JP5476899B2 - 発泡化粧シート及び樹脂シートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、未発泡シート、及び該シートを用いた発泡化粧シートの製造方法に関する。
従来、発泡化粧シート(発泡壁紙)としては、基材(例えば、裏打紙)に塩化ビニル樹脂の発泡樹脂層を形成したものが知られている。近年では、環境に配慮して発泡樹脂層には、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、アクリル樹脂、オレフィン系樹脂などの、ハロゲンを含有しない樹脂が用いられてきている(特許文献1〜3等)。
例えば、アクリル樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂とを含むエマルジョンに、マイクロカプセル型発泡剤を添加した塗料を、基材に塗工・乾燥後、表面に絵柄模様を印刷し、次いで加熱発泡させ、エンボス版により凹凸模様を形成してなる発泡化粧シートが知られている。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂に熱分解型発泡剤を添加した樹脂組成物からなる未発泡樹脂層を、溶融成形して基材上に形成後、表面に絵柄模様層を印刷し、次いで加熱発泡させ、エンボス版により凹凸模様を形成してなる発泡化粧シートが知られている。
特開平6−47875号公報 特開2000−255011号公報 特開2001−347611号公報
ところで、従来のオレフィン系の化粧シートでは、表面強度が弱いため、その補強が必要となる。その方法として、例えば1)発泡樹脂層の発泡倍率を低めに抑える方法、2)発泡樹脂層上にフィルム層や厚い塗工膜を設ける方法等が提案されている。
しかしながら、前記1)の方法では、化粧シート施工時に下地の不陸を隠蔽することができない。また、前記2)の方法では、化粧シート自体が硬くなるため、折れシワやカールが発生しやすいという問題がある。
従って、本発明は、これらの欠点が改善され、表面強度に優れ、かつ、所望の発泡倍率を有する発泡化粧シートを提供することを主な目的とし、前記発泡シートを得るための未発泡シートを提供することを併せて主な目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、基材上に発泡剤含有樹脂層を積層した未発泡シートを発泡させて発泡化粧シートを形成するに際し、上記した発泡剤含有樹脂層の引張弾性率が特定の範囲内であるときに発泡することによって、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の発泡化粧シート及び樹脂シートの製造方法に係る。
1. 以下の(i)〜(iii)の工程を順に有する、発泡化粧シートの製造方法:
(i)基材上に、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選ばれた少なくとも一種をモノマーとして得られる重合体を樹脂成分とする発泡剤含有樹脂層を少なくとも積層することにより、未発泡シートを形成する工程、
(ii)前記未発泡シートを温度、湿度及び時間を調整した環境で保管することにより、前記発泡剤含有樹脂層の引張弾性率を100MPa〜200MPaの範囲内とする工程、
(iii)前記発泡剤含有樹脂層の引張弾性率が100MPa〜200MPaの範囲内であるときに、前記未発泡シートを加熱することにより、前記発泡剤含有樹脂層に含まれる発泡剤を発泡させる工程。
2. 前記工程(ii)と前記工程(iii)との間に、前記未発泡シートに電子線照射をすることにより、少なくとも前記発泡剤含有樹脂層の樹脂成分を架橋する工程を更に有する、上記項1に記載の発泡化粧シートの製造方法。
3. 以下の(i)〜(ii)の工程を順に有する、樹脂シートの製造方法:
(i)アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選ばれた少なくとも一種をモノマーとして得られる重合体を樹脂成分とする発泡剤含有樹脂層を少なくとも製膜することにより、樹脂シートを形成する工程、
(ii)前記樹脂シートを温度、湿度及び時間を調整した環境で保管することにより、前記発泡剤含有樹脂層の引張弾性率を100MPa〜200MPaの範囲内とする工程。
4. 前記工程(ii)の後に、前記樹脂シートに電子線照射をすることにより、少なくとも前記発泡剤含有樹脂層の樹脂成分を架橋する工程を更に有する、請求項3に記載の樹脂シートの製造方法。
5. 以下の(i)〜(iii)の工程を順に有する、発泡樹脂シートの製造方法:
(i)アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選ばれた少なくとも一種をモノマーとして得られる重合体を樹脂成分とする発泡剤含有樹脂層を少なくとも製膜することにより、樹脂シートを形成する工程、
(ii)前記樹脂シートを温度、湿度及び時間を調整した環境で保管することにより、前記発泡剤含有樹脂層の引張弾性率を100MPa〜200MPaの範囲内とした樹脂シートを得る工程、
(iii)前記発泡剤含有樹脂層の引張弾性率が100MPa〜200MPaの範囲内であるときに、前記樹脂シートを加熱することにより、前記発泡剤含有樹脂層に含まれる発泡剤を発泡させる工程。
6. 前記工程(ii)と前記工程(iii)との間に、前記樹脂シートに電子線照射をすることにより、少なくとも前記発泡剤含有樹脂層の樹脂成分を架橋する工程を更に有する、請求項5に記載の発泡樹脂シートの製造方法。
以下、本発明の未発泡シートについて詳細に説明する。
1.未発泡シート
基材
基材の材質は、化粧シート基材として適した機械強度、耐熱性等を有する限り特に限定されず、繊維質シートが一般に使用できる。
具体的には、繊維質シートの中でも、難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、リン酸グアジニン等の難燃剤で処理したもの);水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機添加剤を含む無機質紙;上質紙;薄用紙などが挙げられる。
基材の坪量は限定的ではないが、50〜300g/m程度が好ましく、50〜80g/m程度がより好ましい。
発泡剤含有樹脂層
発泡剤含有樹脂層は、アクリル酸(CH=CHCOOH)及びメタクリル酸(CH=C(CH)COOH)の少なくとも1種をモノマーとして得られる重合体を樹脂成分として含む樹脂組成物により形成された層である。
アクリル酸(CH=CHCOOH)及びメタクリル酸(CH=C(CH)COOH)の少なくとも1種をモノマーとして得られる重合体(本発明重合体)としては、例えばアクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種をモノマーとエチレンとの組み合わせにより得られる共重合体を好適に用いることができる。より具体的には、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)及びアイオノマー樹脂の少なくとも1種を用いることが好ましい。
前記共重合体におけるアクリル酸又はメタクリル酸の含有量は4〜20重量%程度であることが好ましい。
このような樹脂に関して、市販品を使用することもできる。
発泡剤含有樹脂層が100MPa〜200MPaの引張弾性率である場合、未発泡シートを発泡して得られる発泡シートの耐傷性を向上させることができるとともに、所望の発泡倍率を達成することができる。より好ましい引張弾性率は、120〜180MPaである。
なお、本願明細書における引張弾性率は、JIS K6734「プラスチック−硬質ポリ塩化ビニルシート−寸法及び特性−第2部:厚さ1mm未満のシート」の規定に従って測定した値である。
また、樹脂成分のメルトフローレート値(JIS K7210:190℃,2.16kg)は、用いる重合体の種類、発泡剤含有樹脂層の成形方法等によるが、通常1〜500g/10分程度であることが好ましく、5〜150g/10分とすることがより好ましい。
樹脂組成物中における本発明重合体の含有量は限定的ではないが、通常80〜100重量%の範囲内で適宜設定することが好ましい。
発泡剤は、特に限定されないが、熱分解型発泡剤を好適に用いることができる。熱分解型発泡剤としては公知の発泡剤から選択することができる。例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスホルムアミド等のアゾ系;オキシベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、パラトルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジド系などが挙げられる。熱分解型発泡剤の含有量は、発泡剤の種類、発泡倍率(発泡剤含有樹脂層の厚さに対する発泡樹脂層の厚さ)等に応じて適宜設定できる。発泡倍率は4倍以上が好ましい。この観点からは、熱分解型発泡剤の含有量は、樹脂成分100重量部に対して1〜20重量部程度が好ましい。
なお必要に応じて、一層の発泡効果を挙げるために発泡剤の分解を促進する発泡助剤を併用することができる。その発泡助剤としては使用する発泡剤の種類により異なるが、例えば発泡剤としてアゾジカルボンアミドを用いる場合には発泡助剤として酸化亜鉛、硫酸鉛、ステアリン酸亜鉛等の金属塩やアジピン酸ジヒドラジド、尿素等の有機系化合物が用いられる。発泡助剤の含有量は、樹脂成分100重量部に対して、0.3〜10重量部程度が好ましく、1〜8重量部程度がより好ましい。
