JP5681803B2 - ポリエーテルスルホンで高靭化させたエポキシ樹脂の耐溶媒性の改善 - Google Patents

ポリエーテルスルホンで高靭化させたエポキシ樹脂の耐溶媒性の改善 Download PDF

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Description

本発明は、概して、熱可塑性材料で高靭化されたエポキシ樹脂に関する。そのような高靭化樹脂は、高性能複合部品を作製するのに使用される。より詳細には、本発明は、硬化したエポキシがメチルエチルケトン(MEK)などの溶媒に曝されたときに引き起こされる可能性のあるひび割れ及び亀裂に対して、そのような熱可塑性高靭化エポキシの耐性を向上させることを対象とする。
複合材料は、典型的には、2つの主な構成成分として、樹脂マトリックス及び強化用繊維で構成される。主成分として1種又は複数のエポキシ樹脂を含有する樹脂マトリックスが、広く使用される。複合材料は、複合部品の物理的限界及び特徴が非常に重要である航空宇宙の分野などの厳しい環境で機能することがしばしば要求される。
予備含浸複合材料(プリプレグ)は、複合部品の製造に広く使用されている。プリプレグは、最終的な複合部品にそのまま成形又は硬化できる形の未硬化樹脂と繊維強化材(fiber reinforcement)の組合せである。製造者は、繊維強化材に樹脂を予備含浸させることによって、繊維網に含浸される樹脂の量及び場所を慎重に制御し、樹脂を繊維網に所望通りに分布させることができる。複合部品における繊維と樹脂の相対量及び繊維網内の樹脂の分布は、部品の構造特性に大きな影響を与えることが良く知られている。プリプレグは、耐荷又は構造部品、特に、翼、胴体、隔壁及び操縦面などの航空宇宙構造部品の製造に使用するのに好適な材料である。これらの部品は、十分な強度、損傷許容性、層間破壊靭性、及び当該部品に対して慣行的に設定された他の必要特性を有することが重要である。
航空宇宙用プリプレグに広く使用される繊維強化材は、多方向織物、又は互いに平行に伸びる繊維を含む一方向テープである。繊維は、典型的には、「トウ」(“tows”)と称する多数の個別の繊維又はフィラメントの束の形である。繊維又はトウを細断し、樹脂中にランダムに配向させて、不織布マットを形成することもできる。これらの様々な繊維強化材構造に、慎重に制御された量の未硬化樹脂を含浸させる。典型的には、得られたプリプレグは、保護層の間に配置され、保管、又は製造施設への輸送に向けてロール状に巻かれる。
プリプレグは、細断一方向テープの不織布マットを形成するようにランダムに配向される細断一方向テープの短いセグメントの形であってもよい。この種のプリプレグは、「準等方性細断」(“quasi−isotropic chopped”)プリプレグと称する。準等方性細断プリプレグは、細断一方向テープ(チップ)の短長部が、細断繊維でなくマットにランダムに配向されている点を除いて、より従来的な不織布繊維マットプリプレグと同様である。
硬化複合材料の引張強度は、主として、強化繊維及びマトリックス樹脂の個々の特性、並びにこれら2つの成分の相互作用によって規定される。また、繊維と樹脂の容量比も重要な要因である。張力を受けた硬化複合体は、強化トウ内に位置する個々の繊維フィラメントの多数の引張破断に起因する蓄積損傷のメカニズムを介して破壊する傾向がある。破断したフィラメント端部に隣接する樹脂の応力レベルが高くなりすぎると、複合体全体が破壊し得る。したがって、繊維強度、樹脂マトリックスの強度、及び破断したフィラメント端部の近傍の応力消散の効率が皆、硬化複合材料の引張強度に寄与することになる。
多くの用途において、硬化複合材料の引張強度特性を最大にすることが望ましい。しかし、引張強度を最大にする試みは、圧縮性能、損傷許容性、及び溶媒による侵襲に対する耐性などの他の望ましい特性にしばしば悪影響を与え得る。また、引張強度を最大にする試みは、樹脂マトリックスの粘度、タック(tack)、及びアウトライフ(out−life)に予想外の影響を与え得る。
未硬化樹脂の粘度は、プリプレグを形成するときに考慮しなければならない重要な因子である。樹脂の粘度は、樹脂成分を完全に混合し次いで強化繊維に徹底的に含浸できることが保証されるよう、十分低くなければならない。また樹脂の粘度は、樹脂が、プリプレグの貯蔵又はレイアップ(lay−up)中に任意の実質的な程度まで流れないことが保証されるよう、十分高くなければならない。これらの基本的要件を満たす粘度を持たない樹脂は、プリプレグの作製に使用できない。所定の硬化複合材料の強度及び/又は損傷許容性を向上させる試みにおいて、未硬化樹脂の粘度が許容限度内にあることが重要である。
未硬化プリプレグの他着性(stickness)又は粘着性は、共通に「タック」(“tack”)と称する。未硬化プリプレグのタックは、レイアップ及び成形処理時の重要な考慮事項である。タックがほとんど又は全くないプリプレグは、複合部品を形成するために成形できる積層体に成形するのが困難である。逆に、タックが大きすぎるプリプレグは、ハンドリングするのが困難であると共に、金型に仕込むのも困難であり得る。プリプレグは、容易なハンドリング及び良好な積層/成形特性を確保するための適切な量のタックを有することが望ましい。所定の硬化複合材料の強度及び/又は損傷許容性を向上させるいずれかの試みにおいて、未硬化プリプレグのタックは、好適なプリプレグハンドリング及び成形を確保するための許容範囲内にあることが重要である。
プリプレグの「アウトライフ」(“out−life”)は、プリプレグを、許容不可能な程度の硬化を受ける前に雰囲気条件に曝すことができる時間の長さである。プリプレグのアウトライフは、様々な要因に応じて大きく変動し得るが、基本的には、使用される樹脂配合物によって制御される。プリプレグアウトライフは、プリプレグが許容不可能な程度の硬化を受けずに通常のハンドリング、レイアップ及び成形処理を実施できるように十分に長くなくてはならない。所定の硬化複合材料の強度及び/又は損傷許容性を向上させるいずれかの試みにおいて、未硬化プリプレグのアウトライフは、硬化前にプリプレグを加工、ハンドリング及びレイアップする十分な時間を確保できるように可能な限り長いことが重要である。
複合体の引張性能を向上させる一般的な方法は、マトリックスと繊維の接着強度を弱めるために、繊維の表面を変化させることである。これは、黒鉛化の後の繊維の電解酸化表面処理の量を減少させることによって達成し得る。マトリックス繊維接着強度を低下させると、界面剥離(interfacial de−bonding)によって、露出したフィラメント端部に応力消散のためのメカニズムが導入される。この界面剥離は、複合部品が張力で破壊する前に耐えることができる引張損傷の量を増加させる。
或いは、コーティング又は「下塗剤」(“size”)を繊維に塗布すると、樹脂−繊維接着強度を低下させることができる。この手法は、ガラス繊維複合体において良く知られているが、炭素繊維で強化された複合体にも適用され得る。これらの手法を用いて、引張強度の有意な向上を達成することが可能である。しかし、それらの改善には、樹脂マトリックスと繊維の間の高度な接着強度を必要とする衝撃後圧縮(CAI)強度などの特性の低下を伴う。
複合体の引張性能及び損傷に対する耐性を向上させる別の方法は、1種又は複数の熱可塑性材料をエポキシ樹脂マトリックス中に含むことである。様々な異なる形態の、様々な異なる熱可塑性材料が、エポキシ樹脂を高靭化するのに使用されてきた。エポキシ樹脂を高靭化させるのに使用されてきた熱可塑性物質には、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアミドイミド(PAI)、及びポリアミド(PA)が含まれる。例えば、米国特許第7,754,322号を参照されたい。
多層のプリプレグは、積層構造を有する構造的用途の複合部品を形成するのに広く使用される。当該複合部品の剥離は、重要な破壊形態である。2つの層の接着が互いに剥脱したときに剥離が生じる。重要な設計制限要因は、剥離を開始するために必要なエネルギー及びそれを伝搬させるのに必要なエネルギーの両方を含む。剥離の開始及び進行は、モードI及びモードII破壊靭性を調べることによってしばしば測定される。破壊靭性は、通常、一方向の繊維配向を有する複合材料を使用することによって測定される。複合材料の層間破壊靭性は、G1c(二重片持梁:Double Cantilever Beam)及びG2c(端切欠屈曲:End Notch Flex)試験を用いて定量される。モードIでは亀裂前積層体破壊が剥離力によって制御され、モードIIでは亀裂が剪断力によって伝搬される。G2c層間破壊靭性は、CAIに関連する。高度な損傷許容性を示すプリプレグ材料は、高いCAI及びG2c値を有する傾向もある。
硬化プリプレグは、硬化複合部品が曝される可能性のある溶媒及び他の化学物質による侵襲にも、耐えなければならない。硬化樹脂に対する溶媒−応力の相互作用的影響を決定する一般的な試験は、硬化した樹脂試験片を、この試験片を曲げ、次いで歪んだ試験片を所定の溶媒又は他の化学物質に、ある期間、典型的には数日以上にわたり曝すことによって、歪ませることである。試験期間中の様々な時間に、応力亀裂及び/又はひび割れに関して、試験片をチェックする。試験片を、典型的には、0%から約2%曲げることによって歪ませる。歪みは、試験片のアーク長に比例して変化し、それがクロソイド曲線(螺旋)の特徴である。試験片にクロソイド曲線を誘導するのに使用される試験装置は、「クロソイド歪みジグ」(“clothoid strain jig”)として公知である。クロソイド歪みジグの使用により、試験範囲全体にわたって歪みがもたらされるように、単一の試験用の試験片を曲げることが可能になる。
樹脂試験片は、クロソイド歪みジグで最高2%の最大歪みを受け且つ室温で7日間にわたり溶媒に曝されたときにいかなる亀裂も示さない場合、所定の溶媒による侵襲に対して高い耐性があると見なされる。航空宇宙の適用分野で使用するのに適切であるためには、硬化エポキシ樹脂は、樹脂が曝される可能性のある溶媒による侵襲に対し、高い耐性がなければならない。エポキシ樹脂を強化し且つ/又は高靭化するのにとられた対策は、溶媒による侵襲に対する樹脂の耐性を、不注意で低下させることがないことが重要である。
多くの既存のプリプレグは、強度が高く、損傷許容性を有する複合部品を提供する上でのそれらの意図する使用に十分に適するが、高度な強度(例えば、圧縮強度)、高度な損傷許容性(CAI)及び層間破壊靭性(G1c及びG2c)を有し、溶媒による侵襲に対する高い耐性を示す構造的用途の複合部品を製造するのに使用できるプリプレグを提供する継続的な必要性が依然として存在する。
本発明によれば、高レベルの強度、損傷許容性及び層間靭性が必要とされる航空宇宙の適用分野で使用するのに好適な未硬化樹脂が提供される。本発明は、ポリエーテルスルホン(PES)を単独で又は他の熱可塑性高靭化剤(toughening agents)と組み合わせて含む多官能性エポキシ樹脂に適用可能である。本発明は、少なくとも部分的には、低分子量PESを熱可塑性高靭化剤として使用した場合、そのような熱可塑性高靭化エポキシが溶媒による侵襲に耐える能力を著しく向上させるという発見に基づく。
本発明は、二官能性エポキシ樹脂、三官能性エポキシ樹脂、及び/又は四官能性エポキシ樹脂で構成されたエポキシ樹脂成分を含む未硬化樹脂を包含する。未硬化樹脂はさらに、低分子量PESを単独で又は他の熱可塑性高靭化剤(1種又は複数)と組み合わせて含む熱可塑性成分を含む。本発明は、航空機の一次構造物の少なくとも一部として使用するのに好適な樹脂及び繊維強化材の硬化した組合せと同様に、硬化性成分及び/又は繊維強化材と組み合わせた未硬化樹脂も包含する。
プリプレグ、及び低分子量PESで高靭化させた多官能性エポキシ樹脂を使用してプリプレグを作製するための方法も、本発明の一部である。プリプレグは、溶媒侵襲に対して高い耐性があり且つ航空機の一次構造物の少なくとも一部として使用するのに通常なら好適である、硬化複合部品の作製に使用するのに好適である。
本発明の上記及び多くの他の特徴及び付随する利点は、添付の図面を併用しながら以下の詳細な説明を参照することによってより良く理解されるであろう。
本発明による複合材料を使用して作製することができる例示的な一次航空機構造物を示す航空機の斜視図である。
本発明による複合材料を使用して作製することができる例示的な一次航空機構造物を示すヘリコプター回転翼の部分図である。
本発明による未硬化マトリックス樹脂組成物は、熱可塑性高靭化エポキシ樹脂が所望される多様な状況に使用することができる。未硬化樹脂組成物は単独で使用してもよいが、一般には、複合材料を形成するために繊維状支持体と組み合わせる。複合材料は、プリプレグ、部分硬化プリプレグ、又は完全に硬化された最終部品の形で使用されてもよい。「未硬化」という用語は、プリプレグと関連して本明細書で使用する場合、ある程度硬化されていてもよいが、最終的な複合部品又は構造物を形成するために完全に硬化されていない品目を包含することを意図する。
複合材料は、任意の意図する目的に使用することができるが、好ましくは航空宇宙車両に使用され、民間及び軍事用航空機での使用に特に好適である。例えば、複合材料を使用して、非一次(二次)航空機構造物を作製してもよい。しかし、複合材料の好適な使用は、一次航空機構造物などの構造的用途に向けられる。一次航空機構造物又は部品は、飛行中に大きな応力を受け、航空機が管理飛行を維持するのに不可欠である固定翼又は回転翼航空機の要素である。複合材料は、耐力部品及び構造物全体を作製するための他の構造的用途に使用されてもよい。
図1は、本発明による複合材料を使用して作製することができるいくつかの例示的な一次航空機構造物及び部品を含む固定翼航空機を10に示す。例示的な一次部品又は構造物は、翼12、胴体14及び尾部組立品16を含む。翼12は、補助翼18、前縁20、翼板22、スポイラ24、後縁26及び後縁フラップ28などのいくつかの例示的な一次航空機部品を含む。尾部組立品16は、方向舵30、フィン32、水平安定器34、昇降機36及び尾部38などのいくつかの例示的な一次部品をも含む。図2は、一次航空機構造物として桁42及び外表面44を含むヘリコプター回転翼40の外端部を示す。他の例示的な一次航空機構造物は、翼桁、並びに一次部品同士を接続して一次構造物を形成する様々なフランジ、クリップ及びコネクタを含む。
本発明の未硬化樹脂及び予備含浸複合材料(プリプレグ)を、航空宇宙工業、並びに高度な強度及び損傷許容性が必要とされる他のいずれかの構造的用途における複合部品を形成するのに使用されている既存の未硬化樹脂及び/又はプリプレグの代用として使用することができる。本発明は、プリプレグを製造するために使用されている既存の樹脂の代わりに本発明の樹脂配合物を使用することを含む。よって、本発明の樹脂配合物は、熱可塑性高靭化エポキシ樹脂に好適である従来のプリプレグ製造及び硬化法のいずれかにおける使用に好適である。
本発明による予備含浸複合材料は、強化繊維、及び未硬化樹脂マトリックスで構成される。強化繊維は、プリプレグ工業で使用される従来の繊維構成のいずれかであり得る。未硬化樹脂マトリックスは、二官能性、三官能性及び四官能性芳香族エポキシ樹脂の単独物又は組合せを含む、エポキシ樹脂成分を含む。三官能性及び四官能性エポキシ樹脂の組合せで構成されたエポキシ樹脂成分が好ましい。樹脂マトリックスはさらに、単独の又は他の1種又は複数の熱可塑剤と組み合わせた低分子量PESから構成される、熱可塑性成分を含む。1種又は複数の硬化剤を含有する硬化性成分は、樹脂配合物に直接含めてもよく、又は硬化プロセスの直前又は最中に添加してもよい。例えば硬化性成分は、硬化/成形プロセス中に樹脂マトリックスが形成されるよう混合するために、エポキシ樹脂から離れた場所で、強化繊維の内部又は隣接して位置付けられてもよい。
以下に詳細に論じられるように、本発明の特徴は、熱可塑性成分での低分子量PESの使用により、MEKなどの溶媒による侵襲に対して高い耐性である硬化複合材料が生成されることを発見したことである。
エポキシ樹脂成分は、1種又は複数の三官能性エポキシ樹脂及び/又は四官能性エポキシ樹脂から好ましくは構成される。三官能性エポキシ樹脂と四官能性エポキシ樹脂との組合せが好適である。多官能性エポキシ樹脂は、飽和、不飽和、脂環式(cycloaliphatic)、脂環式(alicyclic)又は複素環式であってもよい。好適な多官能性エポキシ樹脂としては、例として、フェノール及びクレゾールエポキシノボラック、フェノール−アルデヒド付加物のグリシジルエーテル;二脂肪族ジオールのグリシジルエーテル;ジグリシジルエーテル;ジエチレングリコールジグリシジルエーテル;芳香族エポキシ樹脂;二脂肪族トリグリシジルエーテル、脂肪族ポリグリシジルエーテル;エポキシ化オレフィン;臭素化樹脂;芳香族グリシジルアミン;複素環式グリシジルイミジン及びアミド;グリシジルエーテル;フッ化エポキシ樹脂又はそれらの任意の組合せに基づくものが挙げられる。エポキシ樹脂成分は、マトリックス樹脂の40から65重量パーセントを構成する。
三官能性エポキシ樹脂は、化合物の骨格内のフェニル環上のパラ又はメタ位に直接又は間接的に置換された3つのエポキシ基を有するものとして理解される。メタ配向が好ましい。四官能性エポキシ樹脂は、化合物の骨格内のフェニル環上のメタ又はパラ位に直接又は間接的に置換された4つのエポキシ基を有するものとして理解される。
フェニル環は、他の好適な非エポキシ置換基でさらに置換され得る。好適な置換基としては、例として、水素、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシル、アリール、アリールオキシル、アラルキルオキシル、アラルキル、ハロ、ニトロ又はシアノラジカルが挙げられる。好適な非エポキシ置換基は、フェニル環にパラ又はオルト位で結合されていてもよく、又はエポキシ基に占領されていないメタ位で結合されていてもよい。好適な四官能性エポキシ樹脂としては、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(三菱ガス化学株式会社(東京都千代田区、日本)から商品名Tetrad−Xで市販されている)及びErisys GA−240(CVC Chemicals社(ニュージャージ州Morristown))が挙げられる。好適な三官能性エポキシ樹脂としては、例として、フェノール及びクレゾールエポキシノボラック;フェノール−アルデヒド付加物のグリシジルエーテル;芳香族エポキシ樹脂;二脂肪族トリグリシジルエーテル;脂肪族ポリグリシジルエーテル;エポキシド化オレフィン;臭素化樹脂、芳香族グリシジルアミン及びグリシジルエーテル;複素環式グリシジルイミジン及びアミド;グリシジルエーテル;フッ化エポキシ樹脂又はそれらの組合せに基づくものが挙げられる。
好適な三官能性エポキシ樹脂は、トリグリシジルメタ−アミノフェノールである。トリグリシジルメタ−アミノフェノールは、商品名Araldite MY0600又はMY0610でHuntsman Advanced Materials社(Monthey、スイス)から、そして商品名ELM−120で住友化学株式会社(大阪、日本)から市販されている。
好適な多官能性エポキシ樹脂のさらなる例としては、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(Araldite MY720及びMY721としてHuntsman Advanced Materials社(Monthey、スイス)から市販されているTGDDM、又は住友化学株式会社のELM434)、パラアミノフェノールのトリグリシジルエーテル(Araldite MY0500又はMY0510としてHuntsman Advanced Materials社から市販されている)、Tactix556などのエポキシ樹脂に基づくジシクロペンタジエン(Huntsman Advanced Materials社から市販されている)、トリス−(ヒドロキシフェニル)、及びTactix742(Huntsman Advanced Materials社から市販されている)などのメタン系エポキシ樹脂が挙げられる。他の好適な多官能性エポキシ樹脂としては、DEN438(Dow Chemicals社(ミシガン州Midland))、DEN439(Dow Chemicals社)、Araldite ECN1273(Huntsman Advanced Materials社)及びAraldite ECN1299(Huntsman Advanced Materials社)が挙げられる。TGDDM(MY720又はMY721)は、好適な四官能性エポキシである。
エポキシ成分は、ビスフェノール−A(Bis−A)又はビスフェノール−F(Bis−F)エポキシ樹脂などの二官能性エポキシ樹脂を含んでいてもよい。例示的なBis−Aエポキシ樹脂は、Araldite GY6010(Huntsman Advanced Materials)又はDER 331として、Dow Chemical Company(Midland、Ml)から商業的に入手可能である。例示的なBis−Fエポキシ樹脂は、Araldite GY281及びGY285(Huntsman Advanced Materials)として商業的に入手可能である。エポキシ樹脂成分中に存在するBis−A又はBis−Fエポキシ樹脂の量は、変えてもよい。エポキシ樹脂成分の20重量パーセント以下が二官能性エポキシ樹脂であることが好ましい。好ましいエポキシ樹脂成分は、より多くの三官能性エポキシ及び四官能性エポキシを含有し、三官能性と四官能性エポキシ樹脂の好ましい重量比は2.0:1から2.4:1の範囲である。
樹脂マトリックスは、存在する場合には二官能性エポキシを少量含むことが好ましい。樹脂マトリックスは、好ましくは、三官能性エポキシ樹脂を20から40重量パーセント及び四官能性エポキシ樹脂を10から30重量パーセント含む。30から40重量パーセントの三官能性エポキシ樹脂と、10から20重量パーセントの四官能性エポキシ樹脂とを含む樹脂マトリックスがより好適である。トリグリシジルメタ−アミノフェノール(MY0600又はMY0610)とTGDDM(MY720又はMY721)との組合せが特に好適である。樹脂マトリックスの重量に基づく、本明細書に列挙される様々な成分の重量パーセンテージは、エポキシ樹脂成分、熱可塑性成分、硬化剤、及び存在する場合には添加剤を含む樹脂マトリックスの重量に基づいて計算されることに留意すべきである。
本発明の特徴として、未硬化樹脂マトリックスは、単独の又はエポキシ樹脂に可溶であっても不溶であってもよい1種又は複数の熱可塑性材料と組み合わせた低分子量PESから構成された、熱可塑性成分を含む。熱可塑性成分は、可溶な及び不溶な熱可塑性材料の組合せを含むことが好ましい。
本明細書で使用される低分子量PESは、10,000から30,000の間の分子量(g/モル)を有するPESを意味する。好ましくは、低分子量PESは、15,000から25,000の分子量を有することになる。約21,000の分子量を有する低分子量PESが最も好ましい。低分子量PESは、いくつかの供給元から商業的に入手可能である。例えば、約21,000g/モルの分子量を有するPESは、VW−10700RPという商品名でSolvay Advanced Polymers(Greenville、SC)から入手可能である。ここでの「分子量」は「重量平均分子量」を意味する(本明細書の全体において同様)。本発明では、熱可塑性成分で従来使用されてきた高分子量PESの代わりに低分子量PESを用いることによって、熱可塑性高靭化エポキシ樹脂の耐溶媒性が改善される。標準的な高分子量PESは、スミカエクセル(Sumikaexcel) 5003Pという商品名で販売されており、これは住友化学工業株式会社(Sumitomo Chemicals)から商業的に入手可能である。5003Pの代替品は、Solvayポリエーテルスルホン105RP若しくはVW−10200RP、又はSolvay 1054P(Solvay Advanced Polymers− Greenville、SC)などの非ヒドロキシル末端グレードである。5003P及びVW−10200RPの分子量は、約46,500g/モルである。本明細書において、高分子量PESは、30,000g/モルを超える分子量を有する任意のPESである。
任意の所定の熱可塑性成分の場合、実質的に全量のPES(少なくとも95重量パーセント)が低分子量PESの形態をとることが好ましい。しかし、耐溶媒性に所望の増加が得られることを条件に、より高い分子量のPESの一部のみを低分子量PESに置き換えることが可能である。PESの少なくとも50重量パーセントが低分子量PESの形態をとることが好ましい。より好ましくは、熱可塑性成分中に存在するPESの少なくとも80重量パーセントが低分子量PESであるべきである。
PESは、エポキシ樹脂に可溶であると見なされる熱可塑性物質である。PESと組み合わせて使用することができる他の例示的な可溶性エポキシ樹脂には、ポリエーテルイミド(PEI)及びポリスルホン(PS)が含まれる。典型的には、不溶性粒子及び硬化剤を添加する前に、加熱によって樹脂混合物に溶解する粒子として熱可塑性ポリマー(単数又は複数)を樹脂混合物に添加する。熱可塑性ポリマーが、高温のマトリックス樹脂前駆体(即ち、エポキシ樹脂のブレンド)に実質的に溶解したら、前駆体を冷却し、残りの成分(硬化剤、含まれる場合には不溶性熱可塑性物質(1種又は複数)及び/又は任意の他の添加剤)を添加する。
未硬化樹脂マトリックスは、10から20重量パーセントの可溶性の熱可塑性材料を含むのが好ましい。12から18重量パーセントの可溶性の熱可塑性材料を含む未硬化樹脂マトリックスがより好適である。13から15重量パーセントの可溶性の熱可塑性材料を含む樹脂マトリックスが最も好適である。熱可塑性成分中の可溶性熱可塑性物質の大部分(少なくとも80重量パーセント)はPESであり、且つPESの実質的に全量が低分子量PESの形態をとることが好ましい。熱可塑性成分中の可溶性熱可塑性物質の実質的に全て(少なくとも95重量パーセント)が低分子量PESである、樹脂マトリックスが最も好ましい。
熱可塑性成分は、不溶性熱可塑性粒子も好ましくは含む。これらの粒子は、硬化処理中に溶解せず、硬化複合材料の層間域内に残留する。未硬化樹脂マトリックスにおける不溶性粒子の量は、好ましくは5から20重量パーセントである。6から18重量パーセントの不溶性粒子を含む樹脂マトリックスがより好適である。8から12重量パーセントの不溶性粒子を含む樹脂マトリックスが最も好適である。
好適な熱可塑性粒子の例としては、ポリアミドイミド(PAI)粒子及びポリアミド(PA)粒子が挙げられる。熱可塑性粒子は、室温(22℃)よりも高いガラス転移温度(T)を有する。
ポリアミド粒子には、特定のポリアミド及びポリアミドの分子量に応じて種々の融解温度範囲を有する様々なグレードがある。本発明によるポリアミド粒子は、170℃よりも高く240℃よりも低い融解温度範囲を有する。ポリアミド粒子は、200から400ksiの間のヤング率(Young’s modulus)を有することが好ましく、約300ksiのヤング率であることが特に好ましい。
好適なポリアミド粒子は、主成分としてポリアミド6(カプロラクタム−PA6)を含有するが、少量のポリアミド12(ラウロラクタム−PA12)及び/又はポリアミド11を含有していてもよい。粒子は、100ミクロン未満の粒径を有するべきである。粒子は、粒径が5から60ミクロン、より好ましくは10から30ミクロンの範囲であることが好ましい。平均粒径は20ミクロン程度であることが好ましい。粒子は、実質的に球形であるべきである。粒子を、国際公開第2006/051222号のPCT出願によるアニオン重合、共押出、沈殿重合、乳化重合、又は極低温粉砕によって作製することができる。好適なポリアミド粒子は、オルガゾール(Orgasol)の商品名でフランスのArkema社から商業的に入手可能である。
オルガゾール1002D NAT1は、好適なポリアミド粒子の例である。オルガゾール1002D NAT1は、100%のPA6で構成される。オルガゾール1002D NAT1粒子のヤング率は、約300ksiである。粒子は、結晶化度が51%であり、ガラス転移温度(Tg)が26℃であり、密度が1.15であり(ISO1183)、分子量が60200(g/モル)であり、溶融点が217℃であり、平均粒径が20ミクロンである。好適な硬質粒子の別の例は、結晶化度が43%に等しく、Tgが29℃であり、密度が1.09であり(ISO1183)、分子量が60800(g/モル)であり、溶液粘度が1.01であるPA6/PA12共重合体粒子(80%のPA6及び20%のPA12)を含むオルガゾール3202D Nat 1である。オルガゾール3202D Nat 1におけるポリアミド共重合体粒子は、平均粒径が20ミクロンであり、溶融点が194℃である。共重合体におけるPA12の量を20%を超える量に増加させてもよい。
樹脂マトリックスはPA粒子を含み、PA粒子の量は、樹脂マトリックス全体の1から10重量パーセントの範囲であることが好ましい。PA粒子の量が2〜8重量パーセントの範囲であるのがより好ましい。
