JP5212075B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機 Download PDF

Info

Publication number
JP5212075B2
JP5212075B2 JP2008320591A JP2008320591A JP5212075B2 JP 5212075 B2 JP5212075 B2 JP 5212075B2 JP 2008320591 A JP2008320591 A JP 2008320591A JP 2008320591 A JP2008320591 A JP 2008320591A JP 5212075 B2 JP5212075 B2 JP 5212075B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
main body
axial
lubricating oil
peripheral edge
outer ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008320591A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010144772A (ja
Inventor
祐二 下村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2008320591A priority Critical patent/JP5212075B2/ja
Publication of JP2010144772A publication Critical patent/JP2010144772A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5212075B2 publication Critical patent/JP5212075B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Friction Gearing (AREA)

Description

この発明に係るトロイダル型無段変速機は、自動車用の変速装置として、或いは、ポンプ等の各種産業機械の運転速度を調節する為の変速装置として利用する。
自動車用自動変速装置として使用されるトロイダル型無段変速機は、特許文献1、非特許文献1、2等の多くの刊行物に記載されると共に、一部で実施されており、周知である。この様なトロイダル型無段変速機は、例えば図7に示す様に、互いに対向する軸方向側面をトロイド曲面とした入力ディスク1、1と、同じく出力ディスク2、2との間に、複数個のパワーローラ3、3を挟持して成る。運転時には、上記入力ディスク1、1の回転が、これら各パワーローラ3、3を介して上記出力ディスク2、2に伝達される。これら各パワーローラ3、3は、それぞれトラニオン4、4に回転自在に支持されており、これら各トラニオン4、4は、それぞれ上記両ディスク1、2の中心軸に対し捩れの位置にある枢軸(図示省略)を中心とする揺動変位を自在に支持されている。上記両ディスク1、2同士の間の変速比を変える場合は、例えば図示しない油圧式のアクチュエータにより上記各トラニオン4、4を上記枢軸の軸方向に変位させる。
この結果、上記各パワーローラ3、3の周面と上記入力、出力各ディスク1、2の内側面との転がり接触部(トラクション部)に作用する、接線方向の力の向きが変化(転がり接触部にサイドスリップが発生)する。そして、この力の向きの変化に伴って上記各トラニオン4、4が上記枢軸を中心に揺動し、上記各パワーローラ3、3の周面と上記入力、出力各ディスク1、2の内側面との接触位置が変化する。これら各パワーローラ3、3の周面を、上記入力ディスク1、1の内側面の径方向外寄り部分と、上記出力ディスク2、2の内側面の径方向内寄り部分とに転がり接触させれば、上記両ディスク1、2同士の間の変速比が増速側になる。これに対して、上記各パワーローラ3、3の周面を、上記入力ディスク1、1の内側面の径方向内寄り部分と、上記出力ディスク2、2の内側面の径方向外寄り部分とに転がり接触させれば、上記両ディスク1、2同士の間の変速比が減速側になる。
上述の様なトロイダル型無段変速機の運転時、上記各パワーローラ3、3は、上記両ディスク1、2から大きなスラスト荷重を受けつつ高速で回転する。この為に、上記各パワーローラ3、3と上記各トラニオン4、4との間に、それぞれスラスト玉軸受5、5を設け、これら各スラスト玉軸受5、5により、上記各パワーローラ3、3に加わる上記スラスト荷重を支承自在としている。これら各スラスト玉軸受5、5は、図8にも詳示する様に、上記パワーローラ3の外側面(図8の下面)に形成された内輪軌道6と、上記各トラニオン4、4(図7参照)の内側面に設置された外輪7の内側面(図8の上面)に形成された外輪軌道8と、これら内輪軌道6と外輪軌道8との間に転動自在に設けられた、それぞれが転動体である玉9、9と、これら各玉9、9を保持する保持器10とから成る。
この保持器10は、直径方向に亙り肉厚が均一な円輪状の主体11と、この主体11の円周方向複数個所に間欠的に設けられたポケット12、12とを備える。そして、これら各ポケット12、12内に、上記各玉9、9を転動自在に保持している。尚、上記図8に示した構造の場合、前記図7に示した構造とは異なり、上記外輪7を、上記パワーローラ3を回転自在に支持する為の支持軸13、並びに、このパワーローラ3を上記各トラニオン4、4に、入力、出力各ディスク1、2の軸方向に関する変位を許容した状態で支持する為の枢支軸14と、一体に形成している。又、パワーローラ3の形状に関しても、図7の構造とは異ならせている。但し、これらの相違点は、本発明との関係では、重要ではない。
