気性微生物は、曝気槽3に送られる上澄み水に含まれているが、別途、曝気槽3に投入してもよい。
曝気槽3で好気処理された好気性消化後有機性廃棄物は、最終沈殿池4に送られる。
最終沈殿池4において、好気性消化後有機性廃棄物は、自然沈下(自然沈殿)により、上澄み水と沈殿物(汚泥)とに分離される。なお、最終沈殿池4の沈殿物(汚泥)は、殆どが最初沈殿池2での上澄み水の有機物を食して増えた好気性微生物である。
最終沈殿池4における上澄み水は処理水として抜き出され、放流等される。
一方、最終沈殿池4の沈殿物は、循環路p1を通って分岐路p21、p22に送られ、分岐路p21を介して、その一部が流量制御されて曝気槽3に送られるとともに、その他の沈殿物は、分岐路p22を介して、余剰汚泥として有機汚泥処理装置A1に送られ、最終的な処理が行われる。
<<実施形態1>>
図2は、本発明に係わる実施形態1の有機汚泥処理装置A1を機能的に示す概念図である。
有機汚泥処理装置A1は、余剰汚泥の濃度を調整して熱可溶化した後、消化しやすい初沈汚泥等とともに直接、嫌気性消化タンク7に投入して嫌気性消化処理を行う装置である。
具体的には、有機汚泥処理装置A1は、嫌気性消化し易い初沈汚泥や生ゴミ等は直接消化処理し、消化しにくい余剰汚泥は熱エネルギ(飽和蒸気圧下のl60〜190℃の熱)を加えて熱可溶化した熱可溶化余剰汚泥として消化し易くしてから、初沈汚泥等と混合して、嫌気性消化処理する。
有機汚泥処理装置A1では、余剰汚泥を初沈汚泥と混合して嫌気性消化タンク7内の温度が所定の範囲内となるよう、余剰汚泥の濃度の調整を行い、余剰汚泥の流量を調整している。
つまり、余剰汚泥を熱可溶化した後の高温(例えばl60〜190℃)の熱可溶化余剰汚泥を冷却することなく、また、常温(例えばl0〜25℃)の初沈汚泥を加温することなく、高温の熱可溶化余剰汚泥のもつ熱量と常温の初沈汚泥のもつ熱量との熱バランスが、嫌気性消化タンク7での嫌気性消化処理に適した所定範囲内に収まるようにしている。
有機汚泥処理装置A1は、余剰汚泥の濃度を調整する濃度調整装置5と、濃度調整後の余剰汚泥を熱可溶化する熱可溶化装置6と、熱可溶化された熱可溶化余剰汚泥や最初沈殿池2(図1参照)からの初沈汚泥等の嫌気性消化処理を行う嫌気性消化タンク7とを備える。
熱可溶化装置6は、余剰汚泥を高温・高圧の条件下で、熱可溶化させるための装置である。
具体的には、熱可溶化装置6は、余剰汚泥が投入される容器6aと、容器6a内の圧力、温度をそれぞれ測定する図示しない圧力センサ、温度センサと、ボイラ(図示せず)に接続して容器6a内へのスチームの供給を制御するスチームバルブ(図示せず)と、容器6a内の圧力を制御する圧力調節弁6bと、圧力調節弁6bとスチームバルブとを制御して容器6a内を所定温度及び所定圧力に制御する制御部とを備える。圧力調節弁6bは、熱可溶化装置6内の気圧を維持するために、及び減圧するために、その開度が制御される。
熱可溶化装置6は、余剰汚泥の供給及び余剰汚泥を熱可溶化した熱可溶化余剰汚泥の排出の際に、供給されるスチームを無駄に排出することなく滞留させる連続式の熱可溶化装置である。
ここで、容器6a内の所定圧力は0.2MPa〜1.0MPa、好ましくは0.5MPa〜0.8MPaであり、容器6a内の所定温度は120℃〜190℃、好ましくは150℃〜170℃である。制御部が、温度センサ、圧力センサにより測定された容器6a内の温度及び圧力に基づいて、スチームバルブと圧力調節弁6bとを開閉して、所定圧力及び所定温度とすることにより、容器6a内に投入された余剰汚泥が加水分解により熱可溶化されることとなる。
濃度調整装置5は、嫌気性消化タンク7に送られる熱可溶化した高温の熱可溶化余剰汚泥がもつ熱量と常温(例えば、10℃程度(冬)〜25℃程度(夏))の初沈汚泥がもつ熱量の容量バランスが、熱交換器等の設備を用いることなく嫌気性消化処理に適した所定の温度範囲となるように、熱可溶化装置6に送る余剰汚泥の濃度の調整を行い、その流量を調整する装置である。なお、所定の温度範囲とは、前記した中温発酵の場合には35〜38℃程度、高温発酵の場合には50〜55℃程度である。
濃度調整装置5には、余剰汚泥の濃度と流量とをそれぞれ計測するための濃度計、流量計(図示せず)が設けられている。濃度調整装置5での余剰汚泥の濃度と流量とを、濃度計と流量計とで実測することで、図示しない制御部により、熱可溶化装置6から嫌気性消化タンク7に送られる余剰汚泥の濃度の調整を行い、余剰汚泥の流量を調整している。
濃度調整装置5は、l20〜190℃の高温で熱可溶化した高温の熱可溶化余剰汚泥の熱と、常温の初沈汚泥の熱とで、嫌気性消化タンク7で行われる熱可溶化余剰汚泥および初沈汚泥の嫌気性消化処理を行うための適温とする。