好適なPAI粒子は、Solvay Advanced Polymers社(ジョージア州Alpharetta)からトーロン(TORLON)4000T又はトーロン4000TFとして入手可能である。PAI粒子の好ましい平均粒径は、8ミクロンから20ミクロンである。PAI粒子は、約600ksiのヤング率を有する。樹脂マトリックスはPAI粒子を含み、PAI粒子の量は樹脂マトリックス全体の5から15重量パーセントの範囲にあることが好ましい。PAI粒子は4〜10重量パーセントの範囲になることがより好ましい。好ましい熱可塑性成分には、PAI粒子及びPA粒子の両方が含まれる。PAI粒子のPA粒子に対する好ましい重量比は、2:1から4:1の範囲で、約2.8:1から3.8:1の間の重量比であることが特に好ましい。
未硬化樹脂は、弾性粒子を、樹脂マトリックスの10重量パーセントまでの量で含んでいてもよい。弾性粒子の好ましい量は、樹脂マトリックスの5から9重量パーセントの範囲である。好適な弾性粒子としては、主としてポリウレタンで構成される粒子が挙げられる。弾性粒子は、少なくとも95重量パーセントのポリウレタンポリマーを好ましくは含む。エポキシに不溶性の高分子量エラストマーで構成される他の弾性粒子を使用してもよい。弾性粒子のヤング率は、10ksi未満であるべきである。弾性粒子のTは、室温(22℃)以下であるべきである。
少量(5重量パーセント未満)のシリカを含むポリウレタン粒子は、好適なタイプの弾性粒子である。SUNPU−170の商品名でAston Chemicals社(英国Aylesbury)から入手可能であるポリウレタン粒子は、好適なタイプのポリウレタン粒子である。SUNPU−170は、HDI/トリメチロールヘキシルラクトンクロスポリマー、シリカで構成されている。粒子は、約95から99重量パーセントのウレタンポリマーと、1から5重量パーセントのシリカとを含む。粒子は、直径が5ミクロンから20ミクロンの範囲の微小球である。好適なポリウレタン粒子は、BPD−500、BP−500T及びBP−500Wの商品名でKobo Products(ニュージャージ州South Plainfield)からも入手可能である。これらの粒子もHDI/トリメチロールヘキシルラクトンクロスポリマー及びシリカで構成されている。それらの粒子も、径が10ミクロンから15ミクロンの微小球である。BPD−500微小球は、1から3重量パーセントのシリカ及び97から99重量パーセントのポリウレタンを含む。
不溶性熱可塑性粒子及び弾性粒子の粒径及び相対量は、OHC、CAI、G1c及びG2cの所望のレベルが達成されるだけでなく、エポキシ樹脂組成物の粘度がプリプレグの製造に好適な範囲内になるように選択される。樹脂の粘度は、擬似等方性(quasi−isotropic)細断プリプレグを含むプリプレグを作製するために航空宇宙業界で今日使用されている既存の高性能高靭化樹脂の粘度と同様であることが好ましい。本発明による未硬化樹脂特性と硬化複合体特性との所望の組合せを達成するために、熱可塑性成分は、少なくとも2種の異なるタイプの不溶性熱可塑性粒子を、本明細書に記述される量で含有することが好ましい。
標準的なより高い分子量のPESの代わりに低分子量PESを使用することは、樹脂マトリックスの粘度を低下させるのにも有用である。低分子量PESの使用は、未硬化樹脂の粘度を、プリプレグ調製に許容可能な限度内に保つのを助けることが発見された。これは特に、許容可能範囲のより上限に近い量の熱可塑性材料を含有し且つ/又は弾性粒子が樹脂ミックスの一部として含まれる、未硬化樹脂の場合に言えることである。
エポキシ樹脂成分及び熱可塑性成分と組み合わせた硬化剤成分の量は、全エポキシ樹脂マトリックス重量の10から45重量パーセントである。本発明による例示的な硬化剤には、ジシアンジアミド、メチレンジアニリン(MDA)、m−フェニレンジアミン(MPDA)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン(3,3’−DDS)、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(4,4’−DDS)、及び4,4’−ビス(p−アミノフェノキシ)ビフェニル(BAPB)が含まれる。3,3’−DDS及び4,4’−DDSは、単独で又は組み合わせて使用してもよい好ましい硬化剤である。硬化性成分は、マトリックス樹脂の15.0から25.0重量パーセントに及ぶ量の3,3’−DDSから実質的に構成される(少なくとも95重量パーセント)ことが特に好ましい。
BAPBも好ましい硬化剤である。樹脂マトリックスに含まれるBAPBの量は、存在するエポキシの量及びタイプに依存することになる。未硬化樹脂の完全な硬化が保証されるように、BAPBの量は十分でなければならない。この量は、配合物中の各エポキシ樹脂の官能性及び量に基づいて計算することができる。完全な硬化を行うのに必要なBAPBの量は、未硬化樹脂全体の15から45重量パーセントの間になる。BAPBの好ましい量は、マトリックス樹脂の30から40重量パーセントの間である。
1種又は複数の硬化促進剤は、硬化した樹脂の耐溶媒性が悪影響を受けないことを条件に、エポキシ樹脂マトリックスに含めてもよい。さらに、使用される促進剤の量は、プリプレグの形成に樹脂を使用することが難しくなるように、粘度及びタック(tack)などの未硬化樹脂の他の特性に悪影響を及ぼしてはならない。好適な促進剤は、一般に使用されてきたウロン(urone)化合物のいずれかである。単独で又は組み合わせて使用してもよい促進剤の具体的な例としては、N,N−ジメチル、N’−3,4−ジクロルフェニル尿素(Diuron)、N’−3−クロロフェニル尿素(Monuron)、及び好ましくはN,N−(4−メチル−m−フェニレン)ビス[N’,N’−ジメチル尿素](例えば、Degussaから入手可能なDyhard UR500)が含まれる。エポキシ樹脂組成物中に存在する促進剤の量は、存在する場合には、全組成物の2重量パーセントよりも少なく保たれるべきである。触媒の使用は好ましくない。
未硬化樹脂は、粘度、プリプレグのタック及びアウトライフ(out−life)又は硬化複合部品の強度、損傷許容性及び溶媒に対する耐性に悪影響を与えなければ、性能向上剤又は改質剤及びさらなる熱可塑性ポリマーなどのさらなる成分を含むこともできる。性能向上剤又は改質剤を、例えば、柔軟剤、さらなる熱可塑性ポリマー、促進剤、コアシェルゴム、難燃剤、湿潤剤、顔料/染料、UV吸収剤、抗真菌化合物、充填剤、導電性粒子及び粘度調整剤から選択することができる。好適なさらなる熱可塑性ポリマーとしては、ポリエーテルエーテルスルホン(PEES)、ポリフェニルスルホン、ポリイミド、アラミド、ポリエステル、ポリケトン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリ尿素、ポリアリールエーテル、ポリアリールスルフィド、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキシド(PPO)及び改質PPOの単独物又は組合せのいずれも含まれる。
好適な充填剤としては、例として、シリカ、アルミナ、チタニア、ガラス、炭酸カルシウム及び酸化カルシウムの単独物又は組合せのいずれも含まれる。
好適な導電性粒子としては、例として、銀、金、銅、アルミニウム、ニッケル、導電グレードの炭素、バックミンスターフラーレン(buckminsterfullerene)、炭素粒子、炭素ナノチューブ及び炭素ナノ繊維の単独物又は組合せのいずれも含まれる。例えば、ニッケル被覆炭素粒子及び銀被覆銅粒子などの金属被覆充填剤を使用することもできる。
