JP5687252B2 - 電気炉材料供給システム - Google Patents
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Description
また、電気炉と材料保管部の間に、計量バケットと、搬送専用台車と、投入バケット台車を、設け、バケット内の材料を次々と受け渡して行く電気炉材料供給システムがあった。
また、リレー式の電気炉材料供給システムは、バケット内の材料を次のバケットへ移し替える際に、騒音や粉塵が発生し作業環境が悪化するといった問題や、材料のこぼれによる運転の一時停止で計画通りの操業が行なえないといった問題があった。さらに、1つの電気炉に対して、複数の材料積み下ろし用クレーンや昇降装置、高低差の大きい段差部が必要で、設備費用がかかると共に、高い天井の建屋でなければ導入が困難といった問題があった。
また、上記投入台車は上記バケットを前後移動させるための複数の荷役用搬送ローラを有し、上記トラバース台車は、上記バケットを前後移動させるための移載用搬送ローラを有しているものである。
本発明に係る電気炉材料供給システムは、図1及び図2に示すように、縦穴型材料ヤードや地上仕切り型の材料ヤード等の材料保管部91から誘導炉等の電気炉90へ、金属等の材料Wを供給するためのシステムである。
材料Wが収容可能な複数(2個)のバケット1,1と、1個のバケット1を搭載可能であって材料保管部91と電気炉90との間を前後水平方向に往復移動可能な自走式の投入台車2と、材料保管部91の近傍にて材料保管部91からの材料Wをバケット1に収容させるための材料受け部3と、材料受け部3の前方位置かつ投入台車2の後方位置にて左右水平方向に往復移動可能に設けられたトラバース台車5と、材料保管部91の材料Wを材料受け部3のバケット1へ受け渡すための材料受け渡し装置6と、を備えている。
一個のバケット1に対応する2列の第1移載ローラ群55Aと、他のバケット1に対応する残り2列の第2移載ローラ群55Bとを、夫々、駆動・停止制御可能に設けている。つまり、第1移載ローラ群55Aを駆動させるための駆動源(電動モータ)と、第2移載ローラ群55Bを駆動させるための駆動源(電動モータ)と、を備えている。
また、受け入れ台31は、左右方向に沿った前後一対の受け入れ用レール39,39に沿って走行する複数の車輪38,38と、左右方向走行用駆動源(電動モータ)と、受け入れ用搬送ローラ35を駆動させるための駆動源(電動モータ)と、を備えている。
図3に示すように、材料保管部91からリフマグによって材料Wを持ち上げ、材料受け部3の空状態バケット1Aに材料Wを投入する。ここで、材料Wが電気炉90に投入すべき重量か否かを計測して判定する。重量計測は、リフマグが持ち上げた材料Wをリフマグに付設されている計量器で計測する(材料受け渡し装置6よる計測)、或いは、空状態と材料収容状態との重量の差を材料受け部3(受け入れ台31)に設けた計量器で計測する(材料受け部3による計測)。また、計量器は漏斗部材37に付設しても良い。また、重量計測は、材料受け渡し装置6による計量と、材料受け部3(受け入れ台31や漏斗部材37等)により計量の両方で行なっても良い。
そして、受け入れ台31の受け入れ用搬送ローラ35を駆動させて材料収容状態バケット1Bを前方水平移動させてトラバース台車5へ送り出すと共に、トラバース台車5の第1移載ローラ群55Aを駆動させて受け入れ台31からの材料収容状態バケット1Bを引き込む。
図6に示すように、トラバース台車5を左右水平方向に移動させて、第2移載ローラ群55Bが投入台車2の後方位置に対応するように配置する。
そして、投入台車2の荷役用搬送ローラ25を駆動させて、搭載している空状態バケット1Aを後方水平移動させてトラバース台車5へ送り出すと共に、トラバース台車5の第2移載ローラ群55Bを駆動させて投入台車2からの空状態バケット1Aを引き込んで、トラバース台車5に空状態バケット1Aを移載する。
