JP5673877B2 - 発泡化粧シートの製造方法、及び発泡化粧シートの発泡前のシートの製造方法 - Google Patents

発泡化粧シートの製造方法、及び発泡化粧シートの発泡前のシートの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、発泡化粧シートに関する。
従来、発泡化粧シート(発泡壁紙)としては、基材(例えば、裏打紙)に塩化ビニル樹脂の発泡樹脂層を形成したものが知られている。近年では、環境に配慮して発泡樹脂層には、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、アクリル樹脂、オレフィン系樹脂などの、ハロゲンを含有しない樹脂が用いられてきている(特許文献1〜3等)。
例えば、アクリル樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂とを含むエマルションに、マイクロカプセル型発泡剤を添加した塗料を、基材に塗工・乾燥後、表面に絵柄模様を印刷し、次いで加熱発泡させ、エンボス版により凹凸模様を形成してなる発泡化粧シートが知られている。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂に熱分解型発泡剤を添加した樹脂組成物からなる未発泡樹脂層を、Tダイ押出機を用いて基材上に形成後、表面に絵柄模様層を印刷し、次いで加熱発泡させ、エンボス版により凹凸模様を形成してなる発泡化粧シートが知られている。
そして、上記した発泡化粧シートに対して、機械的強度、下地の隠蔽性、難燃効果、延焼防止効果、寸法安定性、吸放湿性等の機能性を新たに付与する手法として、無機フィラーをオレフィン樹脂層に含有することが提案されている(特許文献4〜6等)。
特開平6−47875号公報 特開2000−255011号公報 特開2001−347611号公報 特開平11−207853号公報 特開2004−300648号公報 特開2005−255994号公報
発泡化粧シートのオレフィン樹脂層に無機フィラーが含まれる場合、上記した機能性が付与されるが、一方で発泡樹脂層の発泡セルの拡張が抑制される、又は発泡セルが破泡してしまう。そのため、表面形状が荒くなる、所望の発泡倍率とすることができない、等の問題がある。
従って、本発明は、これらの欠点が改善された、破泡し難く、かつ、所望の発泡倍率を有する発泡化粧シートを提供することを主な目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、特定の発泡樹脂層を採用することによって上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の発泡化粧シートの製造方法、及び発泡化粧シートの発泡前のシートの製造方法に係る。
1. 基材上に少なくとも発泡樹脂層を有する発泡化粧シートの製造方法であって、
(1)基材上に、
(i) アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選ばれた少なくとも一種をモノマーとして得られる重合体、並びに
(ii)チタン酸カリウム
を含む発泡剤含有樹脂層を少なくとも形成する工程1、並びに、
(2)前記発泡剤含有樹脂層を加熱により発泡させて発泡樹脂層を形成する工程2、
を含むことを特徴とする発泡化粧シートの製造方法。
2. 前記チタン酸カリウムが、前記(i)で表される重合体100重量部に対して5重量部以上20重量部未満含有する、上記項1に記載の発泡化粧シートの製造方法。
3. 前記工程1は、さらに前記発泡剤含有樹脂層に対して電子線を照射する工程を有する、上記項1又は2に記載の発泡化粧シートの製造方法。
4. 前記発泡化粧シートは、基材上に、非発泡樹脂層B、前記発泡樹脂層及び非発泡樹脂層Aが順に形成されている、上記項1〜3のいずれかに記載の発泡化粧シートの製造方法。
5. さらに、エンボス加工を施す工程を有する、上記項1〜4のいずれかに記載の発泡化粧シートの製造方法。
6. 前記発泡化粧シートが発泡壁紙である、上記項1〜5のいずれかに記載の発泡化粧シートの製造方法。
7. 基材上に少なくとも発泡剤含有樹脂層を有する、発泡化粧シートの発泡前のシートの製造方法であって、
基材上に、
(i) アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選ばれた少なくとも一種をモノマーとして得られる重合体、並びに
(ii)チタン酸カリウム
を含む発泡剤含有樹脂層を少なくとも形成する工程を含む、
ことを特徴とする、発泡化粧シートの発泡前のシートの製造方法。
