JP5670307B2 - 自動車のフロア構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車のフロア構造に関し、更に詳細には、クロスメンバとフロアフレームとの接合部を含む自動車のフロア構造に関する。
自動車のフロア構造として、フロアパネルと、前記フロアパネルの左右縁部に接合されて車体前後方向に延在する左右のサイドシムと、前記フロアパネルに接合されて前記サイドシムより車体幅方向内側を車体前後方向に延在して前記フロアパネルに接合された左右のフロアフレームと、車体幅方向に延在して前記フロアパネルの上面に接合され、且つ端部を前記サイドシムに接合されたクロスメンバとを有するものが知られている(例えば、特許文献1)。
また、フロアパネル上に設けられるクロスメンバ構造として、クロスメンバを車体幅方向内側にあってフロアパネルに接合され且つ車体幅方向内側の端部を車体幅方向中央のトンネル部に背号されたハット形断面形状の左右のクロスメンバ本体と、車体幅方向外側の端部を左右のサイドシム(ロッカ)に各々接合されてクロスメンバ本体に入れ筒式(テレスコ−ピング式)に係合したチャネル形状の左右のサブクロスメンバと、各サブクロスメンバ内に配置されて車体幅方向外側の端部を左右のサイドシムに各々接合され、車体幅方向内側の端部がクロスメンバ本体の車体幅方向外側の端部に空隙をおいて対向するチャネル形状の左右の芯部材との6部品で分割構成したものが知られている(例えば、特許文献2)。
このクロスメンバ構造では、側部衝突によってサイドシムよりクロスメンバに衝突荷重が入力された場合、芯部材の端部がクロスメンバ本体の端部に突き当たるまでは、つまり、クロスメンバ本体と芯部材との間の空隙の車体幅方向ストローク分は、サイドシムやフロアパネルが容易に変形することによって衝突エネルギを吸収し、それ以上にサイドシム及びサイドシムに接合されるセンタピラーが車内側へ侵入することが抑えられる。
特開2009−6903号公報 特開平9−193837号公報
しかしながら、分割構成のクロスメンバは、部品点数及び重量増加を招き、しかも、左右のサイドシム同士や車体幅方向中央のトンネル部とサイドシムとを連続して剛固に連結する構造ではないので、クロスメンバ本来の役割である車体剛性の向上を果たさなくなり、側部衝突性能と車体剛性の向上とを両立することが難しい。
本発明が解決しようとする課題は、クロスメンバ本来の役割である車体剛性の向上を阻害することなく側部衝突性能の向上を図ることである。
本発明による自動車のフロア構造は、フロアパネル(10)と、前記フロアパネル(10)の左右縁部に接合されて車体前後方向に延在する左右のサイドシム(14)と、前記サイドシム(14)より車体幅方向内側を車体前後方向に延在する上向きに開口したチャネル形状(16A)をなし、且つ前記チャネル形状(16A)の開口端から左右外側に向けて延出するフランジ片(16B)を介して前記フロアパネル(10)の下面に接合された左右のフロアフレーム(16)と、車体幅方向に延在し、左右幅方向端にて前記サイドシム(14)に接合された下向きに開口したチャネル形状(18A)をなし、且つ前記チャネル形状(18A)の開口端から車体前後方向外側に向けて延出するフランジ片(18B)を介して前記フロアパネル(10)の上面に接合されたクロスメンバ(18)とを有する自動車のフロア構造であって、前記クロスメンバ(18)の前記両フランジ片(18B)が前記フロアパネル(10)を挟んで前記フロアフレーム(16)の車体幅方向外側のフランジ片(16Bo)に互いに第1の距離(Lo)をおいた第1の溶接部位(Wo)でスポット溶接され、前記クロスメンバ(18)の前記両フランジ片(18B)が前記フロアパネル(10)を挟んで前記フロアフレーム(16)の車体幅方向内側のフランジ片(16Bi)に互いに第2の距離(Li)をおいた第2の溶接部位(Wi)でスポット溶接され、前記第2の距離(Li)が前記第1の距離(Lo)よりも大きいことにより、前記第2の溶接部位(Wi)と、対応する前記チャネル形状(18A)の前記開口端との間に形成される第2の変形許容部(Di)が、前記第1の溶接部位(Wo)と、対応する前記チャネル形状(18A)の前記開口端との間に形成される第1の変形許容部(Do)よりも大きい。
