JP5683907B2 - 走査型電子顕微鏡および該装置の制御方法 - Google Patents

走査型電子顕微鏡および該装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、走査型電子顕微鏡および該装置の制御方法に関する。
半導体ウェーハに配線パターンを形成するには、半導体ウェーハ上にレジストと呼ばれる塗布材を塗布し、レジストの上に配線パターンの露光用マスク(レチクル)を重ねてその上から可視光線・紫外線あるいは電子ビームを照射し、レジストを感光する方法が採用されている。このようにして得られた配線パターンの出来栄えを検査するには、走査型電子顕微鏡(以下、「SEM」という)が広く用いられている。半導体パターン上で検査を要するポイントを評価ポイント(以下、「EP」という)としてSEMにて画像を取得し、その画像からパターンの配線幅などの各種寸法値を計測し、これらの寸法値からパターンの出来栄えを評価している。
EPを撮像する前に、アドレッシングポイント(以下、「AP」という)、オートフォーカスポイント(以下、「AF」という)、オートスティグマポイント(以下、「AST」という)、およびオートブライトネス・コントラストポイント(以下、「ABCC」という)の一部又は全てのポイントを必要に応じて設定する。これらは調整ポイントと呼ばれ、それぞれの調整ポイントにおいて、アドレッシング、オートフォーカス調整、オートスティグマ調整、オートブライトネス・コントラスト調整が行われる。評価ポイント(EP)、調整ポイント(AP、AF、AST、ABCC)をまとめて撮像ポイントと呼ぶ。
特に、EPにおいて高精度な画像を撮像するには、事前に登録テンプレートとして登録された座標既知のAPにおけるSEM画像と、実際の撮像シーケンスにおいて観察されたSEM画像(実撮像テンプレート)とをマッチングし、マッチングのずれ量を撮像位置のずれ量として補正する必要がある。
近年、半導体パターンの微細化に伴い、同じ幅を有する配線とスペースが並んだ箇所をAPに設定した場合、配線かスペースかの区別が難しく、マッチングに失敗することがある。したがって、マッチング精度を向上するには、APの観察領域(Field Of View、以下「FOV」という)にマッチングしやすいパターンを含ませることが望ましい。
そこで、特許文献1では、X、Y両方向に対し、配線幅とスペース幅が異なるパターンがAPのFOVに含まれるようにすることで、アドレッシング精度の要求値を満たす撮像レシピを自動生成する半導体検査システムが開示されている。
特開2008−147143号公報
しかしながら、特許文献1では、APのマッチングがより容易になる図形をAPのFOVに効率よく含ませることができない。APのマッチングをより容易にするには、フラットな配線パターンだけでなく、閉図形、折れ曲がり(頂点)を多く有する配線パターン等の特異性を有するパターンをAPのFOVに含ませることが望ましい。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、マッチング精度がより向上するAPを自動的に設定可能な走査型電子顕微鏡を提供する。
上記課題を解決するために本発明は、特異性をもつパターンがより多く含む箇所にAPを配置する。すなわち、閉図形を含む位置、または閉図形の頂点座標をより多く含む位置にAPを配置する。また、本発明は、閉図形がAP及びその周辺に存在しない場合は、少なくとも1つの端部(平行に延在する2本の境界線とこれらと直交する1本の境界線で囲まれた部分)を有する位置にAPを配置する。
したがって、本発明に係る走査型電子顕微鏡は、試料上のEPを観察する前に位置決め用として前記EP周辺に設定されたAPに関する情報を含む撮像レシピに基づき、EPの画像を取得する走査型電子顕微鏡であって、前記APの位置と前記試料の設計データを含む情報を取得する情報取得部と、前記情報を基に、前記APのFOVに含まれるパターンが閉図形であるか否かを判定するパターン解析部と、前記APのFOVに含まれるパターンが閉図形の場合、該閉図形を包含する矩形領域が前記APのFOVに収まる場合は頂点数を最も多く有する閉図形が前記APの中心になるように前記APを移動するか、または前記矩形領域が前記APのFOVに収まらない場合は前記閉図形の頂点数が最も多くなる位置に前記APを移動する位置調整部と、前記最適化したAPの位置を撮像レシピに登録する撮像レシピ登録部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、SEMに関する特別な知識を必要とせず、自動でマッチング精度が向上するAPを設定することができる。上記した以外の、課題、構成および効果は、以下の実施形態により明らかにされる。