8. 前記チタン酸カリウムが、前記(i)で表される重合体100重量部に対して5重量部以上20重量部未満含有する、上記項7に記載の発泡化粧シートの発泡前のシートの製造方法。
9. さらに、前記発泡剤含有樹脂層に対して電子線を照射する工程を有する、上記項7又は8に記載の発泡化粧シートの発泡前のシートの製造方法。
10. 前記発泡化粧シートの発泡前のシートは、基材上に、非発泡樹脂層B、前記発泡剤含有樹脂層及び非発泡樹脂層Aが順に形成されている、上記項7〜9のいずれかに記載の発泡化粧シートの発泡前のシートの製造方法。
以下、本発明の発泡化粧シートについて詳細に説明する。
1.発泡化粧シート
本発明の発泡化粧シートは、基材上に少なくとも発泡樹脂層を有する発泡化粧シートであって、
(1)前記発泡樹脂層が、発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより形成され、
(2)前記発泡剤含有樹脂層が、
(i)アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選ばれた少なくとも一種をモノマーとして得られる重合体、並びに
(ii)チタン酸化合物
を含む樹脂組成物によって形成された層であることを特徴とする。
上記した特徴を有する本発明の発泡化粧シートは、機械的強度、下地の隠蔽性、難燃効果、延焼防止効果、寸法安定性、吸放湿性等の機能性を有するだけでなく、破泡し難く、かつ、所望の発泡倍率とすることができる。
基材
基材の材質は、化粧シート基材として適した機械強度、耐熱性等を有する限り特に限定されない。例えば、繊維質シートなどが一般に使用できる。
具体的には、繊維質シートの中でも、難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、リン酸グアジニン等の難燃剤で処理したもの);水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機添加剤を含む無機質紙;上質紙;薄用紙などが挙げられる。
基材の坪量は限定的ではないが、50〜300g/m程度が好ましく、50〜80g/m程度がより好ましい。
非発泡樹脂層B
本発明では、必要に応じて基材と発泡樹脂層との間に非発泡樹脂層(非発泡樹脂層B)が形成されていてもよい。特に、非発泡樹脂層Bが接着剤層として形成される場合は、基材と発泡樹脂層との優れた密着性が得られる。
非発泡樹脂層Bとしては、例えば、低密度ポリエチレン重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等を好適に用いることができる。非発泡樹脂層Bは樹脂成分以外に公知の添加剤を含んでもよいが、樹脂成分の含有量が70〜100重量%となるように配合することが好ましい。
非発泡樹脂層Bの厚みは限定的ではないが、10〜50μm程度が好ましく、特に10〜20μm程度がより好ましい。
発泡樹脂層
発泡樹脂層は、発泡剤含有樹脂層が発泡することにより形成された層である。
発泡剤含有樹脂層は、アクリル酸(CH=CHCOOH)及びメタクリル酸(CH=C(CH)COOH)の少なくとも1種をモノマーとして得られる重合体を樹脂成分として含む樹脂組成物により形成された層である。
アクリル酸(CH=CHCOOH)及びメタクリル酸(CH=C(CH)COOH)の少なくとも1種をモノマーとして得られる重合体(本発明重合体)としては、例えばアクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種をモノマーとエチレンとの組み合わせにより得られる共重合体を好適に用いることができる。より具体的には、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)及びアイオノマー樹脂の少なくとも1種を用いることが好ましい。
前記共重合体におけるアクリル酸又はメタクリル酸の含有量は4〜20重量%程度であることが好ましい。このような樹脂に関して、市販品を使用することもできる。
また、樹脂成分のメルトフローレート値(JIS K7210:190℃,2.16kg)は、用いる重合体の種類等によるが、通常は3〜200g/10分とすることが好ましい。
発泡剤は、熱分解型発泡剤を用いることが好ましい。熱分解型発泡剤としてはアゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスホルムアミド等のアゾ系;オキシベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、パラトルエンスルホニルヒドラジド等のビドラジド系などが挙げられる。熱分解型発泡剤の含有量は、樹脂成分100重量部に対して1〜20重量部程度が好ましい。発泡倍率は4倍以上が好ましく、5〜8倍程度がより好ましい。
