JP5686434B2 - ジアセチレン構造を有する液晶性高分子 - Google Patents
ジアセチレン構造を有する液晶性高分子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5686434B2 JP5686434B2 JP2011030116A JP2011030116A JP5686434B2 JP 5686434 B2 JP5686434 B2 JP 5686434B2 JP 2011030116 A JP2011030116 A JP 2011030116A JP 2011030116 A JP2011030116 A JP 2011030116A JP 5686434 B2 JP5686434 B2 JP 5686434B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- liquid crystalline
- crystalline polymer
- compound
- polymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Liquid Crystal Substances (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
屈折率異方性の大きい低分子量の液晶材料として、シッフ塩基やピリミジンの構造を有する化合物(非特許文献1)、トラン系化合物(特許文献1、2)やジアセチレン系化合物(非特許文献2,特許文献3,4,5,6)が知られている。しかし前記の特許文献はいずれも(ジ)アセチレン骨格の両端に、アルキル基やアルコキシ基を結合したフェニレン基やナフチレン基が結合された化合物であり、大きい屈折率異方性を利用して液晶表示素子の駆動性能を向上するための液晶材料の部材として使用することが述べられている。
一方、液晶の配向状態を容易に固定化できる液晶性高分子(重合体)は配向を固定化して前記液晶表示素子の補償板や偏光板等の光学素子等に用いられているが、液晶表示素子の薄型化や高機能化に合わせて構成部材にも高機能化が要求され、より高機能な液晶性重合体が求められている。
屈折率異方性の大きい液晶性重合体として、トラン(アセチレン)骨格を有する(メタ)アクリレートの重合体(特許文献7)が知られている。また側鎖にジアセチレン骨格を有し液晶性を示すポリシロキサン(非特許文献3)も知られているが、高融点のため成形加工性は十分とは言いがたい。
すなわち、上記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
R1-Sp1-(Ar1)p-(Ar3)q-(Phe)r-C≡C-C≡C-(Phe)r-(Ar4)q-(Ar2)p-Sp2-R2 (A)
(式中、R1およびR2は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、イソチオシアネート基、あるいは炭素原子1ないし15個を有して非置換又はハロゲン原子、シアノ基、トリフルオロメチル基若しくは反応性基により一置換若しくは多置換されたアルキル基、炭素原子2ないし15個を有して非置換又はハロゲン原子、シアノ基、トリフルオロメチル基若しくは反応性基により一置換若しくは多置換されたアルケニル基若しくはアルキニル基、または反応性基を表わし、ここで1個以上の非隣接−CH2−基は−O−、−CO−、−COO−および/または−OCO−により置換されていてもよい。ただし、R1およびR2の少なくとも一方は反応性基を有する。また、Sp1およびSp2は互いに独立して、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−、−CO−NR3−、−NR3−CO−、−O(CH2)n−、−(CH2)nO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−(CH2)m−、−(SiR4R5−O)n−または単結合であり、ここでmおよびnは独立して1〜10の整数を表し、R3、R4およびR5は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、Ar1およびAr2は、互いに独立して、非置換またはハロゲン原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、メチル基、エチル基、メトキシ基若しくはエトキシ基により一置換若しくは多置換された炭素数16までの芳香族の炭素環式または複素環式基であり、縮合環を含んでいてもよく、Ar3およびAr4は、互いに独立して、非置換またはハロゲン原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、メチル基、エチル基、メトキシ基若しくはエトキシ基により一置換若しくは多置換された炭素数16までの複素環式基であり、縮合環を含んでいてもよく、単結合で連結された複数の複素環式基でもよく、Pheは、非置換またはハロゲン原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、メチル基、エチル基、メトキシ基若しくはエトキシ基により一置換若しくは多置換された1,4−フェニレン基を表し、p、qおよびrは、それぞれ0または1である。)
