JP5680744B2 - 併用療法及び治療耐性評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、2,2-ジメチル-N-((S)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,d]アゼピン-7-イル)-N'-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-プロピル)-マロンアミドを用いた治療に対する被験者の耐性を判定するための方法及びキットに関する。また本発明は、2,2-ジメチル-N-((S)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,d]アゼピン-7-イル)-N'-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-プロピル)-マロンアミドと、抗IL6剤及び抗IL-8剤の少なくとも一つを投与することを含む増殖性疾患に罹患した患者を治療するための併用療法に関する。
Notchタンパク質は、遺伝子発現の調節に役割を有する哺乳動物を含むほとんどの生物に存在している膜貫通タンパク質である。Notchの細胞外ドメインへリガンドが結合すると、Notchタンパク質は、腫瘍壊死因子アルファ転換酵素(TACE)によって膜の丁度外側で切断され、リガンドと相互作用したまま残る細胞外ドメインが切り離される。ついで、ガンマ-セクレターゼが、膜の丁度内側でタンパク質を切断し、細胞内ドメイン(活性細胞内Notch又は「ICN」として知られている)が放出される。ICNは細胞核に転位置し、転写因子CSLを活性化させ、よって遺伝子転写を誘導する。
欠陥のあるNotchシグナル伝達が、増殖性疾患を含む様々な疾患に関係している。而して、Notchシグナル伝達の阻害は、腫瘍学において多大な興味のある領域である。ガンマ-セクレターゼ阻害は、Notchシグナル伝達経路をブロックし、よってガンマ-セクレターゼインヒビターが抗増殖活性を有する。
2,2-ジメチル-N-((S)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,d]アゼピン-7-イル)-N'-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-プロピル)-マロンアミド(ここでは「化合物I」とも称す)は、腫瘍細胞におけるNotchシグナル伝達を阻害するガンマ-セクレターゼの強力な選択的阻害剤である。化合物Iを用いて処置された異種移植片が、化合物Iの腫瘍血管新生を阻害する能力と一致して、血管新生に関連した遺伝子の発現低減を示すことは知られている。Luistroら, Cancer Research, 69:7672-80 (2009)。興味深いことに、これらの研究は、H460a異種移植に対する血管新生遺伝子プロファイルにほとんど変化がないことを示している。
インターロイキン-6(IL6)及びインターロイキン-8(IL8)は、感染及び免疫、炎症、自己免疫疾患、及び癌などの多様な疾患において重要な役割を担っている強力なサイトカインである。本出願人は、IL6及びIL8のそれぞれの発現の上昇が、化合物Iでの治療に対して耐性を付与することを見出した。
本発明は、被験者から得られた生体試料中に存在するバイオマーカーのレベルを測定することを含む、2,2-ジメチル-N-((S)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,d]アゼピン-7-イル)-N'-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-プロピル)-マロンアミドを用いた治療に対する被験者の耐性を判定する方法に関し、該バイオマーカーはIL6又はIL8である。
また、本発明は、2,2-ジメチル-N-((S)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,d]アゼピン-7-イル)-N'-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-プロピル)-マロンアミドを用いた治療に対する被験者の耐性の判定の補助に使用されるキットに関し、該キットは、IL6又はIL8であるバイオマーカーを検出するための薬剤を含む。
さらに、本発明は、患者に(A)化合物I;及び(B)抗IL6又は抗IL8剤を投与することを含む、増殖性疾患に罹患している患者を治療する方法に関する。
本発明は、さらに、医薬として、特に癌等の増殖性疾患、中でも固形腫瘍、より特定的には乳腺腫瘍、結腸直腸腫瘍、肺腫瘍、及び前立腺腫瘍の治療に使用される医薬としての、(A)化合物I;及び(B)抗IL6及び/又は抗IL8剤の逐次の又は同時の併用に関する。
本発明のさらなる態様は、(A)化合物I;及び(B)抗IL6又は抗IL8剤を含むキットである。
またさらなる態様では、本発明は、癌等の増殖性疾患、特に固形腫瘍、より特定的には乳腺腫瘍、結腸直腸腫瘍、肺腫瘍、及び前立腺腫瘍を治療する医薬の製造のための、(A)化合物I;及び(B)抗IL6及び/又は抗IL8剤の使用に関する。