なお必要に応じて、一層の発泡効果を挙げるために発泡剤の分解を促進する発泡助剤を併用することができる。その発泡助剤としては使用する発泡剤の種類により異なるが、例えば発泡剤としてアゾジカルボンアミドを用いる場合には発泡助剤としてアジピン酸ジヒドラジド、酸化亜鉛、硫酸鉛、尿素、ステアリン酸亜鉛等が用いられる。発泡助剤の含有量は、樹脂成分100重量部に対して、0.3〜10重量部程度が好ましく、1〜5重量部程度がより好ましい。
本発明の発泡剤含有樹脂層を形成する樹脂組成物には、アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種をモノマーとして得られる重合体を樹脂成分として含有し、発泡剤として熱分解型発泡剤を含有するとともに、さらにチタン酸化合物を含有する。
前記チタン酸化合物は、具体的には、チタン酸金属塩化合物が好ましく、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸鉛、チタン酸アルミニウム、チタン酸リチウム、チタン酸ナトリウムなどを挙げることができる。上記したチタン酸化合物のなかでも、チタン酸カリウムが好ましい。
チタン酸化合物の含有量は、樹脂成分100重量部に対して、5重量部以上20重量部未満が好ましく、10〜19重量部がより好ましい。
前記チタン酸化合物は、形状に関して、特に限定されないが、繊維状であることが好ましい。
前記チタン酸化合物が繊維状である場合、直径及び長さに関して特に限定されないが、直径は、通常、0.01μm〜100μmのものが使用でき、0.1μm〜50μmが好ましく、0.1μm〜10μmがより好ましい。また、長さは、通常、0.1μm〜10000μmのものが使用でき、1μm〜1000μmが好ましく、1μm〜100μmがより好ましい。
尚、チタン酸化合物は、一種単独又は二種以上混合して用いることができる。
樹脂組成物には、各種添加剤を加えてもよい。例えば、無機充填剤、顔料などである。その他、安定剤、滑剤等も添加剤として用いることができる。
無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、モリブデン化合物等が挙げられる。無機充填剤を含むことにより、目透き抑制効果、表面特性向上効果等が得られる。
顔料については、例えば二酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、黄鉛、モリブデートオレンジ、カドミウムイエロー、ニッケルチタンイエロー、クロムチタンイエロー、酸化鉄(弁柄)、カドミウムレッド、群青、紺青、コバルトブルー、酸化クロム、コバルトグリーン、アルミニウム粉、ブロンズ粉、雲母チタン、硫化亜鉛等の無機顔料;例えば、アニリンブラック、ペリレンブラック、アゾ系(アゾレーキ、不溶性アゾ、縮合アゾ)、多環式(イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、ペリノン、フラバントロン、アントラピリミジン、アントラキノン、キナクリドン、ペリレン、ジケトピロロピロール、ジブロムアンザントロン、ジオキサジン、チオインジゴ、フタロシアニン、インダントロン、ハロゲン化フタロシアニン)等の有機顔料が挙げられる。
発泡剤含有樹脂層を発泡させる方法としては、後記の製造方法に記載された方法に従って実施すれば良い。
非発泡樹脂層A
発泡樹脂層のおもて面には、更に非発泡樹脂層Aを形成してもよい。
非発泡樹脂層(非発泡樹脂層A)は、主として発泡樹脂層を保護するものである。例えば、本発明では、アクリル酸(CH=CHCOOH)及びメタクリル酸(CH=C(CH)COOH)の少なくとも1種をモノマーとして得られる重合体、ポリプロピレン重合体、高密度ポリエチレン重合体、硬質塩化ビニル重合体、ポリカーボネート重合体等、硬質性を有する樹脂成分を含む樹脂組成物により形成された層を非発泡樹脂層とすることが好ましい。なかでも、アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種をモノマーとして得られる重合体がより好ましい。
前記樹脂成分としては、例えばアクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種のモノマーとエチレンとの組み合わせにより得られる共重合体を樹脂成分として好適に用いることができる。より具体的には、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体及びアイオノマー樹脂の少なくとも1種を用いることが望ましい。アイオノマー樹脂としては、エチレン−メタクリル酸共重合体及び/又はエチレン−アクリル酸共重合体の分子間をナトリウム、亜鉛等の金属のイオンで分子間結合した構造を有する樹脂が使用できる。このような樹脂成分を用いる場合には、特に樹脂中の水素結合等に起因する強固な層を形成することができるので、優れた耐スクラッチ性、耐摩耗性等を得ることができる。これらは、公知又は市販のものを使用することができる。