例えば、熱可溶化装置6で熱可溶化された熱可溶化余剰汚泥の温度が160℃、初沈汚泥の温度が10℃であり、嫌気性消化タンク7における熱可溶化余剰汚泥および初沈汚泥の嫌気性消化処理の適温が35℃の場合、熱可溶化された熱可溶化余剰汚泥の嫌気性消化タンク7への流量F1と初沈汚泥の嫌気性消化タンク7への流量F2とは、熱量の平衡から次のように算出される。
160×F1+10×F2=35×(F1+F2) (1)
(1)式より、 5×F1=F2 (2)
の関係が導かれる。
従って、F1=(1/5)×F2の関係にあるので、熱可溶化余剰汚泥の嫌気性消化タンク7への流量F1を初沈汚泥の嫌気性消化タンク7への流量F2の1/5とすればよいことが分る。
(2)式の熱可溶化余剰汚泥の嫌気性消化タンク7への流量F1と初沈汚泥の嫌気性消化タンク7への流量F2との関係に従って、制御部により、熱可溶化余剰汚泥の嫌気性消化タンク7への流量F1と、初沈汚泥の嫌気性消化タンク7への流量F2とを決定し、流量F1、F2になるように制御する。
これにより、熱可溶化余剰汚泥の嫌気性消化タンク7への流量F1は、濃度調整装置5で余剰汚泥の濃度を調整することにより、制御される。すなわち、濃度調整装置5の余剰汚泥の濃度を調整することにより熱可溶化余剰汚泥の流量F1が調整されるので、(2)式の関係の流量F1に熱可溶化余剰汚泥を制御すればよい。
なお、初沈汚泥、熱可溶化余剰汚泥に加え、破砕した生ゴミを嫌気性消化タンク7で嫌気性消化処理する場合には、初沈汚泥の嫌気性消化タンク7への流量と破砕した生ゴミの嫌気性消化タンク7への流量とを加えた流量をF2として同様に演算すればよい。
濃度調整装置5における余剰汚泥の濃度調整は、脱水そのものによるものと一部未脱水の濃縮余剰汚泥と脱水した余剰汚泥とを混合する等の方法がある。
嫌気性消化タンク7は、熱可溶化した熱可溶化余剰汚泥と初沈汚泥の嫌気性消化処理を行うための槽である。
嫌気性消化タンク7(以下、消化タンク7と称す)は、図示しない制御部により制御される。
消化タンク7は、消化タンク7内に既に入っている熱可溶化余剰汚泥および初沈汚泥と新たに投入された高温の熱可溶化余剰汚泥と常温の初沈汚泥を攪拌して、混合するための攪拌装置7aと、嫌気性消化処理により発生するメタンガスを回収するための図示しないメタンガス回収器とを備えている。
消化タンク7は、その内部に配置される攪拌装置7aにより、消化タンク7内の有機性廃棄物である熱可溶化された高温の熱可溶化余剰汚泥と常温の初沈汚泥の温度分布を、嫌気性消化処理に適した温度に均一化することができる。
なお、消化タンク7は、図示しないが、消化タンク7内の有機性廃棄物である熱可溶化余剰汚泥および初沈汚泥のpH値を計測するpH計測器と、消化タンク7内にpH調整剤としてのアルカリ性物質を注入可能なpH調整器とを備えていてもよい。この場合には、pH計測器により消化タンク7内の有機性廃棄物のpH値をモニタして、pH調整器により、消化タンク7内の有機性廃棄物のpH値を調整することができる。
消化タンク7内に配置される攪拌装置7aは、攪拌翼7a1だけでもドラフトチューブ付攪拌翼7a1でもよい。
消化タンク7内に配置される攪拌装置7aは、筒状、ここでは円筒状であって、消化タンク7内の中央部を囲んで配置されるドラフトチューブ7a2と、ドラフトチューブ7a2の内部に配置されるとともに図示しない駆動装置により回転駆動される攪拌翼7a1とを備えている。
ドラフトチューブ付攪拌翼を備えるこの攪拌装置7aによれば、攪拌翼7a1が消化タンク7内の有機性廃棄物の熱可溶化余剰汚泥と初沈汚泥とを攪拌することにより、ドラフトチューブ7a2の内部において、上方から下方に向かう流れである下降流が形成される。また、消化タンク7内では、ドラフトチューブ7a2の外部(又は、周囲)において、下方から上方に向かう流れである上昇流が形成されるため、攪拌装置7aにより消化タンク7内の全体で有機性廃棄物の熱可溶化余剰汚泥と初沈汚泥とが攪拌されて、流動することとなり、熱可溶化余剰汚泥と初沈汚泥の温度分布の均一化が促進される。
また、消化タンク7には、消化タンク7内の有機性廃棄物の熱可溶化余剰汚泥および初沈汚泥の温度を計測する図示しない温度計を備える。温度計で計測された温度をフィードバックすることにより、消化タンク7内の有機性廃棄物が所定の温度となるべく、熱可溶化余剰汚泥(熱可溶化有機性廃棄物)と初沈汚泥のそれぞれの投入が、前記の如く、制御部により制御されている。
そして、熱可溶化装置6から排出された高温の熱可溶化された熱可溶化余剰汚泥と初沈汚泥とは、消化タンク7内において、攪拌装置7a内またはその近傍に投入される。これにより、消化タンク7において、熱可溶化された高温の熱可溶化余剰汚泥と、常温の初沈汚泥とを攪拌して混合することができるので、消化タンク7内の有機性廃棄物の温度の均一化が促進される。