図1は、NCI-H460a及びA549細胞株で実施されるサイトカインアレイアッセイの結果を示す。 図2は、ELISAを使用して様々な細胞株から測定された分泌IL6及びIL8の量を示す。 図3は、qRT-PCRを使用して様々な細胞株から測定された、IL6及びIL8をコードするmRNAの量を示す。 図4は、ELISAを使用して、H460a細胞、A549親細胞、A549コントロール細胞、A549 IL6過剰発現細胞、及びA549 IL8過剰発現細胞から測定された、分泌IL6及びIL8の量を示す。 図5は、H460a細胞、A549親細胞、A549コントロール細胞、A549 IL6過剰発現細胞、A549 IL8過剰発現細胞、及びA549 IL6過剰発現細胞とA549 IL8過剰発現細胞の1:1混合物を受容した異種移植モデルでの腫瘍増殖に対する化合物Iを用いた治療の効果とタキソール(Taxol)(登録商標)を用いた治療の効果を示す。 図6は、親H460a細胞、コントロールベクターを受容したH460a細胞、及びIL8-ノックダウンH460a細胞から測定された、分泌IL8の量及びIL8をコードするmRNAの量を示す。 図7は、H460a及びIL-8ノックダウンH460a異種移植モデルにおいて測定された、化合物I処置の腫瘍増殖に対する効果を示す。 図8は、化合物Iを用いた治療、抗IL8抗体を用いた治療、及び化合物IとIL-8抗体を用いた併用療法の、H460a異種移植モデルにおける腫瘍増殖に対する効果を示す。 図9は、化合物Iを用いた治療、抗IL6抗体を用いた治療、及び化合物IとIL-6抗体を用いた併用療法の、H460a異種移植モデルにおける腫瘍増殖に対する効果を示す。 図10は、qRT-PCRを使用して測定された、様々な細胞株におけるIL6及びIL8をコードするmRNAのレベルを示す。 図11は、ELISAを使用して測定された、様々な細胞株により分泌されたIL6及びIL8のレベルを示す。 図12は、化合物Iを用いた治療後の、U87MG及びLOX細胞における、HesI mRNAのダウンレギュレーションを示す。 図13は、U87MG及びLOX細胞における腫瘍増殖に対する化合物Iでの治療の効果を示す。 図14は、H460a細胞、化合物Iを用いて処置されたH460a細胞、IL8-ノックダウンH460a細胞、化合物Iを用いて処置されたIL8-ノックダウンH460a細胞、U87MG細胞、及び化合物Iを用いて処置されたU87MG細胞における、ELISAを使用して測定された、分泌IL6及びIL8の量を示す。
定義
特に他の定義を述べない限り、明細書及び特許請求の範囲を含むこの出願で使用される次の用語は、以下に付与する定義を有する。明細書及び添付の特許請求の範囲に使用される場合、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が明らかに他の意味を示すものでなければ、複数の指示対象を含むことに留意されなければならない。
ここで使用される場合、「化合物I」は、ガンマ-セクレターゼ阻害剤として有用な2,2-ジメチル-N-((S)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,d]アゼピン-7-イル)-N'-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-プロピル)-マロンアミドを意味する。化合物Iは次の構造を有している。
Figure 0005680744
「バイオマーカー」なる用語は、生物学的状態の指標となる客観的に測定可能な実体を意味する。
「生体試料」なる用語は、バイオマーカーが測定され得る被験者から得られた部分(例えば、血液、血清、組織、痰、尿、唾液)を意味する。
バイオマーカーに関連した「レベル」なる用語は、存在しているバイオマーカーの濃度、活性、発現レベル、又は量の測定値を意味する。レベルは、例えば、試料中に存在するバイオマーカーの濃度又は質量を測定することにより、又は例えば、関連する細胞集団又は組織において発現されるバイオマーカーをコードするmRNAの量を測定することにより、定量的に測定することができる。あるいは、レベルは、例えば、設定された閾値レベルより多い又は少ないとして、より定性的に測定することもできる。閾値レベルは、健常な被験者のバイオマーカーの平均又は中央値レベルに対応し得、又は疾患の診断がなされるレベルに対応しうる。バイオマーカーは、測定されるレベルが設定された閾値レベルを越える場合に「上昇したレベル」で存在していると言われる。
「被験者」は哺乳動物及び鳥を含む。「哺乳動物」は、限定されるものではないが、ヒト;非ヒト霊長類、例えばチンパンジー及び他の類人猿及びサル種;家畜、例えばウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、及びブタ;飼育動物、例えばウサギ、イヌ、及びネコ;齧歯類を含む実験動物、例えばラット、マウス、及びモルモット等々を含む哺乳類クラスの任意のメンバーを意味する。「被験者」なる用語は、特定の年齢又は性別を示すものではない。
ここで使用される場合、「薬学的に許容可能な担体」なる用語は、示された担体が、合理的に賢明な医療従事者が、治療されるべき疾患又は症状、及びそれぞれの投与経路を考慮し、患者へのその投与を避ける原因となり得る特性を有していないことを示す。
ここで使用される場合、「治療的有効量」なる用語は、患者への投与の際に、所望される治療効果を生じせしめ、例えば癌性腫瘍の増殖をくい止め、癌性腫瘍の収縮を生じせしめ、又は患者の寿命を延ばすのに効果的な化合物又はその組合せ又は組成物の量を意味する。
「細胞増殖性疾患」及び「増殖性疾患」なる用語は、ある程度の異常な細胞増殖に関連した疾患を意味する。一実施態様では、増殖性疾患は癌である。
「癌」及び「癌性」なる用語は、典型的には調節されない細胞成長/増殖を特徴とする哺乳動物の生理学的状態を意味するか記述する。癌の例は、限定されるものではないが、結腸直腸癌、メラノーマ、及び甲状腺癌を含む。
「細胞成長又は増殖を阻害」とは、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は100%、細胞成長又は増殖を低減させることを意味し、細胞死の誘導を含む。
ここで使用される「実質的に低減」又は「実質的に異なる」なる語句は、当業者が、2つの値の間の差が、該値によって測定される生物学的特徴の内容において統計的に有意であると考える程の、2つの数値(一般的には、一方は分子に関連し、他方は参照/比較分子に関連)の間の十分に高度な差異を意味する。
「腫瘍」なる用語は、悪性か良性かにかかわらず、全ての新生物細胞成長及び増殖、及び全ての前癌性及び癌性細胞及び組織を意味する。「癌」、「癌性」、「細胞増殖性疾患」、「増殖性疾患」及び「腫瘍」なる用語は、ここで言及される場合は相互に排他的ではない。
耐性の測定方法