この構成によれば、側部衝突時には、衝突側のサイドシム(14)が車幅方向内側へ変形することによってクロスメンバ(18)の衝突側のサイドシム(14)側が坐屈変形すると共に、衝突側の第1の溶接部位(Wo)が第2の溶接部位(Wi)に比して容易に剥離してクロスメンバ(18)とフロアフレーム(16)とが切り離され、衝突側のサイドシム(14)とフロアフレーム(16)との間のフロアパネル(10)及び対応するフロアフレーム(16)のサイドシム(14)側が変形する。これらの変形によって衝突エネルギの吸収が効果的に行われる。衝突側の第2の溶接部位(Wi)は、第2の変形許容部(Di)が変形することにより、第2の溶接部位(Wi)に大きい剥離力が作用することが回避され、第2の溶接部位(Wi)では剥離が生じない。これにより、第2の溶接部位(Wi)より車幅方向内側のクロスメンバ(18)及びフロントフロアパネル(10)が車幅方向内側へ変形することが抑制され、ついては衝突側のサイドシム(14)の車幅方向内側への侵入が制限される。
本発明による自動車のフロア構造は、好ましくは、前記クロスメンバ(18)の前記フランジ片(18B)は局部的に外方に延出する突片(18D)を有し、当該突片(18D)に前記第2の溶接部位(Wi)が設けられる。
この構成によれば、大きい第2の変形許容部(Di)を生じる第2の溶接部位(Wi)は突片(18D)に設定されるから、第2の変形許容部(Di)を得るために、フランジ片(18B)全体のフランジ幅を大きくする必要はなく、無駄な材料量、重量の増加を招くことがない。
本発明による自動車のフロア構造は、好ましくは、更に、前記フロアパネル(10)の前記クロスメンバ(18)の配置位置に車体幅方向に延在するビード(20)、より好ましくは上下多段の山形断面形状のビード(20)を形成されている。
この構成によれば、衝突側のサイドシム14とフロアフレーム16との間のフロントフロアパネル10の変形による衝突エネルギの吸収は、ビード(20)の変形を伴って大きく行われ、衝突側のサイドシム(14)の車幅方向内側への侵入が効果的に抑制される。このことは、ビード(20)が上下多段の山形断面形状をしていてフロントフロアパネル(10)がより一層変形し難いことによって、より顕著なものになる。
本発明による自動車のフロア構造は、好ましくは、更に、前記フロアパネル(10)を挟んだ前記クロスメンバ(18)と前記フロアフレーム(16)との溶接部より車体幅方向内側の前記クロスメンバ(18)の内部にチャネル形状の補強メンバ(22)が接合されている。
この構成によれば、最小限の補強メンバ(22)の追加によってクロスメンバ(18)の車体幅方向中央部が補強されるので、このことによっても衝突側のサイドシム(14)が車幅方向内側へ侵入することが効果的に抑制される。
本発明による自動車のフロア構造は、好ましくは、更に、前記フロアパネル(10)には前記フロアフレーム(16)と車体幅方向に整合する位置に車体前後方向に延在する電着塗料溝(11)が形成され、前記電着塗料溝(11)は前記フロアフレーム(10)と前記クロスメンバ(18)とが交差する部位(11A)の車体幅方向幅が他の部位(11B)より狭く、前記第2の溶接部位(Wi)周辺の平坦面が拡大されている。
この構成によれば、第2の溶接部位(Wi)周辺の変形が抑制され、第2の溶接部位(Wi)がより一層剥離し難くなる。
本発明による自動車のフロア構造によれば、クロスメンバによる車体剛性の向上効果を阻害することなく側部衝突時の車内空間の確保がより良く行われると共に、左右のフロアフレーム間に配置されるキャニスタ等を含む燃料系統の装置の破損防止も良好に行われる。
