JP5661972B2 - 能動振動低減装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンから車体側へ伝達される振動を能動的に低減する能動振動低減装置に関する。
従来、エンジンから車体側へ伝達される振動を低減するために、車体側に対してエンジンを、一対のインシュレータおよびロッド部を有するトルクロッドと呼ばれる部材を介して弾性支持することが行われている。また、このトルクロッドによる振動低減効果を高めるために、トルクロッドのロッド部に、エンジンの振動とは逆位相の振動を慣性マスに生じさせるアクチュエータを設け、慣性マスの逆位相振動によってエンジンの振動を打ち消すことにより、エンジンから車体側へ伝達される振動を能動的に低減する、能動振動低減装置も知られている(例えば特許文献1の図2参照)。
詳しく述べると、特許文献1に係る能動振動低減装置は、エンジン側に取り付けられるエンジン側インシュレータ、車体側に取り付けられる車体側インシュレータ、および、これら一対のインシュレータの間を連結するロッド部を有するトルクロッドと、ロッド部に支持される慣性マスと、ロッド部の軸方向に慣性マスを往復駆動させるアクチュエータと、アクチュエータによる慣性マスの往復駆動を制御する制御手段とを備える。
車体側インシュレータの筐体を構成する車体側筒状部材の内方には、円柱状の車体側軸部材が同心円状に設けられている。この車体側軸部材が車体側に取り付けられる。車体側筒状部材の内周壁と車体側軸部材の外周壁とで区画される環状の車体側空間には、ゴムなどの弾性部材が密に充填されている。これにより、車体側軸部材と車体側筒状部材との間が、弾性部材を介して弾性支持されている。
一方、エンジン側インシュレータの筐体を構成するエンジン側筒状部材の内方には、円柱状のエンジン側軸部材が同心円状に設けられている。このエンジン側軸部材がエンジン側に取り付けられる。エンジン側筒状部材の内周壁とエンジン側軸部材の外周壁とで区画される環状のエンジン側空間には、ゴムなどのエンジン側弾性部材が、ロッド部の軸方向に対して直交する方向に部分的に延在するように設けられている。
なお、環状のエンジン側空間のうちロッド部の軸方向に沿う部分には、弾性部材は設けられていない。その代わりに、環状のエンジン側空間のうちロッド部の軸方向に沿うエンジン側筒状部材の内周壁部分には、ゴムなどの弾性部材からなる一対のストッパがそれぞれ設けられている。一対のストッパは、ロッド部の軸方向に沿うエンジン側軸部材の可動範囲、つまり、エンジンやトランスミッションを含むパワープラントの変位を規制し、これをもってエンジンと車体や補器類などとの干渉を防ぐとともに、エンジンの耐久性能を向上させる役割を果たす。
前記の構成により、エンジン側軸部材とエンジン側筒状部材との間が、ロッド部の軸方向に対して直交する方向に部分的に延在するように設けられるエンジン側弾性部材を介して弾性支持されている。
特許文献1に係る能動振動低減装置によれば、エンジンから車体側へ伝達される振動を低減することができるという。
特開2011−12757号公報
しかしながら、特許文献1に係る能動振動低減装置では、例えば車両の走行開始時や追い越し加速時などにおいてエンジンの駆動トルク(以下、“静トルク”という。)が所定値を超えると、エンジン側軸部材は、静トルクに起因する加重を受けて、ロッド部の軸方向におけるエンジン側筒状部材の内周壁部分に設けられたストッパの側へと変位し、ついにはストッパへと突き当たるに到る。この場合の、静トルクに起因する加重に対する、ロッド部の軸方向におけるエンジン側軸部材の変位特性を評価すると、エンジン側軸部材がストッパに突き当たった時点の加重を境に、エンジン側軸部材の変位特性は、くの字形状に折れ曲がる。
要するに、エンジン側軸部材がストッパに突き当たると、エンジン側軸部材とエンジン側筒状部材との間の支持関係は、弾性支持から略剛体支持へと変わる。かかる略剛体支持状態でエンジンの燃焼変動に起因するトルク変動(以下、“動トルク”という。)が生じると、エンジン側軸部材、ストッパ、エンジン側筒状部材、ロッド部、車体側筒状部材、車体側弾性部材、および、車体側軸部材をそれぞれ介して、車体側に対して前記の動トルクが直接入力される。このため、エンジンから車体側へ伝達される振動を低減する効果が損なわれる。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、トルクロッドの軸部材が筒状部材のストッパに突き当たった略剛体支持状態であっても、エンジンから車体側へ伝達される振動を的確に低減することができる能動振動低減装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、一対のインシュレータおよびロッド部を有し、車体側に対してエンジンを弾性支持するトルクロッドと、前記ロッド部に対し該ロッド部の軸方向に沿って揺動自在に支持される慣性マスと、を備え、前記一対のインシュレータは、筒状部材の内方に、エンジン側または車体側に設けられる軸部材をそれぞれ有し、前記軸部材は、前記筒状部材に対して弾性支持され、前記一対のインシュレータのうち少なくとも一方は、前記筒状部材の内周壁部に、前記ロッド部の軸方向に対する前記軸部材の変位を規制するストッパを有する、エンジンから車体側へ伝達される振動を低減する能動振動低減装置であって、エンジンの回転速度情報に基づく振動周波数に相関する基準信号を生成する基準信号生成部と、前記基準信号に適応フィルタのフィルタ係数を作用させる適応処理を施すことでエンジンから車体側へ伝達される振動を低減するための制御信号を生成する制御信号生成部と、前記制御信号に基づく相殺振動を前記慣性マスに発生させる相殺振動発生部と、前記エンジンの振動と前記相殺振動との誤差に係る誤差信号を検出する誤差信号検出部と、前記相殺振動発生部から前記誤差信号検出部に到るまでの模擬振動伝達特性に基づいて前記基準信号を補正した参照信号を生成する参照信号生成部と、前記誤差信号と前記参照信号とに基づいて前記適応フィルタの前記フィルタ係数を更新するフィルタ係数更新部と、エンジンの回転速度情報および負荷情報に基づいてエンジンの静トルクを推定する静トルク推定部と、エンジンの静トルクに係る相互に異なる複数の値域毎に関連付けて、前記振動周波数の相互に異なる複数の値域毎に対応する前記模擬振動伝達特性に係る補正テーブルをそれぞれ記憶する補正テーブル記憶部と、を備え、前記参照信号生成部は、前記静トルク推定部で推定されたエンジンの静トルク、前記補正テーブル記憶部の記憶内容、および、前記振動周波数に基づいて得られる前記模擬振動伝達特性を用いて、前記参照信号を生成する、ことを最も主要な特徴とする。
請求項1に係る振動低減装置によれば、参照信号生成部は、補正テーブル記憶部の記憶内容のなかから、静トルク推定部で推定されたエンジンの静トルクに対応する補正テーブルを切替えて用いることにより、相殺振動発生部から誤差信号検出部に到るまでの模擬振動伝達特性を補正し、補正後の模擬振動伝達特性を用いて参照信号を生成する。このため、不正な模擬振動伝達特性を用いて不正な参照信号を生成するといった不正の連鎖を抑制することができる。したがって、トルクロッドの軸部材が筒状部材のストッパに突き当たった略剛体支持状態であっても、エンジンから車体側へ伝達される振動を的確に低減することができる。
また、請求項2に係る発明は、一対のインシュレータおよびロッド部を有し、車体側に対してエンジンを弾性支持するトルクロッドと、前記ロッド部に対し該ロッド部の軸方向に沿って揺動自在に支持される慣性マスと、を備え、前記一対のインシュレータは、筒状部材の内方に、エンジン側または車体側に設けられる軸部材をそれぞれ有し、前記軸部材は、前記筒状部材に対して弾性支持され、前記一対のインシュレータのうち少なくとも一方は、前記筒状部材の内周壁部に、前記ロッド部の軸方向に対する前記軸部材の変位を規制するストッパを有する、エンジンから車体側へ伝達される振動を低減する能動振動低減装置であって、エンジンの回転速度情報に基づく振動周波数に相関する基準信号を生成する基準信号生成部と、前記基準信号に適応フィルタのフィルタ係数を作用させる適応処理を施すことでエンジンから車体側へ伝達される振動を低減するための制御信号を生成する制御信号生成部と、前記制御信号に基づく相殺振動を前記慣性マスに発生させる相殺振動発生部と、前記エンジンの振動と前記相殺振動との誤差に係る誤差信号を検出する誤差信号検出部と、前記相殺振動発生部から前記誤差信号検出部に到るまでの模擬振動伝達特性に基づいて前記基準信号を補正した参照信号を生成する参照信号生成部と、前記誤差信号と前記参照信号とに基づいて前記適応フィルタの前記フィルタ係数を更新するフィルタ係数更新部と、前記ストッパに対する前記軸部材の荷重に係る相互に異なる複数の値域毎に関連付けて、前記振動周波数の相互に異なる複数の値域毎に対応する前記模擬振動伝達特性に係る補正テーブルをそれぞれ記憶する補正テーブル記憶部と、を備え、前記ストッパは、該ストッパに対する前記軸部材の荷重を検出する荷重検出部を有し、前記参照信号生成部は、前記荷重検出部で検出された前記ストッパに対する前記軸部材の荷重、前記補正テーブル記憶部の記憶内容、および、前記振動周波数に基づいて得られる前記模擬振動伝達特性を用いて、前記参照信号を生成する、ことを特徴とする。