樹脂組成物には、無機化合物を更に含有しても良い。無機化合物としては、無機充填剤、無機顔料等を例示することができる。
無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、モリブデン化合物、硫酸バリウム、シリカ、タルク、クレー等が挙げられる。無機充填剤を含むことにより、目透き抑制効果、表面特性向上効果等が得られる。無機顔料としては、例えば、二酸化チタン(TiO)、亜鉛華、カーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、黄鉛、モリブデートオレンジ、カドミウムイエロー、ニッケルチタンイエロー、クロムチタンイエロー、酸化鉄(弁柄)、カドミウムレッド、群青、紺青、コバルトブルー、酸化クロム、コバルトグリーン、アルミニウム粉、ブロンズ粉、雲母チタン、硫化亜鉛等が挙げられる。無機化合物のなかでも、炭酸カルシウム及び二酸化チタンからなる群から選ばれた少なくとも一種が好ましい。なお、無機化合物は、一種単独又は二種以上混合して用いることができる。
無機化合物の含有量は限定的ではないが、樹脂成分100重量部に対して0.1〜200重量部が好ましく、1〜100重量部がより好ましい。
樹脂組成物には、各種添加剤を加えてもよい。例えば、有機顔料、セル調整剤などである。その他、安定剤、滑剤等も添加剤として用いることができる。
有機顔料としては、例えば、アニリンブラック、ペリレンブラック、アゾ系(アゾレーキ、不溶性アゾ、縮合アゾ)、多環式(イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、ペリノン、フラバントロン、アントラピリミジン、アントラキノン、キナクリドン、ペリレン、ジケトピロロピロール、ジブロムアンザントロン、ジオキサジン、チオインジゴ、フタロシアニン、インダントロン、ハロゲン化フタロシアニン)等の有機顔料が挙げられる。有機顔料の含有量は、樹脂成分100重量部に対して10〜50重量部程度が好ましく、15〜30重量部程度がより好ましい。
セル調整剤は、例えば脂肪酸ナトリウム等の界面活性剤を適宜使用することができる。
発泡剤含有樹脂層の厚みは、限定的ではないが、通常は40〜100μm程度とすることが好ましい。
非発泡樹脂層B
本発明では、必要に応じて基材と発泡剤含有樹脂層との間に非発泡樹脂層(非発泡樹脂層B)が形成されていてもよい。特に、非発泡樹脂層Bが接着剤層として形成される場合は、発泡後の発泡化粧シートにおいて、基材と発泡樹脂層との優れた密着性が得られる。
非発泡樹脂層Bとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン樹脂(PE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレンーメタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)等を好適に用いることができる。
非発泡樹脂層Bは樹脂成分以外に公知の添加剤を含んでもよいが、樹脂成分の含有量が70〜100重量%となるように配合することが好ましい。
非発泡樹脂層Bの厚みは限定的ではないが、3〜50μm程度が好ましく、特に5〜20μm程度がより好ましい。
前記接着剤層を構成する樹脂成分としては、例えばEVA、EMMA、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)等を例示することができる。
非発泡樹脂層A
発泡剤含有樹脂層のおもて面には、更に非発泡樹脂層Aを形成してもよい。
非発泡樹脂層(非発泡樹脂層A)は、主として、発泡後の発泡化粧シートにおける発泡樹脂層を保護するものである。本発明では、特に限定をされないが、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレンーメタクリル酸メチル共重合体等を用いることができる。特に、アクリル酸(CH=CHCOOH)及びメタクリル酸(CH=C(CH)COOH)の少なくとも1種をモノマーとして得られる重合体を樹脂成分として含む樹脂組成物により形成された層を非発泡樹脂層とすることが好ましい。
前記樹脂成分としては、例えばアクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種のモノマーとエチレンとの組み合わせにより得られる共重合体を樹脂成分として好適に用いることができる。より具体的には、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体及びアイオノマー樹脂の少なくとも1種を用いることが望ましい。アイオノマー樹脂としては、エチレン−メタクリル酸共重合体及び/又はエチレン−アクリル酸共重合体の分子間をナトリウム、亜鉛等の金属のイオンで分子間結合した構造を有する樹脂が使用できる。このような樹脂成分を用いる場合には、特に樹脂中の水素結合等に起因する強固な層を形成することができるので、優れた耐スクラッチ性、耐摩耗性等を得ることができる。これらは、公知又は市販のものを使用することができる。
前記共重合体におけるアクリル酸又はメタクリル酸の含有量は4〜15重量%程度であることが好ましい。このような樹脂も市販品を使用することができる。前記樹脂組成物には、公知の添加剤を配合することもできる。
非発泡樹脂層の厚みは限定的ではないが、3〜50μm程度が好ましく、特に5〜20μm程度がより好ましい。
また、樹脂組成物中の前記樹脂成分の含有量は限定的ではないが、通常70〜100重量%の範囲内で適宜設定することが好ましい。
絵柄模様層
本発明では、非発泡樹脂層Aのおもて面に必要に応じて絵柄模様層を有してもよい。
絵柄模様層は、発泡化粧シートに意匠性を付与する。絵柄模様としては、例えば木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様等が挙げられる。絵柄模様は、発泡化粧シートの種類に応じて選択できる。
絵柄模様層は、例えば、非発泡樹脂層Aのおもて面に絵柄模様を印刷することで形成できる。なお、絵柄模様層を形成する際には、必要に応じてあらかじめプライマー層を形成しても良い。印刷手法としては、例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等が挙げられる。印刷インキとしては、着色剤、結着材樹脂、溶剤(又は分散媒)を含む印刷インキが使用できる。これらのインキは公知又は市販のものを使用しても良い。
着色剤としては、例えば、前記の発泡剤含有樹脂層で使用されるような顔料を適宜使用することができる。
結着材樹脂は、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキド系樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等が挙げられる。
溶剤(又は分散媒)としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系有機溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤、;ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤;水などが挙げられる。
絵柄模様層の厚みは、絵柄模様の種類より異なるが、一般には0.1〜10μm程度とすることが好ましい。
表面保護層(オーバーコート層)
本発明では、絵柄模様層の表面に艶調整及び/又は絵柄模様層の保護を意図して表面保護層を有してもよい。表面保護層の種類は限定的ではないが、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂等が望ましい。艶調整を目的とする表面保護層であれば、例えば、シリカなどの既知フィラーを含む表面保護層がある。表面保護層の形成方法としては、グラビア印刷などの公知の方法が採用できる。なお、絵柄模様層と表面保護層との密着性が十分に得られない場合には、絵柄模様層の表面を易接着処理(プライマー処理)した後に表面保護層を設けることもできる。
発泡化粧シートの表面強度(耐スクラッチ性など)、耐汚染性、絵柄模様層の保護等を目的として表面保護層を形成する場合には、電離放射線硬化型樹脂を樹脂成分として含有するものが好適である。電離放射線硬化型樹脂としては、電子線照射によってラジカル重合(硬化)するものが好ましい。
表面保護層の厚みは限定的ではないが、0.1〜15μm程度が好ましい。
2.発泡化粧シートの製造方法
本発明の発泡化粧シートの製造方法は、以下の(i)〜(ii)の工程:
(i)基材上に、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選ばれた少なくとも一種をモノマーとして得られる重合体を樹脂成分とする発泡剤含有樹脂層であって、かつ、
引張弾性率が100MPa〜200MPaである発泡剤含有樹脂層
を含む未発泡シートを得る工程、
(ii)前記(i)工程で得られた未発泡シートを加熱発泡する工程。
を含む。
以下、本発明の発泡化粧シートの製造方法について具体的に説明する。