本発明は、部分的には、2,2-ジメチル-N-((S)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,d]アゼピン-7-イル)-N'-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-プロピル)-マロンアミド(ここでは、「化合物I」とも称される)を用いた治療に対する被験者の耐性を判定する方法であって、前記被験者から得られる生体試料中に存在するバイオマーカーのレベルを測定することを含む方法に関し、前記バイオマーカーはIL6又はIL8である。
本発明の一実施態様では、前記試料中に存在するバイオマーカーのレベルは、該バイオマーカーの閾値レベルと比較され、大きいならば、前記被験者は、化合物Iを用いた治療に対してインビボ耐性を有していると考えられる。特許請求の範囲を含むここでの目的に対して、「インビボ耐性」とは、化合物Iを用いた治療の低減したインビボ有効性を意味する。
本発明の実施態様では、バイオマーカーはIL6であり、IL6に対する前記閾値レベルは約500pg/mlである。
本発明の実施態様では、バイオマーカーはIL8であり、IL8に対する前記閾値レベルは約500pg/mlである。
バイオマーカーのレベルは、タンパク質自体、又はそのそれぞれのmRNAの量に基づいて測定することができる。
タンパク質は、物理的/化学的技術、例えばゲル電気泳動、HPLC、質量分析、及びプロテオミクス技術;イムノアッセイ技術、例えばELISA、競合アッセイ、サンドイッチアッセイ等;及び生物活性(例えば、リガンド及び/又は酵素として)のアッセイにより、ツーハイブリッドアッセイ系を介し、当該技術分野で知られている方法で生体試料中の活性を測定することにより、直接測定することができる。商業的アッセイは上述したバイオマーカーの多く又は殆どで利用可能であるか、又は当該技術に記載されている。適切な生体試料には、血液、血清、尿等が含まれる。
また、上述したタンパク質バイオマーカーに相当する、mRNAのレベルを測定することも可能である。mRNA転写レベルの測定は、限定されるものではないが、ノーザンブロット;マイクロアレイ技術;RT-PCR、qRT-PCR及び他の定量的及び半定量的DNA及びmRNA増幅方法等を含む、任意の適切な定量的又は半定量的方法を使用して実施することができる。例えば、RT-PCRを実施するためには、生体試料から全RNAを抽出し、デオキシリボヌクレアーゼ1で処理し、逆転写酵素、例えばマルチスクライブ(Multiscribe)逆転写酵素(Applied Biosystems Inc., Foster City, Calif.)を使用し、cDNAに転換させることができる。ついで、テンプレートとして、cDNAを使用し、cDNA「SYBRグリーン」のリアルタイム定量PCRアッセイを実施し、ABI PRISM 7900配列検出器を使用して分析することができる。
本発明の一実施態様では、被験者は哺乳動物、例えばヒトである。
本発明の一実施態様では、測定されるバイオマーカーはIL6である。
本発明の一実施態様では、測定されるバイオマーカーはIL8である。
本発明の一実施態様では、IL6及びIL8の双方が測定される。
本発明の一実施態様では、生体試料は血液である。
本発明の一実施態様では、生体試料は血清である。
本発明の一実施態様では、生体試料は尿である。
本発明の一実施態様では、バイオマーカーは、前記試料に存在するタンパク質の量を測定することにより測定される。
本発明の一実施態様では、バイオマーカーは、バイオマーカーをコードするmRNAのレベルを測定することにより測定される。
耐性を測定するためのキット
また本発明は、2,2-ジメチル-N-((S)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,d]アゼピン-7-イル)-N'-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-プロピル)-マロンアミドを用いた治療に対する、被験者の耐性の測定の補助に使用されるキットであって、被験者から得られた生体試料中のIL6又はIL8であるバイオマーカーを検出するための薬剤を含むキットに関する。
併用療法
一実施態様では、本発明は、患者に:(A)化合物I;及び(B)抗IL6又は抗IL8剤を投与することを含む、増殖性疾患を患っている患者を処置する方法に関する。本発明の一実施態様では、抗IL6及び抗IL8の双方が投与される。
さらなる実施態様では、本発明は、医薬として、特に癌等の増殖性疾患、中でも固形腫瘍、さらには乳腺腫瘍、結腸直腸腫瘍、肺腫瘍、及び前立腺腫瘍の処置に使用される医薬としての、(A)化合物I;及び(B)抗IL6及び/又は抗IL8剤の逐次又は同時組合せに関する。
増殖性疾患の処置は、腫瘍サイズの維持又は低減、腫瘍退縮(部分的又は完全)、腫瘍増殖の阻害、及び/又は疾患を被った患者の寿命の延長を含むと理解されるべきである。
また本発明は、(A)化合物I;及び(B)抗IL6又は抗IL8剤を含有するキットに関する。本発明の一実施態様では、キットは抗IL6剤及び抗IL8剤の双方を含有する。
本発明の一実施態様では、増殖性疾患は固形腫瘍である。
本発明の他の実施態様では、固形腫瘍は、脳、肝臓、前立腺、卵巣、膵臓、皮膚
乳腺、結腸直腸、肺、及び前立腺の腫瘍からなる群から選択される。
本発明の他の実施態様では、固形腫瘍は、乳腺、結腸直腸、肺、及び前立腺の腫瘍からなる群から選択される。
本発明の一実施態様では、抗IL6剤は、患者におけるIL6のレベルを低減するのに有効な量で投与される。
本発明の一実施態様では、抗IL8剤は、患者におけるIL8のレベルを低減するのに有効な量で投与される。
本発明の一実施態様では、抗IL6剤は抗IL6抗体である。
本発明の一実施態様では、抗IL8剤は抗IL8抗体である。
本発明の一実施態様では、抗IL6剤は、IL6をコードする核酸の発現に干渉する核酸である。IL6をコードする核酸の発現に干渉する核酸は、例えばアンチセンスRNAであってよい。また核酸は、例えばshRNA又はsiRNAであってもよい。