例えば、熱可溶化装置6から排出された高温の熱可溶化余剰汚泥と初沈汚泥とは、ドラフトチューブ7a2の内部に、又はドラフトチューブ7a2の内部に向って投入され、より具体的には、攪拌翼7a1の近傍、又は上下方向から見て攪拌翼7a1と重なる位置で投入される。攪拌翼7a1の近傍又は上下方向で重なる位置は、攪拌翼7a1の攪拌により生じる流れが速い箇所であるため、熱可溶化された熱可溶化余剰汚泥が有する熱を常温の初沈汚泥に、より効率的に伝達させることが可能となる。
また、消化タンク7は、制御部の制御により、嫌気性消化処理である以下の処理が行われる。
嫌気性消化処理は、余剰汚泥から有機酸(主に酢酸(CHCOOH)、他にプロピオン酸(CCOOH)等)を生成する酸発酵と、有機酸からメタンガス(CH)と二酸化炭素(CO)を生成するメタン発酵との2つの工程がある。
嫌気性消化処理の2つの過程を単一の消化タンク7の中で同時並行的に行う場合、酸発酵処理及びメタン発酵処理が同時並行的に行われることになる。
そこで、前記の制御部は、まず、消化タンク7内の有機性廃棄物である熱可溶化余剰汚泥と初沈汚泥を、温度が35〜38℃(中温発酵)、又は50〜55℃(高温発酵)、pH値が6.5〜8.5となるように7〜30日維持する。
なお、消化タンク7内の熱可溶化余剰汚泥と初沈汚泥の温度が所定温度を下回った場合には、新たに熱可溶化余剰汚泥を投入することにより、消化タンク7内の有機性廃棄物の温度を上昇させる。一方、消化タンク7内の熱可溶化余剰汚泥と初沈汚泥の温度が所定温度を上回った場合には、新たに初沈汚泥を投入することにより、消化タンク7内の有機性廃棄物の温度を下降させる。
なお、消化タンク7内の温度が50〜55℃の場合には、メタン発酵処理の処理速度は、温度が35〜38℃の場合に比べ、2倍の処理能力を有する。
次に、有機汚泥処理装置A1を用いた有機汚泥処理方法(有機性廃棄物処理方法)について説明する。
有機汚泥処理装置A1を用いた有機汚泥処理方法は、濃度調整工程(流量調整工程)と、熱可溶化工程と、嫌気性消化工程とを有している。
濃度調整工程は、消化タンク7において初沈汚泥(ほぼ10〜25℃)と熱可溶化された高温の熱可溶化余剰汚泥(120℃〜190℃、好ましくは150℃〜170℃)とが混ざった場合にそれらの熱量で嫌気性消化される適温になるように、濃度調整装置5において、余剰汚泥の濃度を調整することで流量を調整する工程である。
すなわち、濃度調整装置5において余剰汚泥の濃度を調整することで余剰汚泥の流量を調整し、消化タンク7において、熱可溶化装置6で熱可溶化された熱可溶化余剰汚泥の流量が、消化タンク7において初沈汚泥と熱可溶化余剰汚泥とが混ざった場合に嫌気性消化の適温(中温発酵の場合には35〜38℃程度、高温発酵の場合には50〜55℃程度)になるようにしている。
具体的には、前記したように、例えば、熱可溶化装置6で熱可溶化された熱可溶化余剰汚泥の温度が160℃、初沈汚泥の温度が10℃であり、消化タンク7での熱可溶化余剰汚泥および初沈汚泥の嫌気性消化処理の適温が35℃の場合、熱可溶化余剰汚泥の消化タンク7への流量F1と初沈汚泥の消化タンク7への流量F2とは、前記の(1)式を用いて(2)式で表され、F1=(1/5)×F2であるので、熱可溶化余剰汚泥の消化タンク7への流量F1を初沈汚泥の消化タンク7への流量F2の1/5とすればよい。なお、破砕した生ゴミを消化タンク7へ投入する場合には、初沈汚泥の嫌気性消化タンク7への流量と破砕した生ゴミの嫌気性消化タンク7への流量とを加えた流量をF2とすればよい。
従って、濃度調整工程において、濃度調整装置5において余剰汚泥の濃度を調整することで、初沈汚泥の消化タンク7への流量F2に対する熱可溶化余剰汚泥の消化タンク7への流量F1を調整する。
本濃度調整工程により、消化タンク7における初沈汚泥および熱可溶化余剰汚泥の温度が嫌気性消化処理の適温になるので、嫌気性消化処理が効率的に行われることになる。
熱可溶化工程は、高温、高圧に制御された熱可溶化装置6内で、後工程での嫌気性消化処理を行い難い余剰汚泥を熱可溶化し、嫌気性消化工程において嫌気性消化処理が促進されるようにするための工程である。
熱可溶化装置6の内部はボイラ(図示せず)からのスチームにより、圧力が0.2MPa〜1.0MPa、好ましくは0.5MPa〜0.8MPa、温度が120℃〜190℃、好ましくは150℃〜170℃の高温、高圧に制御されている。
余剰汚泥は、連続的に高温、高圧の熱可溶化装置6内に供給され、熱可溶化される。これにより、熱可溶化装置6内で、余剰汚泥が熱可溶化した熱可溶化余剰汚泥(熱可溶化有機性廃棄物)を得ることができる。
また、熱可溶化装置6内で熱可溶化された熱可溶化余剰汚泥を排出する際には、熱可溶化装置6内の温度を所定の温度に制御するために、熱可溶化装置6内の高温のスチームを滞留させるとともに、熱可溶化装置6に供給するスチーム量を、余剰汚泥の供給量及び熱可溶化装置6内の温度とに応じて制御する。