本発明の実施形態に係る走査型電子顕微鏡を備えるシステムの概略構成図である。 処理・制御部の内部構成図である。 図3(a)は、任意のEPを観察するための代表的な撮像シーケンスを示すフローチャートである。図3(b)は、低倍像で取得したSEM画像におけるそれぞれの撮像ポイントを示す図である。 APを設定する処理の流れを示すフローチャートである。 APの位置を最適化する処理の流れを示すフローチャートである。 閉図形が無い場合のAP周辺パターンを探索する処理Aの流れを示すフローチャートである。 APの位置を最適化する処理(図5)のイメージ図である。 閉図形が無い場合のAP周辺パターンを探索する処理A(図6)のイメージ図である。
本発明は、撮像レシピおよび計測レシピを自動生成する走査型電子顕微鏡および該装置の制御方法に関する。以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。ただし、本実施形態は、本発明を実施するための一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではないことに注意すべきである。また、各図において共通の構成には同一の参照番号が付されている。
<装置構成>
図1は、本発明の実施形態に係る走査型電子顕微鏡を備えるシステムの概略構成図である。本発明の走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)では、試料の二次電子像(Secondary Electron:SE像)あるいは反射電子像(Backscattered Electron:BSE像)を取得する。SE像と BSE像を総称して SEM画像という。また、ここで取得される画像は測定対象を垂直方向から観察したトップダウン画像、あるいは任意の傾斜角方向から観察したチルト画像の一部または全てを含む。また、本発明のSEMは、測長SEMも含む。
電子光学系102は、電子線104を発生する電子銃103、電子線を集束するコンデンサレンズ105、電子線の照射位置と絞りとを調整する偏向器106および対物レンズ108、ステージチルト角118を付けて半導体ウェーハ101をXY方向に移動するステージ117、半導体ウェーハ101からの反射電子を検出する反射電子検出器110および111、半導体ウェーハ101からの二次電子を電子線の軌道と分離するExB偏向器107、および二次電子を検出する二次電子検出器109を有する。反射電子検出器110および111は、互いに異なる方向に設置されている。電子光学系の制御系として、ステージ117を制御するステージコントローラ119、対物レンズを制御する偏向制御部120、二次電子検出器109、反射電子検出器110および111で検出された二次電子および反射電子をデジタル信号に変換するA/D変換機112〜114、A/D変換機112〜114の信号を処理する処理・制御部115を有する。処理・制御部115は、撮像レシピを作成し、このレシピに基づき電子光学系102を制御し、画像処理を行うCPU121、CPU121が作成した画像等を格納するメモリ122を有する。また、処理・制御部115には、ディスプレイ116が接続されており、ユーザはディスプレイ116からGUIを通して電子光学系102に指示をする。
半導体ウェーハ101上の観察位置は、ステージ117および偏向器106によって、変更可能である。ステージ117により観察位置を変更することをステージシフト、偏向器106により電子線を偏向して観察位置を変更することをビームシフトと呼ぶ。一般にステージシフトは、可動範囲は広いが撮像位置の位置決め精度が低く、逆にビームシフトは、可動範囲は狭いが撮像位置の位置決め精度が高いという性質がある。
