JP5682494B2 - トランスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、入力電圧を昇圧又は降圧して出力するトランスの製造方法に関する。
一次コイル及び二次コイルと、上記一次コイル及び上記二次コイルを保持するボビンとを有するトランスがある。かかるトランスは、例えば、電源装置に搭載され、上記一次コイルにおける巻回部から引き出された一対のコイル端子部が、電源装置における被接続端子に接続される。
そこで、電源装置における被接続端子に対して、コイル端子部を位置合わせし易いように、トランスに一体化された絶縁カバーに配線フックを設け、該配線フックによってコイル端子部を係合し、トランス本体に対するコイル端子部の位置を固定できるよう構成したトランスがある(特許文献1)。
特開2010−161214号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のトランスにおいては、配線フックに対してコイル端子部を一本ずつ引掛ける必要がある。そのため、トランスの組み付けを自動化することが困難であり、また、手作業で組み付けるにしても、作業効率が低くなりやすい。
特に、二つの一次コイルを二次コイルに積層したトランスにおいては、合計4本のコイル端子部を配線フックに係合させる必要があるため、その作業効率が特に低下しやすい。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、組立が容易なトランス及びその製造方法並びに電源装置を提供しようとするものである。
参考態様として、一次コイルと二次コイルとを有するトランスであって、
上記二次コイルにおける巻回軸方向の双方に上記一次コイルがそれぞれ積層配置されており、
上記一対の一次コイルは、互いに別部品からなる第1ボビンと第2ボビンとにそれぞれ巻回されていると共に、それぞれ一対のコイル端子部を備え、
二対の上記コイル端子部は、上記一次コイルの巻回部から巻回軸方向の同一方向に引き出された軸方向部と、該軸方向部から屈曲した先端側部とを有することを特徴とするトランスがある
本発明の一態様は、一次コイルと二次コイルとを有するトランスを製造する方法であって、
上記トランスにおいては、
上記二次コイルにおける巻回軸方向の双方に上記一次コイルがそれぞれ積層配置されており、
上記一対の一次コイルは、互いに別部品からなる第1ボビンと第2ボビンとにそれぞれ巻回されていると共に、それぞれ一対のコイル端子部を備え、
二対の上記コイル端子部は、上記一次コイルの巻回部から巻回軸方向の同一方向に引き出された軸方向部と、該軸方向部から屈曲した先端側部とを有し、
上記トランスを製造するにあたっては、
上記第1ボビンに上記一次コイルを巻回すると共に上記一対のコイル端子部を巻回軸方向に引き出し、
上記第2ボビンに上記一次コイルを巻回すると共に上記一対のコイル端子部を巻回軸方向に引き出し、
次いで、上記第1ボビンに巻回された上記一次コイルにおける上記一対のコイル端子部の引き出し方向と、上記第2ボビンに巻回された上記一次コイルにおける上記一対のコイル端子部の引き出し方向とを同一方向にすると共に上記一対の一次コイルの間に上記二次コイルを介在させた状態で、上記第1ボビンと上記第2ボビンとを巻回軸方向に積層して互いに組み付け、
その後、上記二対のコイル端子部を上記巻回軸方向に対して交差する方向へ屈曲して、上記コイル端子部における上記軸方向部の先端側に上記先端側部を形成することを特徴とするトランスの製造方法にある(請求項1)。
他の参考態様として、上記トランスを搭載してなることを特徴とする電源装置がある
上記トランスにおいて、二対の上記コイル端子部は、上記一次コイルの巻回部から巻回軸方向の同一方向に引き出された軸方向部を有する。それゆえ、一次コイルをそれぞれ巻回した第1ボビンと第2ボビンとを互いに組み付けるとき、二対のコイル端子部をいずれも同一方向に揃えて配置した後、これらを一度に屈曲して上記先端側部を形成することが可能となる。それゆえ、二対のコイル端子部を効率的に所望の形状に形成することができ、場合によってはこの二対のコイル端子部の屈曲加工工程を自動化することもできる。
仮に、二つの一次コイルのコイル端子部が巻回部から直接外周側へ引き出されている場合や、互いに向き合う方向に引き出されている場合には、これらのコイル端子部を接続先の被接続端子に対応する位置に配置する際に、1本ずつ個別に屈曲させる必要がある。それゆえ、このような場合には、トランスの組み立てが困難となると共に、自動化も困難となる。
これに対して、上記トランスによれば、上記のごとく二対のコイル端子部を一度に屈曲させることができる。そのため、上記トランスは、組み立てが容易である。
上記トランスの製造方法においては、上記第1ボビンと上記第2ボビンとを巻回軸方向に積層して互いに組み付ける際、上記コイル端子部の引き出し方向を、巻回軸方向の同一方向にした状態とする。そのため、第1ボビンと第2ボビンとを互いに組み付けた後、二対のコイル端子部を屈曲して先端側部を形成するにあたり、二対のコイル端子部の屈曲加工を容易に一度に行うことができる。それゆえ、トランスの組み立てを容易に行うことができ、組立工程の自動化も容易となる。
上記電源装置は、上記トランスを搭載してなる。それゆえ、生産効率に優れた電源装置とすることができる。また、上記のごとく容易に所望の形状のコイル端子部を形成することができるため、トランス本体に対するコイル端子部の位置を所望の位置に容易に配置することができる。それゆえ、例えば、上記コイル端子部が上記被接続端子に対して溶接又はろう接によって接続された構成においても、容易かつ確実な接続が可能となる。