嫌気性消化工程は、酸発酵工程とメタン発酵工程との2つの工程からなり、消化タンク7において行われる。
嫌気性消化工程に含まれる酸発酵工程とメタン発酵工程の2つの工程が単一の消化タンク7内で同時並行的に行われるので、熱可溶化余剰汚泥(熱可溶化有機性廃棄物)を消化タンク7内に供給し、消化タンク7内で温度が35〜38℃、又は50〜55℃、pH値が6.5〜8.5となるように7〜30日維持する。これにより、消化タンク7内で酸生成菌とメタン生成菌を増殖させ、かつ増殖した状態を維持できる。
そして、酸発酵した有機性廃棄物(酢酸(CHCOOH)、プロピオン酸(CCOOH))がメタン発酵して、メタンガス(CH)と二酸化炭素(CO)を発生して、固形分量が減少することとなる。
なお、嫌気性消化によって発生したメタンガスは、消化タンク7が備えるメタンガス回収器(図示せず)によって回収されて、ボイラ等に供給される。
嫌気性消化工程が行われ消化された有機性廃棄物である消化後有機性廃棄物は、図示しない脱水処理装置により、水分(脱水ろ液)と固形分(脱水汚泥ケーキ)とに分離される等して処理される。
なお、脱水汚泥ケーキは、乾燥装置により乾燥させて焼却するか、又は、有機汚泥処理装置A1の場外に搬出されて、コンポスト化されるか、又は埋め立てられる。また、脱水した脱水ろ液は、例えば、活性汚泥処理を行なう水処理系の活性汚泥処理場等に返流される。
以上、実施形態1の有機汚泥処理装置A1を用いた有機汚泥処理方法によれば、余分なエネルギを使用することなく、また、余分な熱交換等の補機を設置しなくて済む。そのため、有機汚泥処理装置A1でのエネルギの消費が少なく、かつ、設備やそのメンテナンスを必要とすることがない。例えば、熱エネルギは、従来に比べて、20%程度削減される。
また、設備、メンテナンスを必要としないことから、コストの削減が可能である。
さらに、余剰汚泥が消化し易くなるので、従来に比べて消化日数の短縮(従来の1/2〜1/4の消化日数)が可能である。
また、下水処理場1からの発生汚泥量の削減(従来の30〜50%減)が可能であり、消化ガス(メタンガス)の増収(従来の10〜30%増)を図れ、エネルギの回収が行える。
従って、エネルギの消費が少なく、設備、メンテナンスを必要としない余剰汚泥を効率的に処理する低コストの有機汚泥処理装置A1が得られる。
<<実施形態2>>
次に、実施形態2の有機汚泥処理装置A2を用いた有機汚泥処理方法(有機性廃棄物処理方法)について説明する。
図3は、本発明に係わる実施形態2の有機汚泥処理装置A2を機能的に示す概念図である。
実施形態2の有機汚泥処理装置A2は、実施形態1の嫌気性消化タンク7を、高い温度(例えば、約60℃)で発酵し易い酸発酵工程を行う酸発酵槽27と、低い温度(例えば、約35℃)で発酵し易いメタン発酵工程を行うメタン発酵槽28とに分けたものである。
その他の構成は、実施形態1と同様であるから、実施形態1と同様な構成要素には、20番台の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
酸発酵槽27は、制御部と、pH計測器と、pH調整器と、温度計と、攪拌装置27aとを備えている。
酸発酵槽27は、酸発酵槽27内の有機性廃棄物の熱可溶化余剰汚泥と初沈汚泥の温度を計測する温度計を備え、制御部により、酸発酵槽27内の有機性廃棄物(熱可溶化余剰汚泥と初沈汚泥)が所定の温度となるように、熱可溶化余剰汚泥と初沈汚泥の投入が制御されている。
具体的には、酸発酵槽27内の有機性廃棄物である熱可溶化余剰汚泥(温度120℃〜190℃、好ましくは150℃〜170℃)と初沈汚泥(例えば、温度10℃〜25℃程度)とを酸発酵に適した所定の温度(例えば、約60℃)とするために、熱可溶化余剰汚泥の流量F21と初沈汚泥との流量F22とが制御されている。
これにより、熱可溶化装置26から酸発酵槽27に送られる熱可溶化余剰汚泥(熱可溶化有機性廃棄物)(温度120℃〜190℃、好ましくは150℃〜170℃)を、酸発酵槽27内の熱可溶化余剰汚泥(熱可溶化有機性廃棄物)および初沈汚泥を嫌気性消化処理における酸発酵処理するのに適した温度(例えば、約60℃)に、加熱するための熱源とすることができる。
酸発酵槽27への熱可溶化された熱可溶化余剰汚泥の流量F21と初沈汚泥の酸発酵槽27への流量F22とは、(1)式、(2)式と同様に、次のように算出される。
例えば、熱可溶化装置26で熱可溶化された熱可溶化余剰汚泥の温度が160℃、初沈汚泥の温度が10℃であり、酸発酵槽27での熱可溶化余剰汚泥および初沈汚泥の嫌気性消化処理の適温が60℃の場合、酸発酵槽27への熱可溶化された熱可溶化余剰汚泥の流量F21と初沈汚泥の酸発酵槽27への流量F22とは、次のように算出される。
160×F21+10×F22 = 60×(F21+F22) (3)
(3)式より、 2×F21=F22 (4)
の関係が導かれる。