R1−Sp1−Ar1−Phe−C≡C−C≡C−Phe−Ar2−Sp2−R2 (1)
R1−Sp1−Ar3−C≡C−C≡C−Ar4−Sp2−R2 (2)
R1−Sp1−Phe−C≡C−C≡C−Phe−Sp2−R2 (3)
〔6〕前記の反応性基が、ビニル基、(メタ)アクリレート基、オキシラニル基、オキセタニル基であることを特徴とする前記〔5〕に記載のジアセチレン構造を有する液晶性高分子。
〔8〕前記のAr3およびAr4が、チオフェン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基であることを特徴とする前記〔1〕または〔3〕に記載のジアセチレン構造を有する液晶性高分子。
〔10〕光学用又は電気光学用として用いることを特徴とする前記〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の液晶性高分子。
本発明は、下記の一般式(A)で表される化合物を反応させて得られるジアセチレン構造を有する液晶性高分子である。
R1-Sp1-(Ar1)p-(Ar3)q-(Phe)r-C≡C-C≡C-(Phe)r-(Ar4)q-(Ar2)p-Sp2-R2 (A)
本発明の一般式(A)で表される化合物は、1,3−ブタジイン骨格にフェニレン基等の炭素環式基や複素環式基とスペーサー基Sp1およびSp2を介して置換基R1およびR2が結合された化合物であり、R1およびR2の少なくとも一方は反応性基を有する基であり、下記一般式(1)〜(3)で表わされる化合物が好ましい。
R1−Sp1−Ar1−Phe−C≡C−C≡C−Phe−Ar2−Sp2−R2 (1)
R1−Sp1−Ar3−C≡C−C≡C−Ar4−Sp2−R2 (2)
R1−Sp1−Phe−C≡C−C≡C−Phe−Sp2−R2 (3)
特に好ましいAr1およびAr2は、フラン−2,5−ジイル、チオフェン−2,5−ジイル、ピロール−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、インダン−2,5−ジイルである。
これらのすべての基は無置換、または、F、Cl、CN、OH、NO2、CH3、C2H5、OCH3、OC2H5、COCH3、COC2H5、COOCH3、COOC2H5、CF3、OCF3、OCHF2またはOC2F5により単置換もしくは多置換されることもできる。
特に好ましいAr3およびAr4は、フラン−2,5−ジイル、チオフェン−2,5−ジイル、ピロール−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイルである。
これらのすべての基は無置換、または、F、Cl、CN、CH3、C2H5、OCH3、OC2H5、CF3、OCF3、OCHF2またはOC2F5により単置換もしくは多置換されることもできる。
Sp1およびSp2は互いに独立して、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−、−CO−NR3−、−NR3−CO−、−O(CH2)n−、−(CH2)nO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−(CH2)m−、−(SiR4R5−O)n−または単結合であり、ここでmおよびnは独立して1〜10の整数を表し、R3、R4およびR5は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。
好ましいスペーサー基としては、例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、オクタデシレン、エチレンオキシエチレン、メチレンオキシブチレン、エチレン−N−メチル−イミノエチレン、エテニレン、プロペニレンおよびブテニレンなどを挙げることができる。