また、投入台車2の走行中、及び、トラバース台車5から受け入れ台31に空状態バケット1Aを移載中に、図示省略するが、リフマグにて、次に電気炉90へ供給すべき材料Wの吊り上げを開始しておくのが望ましい。また、トラバース台車5から受け入れ台31への空状態バケット1Aの移載終了後、トラバース台車5を、第1移載ローラ群55Aが受け入れ台31の前方位置となるように配設する。
また、電気炉90への材料Wを投入中に、材料受け部3の空状態バケット1Aに、次に電気炉90へ供給すべき材料Wを収容及び計測する。
或いは、材料受け部3にてバケット1内に次の材料Wの収容が完了する前に、空状態バケット1Aを搭載した投入台車2が投入用レール29の後部に戻れた場合は、空状態のバケット1Aを、トラバース台車5に移載させて、受け入れ台31から材料収容状態バケット1Aが移載可能となるのを待っても良い。
また、図6に於て、投入台車2から空状態バケット1Aをトラバース台車5に移載させ、直ぐに(トラバース台車5を左右方向移動させずにそのままの位置で)、空状態バケット1Aを受け入れ台31に移載させ、その後、トラバース台車5を左右水平移動させて、トラバース台車5に搭載している材料収容状態バケット1Bを投入台車2へ移載させても良い。
また、従来のような、電気炉90と材料保管部91の間で1台の台車を往復移動させる往復移動式システム、或いは、電気炉90と材料保管部91の間に、計量バケットと、前後往復搬送専用台車と、前後往復投入台車と、を設け、バケット内の材料Wを次々と受け渡して行くシステム、とは異なり、本発明は、空状態バケット1Aと材料収容状態バケット1Bを入れ替えて繰り返し使用するバケットループ式(入れ替え式)とし、迅速かつ計画的に材料を供給可能としながらも、騒音や粉塵の発生を軽減し、材料こぼれの虞が無いシムテムを実現している。
具体的には、投入ラインが3本(電気炉90が3つ、投入台車2が3台)、トラバース台車5が1台、受け入れ台31が1台の場合を説明する。材料保管部91は図示省略している。
説明を容易にするために、複数の電気炉90を夫々、第1電気炉90A、第2電気炉90B、第3電気炉90Cと呼ぶ。第1電気炉90Aに対応する投入台車2を第1投入台車2と呼び、第2電気炉90Bに対応する投入台車2を第2投入台車2と呼び、第3電気炉90Cに対応する投入台車2を第3投入台車2と呼ぶ。また、丸枠(円)で囲んだ番号1〜5に、夫々対応するバケット1を、第1〜5バケット1と呼ぶ。
先ず、受け入れ台31の空状態の第1バケット1Aに材料Wを収容する(材料収容工程)。材料収容状態の第1バケット1Bを前方水平移動させてトラバース台車5に移載させ、トラバース台車5を左右水平移動させ、空状態の第2バケット1Aを後方水平移動させて受け入れ台31へ移載させるバケット入れ替え作業を行なう(受け入れ側バケット入れ替え工程)。
その後、第2投入台車2から、空状態の第4バケット1Aを後方水平移動させてトラバース台車5に移載させ、トラバース台車5を左右水平移動させ、トラバース台車5から材料収容状態の第2バケット1Bを前方水平移動させて第2投入台車2に移載させるバケット入れ替え作業(投入側バケット入れ替え工程)を行なって、図11(f)の状態となる。
そして、図12(g)と図12(h)に於て、受け入れ台31上の材料収容状態の第3バケット1Bを前方水平移動させてトラバース台車5に移載させ、トラバース台車5を左右水平移動させ、トラバース台車5上の空状態の第4バケット1Aを後方水平移動させて受け入れ台31へ移載させるバケット入れ替え作業を行なう(受け入れ側バケット入れ替え工程)。
また、第1投入台車2が第1電気炉90への材料投入が完了していれば、投入台車2を投入用レール29の後部に戻す。
図12(l)の状態は、第1電気炉90Aに対応する搬送投入ラインに於て、材料収容状態と空状態のバケット1の配置が、図11(b)の状態と同じとなり、第2投入台車2や第3投入台車2の材料投入が終了して戻ってくるのに対応させて、図11(b)〜図12(l)を用いて説明した作業(工程)を繰り返す。
なお、本発明に於て、バケット入れ替え作業(投入側バケット入れ替え工程)を順次行なうとは、入れ替えが終了した投入台車2と隣り合う投入台車2に対してバケット入れ替え作業を行なう場合(左右一方向側から順番に行なう場合)に限らず、材料投入が終了して投入用レール29の後部に戻ってきた投入台車2の順に入れ替え作業を行なう場合(投入ラインを1本や複数本飛ばす場合)や、生産計画において優先度の高い投入台車2(投入ライン)順に行なう場合も含む。
