JP5680653B2 - 糸欠陥除去装置に欠陥除去限界を規定する方法 - Google Patents
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Description
これらの事象は、測定ヘッド11から制御装置14へ伝送される必要がない。それにより、伝送して処理すべきデータ量が著しく減少され、データ導線及び制御装置が負荷を軽減される。それにより空いた容量をもっと重要なもののために利用することができる。
グラフ表示は少ない事象点を含み、それにより一層よくわかり易い。操作者は不必要な事象点により注意をそらされず、重要なことに集中することができる。
こうして事象領域3は、それぞれ2つの分類範囲、即ち事象が表示されない第1の分類範囲と、事象が表示される第2の分類範囲とに分割されている。両方の分類範囲は、図3の例においては記入されていない分類限界により互いに区分される。分類限界は、糸本体4を区画する密度曲線41より高いか、それと同じか又はそれより低い事象密度に相当する密度曲線にも従うのがよい。
糸本体4の密度曲線41,42及び別の面積5を求める根拠となった糸長さは187.8kmであった。
両方の第2の欠点除去範囲62にあり従って187.8kmの長さの糸部分から欠陥として除去される事象72の数は41である。それにより100kmの糸長当たり22の切断が生じ、この切断数は必要な場合出力可能である。
事象領域3に記入された事象71,72の総数は2796である。
図3(b)及び図3(c)の説明図には、同じようなデータが示されている。
図3(a)では、第1象限において糸本体は、L<1cmの全く小さい糸長に対して、約100%の比較的高い値にあり、大きい糸長Lの方へ単調に減少する。大きい数のネップ(非常に短い欠点長L、非常に大きい質量偏差ΔM)が目立つ。第4象限において糸本体は、2cm〜4cmの欠点長さLに対して約−30%の最小値に達する。
図3(b)では、第1象限において糸本体は、L<1cmの全く小さい欠点長に対して約75%の低い値にある。大きい糸長Lへ向かって糸本体はほぼ一定であり、約L=4cmから初めて著しく減少し、約L=16cmから一定になる。第4象限において糸本体は図3(a)と同じ推移を持つ。
図3(c)では、第1象限において糸本体は、約100%の比較的高い値で始まる、ますこの高い値で一定に留まる。小さい段状の減少は約L=2cmで行われ、別の強い減少は約L=16cmから初めて行われる。第4象限において約2cm=16cmの欠点長さLに対して、比較的低い−45%の値で長い最小平坦域がある。全体として図3(c)の糸本体は、図3(a)及び(b)より大きい面積を持っている。
低い切断数(例えば10切断/100km)又は低い品質に対して“低い”、
中間の切断数(例えば100切断/100km)又は中間の品質に対して“中間”、
高い切断数(例えば1000切断/100km)又は高い品質に対して“高い”。
選択のため、ハードウエア又はソフトウエアで実現される選択ボタンを設けることができる。完全な選択自由度のために、操作者に所望の切断数の自由な入力の可能性を認めることができる。上記選択の1つを決定する際、操作者の自由度と操作の簡単さとの平衡を行うようにする。
供試品9の過去。欠点除去限界6の推移に対して、どんな原材料から供試品9が製造されたか、またそれがどんな処理過程を通過したかが役割を果たすことがある。図3及びその上記の論議が示すように、過去は糸本体4に影響を及ぼす。従って欠点除去限界6を規定する際にも過去を考慮することができる。
供試品9の現在。供試品9の現在の状態は、糸番手、不均一さ、異物、湿気含有量等のようなパラメータによって特徴づけることができる。これらのパラメータの若干は多分測定過程101中に検出されるが他のものは検出されない。後者のパラメータ又はその少なくとも若干は、操作者により制御装置14へ入力することができる。
供試品の将来。供試品9の将来の使用は欠点除去限界6に影響を及ぼすことがある。例えば織物用の横糸の場合、短い質量変動が長い質量変動より有害であり、編物用糸の場合、逆である。
製造長さ及び測定長さ。例えば供試品9を走査する測定ヘッド11の形式は、事象領域3における事象71,72の分布に影響を及ぼす。欠点除去限界6を自動的に規定する場合、このような影響を補償することができる。
周囲条件。空気湿度、空気温度及び他の周囲条件も同様に事象領域3における事象71,72の分布に影響を及ぼすことがある。補償が可能である。
例えば糸9を編糸として使用することがわかっている場合、このことを適当なやり方で制御装置14へ入力することができる。従って欠点除去限界6を自動的に規定する場合、欠点除去限界6は、長い欠点に対しては対応する密度線より低い所に置かれ、短い欠点に対しては高い所に置かれる。
11 測定ヘッド
12 インタフェース変換器
13 接続導線
14 制御装置
15 入力装置及び出力装置としてのセンサ画面
2 巻取り機
21.1,21.2 巻取り個所
22 巻取り個所計算機
23 制御計算機
3 事象領域
31 横軸
32 縦軸
4 供試品本体、糸本体を表す面積
41 事象領域を区画する密度曲線
5 別の面積
51 別の面積を区画する密度曲線
6 欠点除去限界
61 第1の欠点除去範囲
62 第2の欠点除去範囲
71 許容事象
72 不許容事象
9 供試品例えば糸
101 統計的代表値を求める
102 欠点除去限界の計算
103 切断数の計算
104 切断数の出力
105 決定、切断数が満足できるか
106 切断数の確認
107 切断数の変化
108 欠点除去限界の変化
109 欠点除去限界の規定
110 供試品の欠点除去
200 操作領域
201〜204 数領域
205,206 増分ボタン
207 操作ボタン