式(1)〜(3)で表される化合物は、それ自体公知の非常に簡単な方法で製造することができる。例えば有機化学の標準的学術書であるHouben-Weyl, “ Methoden der Organischen Chemie ”, Thime-Verlag, Stuttgartなどに記載されている方法またはそれと類似の方法により合成することができる。より具体的には、例えばL.Brandsma,“ Preparative Acetylenic Chemistry ”2nd Ed. Elsevier, Amsterdam NL, (1988) や Cadiot-Chodkiewicz(G.Eglinton,W.Mc Grae in Raphael, Taylor and Wynberg(eds) “ Advances in Organic Chemistry ”, Vol.4, Interscience publishers, N.Y. (1963) に記載されたように、銅錯体の存在下に末端アルキンをハロアルキン誘導体とカップリングさせることにより製造することができる。
反応性基の導入は、反応性基を結合した化合物とジアセチレン基を有する化合物との反応や反応性基を結合したアセチレン化合物と他のアセチレン化合物とのカップリングなど、目的とするジアセチレン基を有する化合物の合成に支障のないように行えばよい。
紫外線の照射量は組成物の組成や照射温度等により一概に決定できないが、10mJ/cm2〜2J/cm2、好ましくは50mJ/cm2〜1J/cm2である。この範囲外では重合が不十分になる、過剰露光で劣化しやすいなどして好ましくない。
紫外線源としては紫外線を多く発生する光源であれば特に制限はなく、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、カーボンアークランプ、無電極放電ランプ等を挙げることができる。
溶液を用いる場合はスピンコーターやバーコーター、ロールコーター、ダイコーター等適宜な装置を用いて行うことができる。前記の配向能を有する基板としては、必要に応じて配向膜塗布、ラビング処理や斜方蒸着、延伸、光配向等の配向処理を施したポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、ノルボルネン系樹脂、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート、ポリビニルアルコール、ポリフェニレンスルフィド等のプラスチックフィルムやガラス板、マイクログルーブ構造を付した鉄、銅、アルミニウム等の金属板・箔などが挙げられ、これらはシートや長尺フィルムであってもよい。
転写に使用される粘着剤や接着剤(以下、「粘・接着剤」という)は貼合される両界面に適度な接着力を有する光学グレードのものであれば特に制限はなく、例えば、アクリル重合体系、エポキシ樹脂系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、ゴム系、ウレタン系およびこれらの混合物系や、熱硬化型および/または光硬化型、電子線硬化型等の各種反応性のものを挙げることができるが、光硬化型が処理の容易さなどから好ましい。
アクリル系粘・接着剤は、市販されている各種(メタ)アクリル系の単官能モノマーや多官能モノマー、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート等のオリゴマーや、光重合開始剤、粘度調整剤(増粘剤)、界面活性剤や分散剤等の添加剤等を適宜添加して調製してもよい。
また、転写にあたって接着性の向上のために被着される面にコロナ放電処理、紫外線照射処理や火炎処理等の表面処理を行ってもよい。
得られたフィルムは、光学膜、偏光板、補償板、反射膜等に使用することができる。例えば、液晶表示素子の補償板に用いる場合の液晶表示素子としては、TN(ツイスト・ネマチック)型、STN(スーパー・ツイスト・ネマチック)型,IPS(インプレーンスイッチング)型,VA(垂直配向)型、ECB(電気制御複屈折)型、ASM(軸対称ミクロセル)型等の液晶表示素子を挙げることができる。
液晶性高分子組成物及び電気−光学装置(液晶セル)の製造は、それ自体公知の方法で行なうことができる。
下記の機器を用いて測定した。
偏光顕微鏡: ECLIPSE LV 100 POL、(株)ニコン製)
光ファイバー: BIF600-VIS-NIR、Ocean optics, Inc. 製
分光器: USB4000、Ocean optics, Inc. 製
評価用液晶セル:KSRP-03/B311P1NSS05、(株)イーエッチシー製)
測定温度は等方相転移温度より10℃低い液晶相温度で、波長400〜1000nmの範囲でスペクトルを測定し、下記にしたがって求めた。
液晶を封入しない状態でセルの下から光を当て、透過干渉光を測定することにより、空気層の厚さを求め((1)式)、その空気層の厚さをセルギャップとする。