請求項2に係る振動低減装置によれば、例えば、エンジンの静トルクを推定するための、エンジンの回転速度情報および負荷情報を取得できない環境の車両や、簡素な構成をもって低コストで本発明に係る能動振動低減装置を導入する必要がある場合などに用いて好ましい適応制御機能を提供することができる。
また、請求項3に係る発明は、請求項1に記載の能動振動低減装置であって、前記慣性マスは、該慣性マスと前記ロッド部との間に介装されるボールベアリング機構を用いて、前記ロッド部に対し該ロッド部の軸方向に沿って揺動自在に支持される、ことを特徴とする。
さらに、請求項4に係る発明は、請求項2に記載の能動振動低減装置であって、前記慣性マスは、該慣性マスと前記ロッド部との間に介装されるボールベアリング機構を用いて、前記ロッド部に対し該ロッド部の軸方向に沿って揺動自在に支持される、ことを特徴とする。
請求項3または4に係る振動低減装置によれば、ロッド部の放射方向に係る振動入力に起因するボールベアリング機構の疲労や損傷をほとんど生じないため、その耐久性を飛躍的に向上することができる。
本発明に係る振動低減装置によれば、トルクロッドの軸部材が筒状部材のストッパに突き当たった略剛体支持状態であっても、エンジンから車体側へ伝達される振動を的確に低減することができる。
車両のエンジンおよびトランスミッションを含むパワープラントと、ペンデュラム方式のエンジンマウント装置であるトルクロッドとの位置関係を概念的に表す平面図である。 図1Aの位置関係を概念的に表す側面図である。 トルクロッドの外観を表す斜視図である。 図2Aのトルクロッドの上面図を、その一部を切り欠いた断面図とともに表す説明図である。 トルクロッドの受ける静トルクが小さい場合に、リニアアクチュエータのコイルに基準信号(エンジンの回転速度情報に基づく振動周波数に相関する)に係る電流を流したときの、第2インシュレータのふるまいを表す説明図である。 トルクロッドの受ける静トルクが大きい場合(車両の加速時)に、リニアアクチュエータのコイルに基準信号に係る電流を流したときの、第2インシュレータのふるまいを表す説明図である。 トルクロッドの受ける静トルクが大きい場合(車両の減速時)に、リニアアクチュエータのコイルに基準信号に係る電流を流したときの、第2インシュレータのふるまいを表す説明図である。 静トルクに起因してトルクロッドに生じる加重に対する、ロッド部の軸方向における第2軸部材の変位特性を表す図である。 本発明の第1実施形態に係る能動振動低減装置の概略構成を表すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る能動振動低減装置における各部の内部構成を表すブロック図である。 第1実施形態に係る補正テーブル記憶部に記憶される三次元補正テーブルの例を表す説明図である。 エンジンの回転速度を変化させたときの第1実施形態に係る適応制御の基本次数成分に関する制振効果(車室内騒音)を、適応制御をオフした場合と対比して表す説明図である。 エンジンの回転速度を変化させたときの第1実施形態に係る適応制御の制振効果(ステアリング振動)を、適応制御をオフした場合と対比して表す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る能動振動低減装置の概略構成を表すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る能動振動低減装置における各部の内部構成を表すブロック図である。 第2実施形態に係る補正テーブル記憶部に記憶される三次元補正テーブルの例を表す説明図である。 本発明の第3実施形態に係る能動振動低減装置の概略構成を表すブロック図である。 本発明の第3実施形態に係る能動振動低減装置における各部の内部構成を表すブロック図である。
以下、本発明に係る振動低減装置の第1〜第3実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
〔本発明に係る能動振動低減装置11が適用される車両の概略構成〕
はじめに、本発明に係る能動振動低減装置11が適用される車両の概略構成について、図1Aおよび図1Bを参照して説明する。図1Aは、車両Caのエンジン13およびトランスミッション15を含むパワープラント17と、ペンデュラム方式のエンジンマウント装置であるトルクロッド19との位置関係を概念的に表す平面図、図1Bは、図1Aの位置関係を概念的に表す側面図である。
本発明に係る能動振動低減装置11は、図1Aに示すように、エンジン13から車体21側へ伝達される振動を能動的に低減するためのトルクロッド19を有する。エンジン13は、不図示のクランクシャフトが車幅方向に置かれた横置きタイプであり、図1A中の左側が車両Caの前側である。
なお、以下の説明において、共通する機能部材には原則として共通の符号を付し、その重複する説明を省略する。また、第1〜第3実施形態に係る能動振動低減装置11A,11B,11Cに関する機能部材を識別して説明する必要がある場合、第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aに関する機能部材の符号の末尾に記号“A”を付し、第2実施形態に係る能動振動低減装置11Bに関する機能部材の符号の末尾に記号“B”を付し、第3実施形態に係る能動振動低減装置11Cに関する機能部材の符号の末尾に記号“C”を付することとする。
エンジン13は、図1Aに示すように、パワープラント17全体の慣性主軸のロール軸23上に配置した一対のマウント部25a,25bによって、ロール軸23回りに振り子(図1B参照)のように旋回可能に弾性支持される。エンジン13の振り子運動に係る変位を規制するために、エンジン13の後側は、図1Aおよび図1Bに示すように、トルクロッド19を介して車体21側に弾性支持される。これにより、エンジン13の駆動トルクによるトルク反力を、トルクロッド19で受ける構造を採用している。
トルクロッド19は、駆動トルクの反力を規制することでエンジン13の変位を抑えることにより、エンジン13と車体21や補器類(不図示)などとの干渉を防ぐとともに、エンジン13の耐久性能を向上させる機能を有する。また、トルクロッド19は、エンジン13の燃焼変動に起因するトルク変動がもたらす振動の、車体21への伝達を低減することにより、車室内環境の快適性を維持する機能を有する。
〔トルクロッド19の概略構成〕
次に、本発明に係る能動振動低減装置11が有するトルクロッド19の概略構成について、図2Aおよび図2Bを参照して説明する。図2Aは、トルクロッド19の外観を表す斜視図、図2Bは、図2Aのトルクロッド19の上面図を、その一部を切り欠いた断面図とともに表す説明図である。
本発明に係る能動振動低減装置11が有するトルクロッド19は、図2Aおよび図2Bに示すように、一対の第1および第2インシュレータ31,33、ロッド部35、並びに、相殺振動発生部37を有する。
第1インシュレータ31は、第1筒状部材31aの内方に、エンジン13側に取り付けられる第1軸部材31bを有する。第1筒状部材31aの内周壁と第1軸部材31bの外周壁とで区画される円環状の第1空間31cには、ゴムなどの弾性を有する第1弾性部材31c1が密に充填されている。これにより、第1筒状部材31aと第1軸部材31bとの間が、第1弾性部材31c1を介して弾性支持されている。
一方、第1インシュレータ31と比べて大径の第2インシュレータ33は、第2筒状部材33aの内方に、車体21側に取り付けられる第2軸部材33bを有する。第2筒状部材33aの内周壁と第2軸部材33bの外周壁とで区画される円環状の第2空間33cには、ゴムなどの弾性を有する第2弾性部材33c1が、ロッド部35の軸方向に対して直交する方向に部分的に延在するように設けられている。これにより、第2筒状部材33aと第2軸部材33bとの間が、第2弾性部材33c1を介して弾性支持されている。
なお、円環状の第2空間33cのうちロッド部35の軸方向に沿う部分には、第2弾性部材33c1は設けられていない。その代わりに、円環状の第2空間33cのうちロッド部35の軸方向に沿う第2筒状部材33aの内周壁部分には、ゴムなどの弾性を有する第3弾性部材からなる一対の第1および第2ストッパ33d1,33d2がそれぞれ設けられている。