従って、F21=(1/2)×F22であるので、熱可溶化余剰汚泥の酸発酵槽27への流量F21を初沈汚泥の酸発酵槽27への流量F22の1/2とすればよいことが分る。
なお、初沈汚泥、熱可溶化余剰汚泥に加え、破砕した生ゴミを酸発酵槽27で嫌気性消化処理する場合には、初沈汚泥の酸発酵槽27への流量と破砕した生ゴミの酸発酵槽27への流量とを加えた流量をF22として同様に演算すればよい。
このように、高温の熱可溶化余剰汚泥の熱を有効に利用することで、消費する熱エネルギの低減が可能となる。
そして、酸発酵工程と、メタン発酵工程それぞれの工程に適した条件に制御することができ、効率的な嫌気性消化処理が可能になる。
ただし、この場合、40〜90°Cに調整したのちメタン発酵槽28に投入する。メタン発酵槽28は、メタン発酵槽28内の有機性廃棄物の温度を所定温度(例えば、約40℃)とするための熱交換器等が必要となる場合もある。
酸発酵槽27内に配置される酸発酵用攪拌装置27aは、攪拌翼27a1だけでもドラフトチューブ付攪拌翼27a1でもよい。
ドラフトチューブ付攪拌翼の場合の酸発酵用攪拌装置27aは、図2の攪拌装置7aに相当し、筒状、ここでは円筒状であって、酸発酵槽27内の中央部を囲んで配置されるドラフトチューブ27a2と、駆動装置(図示されず)により回転駆動されるとともにドラフトチューブ27a2の内部に配置された攪拌翼27a1とを、備えている。
そして、熱可溶化装置26から排出された高温の熱可溶化余剰汚泥(熱可溶化有機性廃棄物)、初沈汚泥等は、酸発酵槽27内において、酸発酵用攪拌装置27a内またはその近傍に投入される。具体的には、前記した図2の攪拌装置7aに対するのと同様、ドラフトチューブ27a2の内部に、又はドラフトチューブ27a2の内部に向かって投入され、より具体的には、攪拌翼27a1の近傍、又は上下方向から見て攪拌翼27a1と重なる位置で投入される。
これにより、攪拌翼27a1の近傍又は上下方向で重なる位置は、攪拌翼27a1の攪拌により生じる流れが速い箇所であるため、熱可溶化された熱可溶化余剰汚泥が有する熱を常温の初沈汚泥等に、より効率的に伝達させることが可能となる。
つまり、酸発酵用攪拌装置27aによれば、酸発酵槽27内の有機性廃棄物である熱可溶化余剰汚泥と初沈汚泥とに、実施形態1の嫌気性消化タンク7内の有機性廃棄物の熱可溶化余剰汚泥と初沈汚泥の流動と同様の流動を発生させることができて、酸発酵槽27内の有機性廃棄物の温度分布の均一化が促進される。
嫌気性消化工程における酸発酵工程及びメタン発酵工程をそれぞれ別々の槽である酸発酵槽27及びメタン発酵槽28に分けて行う2槽消化方式では、以下のようにして、酸発酵工程及びメタン発酵工程が行われる。
酸発酵工程では、熱可溶化余剰汚泥(熱可溶化有機性廃棄物)が酸発酵槽27に供給され、酸発酵槽27が備える制御部は、酸発酵槽27内の有機性廃棄物の熱可溶化余剰汚泥と初沈汚泥とを、温度が35〜38℃、又は50〜56℃、pH値が5〜7となるように1〜2日維持する。これにより、酸生成菌を増殖させ、かつ増殖した状態を維持できる。そのため、適温で酸発酵でき、熱可溶化余剰汚泥と初沈汚泥とから酢酸、プロピオン酸を生成できる。
次のメタン発酵工程では、酸発酵処理された有機性廃棄物がメタン発酵槽としてのメタン発酵槽28に供給され、メタン発酵槽28の制御部は、メタン発酵槽28内の有機性廃棄物を、温度が35〜38℃、又は50〜56℃、pH値が6.5〜8.5となるように5〜30日維持する。これにより、メタン生成菌を増殖させ、かつ増殖した状態を維持できる。そして、酸発酵槽27で酸発酵した有機性廃棄物(酢酸、プロピオン酸等)が、メタン発酵槽28でメタン発酵して、メタンガスと二酸化炭素を発生して、固形分量が減少することとなる。
実施形態2の有機汚泥処理装置A2によれば、嫌気性消化工程の酸発酵工程とメタン発酵工程とを分けて、それぞれ酸発酵工程とメタン発酵工程とに適した温度で処理を行うので、有機性廃棄物(熱可溶化余剰汚泥、初沈汚泥、生ゴミ等)を効率良く分解することが可能である。そのため、嫌気性消化処理が効果的に行える。
その他、実施形態1と同様な作用効果を奏する。
<<実施形態3>>
次に、実施形態3の有機汚泥処理装置A3を用いた有機汚泥処理方法(有機性廃棄物処理方法)について説明する。
図4は、本発明に係わる実施形態3の有機汚泥処理装置A3を機能的に示す概念図である。
有機汚泥処理装置A3は、実施形態2の有機汚泥処理装置A2の構成のほかに、メタン発酵槽38から排出される嫌気性消化後処理汚泥(消化後有機性廃棄物)を固形分と液体分(水分)とを固液分離する固液分離装置39と、固液分離装置39で分離された固形分を酸発酵槽37に戻すパイプラインの循環ライン31とをさらに備えたものである。