前記共重合体におけるアクリル酸又はメタクリル酸の含有量は4〜15重量%程度であることが好ましい。このような樹脂も市販品を使用することができる。前記樹脂組成物には、公知の添加剤を配合することもできる。
非発泡樹脂層の厚みは限定的ではないが、10〜50μm程度が好ましく、特に10〜20μm程度がより好ましい。
また、樹脂組成物中の前記樹脂成分の含有量は限定的ではないが、通常70〜100重量%の範囲内で適宜設定することが好ましい。
本発明では、非発泡樹脂層Aのおもて面に必要に応じて絵柄模様層を有してもよい。
絵柄模様層は、発泡化粧シートに意匠性を付与する。絵柄模様としては、例えば木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様等が挙げられる。絵柄模様は、発泡化粧シートの種類に応じて選択できる。
絵柄模様層は、例えば、非発泡樹脂層Aのおもて面に絵柄模様を印刷することで形成できる。なお、絵柄模様層を形成する際には、必要に応じてあらかじめプライマー層を形成しても良い。印刷手法としては、例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等が挙げられる。印刷インキとしては、着色剤、結着材樹脂、溶剤(又は分散媒)を含む印刷インキが使用できる。これらのインキは公知又は市販のものを使用しても良い。
着色剤としては、例えば、前記の発泡剤含有樹脂層で使用されるような顔料を適宜使用することができる。
結着材樹脂は、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキド系樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等が挙げられる。
溶剤(又は分散媒)としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系有機溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤、;ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエ
チレン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤;水などが挙げられる。
絵柄模様層の厚みは、絵柄模様の種類より異なるが、一般には0.1〜10μm程度とすることが好ましい。
表面保護層(オーバーコート層)
本発明では、絵柄模様層の表面に艶調整及び/又は絵柄模様層の保護を意図して表面保護層を有してもよい。表面保護層の種類は限定的ではない。艶調整を目的とする表面保護層であれば、例えば、シリカなどの既知フィラーを含む表面保護層がある。表面保護層の形成方法としては、グラビア印刷などの公知の方法が採用できる。なお、絵柄模様層と表面保護層との密着性が十分に得られない場合には、絵柄模様層の表面を易接着処理(プライマー処理)した後に表面保護層を設けることもできる。
発泡化粧シートの表面強度(耐スクラッチ性など)、耐汚染性、絵柄模様層の保護等を目的として表面保護層を形成する場合には、電離放射線硬化型樹脂を樹脂成分として含有するものが好適である。電離放射線硬化型樹脂としては、電子線照射によってラジカル重合(硬化)するものが好ましい。例えば、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等の多官能性モノマー、オリゴマーなどが挙げられる。またその配合は、樹脂成分100重量部に対して0〜10重量部程度とすることが好ましく、特に1〜4重量部とすることがより好ましい。
表面保護層の厚みは限定的ではないが、0.1〜15μm程度が好ましい。
エンボス
本発明では、適宜エンボス模様を付してもよい。この場合、発泡化粧シートの最表面層(基材と反対側)の上からエンボス加工すれば良い。エンボス加工は、エンボス版の押圧等、公知の手段により実施することができる。例えば、最表面層が表面保護層である場合は、そのおもて面を加熱軟化後、エンボス版を押圧することにより所望のエンボス模様を賦型できる。エンボス模様としては、例えば木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチャア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等がある。