(i) 未発泡シートを形成する工程
(i)の工程では、未発泡シートを形成する。未発泡シートの製造方法は、特に限定されない。例えば、各材料を樹脂の融点以上、発泡剤が発泡しない条件下でバンバリーミキサー、加圧ニーダー、ロール、単軸押出機、二軸押出機等の公知の混錬機で溶融混錬し、カレンダー、Tダイ等の公知のシート成形機にてシート状にした後、基材上に発泡剤含有樹脂層をラミネートすることにより得られる。また、必要に応じて発泡剤含有樹脂層の上下、又は一方に非発泡樹脂層を積層してもよい。
(ii) 未発泡シートを加熱発泡する工程
(ii)の工程では、前記発泡剤含有樹脂層の引張弾性率が100MPa〜200MPaの範囲内であるときに、前記未発泡シートを加熱発泡する
発泡剤含有樹脂層の引張弾性率を100MPa〜200MPaの範囲内にする方法としては、例えば、保管する環境(例えば温度、湿度等)、保管する日程等を適宜調整することが挙げられる。特に、上記した発泡剤含有樹脂層は、ポリマー分子中にカルボキシル基を含有しているため、温度、湿度条件等により引張弾性率の制御が容易であるものと解される。なお、未発泡シートを形成した直後における発泡剤含有樹脂層の引張弾性率が既に100MPa〜200MPaの範囲内である場合、上記した調整は行わなくてもよい。
未発泡シートを保管する環境の調整等を適宜行い、発泡剤含有樹脂層の引張弾性率が100MPa〜200MPa(より好ましくは、120〜180MPa)の範囲内のときに、発泡剤含有樹脂層を加熱することにより発泡樹脂層を形成する。加熱条件は、熱分解型発泡剤の分解により発泡樹脂層が形成される条件ならば限定されない。加熱温度は200〜220℃程度、加熱時間は30〜45秒程度である。
前記加熱処理の前に、電子線照射を行ってもよい。これにより樹脂成分を架橋できるため、発泡化粧シートの表面強度、発泡程度等を制御することができる。電子線のエネルギーは、150〜250kV程度が好ましい。照射量は、1〜7Mrad程度が好ましい。電子線源としては、公知の電子線照射装置が使用できる。なお、架橋は、化学架橋剤(架橋剤又は架橋助剤ともいう。)を用いて実施することもできる。
電子線照射を行う場合には、前記組成物中に架橋剤を含有してもよい。架橋剤としては、電子線照射による架橋を促進するものであればよい。例えば、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等の多官能性モノマー、オリゴマーなどが挙げられる。架橋剤は、樹脂成分100重量部に対して0〜10重量部程度とすることが好ましく、特に1〜4重量部とすることがより好ましい。
電離放射線硬化型樹脂を含有する表面保護層を形成した場合には、電子線照射によって表面保護層を硬化させることができる。このような電子線照射は、発泡剤含有樹脂層に含まれる樹脂を架橋させるために行う電子線照射と同時(同処理)とできる。つまり、発泡剤含有樹脂層、非発泡樹脂層、絵柄模様層及び電離放射線硬化型樹脂を含有する表面保護層を順に形成後、電子線照射を行って、発泡剤含有樹脂層に含まれる樹脂を架橋するとともに表面保護層に含まれる樹脂を硬化させることができる。
絵柄模様層を有する発泡化粧シートを製造する場合には、上記加熱処理前に非発泡樹脂層の表面に絵柄模様層を形成することが好ましい。絵柄模様層の形成方法は、前記の通りとすれば良い。
本発明の未発泡シートは、発泡剤含有樹脂層の引張弾性率が特定の範囲内であるときに発泡される。そのため、該未発泡シートを発泡させて得られる発泡化粧シートは、優れた表面強度、及び所望の発泡倍率を達成することができる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明をより詳しく説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
(1)発泡化粧シートの作製
発泡剤含有樹脂組成物を、以下のような配合で120℃にて溶融成型した後、厚みが100μmとなるように製膜し、裏打紙と貼り合わせた。
発泡剤含有樹脂組成物:
樹脂 EMAA「ニュクレルN035C(メタクリル酸含有量(MAA)=10重量%、メルトフローレート(MFR)=35))、三井・デュポン ポリケミカル製」70重量部
樹脂 EMAA「ニュクレルN1050H(MAA=10重量%、MFR=500)、三井・デュポン ポリケミカル製」30重量部
二酸化チタン「R−350、デュポン製」20重量部
炭酸カルシウム「ホワイトンH、東洋ファインケミカル製」40重量部
発泡剤 アゾジカルボンアミド「ユニフォームAZウルトラ3050I、大塚化学製」4.5重量部
発泡助剤 アジピン酸ジヒドラジド「ADHS、大塚化学製」3重量部