本発明の一実施態様では、抗IL8剤は、IL8をコードする核酸の発現に干渉する核酸である。IL8をコードする核酸の発現に干渉する核酸は、例えばアンチセンスRNAであってよい。また核酸は、例えばshRNA又はsiRNAであってもよい。
本発明の方法の一実施態様では、化合物Iは、増殖性疾患を治療するために治療的に有効な量で投与される。その量は、例えば約400ng-hr/mlから約9000ng-hr/ml、約1100ng-hr/mlから約4100ng-hr/ml、又は約1380ng-hr/mlから約2330ng-hr/mlでありうる。本発明の実施態様では、化合物Iは、約21日までの期間にわたって約400ng-hr/mlから約9000ng-hr/ml、約21日までの期間にわたって約1100ng-hr/mlから約4100ng-hr/ml、約21日までの期間にわたって約1380ng-hr/mlから約2330ng-hr/mlの量で投与されうる。
本発明の方法の一実施態様では、化合物Iは21日サイクルの1、2、3、8、9、及び10日目に1日1回投与される。他の実施態様では、投与は、21日サイクルの1から7日目に1日1回なされうる。さらなる実施態様では、投与は、毎日基準で1日1回なされうる。
本発明の方法及びキットの実施態様では、化合物Iは薬学的経口単位投与形態である。
本発明の方法の一実施態様では、患者は放射線治療もさらに受ける。
本発明の方法の一実施態様では、化合物Iは、約400ng-hr/mlから約9000ng-hr/mlの量で、21日サイクルの1、2、3、8、9、及び10日目に1日1回投与される。
本発明の方法の一実施態様では、化合物Iは、約400ng-hr/mlから約9000ng-hr/mlの量で、21日サイクルの1から7日目に1日1回投与される。
本発明の一実施態様では、抗IL6抗体は、患者におけるIL6のレベルを低減するのに有効な量で投与される。
本発明の方法の一実施態様では、抗IL6抗体は、約1から約100mg/kgの量で、週2回投与される。
本発明の方法の一実施態様では、抗IL6抗体は、約1から約50mg/kgの量で、週2回投与される。
本発明の方法の一実施態様では、抗IL6抗体は、約10から約30mg/kgの量で、週2回投与される。
本発明の方法の一実施態様では、抗IL6抗体は、約20mg/kgの量で、週2回投与される。
本発明の一実施態様では、抗IL8抗体は、患者におけるIL8のレベルを低減するのに有効な量で投与される。
本発明の方法の一実施態様では、抗IL8抗体は、約1から約100mg/kgの量で、週2回投与される。
本発明の方法の一実施態様では、抗IL8抗体は、約1から約50mg/kgの量で、週2回投与される。
本発明の方法の一実施態様では、抗IL8抗体は、約10から約30mg/kgの量で、週2回投与される。
本発明の方法の一実施態様では、抗IL8抗体は、約20mg/kgの量で、週2回投与される。
本発明の一実施態様では、抗IL6shRNAは、患者におけるIL6のレベルを低減するのに有効な量で投与される。
本発明の一実施態様では、抗IL8shRNAは、患者におけるIL8のレベルを低減するのに有効な量で投与される。
本発明の一実施態様では、抗IL6siRNAは、患者におけるIL6のレベルを低減するのに有効な量で投与される。
本発明の一実施態様では、抗IL8siRNAは、患者におけるIL8のレベルを低減するのに有効な量で投与される。
化合物I、抗IL6剤、及び/又は抗IL8剤の投薬量レベルは、患者の必要性、及び治療に対する患者の反応に応じて、ここに記載したものより低く又は高くなるように医師により修正されうる。
以下の調製物及び実施例は、当業者が本発明をより明確に理解し、実施することができるようにするために与えられる。それらは、発明の範囲を限定すると見なされるべきではなく、単にその例証で代表例である。
実施例1
この実施例は、化合物Iでの治療に対する様々な異なった異種移植モデルの応答を示す。
Charles River Laboratories(Wilmington, MA)から得た雌のnu/nu(ヌード)マウス、又は雌のSCID-ベージュマウス(Taconic, Germantown, NY)を、約8〜14週齢で、約23〜25グラムの体重のときに使用した(10マウス/群)。全ての動物実験は、Roche Animal Care and Use Committee(RACUC)で承認されたプロトコルに従って実施した。
ヒト癌細胞株LOVO、BxPC3、HCT-116、A549、AsPC-1、MiaPaCa-2、及びCalu-6を、American Type Culture Collectionから購入した。H460a細胞株は、Jack Roth博士(M. D. Anderson Medical Center)から贈られた。
異種移植片の移植のために、細胞を0.05%トリプシンを使用して収集し、培養培地で洗浄し、遠心分離し、リン酸緩衝食塩水(PBS)及びマトリゲル(BxPC-3)の1:1混合物、又はPBS単独(A549、H460a、LOVO、Calu-6、HCT-116、MiaPaca-2、及びAsPC-1)のいずれかに、mL当たり1.5−5×10細胞の濃度で再懸濁させた。マウス当たり0.2mL体積の細胞懸濁液(A549については7.5×10細胞、H460aについては1×10細胞、Calu-6及びHCT116細胞については3×10細胞、BxPC3及びAsPC-1細胞については5×10細胞、MiaPaca-2については6×10細胞、LOVOについては5×10)を、右側腹部に皮下的に移植した。全ての異種移植モデルを、BxPC3を除いてヌードマウスに移植し、BxPC3はSCID-ベージュマウスに移植した。腫瘍を、平均体積が〜100−150mmに達するまで、移植後8から26日間成長させ、その後、動物を治療群に無作為化した。
(国際特許第2005/023772号に記載の手順に従い合成した)化合物Iを、経口(po)投与用に、0.2%のTween(登録商標)-80を用い、水中1.0%Klucelの懸濁液として処方した。処方した化合物及びビヒクルを毎週調製し、4℃で保存した。