2d=mλ (1)
上記(1)で求めたセルギャップがdのセルに液晶を封入しホモジニアス配向させて作成した複屈折体を、偏光軸が互いに直交する2枚の偏光子の間に挟持して測定される分光透過率が最大または最小となる波長の値((2)式)と、各波長における複屈折体のリタデーション((3)式)を、4次まで展開したコーシーの分散式((4)式)でフィッテングを行い、複屈折体の複屈折率ΔnおよびリタデーションRの波長分散を決定した。
Perkin−Elmer社製 DSC7を用い、窒素雰囲気下で昇降温速度10℃/minで測定した。
温度調節装置Mettler社製FP90セントラルプロセッサーを付したMettler社製FP82ホットステージを具備したOlympus社製偏光顕微鏡(型式BX50)により、液晶の相挙動をDSCの測定結果と合わせて調べた。
Crは結晶相を、Sはスメクチック相を、Nはネマチック相を、そしてIsoは等方相を示す。
テトラメチルシラン(TMS)を内標として重水素化クルロホルム、重水素化ジメチルホルムアミドまたは重水素化ジメチルスルホキシド溶媒に試料を溶解してNMR装置(JEOL LNM−EX400)により1Hおよび/または13C−NMRスペクトルを測定した。
検出器として JASCO UV-2070 detector および JASCO RI-2031 detector を付したゲル パーメーション クロマトグラフに、分離カラムとしてTOSOH TSKgel G3000HXL または G4000HXL をセットし、25℃でTHF溶媒(流量:1ml/min)で測定した。分子量の校正は標準ポリスチレンを用いた。
FT−IR: JASCO FT-IR 460 plus spectrometer
UV−visスペクトル: Beckman Coutler DU800 UV-vis Spectrometer
高分解能マス スペクトル:JEOL JMS700 mass spectrometer
n-BuLi n-ブチルリチウム
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
DMF ジメチルホルムアミド
MeOH メタノール,
MMACl メタクリロリルクロリド
Ph フェニル基
TBAF テトラブチルアンモニウム フルオライド
TBDMSCl tert-ブチルジメチルシリルクロリド
TEA トリエチルアミン
THF テトラヒドロフラン
TMS トリメチルシリル基
4−ヨードフェノール(5.5g,25.1mmol),6−ブロモ−1−ヘキサノール(5.0g,27.6mmol),炭酸カリウム(4.2g,30.1mmol)およびDMF(50ml)の混合物を還流温度で18h反応させた。減圧下に溶媒を除去し、残存物をジエチルエーテルで抽出して、水洗後MgSO4で乾燥し、ジエチルエーテルを留去した。残存物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/ヘキサン=1/3)処理して化合物1を得た(8.1g,収率:99%)。
<スペクトルデータ>
1H NMR (400 MHz, CDCl3, ppm) δ 7.54 (d, J = 8.52 Hz, 2H), 6.67 (d, J = 8.56 Hz, 2H), 3.92 (t, J = 6.40 Hz, 2H), 3.67(q, J = 6.01 Hz, 2H), 1.79 (quint, J = 6.95 Hz,, 2H), 1.64-1.1.36 ( m, 6H), 1.26 (s, 1H).
アルゴンで脱気したTEA(20ml)およびトリメチルシリルアセチレン(5.5ml,40mmol)の混合物を、上記で得た化合物1(8.0g,25mmol),Pd(PPh3)4(0.58g,0.050mmol),CuI(95mg,0.050mmol)およびPPh3(0.13g,0.050mmol)の混合物に加え、45℃で2日間攪拌・反応させた。
反応混合物にジエチルエーテルを加え、不溶塩を濾過して除き塩酸水溶液、水で洗浄後、MgSO4で乾燥、ジエチルエーテルを留去し残存物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/ヘキサン=1/2)処理して化合物2を得た(収率:99%)。
<スペクトルデータ>
1H NMR (400 MHz, CDCl3, ppm) δ 7.34 (d, J = 8.32 Jz, 2H), 6.80 (d, J = 8.08 Hz, 2H), 4.12 (q, J = 7.41 Hz, 2H), 3.95 (t, J = 6.58 Hz, 2H), 1.82-1.75 (m, 2H), 1.64-1.1.39 ( m, 6H), 1.26 (s, 1H).