その他の構成は、実施形態2と同様であるから、実施形態2と同様な構成要素には30番台の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
固液分離装置39は、酸発酵槽37、メタン発酵槽38から排出される嫌気性消化後処理汚泥(消化後有機性廃棄物)の固液分離を行う。
循環ライン31は、酸発酵槽37、メタン発酵槽38内で嫌気性消化された消化後有機性廃棄物が固液分離装置39で固液分離された固形分を、再び、酸発酵槽37内に循環させるためのパイプラインである。また、循環ライン31は図示しない循環ポンプを備えており、熱可溶化余剰汚泥(熱可溶化有機性廃棄物)と初沈汚泥とに、固液分離された固形分を合流させて、酸発酵槽37内に循環させる。
酸発酵槽37内に配置される酸発酵用攪拌装置37aは、攪拌翼37a1だけでもドラフトチューブ付攪拌翼37a1でもよい。
ドラフトチューブ付攪拌翼の場合の酸発酵用攪拌装置37aは、図2の攪拌装置7aに相当し、筒状、ここでは円筒状であって、酸発酵槽37内の中央部を囲んで配置されるドラフトチューブ37a2と、駆動装置(図示されず)により回転駆動されるとともにドラフトチューブ37a2の内部に配置された攪拌翼37a1とを、備えている。
そして、熱可溶化装置36から排出された高温の熱可溶化余剰汚泥(熱可溶化有機性廃棄物)と初沈汚泥と循環ライン31からの消化後有機性廃棄物の固形分は、酸発酵槽37内において、酸発酵用攪拌装置37a内またはその近傍に投入される。具体的には、前記した攪拌装置7a(図2参照)に対するのと同様、ドラフトチューブ37a2の内部に、又はドラフトチューブ37a2の内部に向って投入される。より具体的には、攪拌翼37a1の近傍、又は上下方向から見て攪拌翼37a1と重なる位置で投入される。
これにより、攪拌翼37a1の近傍又は上下方向で重なる位置は、攪拌翼37a1の攪拌により生じる流れが速い箇所であるため、熱可溶化された熱可溶化余剰汚泥が有する熱を常温の初沈汚泥および消化後有機性廃棄物の固形分に、より効率的に伝達させることが可能となる。
つまり、酸発酵用攪拌装置37aによれば、酸発酵槽37内の有機性廃棄物である熱可溶化余剰汚泥と初沈汚泥と消化後有機性廃棄物の固形分とに、実施形態1の嫌気性消化タンク7内の有機性廃棄物の熱可溶化余剰汚泥と初沈汚泥の流動と同様の流動を発生させることができて、酸発酵槽37内の有機性廃棄物の温度分布の均一化が促進される。
酸発酵槽37への熱可溶化された熱可溶化余剰汚泥の流量F31と、酸発酵槽37への初沈汚泥の流量F32と、循環ライン31からの消化後有機性廃棄物の固形分の流量F33は、次のように算出される。
例えば、熱可溶化装置36で熱可溶化された熱可溶化余剰汚泥の温度が160℃、初沈汚泥の温度が10℃、循環ライン31からの消化後有機性廃棄物の固形分の温度が20℃であり、酸発酵槽37での熱可溶化された熱可溶化余剰汚泥および初沈汚泥および消化後有機性廃棄物の固形分の嫌気性消化処理の適温が60℃の場合、熱可溶化された熱可溶化余剰汚泥の酸発酵槽37への流量F31と、初沈汚泥の酸発酵槽37への流量F22と、循環ライン31からの消化後有機性廃棄物の固形分の酸発酵槽37への流量F33とは、(1)式、(2)式と同様に、次のように算出される。
160×F31+10×F32+20×F33
=60×(F31+F32+F33) (5)
(5)式より、 F31=(1/10)×(5×F32+4×F33) (6)
の関係が導かれる。
従って、F31=(1/10)×(5×F32+4×F33)の関係があるので、熱可溶化余剰汚泥の酸発酵槽37への流量F31を、初沈汚泥の酸発酵槽37への流量F32の1/2と、循環ライン31からの消化後有機性廃棄物の固形分の酸発酵槽37への流量F33の2/5とを加えた流量とすればよいことが分る。
なお、(5)式、(6)式では、消化後有機性廃棄物の固形分の熱容量を、熱可溶化余剰汚泥の熱容量と初沈汚泥の熱容量と同等であると仮定して演算を行ったが、消化後有機性廃棄物の固形分の熱容量が熱可溶化余剰汚泥の熱容量と初沈汚泥の熱容量と異なる場合には、F33の項に熱容量を係数として乗算して演算すればよい。
なお、初沈汚泥、熱可溶化余剰汚泥、消化後有機性廃棄物の固形分に加え、破砕した生ゴミを酸発酵槽37で嫌気性消化処理する場合には、初沈汚泥の酸発酵槽37への流量と破砕した生ゴミの酸発酵槽37への流量とを加えた流量をF32として同様に演算すればよい。
このように、高温の熱可溶化余剰汚泥の熱を有効に利用することで、消費する熱エネルギの低減が可能となる。
つぎに、有機汚泥処理装置A3を用いた有機汚泥処理方法について説明する。
実施形態3の有機汚泥処理方法は、嫌気性消化工程の酸発酵工程において消化後有機性廃棄物を固液分離工程(第1固液分離工程)と、固液分離工程で分離した固形分を循環させる循環工程(第1循環工程)とを有する点が、実施形態2の有機汚泥処理方法と相違する。この固液分離工程、循環工程を経てから、消化後有機性廃棄物の固形分の嫌気性消化工程が行われる。