Calu-6異種移植モデルにおいて、化合物Iを4週間の間、隔週で毎日60mg/kg投与した(7+/7−×2サイクル)。全ての他の異種移植モデルに、毎日10mg/kgで化合物Iを投与した。
腫瘍の測定及びマウスの体重を週2回実施した。統計的解析を、マン・ホイットニーの順位和検定、1方向分散分析、及び事後ボンフェローニt検定により決定した(SigmaStat, version 2.0, Jandel Scientific, San Francisco, CA)。群間の差異は、確率値(p)が≦0.05であった場合に有意であると考えた。
腫瘍増殖阻害(TGI%)を治療開始から21日で測定した。結果を以下の表1に示した。
Figure 0005680744
分かるように、H460a異種移植片では、化合物Iでの治療後の腫瘍増殖阻害は最小量が示された(8%)。
実施例2
実施例1において、H460a異種移植モデルが化合物Idでの治療後の最小量の腫瘍増殖阻害を示すことを同定した後、H460a細胞株を分離させるバイオマーカーがあったかどうかを決定するためにH460a及びA549 NSCLC細胞株の双方についてサイトカインアレイアッセイを実施した。
サイトカインアレイは、RayBiotech社(Norcross, GA.)から購入し、製造者のプロトコルに従って使用した。細胞を5日間増殖させ、細胞培地を収集し、剥離させ、遠心分離により細胞を取り除いた。4ミリリットルの培地を一晩インキュベートし、アレイを複数のPBS/Tweenで洗浄した後、シグナルを発現させた。
H460a細胞株が、A549又は血清コントロールよりも、IL6及びIL8の双方を高レベル発現していたことが測定された。図1を参照。
実施例3
ついで、IL6及びIL8の発現を、ELISAを使用し、分泌されたIL6及びIL8タンパク質のレベルを測定することにより、BxPC3、HCT-116、A549、AsPC-1、MiaPaCa-2、及びCalu-6細胞株において定量した。
IL6 ELISAキットは、Bender MedSystems(BMS213/2又はBMS213INST)から購入した。IL8 ELISAキットは、Bender MedSystems(BMS204/3INST)又はR&D Systems(D8000C)から購入した。組織培養培地に分泌されたIL6及びIL8を測定するために、35mmプレートに100万の半分の密度で細胞を播種した。次の日、細胞を2mlのPBSで洗浄した後、1mlの新鮮培地を補充した。24時間後、培地及び収集し、直ぐにELISA分析に使用した。
結果から分かるように(図2を参照)、H460a細胞は、A549細胞と比較した場合、4倍高いIL6タンパク質、及び10倍高いIL8タンパク質を含み、試験された他の細胞株よりも多くの量のIL6及びIL8タンパク質を分泌している。
実施例4
ついで、IL6及びIL8の発現を、qRT-PCRを使用し、mRNAのレベルを測定することにより、BxPC3、HCT-116、A549、AsPC-1、MiaPaCa-2、及びCalu-6細胞株において定量した。標準的な実験法を使用し、RNA単離及び逆転写-PCR(RT-PCR)を実施した。各プローブセットに対するカタログ番号は、Hes1(Hs00172878_m1)、ACTB(4333762F)、IL6(Hs00174131_m1)、IL8(Hs00174103_m1)及び18S(4319413E)であった。
結果から分かるように(図3を参照)、H460a細胞は、A549細胞と比較した場合、12倍高いIL6mRNA、及び8倍高いIL8mRNAを含み、試験された他の細胞株よりも多くの量のIL6及びIL8mRNAを発現している。
実施例5
IL6又はIL8の発現が、化合物Iの処置の効能を変化させるかどうかを試験するために、IL6又はIL8を過剰発現するA549細胞株を操作し、このような過剰発現が化合物Iの処置に対する細胞の感度を変えるかどうかを決定するために研究する異種移植モデルを作製するために使用した。
IL6及びIL8レンチウイルスは、それぞれIL6及びIL8プラスミド(Genecopoeia, Rockville, Maryland, USAから入手可能)を使用して作製した。A549細胞を3群に分け、一つの群はベクターコントロールを受容し、一つの群はIL6レンチウイルスに感染させられており、第3の群はIL8レンチウイルスに感染させられている。後の2つの群は、それぞれ外来性IL6及びIL8の安定した発現を伴う細胞プールを形成した。
IL6及びIL8タンパク質の過剰発現はELISAにより定量した。図4を参照。H460aと比較して、IL6を過剰発現するA549細胞は、7倍高いIL6を分泌した。IL8を過剰発現するA549細胞は、H460aより、わずかに少ないIL8タンパク質を分泌した。IL6及びIL8を過剰発現するA549細胞は、A549ベクターコントロール細胞と同様の形態を有している。
ついで、IL6過剰発現A549細胞と、IL8過剰発現A549細胞の一部を組合せ、このような細胞の1:1混合物を含む第4群を形成した。
ベクターコントロールを受容するA549細胞、IL6を過剰発現するA549細胞、IL8を過剰発現するA549細胞、及びIL6を過剰発現するA549細胞とIL8を過剰発現するA549細胞の1:1混合物を、6つのウェルプレートに播種し、各群は、0日目にウェル当たり約1×10で播種した。4、6、10及び12日目に、全ての細胞をトリプシン処理し、計数し、ついで同じ希釈度で、さらなる増殖のために再播種した。コントロール細胞は100%増殖として任意にセットした。全ての他の細胞型の増殖は、コントロール細胞の増殖に対する比として表した。試験した全ての細胞株、同様の増殖率を示した。表2を参照。
Figure 0005680744
化合物Iの効能に対するIL6及びIL8過剰発現のインビボ効果をこれらの細胞群のそれぞれついて評価した。
上述の4群の細胞と親A549及びH460a細胞を使用し、実施例1に記載の手順を使用して異種移植モデルを作製した。