自動車のフロア構造の一つの実施形態を示す斜視図。 本実施形態によるフロア構造の平面図(上面図)。 本実施形態によるフロア構造の底面図。 本実施形態によるフロア構造のフロントクロスメンバとフロアフレームとの溶接部の詳細を示す拡大平面図。 図2の線V−V拡大断面図。 図2の線VI−VI拡大断面図。
以下に、本発明による自動車のフロア構造の一つの実施形態を、図1〜図6を参照して説明する。以下の説明では、車体の前進方向を前方とし、これを基準として左右方向を定め、鉛直上方を上方とする。以下に説明する車体の各構成要素は、特に説明がない限り、高張力鋼板を含む鋼板をプレス成形することによって形成されている。また、各構成要素同士の接合は、特に説明がない限り、スポット溶接による溶接によって行われている。「ハット形断面形状」は、チャネル形状部(溝形断面形状部)を含み、チャネル形状部の開口端(両側片先端)から外方に延出したフランジ片(溶接代)を有するものの横断面形状である。
自動車のフロア構造は、図1〜図3に示されているように、略四角形のフロントフロアパネル10を有する。フロントフロアパネル10の車体幅方向(左右方向)の中央部には上方に突出して車体前後方向に延在するトンネル部12が形成されている。フロントフロアパネル10の左右縁部には車体前後方向に延在するハット形断面形状の左右のサイドシム14が接合されている。
左右のサイドシム14の各々より車体幅方向内側には、サイドシム14と平行に車体前後方向に延在する左右のフロアフレーム16が設けられている。フロアフレーム16は、上向きに開口した略コ字形断面形状のチャネル形状部16Aと、チャネル形状部16Aの開口端、つまり、チャネル形状部16Aの車体幅方向の両側の側片先端から各々左右外側に向けて延出する一対のフランジ片16Bo、16Biとを有するハット形断面形状をしている。フランジ片16Boと16Biとは、各フロアフレーム16においてチャネル形状部16Aを挟んで車体幅方向外側と車体幅方向内側とに存在するので、フランジ片16Boを外側フランジ片16Bo、フランジ片16Biを内側フランジ片16Biと云うことがある。
フロアフレーム16は、外側フランジ片16Boと内側フランジ片16Biとを各々フロントフロアパネル10の下面10Aに接合されている。
フロントフロアパネル10の上側には、サイドシム14の車体前後方向の略1/2の部位を車体幅方向に延在するフロントクロスメンバ18が設けられている。フロントクロスメンバ18は、下向きに開口した略コ字形断面形状のチャネル形状部18Aと、チャネル形状部18Aの開口端a(図6参照)、つまり、チャネル形状部18Aの車体前後方向の両側(フロントクロスメンバ18自体の延在方向で見れば左右両側)の側片先端から各々車体前後方向外側に向けて延出する一対のフランジ片18Bとを有するハット形断面形状をしている。
フロントクロスメンバ18は、前後の両フランジ片18Bを各々フロントフロアパネル10の上面10Bに接合され、且つ左右幅方向(車体幅方向)の端部をサイドシム14に接合されている。このようにして、フロントクロスメンバ18は、高張力鋼等による一つの鋼材で構成されて、フロントフロアパネル10上を車体幅方向に一直線状に連続して延在して左右のサイドシム14を剛固に連結している。これにより、フロントクロスメンバ18による車体剛性の向上が効果的に行われる。
図1、図2、図5に示されているように、フロントクロスメンバ18の各フランジ片18Bがフロアフレーム16の外側フランジ片16Bo及び内側フランジ片16Biを車体幅方向に横切る部位、つまり、フランジ片18Bと外側フランジ片16Boとがフロントフロアパネル10を挟んで上下に重なる部位と、フランジ片18Bと内側フランジ片16Biとがフロントフロアパネル10(図4では図示省略)を挟んで上下に重なる部位とには、各々、局部的に外方(車体前後方向)に延出する舌片状の突片18C、18Dがプレス形成されている。内側フランジ片16Biに対応する突片18Dは、外側フランジ片16Boに対応する突片18Cに比して車体前後方向に大きく延出している。