なお、図1では反射電子検出器を2つ備える構成を示したが、反射電子検出器の数を減らすこともあるいは増やすことも可能である。また、処理・制御部115は、処理・制御の一部又は全てを異なる複数台の処理端末に割り振ることも可能である。また、図1に示すシステムを用いて半導体ウェーハ101を任意の傾斜角方向から観察したチルト画像を得る方法としては(1)電子光学系より照射する電子線を偏向し、電子線の照射角度を傾斜させて傾斜画像を撮像する方式(例えば特開2000−348658号公報)、(2)半導体ウェーハを移動させるステージ117自体を傾斜させる方式(図 1においてはステージチルト角118でステージが傾斜している)、(3)電子光学系自体を機械的に傾斜させる方式等がある。
図2は、処理・制御部115の内部構成図である。CPU121は、メモリ122にアクセスして情報を取得する情報取得部201、情報取得部201が取得した情報に基づきパターン解析をするパターン解析部202、撮像ポイントの位置を最適化する位置調整部203、撮像レシピに情報を登録する撮像レシピ登録部204、撮像ポイントの位置が適切でない場合に警告をする警告部205を備える。メモリ122は、試料の設計データ206、撮像ポイントの位置に関する情報を有する撮像ポイント情報207、走査型電子顕微鏡を自動制御する際に用いる撮像レシピ208、取得したSEM画像209を備える。各手段の一部又は全部は、ハードウエアとして実現可能である。また、各手段はプログラム処理を通じて実現される。
<装置の撮像シーケンス>
図3(a)は、任意のEPを観察するための代表的な撮像シーケンスを示すフローチャートである。撮像シーケンスにおける撮像ポイント・撮像順序・撮像条件は、撮像レシピにより指定し、電子光学系102はこのレシピに基づき以下の観察を行う。
S301では、半導体ウェーハをステージ117上に取り付ける。
S302では、光学顕微鏡等でウェーハ上のグローバルアライメントマークを観察することにより、ウェーハの原点ずれやウェーハの回転を補正する。
S303では、ステージシフトにより撮像位置をAPに移動した後、APのFOVを撮像し、APにおいてアドレッシングを行う。
S304では、ビームシフトにより撮像位置をAFに移動した後、AFのFOVを撮像し、オートフォーカス調整を行う。
S305では、ビームシフトにより撮像位置をASTに移動した後、ASTのFOVを撮像し、オートスティグマ調整を行う。
S306では、ビームシフトにより撮像位置をABCCに移動した後、ABCCのFOVを撮像し、オートブライトネス・コントラスト調整を行う。
S307では、ビームシフトにより撮像位置をEPに移動した後、EPのFOVを撮像し、設定した測長条件でパターンの測長等を行う。EPにおいて撮像したSEM画像と事前に撮像レシピに登録されたEP位置に対応する登録テンプレートとを用いてマッチングを行い、撮像位置ずれを検出することもある。
なお、前述したS303〜306におけるAP、AF、AST、およびABCCの撮像は、一部もしくはすべてが省略される場合、順番が任意に入れ替わる場合、またはAP、AF、AST、もしくはABCCの範囲が重複する場合(例えばオートフォーカスとオートスティグマを同一箇所で行う)がある。
図3(b)は、低倍像で取得したSEM画像308におけるそれぞれの撮像ポイントを示す図である。EP309、AP310、AF311、AST312、およびABCC313のFOVの一例を点線枠で表示する。なお、「AP」とはAPのFOVの中心を意味し、「APのFOV」と区別する。他の撮像ポイントも同様である。
(APについて)
ステージシフトによりEPを観察しようとすると、ステージの位置決め精度によってはEPがずれてしまう危険性がある。そこで、EP観察前に、あらかじめ登録されたAPの登録テンプレートと、ステージシフトで移動して実際に撮像したAPの実撮像テンプレート(SEM画像)をマッチングすることにより、APの位置ずれ量を計算することができる。登録テンプレートとは、予め正確なAPの位置において撮影されたパターンであり、撮像レシピに登録されたものである。APおよびEPの座標値は既知であるのでAP−EP間の相対変位量(理論値)を求め、この相対変位量からマッチングにより計算したAPにおける位置ずれ量を差し引くことにより、実際に移動すべきAPからEPまでの相対変位量が分かる。ステージシフトよりも位置決め精度の高いビームシフトによりAPからEPへ求めた相対変位量分だけ移動すれば、高い位置決め精度でEPを撮像することが可能となる。
そのため、(1)APはEPからビームシフトにより移動可能な範囲であること、(2)多少の撮像位置のずれに対しても撮像したいパターンがすべて視野内になるようにAPの撮像倍率はEPの撮像倍率よりも低いこと、(3)登録テンプレートと実撮像テンプレートとのマッチングがし易いようにAPのFOVに含まれるパターンは形状あるいは明度が特徴的であること(フラットなパターンよりも閉図形および多数の頂点を持つパターンであること)、等の条件を満たしていることが望ましい。
なお、EPにおけるコンタミネーションの発生を抑えるためAPのFOVにEPのFOVを含まないことを条件とする場合もある。また、一般的に電子線が試料に垂直に入射する座標(原点)はEPの中心座標に設定されるため、電子線の原点がEPの中心座標と同じ場合、APはEPを中心としたビームシフト可動範囲となる。ただし、電子線の原点がEPの中心座標と異なる場合、APは電子線の原点を中心としたビームシフト可動範囲となるので、範囲が小さくなることがある。またAPに対する電子線の入射角によっても、EPを中心としたビームシフト可動範囲より小さくなることがある。これらは以下で説明する他のテンプレートについても同様である。
(AFについて)
EP撮像時に鮮明な画像を取得するためオートフォーカスを行うが、その際試料に電子線を照射することで試料にコンタミネーションが付着することがある。そこで、EPにおけるコンタミネーションの付着を抑えるため、EP周辺に設定したAFを観察し、オートフォーカスのパラメータを求めてから、そのパラメータを用いてEPを観察する。
そのため、(1)AFはAPおよびEPからビームシフトにより移動可能な範囲であること、かつAFのFOVにEPのFOVを含まないこと、(2)EP用のAFの撮像倍率はEPの撮像倍率と同程度であること、(3)オートフォーカスしやすいようにAFのFOVに含まれるパターンは形状が特徴的であること(フォーカスずれに起因する像のぼけを検出し易いパターンであること)、等の条件を満たしていることが望ましい。
なお、AP用のAFの撮像倍率はAPの撮像倍率と同程度であることとする。以下で説明するAST、ABCCについても同様である。
(ASTについて)
EP撮像時に歪みのない画像を取得するため非点収差補正を行うが、その際試料に電子線を照射することで試料にコンタミネーションが付着することがある。そこで、EPにおけるコンタミネーションの付着を抑えるため、EP周辺に設定したASTを観察し、非点収差補正のパラメータを求めてから、そのパラメータを用いてEPを観察する。
そのため、(1)ASTはAPおよびEPからビームシフトにより移動可能な範囲であること、かつ、ASTのFOVにEPのFOVを含まないこと、(2)ASTの撮像倍率はEPの撮像倍率と同程度であること、(3)非点収差補正し易いようにASTのFOVに含まれるパターンは形状が特徴的であること(非点収差に起因する像のぼけを検出し易いパターンであること)、等の条件を満たしていることが望ましい。
(ABCCについて)
EP撮像時に適切な明度値及びコントラストを有する鮮明な画像を取得するためオートブライトネス・コントラストを行うが、その際試料に電子線を照射することで試料にコンタミネーションが付着することがある。オートブライトネス・コントラストは、例えば、二次電子検出器109におけるフォトマル(光電子増倍管)の電圧値等のパラメータを調整し、画像信号の最も高い部分と最も低い部分とがフルコントラストあるいはそれに近いコントラストになるように設定する。そこで、EPにおけるコンタミネーションの付着を抑えるため、いったんEP周辺に設定したABCCを観察し、オートブライトネス・コントラスト調整のパラメータを求めてから、そのパラメータを用いてEPを観察する。
そのため、(1)ABCCは、APおよびEPからビームシフトにより移動可能な範囲であること、かつ、ABCCのFOVにEPのFOVを含まないこと、(2)ABCCの撮像倍率はEPの撮像倍率と同程度であること、(3)ABCCにおいて最適化したパラメータを用いてEPを観察するため、ABCCのFOVに含まれるパターンはEPのFOVに含まれるパターンに類似すること、等の条件を満たしていることが望ましい。
<AP最適化処理>
前述の図3(a)を用いた撮像シーケンスでは、撮像レシピに登録すべき情報の一例として一組のEP、AP、AF、AST、およびABCCに関して説明した。これらの撮像ポイントのうち、本発明のAPの位置の設定方法について説明するが、他の撮像ポイントについても同様に適用可能である。
図4は、APを設定する処理の流れを示すフローチャートである。
S401および402では、情報取得部201が、APの位置と設計データを取得する。APの位置は、例えば特許文献1でアドレッシング評価ステップにて求められた結果として与えられる。設計データは、例えばGDSII形式及び、OASIS形式で記述された半導体の回路パターンである。
S403では、パターン解析部202が、S401及び402の情報を基に、APの周辺パターンを解析する。ここでは、閉図形であるか又は少なくとも1つの端部が閉じた形状であるかを判定する。
S404では、位置調整部203が、S403の結果を基に、S401で読み込んだAPの位置を最適なAPの位置へ調整する。
S405では、撮像レシピ登録部204が、S404で最適化したAPの位置を撮像レシピとして登録する。
試料上に観察すべきEPが複数存在する場合は、それぞれのEPに応じて複数のAPを設定し、撮像レシピに登録する。
図5は、上述のS403および404でAPの位置を最適化する処理の流れを示すフローチャートである。APの位置を最適化することで、試料上に存在する複数のEPを、順次、高精度に撮像することが可能となる。以下の処理の動作主体は、S501および502は情報取得部201、S503〜505はパターン解析部202、S507〜513は位置調整部203、S514は撮像レシピ登録部204である。S506の動作主体は、後述する(図6)。
S501では、仮のAPの位置として、AP座標を取得する。この座標は、S401で前述したように、例えば特許文献1のアドレッシング評価ステップにて求められる。
S502では、S501で取得したAPのFOVに含まれるパターンの設計データを取得し、その設計データからAPのFOVに含まれるパターンの頂点座標を取得する。
S503では、APのFOVに含まれるパターンの頂点の有無を判定する。例えば、APに端部を全く持たない横線分、縦線分、又は斜め線分のパターンしか存在しない場合は、APのFOVに頂点は無いと判定する。その場合はAPの位置を設計データから最適化することができないため、S514へ移動し、そのままのAPの位置を撮像レシピとして登録する。
S504では、(S503でAPのFOVに頂点が有ると判定された場合は、)設計データを探索し、その頂点を含む図形を特定する。APのFOVに図形が複数存在する場合は、APのFOVに存在する図形の頂点から設計データを探索し、一つの図形を構成する頂点群からその頂点を含む図形をすべて特定する。
S505では、S504で特定した図形が閉図形か否かの判定を行なう。閉図形か否かの判断は、APのFOVに含まれる図形の全ての端部がAPのFOVを超えていなければ閉図形、少なくとも1つの端部が超えていれば非閉図形とする。
S506では、(S505で閉図形でないと判定された場合は、)AP周辺のパターンを条件を変えて再探索する。ここでの処理を処理Aとし、詳細は後述する。
S507では、(S505で閉図形であると判定された場合は、)その閉図形を包含するような矩形領域を算出する。閉図形が複数存在する場合は、全ての矩形領域を算出する。
S508では、S507で算出した矩形領域がAPのFOVに収まるか否かを判定する。
S509では、(S508でAPのFOVに収まらないと判定された場合は、)図形の頂点を最も多く含む位置を探索し、APの位置として決定する。
S510では、(S508でAPのFOVに収まると判定された場合は、)APのFOVに含まれる図形が2つ以上か否かの判定を行なう。
S511では、(S510で図形が2つ以上であると判定された場合は、)頂点を最も多く含む図形を探索する。
S512では、S510における1つの図形又はS511で頂点を最も多く含む図形の矩形領域の中心座標を算出する。
S513および514では、矩形領域の中心座標を最終的なAPの位置として決定し、APの位置を撮像レシピに登録する。
図6は、前述のS506において説明した、閉図形が無い場合のAP周辺のパターンを探索する処理Aの流れを示すフローチャートである。以下の処理の動作主体は、S503〜505はパターン解析部202、S507〜513は位置調整部203、S514は撮像レシピ登録部204である。
S601では、パターン解析部202が、再度APのFOVに含まれるパターンに頂点があることを確認する。ここでの処理はS503にて判定済みであるため、以降の処理ではFOVに端部を全く持たない横線分、縦線分、又は斜め線分のみしか存在しない場合は無いことを前提としている。
S602では、パターン解析部202が、APのFOVに含まれるパターンの全ての端部がFOVを超えているか否かを判定する。全ての端部がAPのFOVを超えていれば、図形は折れ曲がりを有する形状であると推測される。超えていなければ、少なくとも1つの端部が閉じた形状であると推測される。
S603では、(S602でFOVを超えていないと判定された場合は、)少なくとも1つの端部が閉じた形状であるので、位置調整部203が、端部の頂点がAPのFOVの中心になるようにAPのFOVを移動する。端部が複数ある場合、または端部の頂点が複数ある場合は、全ての端部の全ての頂点座標の中からx座標およびy座標の最大値および最小値を抽出し、それぞれの最大値と最小値の中点の座標がFOVの中心になるようにAPを移動する。
S604では、パターン解析部202が、少なくとも1つの端部の閉じた形状が特異性を持つか否かを判定する。特異性を持つとは、フラットな形状ではなく、折れ曲がりを持つ形状であるという意味である。
S605では、パターン解析部202が、APのFOVに含まれる配線幅とスペース幅は同じか否かを判定する。このため、S501で設計データおよびAPの位置を取得する際に、あらかじめ配線幅とスペース幅の寸法も取得しておく。
S606では、警告部205が、APのFOVに頂点を有するが閉じた形状を有さない場合、及び少なくとも1つの端部の閉じた形状であってフラットな形状である場合、配線幅とスペース幅が同一寸法の場合はマッチングに失敗する可能性があるため警告をする。
S607では、位置調整部203が、少なくとも1つの端部が閉じ、かつ特異性を持つ形状、または全ての端部が閉じていないが折れ曲がりを有し、配線幅とスペース幅が異なる形状を最終的なAPの位置として決定する。これにより、APのFOVに閉図形を配置できない場合であっても、マッチングしやすいパターンを設定することができる。
図7(a)〜(f)は、APの位置を最適化する処理(図5)のイメージ図である。
図7(a)〜(c)は、APのFOVが、S507で算出した閉図形を包含する矩形領域以上の場合のイメージ図である。図7(a)では、S501で算出されたAPのFOV701と、FOV701よりも小さい図形パターン702および703の状態を示す。FOV701は、図形パターン702および703の頂点を含んでいる。図7(b)では、S507で設定した図形パターン702および703を包含する矩形領域704および705を示す。図7(c)では、S511〜513でFOV701に含まれる図形パターン702および703のうち、頂点を最も多く含む図形703と、図形703の矩形領域705の中心座標に決定したAPの位置を示す。
図7(d)〜(f)はAPのFOVが矩形領域よりも小さい場合のイメージ図である。図7(d)では、S501で算出されたAPのFOV707と、FOV707よりも大きい図形パターン708の状態を示す。FOV707は、図形パターン708の頂点を含んでいる。図7(e)では、S507で設定した図形パターン708を包含する矩形領域709を示す。図7(f)は、S509でFOV707に含まれる図形パターン708の頂点が最も多く含まれる位置に決定したAPの位置を示す。
図8は、閉図形が無い場合のAP周辺のパターンを探索する処理A(図6)のイメージ図である。
図8(a)では、設計データ801に設定した、EPのFOV803、およびAPのFOV804を示す。設計データ801およびAPのFOV804は、図4のS402および401で取得するデータである。ここでは、EPのFOVを803に設定した場合、S401で説明した特許文献1のAP設定方法により、APのFOV804が設定されるとする。
図8(b)では、APのFOV804に少なくとも1つの端部を有する図形805が含まれていることを示す。この図形805は、S602の判定により、APのFOV804に含まれる図形のうち、少なくとも1つの端部がAPのFOVを超えていない図形であると認識されたものである。
図8(c)では、S603で少なくとも1つの端部を有する図形805の頂点がAPのFOVの中心になるように移動した後のAPのFOV807を示す。このFOV807の少なくとも1つの端部を有する図形はフラットな形状であるため、S604および605で図形に特異性が無いと判定される。また、S605でFOV807に含まれる配線幅とスペース幅は同じと判定される。したがって、このFOV807は、S606で警告されることになる。
115…処理・制御部、121…CPU、122…メモリ、201…情報取得部、202…パターン解析部、203…位置調整部、204…撮像レシピ登録部、205…警告部、206…設計データ、207…撮像ポイント情報、208…撮像レシピ、209…SEM画像

Claims (5)

  1. 試料上のEPを観察する前に位置決め用として前記EP周辺に設定されたAPに関する情報を含む撮像レシピに基づき、EPの画像を取得する走査型電子顕微鏡であって、
    前記APの位置と前記試料の設計データを含む情報を取得する情報取得部と、
    前記情報を基に、前記APのFOVに含まれるパターンが閉図形であるか否かを判定するパターン解析部と、
    前記閉図形を包含する矩形領域が前記APのFOVに収まる場合は頂点数を最も多く有する閉図形が前記APの中心になるように前記APを移動し、前記矩形領域が前記APのFOVに収まらない場合は前記閉図形の頂点数が最も多くなる位置に前記APを移動する位置調整部と、
    最適化したAPの位置を撮像レシピに登録する撮像レシピ登録部と
    を備えることを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  2. 前記位置調整部は、前記APのFOVに含まれるパターンが閉図形ではなく、かつ少なくとも1つの端部(平行に延在する2本の境界線とこれらと直交する1本の境界線で囲まれた部分)を有する形状である場合、前記端部の全ての頂点座標の中からx座標およびy座標の最大値および最小値を抽出し、該最大値と最小値の中点の座標が前記APのFOVの中心になるように前記APを移動する
    ことを特徴とする請求項1記載の走査型電子顕微鏡。
  3. 前記位置調整部は、前記少なくとも1つの端部を有する形状がフラットな形状で無い場合、前記移動後のAPの位置を最終的なAPの位置として決定し、
    前記パターン解析部は、
    前記少なくとも1つの端部を有する形状がフラットな形状である場合、または前記APのFOVに含まれるパターンが頂点を有するが端部を有さない形状である場合、配線幅とスペース幅が同じか否かを判定し、
    配線幅とスペース幅が同じでない場合、前記移動後のAPの位置、または前記情報取得部が取得したAPの位置を最終的なAPの位置として決定する
    ことを特徴とする請求項2記載の走査型電子顕微鏡。
  4. さらに、配線幅とスペース幅が同じである場合、表示装置に警告を表示する警告部を備える
    ことを特徴とする請求項3記載の走査型電子顕微鏡。
  5. 試料上のEPを観察する前に位置決め用として前記EP周辺に設定されたAPに関する情報を含む撮像レシピに基づき、EPの画像を取得する走査型電子顕微鏡の制御方法であって、
    情報取得部が、前記APの位置と前記試料の設計データを含む情報を取得するステップと、
    パターン解析部が、前記情報を基に、前記APのFOVに含まれるパターンが閉図形であるか否かを判定するステップと、
    位置調整部が、前記閉図形を包含する矩形領域が前記APのFOVに収まる場合、頂点数を最も多く有する閉図形が前記APの中心になるように前記APを移動し、前記矩形領域が前記APのFOVに収まらない場合は前記閉図形の頂点数が最も多くなる位置に前記APを移動するステップと、
    撮像レシピ登録部が、最適化したAPの位置を撮像レシピに登録するステップと、
    を備えることを特徴とする走査型電子顕微鏡の制御方法。
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