得られた化合物2(3.07g,14.1mmol),TBAF(16ml,16mmol)およびTHF(50ml)を15分間攪拌した後、溶媒を減圧下に除去した。残存物をジエチルエーテルで抽出し水洗、MgSO4.で乾燥してからジエチルエーテルを除去した。
残存物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/ヘキサン=1/3)処理して化合物3を得た(化合物2に対する収率:68%)。
<スペクトルデータ>
1H NMR (400 MHz, CDCl3, ppm) δ 7.41, (d, J = 8.76 Hz, 2H), 6.82 (d, J = 8.80 Hz, 2H), 3.96 (t, J = 6.52 Hz, 2H), 3.66 (t, J = 6.48 Hz, 2H), 2.99 (s, 1H), 1.80 (quint, J = 6.89 Hz, 2H), 1.64-1.35 (m, 6H), 1.29 (s, 1H)
化合物3(1.10g,5.00mmol)およびイミダゾール(0.45g,6.50mmol)をCH2Cl2(30mL)に溶解した溶液にtert−ブチル−ジメチル−シリルクロリド(0.98g,6.50mmol)を加え、室温で3h攪拌した。反応混合物をCH2Cl2で抽出し、水洗、MgSO4で乾燥後濃縮した。
粗生成物をシリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/ヘキサン=1/10)で処理し化合物4を得た(収率:99%)。
<スペクトルデータ>
1H NMR (400 MHz, CDCl3, ppm) δ 7.41, (d, J = 8.56 Hz, 2H), 6.82 (d, J = 8.76 Hz, 2H), 3.95 (t, J = 6.46 Hz, 2H), 3.61 (t, J = 6.48 Hz, 2H), 2.99 (s, 1H), 1.79 (quin, J = 6.90 Hz, 2H), 1.56-1.34 (m, 6H), 0.89 (s, 9H), 0.04 (s, 6H).
0℃で、四臭化炭素(6.6g,20mmol)をPPh3(10.5g,40mmol)を溶解したCH2Cl2溶液に加え15分間攪拌後、4−ヘキシロキシベンツアルデヒド(2.10g,10mmol)を加えた。3h後、メタノールを添加して反応を停止し、クロロホルムで抽出して有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液で洗浄しMgSO4で乾燥した。
減圧下に溶媒を留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/ヘキサン=1/10)処理して化合物5を得た(1.79g,収率:49%)。
<スペクトルデータ>
1H NMR (400 MHz, CDCl3, ppm) δ 7.50, (d, J = 8.80 Hz, 2H), 7.40 (s, 1H), 6.88 (d, J = 7.68 Hz, 2H), 3.96 (t, J = 6.58 Hz, 2H), 1.78 (quin, J = 7.02 Hz, 2H), 1.49-1.29 (m, 6H), 0.91 (t, 3H).
化合物4(1.9g,5.7mmol)/THF(30mL)溶液を−78℃に冷却し、n−BuLi(2.2mL,2.6M,5.8mmol)を加え30分反応後、無水ZnCl2(0.79g,5.8mmol)/THF(15mL) 溶液を−78℃で加えた。15分間同温度に保った後30分以上かけて0℃に戻した。
この亜鉛を含む溶液に化合物5(2.0g,5.7mmol)を加えた溶液をPd(PPh3)4(0.33g,0.28mmol)/THF(5mL)に加えて0℃で2日間攪拌反応した。NH4Cl水溶液を添加して反応を停止し、ジエチルエーテルで抽出し、有機層をNaHCO3水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し.MgSO4で乾燥した。減圧下に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/ヘキサン=1/10)処理し化合物6を得た。
<スペクトルデータ>
1H NMR (400 MHz, CDCl3, ppm) δ 7.69 (d, J = 9.04, 2H), 7.41 (d, J = 8.56 Hz, 2H), 7.21 (s, 1H), 6.89 (d, J = 8.80, 2H), 6.85 (d, J = 8.76 Hz, 2H), 3.97 (q, J = 6.35 Hz, 4H), 3.62 (t, J = 6.46 Hz, 2H), 1.86-1.73 (m, 4H).