2.発泡化粧シートの製造方法
発泡化粧シートの製造方法は特に限定されない。
例えば、上記発泡剤含有樹脂層の各材料を樹脂の融点以上、発泡剤が発泡しない条件下でバンバリーミキサー、加圧ニーダー、ロール、単軸押出機、二軸押出機当の公知の混錬機で溶融混錬し、カレンダー、Tダイ等の公知のシート成形機にてシート状にした後、基材上に発泡剤含有シートをラミネートする。この際、必要に応じて発泡剤含有シートの上下、若しくは一方に非発泡層を積層してもよい。次に、発泡剤含有樹脂層又は非発泡樹脂層上に絵柄層模様層と表面保護層を形成し、その後、発泡剤含有樹脂層を加熱発泡させることにより発泡樹脂層を形成する。加熱条件は、熱分解型発泡剤の分解により発泡樹脂層が形成される条件ならば限定されない。(加熱温度は200〜220℃程度、加熱時間は30〜45秒程度である。)
なお、前記加熱処理の前に、電子線照射を行ってもよい。これにより樹脂成分を架橋できるため、発泡化粧シートの表面強度、発泡程度等を制御することができる。電子線のエネルギーは、150〜250kV程度が好ましい。照射量は、1〜7Mrad程度が好ましい。電子線源としては、公知の電子線照射装置が使用できる。
また、電離放射線硬化型樹脂を含有する表面保護層を形成した場合には、発泡剤含有樹脂層あるいは非発泡樹脂層の樹脂成分を電子線照射によって架橋させると同時(同処理)に表面保護層を硬化させることができる。つまり、発泡剤含有樹脂層、非発泡樹脂層、絵柄模様層及び電離放射線硬化型樹脂を含有する表面保護層を順に形成後、電子線照射を行って、発泡剤含有樹脂層および非発泡樹脂層に含まれる樹脂成分を架橋するとともに表面保護層に含まれる樹脂を硬化させることができる。
ここで、上記電離放射線硬化型樹脂は、表面保護層樹脂組成物に限らず、発泡樹脂層樹脂組成物、非発泡層樹脂組成物のいずれか、もしくはその全てに添加することができる。発泡樹脂層樹脂組成物および非発泡層樹脂組成物に電離放射線硬化型樹脂を添加することにより、その樹脂成分の架橋を促進させることが可能となる。
本発明の発泡化粧シートは、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選ばれた少なくとも一種をモノマーとして得られる重合体、並びにチタン酸化合物を含む樹脂組成物によって形成された発泡剤含有樹脂層を発泡させることによって、発泡成型後において発泡し難く、所望の発泡倍率を有することが可能となる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明をより詳しく説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
発泡剤含有樹脂組成物を、以下のような配合で110℃にて10分間混練した後、厚みが100μmとなるように製膜し、裏打紙と貼り合わせた。その後、電子線照射を行い、発泡剤含有樹脂組成物中の樹脂成分を架橋させた。最終的に、発泡剤含有樹脂層上に平板印刷機(GP−II)によりOP「AL−TOP402B、大日精化製」コートを行い、ギアオーブンにて加熱(220℃)し、発泡剤含有樹脂層に含有する発泡剤を発泡させ、発泡化粧シートを作製した。
発泡剤含有樹脂組成物:
樹脂 EMAA「ニュクレルN1560(メタクリル酸含有量=15重量%、メルトフローレート値(MFR)=60)、三井・デュポン ポリケミカル製」100重量部、
二酸化チタン「タイペーク CR−63、石原産業製」40重量部、
発泡剤 ADCA(アゾジカルボンアミド)「AZウルトラ3050I、大塚化学製」7.1重量部、
チタン酸カリウム「ティスモD(繊維状、直径0.3〜0.6μm、長さ10〜20μm)、大塚化学製」19重量部、
発泡助剤 アジピン酸ジヒドラジド「ADHS、大塚化学製」4.7重量部、
安定剤 低分子量ポリエチレン「エクセレックスDM01、三井化学製」2.5重量部。
実施例2
EMAAの代わりに、EAA「レスクパールAS211S(アクリル酸含有量=8.5重量%、MFR=25)、日本ポリエチレン製」を用いる以外は、実施例1と同様にして発泡化粧シートを作製した。
比較例1
EMAAの代わりに、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)「エバフレックスV406(酢酸ビニル含有量=20重量%、MFR=20)、三井・デュポン ポリケミカル製」を用いる以外は、実施例1と同様にして発泡化粧シートを得た。
比較例2
EMAAの代わりに、ポリエチレン樹脂(PE)「サンプルD、日本ポリエチレン製」を用いる以外は、実施例1と同様にして発泡化粧シートを得た。
比較例3