第1ストッパ33d1は、後記するように、第2ストッパ33d2と比べて、その弾性定数が大きく設定されている。これら一対のストッパ33d1,33d2は、ロッド部35の軸方向に沿う第2軸部材33bの可動範囲、つまり、エンジン13やトランスミッション15を含むパワープラント17の変位を規制する役割を果たす。
相殺振動発生部37は、図2Aおよび図2Bに示すように、その外観が直円柱状の筐体40内に、慣性マス41、および、リニアアクチュエータ47を有する。
金属などの強磁性体からなる慣性マス41は、図2Aおよび図2Bに示すように、円筒状の内周壁部41aを有する。慣性マス41は、直円柱状のロッド部35の周囲を内周壁部41aで囲むように、ロッド部35と同軸に、ロッド部35の外周壁部35aとの間にわずかな間隔を置いて設けられている。慣性マス41の重心は、ロッド部35の重心と一致するようになっている。
ロッド部35の軸方向に沿う慣性マス41の両端部41b,41cには、ボールベアリング機構43a,43bが取り付けられている。ボールベアリング機構43a,43bは、慣性マス41とロッド部35との間の間隔を維持しながら、慣性マス41をロッド部35の軸方向に沿って揺動させる役割を果たす。また、慣性マス41の両端部41b,41cと、ロッド部35の軸方向に沿う筐体40の側壁40aとの間には、ばねなどの弾性部材45が介装されている。これにより、慣性マス41は、ロッド部35の軸方向に沿って揺動自在に構成されるとともに、慣性マス41の慣性力を、弾性部材45を介して筐体40に伝えるようになっている。
慣性マス41の内周壁部41aと対向するロッド部35には、周回状の溝部35bが形成されている。このロッド部35の溝部35bには、リニアアクチュエータ47が収容されている。慣性マス41の内周壁部41aと対向するロッド部35の位置では、リニアアクチュエータ47の外周面が、ロッド部35の外周壁部35aを形成している。
リニアアクチュエータ47は、例えば、ロッド部35の溝部35bに固設され、薄板状の電磁鋼板を積層してなるコア(不図示)と、コアに巻装されるコイル(不図示)と、コイルの外周面に設けられる永久磁石(不図示)とを含む、直線運動型のアクチュエータである。リニアアクチュエータ47は、コイルに向けて後記する制御信号に係る電流を流すことにより、コイルと永久磁石とが発生する磁界にしたがって、慣性マス41をロッド部35の軸方向に沿って揺動駆動する機能を有する。
第2インシュレータ33には、第2インシュレータ33それ自体の加速度を検出する加速度センサ49Aが設けられている。加速度センサ49Aは、本発明の“誤差信号検出部”に相当する。
〔本発明に係る課題の整理〕
ここで、本発明に係る課題について、図3A〜図3C、および、図4を参照して整理する。図3Aは、トルクロッド19の受ける静トルクが小さい場合に、リニアアクチュエータ47のコイルに基準信号(エンジンの回転速度情報に基づく振動周波数に相関する)に係る電流を流したときの、第2インシュレータ33のふるまいを表す説明図である。図3B,図3Cは、トルクロッド19の受ける静トルクが大きい場合(車両Caの加速時、または、車両Caの減速時)に、リニアアクチュエータ47のコイルに基準信号に係る電流を流したときの、第2インシュレータ33のふるまいを表す説明図である。図4は、静トルクに起因してトルクロッド19に生じる加重に対する、ロッド部35の軸方向における第2軸部材33bの変位特性を表す図である。
トルクロッド19の受ける静トルクが小さい場合に、リニアアクチュエータ47のコイルに基準信号に係る電流を流すと、図3Aに示すように、第2インシュレータ33において、第2軸部材33bは、第1および第2ストッパ33d1,33d2の間の、中間位置に存するようにふるまう。このとき、静トルクに基づく加重の値は、図4に示す−L1〜+L1に係る領域の範囲内にある。加重に対する変位特性線図は、図4に示すように、その傾きθ0が一定の線形となる。
要するに、図4に示す−L1〜+L1に係る領域の範囲内では、相殺振動発生部37から加速度センサ49A(誤差信号検出部)に到るまでの模擬振動伝達特性は、ほぼ線形の特性を維持する。
一方、トルクロッド19の受ける静トルクが所定値を超えて大きい(図4の荷重が正の向きに大きい)場合(例えば車両Caの加速時)に、リニアアクチュエータ47のコイルに基準信号に係る電流を流すと、図3Bに示すように、第2インシュレータ33において、第2軸部材33bは、第2ストッパ33d2に突き当たるようにふるまう。このとき、静トルクに基づく加重の値は、図4に示す+L1を超える領域にある。加重に対する変位特性線図は、図4に示すように、変位点TP1に係る変位x1を境に、その傾きθ0がθ1へと減少し非線形となる。
要するに、相殺振動発生部37から加速度センサ49A(誤差信号検出部)に到るまでの模擬振動伝達特性は、変位点TP1に係る変位x1を境に、線形から非線形へと変わる。
また、トルクロッド19の受ける静トルクが所定値を超えて大きい(図4の荷重が負の向きに大きい)場合(例えば車両Caの減速時)に、リニアアクチュエータ47のコイルに基準信号に係る電流を流すと、図3Cに示すように、第2インシュレータ33において、第2軸部材33bは、第1ストッパ33d1に突き当たるようにふるまう。このとき、静トルクに基づく加重の値は、図4に示す−L1を下回る領域にある。加重に対する変位特性線図は、図4に示すように、変位点TP2に係る変位x1を境に、その傾きθ0がθ2へと大きく減少し非線形となる。
要するに、相殺振動発生部37から加速度センサ49A(誤差信号検出部)に到るまでの模擬振動伝達特性は、変位点TP2に係る変位x1を境に、線形から非線形へと変わる。
以上をまとめると、第2軸部材33bが第1または第2ストッパ33d1,33d2のいずれかに突き当たると、第2軸部材33bと第2筒状部材33aとの間の支持関係は、弾性支持から略剛体支持へと変わる。かかる略剛体支持状態でエンジンの燃焼変動に起因するトルク変動(動トルク)が生じると、車体21側に対して前記の動トルクが直接入力される。このため、エンジン13から車体21側へ伝達される振動を低減する効果が損なわれるおそれがあった。
特に、燃費向上効果を狙った可変シリンダエンジンや過給器によりトルクを増加させるターボエンジンなどでは、エンジン側軸部材がエンジン側筒状部材のストッパに突き当たった略剛体支持状態で車体側に対して前記の動トルクが直接入力されると、車室内にこもり音が生じたり、ステアリングホイールやアクセルペダルを介して運転者にブルブルする振動が伝わったりするなど、走行環境の快適性が著しく損なわれるおそれがあった。
〔本発明に係る能動振動低減装置11の概要〕
本発明に係る能動振動低減装置11では、参照信号生成部は、補正テーブル記憶部の記憶内容のなかから、静トルク推定部で推定されたエンジン13の静トルクに対応する補正テーブルを切替えて用いることにより、相殺振動発生部から誤差信号検出部に到るまでの模擬振動伝達特性を補正し、補正後の模擬振動伝達特性を用いて参照信号を生成する構成を採用することとした。このため、不正な模擬振動伝達特性を用いることで不正な参照信号を生成するといった不正の連鎖を抑制することができる。
したがって、本発明に係る能動振動低減装置11によれば、トルクロッド13の軸部材33bが筒状部材33aのストッパ33d1,33d2に突き当たった略剛体支持状態であっても、エンジン13から車体21側へ伝達される振動を低減し快適な走行環境を維持することができる。
〔本発明の第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aの概略構成〕
次に、本発明の第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aの概略構成について、図5A、図5B、および図6を参照して説明する。図5Aは、本発明の第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aの概略構成を表すブロック図である。図5Bは、本発明の第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aにおける各部の内部構成を表すブロック図である。図6は、補正テーブル記憶部71Aに記憶される三次元補正テーブルの例を表す説明図である。
なお、図5Bでは、図面のわかりやすさを担保する目的で、能動振動低減装置11Aが有する複数の機能部材のうち、周波数算出部51、D/A変換部57、信号増幅部59、信号増幅部61、A/D変換部63、および、補正テーブル記憶部71Aの記載が省略されている。