異なった治療群(10マウス/群):1日1回ビヒクル(Klucel及びTween)を受容する親A549マウス、1日1回10mg/kgの化合物Iを受容する親A549マウス、1日4回30mg/kgのタキソール(登録商標)を受容する親A549マウス、1日1回ビヒクル(Klucel及びTween)を受容するベクターコントロールA549マウス、1日1回10mg/kgの化合物Iを受容するベクターコントロールA549マウス、1日4回30mg/kgのタキソール(登録商標)を受容するベクターコントロールA549マウス、1日1回ビヒクル(Klucel及びTween)を受容するIL6-過剰発現A549マウス、1日1回10mg/kgの化合物Iを受容するIL6-過剰発現A549マウス、1日4回30mg/kgのタキソール(登録商標)を受容するIL6-過剰発現A549マウス、1日1回ビヒクル(Klucel及びTween)を受容するIL8-過剰発現A549マウス、1日1回10mg/kgの化合物Iを受容するIL8-過剰発現A549マウス、1日4回30mg/kgのタキソール(登録商標)を受容するIL6-過剰発現A549マウス、1日1回ビヒクル(Klucel及びTween)を受容するIL6及びIL8-過剰発現A549細胞の1:1異種移植混合物を含有するA549マウス、1日1回10mg/kgの化合物Iを受容するIL6及びIL8-過剰発現A549細胞の1:1異種移植混合物を含むA549マウス、1日4回30mg/kgのタキソール(登録商標)を受容するIL6及びIL8-過剰発現A549細胞の1:1異種移植混合物を含むA549マウス、1日1回ビヒクル(Klucel及びTween)を受容するH460aマウス、1日1回10mg/kgの化合物Iを受容するH460aマウス、及び1日4回30mg/kgのタキソール(登録商標)を受容するH460aマウスにおいて、マウスを無作為化した。
1日1回10mg/kgの化合物Iで処置されたH460a(IL6及びIL8の双方が高レベル)からの異種移植腫瘍では、21日後に、9%のTGIが生じた。この耐性は、A549腫瘍について観察された71%TGI、A549ベクターコントロール腫瘍についての61%TGI(IL6及びIL8も低レベル)に対して、明らかに対照的であり、過去の実験とも一致する。A549におけるIL6又はIL8の過剰発現は、それぞれ32%及び45%まで、TGIを低減させた。IL6又はIL8が過剰発現したA549の1:1混合物で開始された腫瘍は、親H460a異種移植の耐性と一致して、化合物Iに対して十分な耐性(8%TGI)を示した。タキソール(登録商標)は、様々なモデルにわたって一致したTGIを示すポジティブ薬剤コントロールとして含めた。
化合物Iに対するIL6又はIL8過剰発現A549の耐性は、インビトロでの化合物Iの処置後のHes1 mRNAのダウンレギュレーション、Notchシグナル伝達ブロックの特徴が、これらの細胞において適切に保持されているため、Notch阻害の損失により生じたわけではない。
実施例6
この実施例は、IL8の発現が、H460a細胞の耐性の維持に必要であるかどうかを調査するために実施された研究を記述する。
レンチウイルスは、pLKO.1ベースの抗IL8shRNA(Open Biosystemsから購入)を使用して作製し、H460a細胞におけるIL8発現を安定にノックダウンするために使用した。
図6に示されるように、shRNAは、H460a親細胞と比較して、IL8発現(mRNA及びタンパク質の双方)の75%ノックダウンを与えた。しかしながら、IL8-ノックダウンH460a細胞は、A549細胞と比較して2倍高いIL8レベルをなおも有していた。
ついで、親H460a細胞とIL8-ノックダウンH460a細胞を、実施例1に記載された手順を使用し、マウスに異種移植片として移植した。ついで、マウスを、異なった治療群(10マウス/群):1日1回ビヒクルを受容するH460a異種移植マウス、1日1回10mg/kgの化合物Iを受容するH460a異種移植マウス、1日1回ビヒクルを受容するH460a異種移植マウス、1日1回10mg/kgの化合物Iを受容するIL8-ノックダウンH460a異種移植マウス、及び1日1回10mg/kgの化合物Iを受容するIL8-ノックダウンH460a異種移植マウスに無作為化した。
図7に示されるように、21日の間、1日1回10mg/kgの化合物Iで治療された場合、IL8-ノックダウンH460a細胞から誘導された腫瘍は、親H460a細胞からの腫瘍と比較して、改善された応答性を示した(5%TGI対24%TGI)。
実施例7
この実施例は、IL8の発現がH460a細胞の耐性の維持に必要であるかどうかを調査するために実施されたさらなる研究を記述する。
中和抗IL8抗体を、R&D systems(カタログ番号:MAB208)から購入した。まず、この抗体をインビトロで試験し、この抗体で処置されたH460a細胞からは何の増殖阻害も観察されなかった。
H460a異種移植モデルは実施例1に記載した手順を使用して作製した。ついで、マウスを、異なった治療群(10マウス/群):週2回ビヒクルを受容するH460a異種移植マウス、1日1回10mg/kgの化合物Iを受容するH460a異種移植マウス、週2回20mg/kgの抗IL8抗体を受容するH460a異種移植マウス、及び1日1回10mg/kgの化合物Iと週2回20mg/kgの抗IL8抗体を受容するH460a異種移植マウスに無作為化した。
化合物Iと抗体との組合せにより、化合物Iに対するH460a腫瘍の感受性が改善した(10%TGI対43%TGI)。これは、IL8shRNAを利用する過去のデータと一致している。図8を参照。
実施例8
この実施例は、IL6の発現が、H460a細胞の耐性の維持に必要であるかどうかを調査するために実施された研究を記述する。
中和抗IL6抗体を、R&D systems(カタログ番号:MAB2061)から購入した。まず、この抗体をインビトロで試験し、この抗体で処置されたH460a細胞からは何の増殖阻害も観察されなかった。
H460a異種移植モデルは実施例1に記載した手順を使用して作製した。ついで、マウスを、異なった治療群(10マウス/群):週2回ビヒクルを受容するH460a異種移植マウス、1日1回10mg/kgの化合物Iを受容するH460a異種移植マウス、週2回20mg/kgの抗IL6抗体を受容するH460a異種移植マウス、及び1日1回10mg/kgの化合物Iと週2回20mg/kgの抗IL6抗体を受容するH460a異種移植マウスに無作為化した。