ところで、上述の様なスラスト玉軸受5、5は、トロイダル型無段変速機の運転時に、上記各パワーローラ3、3に加わるスラスト荷重を支承しつつ、高速で回転する。この為、運転時に上記各スラスト玉軸受5、5には、十分量の潤滑油を供給し、各部の潤滑及び冷却を行う必要がある。この為従来から、上記図8に示す様に、上記枢支軸14の内部に形成した給油孔15に潤滑油を送り込み、この給油孔15から分岐した分岐孔16を通じて、上記スラスト玉軸受5の内径側に潤滑油を供給(吐出)する事が行われている。この様にして供給された潤滑油は、上記パワーローラ3(及び保持器10)の回転に伴う遠心力により、この保持器10の軸方向両側面(内外両側面)と上記パワーローラ3の外側面及び上記外輪7の内側面との間の隙間を、それぞれ外径側に流動する。そして、転がり接触部等の各部を潤滑すると同時に冷却する。これにより、上記スラスト玉軸受5の一部が著しく摩耗したり、或いは焼き付いたりする事を防止する。
又、従来から、上記各スラスト玉軸受5に供給される潤滑油を、上記各ポケット12、12内に効率良く送り込む為に、上記図8及び図9に示した様に、上記主体11の軸方向側面に凹溝17を、この主体11の直径方向に亙り、上記各ポケット12、12を横切る状態で形成する事が知られている(特許文献2参照)。この様な構成によれば、上記保持器10が軸方向に変位した場合にも、上記各ポケット12、12内に十分量の潤滑油を供給できる。例えば上記図8及び図9に示した構造の場合には、上記主体11の内周縁部分18及び外周縁部分19と、これら両周縁部分18、19に対向する、上記外輪7の内側面のうちの内径側、外径側両肩部20a、20b(主体11の内側面に凹溝17を設ける場合には、パワーローラ3の外側面のうちの内径側、外径側両肩部21a、21b)とが密接した場合にも、上記各凹溝17を通じて、上記各ポケット12、12内に十分量の潤滑油を供給できる。
但し、上述した様な構成を有する保持器10を含め、従来構造の保持器を使用した場合、スラスト転がり軸受の運転時に、潤滑油による攪拌抵抗(主体11の軸方向両側面とパワーローラ3の外側面及び外輪7の内側面との間を流れる潤滑油の剪断力に基づく回転抵抗、剪断抵抗)が大きくなると言った問題を招く。この理由に就いて、以下、図8及び図9を参照しつつ説明する。
前述した様に、スラスト玉軸受5の内径側に吐出された潤滑油は、パワーローラ3(及び保持器10)の回転に伴う遠心力により、この保持器10を構成する主体11の軸方向両側面と、上記パワーローラ3の外側面及び外輪7の内側面との間に形成される隙間を、それぞれ外径側に流動する。そして、この様にこれら各隙間を潤滑油が流動する際に、上記保持器10と、上記パワーローラ3及び上記外輪7とは相対回転する。この為、上記主体11の軸方向両側面、このパワーローラ3の外側面、及び、上記外輪7の内側面には、それぞれ潤滑油による剪断力が作用する。
ここで、潤滑油の粘性係数をμとし、上記保持器10と上記パワーローラ3(並びに保持器10と外輪7)との回転速度差(相対速度)を△Uとし、上記主体11の軸方向片側面と上記パワーローラ3の外側面(並びに主体11の軸方向他側面と外輪7の内側面)との間の隙間の軸方向厚さをhとした場合に、この主体11の軸方向片側面と上記パワーローラ3の外側面(並びに主体11の軸方向他側面と外輪7の内側面)との間に作用する、潤滑油の剪断応力τは、次の(1)式で表される。
Figure 0005212075
又、回転角速度をωとした場合に、上記主体11の軸方向両側面、上記パワーローラ3の外側面、及び、上記外輪7の内側面は、何れも円輪状である為、回転中心からの任意の半径rの位置に於いて、上記△Uは、△U=r・ωと表す事ができるから、上記(1)式は、以下の(2)式で表される。
Figure 0005212075
そして、この(2)式に、作用半径r、及び、微小区間面積2πr・drを掛けると、微小区間に作用する潤滑油の剪断力に基づく回転抵抗(攪拌抵抗トルク、動トルク)となり、これを上記主体11の軸方向側面(並びに、パワーローラ3の外側面、外輪7の内側面)に関して、内径側位置から外径側位置まで積分すると、潤滑油の剪断力に基づく回転抵抗(攪拌抵抗トルク、動トルク)Tは、次の(3)式で表される。
Figure 0005212075
この様にして導かれた上記(3)式から明らかな通り、潤滑油の剪断力に基づく回転抵抗Tは、半径rの4乗に比例して大きくなり、隙間の軸方向厚さhに反比例して小さくなる事が分かる。そこで、これらの点を踏まえた上で、前記図8及び図9に示した従来構造に就いて検討すると、前述した様に、上記保持器10を構成する主体11は、直径方向に亙り肉厚が均一である。この為、この保持器10の中心軸が傾斜していない状態で、上記主体11の軸方向片側面(内側面)と、上記パワーローラ3の外側面との間に形成される隙間に関して、内周縁部分18と内径側肩部21aとの間に形成される隙間の軸方向厚さ(Ain)と、外周縁部分19と外径側肩部21bとの間に形成される隙間の軸方向厚さ(Bin)とは同じになる(Ain=Bin)。又、上記主体11の軸方向他側面(外側面)と、上記外輪7の内側面との間に形成される隙間に関しても、上記内周縁部分18と内径側肩部20aとの間に形成される隙間の軸方向厚さ(Aout )と、上記外周縁部分19と外径側肩部20bとの間に形成される隙間の軸方向厚さ(Bout )とは同じになる(Aout =Bout )。