例えば、操業中に、溶湯成分が異常を生じ、投入すべき材料Wのキャンセルや変更が必要となった場合、不要となった材料Wを収容しているバケット1を搭載した受け入れ台31又はトラバース台車5を、ラインアウト台近傍まで走行させて、不要となった材料Wを収容しているバケット1を、ラインアウト台へ送り出す。このようにすることで、バケット1を持ち上げて移動させて、バケット1内の不要になった材料Wを取り出す専用の炉前変更作業設備が必要なく、設備の簡略化が図れると共に、材料Wの変更やキャンセルに容易かつ迅速に対応可能となる。
このように、材料受け部3を構成することで、リフマグのクレーンレール60を図1や図3及び図9の場合と比べて低い位置に配設でき、天井の低い建屋であってもリフマグを使用したシステムの導入が容易となる(天井を高く設ける必要がなくなる)。
左右一対のアーム部80,80には、コイルバネ等の複数の弾発部材81を介して平面視門型の連結枠部82が接続されている。連結枠部82は、アーム部80の上方位置でアーム部80に平行状に配設される左右一対のバケット保持部82a,82aを有している。また、揺動台71は、連結枠部82の前部に、バケット1の投入口10aの左右側方及び下方を覆う横倒コの字状の投入ガイド部材27を有している。投入ガイド部材27によって電気炉90の投入口へ接近させて投入可能とし材料こぼれを防止している。
また、投入台車2の振動手段23は、バケット保持部82aに固着される電動回転式又はピストン運動式の振動発生機である。
また、投入台車2の揺動台71に、バケット1の左右方向の移動を規制する左右一対のガイドレール11,11を備えている。なお、図示省略するが、トラバース台車5や受け入れ台31にもガイドレールを設けるのが望ましい。
例えば、固定手段26は、バケット保持部82aに固着されバケット連結部12を下方へ押圧する油圧又は空圧或いは電動機械式のシリンダー等のアクチュエータ61と、バケット保持部82aに設けられアクチュエータ61と上下方向対面状に配設される支持面62と、弾発部材81と、を備え、駆動スプロケット72を回転させ、揺動台71を揺動させて、バケット1を荷役用搬送ローラ25から離間させ、バケット保持部82aの支持面62を、バケット連結部12の下面に接触させて、その接触と略同時に、アクチュエータ61にてバケット連結部12を押圧して、アクチュエータ61の伸縮ロッド先端部と支持面62とでバケット連結部12を挟持して固定する(弾発部材81が短縮することで、バケット連結部12の下面と支持面62が面状接触する)。
又は、固定手段26は、アクチュエータ61の伸縮ロッドを伸長させて、バケット連結部12を押圧することで、バケット保持部82aが上昇し、弾発部材81が伸びてアーム部80を上昇させず、アクチュエータ61の伸縮ロッド先端部と支持面62とでバケット連結部12を挟持して固定させても良い。そして、固定後に揺動を開始させても良い。
又は、固定手段26は、アーム部80とバケット保持部82aの間にアクチュエータ等の上下方向接近離間装置(手段)を設け、バケット保持部82aを水平状のまま上方へ移動して、バケット保持部82aの支持面62を、バケット連結部12の下面に面状接触させて、その後、アクチュエータ61にてバケット連結部12を押圧して、アクチュエータ61の伸縮ロッド先端部と支持面62とでバケット連結部12を挟持して固定しても良い。
その後、図17に示すように、揺動用原動機を駆動させチェーン77によって揺動台71の後部を持ち上げ、0度を越えて35度までの間でバケット1を前方下傾状に揺動させつつ、振動発生機を作動させて振動をバケット1に付与して、バケット1内の材料Wを電気炉90に投入する。
1A 空状態バケット
1B 材料収容状態バケット
2 投入台車
5 トラバース台車
21 自走基台
22 揺動手段
23 振動手段
25 荷役用搬送ローラ
31 受け入れ台
55 移載用搬送ローラ
90 電気炉
91 材料保管部
Claims (4)