本発明の第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aは、図5Aに示すように、周波数算出部51、基準信号生成部53、適応フィルタ55、D/A変換部57、信号増幅部59、相殺振動発生部37を有するトルクロッド19、加速度センサ49A、信号増幅部61、A/D変換部63、参照信号生成部65、フィルタ係数更新部67、静トルク推定部69、および、補正テーブル記憶部71Aを備えて構成される。
なお、周波数算出部51、基準信号生成部53、適応フィルタ55、D/A変換部57、信号増幅部59、信号増幅部61、A/D変換部63、参照信号生成部65、フィルタ係数更新部67、静トルク推定部69、および、補正テーブル記憶部71Aといった各種機能部は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを備えたマイクロコンピュータ50により構成される。マイクロコンピュータ50は、ROMに記憶されているプログラムを読み出して実行し、前記の各種機能部の実行制御を遂行する機能を有する。
図5Aに示す周波数算出部51は、エンジン13の回転速度情報に基づいて振動周波数を算出する機能を有する。
なお、エンジン13の回転速度の急激な変化に適応制御を追従させるため、エンジンの回転速度情報として遅延の生じないアナログタコパルス信号を採用することができる。
図5Aおよび図5Bに示す基準信号生成部53は、周波数算出部51で算出された振動周波数に相関する基準信号を生成する機能を有する。基準信号生成部53における基準信号は、図5Bに示すように、余弦波信号RXおよび正弦波信号RYとして生成される。
本発明の“制御信号生成部”に相当する適応フィルタ55は、図5Aおよび図5Bに示すように、基準信号生成部53で生成された基準信号RX,RYにフィルタ係数A,Bを作用させる適応処理を施すことでエンジン13から車体21側へ伝達される振動を低減するための制御信号を生成する機能を有する。適応フィルタ55としては、例えば、適応ノッチフィルタやFIRフィルタを適宜用いることができる。
詳しく述べると、適応フィルタ55は、図5Bに示すように、フィルタ係数Aを有する第1適応フィルタ55aと、フィルタ係数Bを有する第2適応フィルタ55bと、加算部ad1とから構成される。第1適応フィルタ55aは、基準信号生成部53で生成された基準信号のうち余弦波信号RXを入力し、余弦波信号RXにフィルタ係数Aを乗算して得た第1制御信号(A×RX)を出力する機能を有する。第2適応フィルタ55bは、基準信号生成部53で生成された基準信号のうち正弦波信号RYを入力し、正弦波信号RYにフィルタ係数Bを乗算して得た第2制御信号(B×RY)を出力する機能を有する。加算部ad1は、第1制御信号(A×RX)と、第2制御信号(B×RY)とを加算して得た第3制御信号(A×RX)+(B×RY)を出力する機能を有する。
図5Aに示すD/A変換部57は、適応フィルタ55で生成されたデジタル信号である第3制御信号(A×RX)+(B×RY)を、アナログ信号に変換する機能を有する。
図5Aに示す信号増幅部59は、D/A変換部57でアナログ信号に変換された第3制御信号(A×RX)+(B×RY)のゲインを、所定値に増幅する機能を有する。
図5Aおよび図5Bに示す相殺振動発生部37は、第3制御信号(A×RX)+(B×RY)に基づく相殺振動を慣性マス41に発生させる機能を有する。
本発明の“誤差信号検出部”に相当する加速度センサ49Aは、図5Aおよび図5Bに示すように、エンジン13の振動と、相殺振動発生部37で発生される相殺振動との誤差に係る誤差信号eを検出する機能を有する。
なお、図5Aおよび図5Bに示す記号“C”は、トルクロッド19において、相殺振動発生部37から加速度センサ49Aに到るまでの模擬振動伝達特性を表す。
図5Aに示す信号増幅部61は、加速度センサ49Aで検出された誤差信号eのゲインを、所定値に増幅する機能を有する。
図5Aに示すA/D変換部63は、信号増幅部61で増幅されたアナログ信号である誤差信号eを、デジタル信号に変換する機能を有する。
図5Aおよび図5Bに示す参照信号生成部65は、相殺振動発生部37から加速度センサ49Aに到るまでの模擬振動伝達特性の推定値C^(“C^”とは、模擬振動伝達特性Cの推定値であることを表す。)に基づいて、基準信号RX,RYを補正した参照信号を生成する機能を有する。ここで、模擬振動伝達特性の推定値C^は、図5Bに示すように、実部の模擬振動伝達特性Crと、虚部の模擬振動伝達特性Ciとを含む。
詳しく述べると、参照信号生成部65は、後記する静トルク推定部69で推定されたエンジン13の静トルク、後記する補正テーブル記憶部71Aの記憶内容、および、振動周波数に基づいて得られる模擬振動伝達特性の推定値C^を用いて、基準信号RX,RYを補正した参照信号を生成する機能を有する。
前記の機能を実現するために、参照信号生成部65は、図5Bに示すように、実部の模擬振動伝達特性Crをフィルタ係数として有する第1および第3補正フィルタ65a,65cと、虚部の模擬振動伝達特性Ciをフィルタ係数として有する第2および第4補正フィルタ65b,65dと、加算部ad2と、減算部sb1とから構成される。
第1補正フィルタ65aは、基準信号生成部53で生成された基準信号のうち余弦波信号RXを入力し、余弦波信号RXに実部フィルタ係数Crを乗算して得た第1参照信号(Cr×RX)を出力する機能を有する。第2補正フィルタ65bは、基準信号生成部53で生成された基準信号のうち正弦波信号RYを入力し、正弦波信号RYに虚部フィルタ係数Ciを乗算して得た第2参照信号(Ci×RY)を出力する機能を有する。
なお、実部フィルタ係数Crとしては、例えば図6に示すように、エンジン回転周波数fの複数の値域ごとに異なる値が設定される。同様に、虚部フィルタ係数Ciとしては、例えば図6に示すように、エンジン回転周波数fの複数の値域ごとに異なる値が設定される。要するに、実部フィルタ係数Crおよび虚部フィルタ係数Ciは、例えば図6に示すように、いずれもエンジン回転周波数fをパラメータとする関数(Cr(f)/Ci(f))として表現することができる。そこで、以下の説明では、実部フィルタ係数CrをCr(f)と表し、虚部フィルタ係数CiをCi(f)と表す場合がある。
第3補正フィルタ65cは、基準信号生成部53で生成された基準信号のうち正弦波信号RYを入力し、正弦波信号RYに実部フィルタ係数Crを乗算して得た第3参照信号(Cr×RY)を出力する機能を有する。第4補正フィルタ65dは、基準信号生成部53で生成された基準信号のうち余弦波信号RXを入力し、余弦波信号RXに虚部フィルタ係数Ciを乗算して得た第4参照信号(Ci×RX)を出力する機能を有する。
加算部ad2は、第1参照信号(Cr×RX)と第2参照信号(Ci×RY)とを加算して得た第5参照信号(Cr×RX)+(Ci×RY)を出力する機能を有する。
減算部sb1は、第3参照信号(Cr×RY)から第4参照信号(Ci×RX)を減算して得た第6参照信号(Cr×RY)−(Ci×RX)を出力する機能を有する。
図5Aおよび図5Bに示すフィルタ係数更新部67は、誤差信号eと参照信号とに基づいて適応フィルタ55のフィルタ係数を更新する機能を有する。具体的には、フィルタ係数更新部67は、参照信号生成部65で補正後の参照信号を用い、誤差信号eが最小となるように適応処理を行う適応制御アルゴリズムであるLMS(Least Mean Square)の演算式に基づいて、適応フィルタ55のフィルタ係数を更新する。
詳しく述べると、フィルタ係数更新部67は、図5Bに示すように、第1適応アルゴリズムを有する第1フィルタ係数更新部67aと、第2適応アルゴリズムを有する第2フィルタ係数更新部67bとを含んで構成される。第1適応アルゴリズムおよび第2適応アルゴリズムは、例えば、前記のLMSを好適に用いることができる。
第1フィルタ係数更新部67aは、誤差信号eと、参照信号生成部65で生成された第5参照信号(Cr×RX)+(Ci×RY)とを、LMSの演算式(下記の式1参照)に代入して演算を行うことにより、第1適応フィルタ55aのフィルタ係数Aを更新する機能を有する。
n+1 =A−μ×e×{Cr(f)×RX+Ci(f)×RY)} (式1)
ただし、μは、ステップサイズパラメータ(Step Size Parameter)と呼ばれる、適応フィルタ55における1回の更新の大きさを決定するためのパラメータである。eは、誤差信号である。
第2フィルタ係数更新部67bは、誤差信号eと、参照信号生成部65で生成された第6参照信号(Cr×RY)−(Ci×RX)とを、LMSの演算式(下記の式2参照)に代入して演算を行うことにより、第2適応フィルタ55bのフィルタ係数Bを更新する機能を有する。
n+1 =B−μ×e×{Cr(f)×RY−Ci(f)×RX)} (式2)
