JP5663792B2 - 剣山型マイクロニードルのアプリケータデバイス - Google Patents

剣山型マイクロニードルのアプリケータデバイス Download PDF

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Description

本発明は、剣山型マイクロニードルを皮膚に効率的に穿刺するために使用されるアプリケータに関する。また、この剣山型マイクロニードルを用いたパッチ製剤の貼付方法に関する。
薬剤を経皮的に投与する方法として、通常、皮膚表面への液剤・軟膏剤の塗布、貼付剤型の経皮投与製剤が用いられてきた。皮膚は、ヒトの場合、通常、厚さ10〜30μmの層状構造を持つ角質層と、厚さ約70μmの表皮組織層と、厚さ約2mmの真皮組織層の複数の組織から構成されている。
角質層は、皮膚の最上位にあって層状をなし、種々の薬剤が皮膚から浸透するのを防ぐ、バリヤーの働きを行っている。一般的には、皮膚のバリヤー作用の約50〜約90%は角質層で行われている。表皮層では角質層ほどのバリヤー作用を果たさないが、残りの約10%以上のバリヤー作用を果たしている。一方、真皮は、真皮層と表皮層の接合部付近に豊富な毛細血管網があり、そのため、薬剤が一度真皮の深さに到達すると、その毛細血管網を伝わって、より深部の組織(毛包、筋肉等)に素早く拡散する。そして、毛細血管から血液循環を経由して薬剤が全身に拡散される。
今日、各種の液剤・軟膏剤の塗布、貼付剤型の経皮投与製剤が開発されているが、上記角質層のバリヤー作用のため、あまり薬効成分が吸収されていない状況にある。例えば、経皮吸収効率が高いと言われているインドメタシンの経皮投与製剤においてすら、インドメタシン全量の5%程度が経皮吸収されているに過ぎないとされている。
そこで、薬剤の皮膚透過性を上げるための方法の一つとして、特許文献1に示されるように、微小針(マイクニードルまたはマイクロシリンジ)を使用し、角質層を局所的に破壊して薬剤を真皮層に強制的に投与すると言うことが試みられてきた。
この目的で使用される微小針は、真皮層に微小針が到達すればよいことから、その針の長さは30μm以上であることが望ましく、その針を支持するために必要な基板があればよいとされている。そして、この微小針は、神経の末端が存在する真皮層に到達しないので痛くない。それ故、小児などに恐怖感を与えることなく薬剤の投与ができると言う長所が存在する。
そこで、多くのマイクロニードルの製造方法の検討が行なわれると共に、マイクロニードルを効果的に皮膚へ穿刺するためのデバイス(すなわち、補助器具)が検討されてきた。これらのデバイスは、バネ等の衝撃力を利用して、マイクロニードルを皮膚に穿刺する方法が取られている(特許文献2、特許文献3と特許文献5)。
しかし、このような衝撃力を利用したマイクロニードルの穿刺方法は、マイクロニードルの微小針が皮膚穿刺時に折れ易く、また過度の皮膚表面の損傷を招くことにもなる。そこで、より衝撃の少ない、ソフトな穿刺用のデバイスが求められていた。そこで、筒状の中にピストンを挿入し、ピストンを手で押し、ゆっくりと皮膚を穿刺する注射器形の剣山デバイスが報告されている(特許文献4)。
特開2006−149818 特表2008−520369 特表2008−543527 WO2008/069566 特表2008−535587
本発明は、簡便で携帯可能なマイクロニードルアレイのアプリケータ(挿入器具)を提供する。特に、生体分解性樹脂製のマイクロニードル(微小針部分)は、強度が充分強くないことから、皮膚に対して垂直以外の角度で進入すると、皮膚面に接触したときに折れてしまい皮膚に挿入できない場合や、挿入と同時に折れ、皮膚に残存することが多い。そこで、生体分解性樹脂製のマイクロニードルを確実かつ簡単に皮膚内へ挿入できるアプリケータを提供する。
更には、当該アプリケータを用いて、皮膚にマイクロニードルを穿刺後、アプリケータを取り去る際には、剣山型マイクロニードルが皮膚にテープで貼付され留置されるような、テープ状チップ(マイクロニードルが収納された粘着テープ)が設置されたアプリケータを提供する。
筒状の硬質部材で皮膚表面を圧接すると、筒状の部材の内部の皮膚が若干盛り上がり、筒状部材の中に少し入り込むことが見られる。筒状部材の中に突出してくる皮膚の盛り上がり方を詳細に観察すると、次のことが明らかとなってきた。即ち、筒状部材の軸方向と直交する切り口を持った筒状部材を使用し、皮膚表面にその切り口を圧接する。その時、筒状部材と皮膚との圧接角度(筒状部材の軸線方向と皮膚平面との角度)が直角でなくても、筒状部材が多少ズレたり、動いたりしても、筒状部材の中に盛り上がる皮膚表面は、あまり影響を受けないことが分かった。そして、皮膚表面が盛り上がる方向はほぼ軸線方向であることが分かった(PCT/JP2009/53749)。そこで、本発明者らは、筒状部材に代えて、図1で示される皮膚固定部材を持った3種のアプリケータを作製した。即ち、図1(1)の下駄型アプリケータ(皮膚固定部材として平板の両端に角柱や半円柱等を有するデバイス)、図1(2)の四隅アプリケータ(皮膚固定部材として平板の四隅に角柱や円柱、半球等を有するデバイス)、図1(3)の三点アプリケータ(皮膚固定部材の角柱や円柱、半球等が平板の周辺部分に3つ存在するデバイス)を作製した。これらの各アプリケータの裏の面(角柱等の付着している平板面)には、生体分解性樹脂製のマイクロニードルが設置されている。このアプリケータ(例えば(1)の下駄型アプリケータ)を用いて、例えば図2に示されるように腕に対して2種の方向でアプリケータを設置し押圧する場合には、押圧に伴い、皮膚固定部材の間で形成される空間(距離aと距離bで形成される空間)内に皮膚が盛り上がってくる。
本発明者らは、距離bと、このアプリケータを押圧した場合に認められる皮膚の盛り上がる高さとの相関関係を検討した。まず、アプリケータを皮膚に設置し、その位置から図13のようにアプリケータを約12mm押し下げる。皮膚固定部材の間で形成される空間(距離aと距離bで形成される空間)内に盛り上がってくる皮膚の高さ(皮膚固定部材で固定された皮膚と盛り上がった皮膚の頂点との間の距離)を測定した。その結果は、図3と図4に示されるように、距離bと皮膚の盛り上がりの高さとの間に正の相関関係があった。
更に、本発明者らは、皮膚がどのように盛り上がるのかを評価する器具(図16)を作製して、デバイスのサイズとデバイスにかかる力の位置によって皮膚表面がどう変化して盛り上がるのかを図17のごとく検討した。その結果、図18や表6〜表7に示されるように、デバイスのサイズや、デバイスを押す力の位置に関わらず、盛り上がる皮膚表面はデバイスに対して垂直に上昇することが分かった。そのため、デバイスに設置された剣山型マイクロニードルは、皮膚表面に垂直に突き刺さることを見出した。
更に、皮膚固定部材を配置する位置は、設置されるマイクロニードルを中心にして点対称に配置する、またはマイクロニードルを中心にした正多角形の角に配置することがよいことが分かった。即ち、マイクロニードルを中心にして、上記の位置に皮膚固定部材が配置されていると、このようなアプリケータを押圧すると皮膚表面が垂直に上昇する。
また、本発明者らは、図20に示されるように両面に粘着剤が塗布されている支持体を作製した。更に、その強い粘着剤の上にマイクロニードルを設置してテープ状のチップ(マイクロニードルを保持したハップ剤)を作製した。このテープ形状のチップを弱い粘着剤でアプリケータ等の中に収納固定し、皮膚に押し当てて上記マイクロニードルをテープと共に皮膚に貼付することを検討した。
その結果、支持体両面の粘着剤の粘着強度(粘着力)の差が10〜15%以上になれば、アプリケータ等からテープ状のチップが剥離して、皮膚に固定付着したままテープ状のチップが留置されることを見出した。更に、アプリケータ等を斜めに引き剥がす場合には、より皮膚に留置され易くなることを見出した。また、弱い粘着剤の形状によりテープ状チップが、より皮膚に留置され易くなることも見出した。本発明者らは、これらの知見に基き、本発明を完成した。
本発明は、以上の知見に基づき、さらに研究を重ねることによって完成したものであり、その要旨は以下の通りである。
(1)マイクロニードルを皮膚に穿刺するためのデバイスであって、
a)平板の周辺部に皮膚を固定するための2本以上の皮膚固定部材を持ち、
b)上記固定部材間の距離が5〜70mmであり、
c)上記固定部材が、角柱状、円柱状、かまぼこ型(半円柱状)、半球状であり、
d)上記マイクロニードルが、上記固定部材間の中央部の平板上に設置されている、
ことを特徴とする、マイクロニードルデバイス。
(2)上記マイクロニードルが、上記固定部材が存在する平板表面に設置されていることを特徴とする、上記(1)記載のマイクロニードルデバイス。
(3)上記固定部材が、2本の直方体状の部材である(下駄型アプリケータである)ことを特徴とする、上記(1)または(2)のいずれかに記載のマイクロニードルデバイス。
(4)上記固定部材が、4本の半球状部材である(四隅アプリケータである)ことを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のマイクロニードルデバイス。
(5)上記固定部材が、3本の半球状部材である(3点アプリケータである)ことを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のマイクロニードルデバイス。
(6)上記マイクロニードルの微小針の先端部が,固定部材の先端面よりデバイス内に留まっており、上記マイクロニードル微小針の先端と固定部材の先端面との間の高さの差(距離)が、「2本の直方体間の距離」×0%〜16%であることを特徴とする、上記(3)記載のマイクロニードルデバイス。
(7)上記マイクロニードルの微小針の先端部が,固定部材の先端面よりデバイス内に留まっており、上記マイクロニードル微小針の先端と固定部材の先端面との間の高さの差(距離)が、「4本の四角柱の最短距離」×0%〜16%であることを特徴とする、上記(4)記載のマイクロニードルデバイス。
(8)上記マイクロニードルの微小針の先端部が,固定部材の先端面よりデバイス内に留まっており、上記マイクロニードル微小針の先端と固定部材の先端面との間の高さの差(距離)が、「3本の四角柱の最短距離」×0%〜30%であることを特徴とする、上記(5)記載のマイクロニードルデバイス。
(9)平板の外形が、正方形、長方形、円形である、上記(1)〜(8)のいずれかに記載のマイクロニードルデバイス。
(10)上記平板の周辺部が、正方形または長方形の四隅である、上記(9)に記載のマイクロニードルデバイス。
(11)平板上にマイクロニードルを設置したマイクロニードルデバイスであって、
上記平板の周辺部に皮膚を固定するための2本以上の皮膚固定部材を持ち、
上記固定部材で形成される皮膚の固定面積が、5×5mm〜70×70mmであり、
上記固定部材が、角柱状、円柱状、かまぼこ型(半円柱状)、半球状であり、
上記マイクロニードルが、上記固定部材間の中央部の平板上に設置されており、
上記マイクロニードルの先端部と上記固定部材の先端部の高さの差(距離)が、「圧接時の皮膚の盛り上がりの距離」−「微小針の長さ」であることを特徴とする、マイクロニードルデバイス。
(12)圧接時の皮膚の盛り上がりの距離が、「固定部材間の最短距離」×16%であることを特徴とする、上記(11)記載のマイクロニードルデバイス。
(13)平板が、正方形、長方形、円形であることを特徴とする、上記(11)又は(12)に記載のマイクロニードルデバイス。
(14)平板の中央部に押圧するための突起物が設置されている、上記(1)〜(13)に記載のマイクロニードルデバイス。
(15)突起物が円柱状または半球状のものである、上記(14)に記載のマイクロニードルデバイス。
(16)平板の上部にアーチ状の構造物が設置され、上記固定部材に力が均等に掛かるようになっている、上記(1)〜(13)に記載のマイクロニードルデバイス。
(17)皮膚表面の盛り上がり角度を測定する器具であって、
a)皮膚表面に載せる円盤の中央部に垂直に円柱又は角柱を設置する、
b)上記(1)〜(13)のデバイスで、中央部にマイクロニードルが存在せず、上記円柱又は角柱が通過できる開口部を有する、
c)上記円柱又は角柱と上記開口部が組み合わされている、
ことを特徴とする、皮膚の盛り上がり角度測定器具。
(18)上記(17)に記載の皮膚の盛り上がり角度測定器具を使用し、皮膚を押圧した時に支柱とデバイス表面との間で形成される角度を分度器にて測定することを特徴とする、皮膚表面の盛り上がり角度の測定方法。
(19)皮膚貼付用のテープ状チップが設置されていることを特徴とする、上記(1)〜(16)のマイクロニードルデバイス。
(20)上記テープ状チップが、
a)1〜50cmのテープ状チップであって、
b)テープ状チップの支持体とデバイスを粘着剤で接着させ、
c)中央部に5〜15mmφのマイクロニードルが設置されている、
ことを特徴とする、請求項12記載のマイクロニードルデバイス。
(21)上記粘着剤の粘着力が、皮膚に接着させる粘着剤の粘着力の85〜90%以下である、上記(19)または(20)に記載のマイクロニードルデバイス。
(22)上記デバイスと支持体との接着用の粘着剤と、上記皮膚に接着させる粘着剤との粘着力の差は、皮膚接着用の粘着剤の粘着力の10%以上である、上記(19)または(20)のマイクロニードルデバイス。
(23)上記デバイスと支持体との接着用の粘着剤と、上記皮膚に接着させる粘着剤が同じ材質であり、上記デバイス接着用の粘着剤の面積が、皮膚接着用の粘着剤の面積の85〜90%以下である、上記(19)〜(22)のいずれか記載のマイクロニードルデバイス。
(24)上記デバイスと支持体との接着用の粘着剤の面積形状が、星型、菱形、三角形、四角形、十字形、波線、円形、円環状、楕円状のものの中から選択されるものであり、一つ以上の粘着剤で接着されている、上記(19)〜(23)のいずれか記載のマイクロニードルデバイス。
(25)テープ状チップが、円形又は長方形である、上記(19)〜(24)のいずれか記載のマイクロニードルデバイス。
(26)上記デバイスと支持体との接着用の粘着剤が、テープ状チップの外周から内側に設置されている、上記(19)〜(25)のいずれか記載のマイクロニードルデバイス。
(27)テープ状チップの外周から内側に設置されていることが、外周から0.1mm以上の距離だけ離れたところに粘着剤が設置されることである、上記(26)記載のマイクロニードルデバイス。
本発明のデバイスは、これを皮膚に圧着すると、デバイスの平板のどの位置に力を加えても、皮膚表面をデバイスの平板と平行の状態で皮膚固定部材の間の空間内に盛上げることができる。従って、デバイスの平板表面に設置されたマイクロニードルを皮膚表面に対して垂直に穿刺することができる。そのため、材料強度充分でない生体分解性樹脂であっても、マイクロニードルの微小針の折損をあまり起こすことなく、皮膚を穿刺することができる。更に、本発明のデバイスは小型のチップ状であるため、マイクロニードル部分を被覆したデバイスは携帯が容易であり、通常の人であっても、被覆をはずして簡便に薬剤を経皮投与することができる。
更に、本発明のデバイスに適応した、マイクロニードルを留置するためのパッチ剤(テープ状チップ)が開発できた。即ち、テープ状チップの支持体の両面に粘着剤を有し、デバイス側の粘着剤の粘着力が、皮膚に対する粘着剤の粘着力の85〜90%以下になるように設定された、テープ状チップを作製した。このテープ状チップによって、本発明のデバイスを使用して簡便にマイクロニードルを穿刺できると共に、マイクロニードルを容易に皮膚に留置できるようになった。本発明のマイクロニードルを包含するテープ状チップが保持されているデバイスは極めて簡便な構造である。そして、粘着剤の粘着力を調整することで,輸送時にアプリケータからマイクロニードルを包含するテープ状チップが脱落することもない。このように、携帯が容易で、しかも皮膚への穿刺が簡単なアプリケータが提供できることから、これまで皮下注射等が必要であった薬剤に関して、自己投与が容易なマイクロニードルによる投与を創出できるようになった。
本発明の3種のアプリケータの概略図を示した図である。 本発明の下駄型アプリケータに関して、腕に対する設置方法(垂直置き、平行置き)の態様を表わした図である。 本発明の下駄型アプリケータを腕に垂直設置し押圧した場合の、距離bと皮膚の盛り上がり高さ(距離)との相関関係を表わした図である。 本発明の下駄型アプリケータを腕に平行設置し押圧した場合の、距離bと皮膚の盛り上がり高さ(距離)との相関関係を表わした図である。 本発明の四隅アプリケータを腕に設置し押圧した場合の、距離aと距離bの平均と皮膚の盛り上がり高さ(距離)との相関関係を表わした図である。 本発明の3点アプリケータを腕に設置し押圧した場合の、距離aと皮膚の盛り上がり高さ(距離)との相関関係を表わした図である。 本発明の下駄型アプリケータの一例を表わした図面である。 図7の図面に基づいて作製されたポリプロピレン製の下駄型アプリケータの斜視図である。 半球状の皮膚固定部材を有する、四隅アプリケータの一例を表わした図面である。 図9の図面に基づいて作製されたポリプロピレン製の四隅アプリケータの斜視図である。 図1(2)の図面に基づいて作製ざれたポリプロピレン製の四隅アプリケータの斜視図である。 図1(3)の図面に基づいて作製ざれたポリプロピレン製の3点アプリケータの斜視図である。 本発明の下駄型アプリケータを腕に対して垂直に設置し、押圧して皮膚が盛り上がる状況を側面から見た図(写真)である。 図8の下駄型アプリケータに三角形の両面テープを4箇所設置し、その上に円形の粘着テープを重ねる(上記両面テープと支持体を粘着させる)。更に上記円形粘着テープの上に円形のマイクロニードルを設置することによって作製される、本発明の下駄型アプリケータ(デバイス)の斜視図である。 図10の四隅アプリケータに三角形の両面テープを4箇所設置し、その上に円形の粘着テープを重ねる(上記両面テープと支持体を粘着させる)。更に上記円形粘着テープの上に円形のマイクロニードルを設置することによって作製される、本発明の四隅アプリケータ(デバイス)の斜視図である。 皮膚の盛り上がりに関する平行性を測定するための冶具の構造を表わした概略図である。 図16の平行性測定冶具を用いて、アプリケータの平板の各箇所(中心からズレた箇所)を押圧しても、皮膚の動きがアプリケータの動きと、常に同調していることを表わす図である。 下駄型のアプリケータに関して、図16の平行性測定冶具を使用し、図17のようにして押圧した状況を表わす図(写真)である。分度器にて示されるように、図17の(3)のように皮膚がアプリケータと同調して皮膚表面が垂直に上昇していることが示されている。 図16の平行性測定冶具に使用されるワッペンアプリケータの断面図(1)と平面図(2)を表わす図である。 図14の下駄型アプリケータを側面から見た概略を表わした模式図である。 皮膚穿刺性の評価方法を表わした概略図である。 下駄型アプリケータに関して、天板の中央部から皮膚固定部材のない方向に押圧部位がずれた場合の皮膚の動き(皮膚の垂直上昇性)を平行性測定冶具を使用して図18と同様に評価することを表わした図である。 下駄型アプリケータの天板中央部に円柱状の押圧部位を設置したマイクロニードルデバイス(アプリケータ)の正面図と側面図を表わした図である。 下駄型アプリケータの天板中央部に半球状の押圧部位を設置したマイクロニードルデバイス(アプリケータ)の正面図と側面図を表わした図である。 下駄型アプリケータの天板にアーチ状の構造物を設置したマイクロニードルデバイス(アプリケータ)の正面図と側面図、斜視図を表わした図である。 下駄型アプリケータの天板にアーチ状の構造物を設置したマイクロニードルデバイス(アプリケータ)の斜視図(写真)図である。 本発明のテープ状チップの両面に塗布された粘着剤の垂直引っ張り応力を評価する試験方法の概略図(ポリプロピレン製平板に対する粘着剤の粘着力の引っ張り応力の測定)である。 本発明のテープ状チップの両面に塗布された粘着剤の垂直引っ張り応力を評価する試験方法の概略図(皮膚に対する粘着剤の粘着力の引っ張り応力(ポリプロピレン製平板と皮膚)の測定結果を表した図である。 皮膚に対する粘着剤の粘着力の引っ張り応力(の測定)である。 本発明のテープ状チップに関して、粘着剤の斜めの引っ張り応力を評価する試験方法の概略図(皮膚に対する粘着剤の粘着力の引っ張り応力の測定)である。 図30で使用したテープ状チップを用いた、粘着剤の垂直引っ張り応力を評価する試験方法の概略図(ポリプレピレン製平板に対する粘着剤の粘着力の引っ張り応力の測定)である。 マイクロニードルを含有したテープ状チップが接着されている、下駄状のアプリケータ(ポリプロピレン製)の斜視図(写真)である。 本発明のデバイス(アプリケータ)を皮膚に設置し、押圧して、テープ状チップを皮膚に密着させ、その後、デバイスを引き上げ、テープ状チップを皮膚に留置する等の、一連の手順を表わした概念図である。 テープ状チップ(円形)のアプリケータ(デバイス)側の粘着剤の塗布パターン(白地が粘着剤の塗布されている部分)を表わした図である。 テープ状チップ(円形)のアプリケータ(デバイス)側の粘着剤の塗布面積が同一であるが、粘着剤の塗布パターン(灰地が粘着剤の塗布されている部分)が異なる形状のものであることを表した図である。 テープ状チップ(円形)のアプリケータ側の粘着剤の塗布パターン(灰地が粘着剤の塗布されている部分)を表わした図である。 テープ状チップ(円形)のアプリケータ側の粘着剤の塗布パターン(灰地が粘着剤の塗布されている部分)を表わした図である。 テープ状チップ(長方形)のアプリケータ側の粘着剤の塗布パターン(灰地が粘着剤の塗布されている部分)を表わした図である。 テープ状チップ(長方形)のアプリケータ側の粘着剤の塗布パターン(灰地が粘着剤の塗布されている部分)を表わした図である。 テープ状チップ(円形、長方形)のアプリケータ側の粘着剤の塗布パターン(灰地が粘着剤の塗布されている部分)を表わした図である。テープ状チップの外周より離れた位置(外周より突出又は引き込んだ位置)に粘着剤が塗布されている。 テープ状チップ(長方形)のアプリケータ側の粘着剤の塗布パターン(濃い灰地が粘着剤の塗布されている部分)を表わした図である。 テープ状チップ(長方形)に用いられる粘着剤の位置(テープ状チップの外周からの距離)によって、該チップの皮膚移行性が変化することを確認するために作製されたテープ状チップの図である。
以下、本発明を、添付図面に示された好ましい態様を参照して更に詳細に説明する。
本発明のアプリケータデバイスは、例えば、図14又は図15に示されるものである。このデバイスは、例えば図20に示されるようにマイクロニードルを皮膚用の粘着テープ上に固定し、上記粘着テープの支持体(バッキング)を両面テープ等の弱い接着部材でデバイス平板に固定したチップ状器具(例えば下駄型アプリケータ)である。
なお、皮膚固定部材の表面に弱い粘着剤を塗布し、カバーフィルムと接着することによって、これをマイクロニードルの微小針の保護シートとして使用でき、微小針の損傷するのを防ぐことができる。本発明のチップ状器具を使用するためには、ます、このカバーシートを剥離させ、このチップ状器具を皮膚表面に設置する。
図2で示されるように、本発明のマイクロニードルデバイスを使用する場合、特に図1(1)の下駄型アプリケータの場合には、アプリケータの設置の方向性によって、図3と図4に示されるように、皮膚表面の盛り上がり距離が異なっている。しかし、図1(2)と(3)のデバイスにおいては、図5と図6に示されるようにデバイスの設置の方向性に影響を受けることはなかった。
下駄型アプリケータを用いる場合、例えば、図13に示されるように腕の方向に垂直設置し、設置した位置からアプリケータを約12mm押し下げる。そうすると、皮膚固定部材の間で形成される領域(距離aと距離bで形成される領域)内に、皮膚が盛り上がってくる。盛り上がった皮膚の高さ(皮膚固定部材で固定された皮膚と盛り上がった皮膚の頂点との間の距離)は,測定用にアプリケータ平板中央に開けた8mmφの穴を利用してノギスで測定する。
アプリケータデバイスの平板部材は、硬質の部材を使用することが望ましい。硬質の部材としては、種々の材質のものが使用可能である。例えば一定以上の厚みの合成樹脂、金属、木質等を挙げることができる。合成樹脂としては、例えばポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル,アクリル,ポリエチレンテレフタレート,ポリスチレン,アクリロニトル・ブタジエン・スチレン共重合体,ポリカーボネート,ポリアミド,フッ素樹脂,ポリブチレンテレフタレート等の硬質樹脂を使用することが挙げられる。
皮膚固定部材としては、材質の点で特に限定されないが、加工性の点で、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル,アクリル,ポリエチレンテレフタレート,ポリスチレン,アクリロニトル・ブタジエン・スチレン共重合体,ポリカーボネート,ポリアミド,フッ素樹脂,ポリブチレンテレフタレート等の樹脂が好適である。
皮膚固定部材の配置は、マイクロニードルを中心にしてほぼ等距離の位置で皮膚を固定することができるように配置することが望ましい。そのため、マイクロニードルを中心にして点対称に配置するか、またはマイクロニードルを中心にした正多角形の角に配置することが望ましい。例えば、2つの皮膚固定部材を配置する場合には、四角柱状や半円柱状の部材を下駄型に配置することが挙げられる。3〜7個の皮膚固定部材を配置する場合には、正多角形の頂点の皮膚固定部材を配置することができる。皮膚固定部材の形状としては、四角柱状、円柱状、半球状のものを使用することができる。
押圧用に平板上に設置された突起物(構造)は、指で押圧するために適切なサイズであることが望ましく、形状は特に限定されるものではない。好ましくは、図23〜図24に示される円柱状または半球状の突起物であり、更には図25〜図26に示されるアーチ状の構造物を挙げることができる。これらの押圧用部材の材質は、平板部材の材質や皮膚固定部材の材質と同じものを使用することができる。更には、これらの部材(押圧用部材、平板部材、皮膚固定部材)を射出成型等で一度に形成することも出来る。
押圧用突起物(構造)の設置位置は、マイクロニードルの設置位置であるデバイスの中央部が好ましい。即ち、マイクロニードルの位置と同じ位置のデバイス平板の上部に設置することが好ましい。アーチ状の構造物の場合には、指で押圧する位置がデバイスの中央部に来るように設定することが好ましい。
なお、本発明のデバイスの平板上に、押圧用の突起物(構造)を設置しない場合には、平板上に押圧位置を明示するための印刷又はシールを設置することが好ましい。更には、平板の押圧位置を少し窪まして、押圧位置を明示することも好ましい。
本発明のアプリケータデバイスのサイズは、使用するマイクロニードルの基板(微少針の土台)のサイズ(直径又は長辺)に影響される。例えば、図14、図15のようにマイクロニードルの基盤の直径が約1cmの場合には、パッキング部分の直径は2.5mm前後が好ましい。従って、本発明のアプリケータデバイスは、皮膚固定部材の間隔(距離b)は約3cm前後、皮膚固定部材の長さ(距離a)は約3cm前後が好ましい。
一方、アプリケータデバイスのサイズが固定されれば、それに対応する形で、マイクロニードルの基盤のサイズが決まることになる。
また、本発明のアプリケータデバイスは、マイクロニードルの保護を皮膚固定部材間に貼付したカバーフィルムで行なうことができる。このカバーフィルムが存在することにより、マイクロニードルの微小針は、外部との不用意な接触から保護されており、本発明のアプリケータデバイスの携帯が容易となっている。そして、このカバーフィルムを剥離することにより、簡便に皮膚表面に本発明のアプリケータデバイスを設置し、マイクロニードルで皮膚を穿刺することができる。
本発明のアプリケータデバイスが皮膚に圧接され、皮膚が盛り上がってマイクロニードルの位置まで到達するには、本発明の皮膚固定部材とその配置形状が影響する。図1で示される形状のアプリケータを用いれば、図3〜図6に示されるように、皮膚固定部材の配置形状に依存して皮膚表面の盛り上がり高さが影響を受ける。また、腕に対するアプリケータデバイスの設置の仕方によっても影響を受ける。好ましい設置の仕方としては、図13に示されるような腕の方向に対して垂直設置を挙げることができる。
また、図3〜図6に示されるように、皮膚の盛り上がり高さは、皮膚固定部材の間で形成される領域(距離aと距離bで形成される領域)で決まってくる。それ故、皮膚固定部材の間隔としては5〜70mmの間が好ましく、より好ましくは10〜40mmを挙げることができる。更に、皮膚固定部材の間で形成される領域(距離aと距離bで形成される領域)としては、5×5mm〜70×70mmの範囲が好ましく、より好ましくは10×10mm〜40×40mmの範囲を挙げることができる。
本発明のアプリケータの平板の形状は、円形、楕円形、正方形や長方形等の四角形、五角形、六角形等の多角形が挙げられる。より好ましい形状としては、円形、正方形や長方形を挙げることができる。本発明のアプリケータの平板のサイズは、主に皮膚固定部材間の距離が5〜70mmで規定され、皮膚固定部材の幅に影響される。例えば、図7のように皮膚固定部材の幅が5mmであれば、25〜60mmの長さの辺を持つ正方形や長方形を挙げることができる。好ましくは、25〜40mmの長さの辺を持つ正方形や長方形を挙げることができる。
皮膚固定部材のサイズとしては、例えば四角柱であれば5〜7mmの長さの辺を持つ四角柱であり、5〜7mmφの半球である。
皮膚の盛上がり高さは、皮膚固定部材で固定された皮膚と、盛り上がった皮膚の頂点との間の距離である。この皮膚の盛り上がりの高さ(距離)は、距離bや、距離aとbの平均と正の相関関係があることが図3〜図6で示されている。従って、アプリケータ平板に設置する皮膚固定部材の高さを適宜調節することにより、マイクロニードルの微小針の先端が皮膚に近づくため、アプリケータを少しの距離押すだけで、マイクロニードルが皮膚に突き刺さりやすくなる。従って、マイクロニードルの微小針と基盤の高さ、粘着テープ等の厚みを考慮すれば、皮膚固定部材の高さは、約1〜15mmが好ましい。より好ましくは、約1〜7mmを挙げることができる。
本発明のアプリケータデバイスに設置されたマイクロニードルは、その先端位置が皮膚固定部材の先端面から0〜5mmの範囲が好ましい。より好ましくは、0〜3mmを挙げることができる。
本発明のマイクロニードル(剣山型)としては、種々の材質、用途の公知のマイクロニードルを使用できる。例えば、シリコンやセラミックス等のシリコン製、例えば、ステンレス鋼、タングステン鋼、ニッケル合金、モリブデン、クロム、コバルト、チタン及びその合金等の金属製のマイクロニードル;例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、乳酸・グリコール酸共重合体等の脂肪族ポリエステル樹脂に代表される生体内分解性樹脂製のマイクロニードル;例えば、マルトース,ラクトース,スクロース,マンニトール,ソルビトール等の多糖類製のマイクロニードル等を挙げることができる。なかでも、生体内分解性材料である脂肪族ポリエステル樹脂製のマイクロニードルや多糖類製のマイクロニードルは、比較的低強度であり、衝撃に弱く、折れ易い又は曲がり易い傾向にあるが、本発明のアプリケータを使用することで、マイクロニードルの針先の折損を起こすことなく、または、軽減して、皮膚表面にマイクロニードルを確実に穿刺することができる。それ故、これまで効果的に使用することが難しかった。ポリ乳酸,ポリグリコール酸,乳酸・グリコール酸共重合体等の脂肪族ポリエステル樹脂に代表される生体内分解性樹脂製のマイクロニードル、あるいは、マルトース,ラクトース,スクロース,マンニトール,ソルビトール等の多糖類製のマイクロニードルを製品として市販することが可能になった。
なお、マイクロニードル(剣山型)の全体形状は円形が望ましく、サイズは5〜15mmφを挙げることができる。好ましくは、9〜13mmφを挙げることができる。
また、本発明方法では、皮膚表面にマイクロニードルを穿刺後、粘着テープによりマイクロニードルを皮膚上に留置させることも簡単に行うことができる。従って、上記の生体内分解性材料のマイクロニードルを用いることにより、薬剤の吸収性向上や薬剤の徐放性向上などを図ることができる。
本発明の粘着テープとは、マイクロニードルを接着保持するためのものであって、図20に示されるような支持体に強い粘着剤を塗布したものを言う。更に、この粘着テープによりマイクロニードルを皮膚に貼付固定することができる。上記粘着テープの材質としては、汎用のものであれば特に限定されるものではなく、市販の接着テープを使用することができる。
本発明の弱い粘着剤とは、上記粘着テープの支持体をアプリケータデバイスの平板に接着固定させるものである。粘着テープよりも粘着力が弱いものであるため、粘着テープが皮膚に貼付された際には、平板に固定された粘着テープが剥離することになる。このような弱い粘着テープ剤としては、市販のものを適宜選択して使用することができる。更には市販の両面テープ等を使用することができる。
上記粘着テープは、剣山型マイクロニードルと共に、盛り上がってきた皮膚に密着して、アプリケータから脱離する。このように、本発明のアプリケータデバイスを皮膚に押し付けるだけで、他に特別な操作をすることなく、剣山型マイクロニードルを皮膚に貼付することができる。
本発明のテープ状チップとは、1〜50cmの支持体と、その両面にアプリケータへの接着用の粘着剤とマイクニードルと皮膚を接着するための粘着剤を有し、支持体の中央部にマイクロニードルが設置されているものである。なお、本発明のテープ状チップは、アプリケータ(デバイス)を皮膚から取り去るとき、アプリケータから剥離して皮膚に留置される必要がある。支持体の両面の粘着剤は,マイクロニードルを皮膚に固定する役割と,マイクロニードルを接着した支持体をアプリケータに収納固定する役割のものである。また、支持体をアプリケータに収納固定するための粘着剤は、支持体に塗布されているのでなく、アプリケータ側に塗布されていてもよい。
本発明のテープ状チップが、アプリケータから剥離して皮膚に留置するためには、アプリケータ側の粘着剤の粘着力が、皮膚側の粘着剤の粘着力の85〜90%以下である必要がある。また、テープ状チップの両面に使用される粘着剤が同じ材質である場合、あるいは粘着剤の粘着強度(N/cm)が同じである場合には、粘着力は粘着剤の接着面積に比例する。そこで、テープ状チップを皮膚に留置させ、アプリケータから脱離させるためには、アプリケータ用の粘着剤の面積は、皮膚用の粘着剤の面積の85〜90%以下である必要がある。
本発明のテープ状チップの形状は、円形、方形あるいは長方形の形が使用され、好ましくは円形、長方形のものを挙げることができる。
本発明の「支持体」とは、例えば、パルプ,ガラス繊維,綿等の織布、例えばポリウレタン,ポリエステル,ナイロン,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル,エチレン−アクリル酸エチル共重合体,ポリエチレンテレフタレート等からなるプラスティクフィルムであり、必要に応じて、適宜選択することができる。
本発明の粘着剤とは、公知の粘着剤のことであり、例えばアクリル系重合体からなるアクリル系粘着剤、例えばスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体,スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体等のスチレンブロック共重合体、例えばポリイソプレン,ポリイソブチレン,ポリブタジエン等のゴム系粘着剤、例えばシリコンゴム,ジメチルシロキサンベース,ジフェニルシロキサンベース等のシリコン系粘着剤、例えばポリビニルメチルエーテル,ポリビニルエチルエーテル,ポリビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル系粘着剤、例えば酢酸ビニル−エチレン共重合体等のビニルエステル系粘着剤、例えばジメチルテレフタレート,ジメチルイソフタレート,ジメチルフタレート等のカルボン酸成分とエチレングリコール等の多価アルコール成分からなるポリエステル系粘着剤を挙げることができる。これらの粘着剤は、いずれか1種を使用しても2種以上を配合して用いてもよい。
粘着剤の粘着強度(N/cm)は、接着剤が付着する対象によって異なる。例えば、図27と図28の方法により測定される結果によれば、円滑な平面を持つポリプロピレン製平板に対する粘着強度は、約21N/cm前後の値であり、凹凸があり表面が湿潤である皮膚に対する粘着強度は約1N/cmとなっている。従って皮膚よりもポリプロピレン(PP)製平板の方が、はるかに粘着剤の粘着強度は強い。しかし、図30に示されるように、アプリケータを垂直ではなく、斜めに引き上げた場合には、粘着剤の粘着強度(N/cm)は、垂直に引き上げた場合の約20分の1になってしまう。例えばポリプロピレン製平板に対する粘着強度は、垂直引き上げ時には約21N/cm前後の値であったが、斜めに引き上げた場合には約1N/cmの値に低下した。
マイクロニードルを設置した支持体を、アプリケータから剥離して皮膚へ留置させるためには、アプリケータと支持体との間の粘着力を弱くして、支持体と皮膚との間の粘着力を強くすることで可能となる。そこで、図31に示される方法により、この粘着力の強弱の調整を評価した。粘着力の強弱は,異なる粘着剤を用いた場合、粘着力が約10〜15%以上異なると粘着力の強い接着剤の方に支持体が留置されることが分かった。同様に、同じ粘着剤の場合には、粘着剤の貼付面積が約10〜15%以上異なるようにすることによって、塗布面積の多い方に支持体が留置されることが分かった。その他にも、粘着剤が剥離されやすい形状の塗布を行なうことによっても調整できることが分かった。
剥離されやすい形状とは,アプリケータから支持体が剥離されるときに最初に負荷がかかる部分の負荷が少なくなる形状であり,例えば,図34に示される鋭角な形状などが剥離される一つの切っ掛けを持つ形状である。更に、粘着剤が塗布される位置においても調整が可能である。例えば、図35に示されるように、同じ粘着剤の塗布面積であっても塗布の位置を変えることによって、剥離されやすさを調整することができる。また、図40(右図)に示されるテープ状チップの外周より内部の位置に粘着剤を塗布する場合と、図40(左図)に示される外周より突出させた位置に粘着剤を塗布する場合とを比較すると、図40(右図)に示される場合の方が、剥離が容易であることが見出された。このことから、好ましい粘着剤の塗布形状と位置として、例えば図36〜図39、図41を挙げることができる。なお、好ましい粘着剤の設置位置としては、テープ状チップの外周から、距離として0.1mm以上離れたところに位置するように、粘着剤を設置することが望ましい。
なお、これらに使用する粘着剤としては、両面テープを適宜必要な形状にカットして使用することができる。例えば、図32に示されるように、三角形の両面テープを4箇所に設置して、支持体を接着することができる。即ち、マイクロニードルを皮膚用の粘着テープ上に固定し、上記粘着テープの支持体を両面テープ等の弱い接着部材でアプリケータの平板に固定した器具(下駄型アプリケータ)である。
本発明のアプリケータデバイスの製造方法としては、例えば下駄型アプリケータデバイスの場合、アプリケータの平板部材の両端に皮膚固定用部材として四角柱を接着する。接着剤は、平板と四角柱の材質に応じたものを選択して使用する。その結果として、例えば図7、図8のようなアプリケータを作製する。次いで、平板の上に弱い粘着剤又は両面テープを設置し、その上のアプリケータの中央部に粘着テープを貼付する。更に、アプリケータの中央部に剣山型マイクロニードルを設置して、本発明のアプリケータデバイスが作製される。また、適宜、皮膚固定部材の表面に弱い接着剤を塗布して、保護シートを貼付し、剣山型マイクロニードルの微小針先端部を保護することができる。
また、平板部材上に最初に剣山型マイクロニードルを設置する操作を行ない、その後に、平板部材の両端に四角柱を接着するように、アプリケータデバイスの製造順序を変えてもよい。
本発明のアプリケータデバイスを皮膚に圧着させると、図13に示されるように、皮膚固定部材で皮膚が押し下げられると共に、皮膚固定部材の間で形成される領域(距離aと距離bで形成される領域)の中に皮膚が盛り上がってくる。この盛り上がりの高さ(皮膚固定部材で固定された皮膚と盛り上がった皮膚の頂点との間の距離)と皮膚の上昇する方向性(マイクロニードルに対して垂直に上昇するか否か)を以下の方法で測定して評価した。
図16(1)に示されるように、ポリブロピレン樹脂製の直径15mmの円盤の中央に3.5mmの円柱が垂直に設置された平行性測定治具を作製する。この治具を腕の皮膚上に載せる。次いで、例えば図16(2)に示されるように、中央部に治具の円柱を通すための直径8mmの開口部を有する下駄型アプリケータ、あるいは、図19に示されるようなワッペンアプリケータを作製する。図17(1)に示されるように、アプリケータの開口部に治具の円柱を通し、アプリケータを腕の皮膚上に設置する。次いで、島津製作所社製レオメーターを用いて一定の距離(12mm)だけ、アプリケータを押し下げる。アプリケータを押し下げるために、直径5mmの円柱状の棒が使用される。上記棒でアプリケータの平板上の色々な位置(アプリケータの中心部から周辺部)を押し下げ、棒が当たる平板の位置によって、平行性測定治具とアプリケータの平板との角度がどう変化するかを図18で示されるように測定した。また、上記の一定距離(12mm)押し下げると皮膚がどれだけ上に上昇するかを8mmφの開口部を利用してノギスで測定した。
押し下げる棒の位置(平板に力がかかる位置)がどこであっても、上記治具の円柱は常に平板と垂直の関係を保っていた。このことは、図17(3)に示されるように、皮膚がアプリケータに同調して動いていることが分かった。このことは、アプリケータの平板のどの位置に力を加えても、アプリケータの中央部の皮膚の表面は垂直に上昇することを示している。
また、皮膚の上昇する高さ(距離)をノギスで測定した。その結果、本発明のアプリケータは、図3〜図6に示されるように、アプリケータの平板部の形状が、正方形であっても長方形であっても、皮膚の盛り上がりの高さにはあまり相違がないことが示された。このように、皮膚の盛り上がる高さは、平板部の形状の影響をあまり受けないが、皮膚固定部材の種類(形状)の影響を大きく受けることが分かった。即ち、下駄型アプリケータ、四隅アプリケータ、3点アプリケータの順に皮膚が盛り上がりやすいことが分かった。
なお、下駄型アプリケータにおいて、アプリケータの設置の仕方で、皮膚の盛り上がる高さが異なることが想定されたが、表1と表2に示されるように、アプリケータの設置の仕方を変化させても(腕の方向性に対して垂直設置と平行設置)、実際上の皮膚の盛り上がり距離には差が見られなかった。
そこで、本発明の下駄型アプリケータを使用し、図32に示されるマイクロニードルを設置したデバイスを使用すると、例えば、図33に示されるように、剣山型アプリケータを押圧し、その後、デバイスを除去するによって、容易に皮膚にマイクロニードルを留置、固定することが出来る。
なお、本発明で使用する剣山型マイクロニードルには、薬剤が塗布されている。塗布される薬剤は、治療のためにこれまで使用されてきたものであれば特に限定されることはない。薬剤が蛋白質や抗原、抗体等の生体高分子である場合には水に対する溶解性が高いため、水溶液としてマイクロニードルに塗布することができる。抗生物質や抗精神病薬のような低分子化合物である場合には、溶解性に応じて水溶液でもよく、有機溶媒溶液を使用して塗布することができる。
なお、効果を示すために必要な量の薬剤が必要な場合、薬剤の水溶液等にマイクロニードルの微小針を浸漬し、乾燥することを繰り返して必要量を担持することが出来る。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は以下の実施例に何等限定されるものではない。
(実施例1)アプリケータの製造
(1)下駄型アプリケータの製造
アクリル製の長方形平板(30×40mm、厚さ2mm)の外周部に、図7に示すように、2本のアクリル製の四角柱(3×5×30mm)の側面(5×30mm)を接着し、皮膚固定部材とした。その結果、高さ3mmの下駄型アプリケータを作製した。得られた下駄型アプリケータの斜視図を図8に示す。2つの四角柱(皮膚固定部材)で囲まれる面積(皮膚が盛上がる部分)は30×30mmである。
(2)四隅アプリケータの製造(a)
アクリル製の正方形平板(30×30mm、厚さ2mm)の四隅に、図9に示すように、4個のアクリル製の半球(半径3mm)の上部を接着し、皮膚固定部材とした。その結果、高さ3mmの半球を四隅に持つ四隅アプリケータを作製した。得られた四隅アプリケータの斜視図を図10に示す。4個の半球で囲まれる面積(皮膚が盛上がる部分)は24×24mmである。
(3)四隅アプリケータの製造(b)
ポリプロピレン製の正方形平板(20×20mm、厚さ2mm)の四隅に、図1(2)に示すように、4個のポリプロピレン製の四角柱(5×5×10mm)の上部を溶着し、皮膚固定部材とした。その結果、高さ10mmの四角柱を四隅に持つ四隅アプリケータを作製した。得られた四隅アプリケータの斜視図を図11に示す。4個の四角柱で囲まれる面積(皮膚が盛上がる部分)は10×10mmである。
(4)3点アプリケータの製造
ポリプロピレン製の正方形平板(20×20mm、厚さ2mm)の外周部の中央に、図1(3)に示すように、1本のポリプロピレン製の四角柱(5×5×10mm)の上部を溶着する。その四角柱から10mm離れた所の両端部分に、図1(3)のように四角柱(5×5×10mm)を接着し、皮膚固定部材とした。その結果、高さ10mmの四角柱を3箇所に有する3点アプリケータを作製した。得られた3点アプリケータの斜視図を図12に示す。3個の四角柱で囲まれる面積(皮膚が盛上がる部分)は1×0.9mmである。
(実施例2)各種のアプリケータの製造と圧着時の皮膚の盛り上がり距離
図1に示された各種のアプリケータを実施例1に準じて作製した。これらのアプリケータを使用して、腕の皮膚に設置し、図13の写真に示すようにアプリケータを設置した位置から約12mm押し下げ、皮膚に圧着させて、皮膚の盛り上がりの高さ(皮膚の盛り上がり距離)をノギス測定した。
以下の表1〜表5に示すように、アプリケータの種類と、皮膚固定部材で囲まれる皮膚の面積の大きさを変化させた各種デバイスを作製した。なお、皮膚固定部材の高さは、皮膚固定部材で囲まれる面積の大きさによって適宜選択した。
(1)下駄型アプリケータ
実施例1の(1)に準じて作製された各種の下駄型アプリケータを用いて、皮膚に圧着させ、皮膚の盛り上がりの高さ(皮膚の盛り上がり距離)を評価した。皮膚に圧着させる場合には、図2左図と図13に示されるように、腕の方向に対して皮膚固定部材を直交するように設置し、押圧する場合(垂直設置)と、図2右図に示されるように、腕の方向に対して皮膚固定部材を平行に設置し、押圧する場合(平行設置)の2つの場合がある。この垂直設置と平行設置の相違で、アプリケータを皮膚に設置した際の皮膚表面の初期の高さが異なる。そこで、アプリケータの押圧時に皮膚が盛り上がる、実際の皮膚の盛り上がり高さ(距離)を測定した。その結果を、それぞれ区別して以下の表1(垂直設置)と表2(平行設置)、図3(垂直設置)と図4(平行設置)に示した。
Figure 0005663792
Figure 0005663792
上記表1と表2に示されるように、アプリケータの設置方法(垂直設置や平行設置)の如何にかかわらず、実際の盛り上がり距離に差はなかった。
(2)四隅アプリケータ
実施例1の(3)に準じて作製された各種の四隅アプリケータを用いて、皮膚に圧着させ、皮膚の盛り上がりの高さ(皮膚の盛り上がり距離)を評価した。正方形の四隅アプリケータを使用した場合、皮膚の盛り上がりの高さ(皮膚の盛り上がり距離)は表3のようになった。
一方、長方形の四隅アプリケータを使用する場合には、図2左図や図2右図に示されるように腕の方向に対して長辺を直交するように設置・押圧する場合(垂直設置)と、腕の方向に対して長辺を平行に設置・押圧する場合(平行設置)の2つの場合がある。長方形の四隅アプリケータの垂直設置と平行設置を区別して得られた結果を表4にまとめて示し、また図5に示した。
Figure 0005663792
Figure 0005663792
上記表3と表4の結果に基づいて得られた図5の結果は、デバイスの平板のサイズや形状の変化、デバイスの設置の仕方に関わらず、辺bの距離と皮膚の盛り上がりの高さ(盛り上がり距離)の間に、正の相関関係があることが示された。
なお、この盛り上がり距離は、下駄型アプリケータの場合と比較し、より高くなる(距離が出る)ことが分かった。
更に、皮膚固定部材が4つの四角柱であるので、皮膚に押圧する場合、四角柱の角が皮膚に当たり、痛みを招くことになった。そこで、痛みを軽減するため、四角柱の角を丸めることを行なった。
(3)3点アプリケータ
実施例1の(4)で作製された3点アプリケータを用いて、皮膚に圧着させ、皮膚の盛り上がりの高さ(皮膚の盛り上がり距離)を評価した。その結果を表5と図6に示す。
Figure 0005663792
上記表5の結果に示されるように、皮膚の盛り上がり距離は、3点アプリケータの場合に最も大きい結果が得られた。
以上のように、皮膚固定部材で圧接する皮膚面積が少ないほど、皮膚の盛り上がり距離が大きいことが示された。また、四隅アプリケータと3点アプリケータは、下駄型アプリケータと比較して、腕に対する設置方向(垂直設置、平行設置)の影響を受けないことが示された。
(実施例3)各種マイクロニードルデバイスの作製
(1)下駄型マイクロニードルデバイス
実施例1の(1)で作製された図8の下駄型アプリケータに対して、図20に示されるように4個の三角形の両面テープで円形のテープを設置し、23mmの円形テープの中央に円形の直径10mmの剣山型マイクロニードルを設置した。その結果、図14で示される下駄型マイクロニードルデバイスが得られた。
(2)四隅マイクロニードルデバイス
実施例1の(2)で作製された図10の下駄型アプリケータに対して、上記(1)と同様にして4個の三角形の両面テープで円形のテープを設置し、23mmの円形テープの中央に円形の直径10mmの剣山型マイクロニードルを設置した。その結果、図15で示される四隅マイクロニードルデバイスが得られた。
(実施例4)押圧用の突起部を持ったマイクロニードルデバイスの作製
試験例1の結果から、皮膚固定部材の存在しない位置に近い、アプリケータの天板部分を押圧することは、穿刺性の観点で好ましくないことが分かった。そこで、天板部分の中央部を押圧できるように、または皮膚固定部材に力が均等に掛けられるように、図23〜図26に示される押圧用の突起物(構造)をアプリケータの天板に設置した。
(1)下駄型アプリケータの天板中央部に押圧用の突起物を設置したマイクロニードルデバイス
図23と図24に示されるように、下駄型アプリケータの天板の中央部分に、円柱状または半球状の突起物を設置したアプリケータを作製した。その結果、押圧がし易くなり、安定した穿刺性が得られるようになった。
(2)下駄型アプリケータの皮膚固定部材に均等に力を掛けるためのアーチ型構造物を天板に設置したマイクロニードルデバイス
アーチ状構造物を下駄型アプリケータの天板に設置し、図25に示されるようなマイクロニードルデバイスを作成することができる。アーチ状構造物として補強のため、補助板をアーチの中央部分に付加することができる。そのような形状のものとして、図26に示されるような、下駄型アプリケータの天板にアーチ状構造物が設置された、マイクロニードルデバイスを作製した。その結果、押圧がし易くなり、安定した穿刺性が得られるようになった。
(実施例5)マイクロニードルが設置されたテープ状チップを収納固定したアプリケータの製造
(1)両面に粘着剤が貼付されたテープ状チップの製造
テープ状チップとしてニチバン製カテリープFSロール(23φ)を使用し、紙両面テープ(ナイスタックNW−40)を5×5mmの直角2等辺三角形に切り、それを4個、図30のように、カテリープFSロールの上部に設置した。
これにより、両面に粘着剤が貼付されたテープ状チップを製造した。
(2)テープ状チップを収納固定したアプリケータの製造
アプリケータとして、図7〜図8に示されるアクリル製のものを使用する。このアプリケータの中央部に上記(1)のテープ状チップを設置し、上記紙両面テープでテープ状チップをアプリケータに固定した。
これにより、テープ状チップを設置したアプリケータを製造した。
(3)マイクロニードルが設置されたテープ状チップを固定したアプリケータの製造
(2)で得られたアプリケータ中のカテリープFSロールの粘着剤の保護紙を剥がし、その中央部にマイクロニードル(10mmφ)を設置する。
これにより、図32に示されるような、マイクロニードルが設置されたテープ状チップを固定したアプリケータを製造した。
製造されたアプリケータは、上腕の皮膚上に設置し、図33のように矢印の方向に押圧する。押圧により、皮膚が盛り上がり、マイクロニードルが皮膚に垂直に突き刺さり、カテリープFSロールの粘着剤と接着する。その後、アプリケータを矢印の方向に引き上げることにより、アプリケータのみを除去し、マイクロニードルを設置したテープ状チップを皮膚に留置することができる。
(実施例6)支持体の両面に粘着剤を各種の形状で塗布したテープ状チップの製造
アプリケータとテープ状チップを接着するための両面テープ(粘着剤A)が、試験例6の結果から、皮膚に接着している粘着剤の面積の約90%以下の面積であるならば、粘着剤Aの部分でアプリケータとテープ状チップが剥離する。また、試験例7の結果から、粘着剤Aの形状、数、配置が剥離し易さに寄与していることが示された。そこで、粘着剤Aの面積を皮膚に接着している粘着剤の面積の約90%以下の面積になるように設定し、粘着剤Aの形状を変化させ、各種のテープ状チップを作製する。
粘着剤Aの形状としては、図34〜図41に記載の各種の形状のものを採用することができる。
(試験例1)アプリケータデバイスにおける安定した穿刺効率の評価試験
実施例3で作製された各種マイクロニードルデバイスを使用すれば、マイクロニードルが皮膚を垂直に穿刺することになるか否かの確認を行なった。更に、当該デバイスの平板のどの位置に力を架けると、マイクロニードルが皮膚を垂直に穿刺することになるかの検討を行なった。
(1)デバイスの中心から皮膚固定部材の方向(垂直)にズレた位置を押圧する場合に生じる、マイクロニードルの皮膚穿刺の角度
この目的のために、図16に示されるように、実施例1の(2)に準じて作製された下駄型アプリケータ(皮膚固定部材で囲まれる面積は30×30mm、高さ7mm)を作製した。その平板の中央に直径8mmの穴を開設する。直径15mmの円盤の中央に、直径3.5mmの円柱を直角に立て、皮膚の上に図17のように設置する。更に上記下駄型アプリケータの穴にその円柱を通して重ね、アプリケータの平板の上を直径5mmの棒で押圧する。アプリケータ押圧時に見出される、アプリケータの平板と皮膚上に設置した円柱との角度の変化を図18のようにして評価した。
具体的には直径5mmの棒で押圧する平板上の位置と上記棒の押し込み距離を変化させ、角度の変化を評価することにより、皮膚表面がどのように盛り上がってくるかを評価した。
その結果を表6に示す。
Figure 0005663792
[注記]
固定部材を平行方向に:図2(b)に示すように、腕に対して固定部材を平行方向に設置する(アプリケータ平行置き)。
固定部材を垂直方向に:図2(a)に示すように、腕に対して固定部材を垂直方向に設置する(アプリケータ垂直置き)。
押圧位置(中心からのズレ):アプリケータの中心から固定部材の方向(垂直)に、6mm、9mm、12mmの距離だけ離れたところを押し込む位置とする。
以上の結果により、アプリケータの中心以外の場所(デバイスの中心から皮膚固定部材の方向(垂直)にズレた位置)を押す場合には、アプリケータは傾くように見える。しかし、それに同調して皮膚表面も傾き、常にアプリケータ平板と皮膚は平行を保っていることが分かった。
即ち、剣山型マイクロニードルに対して、皮膚は垂直の位置を保ちながら、押圧に伴い、盛り上がってくることが示された。
(2)デバイスの中心から皮膚固定部材と平行方向にズレた位置を押圧する場合に生じる、マイクロニードルの皮膚穿刺の角度
この目的のために、図22に示されるような、実施例1の(2)に準じて作製された下駄型アプリケータ(皮膚固定部材で囲まれる面積は30×30mm、高さ7mm)を作製した。図22に示されるように、平板の中央から右側に7×18mmの長方形の穴(空洞)を開設する。直径15mmの円盤の中央に、直径3.5mmの円柱を直角に立て、それを平行性測定用冶具として使用し、皮膚の上に設置する。更に上記下駄型アプリケータの穴にその円柱を通して重ね、アプリケータの平板の上を直径5mmの棒で押圧する。アプリケータ押圧時に見出される、アプリケータの平板と皮膚上に設置した円柱との角度の変化を図18のようにして評価した。
上記と同様にして、押圧する平板上の位置と上記棒の押し込み距離を変化させ、平行性測定用冶具で示される角度の変化を評価することにより、皮膚表面がどのように盛り上がってくるかを評価した。
その結果を表7に示す。
Figure 0005663792
上記表7で示されるように、デバイスの中心から皮膚固定部材と平行方向に3mmズレた位置を押圧しても、アプリケータ平板と皮膚は平行を保っているが、6mmズレた位置を押圧すると、アプリケータ平板と皮膚は平行を保てなくなっている。
この結果は、上記表6の結果とは大きく異なり、下駄型のアプリケータを使用する場合には、押圧の位置に配慮することが必要になる。そのため、下駄型アプリケータを使用する場合には、押圧のための突起(構造物)をアプリケータの平板(中央部)に設置することが必要と考えられた。
一方、試験例2に示されるように、ワッペン型のアプリケータの場合であれば、アプリケータが接触する皮膚は、例えば円形状で周囲が囲まれているため、アプリケータのどの位置を押しても、アプリケータの平板と皮膚は平行を保っている。即ち、下駄型アプリケータの場合には、2箇所の平行する板で皮膚を固定するため、皮膚を固定する部材のない位置で押圧すると、上述するように、皮膚とアプリケータ平板が平行を保つのは難しい(マイクロニードルが皮膚を垂直に穿刺することは難しい)と考えられる。
(試験例2)他のアプリケータデバイスにおける穿刺効率の評価試験
試験例1と同じ方法で、図19に示されるワッペン型アプリケータを作製して、皮膚表面とアプリケータ平板の平行性を評価した。ワッペン型アプリケータの中央に直径8mmの穴を開設し、試験例1と同様に、中心から離れた位置を直径5mmの棒で押圧して、皮膚表面に設置した円柱とアプリケータ平板との角度変化を評価した。即ち、上記棒で押圧する平板上の位置と上記棒の押し込み距離を変化させ、角度の変化を評価して、皮膚表面がどのように盛り上がってくるかを判断した。その結果を表8に示す。
Figure 0005663792
試験例1の場合と同様に、円形の周囲を持つアプリケータを使用しても、皮膚は垂直の位置を保ちながら、押圧に伴い、盛り上がってくることが示された。従って、ワッペン型アプリケータを使用しても、マイクロニードルに皮膚が垂直に刺さることが示された。
(試験例3)アプリケータデバイスの穿刺性評価試験
実施例3(1)で作製された下駄型アプリケータデバイスを用いて、皮膚への穿刺実験を行った。評価方法は、図21のヒト皮膚モデルを採用した。まず、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体(SIS)のゴム状平板上に、ラット皮膚(雄性5週齢腹部)を置き、その上に実施例1で作製されたマイクロニードルデバイスを設置した。該デバイスを島津製作所製レオメーターで12mm押した。デバイスとマイクロニードルを除去した後、ラット皮膚をゲンチアナバイオレット溶液で染色し、ラットの皮膚表面を観察した。皮膚が穿刺された部分は、青く染まるので、穿刺された個所が読み取れることになる。
穿刺の結果によれば、ラットの皮膚には、微小針で穿刺された箇所が規則正しい青色のスポットとして表われている。
また、穿刺後のマイクロニードルの微小針の折損等の変化を評価したが、微小針の形状に大きな変化はなく、折損や横曲がり等がみられない。
このように、本発明のアプリケータデバイスは、皮膚を適切に穿刺できるものである。
(試験例4)ヒトの皮膚とポリプロピレン製平板に対する粘着剤の引っ張り応力評価試験
(1)ポリプロピレン製平板に対する粘着剤の引っ張り応力
粘着剤の粘着力(引っ張り応力)を応力測定機器(島津製作所製レオメータEZ−Test)を用いて、粘着力の最大応力を測定した。
3×3cm×2.5mmのポリプロピレン製平板を重ね、その中に幅3cm、長さ25cm、厚さ0.1mmのPET製シートを挟んで接着し一体とする。図27に示されるように、PET製シートを上記レオメーターに設置された引っ張り試験治具に固定する。上記ポリプロピレン製平板(A)の直下に、同じサイズのポリプロピレン製平板(B)を水平に設置する。上下の2つのポリプロピレン製平板を粘着剤(ニチバン製ナイスタックNW−40)で接着した。接着した平板の下部のもの(B)を固定し、図27に示されるように引っ張り治具を上昇させ、上部のポリプロピレン製平板(A)を垂直に引き上げる。そして、上下のポリプロピレン製平板が剥離する時の最大応力を測定した。
その際、粘着剤のサイズ(20、15、10、5mmφ、14×14mm、0.3×0.3mm)を換えて、それぞれの剥離時の最大応力を測定した。
その結果を表9にまとめて示した。
Figure 0005663792
表9に見られるように、貼付面積が大きいほど、単位当りの応力は小さくなり、14.3N/cmに収束する傾向が見られた。
(2)ヒトの皮膚に対する粘着剤の引っ張り応力
上記(1)と同様にして粘着剤の粘着力(引っ張り応力)を測定した。なお、ポリプロピレン製平板(B)の代わりに、ヒト上腕を使用し、図28に示すように引っ張り応力の評価試験を行なった。
その結果を表10にまとめて示した。
Figure 0005663792
表9と表10の結果(応力/cm)を比較すると、ヒトの皮膚は、ポリプロピレン樹脂に比べて、粘着剤が剥がれ易いことが示されている。何故なら、ポリプロピレン製平板は平滑で粘着剤が均一に接着し易く離れ難いが、皮膚の場合、微細な凹凸が多く、しかも水分や皮脂等が存在するため、粘着剤が均一に接着し難くなっていると考えられる。
そこで、ヒトの皮膚に対する粘着剤の粘着力(応力/cm)とポリプロピレン(PP)製平板に対する粘着剤の粘着力(応力/cm)を対比すると、次の表11のようになった。
Figure 0005663792
表11の結果から示されるように、ヒトの皮膚に対する粘着剤の粘着力(応力/cm)は、PP製平板に対する粘着力(応力/cm)を1とすると、約6%前後の範囲にあることが示された。また、表11の結果を図29に示した。
(試験例5)テープ状チップの両面に塗布された接着剤に相違がある場合の垂直引っ張り応力評価試験
テープ状チップの両面に塗布された接着剤の粘着力に強弱の相違があると、粘着力の弱い部分の方が剥離することになる。そこで、粘着力にどの程度の強弱の差があると弱い粘着力の方が剥離することになるのかを検討評価した。
(1)ポリプロピレン(PP)製平板における両面の粘着力の差と剥離部位の評価
モデル実験として、図27に示されるように、PP製平板(3×3cm×5mm)のチップの両面に粘着剤Aと粘着剤Bを塗布した。試験例4と同様に、上記チップをPP製平板AとBで挟み接着させ、引っ張り冶具にPP製平板Aを固定する。冶具を上昇させ、粘着剤Aの部分で剥離するか、粘着剤Bの部分で剥離するかを確認した。
粘着剤Aとして、ニチバン製ナイスタックNW−40を使用し、貼付する粘着剤の面積を以下の表11のように変化させた。一方、粘着剤Bは、同じニチバン製ナイスタックNW−40を使用するものの、貼付する粘着剤の面積は20mmφで固定した。
その結果を以下の表12で示す。
Figure 0005663792
同じ粘着剤がテープ状チップの上下に塗布又は貼付されていても、貼付面積が異なる場合には、粘着力は、「1cm当たりの引っ張り応力」×「面積」で表わされることになるので、粘着力の大小は面積比で表わされる。表12に示されるように、粘着剤Aと粘着剤Bの粘着力に約10%近くの差があれば、確実に粘着剤Aの部位で剥離することが示された。
(2)ヒト皮膚の場合におけるPP製平板両面の粘着力の差と剥離部位の評価
図3に示されるように、PP製平板Cの代わりにヒトの前腕を用いた。そして、前項(1)と同様にして剥離試験を行なった。
その結果を以下の表13に示す。
Figure 0005663792
上記表13で示されるように、No.8の場合に、初めて粘着剤Aの部分が剥離して、皮膚上にPP製平板が残ることとなった。それまでは、粘着剤B(皮膚側)の部分が剥離していた。
一方、表11の結果から、皮膚に貼付した粘着剤の粘着力は、PP製平板と比較し約6%前後に低減することが示されている。即ち、同じ材質の粘着剤を使用し、PP製平板と比較するためには、皮膚に対して粘着する粘着剤Bの面積の約6%と対比することになる。
そこで、図27のようなPP製平板同士の比較に変換すると、以下の表14のように表わすことができる。
Figure 0005663792
上記表12と表14の結果から、テープ状チップの両面に粘着剤Aと粘着剤Bが塗布されていて、その粘着力の強さの相違がある場合(同じ材質の粘着剤を用いる場合には貼付面積の相違がある場合)、その粘着力の相違が10〜15%を超えると、粘着力が弱い方の粘着剤の部位がきれいに剥離することが示された。
従って、テープ状チップを皮膚に接着させ、テープ状チップを収納したPP製デバイスから脱離させるには、以上の結果から、
「粘着剤Aの粘着力」<「粘着剤Bの粘着力」×(85〜90%)
であることが分かる。
また、同じ材質の粘着剤を使用する場合には、粘着力は粘着剤の貼付面積で置き換えることができる。更に、皮膚に対する粘着力は、表11の結果から、PP製平板間の粘着力の約6%であることが示されているので、上記の式は、次のように書換えることができる。
「粘着剤Aの貼付面積」<(「貼付剤Bの皮膚付着面積」×約6%)×(85〜90%)
の関係があることが分かる。
(試験例6)テープ状チップの両面に塗布された接着剤の斜め引っ張り応力評価試験
試験例5では、応力測定機器(島津製作所製レオメータEZ−Test)を用いて、図27、図28に示されるように垂直にPP板Aを引上げ、その両面に塗布された接着剤の剥離試験を行ない、粘着力にどの程度の強弱の差があると弱い粘着力の方が剥離することになるのかを検討した。
試験例6では、図30に示されるように、PP板Aを斜めに引き上げることで、どの程度、引っ張り応力が軽減されるかを評価した。
(1)粘着剤を貼付したテープ状チップの作製
図30に示されるように、テープ状チップとしてニチバン製カテリープFSロール(23φ)を使用し、その上部(PP板A側)に接着剤A(ナイスタックNW−40)を4ヶ所貼付する(5×5mmの直角2等辺三角形を4個)。
皮膚への付着面積は約415mmであり、PP板Aへの付着面積は50mmとなる。
従って、試験例5(垂直引上げ)の結果から、以下の式に数字を記載すると、
「粘着剤Aの貼付面積」<(「貼付剤Bの皮膚付着面積」×約6%)×(85〜90%)
(50mm) > (25mm)×(85〜90%)
となり、試験例5のように垂直引き上げの場合であれば、皮膚側部分が剥離すると考えられた。
(2)斜めに引き上げることによる引っ張り応力の低下の評価
図30に示されるように、皮膚に上記(1)のテープ状チップを貼付し、PP板Aを設置して、応力測定機器(島津製作所製レオメータEZ−Test)に接続する。応力測定器の冶具を引上げて、PP板Aを斜めに引上げ、PP板に付着している接着剤Aが剥離する際の引張り応力を評価した。その結果を以下の表15に示す。
Figure 0005663792
上記表15の実験では、皮膚側の粘着剤が剥離することは全くなかった。また、上記表15の結果から示されるように、PP板Aを斜めに引き上げることによって、引張り応力は約95%減少し、約5%の応力になることが示された。
従って、斜めに引っ張り上げる場合に、皮膚側の接着剤Bが剥離せず、接着剤Aが剥離するためには、以下のような式が成り立つことが必要である。
「粘着剤Aの粘着力」×約5% <「粘着剤Bの粘着力」×(85〜90%)
また、同じ材質の粘着剤を使用する場合には、粘着力は粘着剤の貼付面積で置き換えることができ、皮膚に対する粘着力は、表11の結果から、PP製平板間の粘着力の約6%であることが示されているので、上記の式は、次のように書換えることができる。
「粘着剤Aの貼付面積」×約5% <(「貼付剤Bの皮膚付着面積」×約6%)×(85〜90%)
更に、これを簡略化すると、次のような近似式になる。
「粘着剤Aの貼付面積」<「貼付剤Bの皮膚付着面積」×約90%
(試験例7)粘着剤の形状によるテープ状チップの皮膚への移行しやすさの検証
図34で示される粘着剤の形状でアプリケータにテープ状チップを固定したタグ付きアプリケータ(図33の(c))を作成した。このアプリケータを用いて,図30に示される斜めの引上げ方法により、ヒト前腕部に使用した場合、皮膚へのテープ状チップの移行のしやすさを5段階で評価した。
その結果を表16に示す。
Figure 0005663792
[注記] -: 剥離できない
+: なんとか剥離できる
++:剥離できる
+++: スムーズに剥離できる
++++: 非常にスムーズに剥離できる
上記表16に示されるように、粘着剤の面積が同一であり粘着力が同じでも、剥離のし易さは、粘着剤の形状によって異なることが分かった。粘着剤の面積が一ヶ所にまとまった形状の場合よりも、広く分散した形状の方が、より剥離し易くなっていることが分かった。
(試験例8)粘着剤の設置位置によるテープ状チップの皮膚への移行しやすさの検証
(1)テープ状チップの外周より粘着剤(両面テープ)が突出する場合と内部に設置される場合の比較評価
図40で示されるように、同じ形状の粘着剤(ナイスタックNW)を使用し、テープ状チップ(トランスポアSP1527SP−1)の外周より粘着剤が突出する場合(左図)と、内部に設置される場合(右図)の下駄型アプリケータ(デバイス)を作製した。図40a)で示される長方形のテープ状チップを使用する場合、左図のように粘着剤が外周より0.5mm突出しているものを作製した。また、右図のように外周より2mm内部に粘着剤が設置されたものを作製した。また、マイクロニードルのダミーとして、PP板(0.8mm厚、10mmφ)を設置した。
このテープ状チップが設置された下駄型アプリケータを使用し、ヒトの前腕に手で押し付け、テープ状チップの皮膚への移行性を評価した。その結果、外周より内部に粘着剤が設置された、右図に示されるものの方が皮膚への移行性が良好であった。
同様に、図40b)で示される円形状のテープ状チップを使用し、左図のように粘着剤が外周より1.0mm突出しているもの、また、右図のように外周より1mm内部に粘着剤が設置されたもの、を作製した。また、マイクロニードルのダミーとして、PP板(0.8mm厚、10mmφ)を設置した。
上記と同様に皮膚への移行性を評価したが、外周より内部に粘着剤が設置された、右図に示されるものの方が皮膚への移行性が良好であった。
(2)粘着剤が設置された外周からの距離と皮膚への移行性の評価
粘着剤(ナイスタックNW)が長方形のテープ状チップ(トランスポアSP1527SP−1)に設置された、図42に示されるものを作製し、下駄型アプリケータに設置した。外周からの距離aとbの相違により、どのように皮膚移行性が変化するかを確認した。また、マイクロニードルのダミーとして、PP板(0.8mm厚、10mmφ)を設置した。
ヒトの前腕に手で押し付け、テープ状チップの皮膚への移行性を評価した。その結果を以下の表17に示す。
Figure 0005663792
表17の結果に示されるように、粘着剤(両面テープ)がテープ状チップの外周の少しでも内側にあれば、デバイスから剥離しやすく、皮膚に移行しやすいことが分かった。
これまでの試験例の結果から、テープ状チップをアプリケータ(デバイス)に固定し、かつ、皮膚に移行しやすくするために、粘着剤(両面テープ等)の粘着力の制御、あるいは粘着剤の形状、設置位置を選択することができる。特に、粘着剤の設置位置は、テープ状チップの外周の内部(外周からの距離が0.1mm以上)にあることが好ましいことが分かった。
本発明のデバイスは、携帯が容易で、穿刺し易いマイクロニードルデバイスであることから、通常の人が容易に処置できるものとなっている。従って、インシュリン等の自己注射や、パンデミック時のワクチン注射等に汎用できるデバイスとなっている。しかも、皮膚表面が垂直に盛り上がってくるので、マイクロニードルの微小針の折損も少なく、的確な穿刺が可能になっている。従って、薬剤の注入が的確にできるデバイスとなっている。更に、マイクロニードルを包含する形で、テープ状チップが皮膚に留置し易くなっている。以上のように、本発明を用いることにより、簡便に皮膚への薬物投与が可能なマイクロニードルパッチ剤の作製が可能となった。

Claims (5)

  1. マイクロニードルアレイを皮膚に穿刺するためのアプリケータであって、
    a)四角形の平板の片面の外周部において、対向する一対の2辺の各々に沿って四角柱状の皮膚固定部材が設置されてなる下駄型の構造を有し、該皮膚固定部材の間隔が10〜70mmであり、
    上記皮膚固定部材の間の中央部に皮膚貼付用のテープ状チップが設置されており、該テープ状チップは、(i)1〜50cm の支持体を有し、(ii)該支持体の一方の面と該平板の間に接着用の粘着剤を有し、かつ他方の面にマイクロニードルアレイを皮膚に接着させるための粘着剤を有し、(iii)該支持体の中央部に5〜15mmφのマイクロニードルアレイが設置されており、かつ(iv)上記平板への接着用の粘着剤の粘着力が、上記マイクロニードルアレイを皮膚に接着させるための粘着剤の粘着力の85%以下であり、且つ、
    )マイクロニードルアレイの微小針の先端部が、上記皮膚固定部材の先端面よりアプリケータ内に留まっている、
    ことを特徴とする、アプリケータ。
  2. 上記皮膚固定部材の間隔が10〜40mmである、請求項1記載のアプリケータ。
  3. 押圧用の突起物(構造)が、上記平板の中央部に設置されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のアプリケータ。
  4. 上記突起物が、円柱状または半球状である、請求項記載のアプリケータ。
  5. 押圧用の突起物(構造)として、アーチ状の構造物が上記平板の上に設置されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のアプリケータ。
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