即ち、上記従来構造の場合には、回転半径の大小に拘わらず、上記主体11の軸方向両側面と、上記パワーローラ3の外側面及び上記外輪7の内側面との間にそれぞれ形成される隙間の軸方向厚さ(隙間の軸方向厚さの和)を、上記内周縁部分18と上記外周縁部分19とで同じとしている。この為、上記外周縁部分19と上記両外径側肩部20b、21bとの間に作用する回転抵抗が、上記内周縁部分18と上記両内径側肩部20a、21aとの間に作用する回転抵抗に比べて、著しく大きくなる。この様に、上記従来構造の場合には、上記外周縁部分19と上記両外径側肩部20b、21bとの間に作用する回転抵抗が大きくなる為、潤滑油による攪拌抵抗が大きくなり、スラスト玉軸受5のトルク損失が大きくなる。
尚、本発明に関連する先行技術文献として、特許文献3に記載された発明がある。この特許文献3に記載された発明の場合、1対の保持器素子を軸方向に重ね合わせて成る合成樹脂製の保持器に関して、主体の内周縁部分の肉厚を、外周縁部分の肉厚よりも大きくしている。これにより、この主体の軸方向両側面と、パワーローラの外側面及び外輪の内側面との間に形成される隙間の軸方向厚さの和を、上記内周縁部分よりも上記外周縁部分で大きくしている。但し、上記特許文献3に記載された発明の場合には、この様な構成を採用することにより、上記保持器の中心軸が傾斜して、上記主体の軸方向側面と上記パワーローラの外側面或いは上記外輪の内側面とが摺接した場合の、摺接トルクを低減する事のみを目的としており、これら両側面が摺接していない状態で問題となる、潤滑油による攪拌抵抗を低減する事に就いては一切意図していない。
特開2001−317601号公報 実開平7−35847号公報 特開2006−250264号公報 青山元男著、「別冊ベストカー赤バッジシリーズ245/クルマの最新メカがわかる本」、株式会社三雄社/株式会社講談社、平成13年12月20日、p.92−93 田中裕久著、「トロイダルCVT」、株式会社コロナ社、2000年7月13日
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、潤滑油による攪拌抵抗を低減して、スラスト転がり軸受のトルク損失を低減できる、トロイダル型無段変速機を実現すべく発明したものである。
本発明のトロイダル型無段変速機は何れも、例えば前述の図7に示した従来構造のトロイダル型無段変速機と同様に、入力ディスク及び出力ディスクと、複数個のトラニオンと、複数本の支持軸と、複数個のパワーローラと、複数組のスラスト転がり軸受とを備える。
このうちの入力ディスク及び出力ディスクは、相対回転を自在として互いに同心に支持されている。
又、上記各トラニオンは、上記両ディスクの軸方向に関してこれら両ディスクの間部分に設けられ、それぞれの両端部に互いに同心に、且つ、これら両ディスクの中心軸に対して捩れの位置に設けられた枢軸を中心とする揺動変位を自在とされている。
又、上記各支持軸は、上記各トラニオンの内側面から突出する状態で、これら各トラニオン毎に、1本ずつ設けられている。
又、上記各パワーローラは、上記各支持軸の周囲に回転自在に支持された状態で、上記両ディスク同士の間に挟持されている。
又、上記各スラスト転がり軸受は、それぞれ、上記各パワーローラの外側面と上記各トラニオンの内側面との間に設けられている。
そして、上記各スラスト転がり軸受は、それぞれ、上記各パワーローラの外側面に形成された内輪軌道と、上記各トラニオンの内側面に設置された外輪の内側面に形成された外輪軌道と、これら内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、これら各転動体を保持する保持器とから成る。
特に、本発明のトロイダル型無段変速機にあっては、上記各保持器が、円輪状の主体と、この主体の円周方向複数個所に間欠的に形成され、それぞれの内側に上記各転動体を転動自在に保持するポケットとを備えたものである。
そして、上記各主体の軸方向両側面と、上記各パワーローラの外側面及び上記各外輪の内側面との間にそれぞれ形成される隙間の軸方向厚さの和を、上記各主体の内周縁部分よりも外周縁部分で大きくしている。
更に、上記各主体の軸方向側面に、これら各主体の内周縁と上記各ポケットとを連通する潤滑油流路を設けている。
尚、本発明を実施する場合に、上記外周縁部分での隙間の軸方向厚さの和は、上記内周縁部分での隙間の軸方向厚さの和に対して、好ましくは約3倍、より好ましくは約6倍程度に(3〜6倍の範囲で)大きくする。
更に、請求項1に記載した発明の場合には、上記各ポケットの開口部の内径寸法を、上記各転動体の直径よりも大きくしている。又、上記各潤滑油流路を、上記各主体の直径方向に対して、下流に向かう程上記各保持器の回転方向後方に向かう方向に傾斜させ、それぞれの下流端を、上記各ポケットのうちで、上記各保持器の回転方向前寄り部分(好ましくは回転方向前端部)に連通させる。
尚、本発明のトロイダル型無段変速機を自動車用の変速装置として用いる場合に、保持器の回転方向とは、自動車の前進時に於ける回転方向を言う。
これに対し、請求項2に記載した発明の場合には、上記各主体の外周縁部分に形成される隙間のうち、これら各主体の軸方向片側面(内側面)と上記各パワーローラの外側面との間に形成される隙間の軸方向厚さを、これら各主体の軸方向他側面(外側面)と上記各外輪の内側面との間に形成される隙間の軸方向厚さよりも大きくする。且つ、上記各主体の軸方向片側面に設けられた潤滑油流路の流路面積を、これら各主体の軸方向他側面に設けられた潤滑油流路の流路面積よりも大きくする。
更に、上述した様な請求項1、2に記載した発明を実施する場合には、請求項3に記載した発明の様に、上記各潤滑油流路を、上記各主体の内周縁と上記各ポケットとの間部分にのみ設ける(主体の外周縁部分には設けない)。
上述の様な構成を有する本発明のトロイダル型無段変速機によれば、潤滑油による攪拌抵抗を低減する事ができて、スラスト転がり軸受のトルク損失を低減できる。
即ち、本発明の場合には、主体の軸方向両側面と、パワーローラの外側面及び外輪の内側面との間にそれぞれ形成される隙間の軸方向厚さの和を、上記主体の内周縁部分よりも外周縁部分で大きくしている。この為、これら両周縁部分での隙間の軸方向厚さの和を同じとした場合に比べて、上記外周縁部分での隙間の軸方向厚さの和と、上記内周縁部分での隙間の軸方向厚さの和との差の分だけ、上記外周縁部分と上記パワーローラの外側面(外径側肩部)及び上記外輪の内側面(外径側肩部)との間に形成される隙間の軸方向厚さ大きくできる。従って、上記外周縁部分と上記両外径側肩部との間に作用する、潤滑油の剪断力に基づく回転抵抗を低減できる。この結果、本発明によれば、潤滑油による攪拌抵抗を低減する事ができて、スラスト転がり軸受のトルク損失を抑えられる。
更に、本発明の場合には、上記外周縁部分での隙間の軸方向厚さの和を大きく確保できる為、潤滑油の外部への排出性を向上する事もできる。この為、円周方向に隣り合う転動体同士の間に過剰な潤滑油が滞留する事を防止して、潤滑油による攪拌抵抗を低減できる。
又、本発明によれば、上記各ポケット内に潤滑油を効率良く送り込む事ができる為、転がり接触部等の各部を効率良く潤滑及び冷却できる。
又、請求項1に係る発明によれば、保持器の回転に伴うポンプ作用により、潤滑油流路内に多量の潤滑油を導く(引き込む)事ができると共に、この潤滑油を、上記各ポケットのうちで、上記保持器の回転方向前寄り部分に送り込む事ができる。即ち、各転動体の転動面と各ポケットの内面との面圧が高くなる部分であり、且つ、これら各転動体の転動面のうちで自転周速が大きくなる部分(転動体が玉の場合には、自転周速が最大となる所謂赤道部分付近)に、十分量の潤滑油を供給できる。この為、上記各転動体の転動面と上記各ポケットの内面との摺接部での発熱や摩耗を効果的に低減する事ができる。
更に、請求項2に係る発明によれば、上記主体の外周縁部分と上記パワーローラの外側面(外径側肩部)との間を流れる潤滑油量を、この外周縁部分と上記外輪の内側面(外径側肩部)との間を流れる潤滑油量に比べて増やす事ができる。この為、上記パワーローラの冷却熱量を効果的に大きくできて、このパワーローラの温度上昇を抑える事ができる。従って、パワーローラと各ディスクとの転がり接触部(トラクション部)に存在する潤滑油の温度上昇に伴う粘度低下を防止して、トラクション部での伝達効率に影響する、このトラクション部に存在する潤滑油のトラクション係数が低下する事を防止できる。この結果、トロイダル型無段変速機の運転時に於ける、トラクション係数を高く維持する事ができて、このトロイダル型無段変速機の動力伝達効率を向上させる事ができる。
本発明に関する参考例
図1〜3は、本発明に関する参考例を示している。本参考例の特徴は、潤滑油による攪拌抵抗を低減すべく、保持器10aを構成する主体11aの軸方向両側面と、パワーローラ3の外側面及び外輪7の内側面との間にそれぞれ形成される隙間の軸方向厚さの和を、上記主体11aの直径方向位置に応じて規制した点にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図7〜9に示した従来構造とほぼ同様である為、重複する図示並びに説明は省略若しくは簡略にし、以下、本参考例の特徴部分を中心に説明する。
本参考例のスラスト玉軸受5aに組み込む保持器10aは、銅又は真鍮(高力黄銅)等の銅系合金、構造用炭素鋼等の鉄系合金等の金属材料製、或いは、ポリアミド等の合成樹脂製で、図3に示す様に、円輪状の主体11aと、この主体11aの円周方向複数個所に間欠的に設けられたポケット12、12とから成る。又、この主体11aの軸方向両側面(内外両側面)には、この主体11aの内周縁と上記各ポケット12、12とを連通する、潤滑油流路となる凹溝17、17を設けている。
特に、本参考例の場合には、上記主体11aの外周縁部分19aの肉厚を、内周縁部分18a乃至直径方向中間部の肉厚よりも十分に(図示の例では約75%程度に)小さくしている。そして、この様な構成を有する保持器10aを、上記パワーローラ3の外側面及び上記外輪7の内側面との間に組み込み、この保持器10aの中心軸を傾斜させない状態で、上記主体11aの軸方向両側面と、上記パワーローラ3の外側面及び上記外輪7の内側面との間にそれぞれ形成される隙間の軸方向厚さを、以下の様に規制している。
先ず、上記主体11aの軸方向片側面(内側面)と、上記パワーローラ3の外側面との間に形成される隙間に関して、上記外周縁部分19aと外径側肩部21bとの間に形成される隙間の軸方向厚さ(bin)を、上記内周縁部分18aと内径側肩部21aとの間に形成される隙間の軸方向厚さ(ain)よりも大きしている(bin>ain)。又、上記主体11aの軸方向他側面(外側面)と、上記外輪7の内側面との間に形成される隙間に関しても、上記外周縁部分19aと外径側肩部20bとの間に形成される隙間の軸方向厚さ(bout )を、上記内周縁部分18aと内径側肩部20aとの間に形成される隙間の軸方向厚さ(aout )よりも大きくしている(bout >aout )。これにより、上記主体11aの外周縁部分19aと、上記両外径側肩部20b、21bとの間にそれぞれ形成される隙間の軸方向厚さの和(bin +bout =Wo )を、上記主体11aの内周縁部分18aと、上記両内径側肩部20a、21aとの間にそれぞれ形成される隙間の軸方向厚さの和(ain +aout =Wi )よりも大きく(図示の例では約6倍に)している(Wo >Wi )。
又、本参考例の場合には、上記内周縁部分18aと上記パワーローラ3の内径側肩部21aとの間に形成される隙間の軸方向厚さ(ain)と、上記内周縁部分18aと上記外輪7の内径側肩部20aとの間に形成される隙間の軸方向厚さ(aout )とを同じとしている(ain=aout )。更に、これら各隙間の軸方向厚さ(ain、aout )を、前記図8及び図9に示した従来構造の場合の内周縁部分18での隙間の軸方向厚さ(Ain、Aaout )よりも、それぞれ僅かに小さくしている(ain<Ain、aout <Aout )。具体的には、上記内周縁部分18aに形成される隙間の軸方向厚さの和(Wi )を、前記パワーローラ3に加わるスラスト荷重により各玉9、9及び各軌道6、8部分が弾性変形した場合にも、上記内周縁部分18aが上記両内径側肩部20a、21aにより挟持されない程度にまで小さくしている。更に、本参考例の場合には、上記外周縁部分19aと上記パワーローラ3の外径側肩部21bとの間に形成される隙間の軸方向厚さ(bin)と、上記外周縁部分19aと上記外輪7の外径側肩部20bとの間に形成される隙間の軸方向厚さ(bout )とを同じとしている(bin=bout )。
以上の様な構成を有する本参考例の場合、潤滑油による攪拌抵抗を低減する事ができて、前記スラスト玉軸受5aのトルク損失を低減できる。
即ち、本参考例の場合には、上記主体11aの軸方向両側面と、上記パワーローラ3の外側面及び上記外輪7の内側面との間にそれぞれ形成される隙間の軸方向厚さの和を、上記内周縁部分18aよりも上記外周縁部分19aで大きくしている(Wo >Wi )。この為、この外周縁部分19aの肉厚を上記内周縁部分18aの肉厚と同じになるまで大きくして、これら両周縁部分18a、19aでの隙間の軸方向厚さの和を同じとした場合に比べて、上記外周縁部分19aと上記両外径側肩部20b、21bとの間にそれぞれ形成される隙間の軸方向厚さを、十分に(bin−ain、bout −aout 分だけ、約6倍)大きくできる。従って、前記(3)式からも明らかな通り、上記外周縁部分19aと上記両外径側肩部20b、21bとの間に作用する、潤滑油の剪断力に基づく回転抵抗(攪拌抵抗トルク、動トルク)を低減できる。
特に、上記外周縁部分19aと上記両外径側肩部20b、21bとの間に作用する回転抵抗(動トルク)は、回転半径が大きい事に起因して大きくなり易い為、上記外周縁部分19aでの隙間の軸方向厚さの和を大きくした事による、回転抵抗の低減量は大きくなる。この結果、本参考例の場合には、回転半径の大きさに起因して回転抵抗が大きくなり易い、上記外周縁部分19aと上記両外径側肩部20b、21bとの間に作用する回転抵抗を、十分に低減できる。又、円周方向に隣り合う各玉9、9同士の間に過剰な潤滑油が入り込む事も抑えられる。この為、潤滑油による攪拌抵抗を低減する事もできて、上記スラスト玉軸受5aのトルク損失を低減できる。
更に、本参考例の場合には、上記内周縁部分18aでの隙間の軸方向厚さの和(Wi )を、上記従来構造の場合に比べて小さくしている為、上記スラスト玉軸受5aの内径側に供給された潤滑油のうち、多くの潤滑油を前記各凹溝17、17内に効率良く流入させる事ができて、これら各凹溝17、17内に流入せずに排出される潤滑油量を少なくする事ができる。この為、上述の様に、円周方向に隣り合う各玉9、9同士の間に過剰な潤滑油が入り込むのを防止しつつ、前記各ポケット12、12内に供給される潤滑油量を増やす事ができる。そして、転がり接触部等の各部を効率良く潤滑及び冷却できる(冷却効率の向上を図れる)。又、上記スラスト玉軸受5aの内径側に供給する潤滑油量を低減する事もできて、供給潤滑油量の低減によるポンプロスの低減を図れる。従って、トロイダル型無段変速機全体としての効率の向上を図れる。更に、本参考例の場合には、上記外周縁部分19aと上記両外径側肩部20b、21bとの間にそれぞれ形成される隙間の軸方向厚さを大きく確保できる為、上記各ポケット12、12内に供給された潤滑油を、前記保持器10aの外径側に効率良く排出する事もできる。この為、この面からも潤滑油による攪拌抵抗の低減を図る事ができる。
尚、本参考例の場合には、上記内周縁部分18aでの隙間の軸方向厚さの和(Wi )を、上記従来構造の場合に比べて小さくしている為、上記内周縁部分18aと上記両内径側肩部20a、21aとの間に作用する回転抵抗(動トルク)は、上記従来構造の場合に比べて大きくなる。但し、上記内周縁部分18aと上記両内径側肩部20a、21aとの間に作用する回転抵抗は、回転半径が小さい事に起因して大きくなりにくい為、本参考例の場合の様に、上記内周縁部分18aの隙間の軸方向厚さの和を僅かに小さくした程度では、その回転抵抗の増加量は限られたものとなる。又、本参考例の場合には、上記内周縁部分18aでの隙間の軸方向厚さの和(Wi )を、前記各玉9、9の弾性変形量を考慮して規制(小さく)している為、トロイダル型無段変速機の運転時に、上記内周縁部分18aと上記両内径側肩部20a、21bとが干渉(金属接触)する事はない。