なお、適応フィルタ55におけるフィルタ係数A,Bの更新頻度は、例えば、約3000回/秒程度に設定すればよい。
図5Aおよび図5Bに示す静トルク推定部69は、エンジン13の回転速度情報および負荷情報、アクセル開度情報、並びに、ギヤポジション情報などに基づいてエンジン13の静トルクを推定する機能を有する。ただし、静トルク推定部69は、エンジン13の回転速度情報および負荷情報があれば、エンジン13の静トルクを推定することができる。アクセル開度情報やギヤポジション情報などは、エンジン13の静トルクに係る推定精度を高める必要がある場合に、補助的に用いることができる。
図5Aに示す補正テーブル記憶部71Aは、図6に示すように、エンジン13の静トルクに係る相互に異なる複数の値域毎に関連付けて、振動周波数の相互に異なる複数の値域毎に対応する模擬振動伝達特性に係る補正テーブルをそれぞれ記憶する機能を有する。
なお、図6に示すような三次元補正テーブルは、車種毎や車種グレード毎に、実験的にまたはシミュレーション(これらの組み合わせを含む)を行うことにより設定することができる。
具体的には、例えば、三次元補正テーブルを実験的に設定する際には、測定用の実車を用いて、エンジン13の静トルクを第1の値域に設定した状態で、振動周波数の相互に異なる複数の値域毎に、対応する模擬振動伝達特性Cr,Ciをそれぞれ測定する。エンジン13の静トルクに係る第1の値域に関する測定が終了すると、エンジン13の静トルクを第1の値域とは異なる第2の値域に設定した状態で、前記と同様に、振動周波数の相互に異なる複数の値域毎に、対応する模擬振動伝達特性Cr,Ciをそれぞれ測定する。エンジン13の静トルクに係る第2の値域に関する測定が終了すると、エンジン13の静トルクを第1および第2の値域とは異なる第3の値域に設定した状態で、前記と同様に、振動周波数の相互に異なる複数の値域毎に、対応する模擬振動伝達特性Cr,Ciをそれぞれ測定する。以下同様の手順を用いて、エンジン13の静トルクに係る相互に異なる複数の値域毎に関連付けて、振動周波数の相互に異なる複数の値域毎に対応する模擬振動伝達特性Cr,Ciに係る補正テーブルを実測により求めることにより、三次元補正テーブルを設定する。ただし、三次元補正テーブルを設定するにあたっては、前記の実験的な手順に代えて、または加えて、シミュレーションによる手順を用いてもよい。
〔本発明の第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aの動作〕
次に、本発明の第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aの動作について説明する。
周波数算出部51は、エンジン13の回転速度情報に基づいて振動周波数を算出する。基準信号生成部53は、周波数算出部51で算出された振動周波数に相関する基準信号として余弦波信号RXおよび正弦波信号RYを生成する。
適応フィルタ55は、基準信号生成部53で生成された基準信号(余弦波信号RXおよび正弦波信号RY)にフィルタ係数A,Bを作用させる適応処理を施すことでエンジン13から車体21側へ伝達される振動を低減するための制御信号を生成する。
詳しく述べると、適応フィルタ55において、第1適応フィルタ55aは、基準信号生成部53で生成された基準信号のうち余弦波信号RXを入力し、余弦波信号RXにフィルタ係数Aを乗算して得た第1制御信号(A×RX)を出力する。第2適応フィルタ55bは、基準信号生成部53で生成された基準信号のうち正弦波信号RYを入力し、正弦波信号RYにフィルタ係数Bを乗算して得た第2制御信号(B×RY)を出力する。加算部ad1は、第1制御信号(A×RX)と、第2制御信号(B×RY)とを加算して得た第3制御信号(A×RX)+(B×RY)を出力する。これにより、第3制御信号(A×RX)+(B×RY)が、適応フィルタ55において生成される。
適応フィルタ55で生成されたデジタル信号である第3制御信号(A×RX)+(B×RY)は、D/A変換部57においてアナログ信号に変換された後、信号増幅部59において、制御信号のゲインが、所定値に増幅されて、相殺振動発生部37に供給される。これを受けて相殺振動発生部37は、制御信号に基づく相殺振動を慣性マス41に発生させる。
加速度センサ49Aは、エンジン13の振動と、相殺振動発生部37で発生される相殺振動との干渉結果である誤差信号eを検出する。加速度センサ49Aで検出された誤差信号eは、信号増幅部61において、誤差信号eのゲインが所定値に増幅された後、A/D変換部63においてデジタル信号に変換されて、フィルタ係数更新部67にフィードバックされる。
参照信号生成部65は、静トルク推定部69で推定されたエンジン13の静トルク、補正テーブル記憶部71Aの記憶内容、および、振動周波数に基づいて得られる模擬振動伝達特性C^を用いて、参照信号を生成する。具体的には、参照信号生成部65は、前記の手順により得られた模擬振動伝達特性C^に基づいて、基準信号RX,RYを補正した参照信号を生成する。
詳しく述べると、参照信号生成部65において、第1補正フィルタ65aは、基準信号生成部53で生成された基準信号のうち余弦波信号RXを入力し、余弦波信号RXに実部フィルタ係数Crを乗算して得た第1参照信号(Cr×RX)を出力する。第2補正フィルタ65bは、基準信号生成部53で生成された基準信号のうち正弦波信号RYを入力し、正弦波信号RYに虚部フィルタ係数Ciを乗算して得た第2参照信号(Ci×RY)を出力する。
また、参照信号生成部65において、第3補正フィルタ65cは、基準信号生成部53で生成された基準信号のうち正弦波信号RYを入力し、正弦波信号RYに実部フィルタ係数Crを乗算して得た第3参照信号(Cr×RY)を出力する。第4補正フィルタ65dは、基準信号生成部53で生成された基準信号のうち余弦波信号RXを入力し、余弦波信号RXに虚部フィルタ係数Ciを乗算して得た第4参照信号(Ci×RX)を出力する。
そして、参照信号生成部65において、加算部ad2は、第1参照信号(Cr×RX)と第2参照信号(Ci×RY)とを加算して得た第5参照信号(Cr×RX)+(Ci×RY)を出力する。また、減算部sb1は、第3参照信号(Cr×RY)から第4参照信号(Ci×RX)を減算して得た第6参照信号(Cr×RY)−(Ci×RX)を出力する。これにより、第5参照信号(Cr×RX)+(Ci×RY)、および、第6参照信号(Cr×RY)−(Ci×RX)が、参照信号生成部65において生成される。
フィルタ係数更新部67は、加速度センサ49Aで検出された誤差信号eと、参照信号生成部65で生成された参照信号(第5参照信号(Cr×RX)+(Ci×RY)、および、第6参照信号(Cr×RY)−(Ci×RX)とに基づいて、適応フィルタ55のフィルタ係数A,Bをそれぞれ更新する。具体的には、フィルタ係数更新部67は、参照信号生成部65で補正後の参照信号(第5参照信号(Cr×RX)+(Ci×RY)、および、第6参照信号(Cr×RY)−(Ci×RX)を用い、誤差信号eが最小となるように適応処理を行う適応制御アルゴリズムであるLMS(Least Mean Square)の演算式(式1,式2参照)に基づいて、適応フィルタ55のフィルタ係数A,Bをそれぞれ更新する。
〔本発明の第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aの作用効果〕
次に、本発明の第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aの作用効果について、図7A,図7Bを参照して説明する。図7Aは、エンジン13の回転速度を変化させたときの第1実施形態に係る適応制御の基本次数成分に関する制振効果(車室内騒音)を、適応制御をオフした場合と対比して表す説明図、図7Bは、エンジン13の回転速度を変化させたときの第1実施形態に係る適応制御の制振効果(ステアリング振動)を、適応制御をオフした場合と対比して表す説明図である。
本発明の第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aでは、参照信号生成部65は、補正テーブル記憶部71Aの記憶内容のなかから、静トルク推定部69で推定されたエンジン13の静トルクに対応する補正テーブルを切替えて用いることにより、相殺振動発生部37から加速度センサ49Aに到るまでの模擬振動伝達特性Cr,Ciを補正し、補正後の模擬振動伝達特性Cr,Ciを用いて参照信号(第5参照信号(Cr×RX)+(Ci×RY)、および、第6参照信号(Cr×RY)−(Ci×RX)を生成する構成を採用することとした。このため、不正な模擬振動伝達特性を用いることで不正な参照信号を生成するといった不正の連鎖を抑制することができる。