以上のごとく、本発明によれば、組立が容易なトランスの製造方法を提供することができる。
実施例1における、トランスの斜視図。 実施例1における、コイルアッシーの斜視図。 実施例1における、コイルアッシーの他の斜視図。 図2のA−A線矢視断面図。 実施例1における、コイルアッシーの展開斜視図。 実施例1における、コイルアッシーの平面図。 実施例1における、コイル端子部の並び方向から見たコイルアッシーの正面図。 実施例1における、コイル端子部の突出方向から見たコイルアッシーの側面図。 実施例1における、コイルアッシーの底面図。 実施例1における、(a)コイル端子部を屈曲加工した後の第1コイルサブアッシーにおける一次コイルの側面図、(b)コイル端子部を屈曲加工した後の第2コイルサブアッシーにおける一次コイルの側面図。 実施例1における、(a)端子保持部の突出方向から見た平面図、(b)端子保持部の正面図。 実施例1における、第1コイルサブアッシーの斜視図。 実施例1における、第2コイルサブアッシーの斜視図。 実施例1における、(a)コイル端子部を屈曲加工する前の第1コイルサブアッシーにおける一次コイルの側面図、(b)コイル端子部を屈曲加工する前の第2コイルサブアッシーにおける一次コイルの側面図。 実施例1における、トランスを組み込んだ電源装置の部分平面図。 実施例1における、電源装置に組み込まれたトランス(コイルアッシー)の正面図。
上記トランスにおいて、上記巻回部からの上記二対のコイル端子部における上記軸方向部の引き出し方向は、上記第1ボビンに対して上記第2ボビンが積層された方向とすることができる。
また、上記コイル端子部の上記軸方向部は、巻回軸方向に対して必ずしも平行でなくてもよく、巻回軸方向に対して斜めに形成されていてもよい。また、二対の上記コイル端子部における上記軸方向部は、必ずしも互いに平行である必要はなく、互いに斜めになっていてもよい。
また、上記二対のコイル端子部は、上記先端側部を互いに平行に形成してなることが好ましい(請求項2)。この場合には、上記先端側部を形成する際、上記二対のコイル端子部を一度に屈曲して形成しやすい。それゆえ、よりトランスの組み立てを容易にすることができると共に、組立工程の自動化を容易にすることができる。また、上記二対のコイル端子部を接続先の端子に接続しやすい。
また、上記一次コイルへの通電によって発生する磁束を通す磁路を構成するコアを有し、上記第2ボビンは、上記第1ボビンに巻回された上記一次コイルの上記コイル端子部における上記軸方向部を貫通させるための端子貫通孔を有することが好ましい(請求項3)。この場合には、上記端子貫通孔を貫通させる上記コイル端子部を、上記コアから確実に絶縁することができる。
また、上記第2ボビンは、上記二対のコイル端子部を上記先端側部において保持する端子保持部を備え、該端子保持部は、上記先端側部の延設方向及び上記巻回部の巻回軸方向の双方に直交する横方向への上記先端側部の位置ずれを規制するよう構成してあることが好ましい(請求項4)。この場合には、上記コイル端子部の上記先端側部を、上記横方向に正確に位置決めすることができる。それゆえ、電源装置等へのトランスの組み付けを精度よく容易に行うことができる。また、上記端子保持部によってコイル端子部を保持しているため、一次コイルのスプリングバックに起因して生じるコイル端子部の横方向へのずれを防ぐことができる。
また、上記端子保持部は、巻回軸方向への上記コイル端子部の位置ずれをも規制するよう構成されていることが好ましい(請求項5)。この場合には、上記コイル端子部が上記端子保持部から外れることを防ぐことができる。それゆえ、例えば、トランスを搬送する際に、コイル端子部に巻回軸方向の振動が作用しても、コイル端子部が端子保持部から外れることを防ぐことができる。また、一次コイルのスプリングバックによってコイル端子部が端子保持部から外れることを防ぐことができる。
また、上記端子保持部は、巻回軸方向に立設した一対の立設片によって1本の上記コイル端子部を保持するよう構成されており、上記一対の立設片は、互いの距離が上記一次コイルの上記巻回部に近い側の端部に向かって徐々に拡開する拡開ガイド部を備えていることが好ましい(請求項6)。この場合には、上記コイル端子部を上記端子保持部に係合しやすくなる。すなわち、コイル端子部を巻回部側から順に端子保持部に保持させる際、上記拡開ガイド部に沿ってコイル端子部を押し込むことにより、容易にコイル端子部を端子保持部に保持させることができる。また、係合の際、一次コイルの絶縁被膜へのダメージを低減することができ、絶縁性に対する信頼性を向上させることができる。
また、上記第2ボビンには、上記二次コイルがインサート成形されていることが好ましい(請求項7)。この場合には、上記二次コイルも上記第2ボビンと一体化させることができるため、トランスの組立工数を低減することができる。また、上記二次コイルをインサート成形することにより、上記第2ボビンの剛性を向上させることができる。これにより、端子保持部の位置が安定するため、コイル端子部の先端側部を正確に位置決めすることができる。