未硬化樹脂マトリックスは、要望に応じて、さらなる非エポキシ熱硬化性ポリマー樹脂を含むことができる。熱硬化性樹脂は、硬化されると、溶融及び再成形に適さなくなる。本発明に好適な非エポキシ熱硬化性樹脂材料としては、フェノールホルマルデヒドの樹脂、尿素−ホルムアルデヒド、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミン(メラミン)、ビスマレイミド、ビニルエステル樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、シアン酸エステル樹脂、エポキシドポリマー又はそれらの任意の組合せが挙げられるが、それらに限定されない。熱硬化性樹脂は、好ましくは、エポキシド樹脂、シアン酸エステル樹脂、ビスマレイミド、ビニルエステル、ベンゾキサジン及びフェノール樹脂から選択される。要望に応じて、マトリックスは、レゾルシノール系樹脂などのフェノール基を含むさらなる好適な樹脂、及びDCPD−フェノールコポリマーなどのカチオン重合によって形成された樹脂を含むことができる。さらなる好適な樹脂は、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂及び尿素−ホルムアルデヒド樹脂である。
未硬化樹脂マトリックスは、標準的なプリプレグ処理に従って作製される。一般的に、種々のエポキシ樹脂を室温で混合して樹脂混合物を形成し、それに熱可塑性成分を添加する。次いでこの混合物は、熱可塑性成分中の熱可塑性物質(1種又は複数)の融点よりも高い温度に、熱可塑性物質(1種又は複数)を実質的に溶解するのに十分な時間加熱される。次いで、混合物を室温以下まで冷却し、次いで不溶性熱可塑性粒子、硬化する硬化性成分、及び存在すれば他の添加剤を樹脂に混入させて、最終的な未硬化樹脂マトリックスを形成し、これを繊維強化材に含浸させる。先に述べたように、一部の適用分野では、硬化性成分は、成形/硬化プロセスまで成分の残りとは別に位置付けられる。
未硬化樹脂マトリックスは、既知のプリプレグ製造技術のいずれかに従って繊維強化材に塗布される。繊維強化材に全体的又は部分的に未硬化樹脂を含浸させることができる。代替的な実施形態において、繊維強化材に隣接して接触するが、繊維強化材に実質的に含浸しない個別の膜又は層として、未硬化樹脂を繊維強化材に塗布することができる。プリプレグは、典型的には、両側が保護膜で被覆され、早発的な硬化を回避するために典型的には室温よりはるかに低く保たれた温度で、保管及び出荷に向けてロール状に巻かれる。要望に応じて、他のプリプレグ製造法及び保管/出荷システムのいずれかを用いることができる。
プリプレグの繊維強化材を、合成若しくは天然繊維又はそれらの組合せを含むハイブリッド又は混合繊維系から選択することができる。繊維強化材を、好ましくは、繊維ガラス、炭素又はアラミド(芳香族ポリアミド)繊維などの任意の好適な材料から選択することができる。繊維強化材は、好ましくは、炭素繊維である。
繊維強化材は、亀裂(即ち延伸破断)繊維若しくは選択的に不連続の繊維、又は連続的な繊維を含むことができる。亀裂繊維又は選択的に不連続の繊維を使用すると、完全に硬化する前の複合材料のレイアップを容易にし、その成形能力を向上させることができる。繊維強化材は、織物、非けん縮、不織布、一方向、又は準等方性細断プリプレグなどの多軸繊維構造の形であってよい。織物の形を無地、朱子織又は綾織スタイルから選択することができる。非けん縮及び多軸形は、いくつかの層及び繊維方向を有することができる。当該スタイル及び形は、複合強化材の分野で良く知られており、Hexcel Reinforcements(Villeurbanne、フランス)を含むいくつかの企業から市販されている。
プリプレグは、連続テープ、トウプレグ(towpregs)、ウェブ又は細断長(細断及び切断(slitting)の操作を含浸後の任意の時点で実施することができる)の形であってよい。プリプレグは、接着膜又は表面膜であってよく、織物、編物及び不織布の様々な形の埋込み支持体をさらに有することができる。例えば、硬化時の空気の除去を容易にするために、プリプレグに完全又は部分的に含浸させることができる。
例示的な好ましい未硬化樹脂マトリックスは、30から40重量パーセントのトリグリシジル−m−アミノフェノール(三官能性エポキシ樹脂)と、10から20重量パーセントの四官能性パラ−グリシジルアミン(四官能性エポキシ樹脂)と、10から20重量パーセントの低分子量ポリエーテルスルホンと、5から15重量パーセントのポリアミドイミド(不溶性熱可塑性粒子)と、1から5重量パーセントのポリアミド粒子(不溶性熱可塑性粒子)と、15から25重量パーセントの3,3’−DDS(硬化性成分)とを包含する。代替の好ましい実施形態はさらに、5.0から9.0重量パーセントのポリウレタン粒子を含有する。
特に好適な未硬化樹脂マトリックスは、約32から36重量パーセントのトリグリシジル−m−アミノフェノール(三官能性エポキシ樹脂)と、約14から16重量パーセントの四官能性パラ−グリシジルアミン(四官能性エポキシ樹脂)と、約13から16重量パーセントの低分子量ポリエーテルスルホン(可溶性熱可塑性物質)と、約9から11重量パーセントのポリアミドイミド(不溶性熱可塑性粒子)と、約2から4重量パーセントのポリアミド粒子(不溶性熱可塑性粒子)と、約18から20重量パーセントの3,3’−DDS(硬化性成分)とを含む。
別の好ましい未硬化樹脂マトリックスは、約23から25重量パーセントのトリグリシジル−m−アミノフェノール(三官能性エポキシ樹脂);約23から25重量パーセントの四官能性パラ−グリシジルアミン(四官能性エポキシ樹脂);約16から18重量パーセントの低分子量ポリエーテルスルホン(可溶性熱可塑性物質);及び約33から36重量パーセントのBAPB(硬化性成分)を含む。
複合部品を形成するのに用いられる標準的な技術のいずれかを用いてプリプレグを成形することができる。典型的には、1つ又は複数の層のプリプレグが好適な金型に仕込まれ、硬化されて、最終的な複合部品が形成される。当該技術分野で知られている任意の好適な温度、圧力及び時間条件を用いて、本発明のプリプレグを完全又は部分的に硬化させることができる。典型的には、プリプレグは、160℃から190℃の温度のオートクレーブ内で硬化されることになる。UV可視光放射、マイクロ波放射、電子ビーム、ガンマ放射、又は他の好適な熱若しくは非熱放射から選択される方法を用いて、未硬化複合材料を硬化させることもできる。
本発明の改善されたプリプレグから製造された複合部品は、多くの一次的及び二次的な航空宇宙構造物(翼、胴体及び隔壁等)などの製品の製造に用途を見いだすだけでなく、高度な引張強度、圧縮強度、層間破壊靭性及び耐衝撃損傷性が必要とされる自動車、鉄道及びエネルギー産業における他の高性能構造用途にも有用である。
本発明による低分子量PESを含有する硬化樹脂は、MEKによる侵襲に対して高い耐性があることが発見された。歪みを与え且つ室温で7時間にわたりMEKに浸漬した場合、硬化樹脂は亀裂を示さず、1.0パーセントよりも高い歪みでのみ、目に見えるひび割れを示す。MEKによる侵襲に対する硬化樹脂の高い耐性を考えれば、硬化樹脂は、アセトンなどの他のケトン型溶媒による侵襲にも非常に耐性があると予測される。硬化樹脂は、硬化樹脂が航空機部品としての使用中に曝される可能性のあるそれほど攻撃的でない溶媒にも、高い耐性があることになる。そのような可能性のある溶媒には、作動液、ジェット燃料、ガソリン、アルコール、及び有機溶媒が含まれる。
次に、本発明をより容易に理解できるように、本発明の以下の実施例が参照される。
(例1)
本発明による好ましい例示的な樹脂配合物を、表1に示す。室温でエポキシ成分を低分子量ポリエーテルスルホンと混合して樹脂ブレンドを形成し、それを60分間にわたって130℃まで加熱して、低分子量ポリエーテルスルホンに完全に溶解させることによってマトリックス樹脂を調製した。この混合物を80℃まで冷却し、成分の残り(ポリアミドイミド粒子、ポリアミド粒子及び硬化剤)を添加し、完全に混入させ、未硬化樹脂を形成した。
未硬化樹脂は、プリプレグの作製で使用するのに適切な粘度を有していた。繊維強化材に含浸させた場合、得られるプリプレグは、成型用物品の形成での使用に許容される、タック及びアウトライフ特性を有することになる。一方向炭素繊維の1つ又は複数の層に表1の樹脂配合物を含浸させることにより、例示的なプリプレグを調製することができる。一方向炭素繊維を使用して、マトリックス樹脂の量が全未硬化プリプレグ重量の約35重量パーセントであり、繊維の面積重量が約190グラム毎平方メートル(gsm)であるプリプレグを製造する。標準的なプリプレグ作製手順を用いて様々なプリプレグレイアップを調製することができる。プリプレグを180℃のオートクレーブで約2時間にわたって硬化させる。得られる複合部品は、航空機の一次構造物でのその使用を適切なものにする強度、損傷許容性、及び層間破壊靭性を有する。
耐溶媒性試験用の試験片を、表1の樹脂配合物を使用して調製した。樹脂を、長さ4.5インチ(11.4cm)、幅0.5インチ(1.3cm)、及び厚さ0.63インチ(0.16cm)の試験片に形成した。樹脂を、180℃のオートクレーブ内で約2時間硬化して、硬化された試験用試験片を形成した。試験用試験片に、標準的なクロソイド試験ジグ(clothoid test jig)で歪みを与えることにより、0%から最大2%に及ぶ歪みが得られた。歪みを与えた試験片を、室温で7日間にわたりMEKに浸漬した。7日後、試験用試験片は、試験用試験片上の1.29%の歪みの場所の上で、ひび割れを示しただけであった。
比較例1
表2に示される配合物を有する比較樹脂を、例1と同じ手法で調製した。樹脂は、低分子量PESを高分子量PESに置き換えたこと以外、例1の樹脂と同じである。
耐溶媒性試験用の試験片を、表2の樹脂配合物を使用して調製した。樹脂を、長さ4.5インチ(11.4cm)、幅0.5インチ(1.3cm)、及び厚さ0.63インチ(0.16cm)の試験片に形成した。樹脂を、180℃のオートクレーブ内で約2時間硬化して、硬化された試験用試験片を形成した。試験用試験片に、標準的なクロソイド試験ジグで歪みを与えることにより、0%から最大2%に及ぶ歪みが得られた。歪みが与えられた試験用試験片を、室温でMEKに浸漬し、10秒間、亀裂を与えた。
(例2)
本発明による例示的な樹脂配合物を、表3に示す。マトリックス樹脂は、室温でエポキシ成分をポリエーテルスルホンと混合して樹脂ブレンドを形成し、これを130℃に60分間加熱してポリエーテルスルホンを完全に溶解することによって調製した。この混合物を80℃に冷却し、成分の残り(ポリアミドイミド粒子、ポリアミド粒子、ポリウレタン粒子、及び硬化剤)を添加し、十分に混合して、未硬化樹脂を形成した。
未硬化樹脂は、プリプレグの作製で使用するのに好適な粘度を有していた。繊維強化材に含浸させた場合、得られるプリプレグは、成形用物品の形成に使用するのに許容可能なタック及びアウトライフ特性を有することになる。例示的なプリプレグは、一方向炭素繊維の1つ又は複数の層に、表3の樹脂配合物を含浸させることによって調製することができる。一方向炭素繊維は、マトリックス樹脂が全未硬化プリプレグ重量の約35重量パーセントになり且つ繊維の面積重量が約190グラム毎平方メートル(gsm)であるプリプレグを作製するのに使用される。標準的なプリプレグ作製手順を使用して様々なプリプレグレイアップを調製することができる。プリプレグを、180℃のオートクレーブ内で約2時間硬化する。得られる複合部品は、航空機の一次構造物でのその使用を適切なものにする強度、損傷許容性、及び層間破壊靭性を有する。
耐溶媒性試験用の試験片を、表3の樹脂配合物を使用して調製した。樹脂を、長さ4.5インチ(11.4cm)、幅0.5インチ(1.3cm)、及び厚さ0.63インチ(0.16cm)の試験片に形成した。樹脂を、180℃のオートクレーブ内で約2時間硬化して、硬化された試験用試験片を形成した。試験用試験片に、標準的なクロソイド試験ジグで歪みを与えることにより、0%から最大2%に及ぶ歪みが得られた。歪みが与えられた試験用試験片を、室温で7日間にわたりMEKに浸漬した。7日後、試験用試験片は、試験用試験片上の1.08%の歪みの場所でひび割れが始まったことを示しただけであった。
比較例2
表4に示される配合物を有する比較樹脂を、例2と同じ手法で調製した。樹脂は、低分子量PESを高分子量PESに置き換えたこと以外、例2の樹脂と同等である。
耐溶媒性試験用の試験片を、表4の樹脂配合物を使用して調製した。樹脂を、長さ4.5インチ(11.4cm)、幅0.5インチ(1.3cm)、及び厚さ0.63インチ(0.16cm)の試験片に形成した。樹脂を、180℃のオートクレーブ内で約2時間硬化して、硬化された試験用試験片を形成した。試験用試験片に、標準的なクロソイド試験ジグで歪みを与えることにより、0%から最大2%に及ぶ歪みが得られた。歪みを与えた試験用試験片を室温でMEKに浸漬し、10分未満で亀裂が入った。
(例3)
本発明による例示的な樹脂配合物を、表5に示す。未硬化樹脂は、室温でエポキシ成分をポリエーテルスルホン(PES)と混合して樹脂ブレンドを形成し、これを130℃に60分間加熱してPESを完全に溶解することにより調製した。この混合物を80℃に冷却し、硬化剤としてBAPBを添加して、十分混合することによって未硬化樹脂を形成した。
未硬化樹脂は、プリプレグの作製で使用するのに好適な粘度を有していた。繊維強化材に含浸させた場合、得られるプリプレグは、成形用物品の形成に使用するのに許容可能なタック及びアウトライフ特性を有することになる。例示的なプリプレグは、一方向炭素繊維の1つ又は複数の層に、表5の樹脂配合物を含浸させることによって調製することができる。一方向炭素繊維は、マトリックス樹脂が全未硬化プリプレグ重量の約35重量パーセントになり且つ繊維の面積重量が約190グラム毎平方メートル(gsm)であるプリプレグを作製するのに使用される。様々なプリプレグレイアップは、標準的なプリプレグ作製手順を使用して調製することができる。プリプレグを、180℃のオートクレーブ内で約2時間硬化する。得られる複合部品は、航空機の一次構造物でのその使用を適切なものにする強度、損傷許容性、及び層間破壊靭性を有する。
耐溶媒性試験用の試験片を、表5の樹脂配合物を使用して調製した。樹脂を、長さ4.5インチ(11.4cm)、幅0.5インチ(1.3cm)、及び厚さ0.63インチ(0.16cm)の試験片に形成した。樹脂を、180℃のオートクレーブ内で約2時間硬化して、硬化された試験用試験片を形成した。試験用試験片に、標準的なクロソイド試験ジグで歪みを与えることにより、0%から最大2%に及ぶ歪みが得られた。歪みが与えられた試験用試験片を、室温でMEKに7日間浸漬した。7日後、試験用試験片は、ひび割れも亀裂も示さなかった。低分子量PESは、この例により実証されるように、この組合せにより達成される特に高い耐溶媒性に鑑み、BAPBと組み合わせて使用することが好ましい。