図4に示されているように、フロントクロスメンバ18の両フランジ片18Bは、突片18Cにおいてフロントフロアパネル10を上下に挟んでフロアフレーム16の外側フランジ片16Boに互いに第1の距離Loをおいた第1の溶接部位Woでスポット溶接されている。また、フロントクロスメンバ18の両フランジ片18Bは、突片18Dにおいてフロントフロアパネル10を上下に挟んでフロアフレーム16の内側フランジ片16Biに互いに第2の距離Liをおいた第2の溶接部位Wiでスポット溶接されている。第2の距離Liは、突片18Dが突片18Cより大きく延出していることに合わせて、第1の距離Loより大きい。つまり、Li>Loに大小関係になっている。
フランジ片18Bは第1の溶接部位Woとチャネル形状部18Aの開口端aとの間は非接合部(溶接されずに重なり合った部分)であり、フランジ片18Bは、この間に外側フランジ片16Boより離れる方向に比較的容易に変形できる第1の変形許容部Doを形成する。フランジ片18Bは第2の溶接部位Wiとチャネル形状部18Aの開口端aとの間も無接合部(溶接されずに重なり合った部分)であり、フランジ片18Bは、この間にも外側フランジ片16Boより離れる方向に比較的容易に変形できる第2の変形許容部Diを形成する。上述したように第2の距離Liが第1の距離Loよりも大きいことにより、第2の変形許容部Diの車体前後方向の大きさは第1の変形許容部Doよりも大きい。なお、第1の変形許容部Doは実質的にゼロに設定することもできる。
大きい第2の変形許容部Diを生じる第2の溶接部位Wiは突片18Dに設定されるから、第2の変形許容部Diを得るために、フランジ片18B全体のフランジ幅(延出長)を大きくする必要はなく、無駄な材料量、重量の増加を招くことがない。
フロントフロアパネル10のフロントクロスメンバ18の配置位置には、図2、図3に示されているように、車体幅方向に延在するビード20がトンネル部12の部分を除いた左右両側にプレス形成されている。ビード20は、図6に示されているように、上下多段の山形断面形状をしている。
フロントクロスメンバ18とフロアフレーム16との溶接部である第2の溶接部位Wiより車体幅方向内側のフロントクロスメンバ18の内部には、図1、図2に示されているように、チャネル形状の補強メンバ22が接合されている。
フロントフロアパネル10がフロアフレーム16と車体幅方向に整合する位置には、図5に示されているように、車体前後方向に延在する電着塗料溝11が形成されている。電着塗料溝11は、フロアフレーム16とフロントクロスメンバ18とが交差する部位11Aの車体幅方向幅が他の部位11Bより狭くなっている。
フロントフロアパネル10のトンネル部12の下面には、図3に示されているように、車体幅方向に延在するハット形断面形状のトンネルクロスメンバ24が接合されている。更に、フロントフロアパネル10のトンネル部12の左右両側には、図1、図3に示されているように、フロントフロアパネル10の前縁とトンネルクロスメンバ24との間を車体前後方向に延在してフロントフロアパネル10の下面に接合されたハット形断面形状の左右のトンネルフレーム26が設けられている。
フロントフロアパネル10の下側には、図3に示されているように、フロントクロスメンバ18より車体後方を車体幅方向に延在するリヤクロスメンバ28が設けられている。リヤクロスメンバ28は、左右のフロアフレーム16間を車体幅方向に延在してフロアフレーム16に接合されたセンタメンバ28Aと、左右のサイドシム14と左右のフロアフレーム16との各々の間を車体幅方向に延在して端部をサイドシム14及びフロアフレーム16に接合された左右のサイドメンバ28Bとにより構成され、各々ハット形断面形状をしていてフロントフロアパネル10の下面に接合されている。
上述の構成によれば、フロントクロスメンバ18のフランジ片18Bとフロアフレーム16の内側フランジ片16Biとをスポット溶接した第2の溶接部位Wiとチャネル形状部18Aの開口端aとの間に形成される第2の変形許容部Diが、フロントクロスメンバ18のフランジ片18Bとフロアフレーム16の外側フランジ片16Boとをスポット溶接した第1の溶接部位Woとチャネル形状部18Aの開口端aとの間に形成される第1の変形許容部Doより大きいことにより、第2の溶接部位Wiにおいては第1の溶接部位Woに比してフランジ片18Bが剥離方向に大きく変形でき、変形によって剥離エネルギが吸収されるので、第1の溶接部位Woに比して第2の溶接部位Wiが剥離を生じ難い。
つまり、サイドシム14よりのフロントクロスメンバ18に対する側部衝突荷重入力時における第2の変形許容部Diの耐剥離荷重が、(第2の変形許容部Di)−(第1の変形許容部Do)に相当する分だけ第1の溶接部位Woの耐剥離荷重より大きい。逆に云うと、第1の変形許容部Doが第2の変形許容部Diより小さいので、サイドシム14よりのフロントクロスメンバ18に対する側部衝突荷重入力時における第1の溶接部位Woの耐剥離荷重が、(第2の変形許容部Di)−(第1の変形許容部Do)に相当する分だけ第2の変形許容部Diの耐剥離荷重より小さい。
これにより、側部衝突時には、衝突側のサイドシム14が車幅方向内側へ変形することによってフロントクロスメンバ18の衝突側のサイドシム14側が坐屈変形すると共に、衝突側の第1の溶接部位Woが第2の溶接部位Wiに比して容易に剥離してフロントクロスメンバ18とフロアフレーム16とが切り離され、衝突側のサイドシム14とフロアフレーム16との間のフロントフロアパネル10及び対応するフロアフレーム16のサイドシム14側が変形する。これらの変形によって衝突エネルギの吸収が効果的に行われる。
サイドシム14とフロアフレーム16との間のフロントフロアパネル10には車体幅方向に延在するビード20が形成されているので、ビード20を含むこの部分のフロントフロアパネル10の変形には大きい荷重が必要であるから、衝突側のサイドシム14とフロアフレーム16との間のフロントフロアパネル10の変形による衝突エネルギの吸収は大きく行われ、衝突側のサイドシム14の車幅方向内側への侵入が効果的に抑制される。ビード20が上下多段の山形断面形状をしていてフロントフロアパネル10が変形し難いことによって、より顕著なものになる。
衝突側の第2の溶接部位Wiは、第2の変形許容部Diが変形することにより、第2の溶接部位Wiに大きい剥離力が作用することが回避される。また、電着塗料溝11は側突荷重によって、第2の溶接部位Wiを剥離する方向に変形するが、フロアフレーム16とフロントクロスメンバ18とが交差する部位11Aにおける電着塗料溝11の車体幅方向幅が他の部位11Bより狭くなっているので、第2の溶接部位Wi周辺の平坦面が拡大、つまり、第2の溶接部位Wi周辺の平坦面を大きくとることができる。これにより、第2の溶接部位Wi周辺の変形が抑制され、第2の溶接部位Wiがより一層剥離し難くなる。
これらのことにより、第2の溶接部位Wiでは剥離が生じない。これにより、第2の溶接部位Wiより車幅方向内側のフロントクロスメンバ18及びフロントフロアパネル10が車幅方向内側へ変形することが抑制され、ついては衝突側のサイドシム14の車幅方向内側への侵入が制限される。
フロアフレーム16より車体幅方向内側にあるビード20は、第2の溶接部位Wiが剥離しないことと相まってフロアフレーム16より車体幅方向内側のフロントフロアパネル10の剛性を高め、フロントフロアパネル10が変形しないように有効に作用する。このことは、ビード20が上下多段の山形断面形状をしていることにより、より顕著なものになる。
更に、最小限の補強メンバ22によってフロントクロスメンバ18の車体幅方向中央部、換言するとフロアフレーム16より車体幅方向内側のフロントクロスメンバ18が補強されていることによっても、車体幅方向内側のフロントクロスメンバ18の変形が抑制され、衝突側のサイドシム14が車幅方向内側へ侵入することが抑制される。更に、この効果は、トンネルクロスメンバ24によっても得られ、衝突側のサイドシム14が車幅方向内側へ大きく侵入することが最小限のトンネルクロスメンバ24の追加によって的確に抑制される。