また、上記第1ボビンに巻回された上記一次コイルにおける上記一対のコイル端子部のうち上記巻回部の内周側から突出した内側コイル端子部は、上記第2ボビンに巻回された上記一次コイルにおける上記一対のコイル端子部と、上記先端側部を巻回軸方向における同等の位置に配しており、上記第1ボビンに巻回された上記一次コイルにおける上記一対のコイル端子部のうち上記巻回部の外周側から突出した外側コイル端子部は、他の上記コイル端子部よりも、上記先端側部を上記第1ボビン側に配してもよい(請求項8)。この場合には、上記外側コイル端子部を巻回軸方向に大きく移動させずに先端側部を突出させることができる。そして、かかる構成においても、容易にトランスの組み立てを行うことができる。
また、上記一次コイルへの通電によって発生する磁束を通す磁路を構成するコアが、上記第1ボビンと上記第2ボビンを巻回軸方向の両側から挟持するように配置されており、上記巻回軸方向から見たとき、上記端子保持部は、上記コアの輪郭の近傍となる位置に配置されていることが好ましい(請求項9)。この場合には、上記端子保持部によって、これに保持されたコイル端子部と、上記コアとの間の絶縁距離を確保することができる。それゆえ、上記一次コイルに流れる電流が高圧である場合にも、コイル端子部とコアとの間の絶縁抵抗を充分に確保することができる。
次に、上記電源装置において、特に上記トランスの上記第2ボビンが上記端子保持部を備えていることが好ましい。この場合には、位置決めが正確になされた状態で、上記コイル端子部が上記第2ボビンに保持されるため、コイル端子部を被接続端子に、より容易かつ確実に接続することができる。
また、上記コイル端子部は、上記電源装置に配設された端子台に設けられた被接続端子に対して溶接又はろう接されていることが好ましい。この場合には、上記コイル端子部を上記被接続端子に対して効率的に接続することができ、生産効率を向上させることができる。特に、上記電源装置においては、上述のごとく、トランスのコイル端子部を所望の位置に容易に配置することができるため、溶接又はろう接による接続方法を採用した場合に、その接続作業を阻害する要因を排除しやすい。
なお、上記ろう接としては、例えば、ろう付けによる接続、はんだ付けによる接続がある。
また、上記二次コイルは、上記一次コイルの上記巻回部と積層される環状部と、該環状部から外周側へ引き出された引出部とを有し、該引出部と上記電源装置のケースとの間には、放熱部材が介在していることが好ましい。この場合には、上記二次コイルの熱を効率的にケースへ逃がし、放熱することができる。また、上記トランスの熱を、二次コイルを介して放熱することができる。
(実施例1)
実施例にかかるトランス及びその製造方法並びに電源装置につき、図1〜図16を用いて説明する。
本例のトランス1は、図1〜図9に示すごとく、一次コイル10及び二次コイル20と、一次コイル10への通電によって発生する磁界の磁路を構成するコア3とを有する。
二次コイル20における巻回軸方向(図4のZ方向)の双方に一次コイル10がそれぞれ積層配置されている。
一対の一次コイル10は、図4、図5に示すごとく、互いに別部品からなる第1ボビン41と第2ボビン42とにそれぞれ巻回されていると共に、それぞれ一対のコイル端子部11を備えている。
二対のコイル端子部11は、図4、図10に示すごとく、一次コイル10の巻回部12から巻回軸方向の同一方向に引き出された軸方向部111と、該軸方向部111から屈曲した先端側部112とを有する。
巻回部12からの二対のコイル端子部11における軸方向部111の引き出し方向は、第1ボビン41に対して第2ボビン42が積層された方向とすることができる。本例においては、便宜的にこの方向を適宜「下方」というものとする。また、この下方と反対側を適宜「上方」というものとする。
一次コイル10は、外周面に絶縁被膜(図示略)を形成した導体線を巻回して巻回部12を構成すると共に、導体線の両端を巻回部12の外方へ突出させて一対のコイル端子部11を構成している。一方、二次コイル20は、図5に示すごとく、一次コイル10の巻回部12と積層される環状部23と、該環状部23から外周側へ引き出された引出部22とを有する。具体的には、二次コイル20は、導体板を略円環の一部が切り欠かれた略C字状に形成してなる環状部23を備える。そして、切欠部において対向する一対の端部からは一対の端子221、222が、引出部22として外方へ引き出され、切欠部の反対側からは他の一つの端子223が引出部22として外方へ引き出されている。
図4、図5に示すごとく、第1ボビン41と第2ボビン42とは、それぞれ個別に成形された樹脂成形体からなる。
そして、第2ボビン42は、二次コイル20をインサート成形してなると共に、一次コイル10を巻回するための外周溝部421と巻回軸方向に貫通する貫通空間430とを有する。第2ボビン42は、外周溝部421の上方において二次コイル20をインサート成形しており、二次コイル20の上側の主面は、第2ボビン42から露出している。また、外周溝部421には、一次コイル10の巻回部12が配置されている。
また、第1ボビン41は、一次コイル10を巻回するための外周溝部411と巻回軸方向に貫通する貫通空間430とを有する。第1ボビン41の貫通空間430は、第2ボビン42の貫通空間430と同形状であり、両者は巻回軸方向に連続している。貫通空間430は、第1ボビン41及び第2ボビン42の内壁を繋ぐように形成された架設部43によって2つに分割されている。この2つに分割された貫通空間430に、それぞれコア3の一部が挿入されている。
第1ボビン41に一次コイル10が巻回された状態の第1コイルサブアッシー101と、第2ボビン42に一次コイル10が巻回されると共に二次コイル20がインサート成形された状態の第2コイルサブアッシー102とは、互いに巻回軸方向に積層された状態で接合されている。これによって、図2〜図9に示すコイルアッシー100が形成されている。
そして、第1コイルサブアッシー101における一次コイル10の一対のコイル端子部11と、第2コイルサブアッシー102における一次コイル10の一対のコイル端子部11とは、同じ方向に先端側部111を突出している。二対のコイル端子部11は、先端側部112を互いに平行に形成してなる。
第2ボビン42は、図5、図9に示すごとく、第1ボビン41に巻回された一次コイル10のコイル端子部11における軸方向部111を貫通させるための端子貫通孔422を有する。端子貫通孔422には、第1コイルサブアッシー101における一次コイル10の一対のコイル端子部11のうち、巻回部12の内周側から引き出された内側コイル端子部11aが貫通している。
図2〜図9に示すごとく、第2ボビン42は、二対のコイル端子部11を先端側部111において保持する端子保持部44を備えている。端子保持部44は、先端側部111の延設方向及び巻回軸方向の双方に直交する横方向への先端側部111の位置ずれを規制するよう構成してある。
端子保持部44は、第2ボビン42の外周部に形成され、第2ボビン42の本体と共に一体成形されている。そして、図1、図3、図8、図9に示すごとく、端子保持部44は、各コイル端子部11を、横方向から挟持するよう構成されている。より具体的には、端子保持部44は、図11に示すごとく、巻回軸方向に立設した一対の立設片441によって1本のコイル端子部11を横方向(Y方向)の両側から保持するよう構成されている。
さらに、端子保持部44は、巻回軸方向へのコイル端子部11の位置ずれをも規制するよう構成されている。すなわち、端子保持部44は、コイル端子部11を嵌入させる嵌合溝部442を備え、該嵌合溝部442は、図11(b)に示すごとく、コイル端子部11の長手方向から見た形状において、くびれ部443を備えている。このくびれ部443によって、端子保持部44に保持されたコイル端子部11が巻回軸方向(Z方向)へ位置ずれすることを防いでいる。
また、図11(a)に示すごとく、一対の立設片441は、互いの距離が一次コイル10の巻回部12に近い側の端部に向かって徐々に拡開する拡開ガイド部444を備えている。すなわち、端子保持部44を構成する一対の立設片441は、コイル端子部11の長手方向(X方向)における一端側に、上記拡開ガイド部444を備える。拡開ガイド部444は、巻回部12側へ向かってくびれ部443を徐々に広げることによって形成されている。
また、巻回軸方向から見たとき、端子保持部44は、コア3の輪郭の近傍となる位置に配置されている(図1、図15参照)。
また、図2、図3に示すごとく、第1ボビン41に巻回された一次コイル10における一対のコイル端子部11のうち巻回部12の内周側から突出した内側コイル端子部11aは、第2ボビン42に巻回された一次コイル10における一対のコイル端子部11と、先端側部112を巻回軸方向における同等の位置に配している。一方、第1ボビン41に巻回された一次コイル10における一対のコイル端子部11のうち巻回部12の外周側から突出した外側コイル端子部11bは、他のコイル端子部11よりも、先端側部112を第1ボビン41側、すなわち上側に配している。
これに伴い、端子保持部44は、巻回軸方向の二箇所に分散して形成されている。すなわち、図4に示すごとく、第2ボビン42の外周溝部421の下方位置に、第1コイルサブアッシー101の外側コイル端子部11b以外の3本のコイル端子部11をそれぞれ保持する下方端子保持部44aが形成されている。そして、第2ボビン42の外周溝部421の上方位置であって、二次コイル20をインサート成形した部分の側方に、第1コイルサブアッシー101の外側コイル端子部11bを保持する上方端子保持部44bが形成されている。
また、図4〜図7、図9に示すごとく、第2コイルサブアッシー102は、一対のコイル端子部11が配された側と反対側において、第2ボビン42から径方向外側へ突出した側方突出板部423を備えている。側方突出板部423は、第2ボビン42と一体的に成形されている。そして、側方突出板部423の先端角部に、一対の先端ガイド部424が設けてある。先端ガイド部424は、凹状の曲面を備え、後述する電源装置5のケース51に対してトランス1を大まかに位置決めするためのものである(図15参照)。
また、図1、図5〜図7に示すごとく、第1ボビン41には、その上部に一対の被係合部412が設けてある。一対の被係合部412は、第1ボビン41の架設部43における長手方向の両側付近に、外側からロボットの把持部を係合することができるよう構成されている。
また、第2ボビン42は、第1ボビン41に設けた上記一対の被係合部412のそれぞれの外側付近に、上方に開口した位置決め凹部425が形成されている。一対の位置決め凹部425は、それぞれ巻回軸方向からの平面視において円形に形成されている。一対の位置決め凹部425に、ロボットに設けた2つの位置決め凸部を挿入させることにより、ロボットとトランス1との位置決めを正確に行うことができるよう構成されている。
また、図4、図7〜図9に示すごとく、第2ボビン42には、その下面から下方へ突出した一対の下方位置決めピン426が形成されている。一対の下方位置決めピン426は、略円柱形状を有し、巻回軸方向から見た形成位置が、上記位置決め凹部425の形成位置と略一致する。これらの下方位置決めピン426を、後述する電源装置5のケース51に設けた位置決め穴512に挿入することにより、ケース51におけるトランス1の位置決めが正確になされるよう構成されている(図16参照)。
図2〜図5に示すごとく、第1ボビン41は、第2ボビン42と係合させるための3本のスナップフィット45を備える。スナップフィット45は、第1ボビン41の内周端から、下方に向かって突出している。これらのスナップフィット45を、貫通空間430側から第2ボビン42の下面に係合させることによって、第1ボビン41と第2ボビン42とを互いに組み付けて、第1コイルサブアッシー101と第2コイルサブアッシー102とからなるコイルアッシー100が組み立てられている。
また、図5に示すごとく、第2ボビン42は、架設部43から上方に突出した位置決め突起431を有し、第1ボビン41は、位置決め突起431に対応する位置において架設部43を巻回軸方向に貫通する位置決め孔432を備える。第1コイルサブアッシー101と第2コイルサブアッシー102とを互いに組み付けてなるコイルアッシー100においては、図2、図4、図6に示すごとく、位置決め孔432に位置決め突起431が挿嵌された状態となっている。これにより、第1コイルサブアッシー101と第2コイルサブアッシー102との互いの位置決めがなされている。また、第1コイルサブアッシー101と第2コイルサブアッシー102とを互いに組み付けてコイルアッシー100を得る際に、位置決め突起431と位置決め孔432とがガイドとなることによって、組み立て作業性が向上する。
次に、本例のトランスを製造する方法につき説明する。
まず、図12に示すごとく、第1ボビン41に一次コイル10を巻回すると共に一対のコイル端子部11を巻回軸方向(下方)に引き出す。また、図13に示すごとく、第2ボビン42に一次コイル10を巻回すると共に一対のコイル端子部11を巻回軸方向(下方)に引き出す。この状態において、2つの一次コイル10のみを径方向から見た図を、図14(a)、(b)に示す。
次いで、コイル端子部11の引き出し方向を同一方向にすると共に一対の一次コイル10の間に二次コイル20を介在させた状態で、第1ボビン41と第2ボビン42とを巻回軸方向に積層して互いに組み付ける。その後、二対のコイル端子部11を巻回軸方向に対して交差する方向へ屈曲して、図3、図4、図10(a)、(b)に示すごとく、コイル端子部11における軸方向部111の先端側に先端側部112を形成する。
以上により、図2〜図9に示すコイルアッシー100を得る。
より具体的には、第1ボビン41の外周溝部411に、一次コイル10を巻回し、その一対のコイル端子部11をそれぞれ巻回軸方向に引き出しておく。すなわち、内側コイル端子部11aと外側コイル端子部11bとを、それぞれ巻回部12の内周側及び外周側から、巻回軸方向の同じ方向(下方)へ引き出しておく。これにより、図12に示す第1コイルサブアッシー101を得る。
一方、第2ボビン42には、予め二次コイル20をインサート成形しておく。そして、この第2ボビン42の外周溝部421に一次コイル10を巻回し、その一対のコイル端子部11をそれぞれ巻回軸方向に引き出しておく。すなわち、内側コイル端子部11aと外側コイル端子部11bとを、それぞれ巻回部12の内周側及び外周側から、巻回軸方向の同じ方向(下方)へ引き出しておく。これにより、図13に示す第2コイルサブアッシー102を得る。
次いで、第1コイルサブアッシー101と第2コイルサブアッシー102とを互いに巻回軸方向に重ね合わせる。つまり、第2コイルサブアッシー102の上方から、第1コイルサブアッシー101を重ね合わせる。ここで、図5に示すごとく、第1コイルサブアッシー101の一次コイル10と第2コイルサブアッシー102における二次コイル20との間に、例えばシリコンシートからなる放熱部材46を介在させる。
また、このとき、第1コイルサブアッシー101における内側コイル端子部11aを第2ボビン42に設けた端子貫通孔422に挿通する。また、第2ボビン42の架設部43に設けた位置決め突起431を、第1ボビン41の架設部43に設けた位置決め孔432に挿嵌する。さらに、第1ボビン41に設けた複数のスナップフィット45を、貫通空間430側から第2ボビン42の下面に係合させる。
これにより、第1コイルサブアッシー101と第2コイルサブアッシー102とが互いに組み付けられる。
この状態において、二対のコイル端子部11は、第2ボビン42の下方へ向かって平行に伸びている(図14)。
次いで、これらのコイル端子部11を、第1ボビン41及び第2ボビン42の径方向外周側へ向かって屈曲する。ここで、図4に示すごとく、第1コイルサブアッシー101の外側コイル端子部11bは、第2ボビン42の外周溝部421の上方位置において屈曲する。一方、それ以外のコイル端子部11は、第2ボビン42の外周溝部421の下方位置において屈曲する。
そして、各コイル端子部11を、第2ボビン42に設けた端子保持部44に、各コイル端子部11の径方向から嵌入する。すなわち、各コイル端子部11をそれぞれ所定の位置において屈曲する際、コイル端子部11は、最初に、図11に示す端子保持部44における拡開ガイド部444に当接する。この状態からコイル端子部11をさらに屈曲させつつ端子保持部44の嵌合溝部442へ向かって押し込む。これにより、図4、図10に示すごとく、コイル端子部11に軸方向部111と先端側部112とが形成されつつ、図3、図8、図9に示すごとく、コイル端子部11が先端側部112の一部において端子保持部44に係合されることとなる。
そして、これら複数のコイル端子部11は、ロボット等に設けられた押さえ治具によって端子保持部44に一度に押し込むことができる。ここで、第1コイルサブアッシー101における外側コイル端子部11bの先端側部112が、他のコイル端子部11の先端側部112に対して、巻回軸方向にずれた位置に配されているが、上記押さえ治具に段差を設けておけば、二対のコイル端子部11を一度に曲げ加工すると共に、それぞれの端子保持部44に係合させることができる。
このようにして、コイルアッシー100を作製することができる。そして、コイルアッシー100に対して、コア3を組み付けると共に、図示しないバネホルダ―によってコイルアッシー100とコア3とを一体化する。これにより、図1に示すトランス1が得られる。
上記トランス1は、図15に示すごとく、電源装置5に搭載される。すなわち、電源装置5のケース51内における所定の位置に収容される。電源装置5において、トランス1は、巻回軸方向がケース51の底面部の法線方向に平行となる状態で配置されている。
そして、トランス1におけるコイル端子部11は、電源装置5に配設された端子台52に設けられた被接続端子53に対して、溶接又はろう接(ろう付け、はんだ付け等)によって接続されている。端子台52は、その上面に4つの被接続端子53を設けてなる。そして、トランス1の第1コイルサブアッシー101における外側コイル端子部11bと接続される被接続端子53bは、他の被接続端子53よりも上方に配置されている。つまり、端子台52の上面には、上記被接続端子53bを形成した面が、他の被接続端子53を形成した面よりも高くなるような段差が設けてある。
また、端子台52の上面には、被接続端子53よりもトランス1に近い側に、コイル端子部11をガイドする端子ガイド521が立設している。端子ガイド521は、各コイル端子部11を両側から挟むようにガイドしている。端子ガイド521は、上端へ向かって徐々に拡開する拡開部を備えている。
また、電源装置5において、トランス1の二次コイル20の端子223は、ノイズを除去するための出力フィルタ(図示略)を介して、電源装置5の出力端子に接続されている。また、二次コイル20の端子221、222は、整流素子(図示略)を介して接地されている。
図16に示すごとく、二次コイル20の引出部22(端子221、222)とケース51との間には、放熱部材54が介在している。放熱部材54としては、例えばシリコンシートや放熱ゲルを用いることができる。また、放熱部材54は、ケース51の底部から隆起した放熱用ボス513と接触している。なお、図16においては、トランス1のコア3を省略してある。
また、トランス1は、図示しないバネホルダによってケース51に固定されている。
また、トランス1は、図15に示すごとく、第2ボビン42の側方突出板部423の先端角部に設けた一対の先端ガイド部424を、ケース51の側壁部の内側面に設けたガイド凸部511に対向配置してなる。ガイド凸部511は、ケース51の側壁部の内側面に、側壁部の高さ方向に沿って形成され、所定の間隔をもって一対形成されている。また、各ガイド凸部511は、略半円柱状を呈し、ケース51の側壁部の内側面から内側へ略半円状に突出している。
トランス1を電源装置5に組み付ける際には、まず、一対の先端ガイド部424をケース51の一対のガイド凸部511に当接させる。これにより、ケース51に対するトランス1のおおよその位置決めを行う。そのうえで、一対の先端ガイド部424を一対のガイド凸部511に沿ってスライドさせながら、トランス1をケース51の底部へ向かって下ろしていく。このとき、図16に示すごとく、トランス1における第2ボビン42に設けた2つの下方位置決めピン426を、ケース51の底部に設けた2つの位置決め穴512にそれぞれ挿入する。
また、この間、二対のコイル端子部11をそれぞれ端子台52の端子ガイド521に沿わせながら、端子台52に乗せる。そして、各コイル端子部11の先端側部112を各被接続端子53の上に載置する。
次いで、二次コイル20の端子221、222、223を所定の位置において固定し、図示しないバネホルダによってトランス1をケース51に固定する。そして、各コイル端子部11を、先端側部112において各被接続端子53に溶接する。
また、ロボットを用いてトランス1をケース51に組み付ける場合には、まず、トランス1における第1ボビン41に設けた一対の被係合部412に、ロボットの一対の把持部(図示略)を係合させる。このとき、ロボットに設けた2つの位置決め凸部を、上記第2ボビン41に設けた2つの位置決め凹部425にそれぞれ挿入しておく。これにより、ロボットとトランス1との互いの位置決めが正確になされた状態で、トランス1がロボットに把持される。
そして、ロボットが所定の動作を行うことにより、トランス1がケース51における所定の位置に配置されることとなる。
次に、本例の作用効果につき説明する。
上記トランス1において、二対のコイル端子部11は、一次コイル10の巻回部12から巻回軸方向の同一方向(下方)に引き出された軸方向部111を有する。それゆえ、一次コイル10をそれぞれ巻回した第1ボビン41と第2ボビン42とを互いに組み付けるとき、二対のコイル端子部11をいずれも同一方向に揃えて配置した後、これらを一度に屈曲して先端側部112を形成することが可能となる。それゆえ、二対のコイル端子部11を効率的に所望の形状に形成することができ、場合によってはこの二対のコイル端子部11の屈曲加工工程を自動化することもできる。
仮に、二つの一次コイル10のコイル端子部11が巻回部12から直接外周側へ引き出されている場合や、互いに向き合う方向に引き出されている場合には、これらのコイル端子部11を接続先の被接続端子53に対応する位置に配置する際に、1本ずつ個別に屈曲させる必要がある。それゆえ、このような場合には、トランス1の組み立てが困難となると共に、自動化も困難となる。