[本発明の実施の形態の第1例
図4は、請求項1、3に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例の特徴は、潤滑油流路である凹溝17a、17aの形状を工夫した点にある。即ち、これら各凹溝17a、17aを、主体11aの直径方向に対して、下流である各ポケット12、12側に向かう程、保持器10bの回転方向後方に向かう方向に傾斜させている。更に、上記各凹溝17a、17aの下流端を、上記各ポケット12、12のうちで、上記保持器10bの回転方向前寄り部分に連通させている。尚、上記保持器10の回転方向は、図中に矢印で示す方向である。
以上の様な構成を有する本例の場合、上記保持器10bの回転に伴うポンプ作用により、上記各凹溝17a、17a内に、多量の潤滑油を導く(引き込む)事ができる。更に、この様にこれら各凹溝17a、17a内に導かれた潤滑油を、上記各ポケット12、12のうちで、上記保持器10bの回転方向前寄り部分に送り込む事ができる。即ち、これら各ポケット12、12内に保持された各玉9、9の転動面と、これら各ポケット12、12の内面との面圧が高くなる部分であり、且つ、これら各玉9、9の転動面のうちで自転周速が最大となる所謂赤道部分付近に、十分量の潤滑油を供給する事ができる。この為、上述した参考例の場合の様に、上記各玉9、9の側方に潤滑油を送り込む場合に比べて、これら各玉9、9と上記各ポケット12、12の内面との摺接部での発熱や摩耗を効果的に低減する事ができる。
その他の構成及び作用効果に就いては、上述した参考例の場合と同様である。
[本発明の実施の形態の第2例
図5、6は、請求項2、3に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、上述した実施の形態の第1例の構造に関して、主体11bの外周縁部分19bに形成される隙間のうち、この主体11bの軸方向片側面とパワーローラ3の外側面(外径側肩部21b)との間に形成される隙間の軸方向厚さ(cin)を、上記主体11bの軸方向他側面と外輪7の内側面(外径側肩部20b)との間に形成される隙間の軸方向厚さ(cout )よりも大きくしている(cin>cout )。
更に、上記主体11bの軸方向片側面に設けられた凹溝17c、17cの深さ寸法(din )を、この主体11bの軸方向他側面に設けられた凹溝17d、17dの深さ寸法(dout )よりも大きくしている(din>dout )。これにより、上記主体11bの軸方向片側面に設けられた凹溝17c、17cの流路面積を、同じく軸方向他側面に設けられた凹溝17d、17dの流路面積よりも大きくしている。尚、図示は省略するが、上記各凹溝17c、17cの開口幅と、上記各凹溝17d、17dの開口幅とは同じにしている。但し、これら各凹溝17c、17cの開口幅を、これら各凹溝17d、17dの開口幅よりも大きくして、深さ寸法に関しては同じとしても良いし、開口幅と深さ寸法との両方を、上記各凹溝17c、17c側で大きくしても良い。
この様な構成を有する本例の場合、上記主体11bの外周縁部分19bと上記パワーローラ3の外径側肩部21bとの間を流れる潤滑油量を、この外周縁部分19bと上記外輪7の外径側肩部20bとの間を流れる潤滑油量に比べて増やす事ができる。この為、上記パワーローラ3の冷却熱量を効果的に大きくできて、このパワーローラ3の温度上昇を抑える事ができる。従って、このパワーローラ3と各ディスク1、2(図7参照)との転がり接触部(トラクション部)に存在する潤滑油の温度上昇に伴う粘度低下を防止して、トラクション部での伝達効率に影響する、このトラクション部に存在する潤滑油のトラクション係数が低下する事を防止できる。この結果、トロイダル型無段変速機の運転時に於ける、トラクション係数を高く維持する事ができて、トロイダル型無段変速機の動力伝達効率を向上させる事ができる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した参考例及び実施の形態の第1例の構造の場合と同様である。
上述した実施の形態の各例は何れも、保持器を構成する主体の外周縁部分の肉厚を、内周縁部分の肉厚よりも小さくした例に就いて説明したが、本発明は、保持器として直径方向に亙る肉厚を均一としたものを使用する代りに、外径側肩部を内径側肩部よりも低くする事で、両外径側肩部同士の間の軸方向長さを、両内径側肩部同士の間の軸方向長さよりも大きくしても良い。又、保持器の肉厚と両肩部同士の軸方向長さとの両方を規制しても良い。更に、本発明は、転動体として玉を使用する構造に限らず、転動体として円すいころ(テーパころ)を使用する事もできる。
本発明に関する参考例を示す、パワーローラユニットの断面図。 同じく図1のA部拡大図。 同じく保持器を取り出して示す斜視図。 本発明の実施の形態の第1例を示す、図3と同様の図。 同じく第2例を示す、図1と同様の図。 同じく図5のB部拡大図。 従来構造の1例を示す断面図。 パワーローラユニットの別例を示す断面図。 同じく図8のC部拡大図。
1 入力ディスク
2 出力ディスク
3 パワーローラ
4 トラニオン
5、5a スラスト玉軸受
6 内輪軌道
7 外輪
8 外輪軌道
9 玉
10、10a、10b 保持器
11、11a、11b 主体
12 ポケット
13 支持軸
14 枢支軸
15 給油孔
16 分岐孔
17、17a〜17d 凹溝
18、18a 内周縁部分
19、19a、19b 外周縁部分
20a 内径側肩部
20b 外径側肩部
21a 内径側肩部
21b 外径側肩部