チタン酸カリウムの代わりに、炭酸カルシウム「ホワイトンH、白石工業製」を用いる以外は、実施例1と同様にして発泡化粧シートを作製した。
比較例4
チタン酸カリウムの代わりに、ウォラストナイト「SH−1800、キンセイマテック製」を用いる以外は、実施例1と同様にして発泡化粧シートを作製した。
比較例5
チタン酸カリウムの代わりに、カオリナイト「Eckalite 1、イメリス製」を用いる以外は、実施例1と同様にして発泡化粧シートを作製した。
比較例6
チタン酸カリウムの代わりに、マイカ「A−11、山口雲母工業所製」を用いる以外は、実施例1と同様にして発泡化粧シートを作製した。
比較例7
チタン酸カリウムの代わりに、タルク「TTタルク、竹原化学工業製」を用いる以外は、実施例1と同様にして発泡化粧シートを作製した。
比較例8
チタン酸カリウムの代わりに、シリカ「ニップシールLP、東ソー・シリカ製」を用いる以外は、実施例1と同様にして発泡化粧シートを作製した。
試験例(表面外観試験)
実施例及び比較例で作製された発泡化粧シートの表面を、目視により観察した。尚、評価方法は、
○:気泡抜けが確認されない
△:僅かに気泡抜けが確認される
×:気泡抜けが確認され表面に大きく孔が空いている
とした。
試験例(発泡ボリューム)
実施例及び比較例で作製された発泡化粧シートの発泡ボリュームを発泡前後の厚み比率(倍率)により測定した。尚、評価方法は、発泡前後の厚み比率(倍率)に関して、
○:5倍以上
△:4倍以上、5倍未満
×:4倍未満
とした。
実施例及び比較例で得られたシートに関して、表面外観及び発泡ボリュームの特性について調べた。その結果を表1に示す。
Figure 0005673877
以上の結果からも明らかなように、本発明の発泡化粧シートは、発泡剤含有樹脂層に特定の樹脂成分、無機フィラー及び発泡剤の組み合わせを採用することによって、発泡成型後において破泡し難く、所望の発泡倍率を有することが可能になる。

Claims (10)

  1. 基材上に少なくとも発泡樹脂層を有する発泡化粧シートの製造方法であって、
    (1)基材上に、
    (i) アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選ばれた少なくとも一種をモノマーとして得られる重合体、並びに
    (ii)チタン酸カリウム
    を含む発泡剤含有樹脂層を少なくとも形成する工程1、並びに、
    (2)前記発泡剤含有樹脂層を加熱により発泡させて発泡樹脂層を形成する工程2、
    を含むことを特徴とする発泡化粧シートの製造方法。
  2. 前記チタン酸カリウムが、前記(i)で表される重合体100重量部に対して5重量部以上20重量部未満含有する、請求項1に記載の発泡化粧シートの製造方法。
  3. 前記工程1は、さらに前記発泡剤含有樹脂層に対して電子線を照射する工程を有する、請求項1又は2に記載の発泡化粧シートの製造方法。
  4. 前記発泡化粧シートは、基材上に、非発泡樹脂層B、前記発泡樹脂層及び非発泡樹脂層Aが順に形成されている、請求項1〜3のいずれかに記載の発泡化粧シートの製造方法。
  5. さらに、エンボス加工を施す工程を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の発泡化粧シートの製造方法。
  6. 前記発泡化粧シートが発泡壁紙である、請求項1〜5のいずれかに記載の発泡化粧シートの製造方法。
  7. 基材上に少なくとも発泡剤含有樹脂層を有する、発泡化粧シートの発泡前のシートの製造方法であって、
    基材上に、
    (i) アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選ばれた少なくとも一種をモノマーとして得られる重合体、並びに
    (ii)チタン酸カリウム
    を含む発泡剤含有樹脂層を少なくとも形成する工程を含む、
    ことを特徴とする、発泡化粧シートの発泡前のシートの製造方法。
  8. 前記チタン酸カリウムが、前記(i)で表される重合体100重量部に対して5重量部以上20重量部未満含有する、請求項7に記載の発泡化粧シートの発泡前のシートの製造方法。
  9. さらに、前記発泡剤含有樹脂層に対して電子線を照射する工程を有する、請求項7又は8に記載の発泡化粧シートの発泡前のシートの製造方法。
  10. 前記発泡化粧シートの発泡前のシートは、基材上に、非発泡樹脂層B、前記発泡剤含有樹脂層及び非発泡樹脂層Aが順に形成されている、請求項7〜9のいずれかに記載の発泡化粧シートの発泡前のシートの製造方法。
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