これらのことにより、フロントクロスメンバ18による車体剛性の向上効果を阻害することなく側部衝突時の車内空間の確保がより良く行われると共に、左右のフロアフレーム16間に配置されるキャニスタ等を含む燃料系統の装置の破損防止もより良好に行われる。
以上、本発明を、その好適形態実施例について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施例により限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
10 フロントフロアパネル
11 電着塗料溝
14 サイドシム
16 フロアフレーム
16A チャネル形状部
16Bi フランジ片(内側フランジ片)
16Bo フランジ片(外側フランジ片)
18 フロントクロスメンバ
18A チャネル形状部
18B フランジ片
18C、18D 突片
20 ビード
22 補強メンバ
24 トンネルクロスメンバ
26 トンネルフレーム
28 リヤクロスメンバ
Do 第1の変形許容部
Di 第2の変形許容部
Lo 第1の距離
Li 第2の距離
Wo 第1の溶接部位
Wi 第2の溶接部位
a 開口端

Claims (6)

  1. フロアパネルと、前記フロアパネルの左右縁部に接合されて車体前後方向に延在する左右のサイドシムと、前記サイドシムより車体幅方向内側を車体前後方向に延在する上向きに開口したチャネル形状をなし、且つ前記チャネル形状の開口端から左右外側に向けて延出するフランジ片を介して前記フロアパネルの下面に接合された左右のフロアフレームと、車体幅方向に延在し、左右幅方向端にて前記サイドシムに接合された下向きに開口したチャネル形状をなし、且つ前記チャネル形状の開口端から車体前後方向外側に向けて延出するフランジ片を介して前記フロアパネルの上面に接合されたクロスメンバとを有する自動車のフロア構造であって、
    前記クロスメンバの前記両フランジ片が前記フロアパネルを挟んで前記フロアフレームの車体幅方向外側のフランジ片に互いに第1の距離をおいた第1の溶接部位でスポット溶接され、前記クロスメンバの前記両フランジ片が前記フロアパネルを挟んで前記フロアフレームの車体幅方向内側のフランジ片に互いに第2の距離をおいた第2の溶接部位でスポット溶接され、
    前記第2の距離が前記第1の距離よりも大きいことにより、前記第2の溶接部位と、対応する前記チャネル形状の前記開口端との間に形成される第2の変形許容部が、前記第1の溶接部位と、対応する前記チャネル形状の前記開口端との間に形成される第1の変形許容部よりも大きくなるようにした自動車のフロア構造。
  2. 前記クロスメンバの前記フランジ片は局部的に外方に延出する突片を有し、当該突片に前記第2の溶接部位が設けられる請求項1に記載の自動車のフロア構造。
  3. 前記フロアパネルの前記クロスメンバの配置位置に車体幅方向に延在するビードを形成されている請求項1または2に記載の自動車のフロア構造。
  4. 前記ビードは、上下多段の山形断面形状である請求項3に記載の自動車のフロア構造。
  5. 前記フロアパネルを挟んだ前記クロスメンバと前記フロアフレームとの溶接部より車体幅方向内側の前記クロスメンバの内部にチャネル形状の補強メンバが接合されている請求項1から4の何れか一項に記載の自動車のフロア構造。
  6. 前記フロアパネルには前記フロアフレームと車体幅方向に整合する位置に車体前後方向に延在する電着塗料溝が形成され、前記電着塗料溝は前記フロアフレームと前記クロスメンバとが交差する部位の車体幅方向幅が他の部位より狭く、前記第2の溶接部位周辺の平坦面が拡大されている請求項1から5の何れか一項に記載の自動車のフロア構造。
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