化合物6(1.60g,2.60mmol)/THF(20ml)溶液にアルゴン雰囲気下で1.0M/LのTBAF/THF溶液(4.80mL,4.80mmol)を加え、室温で1日反応させた。
有機層をクロロホルムで抽出し水洗後MgSO4で乾燥した。溶媒を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:クロロホルム/酢酸エチル/ヘキサン=1/1/1)処理し化合物7を得た(1.05g)。
<スペクトルデータ>
1H NMR (400 MHz, CDCl3, ppm) δ 7.44 (d, J = 8.80 Hz, 4H), 6.83 (d, J = 8.56 Hz, 4H),3.98-3.94 (m, 4H), 3.70-3.62 (m, 2H), 1.83-1.74 (m, 4H), 1.64-1.33 (m, 12H), 0.90 (t, J = 6.84 Hz, 3H).
化合物7(0.97g,2.30mmol)およびTEA(3.00ml,3.00mmol)/CH2Cl2(35ml)溶液にメタクリロイルクロリド(0.29ml,3.00mmol)を添加し室温で7h反応させた。
反応混合物をクロロホルムで抽出し有機層をMgSO4で乾燥した後溶媒を留去し、粗生成物をシリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/ヘキサン=1/2)処理し化合物8を得た。化合物8の1H−NMRスペクトルを図1に、DSCチャートを図2に示す。
<スペクトルデータ>
1H NMR (400 MHz, CDCl3, ppm) δ 7.47-7.40 (m, 4H), 6.83 (dd, J = 9.04 and 2.44 Hz, 4H), 6.10 (s, 1H), 5.55 (s, 1H), 4.16 (t, J = 6.58 Hz, 2H), 3.98-3.94 (m, 4H), 1.94 (s, 3H), 1.82-1.67 (m, 6H), 1.53-1.31 (m, 10H), 0.91 (t, J = 6.72 Hz, 3H) .
アルゴン雰囲気下で、上記(8)で得た化合物8の0.5mol/LのTHF溶液に化合物8に対して5mol%のn−BuLi溶液を添加し、−10℃で24h反応させた。
過剰量のMeOH中に重合液を滴下し、重合体を析出させた後、再沈殿により精製した。
得られた重合体の数分子量(Mn)は7990(GPCによる測定)であり、分子量分布(Mw/Mn)は1.69であった。重合体のDSCの測定結果(図4)から液晶相挙動は次のようであった。
C 70.3℃ N 141.3℃ I
また、等方相温度に加熱した重合体を間隙を3μmに調整したセルに注入し、10℃/minでガラス転移温度以下まで冷却した後、室温で光学特性(複屈折の波長依存性)を測定した。結果を図5に示す。
Claims (3)
- 下記の一般式(3)で表される化合物を反応させて得られるジアセチレン構造を有する液晶性高分子。
R1−Sp1−Phe−C≡C−C≡C−Phe−Sp2−R2 (3)
(式中、R1は炭素数1〜12のアルキル基、Sp1は−O−、Pheは1,4−フェニレン基、Sp2は−O(CH 2 ) n −(nは1〜10の整数)、R2は(メタ)アクリレート基を表す。) - 請求項1に記載のジアセチレン構造を有する液晶性高分子を含む液晶性重合体組成物。
- 光学用又は電気光学用として用いることを特徴とする請求項1に記載の液晶性高分子。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011030116A JP5686434B2 (ja) | 2011-02-15 | 2011-02-15 | ジアセチレン構造を有する液晶性高分子 |
PCT/JP2012/052114 WO2012111423A1 (ja) | 2011-02-15 | 2012-01-31 | ジアセチレン誘導体およびジアセチレン構造を有する液晶性高分子 |
KR1020137023470A KR20140018895A (ko) | 2011-02-15 | 2012-01-31 | 디아세틸렌 유도체 및 디아세틸렌 구조를 가진 액정성 중합체 |
US13/985,178 US9139774B2 (en) | 2011-02-15 | 2012-01-31 | Diacetylene derivative and liquid crystalline polymer having diacetylene structure |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011030116A JP5686434B2 (ja) | 2011-02-15 | 2011-02-15 | ジアセチレン構造を有する液晶性高分子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012167214A JP2012167214A (ja) | 2012-09-06 |
JP5686434B2 true JP5686434B2 (ja) | 2015-03-18 |
Family
ID=46971663