したがって、本発明の第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aによれば、トルクロッド13の軸部材33bが筒状部材33aのストッパ33d1,33d2に突き当たった略剛体支持状態であっても、エンジン13から車体21側へ伝達される振動を低減し、これをもって、不快な車室内騒音およびステアリング振動を大幅に抑制して(図7A,図7B参照)、快適な走行環境を維持することができる。
また、本発明の第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aでは、慣性マス41を、該慣性マス41とロッド部35との間に介装されるボールベアリング機構43a,43bを用いて、ロッド部35に対し該ロッド部35の軸方向に沿って揺動自在に支持する構成を採用した。
本発明の第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aによれば、慣性マス41を、慣性マス41とロッド部35との間に介装される不図示の板ばねを用いて、ロッド部35に対し該ロッド部35の軸方向に沿って揺動自在に支持する比較例と比べて、ロッド部35の放射方向に係る振動入力に起因するボールベアリング機構43a,43bの疲労や損傷をほとんど生じないため、その耐久性を飛躍的に向上することができる。
〔本発明の第2実施形態に係る能動振動低減装置11Bの概略構成〕
次に、本発明の第2実施形態に係る能動振動低減装置11Bの概略構成について、図8A、図8B、および図9を参照して説明する。図8Aは、本発明の第2実施形態に係る能動振動低減装置11Bの概略構成を表すブロック図である。図8Bは、本発明の第2実施形態に係る能動振動低減装置11Bにおける各部の内部構成を表すブロック図である。図9は、補正テーブル記憶部71Bに記憶される三次元補正テーブルの例を表す説明図である。
なお、図8Bでは、図面のわかりやすさを担保する目的で、能動振動低減装置11Bが有する複数の機能部材のうち、周波数算出部51、D/A変換部57、信号増幅部59、信号増幅部61、A/D変換部63、および、補正テーブル記憶部71Bの記載が省略されている。
第2実施形態に係る能動振動低減装置11Bは、第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aと基本的な構成要素が共通している。そこで、第1および第2実施形態間の相違部分について説明することで、第2実施形態に係る能動振動低減装置11Bの全体説明に代えることとする。
第2実施形態に係る能動振動低減装置11Bは、例えば、エンジン13の静トルクを推定するための、エンジン13の回転速度情報および負荷情報を取得できない環境の車両や、簡素な構成をもって低コストで本発明に係る能動振動低減装置11を導入する必要がある場合などに用いて好ましい適応制御機能を提供するものである。
具体的には、第2実施形態に係る能動振動低減装置11Bでは、図8Aおよび図8Bに示すように、第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aが備えている静トルク推定部69が省略されている。その代わりに、第2実施形態に係る能動振動低減装置11Bでは、図8Aおよび図8Bに示すように、誤差信号eのうちDC(直流)成分を抽出するDC成分抽出部73が備えられている。また、第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aが備えている加速度センサ49Aに代えて、第2実施形態に係る能動振動低減装置11Bでは、第1または第2ストッパ33d1,33d2に対する第2軸部材33bの加重を検出する加重検出センサ49B(誤差信号検出部)が備えられている。
また、第2実施形態に係る補正テーブル記憶部71Bは、図9に示すように、第1または第2ストッパ33d1,33d2に対する第2軸部材33bの加重に係る相互に異なる複数の値域毎に関連付けて、振動周波数の相互に異なる複数の値域毎に対応する模擬振動伝達特性に係る補正テーブルをそれぞれ記憶する機能を有する。
〔本発明の第2実施形態に係る能動振動低減装置11Bの動作〕
次に、本発明の第2実施形態に係る能動振動低減装置11Bの動作について説明する。
周波数算出部51は、第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aと同様に、エンジン13の回転速度情報に基づいて振動周波数を算出する。基準信号生成部53は、周波数算出部51で算出された振動周波数に相関する基準信号として余弦波信号RXおよび正弦波信号RYを生成する。
適応フィルタ55は、第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aと同様に、基準信号生成部53で生成された基準信号(余弦波信号RXおよび正弦波信号RY)にフィルタ係数A,Bを作用させる適応処理を施すことでエンジン13から車体21側へ伝達される振動を低減するための第3制御信号(A×RX)+(B×RY)を生成する。
適応フィルタ55で生成されたデジタル信号である第3制御信号(A×RX)+(B×RY)は、第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aと同様に、D/A変換部57においてアナログ信号に変換された後、信号増幅部59において、第3制御信号のゲインが、所定値に増幅されて、相殺振動発生部37に供給される。これを受けて相殺振動発生部37は、制御信号に基づく相殺振動を慣性マス41に発生させる。
加重センサ49Bは、エンジン13の振動と、相殺振動発生部37で発生される相殺振動との干渉結果である誤差信号eを検出する。加重センサ49Bで検出された誤差信号eは、信号増幅部61において、誤差信号eのゲインが所定値に増幅された後、A/D変換部63においてデジタル信号に変換されて、フィルタ係数更新部67にフィードバックされると共に、DC成分抽出部73へと送られる。DC成分抽出部73では、誤差信号eに含まれる直流成分が抽出され、抽出された直流成分(第1または第2ストッパ33d1,33d2に対する第2軸部材33bの加重)の情報が参照信号生成部65へと供給される。
参照信号生成部65は、DC成分抽出部73で抽出された、誤差信号eに含まれる直流成分(第1または第2ストッパ33d1,33d2に対する第2軸部材33bの加重)の情報、補正テーブル記憶部71Aの記憶内容、および、振動周波数に基づいて得られる模擬振動伝達特性C^を用いて、参照信号を生成する。具体的には、参照信号生成部65は、前記の手順により得られた模擬振動伝達特性C^に基づいて、第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aと同様に、基準信号RX,RYを補正した参照信号(第5参照信号(Cr×RX)+(Ci×RY)、および、第6参照信号(Cr×RY)−(Ci×RX)を生成する。
フィルタ係数更新部67は、加重センサ49Bで検出された誤差信号eと、参照信号生成部65で生成された参照信号(第5参照信号(Cr×RX)+(Ci×RY)、および、第6参照信号(Cr×RY)−(Ci×RX)とに基づいて、適応フィルタ55のフィルタ係数A,Bをそれぞれ更新する。具体的には、フィルタ係数更新部67は、参照信号生成部65で補正後の参照信号(第5参照信号(Cr×RX)+(Ci×RY)、および、第6参照信号(Cr×RY)−(Ci×RX)を用い、誤差信号eが最小となるように適応処理を行う適応制御アルゴリズムであるLMSの演算式(式1,式2参照)に基づいて、適応フィルタ55のフィルタ係数A,Bをそれぞれ更新する。
〔本発明の第2実施形態に係る能動振動低減装置11Bの作用効果〕
本発明の第2実施形態に係る能動振動低減装置11Bでは、第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aが備えている静トルク推定部69が省略されている。その代わりに、第2実施形態に係る能動振動低減装置11Bでは、誤差信号eのうちDC(直流)成分を抽出するDC成分抽出部73が備えられている。また、第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aが備えている加速度センサ49Aに代えて、第2実施形態に係る能動振動低減装置11Bでは、第1または第2ストッパ33d1,33d2に対する第2軸部材33bの加重を検出する加重検出センサ49Bが備えられている。
したがって、本発明の第2実施形態に係る能動振動低減装置11Bによれば、例えば、エンジン13の静トルクを推定するための、エンジン13の回転速度情報および負荷情報を取得できない環境の車両や、簡素な構成をもって低コストで本発明に係る能動振動低減装置11を導入する必要がある場合などに用いて好ましい適応制御機能を提供することができる。