これに対して、本例のトランス1によれば、上記のごとく二対のコイル端子部11を一度に屈曲させることができる。そのため、トランス1の組み立てが容易である。
また、上記トランスの製造方法においては、第1ボビン41と第2ボビン42とを巻回軸方向に積層して互いに組み付ける際、コイル端子部11の引き出し方向を、巻回軸方向の同一方向(下方)にした状態とする。そのため、第1ボビン41と第2ボビン42とを互いに組み付けた後、二対のコイル端子部11を屈曲して先端側部112を形成するにあたり、二対のコイル端子部11の屈曲加工を容易に一度に行うことができる。それゆえ、トランス1の組み立てを容易に行うことができ、組立工程の自動化も容易となる。
また、上記電源装置5は、上記トランス1を搭載してなる。それゆえ、生産効率に優れた電源装置5とすることができる。また、上記のごとく容易に所望の形状のコイル端子部11を形成することができるため、トランス本体に対するコイル端子部11の位置を所望の位置に容易に配置することができる。それゆえ、コイル端子部11が被接続端子53に対して溶接によって接続された構成においても、容易かつ確実な接続が可能となる。
また、二対のコイル端子部11は、先端側部112を互いに平行に形成してなる。そのため、先端側部112を形成する際、二対のコイル端子部11を一度に屈曲して形成しやすい。それゆえ、よりトランス1の組み立てを容易にすることができると共に、組立工程の自動化を容易にすることができる。また、二対のコイル端子部11を被接続端子53に接続しやすい。
また、第2ボビン42は端子貫通孔422を有するため、端子貫通孔422を貫通させるコイル端子部11を、コア3から確実に絶縁することができる。
また、第2ボビン42は端子保持部44を備え、該端子保持部44は、横方向への先端側部112の位置ずれを規制するよう構成してある。これにより、コイル端子部11の先端側部112を、横方向に正確に位置決めすることができる。それゆえ、電源装置5へのトランス1の組み付けを精度よく容易に行うことができる。また、端子保持部44によってコイル端子部11を保持しているため、一次コイル10のスプリングバックに起因して生じるコイル端子部11の横方向へのずれを防ぐことができる。
また、端子保持部44は、巻回軸方向へのコイル端子部11の位置ずれをも規制するよう構成されている。すなわち、端子保持部44にくびれ部443を設けてある。これにより、コイル端子部11が端子保持部44から外れることを防ぐことができる。それゆえ、例えば、トランス1を搬送する際に、コイル端子部11に巻回軸方向の振動が作用しても、コイル端子部11が端子保持部44から外れることを防ぐことができる。また、一次コイル10のスプリングバックによってコイル端子部11が端子保持部44から外れることを防ぐことができる。
また、端子保持部44を構成する一対の立設片441は、拡開ガイド部444を備えている。これにより、コイル端子部11を端子保持部44に係合しやすくなる。すなわち、コイル端子部11を巻回部12側から順に端子保持部44に保持させる際、拡開ガイド部444に沿ってコイル端子部11を押し込むことにより、容易にコイル端子部11を端子保持部44に保持させることができる。また、係合の際、一次コイル10の絶縁被膜へのダメージを低減することができ、絶縁性に対する信頼性を向上させることができる。
また、巻回軸方向から見たとき、端子保持部44は、コア3の輪郭の近傍となる位置に配置されている。それゆえ、端子保持部44によって、これに保持されたコイル端子部11と、コア3との間の絶縁距離を確保することができる。それゆえ、一次コイル10に流れる電流が高圧である場合にも、コイル端子部11とコア3との間の絶縁抵抗を充分に確保することができる。
また、第2ボビン42には二次コイル20をインサート成形してあり、二次コイル20が第2ボビン42と一体化しているため、トランス1の組立工数を低減することができる。また、二次コイル20をインサート成形することにより、第2ボビン42の剛性を向上させることができる。その結果、第2ボビン42に設けた端子保持部44の剛性を高めることができる。これにより、端子保持部44の位置が安定するため、コイル端子部11の先端側部112を正確に位置決めすることができる。
また、第1ボビン41に巻回された一次コイル10における外側コイル端子部11bは、他のコイル端子部11よりも、先端側部112を第1ボビン41側に配してある。これにより、外側コイル端子部11bを巻回軸方向に大きく移動させずに先端側部112を突出させることができる。
また、上述のごとく、第2ボビン42に端子保持部44を備えたトランス1を電源装置5に組み付け、コイル端子部11を被接続端子53に溶接した構成によって、以下のような利点がある。すなわち、コイル端子部11を溶接によって被接続端子53に接続することによって、端子接続にネジ等の部品を特に用いる必要がなくなる。それゆえ、部品点数を少なくすることができる。その一方で、溶接を容易に行うための条件として、複数の被接続端子53に対する複数のコイル端子部11の位置決めが正確になされる必要がある。この点において、上記のごとく、トランス1は端子保持部44を備えているため、コイル端子部11をトランス本体に対して容易かつ正確に位置決めすることができる。それゆえ、トランス1を電源装置5のケース51に対して正確に位置決め配置すれば、必然的に二対のコイル端子部11を被接続端子53に対して正確に位置決めすることができる。