208 棄却ボタン
Claims (13)
- 糸のような縦長の繊維供試品(9)用の電子欠点除去装置(1)に欠点除去限界(6)を規定する方法であって、
長手方向に動かされる供試品(9)の少なくとも1つの特性の測定値が、特定の供試品長さで検出され、
測定値から供試品(9)の事象(71,72)が確認され、
これらの事象(71,72)から供試品(9)の統計的代表値が求められ(101)、
事象(71,72)の許容又は不許容の基準としての欠点除去限界(6)が、統計的代表値に基いて計算され(102)、
求められる統計的代表値及び欠点除去限界(6)から不許容事象(72)の長さに関する数が計算され(103)、
不許容事象(72)の長さに関する数が出力装置(15)において出力され、
操作者が、不許容事象(72)の長さに関する数の出力についての見解を入力装置(15)により入力することを要求され(105)、
この見解が、欠点除去限界(6)を不変なままにすることの確認(106)であるか、又は不許容事象(72)の長さに関する数を増大する指令であるか、又は不許容事象(72)の長さに関する数を減少する指令である変化指令(107)であり、この変化指令に従ってかつ統計的代表値に基いて新しい欠点除去限界(6)が計算され(108)、不許容事象(72)の長さに関する新しい数が、求められる統計的代表値及び欠点除去限界(6)から計算されて、出力装置(15)において出力され、
この確認(106)と変化指令(107)が、それぞれただ1回のボタン押しなどのただ1つの動作により行われ、
入力される見解に従って欠点除去限界(6)が自動的に規定される(109)、
ことを特徴とする方法。 - 不許容事象(72)の長さに関する数の増大又は減少が、不許容事象(72)の長さに関する数にほぼ比例して自動的に計算される増分値だけ行われる、請求項1に記載の方法。
- 変化指令後に操作者が、不許容事象(72)の出力される長さに関する新しい数に対する見解を入力装置(15)により入力することを再び要求され(105)、入力される見解に従って欠点除去限界(6)が自動的に変更される(108)、請求項1又は2に記載の方法。
- 統計的代表値に基いて欠点除去限界(6)が計算されて(102)、求められる統計的代表値及び欠点除去限界(6)から生じる不許容事象(72)の長さに関係する数が、100kmの供試品長さ当たり1〜200なるべく10〜100である、請求項1〜3の1つに記載の方法。
- 統計的代表値に基いて、特定の供試品形式が供試品(9)に自動的に対応せしめられ、欠点除去限界(6)が計算され(102)、対応せしめられる供試品形式が欠点除去限界(6)の計算(102)に影響を及ぼす、請求項1〜4の1つに記載の方法。
- 欠点除去限界(6)が計算され(102)、将来のために意図される供試品(9)の使用が欠点除去限界(6)の計算(102)に影響を及ぼす、請求項1〜5の1つに記載の方法。
- 長手方向に動かされる供試品(9)の複数の特性の測定値が、特定の供試品長さで検出され、
測定値から供試品の事象(71,72)が確認され、
各特性に対して事象(71,72)から、供試品(9)の統計的代表値が求められ、
各特性に対して欠点除去限界(6)が、事象(71,72)の許容又は不許容の基準として計算され(102)、
各特性に対して、求められる統計的代表値及び欠点除去限界(6)から生じる不許容事象(72)の長さに関する部分数が計算され、
不許容事象(72)の長さに関する総数が部分数の和として計算され、
不許容事象(72)の総数が不変であるように、部分数の割合がなるべく自動的に規定され、
求められる統計的代表値及び計算される欠点除去限界(6)から、不許容事象(72)の規定される長さに関する部分数が生じるように、各特性に対して欠点除去限界(6)が計算される、
請求項1〜6の1つに記載の方法。 - 前記の欠点除去限界(6)に加えて、撚り継ぎ欠点除去限界が、供試品(9)における許容又は不許容撚り継ぎの基準として規定され、前記の欠点除去限界(6)が撚り継ぎ欠点除去限界より常に上にあるように規定される、請求項1〜7の1つに記載の方法。
- 規定される欠点除去限界(6)が、少なくとも1つの所定の基準について自動的に検査され、基準が満たされない場合警報が出される、請求項1〜8の1つに記載の方法。
- 事象(71,72)が、一方では測定値(M)により、他方では長手方向における測定値の範囲(L)によって規定され、
二次元直角座標系の象限又は象限の一部を含む事象領域(3)が提供され、この座標系の横軸(31)が長手方向における測定値の範囲(L)を示し、縦軸(32)が目標値からの測定値の偏差(ΔM)を示し、
測定値及び長手方向におけるその範囲(L)から、事象領域(3)における事象(71,72)の密度が求められ、欠点除去限界(6)が一定の事象密度に従う、
請求項1〜9の1つに記載の方法。 - 規定される欠点除去限界(6)が、電子欠点除去装置(1)の少なくとも1つの測定ヘッドに設定される、請求項1〜10の1つに記載の方法。
- 欠点除去限界(6)の規定(102)が自動的に行われ、ただ1つの動作例えばただ1回のボタン押し、ただ1回のマウスクリック又はセンサ画面へのただ1回の接触によって開始される、請求項1〜11の1つに記載の方法。
- 糸のような縦長の供試品(9)用の電子欠点除去装置(1)であって、長手方向に動かされる供試品(9)の少なくとも1つの特性の測定値を検出する少なくとも1つの測定ヘッド(11)、及び測定ヘッド(11)に接続される制御装置(14)を含んでいるものにおいて、制御装置(14)が請求項1〜12の1つに記載の方法を制御するように構成されていることを特徴とする、電子欠点除去装置。
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