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011030116A Active JP5686434B2 (ja) | 2011-02-15 | 2011-02-15 | ジアセチレン構造を有する液晶性高分子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5686434B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5704601B2 (ja) * | 2011-02-15 | 2015-04-22 | 国立大学法人東京工業大学 | ジアセチレン誘導体 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0468003A (ja) * | 1990-07-09 | 1992-03-03 | Asahi Chem Ind Co Ltd | ジアセチレン系ポリマー |
JP3999400B2 (ja) * | 1999-03-31 | 2007-10-31 | 富士フイルム株式会社 | コレステリック液晶性組成物および液晶表示装置 |
JP2003287888A (ja) * | 2001-12-19 | 2003-10-10 | Fuji Photo Film Co Ltd | 壁状構造体及びその製造方法 |
JP2004091380A (ja) * | 2002-08-30 | 2004-03-25 | Asahi Glass Co Ltd | アクリル酸誘導体化合物、組成物、これを重合した高分子液晶および用途 |
JP5704601B2 (ja) * | 2011-02-15 | 2015-04-22 | 国立大学法人東京工業大学 | ジアセチレン誘導体 |
-
2011
- 2011-02-15 JP JP2011030116A patent/JP5686434B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012167214A (ja) | 2012-09-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI719139B (zh) | 液晶組成物及液晶顯示元件 | |
JP6896614B2 (ja) | ホメオトロピック配向を有する液晶媒体 | |
JP5103774B2 (ja) | 重合性キラル化合物 | |
TWI538987B (zh) | 可聚合性化合物及其在液晶介質及液晶顯示器之用途 | |
JP6031781B2 (ja) | 重合性化合物及びそれを用いた液晶組成物 | |
JP5839147B2 (ja) | 化合物、重合体、液晶配向膜、液晶表示素子、及び光学異方体 | |
JPWO2016114211A1 (ja) | 重合性化合物及び光学異方体 | |
TW201348412A (zh) | 具有四個聚合性基的化合物、液晶組成物及液晶顯示元件 | |
WO2014148471A1 (ja) | 重合性化合物及びそれを用いた液晶組成物 | |
JP6634692B2 (ja) | 重合性化合物及び光学異方体 | |
TW201139365A (en) | Polymerisable compounds and the use thereof in liquid-crystal media and liquid-crystal displays | |
CN111770909B (zh) | 聚合性化合物以及使用其的液晶组合物和液晶显示元件 | |
JP6308415B2 (ja) | 重合性化合物及びそれを用いた液晶組成物 | |
WO2016114345A1 (ja) | 重合性化合物及び光学異方体 | |
JPWO2012144331A1 (ja) | 末端環構造にラテラル置換基を有する重合性化合物 | |
JP5288156B2 (ja) | 重合性キラル化合物 | |
WO2012111423A1 (ja) | ジアセチレン誘導体およびジアセチレン構造を有する液晶性高分子 | |
KR20040035872A (ko) | 액정 횡방향 중합성 화합물 | |
JP4924865B2 (ja) | 重合性液晶化合物、重合性液晶組成物及びこれの重合体 | |
JP2019123875A (ja) | 重合性モノマー、それを用いた液晶組成物及び液晶表示素子 | |
JP4506232B2 (ja) | 重合性液晶化合物、これを含有する液晶組成物、及びこれらの重合体 | |
US11959005B2 (en) | Liquid crystal compounds | |
JP6270016B2 (ja) | 重合性化合物 | |
JP5686434B2 (ja) | ジアセチレン構造を有する液晶性高分子 | |
TW202028441A (zh) | 液晶組成物及其用途、以及液晶顯示元件 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130726 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20130726 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140902 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141031 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150113 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150116 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5686434 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |