JP5659664B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents
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- F16C33/416—Massive or moulded comb cages, e.g. snap ball cages formed as one-piece cages, i.e. monoblock comb cages made from plastic, e.g. injection moulded comb cages
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Description
このうちの入力ディスク及び出力ディスクは、相対回転を自在として互いに同心に支持されている。
又、前記各トラニオンは、前記両ディスクの軸方向に関してこれら両ディスクの間部分に設けられ、それぞれの両端部に互いに同心に、且つ、これら両ディスクの中心軸に対して捩れの位置に設けられた枢軸を中心とする揺動変位を自在とされている。
又、前記各支持軸は、前記各トラニオンの内側面から突出する状態で、これら各トラニオン毎に1本ずつ設けられている。
又、前記各パワーローラは、前記各支持軸の周囲に回転自在に支持された状態で、前記両ディスク同士の間に挟持されている。
更に、前記各スラスト転がり軸受は、前記各パワーローラの外側面と前記各トラニオンの内側面との間に設けられている。
又、この保持器は、合成樹脂を射出成形する事により一体に造られたもので、周方向に連続した円環状のリム部と、このリム部の円周方向複数個所に間欠的に形成された、それぞれが径方向に配置された複数の柱部と、円周方向に隣り合う柱部同士の間部分に設けられてそれぞれの内側に前記各玉を1個ずつ、転動自在に保持するポケットとを備えたものである。
更に、前記保持器の軸方向に関して前記各柱部の両側面の一部で、前記内輪軌道及び前記外輪軌道に対向する部分に、これら各柱部とこれら内輪軌道及び外輪軌道との間に存在する空間の一部を塞ぐ凸部が設けられている。
又、前記各柱部に、前記保持器の外周面に開口し、この保持器の軸方向に関して前記凸部と重畳する部分にまで達する空洞を設けている。
そして、この空洞の前記仮想平面に関する断面形状を、前記保持器の軸方向中央部が括れた鼓状としている。
この様な請求項1に記載した発明を実施する場合に、例えば請求項2に記載した発明の様に、前記保持器の直径方向に対し直交する仮想平面に関する前記各空洞の断面積を、開口部からこの保持器の径方向内側に向かうに従って狭くする。
又、請求項3に記載されたトロイダル型無段変速機に於いては、請求項1に記載した発明と同様に、前記各ポケットの内面のうちの円周方向両側面の、前記保持器の直径方向に対し直交する仮想平面に関する断面形状が、前記各ポケットの内面側が凹んだ部分円弧状である。
又、前記各柱部に、前記保持器の外周面に開口し、この保持器の軸方向に関して前記凸部と重畳する部分にまで達する空洞が設けられている。
そして、この空洞を、前記保持器の直径方向に対し直交する仮想平面に関する断面積が、径方向内側に向かうに従って狭くなる径方向外側部分と、この径方向外側部分の径方向内端部に連続し、前記仮想平面に関する断面積が径方向に関して変化しない径方向内側部分とにより構成している。
即ち、前記保持器を構成する各柱部の内部に、この保持器の軸方向に関して前記凸部と重畳する部分にまで達する空洞を設けているので、この軸方向に関する前記各柱部の厚さ寸法を小さく抑えられる。この為、前記保持器を合成樹脂の射出成型により造る際に、前記各柱部を構成する合成樹脂の熱収縮に伴って、これら各柱部の一部に引けと呼ばれる凹みが発生しても、この凹みの深さを小さく抑えられる。特に、この様な引けは、前記空洞の内面側でも生じる為、前記保持器を円滑に回転させる事に対して有害な渦の発生に結び付く、前記凸部の表面に発生する凹みを極く僅少に抑えられる。
尚、前記スラスト転がり軸受を潤滑する為の潤滑油は、前述の特許文献1に記載されている様に、前記パワーローラを支持する支持軸の内部に設けた潤滑油通路から前記スラスト転がり軸受の径方向内側部分に吐出され、前記保持器の設置部分を、径方向内側から外側に向けて流れる。従って、この保持器の外周面に開口した前記空洞部の内部には潤滑油は殆ど進入せず、この空洞部が、前記スラスト転がり軸受を潤滑する為の潤滑油に渦を発生させる等により、前記保持器の回転抵抗を増大させる原因になる事はない。
図1〜4は、請求項3に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、パワーローラを回転自在に支持する為のスラスト玉軸受5a(図13〜14参照)に組み込む保持器10bの形状を改良する点にある。その他の部分の構造及び作用に就いては、前述の図11〜14に記載した、従来から知られている構造と同様である。即ち、トロイダル型無段変速機の基本的な構造及び作用に就いては、前述の図11に示した従来構造と同様である。又、保持器10bの構造を工夫して、前記スラスト玉軸受5aを構成する玉9、9(図11〜14参照)が潤滑油を攪拌する事に伴う、このスラスト玉軸受5aの回転抵抗の増大を抑える点に関しては、前述の図13〜14に記載した、改良した従前の構造と同様である。本例の特徴は、この改良した従前の構造に更に改良を加え、前記保持器10bを合成樹脂の射出成型により造る場合でも、各柱部13b、13bの両側に形成した各凸部15a、15aの表面を含む、前記保持器10bの表面に、前記回転抵抗を低減する上で有害な凹部が形成されるのを抑える点にある。就いては、前述の特許文献1に記載される等により従来から知られており、先に説明した部分の構造及び作用に就いては、重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
尚、前記各柱部13b、13bの先端面に存在する、前記各空洞16、16の開口部が、前記保持器10bの回転抵抗を増大させる原因にならない事は、前述の通りである。又、前記内径側リム部11bの軸方向両端面の一部で、円周方向に関し前記各柱部13b、13b同士の間部分に凹溝17、17を形成して、前記保持器10bの内径側から吐出される潤滑油を、前記各ポケット14b、14b内に効率良く送り込める様にしている。
図5〜10は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合も、上述した実施の形態の第1例の場合と同様に、転動体である玉9、9(図11〜14参照)を、各ポケット14c、14c内に転動自在に保持する様に構成している。従って、これら各ポケット14c、14cの内面に関しても、上述した実施の形態の第1例の場合と同様に、円周方向両側面の、保持器10cの直径方向に対し直交する仮想平面に関する断面形状を、前記各ポケット14c、14cの内面側が凹んだ部分円弧状としている。
この様な形状を有する、前記各空洞16a、16aを、それぞれ前記各柱部13c、13cの中心部に設ける事により、前記保持器10cの軸方向に関する、これら各柱部13c、13cの肉厚の偏りを少なく抑えられる。
その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明を省略する。
2 出力ディスク
3 パワーローラ
4 トラニオン
5、5a スラスト玉軸受
6 内輪軌道
7 外輪
8 外輪軌道
9 玉
10、10a、10b、10c 保持器
11、11a、11b 内径側リム部
12、12a 外径側リム部
13、13a、13b、13c 柱部
14、14a、14b、14c ポケット
15、15a 凸部
16、16a 空洞
17 凹溝
18 径方向外側部分
19 径方向内側部分
Claims (3)
- 相対回転を自在として互いに同心に支持された入力ディスク及び出力ディスクと、これら両ディスクの軸方向に関してこれら両ディスクの間部分に設けられ、それぞれの両端部に互いに同心に、且つ、これら両ディスクの中心軸に対して捩れの位置に設けられた枢軸を中心とする揺動変位を自在とされた複数個のトラニオンと、これら各トラニオンの内側面から突出する状態で、これら各トラニオン毎に1本ずつ設けられた支持軸と、これら各支持軸の周囲に回転自在に支持された状態で前記両ディスク同士の間に挟持された複数個のパワーローラと、これら各パワーローラの外側面と前記各トラニオンの内側面との間に設けられたスラスト転がり軸受とを備え、これら各スラスト転がり軸受は、前記各パワーローラの外側面に形成された内輪軌道と、前記各トラニオンの内側面に設置された外輪の内側面に形成された外輪軌道と、これら内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の玉と、これら各玉を保持する保持器とから成るものであり、この保持器は、合成樹脂を射出成形する事により一体に造られたもので、周方向に連続した円環状のリム部と、このリム部の円周方向複数個所に間欠的に形成された、それぞれが径方向に配置された複数の柱部と、円周方向に隣り合う柱部同士の間部分に設けられてそれぞれの内側に前記各玉を1個ずつ、転動自在に保持するポケットとを備えたものであり、前記保持器の軸方向に関して前記各柱部の両側面の一部で、前記内輪軌道及び前記外輪軌道に対向する部分に、これら各柱部とこれら内輪軌道及び外輪軌道との間に存在する空間の一部を塞ぐ凸部が設けられているトロイダル型無段変速機に於いて、
前記各ポケットの内面のうちの円周方向両側面の、前記保持器の直径方向に対し直交する仮想平面に関する断面形状が、前記各ポケットの内面側が凹んだ部分円弧状であり、
前記各柱部に、前記保持器の外周面に開口し、この保持器の軸方向に関して前記凸部と重畳する部分にまで達する空洞が設けられており、
この空洞の前記仮想平面に関する断面形状が、前記保持器の軸方向中央部が括れた鼓状である事を特徴とするトロイダル型無段変速機。 - 前記保持器の直径方向に対し直交する仮想平面に関する前記各空洞の断面積が、開口部からこの保持器の径方向内側に向かうに従って狭くなる、請求項1に記載したトロイダル型無段変速機。
- 相対回転を自在として互いに同心に支持された入力ディスク及び出力ディスクと、これら両ディスクの軸方向に関してこれら両ディスクの間部分に設けられ、それぞれの両端部に互いに同心に、且つ、これら両ディスクの中心軸に対して捩れの位置に設けられた枢軸を中心とする揺動変位を自在とされた複数個のトラニオンと、これら各トラニオンの内側面から突出する状態で、これら各トラニオン毎に1本ずつ設けられた支持軸と、これら各支持軸の周囲に回転自在に支持された状態で前記両ディスク同士の間に挟持された複数個のパワーローラと、これら各パワーローラの外側面と前記各トラニオンの内側面との間に設けられたスラスト転がり軸受とを備え、これら各スラスト転がり軸受は、前記各パワーローラの外側面に形成された内輪軌道と、前記各トラニオンの内側面に設置された外輪の内側面に形成された外輪軌道と、これら内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の玉と、これら各玉を保持する保持器とから成るものであり、この保持器は、合成樹脂を射出成形する事により一体に造られたもので、周方向に連続した円環状のリム部と、このリム部の円周方向複数個所に間欠的に形成された、それぞれが径方向に配置された複数の柱部と、円周方向に隣り合う柱部同士の間部分に設けられてそれぞれの内側に前記各玉を1個ずつ、転動自在に保持するポケットとを備えたものであり、前記保持器の軸方向に関して前記各柱部の両側面の一部で、前記内輪軌道及び前記外輪軌道に対向する部分に、これら各柱部とこれら内輪軌道及び外輪軌道との間に存在する空間の一部を塞ぐ凸部が設けられているトロイダル型無段変速機に於いて、
前記各ポケットの内面のうちの円周方向両側面の、前記保持器の直径方向に対し直交する仮想平面に関する断面形状が、前記各ポケットの内面側が凹んだ部分円弧状であり、
前記各柱部に、前記保持器の外周面に開口し、この保持器の軸方向に関して前記凸部と重畳する部分にまで達する空洞が設けられており、
この空洞は、前記保持器の直径方向に対し直交する仮想平面に関する断面積が、径方向内側に向かうに従って狭くなる径方向外側部分と、この径方向外側部分の径方向内端部に連続し、前記仮想平面に関する断面積が径方向に関して変化しない径方向内側部分とにより構成されている事を特徴とするトロイダル型無段変速機。
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