これまでに記載した本発明の例示的な実施形態を参照することで、その中の開示内容は例示にすぎず、本発明の範囲内で様々な他の変更、改造及び修正を加えることができることを当業者は認識するはずである。したがって、本発明は、上記実施形態によって制限されず、以下の特許請求の範囲によってのみ制限される。

Claims (16)

  1. 硬化されたときに、溶媒によって引き起こされる亀裂に対する耐性を有する、熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ樹脂組成物であって、
    この熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ樹脂組成物が、
    熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ樹脂組成物の総重量に基づいて、30から40重量パーセントの三官能性エポキシ樹脂、及び10から20重量パーセントの四官能性エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂成分
    熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ樹脂組成物の総重量に基づいて、10から20重量パーセントの低分子量ポリエーテルスルホン、5から15重量パーセントのポリアミドイミド、及び1から5重量パーセントのポリアミド粒子を含む熱可塑性成分であって、この低分子量ポリエーテルスルホンの重量平均分子量が10,000から30,000g/モルの間である熱可塑性成分、並びに
    熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ樹脂組成物の総重量に基づいて、15から25重量パーセントの硬化剤を含む硬化性成分
    を含む、熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ樹脂組成物
  2. 熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ樹脂組成物の総重量に基づいて、32から36重量パーセントの三官能性エポキシ樹脂、及び14から20重量パーセントの四官能性エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂成分、
    熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ樹脂組成物の総重量に基づいて、13から16重量パーセントの低分子量ポリエーテルスルホン、9から11重量パーセントのポリアミドイミド、及び2から4重量パーセントのポリアミド粒子を含む熱可塑性成分であって、この低分子量ポリエーテルスルホンの重量平均分子量が10,000から30,000g/モルの間である熱可塑性成分、並びに
    熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ樹脂組成物の総重量に基づいて、18から20重量パーセントの硬化剤を含む硬化性成分
    を含む、請求項1に記載の熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ樹脂組成物
  3. 熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ樹脂組成物の総重量に基づいて、5から9重量パーセントのポリウレタン粒子を含む弾性粒子成分を含む、請求項1又は2に記載の熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ樹脂組成物
  4. 前記三官能性エポキシ樹脂が三官能性メタ−グリシジルアミンである、請求項1又は2に記載の熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ樹脂組成物
  5. 前記四官能性エポキシ樹脂が四官能性パラ−グリシジルアミンである、請求項4に記載の熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ樹脂組成物
  6. 前記低分子量ポリエーテルスルホンの重量平均分子量が、15,000から25,000g/モルの間である、請求項1又は2に記載の熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ樹脂組成物
  7. 請求項1に記載の熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ樹脂組成物、及び繊維強化材を含む、熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ複合材料。
  8. 請求項7に記載の熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ複合材料を含み、前記熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ樹脂組成物が硬化されている、複合部品
  9. 前記複合部品が、航空機の一次構造物の少なくとも一部を形成する、請求項8に記載の複合部品
  10. プリプレグを作製するための方法であって、
    請求項1に記載の熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ樹脂組成物を用意する工程、及び
    前記熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ樹脂組成物と繊維強化材とを組み合わせて前記プリプレグを提供する工程
    を含む、上記方法。
  11. 熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ樹脂組成物が、その総重量に基づいて、5から9重量パーセントのポリウレタン粒子を含む弾性粒子成分を含む、請求項10に記載のプリプレグを作製するための方法
  12. 前記三官能性エポキシ樹脂が三官能性メタ−グリシジルアミンである、請求項10に記載のプリプレグを作製するための方法。
  13. 前記四官能性エポキシ樹脂が四官能性パラ−グリシジルアミンである、請求項12に記載のプリプレグを作製するための方法
  14. 前記低分子量ポリエーテルスルホンの重量平均分子量が15,000から25,000g/モルの間である、請求項10に記載のプリプレグを作製するための方法。
  15. 複合部品を作製するための方法であって、
    請求項10に記載のプリプレグを作製するための方法を含み、前記熱可塑性材料で高靭化された未硬化のエポキシ樹脂組成物を硬化させて前記複合部品を形成するさらなる工程を含む、上記方法。
  16. 記複合部品が航空機の一次構造物の少なくとも一部を形成する、請求項15に記載の複合部品を作製するための方法。
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