〔本発明の第3実施形態に係る能動振動低減装置11Cの概略構成〕
次に、本発明の第3実施形態に係る能動振動低減装置11Cの概略構成について、図10Aおよび図10Bを参照して説明する。図10Aは、本発明の第3実施形態に係る能動振動低減装置11Cの概略構成を表すブロック図である。図10Bは、本発明の第3実施形態に係る能動振動低減装置11Cにおける各部の内部構成を表すブロック図である。
なお、図10Bでは、図面のわかりやすさを担保する目的で、能動振動低減装置11Cが有する複数の機能部材のうち、周波数算出部51、D/A変換部57、信号増幅部59、信号増幅部61、A/D変換部63、および、補正テーブル記憶部71Cの記載が省略されている。
第3実施形態に係る能動振動低減装置11Cは、第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aと基本的な構成要素が共通している。そこで、第1および第3実施形態間の相違部分について説明することで、第3実施形態に係る能動振動低減装置11Cの全体説明に代えることとする。
第3実施形態に係る能動振動低減装置11Cは、相殺振動の早期安定化(最適化)を図る用途に用いて好ましい適応制御機能を提供するものである。
具体的には、第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aでは、適応フィルタ55を一組備えているのに対し、第3実施形態に係る能動振動低減装置11Cでは、図10Aおよび図10Bに示すように、第1実施形態に係る適応フィルタ55と略共通の機能を有する適応フィルタ55−1に加えて、さらにひとつの適応フィルタ55−2(第1実施形態に係る適応フィルタ55と略共通の機能を有する)を備えている。
適応フィルタ55−1は、図10Bに示すように、フィルタ係数Aを有する第1−1適応フィルタ55−1aと、フィルタ係数Bを有する第2−1適応フィルタ55−1bと、加算部ad1とから構成される。第1−1適応フィルタ55aは、基準信号生成部53で生成された基準信号のうち余弦波信号RXを入力し、余弦波信号RXにフィルタ係数Aを乗算して得た第1制御信号(A×RX)を出力する機能を有する。第2−1適応フィルタ55−1bは、基準信号生成部53で生成された基準信号のうち正弦波信号RYを入力し、正弦波信号RYにフィルタ係数Bを乗算して得た第2制御信号(B×RY)を出力する機能を有する。加算部ad1は、第1制御信号(A×RX)と、第2制御信号(B×RY)とを加算して得た第3制御信号(A×RX)+(B×RY)を出力する機能を有する。
適応フィルタ55−2は、図10Bに示すように、フィルタ係数Aを有する第1−2適応フィルタ55−2aと、フィルタ係数Bを有する第2−2適応フィルタ55−2bと、加算部ad4とから構成される。第1−2適応フィルタ55−2aは、参照信号生成部65で生成された第5参照信号(Cr×RX)+(Ci×RY)を入力し、第5参照信号にフィルタ係数Aを乗算して得た第7制御信号A×{(Cr×RX)+(Ci×RY)}を出力する機能を有する。第2−2適応フィルタ55−2bは、参照信号生成部65で生成された第6参照信号(Cr×RY)−(Ci×RX)を入力し、第6参照信号にフィルタ係数Bを乗算して得た第8制御信号B×{(Cr×RY)−(Ci×RX)}を出力する機能を有する。加算部ad4は、前記の第7制御信号と、前記の第8制御信号とを加算して得た第9制御信号を出力する機能を有する。
また、第3実施形態に係る能動振動低減装置11Cでは、図10Aおよび図10Bに示すように、適応フィルタ55−2から出力される第9制御信号を入力し、この第9制御信号に所定の安定化定数αを乗算して補正した第10制御信号を出力する定数乗算部65、および、定数乗算部65の第10制御信号と、誤差信号eとを加算する加算部ad3が備えられている。
第3実施形態に係る補正テーブル記憶部71Cは、第1実施形態に係る補正テーブル記憶部71Aと同じである。すなわち、第3実施形態に係る補正テーブル記憶部71Cは、エンジン13の静トルクに係る相互に異なる複数の値域毎に関連付けて、振動周波数の相互に異なる複数の値域毎に対応する模擬振動伝達特性に係る補正テーブルをそれぞれ記憶する機能を有する。
〔本発明の第3実施形態に係る能動振動低減装置11Cの動作〕
次に、本発明の第3実施形態に係る能動振動低減装置11Cの動作について説明する。
周波数算出部51は、第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aと同様に、エンジン13の回転速度情報に基づいて振動周波数を算出する。基準信号生成部53は、周波数算出部51で算出された振動周波数に相関する基準信号として余弦波信号RXおよび正弦波信号RYを生成する。
適応フィルタ55−1は、第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aと同様に、基準信号生成部53で生成された基準信号(余弦波信号RXおよび正弦波信号RY)にフィルタ係数A,Bを作用させる適応処理を施すことでエンジン13から車体21側へ伝達される振動を低減するための第3制御信号(A×RX)+(B×RY)を生成する。
適応フィルタ55で生成されたデジタル信号である第3制御信号(A×RX)+(B×RY)は、第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aと同様に、D/A変換部57においてアナログ信号に変換された後、信号増幅部59において、第3制御信号のゲインが、所定値に増幅されて、相殺振動発生部37に供給される。これを受けて相殺振動発生部37は、制御信号に基づく相殺振動を慣性マス41に発生させる。
加速度センサ49Cは、エンジン13の振動と、相殺振動発生部37で発生される相殺振動との干渉結果である誤差信号eを検出する。加速度センサ49Cで検出された誤差信号eは、信号増幅部61において、誤差信号eのゲインが所定値に増幅された後、A/D変換部63においてデジタル信号に変換されて、後記の加算部ad3に供給される。
一方、適応フィルタ55−2において、第1−2適応フィルタ55−2aは、図10Bに示すように、参照信号生成部65で生成された第5参照信号(Cr×RX)+(Ci×RY)を入力し、第5参照信号にフィルタ係数Aを乗算して得た第7制御信号A×{(Cr×RX)+(Ci×RY)}を出力する。第2−2適応フィルタ55−2bは、参照信号生成部65で生成された第6参照信号(Cr×RY)−(Ci×RX)を入力し、第6参照信号にフィルタ係数Bを乗算して得た第8制御信号B×{(Cr×RY)−(Ci×RX)}を出力する。加算部ad4は、前記の第7制御信号と、前記の第8制御信号とを加算して得た第9制御信号を出力する。したがって、前記の第9制御信号が、適応フィルタ55−2から出力される。
定数乗算部65は、図10Bに示すように、適応フィルタ55−2から出力される第9制御信号を入力し、この第9制御信号に所定の安定化定数αを乗算して補正した第10制御信号を出力する。
そして、加算部ad3は、定数乗算部65の第10制御信号と、誤差信号eとを加算して出力する。この加算部ad3の出力が、フィルタ係数更新部67にフィードバックされる。
参照信号生成部65は、第1実施形態に係る能動振動低減装置11Aと同様に、静トルク推定部69で推定されたエンジン13の静トルク、補正テーブル記憶部71Cの記憶内容、および、振動周波数に基づいて得られる模擬振動伝達特性C^を用いて、参照信号を生成する。具体的には、参照信号生成部65は、前記の手順により得られた模擬振動伝達特性C^に基づいて、基準信号RX,RYを補正した参照信号を生成する。
フィルタ係数更新部67は、定数乗算部65の第10制御信号および誤差信号eを加算した加算部ad3の出力と、参照信号生成部65で生成された参照信号(第5参照信号(Cr×RX)+(Ci×RY)、および、第6参照信号(Cr×RY)−(Ci×RX)とに基づいて、適応フィルタ55のフィルタ係数A,Bをそれぞれ更新する。具体的には、フィルタ係数更新部67は、参照信号生成部65で補正後の第5参照信号および第6参照信号を用い、定数乗算部65の第10制御信号および誤差信号eを加算した値が最小となるように適応処理を行う適応制御アルゴリズムであるLMSの演算式に基づいて、適応フィルタ55のフィルタ係数A,Bをそれぞれ更新する。
〔本発明の第3実施形態に係る能動振動低減装置11Cの作用効果〕
本発明の第3実施形態に係る能動振動低減装置11Cでは、適応フィルタ55−2から出力される第9制御信号を入力し、この第9制御信号に所定の安定化定数αを乗算して補正した第10制御信号を出力する定数乗算部65、および、定数乗算部65の第10制御信号と、誤差信号eとを加算する加算部ad3が備えられている。
フィルタ係数更新部67は、参照信号生成部65で補正後の第5参照信号および第6参照信号を用い、定数乗算部65の第10制御信号および誤差信号eを加算した値が最小となるように適応処理を行うことにより、適応フィルタ55のフィルタ係数A,Bをそれぞれ更新する。
したがって、本発明の第3実施形態に係る能動振動低減装置11Cによれば、安定化定数α(0<α<1)の値を“0”値から徐々に増加させてゆくアプローチを採ることで、相殺振動の早期安定化(最適化)を的確に遂行することができる。
[その他の実施形態]
以上説明した実施形態は、本発明の具現化例を示したものである。したがって、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならない。本発明はその要旨またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形態で実施することができるからである。
例えば、本発明の実施形態に係る説明において、相殺振動発生部37として、リニアアクチュエータ47を有する態様を例示して説明したが、本発明はこの例に限定されない。相殺振動発生部37としては、ロッド部35の軸方向に沿って慣性マス41を揺動駆動することが可能である限り、いかなる構成を採用してもよい。
また、本発明の実施形態に係る説明において、慣性マス41の外観形状として、直円柱状のものを例示して説明したが、本発明はこの例に限定されない。慣性マス41の外観形状としては、慣性マス41に期待される、ロッド部35の軸方向に沿って揺動駆動する機能を有する限り、いかなる外観形状を採用してもよい。
なお、本発明の実施形態に係る説明において、エンジン13の振動と相殺振動発生部37で発生される相殺振動との差を“誤差”と呼んでいる。ここで、一般に“誤差”とは、期待される値に対するずれの大きさをいう。この一般的な“誤差”の概念を本発明に適用すると、期待される値が、振動のない理想状態に相当し、期待される値に対するずれの大きさが、エンジン13の実際の振動と相殺振動発生部37で発生される相殺振動との差(現実の振動)に相当する。
11A 本発明の第1実施形態に係る能動振動低減装置
11B 本発明の第2実施形態に係る能動振動低減装置
11C 本発明の第3実施形態に係る能動振動低減装置
13 エンジン
15 トランスミッション
17 パワープラント
19 トルクロッド
21 車体
23 慣性主軸のロール軸
25a,25b 一対のマウント部
31 第1インシュレータ
31a 第1筒状部材
31b 第1軸部材
31c 第1空間
31c1 第1弾性部材
33 第2インシュレータ
33a 第2筒状部材
33b 第2軸部材
33c 第2空間
33c1 第2弾性部材
33d1,33d2 第1および第2ストッパ
35 ロッド部
35a 外周壁部
35b 周回状の溝部
37 相殺振動発生部
40 筐体
41 慣性マス
41a 内周壁部
41b,41c 慣性マスの両端部
43a,43b ボールベアリング機構
45 弾性部材
47 リニアアクチュエータ
49A 加速度センサ(誤差信号検出部)
49B 加重センサ(誤差信号検出部)
49C 加速度センサ(誤差信号検出部)
50 マイクロコンピュータ
51 周波数算出部
53 基準信号生成部
55 適応フィルタ(制御信号生成部)
57 D/A変換部
59 信号増幅部
61 信号増幅部
63 A/D変換部
65 参照信号生成部
67 フィルタ係数更新部
69 静トルク推定部
71A,71B,71C 補正テーブル記憶部
73 DC成分抽出部

Claims (4)

  1. 一対のインシュレータおよびロッド部を有し、車体側に対してエンジンを弾性支持するトルクロッドと、
    前記ロッド部に対し該ロッド部の軸方向に沿って揺動自在に支持される慣性マスと、
    を備え、
    前記一対のインシュレータは、筒状部材の内方に、エンジン側または車体側に設けられる軸部材をそれぞれ有し、前記軸部材は、前記筒状部材に対して弾性支持され、
    前記一対のインシュレータのうち少なくとも一方は、前記筒状部材の内周壁部に、前記ロッド部の軸方向に対する前記軸部材の変位を規制するストッパを有する、
    エンジンから車体側へ伝達される振動を低減する能動振動低減装置であって、
    エンジンの回転速度情報に基づく振動周波数に相関する基準信号を生成する基準信号生成部と、
    前記基準信号に適応フィルタのフィルタ係数を作用させる適応処理を施すことでエンジンから車体側へ伝達される振動を低減するための制御信号を生成する制御信号生成部と、
    前記制御信号に基づく相殺振動を前記慣性マスに発生させる相殺振動発生部と、
    前記エンジンの振動と前記相殺振動との誤差に係る誤差信号を検出する誤差信号検出部と、
    前記相殺振動発生部から前記誤差信号検出部に到るまでの模擬振動伝達特性に基づいて前記基準信号を補正した参照信号を生成する参照信号生成部と、
    前記誤差信号と前記参照信号とに基づいて前記適応フィルタの前記フィルタ係数を更新するフィルタ係数更新部と、
    エンジンの回転速度情報および負荷情報に基づいてエンジンの静トルクを推定する静トルク推定部と、
    エンジンの静トルクに係る相互に異なる複数の値域毎に関連付けて、前記振動周波数の相互に異なる複数の値域毎に対応する前記模擬振動伝達特性に係る補正テーブルをそれぞれ記憶する補正テーブル記憶部と、
    を備え、
    前記参照信号生成部は、前記静トルク推定部で推定されたエンジンの静トルク、前記補正テーブル記憶部の記憶内容、および、前記振動周波数に基づいて得られる前記模擬振動伝達特性を用いて、前記参照信号を生成する、
    ことを特徴とする能動振動低減装置。
  2. 一対のインシュレータおよびロッド部を有し、車体側に対してエンジンを弾性支持するトルクロッドと、
    前記ロッド部に対し該ロッド部の軸方向に沿って揺動自在に支持される慣性マスと、
    を備え、
    前記一対のインシュレータは、筒状部材の内方に、エンジン側または車体側に設けられる軸部材をそれぞれ有し、前記軸部材は、前記筒状部材に対して弾性支持され、
    前記一対のインシュレータのうち少なくとも一方は、前記筒状部材の内周壁部に、前記ロッド部の軸方向に対する前記軸部材の変位を規制するストッパを有する、
    エンジンから車体側へ伝達される振動を低減する能動振動低減装置であって、
    エンジンの回転速度情報に基づく振動周波数に相関する基準信号を生成する基準信号生成部と、
    前記基準信号に適応フィルタのフィルタ係数を作用させる適応処理を施すことでエンジンから車体側へ伝達される振動を低減するための制御信号を生成する制御信号生成部と、
    前記制御信号に基づく相殺振動を前記慣性マスに発生させる相殺振動発生部と、
    前記エンジンの振動と前記相殺振動との誤差に係る誤差信号を検出する誤差信号検出部と、
    前記相殺振動発生部から前記誤差信号検出部に到るまでの模擬振動伝達特性に基づいて前記基準信号を補正した参照信号を生成する参照信号生成部と、
    前記誤差信号と前記参照信号とに基づいて前記適応フィルタの前記フィルタ係数を更新するフィルタ係数更新部と、
    前記ストッパに対する前記軸部材の荷重に係る相互に異なる複数の値域毎に関連付けて、前記振動周波数の相互に異なる複数の値域毎に対応する前記模擬振動伝達特性に係る補正テーブルをそれぞれ記憶する補正テーブル記憶部と、
    を備え、
    前記ストッパは、該ストッパに対する前記軸部材の荷重を検出する荷重検出部を有し、
    前記参照信号生成部は、前記荷重検出部で検出された前記ストッパに対する前記軸部材の荷重、前記補正テーブル記憶部の記憶内容、および、前記振動周波数に基づいて得られる前記模擬振動伝達特性を用いて、前記参照信号を生成する、
    ことを特徴とする能動振動低減装置。
  3. 請求項1に記載の能動振動低減装置であって、
    前記慣性マスは、該慣性マスと前記ロッド部との間に介装されるボールベアリング機構を用いて、前記ロッド部に対し該ロッド部の軸方向に沿って揺動自在に支持される、
    ことを特徴とする能動振動低減装置。
  4. 請求項2に記載の能動振動低減装置であって、
    前記慣性マスは、該慣性マスと前記ロッド部との間に介装されるボールベアリング機構を用いて、前記ロッド部に対し該ロッド部の軸方向に沿って揺動自在に支持される、
    ことを特徴とする能動振動低減装置。
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