化合物Iと抗体との組合せにより、化合物Iに対するH460a腫瘍の感受性が改善した(43%TGI対47%TGI)。図9を参照。
実施例9
任意の応答マーカーの重要な側面は、レスポンダー及び非レスポンダー腫瘍型を成功裏に予め同定する能力である。この実施例では、異なった細胞株を、それらが高発現レベルのIL6及び/又はIL8を有しているかどうかを決定するために分析した。ついで、高レベルのIL6及びIL8を発現する細胞を使用し、異種移植を作製した(よって、化合物Iの治療に対する非レスポンダーであると予測された)。ついで、異種移植モデルを化合物Iで処置し、治療の効能に対して高レベルのIL6及びIL8が何らかの効果を有しているかどうかを調べた。
複数の腫瘍型にわたっておよそ100の細胞株を、qRT-PCRにより、IL6及びIL8の発現についてスクリーニングした。約13%の細胞株が、A549よりも少なくとも10倍高いIL6又はIL8の発現を有していた。2つの細胞株、つまり高レベルのIL6(A549よりも35倍高いIL6mRNA)及びIL8(A549よりも85倍高いIL8mRNA)を発現するU87MG(神経膠芽腫)と、高レベルのIL8(A549より50倍高いIL8mRNA)及びIL6(A549よりも2倍高いIL6mRNA)を発現するLOX(メラノーマ)(図10)を、さらなる研究のために選択した。これらの2つの細胞株からのIL6及び/又はIL8のより高い発現レベルが、ELISAによりさらに確認された(図11)。
ヒト癌細胞株U87MG及びLOXは、American Type Culture Collectionから購入した。
ついで、U87MG及びLOX細胞株を使用し、異種移植モデルを作製した。
Charles River Laboratories(Wilmington, MA)から得た雌nu/nu(ヌード)マウスに、約8から14週齢で、およそ23から25グラムの重量のときに、異種移植片を移植した(10マウス/群)。全ての動物実験は、Roche Animal Care and Use Committee(RACUC)で承認されているプロトコルに従い実施した。
異種移植片の移植のために、細胞を0.05%のトリプシンを使用して収集し、培養培地で洗浄し、遠心分離し、リン酸緩衝食塩水(PBS)及びマトリゲル(U87MG)の1:1混合物、又はPBS単独(LOX)のいずれかに、mL当たり1.5−5×10細胞の濃度で再懸濁させた。マウス当たり0.2mL体積の細胞懸濁液(U87MGについては5×10細胞、LOXについては2×10細胞)を、右側腹部に皮下的に移植した。腫瘍を、平均体積が〜100−150mmに達するまで、移植後8〜26日間成長させ、その後、動物を治療群:1日1回ビヒクル(Klucel及びTween)を受容するU87MG異種移植マウス、21日間1日1回10mg/kgの化合物Iを受容するU87MG異種移植マウス、1日1回ビヒクル(Klucel及びTween)を受容するLOX異種移植マウス、及び11日間1日1回10mg/kgの化合物Iを受容するLOX異種移植マウスに無作為化した。
U87MG及びLOXモデルの双方とも、予測したように、化合物Iを用いた治療耐性が証明され、U87MG腫瘍については−17%TGI、LOX腫瘍については15%であった。図12を参照。
化合物Iに対するU87MG及びLOX細胞の耐性は、インビトロでの化合物Iの処置後のHes1 mRNAのダウンレギュレーション、Notchシグナル伝達ブロックの特徴が、これらの細胞において適切に保持されているため、Notch阻害の損失により生じたわけではない。図13を参照。
実施例10
異種移植モデルにおけるIL6及びIL8の血清レベルを測定し、それらが、細胞培地からインビトロで観察される発現差を反映しているかどうかを決定した。得られたデータは、血清収集物が、IL6及びIL8の患者の腫瘍レベルをモニターするための、臨床的に実施可能なアプローチでありうることを示唆している。
次の異種移植モデル:A549、H460a、IL8-ノックダウンH460a、U87MG及びLOX(モデルは、上述の方法を使用して作製)を使用し、腫瘍を有するマウスからマウス血清を収集した。これは、BD Microtainer血清分別チューブ(カタログ#365956、Becton Dickinson, Franklin Lakes, NJ)での後眼窩出血又は心臓パンクチャーにより達成した。血液を放置し、最小10分間で凝集させ、微小遠心分離器で10分間、9000rpmでスピンさせた。血清を収集し、1.5mlの微小遠心分離用チューブに配し、−80℃で保存した。
A549腫瘍からのマウス血清に分泌されたヒトIL6及びIL8は、あまりに少なくて、ELISAでは検出することができなかった。しかしながら、H460a、LOX及びU87MG異種移植モデル由来のヒトIL6及びIL8は、ELISAを使用し、血清において容易に検出された(図14)。さらに、分泌されたIL8血清レベルにおける予期される変化が、IL8-ノックダウンH460aモデル及びH460aモデルの間に観察された。
一般的に、血清中、インビボで観察されたIL6及びIL8のレベルは、細胞培養からインビトロで観察される量を反映していた。しかしながら、マウス血清対細胞培地から測定されたIL6及びIL8の間には、ある程度の矛盾も観察された。例えば、U87MGは、プラスチック上の同数の細胞に播種した場合、H460aよりも5−6倍高いレベルでIL6及びIL8を分泌した;これはマウス血清では反映されなかった。

Claims (29)

  1. 化合物2,2-ジメチル-N-((S)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,d]アゼピン-7-イル)-N'-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-プロピル)-マロンアミドを用いた増殖性疾患の治療に対する被験者の耐性を判定する方法であって、前記被験者から得られる生体試料中に存在するバイオマーカーのレベルを測定することを含み、該バイオマーカーがIL6又はIL8である方法。