分散剤 オレフィンオリゴマー「DM01、三井化学製」2.5重量部
尚、上記発泡剤含有樹脂組成物を樹脂組成物[1]とする。
上記裏打紙と貼り合わせた樹脂シートを、40℃・90%RHの環境下、1日間保管した後、樹脂面に電子線(200kV 50kGy)を照射して、樹脂を架橋させた後、発泡樹脂上にグラビア印刷機により絵柄印刷を行い、発泡炉で加熱して発泡剤含有樹脂層に含まれる発泡剤を発泡させた。
さらに、上記発泡体に対して布目パターンの凹凸エンボスを施し、所望の発泡化粧シートを得た。
(2)樹脂シートの作製
(1)で作製した発泡化粧シートとは別に、樹脂組成物[1]を裏打紙と貼り合わせずに製膜し、40℃・90%RHの環境下、1日間保管した後、電子線(200kV 50kGy)を照射して、樹脂を架橋させて、樹脂シートを得た。
実施例2
保管環境及び保管日数を、40℃・90%RH、1日間の保管に代えて、20℃・60%RH、7日間とした以外は、実施例1と同様にして(1)発泡化粧シート、及び(2)樹脂シートを得た。
実施例3
保管環境及び保管日数を、40℃・90%RH、1日間の保管に代えて、40℃・20%RH、7日間とした以外は、実施例1と同様にして(1)発泡化粧シート、及び(2)樹脂シートを得た。
実施例4
保管環境及び保管日数を、40℃・90%RH、1日間の保管に代えて、40℃・90%RH、7日間とした以外は、実施例1と同様にして(1)発泡化粧シート、及び(2)樹脂シートを得た。
実施例5
保管環境及び保管日数を、40℃・90%RH、1日間の保管に代えて、40℃・90%RH、90日間とし、その後60℃・20%RH、1日間、さらにその後40℃・90%RH、1日間とした以外は、実施例1と同様にして(1)発泡化粧シート、及び(2)樹脂シートを得た。
参考例6
(1)発泡化粧シートの作製
発泡剤含有樹脂組成物を、以下のような配合で120℃にて溶融成型した後、厚みが100μmとなるように製膜し、裏打紙と貼り合わせた。
発泡剤含有樹脂組成物:
樹脂 EMAA「ニュクレルN0908C(MAA=9重量%、MFR=8)、三井・デュポン ポリケミカル製」90重量部
改質剤 水素化石油樹脂「アルコンP−100、荒川化学製」10重量部
二酸化チタン「R−350、デュポン製」20重量部
炭酸カルシウム「ホワイトンH、東洋ファインケミカル製」40重量部
発泡剤 アゾジカルボンアミド「ユニフォームAZウルトラ3050I、大塚化学製」4.5重量部
発泡助剤 アジピン酸ジヒドラジド「ADHS、大塚化学製」3重量部
分散剤 オレフィンオリゴマー「DM01、三井化学製」2.5重量部
尚、上記発泡剤含有樹脂組成物を樹脂組成物[2]とする。
上記裏打紙と貼り合わせた樹脂シートを保管せず、樹脂面への電子線照射も行わずに樹脂を架橋させた後、発泡樹脂上にグラビア印刷機により絵柄印刷を行い、発泡炉で加熱して発泡剤含有樹脂層に含まれる発泡剤を発泡させた。さらに、上記発泡体に対して布目パターンの凹凸エンボスを施し、所望の発泡化粧シートを得た。
(2)樹脂シートの作製
(1)で作製した発泡化粧シートとは別に、樹脂組成物[2]を裏打紙と貼り合わせずに製膜し、その後は保管せず、電子線の照射も行わずに、樹脂シートを得た。
参考例7
(1)発泡化粧シートの作製
発泡剤含有樹脂組成物を、以下のような配合で120℃にて溶融成型した後、厚みが100μmとなるように製膜し、裏打紙と貼り合わせた。
発泡剤含有樹脂組成物:
樹脂 EMAA「ニュクレルN1560(MAA=15重量%、MFR=60)、三井・デュポンポリケミカル製」100重量部
二酸化チタン「R−350、デュポン製」20重量部
炭酸カルシウム「ホワイトンH、東洋ファインケミカル製」40重量部
発泡剤 アゾジカルボンアミド「ユニフォームAZウルトラ3050I、大塚化学製」4.5重量部
発泡助剤 アジピン酸ジヒドラジド「ADHS、大塚化学製」3重量部
分散剤 オレフィンオリゴマー「DM01、三井化学製」2.5重量部
尚、上記発泡剤含有樹脂組成物を樹脂組成物[3]とする。
上記裏打紙と貼り合わせた樹脂シートを保管せず、樹脂面に電子線(200kV 50kGy)を照射して、樹脂を架橋させた後、発泡樹脂上にグラビア印刷機により絵柄印刷を行い、発泡炉で加熱して発泡剤含有樹脂層に含まれる発泡剤を発泡させた。さらに、上記発泡体に対して布目パターンの凹凸エンボスを施し、所望の発泡化粧シートを得た。
(2)樹脂シートの作製
(1)で作製した発泡化粧シートとは別に、樹脂組成物[3]を裏打紙と貼り合わせずに製膜し、その後は保管せず、電子線(200kV 50kGy)を照射して、樹脂を架橋させて、樹脂シートを得た。
比較例1
保管環境及び保管日数を、40℃・90%RH、1日間の保管に代えて、保管なし(保管しない)以外は、実施例1と同様にして(1)発泡化粧シート、及び(2)樹脂シートを得た。