Claims (3)

  1. 相対回転を自在として互いに同心に支持された入力ディスク及び出力ディスクと、これら両ディスクの軸方向に関してこれら両ディスクの間部分に設けられ、それぞれの両端部に互いに同心に、且つ、これら両ディスクの中心軸に対して捩れの位置に設けられた枢軸を中心とする揺動変位を自在とされた複数個のトラニオンと、これら各トラニオンの内側面から突出する状態で、これら各トラニオン毎に1本ずつ設けられた支持軸と、これら各支持軸の周囲に回転自在に支持された状態で上記両ディスク同士の間に挟持された複数個のパワーローラと、これら各パワーローラの外側面と上記各トラニオンの内側面との間に設けられたスラスト転がり軸受とを備え、これら各スラスト転がり軸受は、上記各パワーローラの外側面に形成された内輪軌道と、上記各トラニオンの内側面に設置された外輪の内側面に形成された外輪軌道と、これら内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、これら各転動体を保持する保持器とから成るものであるトロイダル型無段変速機に於いて、
    これら各保持器が、円輪状の主体と、この主体の円周方向複数個所に間欠的に形成され、それぞれの内側に上記各転動体を転動自在に保持するポケットとを備えたものであり、
    上記各主体の軸方向両側面と、上記各パワーローラの外側面及び上記各外輪の内側面との間にそれぞれ形成される隙間の軸方向厚さの和が、上記各主体の内周縁部分よりも外周縁部分で大きいものであり、
    上記各ポケットの開口部の内径寸法が、上記各転動体の直径よりも大きいものであり、
    上記各主体の軸方向側面に、これら各主体の内周縁と上記各ポケットとを連通する潤滑油流路が設けられており、これら各潤滑油流路は、上記各主体の直径方向に対して、下流に向かう程上記各保持器の回転方向後方に向かう方向に傾斜しており、その下流端を、上記各ポケットのうちでこれら各保持器の回転方向前寄り部分に連通させている事を特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 相対回転を自在として互いに同心に支持された入力ディスク及び出力ディスクと、これら両ディスクの軸方向に関してこれら両ディスクの間部分に設けられ、それぞれの両端部に互いに同心に、且つ、これら両ディスクの中心軸に対して捩れの位置に設けられた枢軸を中心とする揺動変位を自在とされた複数個のトラニオンと、これら各トラニオンの内側面から突出する状態で、これら各トラニオン毎に1本ずつ設けられた支持軸と、これら各支持軸の周囲に回転自在に支持された状態で上記両ディスク同士の間に挟持された複数個のパワーローラと、これら各パワーローラの外側面と上記各トラニオンの内側面との間に設けられたスラスト転がり軸受とを備え、これら各スラスト転がり軸受は、上記各パワーローラの外側面に形成された内輪軌道と、上記各トラニオンの内側面に設置された外輪の内側面に形成された外輪軌道と、これら内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、これら各転動体を保持する保持器とから成るものであるトロイダル型無段変速機に於いて、
    これら各保持器が、円輪状の主体と、この主体の円周方向複数個所に間欠的に形成され、それぞれの内側に上記各転動体を転動自在に保持するポケットとを備えたものであり、
    上記各主体の軸方向両側面と、上記各パワーローラの外側面及び上記各外輪の内側面との間にそれぞれ形成される隙間の軸方向厚さの和が、上記各主体の内周縁部分よりも外周縁部分で大きいものであり、
    上記各主体の軸方向側面に、これら各主体の内周縁と上記各ポケットとを連通する潤滑油流路が設けられており、
    上記各主体の外周縁部分に形成される隙間のうち、これら各主体の軸方向片側面と上記各パワーローラの外側面との間に形成される隙間の軸方向厚さが、これら各主体の軸方向他側面と上記各外輪の内側面との間に形成される隙間の軸方向厚さよりも大きく、且つ、これら各主体の軸方向片側面に設けられた潤滑油流路の流路面積が、これら各主体の軸方向他側面に設けられた潤滑油流路の流路面積よりも大きい事を特徴とするトロイダル型無段変速機。
  3. 潤滑油流路が、主体の内周縁と各ポケットとの間部分にのみ設けられている、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したトロイダル型無段変速機。
JP2008320591A 2008-12-17 2008-12-17 トロイダル型無段変速機 Active JP5212075B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008320591A JP5212075B2 (ja) 2008-12-17 2008-12-17 トロイダル型無段変速機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008320591A JP5212075B2 (ja) 2008-12-17 2008-12-17 トロイダル型無段変速機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010144772A JP2010144772A (ja) 2010-07-01
JP5212075B2 true JP5212075B2 (ja) 2013-06-19