  2. 前記被験者が哺乳動物である請求項1に記載の方法。
  3. 前記被験者がヒトである請求項1に記載の方法。
  4. 前記バイオマーカーがIL6である請求項1に記載の方法。
  5. 前記バイオマーカーがIL8である請求項1に記載の方法。
  6. IL6及びIL8の双方のレベルが測定される請求項1に記載の方法。
  7. 前記生体試料が血液である請求項1に記載の方法。
  8. 前記生体試料が血清である請求項1に記載の方法。
  9. 前記生体試料が尿である請求項1に記載の方法。
  10. 前記バイオマーカーが、前記試料中に存在するタンパク質の量を測定することにより測定される請求項1に記載の方法。
  11. 前記バイオマーカーが、該バイオマーカーをコードするmRNAのレベルを測定することにより測定される請求項1に記載の方法。
  12. 前記試料中に存在するバイオマーカーのレベルを、該バイオマーカーの閾値レベルと比較し、大きいならば、前記被験者は、2,2-ジメチル-N-((S)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,d]アゼピン-7-イル)-N'-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-プロピル)-マロンアミドを用いた治療に対してインビボ耐性を有していると考えられる請求項1に記載の方法。
  13. 前記バイオマーカーがIL6であり、IL6に対する前記閾値レベルが500pg/mlである請求項12に記載の方法。
  14. 前記バイオマーカーがIL8であり、IL8に対する前記閾値レベルが50pg/mlである請求項12に記載の方法。
  15. 殖性疾患の治療のための医薬として使用される、(A)化合物2,2-ジメチル-N-((S)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,d]アゼピン-7-イル)-N'-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-プロピル)-マロンアミド;及び(B)抗IL6及び/又は抗IL8剤の逐次の又は同時の組合せ。
  16. の治療のための医薬として使用される、(A)化合物2,2-ジメチル-N-((S)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,d]アゼピン-7-イル)-N'-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-プロピル)-マロンアミド;及び(B)抗IL6及び/又は抗IL8剤の逐次の又は同時の組合せ。
  17. 肺癌の治療のための医薬として使用される、(A)化合物2,2-ジメチル-N-((S)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,d]アゼピン-7-イル)-N'-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-プロピル)-マロンアミド;及び(B)抗IL6及び/又は抗IL8剤の逐次の又は同時の組合せ。
  18. 前記組合せが抗IL6剤及び抗IL8剤の双方を含む請求項15から17のいずれか一項に記載の組合せ。
  19. 前記抗IL6剤が抗IL6抗体である請求項15から18のいずれか一項に記載の組合せ。
  20. 前記抗IL8剤が抗IL8抗体である請求項15から18のいずれか一項に記載の組合せ。
  21. 前記抗IL6剤が、IL6をコードする核酸の発現に干渉する核酸である請求項15から19のいずれか一項に記載の組合せ。
  22. IL6をコードする核酸の発現に干渉する前記核酸がアンチセンスRNAである請求項21に記載の組合せ。
  23. IL6をコードする核酸の発現に干渉する前記核酸がshRNA又はsiRNAである請求項21に記載の組合せ。
  24. 前記抗IL8剤が、IL8をコードする核酸の発現に干渉する核酸である請求項15から18および20のいずれか一項に記載の組合せ。
  25. IL8をコードする核酸の発現に干渉する前記核酸がアンチセンスRNAである請求項24に記載の組合せ。
  26. IL8をコードする核酸の発現に干渉する前記核酸がshRNA又はsiRNAである請求項24に記載の組合せ。
  27. (A)化合物2,2-ジメチル-N-((S)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,d]アゼピン-7-イル)-N'-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-プロピル)-マロンアミド;及び(B)抗IL6及び/又は抗IL8剤を含む、増殖性疾患の治療のためのキット。
  28. 増殖性疾患の治療のための医薬の製造のための、(A)化合物2,2-ジメチル-N-((S)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,d]アゼピン-7-イル)-N'-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-プロピル)-マロンアミド;及び(B)抗IL6及び/又は抗IL8剤の組合せの使用。
  29. 化合物2,2-ジメチル-N-((S)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,d]アゼピン-7-イル)-N'-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-プロピル)-マロンアミドを含む、抗IL6及び/又は抗IL8剤と組み合わせて増殖性疾患を治療するための医薬
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