比較例2
保管環境及び保管日数を、40℃・90%RH、1日間の保管に代えて、40℃・90%RH、90日間とした以外は、実施例1と同様にして(1)発泡化粧シート、及び(2)樹脂シートを得た。
比較例3
保管環境及び保管日数を、40℃・90%RH、1日間の保管に代えて、40℃・90%RH、180日間とした以外は、実施例1と同様にして(1)発泡化粧シート、及び(2)樹脂シートを得た。
比較例4
保管環境及び保管日数を、40℃・90%RH、1日間の保管に代えて、5℃・15%RH、7日間とした以外は、実施例1と同様にして(1)発泡化粧シート、及び(2)樹脂シートを得た。
比較例5
保管環境及び保管日数を、保管なし(保管しない)に代えて、40℃・90%RH、3日間とした以外は、参考例6と同様にして(1)発泡化粧シート、及び(2)樹脂シートを得た。
比較例6
保管環境及び保管日数を、保管なし(保管しない)に代えて、40℃・90%RH、3日間とした以外は、参考例7と同様にして(1)発泡化粧シート、及び(2)樹脂シートを得た。
比較例7
(1)発泡化粧シートの作製
発泡剤含有樹脂組成物を、以下のような配合で120℃にて溶融成型した後、厚みが100μmとなるように製膜し、裏打紙と貼り合わせた。
発泡剤含有樹脂組成物:
樹脂 EVA「エバフレックスV406(酢酸ビニル含有量(VA)=20重量%、MFR=20)、三井・デュポン ポリケミカル製」90重量部
改質剤 水素化石油樹脂「アルコンP−100、荒川化学製」10重量部
二酸化チタン「CR−60−2、石原産業製」20重量部
発泡剤 アゾジカルボンアミド「ユニフォームAZウルトラ3050I、大塚化学製」3.5重量部
発泡助剤 「OF−101、ADEKA製」5重量部
分散剤 「MFX−50J、大協化成製」3重量部
架橋助剤 「JUA−702、JSR製」1重量部
尚、上記発泡剤含有樹脂組成物を樹脂組成物[4]とする。
上記裏打紙と貼り合わせた樹脂シートを、40℃・90%RHの環境下、1日間保管した後、樹脂面に電子線(200kV 30kGy)を照射して、樹脂を架橋させた後、発泡樹脂上にグラビア印刷機により絵柄印刷を行い、発泡炉で加熱して発泡剤含有樹脂層に含まれる発泡剤を発泡させた。さらに、上記発泡体に対して布目パターンの凹凸エンボスを施し、所望の発泡化粧シートを得た。
(2)樹脂シートの作製
(1)で作製した発泡化粧シートとは別に、樹脂組成物[4]を裏打紙と貼り合わせずに製膜し、40℃・90%RHの環境下、1日間保管した後、電子線(200kV 30kGy)を照射して、樹脂を架橋させて、樹脂シートを得た。
比較例8
保管環境及び保管日数を、40℃・90%RH、1日間の保管に代えて、40℃・90%RH、7日間とした以外は、比較例7と同様にして(1)発泡化粧シート、及び(2)樹脂シートを得た。
比較例9
保管環境及び保管日数を、40℃・90%RH、1日間の保管に代えて、40℃・90%RH、90日間とした以外は、比較例7と同様にして(1)発泡化粧シート、及び(2)樹脂シートを得た。
比較例10
保管環境及び保管日数を、40℃・90%RH、1日間の保管に代えて、5℃・15%RH、7日間とした以外は、比較例7と同様にして(1)発泡化粧シート、及び(2)樹脂シートを得た。
比較例11
(1)発泡化粧シートの作製
発泡剤含有樹脂組成物を、以下のような配合で120℃にて溶融成型した後、厚みが100μmとなるように製膜し、裏打紙と貼り合わせた。
発泡剤含有樹脂組成物:
樹脂 EVA「エバフレックスP1007(VA=10重量%、MFR=9)、三井・デュポン ポリケミカル製」95重量部
改質剤 水素化石油樹脂「アルコンP−100、荒川化学製」5重量部
二酸化チタン「CR−60−2、石原産業製」20重量部
発泡剤 アゾジカルボンアミド「ユニフォームAZウルトラ3050I、大塚化学製」3.5重量部
発泡助剤 「OF−101、ADEKA製」5重量部
分散剤 「MFX−50J、大協化成製」3重量部
架橋助剤 「JUA−702、JSR製」1重量部
尚、上記発泡剤含有樹脂組成物を樹脂組成物[5]とする。
上記裏打紙と貼り合わせた樹脂シートを、保管せず、樹脂面に電子線(200kV 30kGy)を照射して、樹脂を架橋させた後、発泡樹脂上にグラビア印刷機により絵柄印刷を行い、発泡炉で加熱して発泡剤含有樹脂層に含まれる発泡剤を発泡させた。さらに、上記発泡体に対して布目パターンの凹凸エンボスを施し、所望の発泡化粧シートを得た。
(2)樹脂シートの作製
(1)で作製した発泡化粧シートとは別に、樹脂組成物[5]を裏打紙と貼り合わせずに製膜し、保管せず、電子線(200kV 30kGy)を照射して、樹脂を架橋させて、樹脂シートを得た。