また、二次コイル20の引出部22(端子221、222)と電源装置5のケース51との間には、放熱部材54が介在している。これにより、二次コイル20の熱を効率的にケース51へ逃がし、放熱することができる。また、トランス1の熱を、二次コイル20を介して放熱することができる。
また、第1コイルサブアッシー101の一次コイル10と第2コイルサブアッシー102における二次コイル20との間にも、放熱部材46が介在している。これにより、一次コイル10の熱を二次コイル20へ伝達し、さらにその熱を放熱部材54を介してケース51へ放熱することができる。
以上のごとく、本例によれば、組立が容易なトランス及びその製造方法並びに電源装置を提供することができる。
1 トランス
10 一次コイル
11 コイル端子部
111 軸方向部
112 先端側部
12 巻回部
20 二次コイル
3 コア
41 第1ボビン
42 第2ボビン
5 電源装置

Claims (9)

  1. 一次コイルと二次コイルとを有するトランスを製造する方法であって、
    上記トランスにおいては、
    上記二次コイルにおける巻回軸方向の双方に上記一次コイルがそれぞれ積層配置されており、
    上記一対の一次コイルは、互いに別部品からなる第1ボビンと第2ボビンとにそれぞれ巻回されていると共に、それぞれ一対のコイル端子部を備え、
    二対の上記コイル端子部は、上記一次コイルの巻回部から巻回軸方向の同一方向に引き出された軸方向部と、該軸方向部から屈曲した先端側部とを有し、
    上記トランスを製造するにあたっては、
    上記第1ボビンに上記一次コイルを巻回すると共に上記一対のコイル端子部を巻回軸方向に引き出し、
    上記第2ボビンに上記一次コイルを巻回すると共に上記一対のコイル端子部を巻回軸方向に引き出し、
    次いで、上記第1ボビンに巻回された上記一次コイルにおける上記一対のコイル端子部の引き出し方向と、上記第2ボビンに巻回された上記一次コイルにおける上記一対のコイル端子部の引き出し方向とを同一方向にすると共に、上記一対の一次コイルの間に上記二次コイルを介在させた状態で、上記第1ボビンと上記第2ボビンとを巻回軸方向に積層して互いに組み付け、
    その後、上記二対のコイル端子部を上記巻回軸方向に対して交差する方向へ屈曲して、上記コイル端子部における上記軸方向部の先端側に上記先端側部を形成することを特徴とするトランスの製造方法
  2. 上記トランスにおいて、上記二対のコイル端子部は、上記先端側部を互いに平行に形成してなることを特徴とする請求項1に記載のトランスの製造方法
  3. 上記トランスにおいて、上記一次コイルへの通電によって発生する磁束を通す磁路を構成するコアを有し、上記第2ボビンは、上記第1ボビンに巻回された上記一次コイルの上記コイル端子部における上記軸方向部を貫通させるための端子貫通孔を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のトランスの製造方法
  4. 上記トランスにおいて、上記第2ボビンは、上記二対のコイル端子部を上記先端側部において保持する端子保持部を備え、該端子保持部は、上記先端側部の延設方向及び上記巻回部の巻回軸方向の双方に直交する横方向への上記先端側部の位置ずれを規制するよう構成してあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のトランスの製造方法
  5. 上記トランスにおいて、上記端子保持部は、巻回軸方向への上記コイル端子部の位置ずれをも規制するよう構成されていることを特徴とする請求項4に記載のトランスの製造方法
  6. 上記トランスにおいて、上記端子保持部は、巻回軸方向に立設した一対の立設片によって1本の上記コイル端子部を保持するよう構成されており、上記一対の立設片は、互いの距離が上記一次コイルの上記巻回部に近い側の端部に向かって徐々に拡開する拡開ガイド部を備えていることを特徴とする請求項4又は5に記載のトランスの製造方法
  7. 上記トランスにおいて、上記第2ボビンには、上記二次コイルがインサート成形されていることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載のトランスの製造方法
  8. 上記トランスにおいて、上記第1ボビンに巻回された上記一次コイルにおける上記一対のコイル端子部のうち上記巻回部の内周側から突出した内側コイル端子部は、上記第2ボビンに巻回された上記一次コイルにおける上記一対のコイル端子部と、上記先端側部を巻回軸方向における同等の位置に配しており、上記第1ボビンに巻回された上記一次コイルにおける上記一対のコイル端子部のうち上記巻回部の外周側から突出した外側コイル端子部は、他の上記コイル端子部よりも、上記先端側部を上記第1ボビン側に配していることを特徴とする請求項4〜7のいずれか一項に記載のトランスの製造方法
  9. 上記トランスにおいて、上記一次コイルへの通電によって発生する磁束を通す磁路を構成するコアが、上記第1ボビンと上記第2ボビンを巻回軸方向の両側から挟持するように配置されており、上記巻回軸方向から見たとき、上記端子保持部は、上記コアの輪郭の近傍となる位置に配置されていることを特徴とする請求項4〜8のいずれか一項に記載のトランスの製造方法
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