固液分離工程は、固液分離装置39で、酸発酵槽37,メタン発酵槽38で嫌気性消化された消化後有機性廃棄物を固形分と液体分(水分)とに分離する。
循環工程は、固液分離工程で分離された消化後有機性廃棄物の固形分を循環ライン31によって、酸発酵槽37に循環させ、消化後有機性廃棄物の固形分を再度、嫌気性消化処理するための工程である。なお、循環工程は、任意の回数繰り返すことができる。
実施形態3の有機汚泥処理装置A3を用いた有機汚泥処理方法によれば、循環ライン31により嫌気性消化された消化後有機性廃棄物の固形分を酸発酵槽37内に循環させるため、有機性廃棄物の熱可溶化余剰汚泥、初沈汚泥等を繰り返し嫌気性消化することとなる。
これによれば、有機性廃棄物を一度だけ嫌気性消化した場合に比べて、より多くのメタンガスを回収するとともに、有機性廃棄物の固形分をより減容化することができる。
例えば、従来、50%の消化率であったものが1回戻すことで、70〜75%位消化できる。また、さらに戻すことで80%位まで消化を促進することができる。
なお、実施形態1、2の有機汚泥処理装置A1、A2を用いた有機汚泥処理方法の作用効果は、同様に奏する。
また、有機性廃棄物の減容化、メタンガスの回収は、実施形態1、2、3の順で効果が大きくなる。
なお、実施形態3の有機汚泥処理装置A3を用いた有機汚泥処理方法において、循環ライン31を介して消化後有機性廃棄物の固形分を酸発酵槽37内に循環させることにより、嫌気性消化処理を繰り返し行なっているが、実施形態3の有機汚泥処理装置A3及び有機汚泥処理方法はこれに限定されるものでない。
例えば、循環ラインを酸発酵槽37内ではなく、図4中の二点鎖線で示す循環ライン32を介して熱可溶化装置36に循環させるように構成してもよい。この有機汚泥処理装置A3であれば、循環ライン32を介して(第2固液分離工程)、消化後有機性廃棄物の固形分が熱可溶化装置36に循環され(第2循環工程)、再度、熱可溶化装置36を経て酸発酵槽37、メタン発酵槽38内に供給される。
よって、有機汚泥処理装置A3を用いた有機汚泥処理方法であれば、再度、熱可溶化処理をされた消化後有機性廃棄物の固形分が酸発酵槽37、メタン発酵槽38に供給されるため、さらに、より多くのメタンガスを回収することが可能となる。
或いは、消化後有機性廃棄物の固形分を、循環ラインを介して、酸発酵槽37および熱可溶化装置36に循環させるように構成してもよい。
同様に、実施形態1の有機汚泥処理装置A1において、嫌気性消化タンク7の後に固液分離装置を配置して消化後有機性廃棄物を固液分離した固形分を、再度、嫌気性消化タンク7および/または熱可溶化装置6に循環するように構成してもよい。これにより、有機汚泥処理装置A1での有機性廃棄物の減容化、メタンガスの回収の向上が図れる。
なお、実施形態1〜3の(1)式〜(6)式等では、熱可溶化余剰汚泥の熱容量と初沈汚泥の熱容量と破砕した生ゴミの熱容量と循環ライン31からの消化後有機性廃棄物の固形分の熱容量とを同等として演算を行う場合を例示したが、各熱容量が異なる場合には、(1)式〜(6)式の各流量の項に熱容量を係数として乗算して、演算を行えばよい。
なお、実施形態1〜3では、余剰汚泥を嫌気性消化処理の適温にするための流量を、余剰汚泥の濃度で調整する場合を例示して説明したが、直接、余剰汚泥の流量で調整を行うように構成してもよい。
5、25、35 濃度調整装置(流量調整手段)
6、26、36 熱可溶化装置(熱可溶化手段)
7 嫌気性消化タンク(嫌気性消化処理手段)
27、37 酸発酵槽(酸発酵部、嫌気性消化処理手段)
28、38 メタン発酵槽(メタン発酵部、嫌気性消化処理手段)
31、32 循環ライン(第1循環手段、第2循環手段)
39 固液分離装置(第1固液分離手段、第2固液分離手段)
A1、A2、A3 有機汚泥処理装置(有機性廃棄物処理装置)

Claims (14)

  1. 有機性廃棄物を、好気処理した後の余剰汚泥と前記有機性廃棄物の初沈汚泥とを別々に、処理する有機性廃棄物処理方法であって、
    前記余剰汚泥の流量を、当該余剰汚泥を後の熱可溶化後の嫌気性消化処理において前記初沈汚泥と混ぜた場合に、前記熱可溶化後の前記余剰汚泥の熱と前記初沈汚泥の熱とで、前記嫌気性消化処理の適温の温度範囲になるような所定の流量に調整する流量調整工程と、
    前記流量調整工程で所定の流量に調整された前記余剰汚泥を熱可溶化する熱可溶化工程と、
    前記熱可溶化工程で熱可溶化された前記余剰汚泥と前記初沈汚泥とに対して、加温する新たなエネルギが不要である前記嫌気性消化処理を行う嫌気性消化工程とを
    含んで成ることを特徴とする有機性廃棄物処理方法。
  2. 前記嫌気性消化処理の適温の温度範囲は、中温発酵である35〜38℃程度または高温発酵である50〜55℃程度の温度範囲であり、