比較例12
保管環境及び保管日数を、保管なし(保管しない)に代えて、40℃・90%RH、7日間とした以外は、比較例11と同様にして(1)発泡化粧シート、及び(2)樹脂シートを得た。
試験例1:耐傷性試験
耐傷性試験は、実施例1〜5、参考例6〜7及び比較例1〜12の(1)で作製された発泡化粧シートに対して行った。学振摩耗試験機(JIS L0849 摩耗試験機II型)に試験片を取り付け、その試験機の摩擦子に同部会指定の金属製爪を用い、金属爪先端に500gの荷重をかけ、試験片上を5往復させて、試験片の試験後の表面状態を観察し、表面の破れ具合で判断した。尚、評価方法は、○:破れなし、×:破れ有り、とした。
試験例2:発泡ボリューム試験
実施例1〜5、参考例6〜7及び比較例1〜12の(1)で作製された発泡化粧シートの発泡ボリュームを発泡前後の厚み比率(倍率)により測定した。尚、評価方法は、発泡前後の厚み比率(倍率)に関して、
○:4倍以上、×:4倍未満
とした。
試験例3:未発泡樹脂シートの引張弾性率測定
引張弾性率試験は、JIS−K−7113のプラスチックの引張試験方法に従って評価した。試験片は、JIS−K−7113における試験片に準じたものとし、引張弾性率は、得られた試験片(実施例1〜5、参考例6〜7及び比較例1〜12で得られた各樹脂シート)をInstron5500型の材料試験機で測定することによって得た。このときの測定は、標線間距離25mm、引張速度10mm/分、5回測定の平均値、測定温度23±2℃、相対湿度50±5%で行った。
上記した試験例1〜3の結果を表1に示す。
Figure 0005476899

Claims (6)

  1. 以下の(i)〜(iii)の工程を順に有する、発泡化粧シートの製造方法:
    (i)基材上に、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選ばれた少なくとも一種をモノマーとして得られる重合体を樹脂成分とする発泡剤含有樹脂層を少なくとも積層することにより、未発泡シートを形成する工程、
    (ii)前記未発泡シートを温度、湿度及び時間を調整した環境で保管することにより、前記発泡剤含有樹脂層の引張弾性率を100MPa〜200MPaの範囲内とする工程、
    (iii)前記発泡剤含有樹脂層の引張弾性率が100MPa〜200MPaの範囲内であるときに、前記未発泡シートを加熱することにより、前記発泡剤含有樹脂層に含まれる発泡剤を発泡させる工程。
  2. 前記工程(ii)と前記工程(iii)との間に、前記未発泡シートに電子線照射をすることにより、少なくとも前記発泡剤含有樹脂層の樹脂成分を架橋する工程を更に有する、請求項1に記載の発泡化粧シートの製造方法。
  3. 以下の(i)〜(ii)の工程を順に有する、樹脂シートの製造方法:
    (i)アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選ばれた少なくとも一種をモノマーとして得られる重合体を樹脂成分とする発泡剤含有樹脂層を少なくとも製膜することにより、樹脂シートを形成する工程、
    (ii)前記樹脂シートを温度、湿度及び時間を調整した環境で保管することにより、前記発泡剤含有樹脂層の引張弾性率を100MPa〜200MPaの範囲内とする工程。
  4. 前記工程(ii)の後に、前記樹脂シートに電子線照射をすることにより、少なくとも前記発泡剤含有樹脂層の樹脂成分を架橋する工程を更に有する、請求項3に記載の樹脂シートの製造方法。
  5. 以下の(i)〜(iii)の工程を順に有する、発泡樹脂シートの製造方法:
    (i)アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選ばれた少なくとも一種をモノマーとして得られる重合体を樹脂成分とする発泡剤含有樹脂層を少なくとも製膜することにより、樹脂シートを形成する工程、
    (ii)前記樹脂シートを温度、湿度及び時間を調整した環境で保管することにより、前記発泡剤含有樹脂層の引張弾性率を100MPa〜200MPaの範囲内とした樹脂シートを得る工程、
    (iii)前記発泡剤含有樹脂層の引張弾性率が100MPa〜200MPaの範囲内であるときに、前記樹脂シートを加熱することにより、前記発泡剤含有樹脂層に含まれる発泡剤を発泡させる工程。
  6. 前記工程(ii)と前記工程(iii)との間に、前記樹脂シートに電子線照射をすることにより、少なくとも前記発泡剤含有樹脂層の樹脂成分を架橋する工程を更に有する、請求項5に記載の発泡樹脂シートの製造方法。
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