- 材料保管部(91)からの材料(W)を収容可能な複数のバケット(1)(1)と、該バケット(1)を搭載可能であって上記材料保管部(91)と電気炉(90)との間を前後水平方向に移動可能な投入台車(2)と、上記バケット(1)が載置可能な受け入れ台(31)を有し上記材料保管部(91)の近傍にて該材料保管部(91)からの上記材料(W)を上記バケット(1)内に収容させるための材料受け部(3)と、上記受け入れ台(31)の前方位置かつ上記投入台車(2)の後方位置にて左右水平方向に往復移動可能に設けられたトラバース台車(5)と、を備え、
上記投入台車(2)に搭載されている空状態バケット(1A)を後方水平移動させて上記トラバース台車(5)に移載させ、該トラバース台車(5)を左右水平方向に移動させ、上記受け入れ台(31)から前方水平移動によって上記トラバース台車(5)に搭載されている材料収容状態バケット(1B)を、前方水平移動させて上記投入台車(2)へ移載させ、上記材料収容状態バケット(1B)を搭載した投入台車(2)を、前方水平移動させて上記電気炉(90)の近傍に到着させ、上記投入台車(2)にて上記材料収容状態バケット(1B)を前方下傾状に揺動させて、上記材料収容状態バケット(1B)内の上記材料(W)を上記電気炉(90)へ投入することを特徴とする電気炉材料供給システム。 - 材料保管部(91)からの材料(W)を収容可能な複数のバケット(1)(1)と、該バケット(1)を搭載可能であって上記材料保管部(91)と電気炉(90)との間を前後水平方向に移動可能な投入台車(2)と、上記バケット(1)が載置可能な受け入れ台(31)を有し上記材料保管部(91)の近傍にて該材料保管部(91)からの上記材料(W)を上記バケット(1)内に収容させるための材料受け部(3)と、上記受け入れ台(31)の前方位置かつ上記投入台車(2)の後方位置にて左右水平方向に往復移動可能に設けられたトラバース台車(5)と、を備え、
上記電気炉(90)と上記投入台車(2)とを複数設けると共に上記トラバース台車(5)を上記投入台車(2)の台数よりも少ない台数に設け、
上記複数の投入台車(2)の内の1台に、上記1台のトラバース台車(5)を対応させ、上記投入台車(2)に搭載されている空状態バケット(1A)を後方水平移動させて上記トラバース台車(5)に移載させ、該トラバース台車(5)を左右水平方向に移動させ、上記受け入れ台(31)から前方水平移動によって上記トラバース台車(5)に搭載されている材料収容状態バケット(1B)を、前方水平移動させて上記投入台車(2)へ移載させるバケット入れ替え作業を行い、その後、別の上記投入台車(2)に上記トラバース台車(5)を対応させて上記バケット入れ替え作業を順次行ない、
上記材料収容状態バケット(1B)を搭載した上記投入台車(2)は、前方水平移動して上記電気炉(90)の近傍に到着し、上記材料収容状態バケット(1B)を前方下傾状に揺動させ、上記材料収容状態バケット(1B)内の材料(W)を上記電気炉(90)へ投入することを特徴とする電気炉材料供給システム。 - 上記投入台車(2)は、上記電気炉(90)と上記材料保管部(91)の間を前後水平方向に移動可能な自走基台(21)と、該自走基台(21)に設けられ上記材料収容状態バケット(1B)を前方下傾状に揺動させる揺動手段(22)と、上記材料収容状態バケット(1B)を振動させる振動手段(23)と、を有し、
上記投入台車(2)は、上記材料収容状態バケット(1B)を上記揺動手段(22)にて0度を越えて35度までの間で前方下傾状に揺動させつつ、上記振動手段(23)にて上記材料収容状態バケット(1B)に振動を付与して、上記材料収容状態バケット(1B)内の上記材料(W)を上記電気炉(90)へ投入する請求項1又は2記載の電気炉材料供給システム。 - 上記投入台車(2)は上記バケット(1)を前後移動させるための複数の荷役用搬送ローラ(25)を有し、
上記トラバース台車(5)は、上記バケット(1)を前後移動させるための移載用搬送ローラ(55)を有している請求項1,2又は3記載の電気炉材料供給システム。
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