    前記熱可溶化工程は、120〜190℃の温度で行われる
    ことを特徴とする請求項1に記載の有機性廃棄物処理方法。
  3. 前記流量調整工程は、前記余剰汚泥が前記所定の流量になるように、当該余剰汚泥の濃度を調整する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機性廃棄物処理方法。
  4. 前記流量調整工程は、前記余剰汚泥の流量を、当該余剰汚泥を後に嫌気性消化処理において前記初沈汚泥と破砕した生ゴミとに混ぜた場合に前記嫌気性消化処理の適温となるような所定の流量に調整し、
    前記嫌気性消化工程は、前記熱可溶化工程で熱可溶化された前記余剰汚泥と前記初沈汚泥と前記破砕した生ゴミとに対して前記嫌気性消化処理を行う
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の有機性廃棄物処理方法。
  5. 前記嫌気性消化工程は、酸発酵を行う酸発酵工程とメタン発酵を行うメタン発酵工程とに分離される
    ことを特徴とする請求項1から請求項のうちの何れか一項に記載の有機性廃棄物処理方法。
  6. 前記嫌気性消化工程で嫌気性消化処理された消化後有機性廃棄物を固液分離する第1固液分離工程と、
    前記第1固液分離工程で固液分離された固形分を前記嫌気性消化工程に循環する第1循環工程とを
    含むことを特徴とする請求項1から請求項のうちの何れか一項に記載の有機性廃棄物処理方法。
  7. 前記嫌気性消化工程で嫌気性消化処理された消化後有機性廃棄物を固液分離する第2固液分離工程と、
    前記第2固液分離工程で固液分離された固形分を前記熱可溶化工程に循環する第2循環工程とを
    含むことを特徴とする請求項1から請求項のうちの何れか一項に記載の有機性廃棄物処理方法。
  8. 有機性廃棄物を、好気処理した後の余剰汚泥と前記有機性廃棄物の初沈汚泥とを別々に、処理する有機性廃棄物処理装置であって、
    前記余剰汚泥の流量を、当該余剰汚泥を後の熱可溶化後の嫌気性消化処理において前記初沈汚泥と混ぜた場合に、前記熱可溶化後の前記余剰汚泥の熱と前記初沈汚泥の熱とで、前記嫌気性消化処理の適温の温度範囲になるような所定の流量に調整する流量調整手段と、
    前記流量調整手段で所定の流量に調整された前記余剰汚泥を熱可溶化する熱可溶化手段と、
    前記熱可溶化手段で熱可溶化された前記余剰汚泥と前記初沈汚泥とに対して、加温する新たなエネルギが不要である前記嫌気性消化処理を行う嫌気性消化処理手段とを
    備えることを特徴とする有機性廃棄物処理装置。
  9. 前記嫌気性消化処理の適温の温度範囲は、中温発酵である35〜38℃程度または高温発酵である50〜55℃程度の温度範囲であり、
    前記熱可溶化は、120〜190℃の温度で行われる
    ことを特徴とする請求項8に記載の有機性廃棄物処理装置。
  10. 前記流量調整手段は、前記余剰汚泥が前記所定の流量になるように、当該余剰汚泥の濃度を調整する
    ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の有機性廃棄物処理装置。
  11. 前記流量調整手段は、前記余剰汚泥の流量を、当該余剰汚泥を後に嫌気性消化処理において前記初沈汚泥と破砕した生ゴミとに混ぜた場合に前記嫌気性消化処理の適温となるような所定の流量に調整し、
    前記嫌気性消化処理手段は、前記熱可溶化手段で熱可溶化された前記余剰汚泥と前記初沈汚泥と前記破砕した生ゴミとに対して前記嫌気性消化処理を行う
    ことを特徴とする請求項8から請求項10のうちの何れか一項に記載の有機性廃棄物処理装置。
  12. 前記嫌気性消化処理手段は、酸発酵を行う酸発酵部とメタン発酵を行うメタン発酵部とに分離して構成される
    ことを特徴とする請求項から請求項11のうちの何れか一項に記載の有機性廃棄物処理装置。
  13. 前記嫌気性消化処理手段で嫌気性消化処理された消化後有機性廃棄物を固液分離する第1固液分離手段と、
    前記第1固液分離手段で固液分離された固形分を前記嫌気性消化処理手段に循環する第1循環手段とを
    備えることを特徴とする請求項から請求項12のうちの何れか一項に記載の有機性廃棄物処理装置。
  14. 前記嫌気性消化処理手段で嫌気性消化処理された消化後有機性廃棄物を固液分離する第2固液分離手段と、
    前記第2固液分離手段で固液分離された固形分を前記熱可溶化手段に循環する第2循環手段とを
    備えることを特徴とする請求項から請求項13のうちの何れか一項に記載の有機性廃棄物処理装置。
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