Family

ID=42565413

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008320591A Active JP5212075B2 (ja) 2008-12-17 2008-12-17 トロイダル型無段変速機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5212075B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5598708B2 (ja) * 2010-09-01 2014-10-01 日本精工株式会社 トロイダル型無段変速機

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001187951A (ja) * 1999-10-18 2001-07-10 Nissan Motor Co Ltd トロイダル型無段変速機
JP2006250222A (ja) * 2005-03-10 2006-09-21 Nsk Ltd スラストころ軸受
JP2006250264A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010144772A (ja) 2010-07-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7540665B2 (en) Tapered roller bearing
US10570962B2 (en) Sealed bearing
JP6035732B2 (ja) 転がり軸受
JP5149783B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2017219058A (ja) シール付軸受
JP5212075B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2017198298A (ja) 冠型保持器及び玉軸受
JP5005207B2 (ja) 円すいころ軸受
JP7466501B2 (ja) 円すいころ軸受
JP2011085153A (ja) 転がり軸受
JP2004308814A (ja) 無段変速装置
EP2017487A2 (en) Tapered roller bearing with lubricant grooves on the cage
JP2005098316A (ja) 円錐ころ軸受
JP4710402B2 (ja) トロイダル型無段変速機
US7033302B2 (en) Toroidal-type continuously variable transmission
WO2004092603A1 (ja) ベルト式無段変速機用ころ軸受
JP2008045597A (ja) 円すいころ軸受およびパイロット部軸支持構造
JP2003120683A (ja) スラストころ軸受
US6800046B2 (en) Toroidal-type continuously variable transmission
JP4994630B2 (ja) 円錐ころ軸受
JPH1194042A (ja) トロイダル型無段変速機
JP2008111505A (ja) スラスト針状ころ軸受
JP2017048914A (ja) シール付軸受
JP2012026567A (ja) スラスト転がり軸受用保持器、パワーローラ用スラスト転がり軸受及びトロイダル型無段変速機
WO2017038813A1 (ja) シール付軸受

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120911

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130211

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5212075

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160308

Year of fee payment: 3