JP2008286319A - クリーナモータ軸受用合成樹脂製冠型保持器、クリーナモータ用転がり軸受 - Google Patents

クリーナモータ軸受用合成樹脂製冠型保持器、クリーナモータ用転がり軸受 Download PDF

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Abstract

【課題】捩り剛性を向上させ、運転に伴って加わる遠心力や振動に基づく変形が生じにくい保持器7bを実現する。
【解決手段】上記保持器7bは、金属板製で全体を円環状に造られた補強リング12aを、射出成形時に主部9の内側に包埋して成る。この補強リング12aは、径方向中央部を、軸方向に対し直交する方向に存在する平板部14としている。又、内径寄り部分及び外径寄り部分を、ポケット8を設けた軸方向片側面側に折れ曲がった内径側、外径側両折れ曲がり部15、16としている。この形状を採用して上記補強リング12aの断面係数を高くし、捩り変形を抑える事により、上記課題を解決できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、クリーナモータの回転軸を支持する転がり軸受(ラジアル玉軸受)と、これを構成する合成樹脂製冠型保持器に関する。
クリーナモータの回転軸を支持する転がり軸受として、例えば図6に示す様な玉軸受1が広く使用されている。この玉軸受1は、内周面に外輪軌道2を有する外輪3と、外周面に内輪軌道4を有する内輪5とを同心に配置し、これら外輪軌道2と内輪軌道4の間に複数個の玉6、6を転動自在に設けて成る。図示の例の場合、上記外輪軌道2と内輪軌道4とは、共に深溝型としている。又、上記複数個の玉6、6は、保持器7に設けたポケット8内に、転動自在に保持している。
この保持器7は、冠型保持器と呼ばれるもので、合成樹脂を射出成形する事により、図7に示す様に、全体を一体に造っている。この合成樹脂としては、一般的にはポリアミド66を、使用温度が160℃を越える様な場合には耐熱性に優れたポリアミド46を、それぞれガラス繊維等の補強材を含有させた状態で使用する。ポリフェニレンサルファイドを使用する場合もある。何れの材料を使用する場合でも、上記冠型の保持器7の場合、円環状の主部9の円周方向複数個所に、玉6、6(図6参照)を転動自在に保持するポケット8、8を設けている。
この様な冠型の保持器7の場合、上記各ポケット8、8は、上記主部9の軸方向片面に互いに間隔をあけて配置された1対の弾性片10、10の片側面と、上記主部9の軸方向(図7の上下方向)片面(図7の上面)でこの1対の弾性片10、10の間部分に設けられた球面状の凹面部11、11とから構成する。この凹面部11、11の内面、及び、この凹面部11、11に連続する、上記各弾性片10、10の円周方向側面は、その曲率半径を上記玉6の転動面の曲率半径よりも僅かに大きくする事により、上記各玉6、6を転動自在に保持できる形状である、単一の曲率中心を有する、部分球面状の凹面としている。
玉軸受1を組み立てる場合には上記各玉6、6を、各ポケット8、8を構成する1対ずつの弾性片10、10の先端縁同士の間隔を弾性的に押し広げつつ、これら1対の弾性片10、10の間に押し込む。上記保持器7は、この様にして上記各ポケット8、8内に玉6、6を抱き込む事により、これら各玉6、6を、前記内輪軌道4と外輪軌道2(図6参照)との間に、転動自在に保持する。
この様な保持器7を備えた玉軸受1の使用時には、上記複数個の玉6、6の転動に伴って、上記外輪3と内輪5との相対回転を自在とする。この際、上記複数の玉6、6は、自転しつつ上記内輪5の周囲を公転する。又、上記保持器7は、上記玉6、6の公転速度と同じ速度で、上記内輪5の周囲を回転する。
近年、クリーナモータは、高性能化、小型軽量化、多機能化が進み、吸塵力アップのために回転速度の高速化が進んでいる。今後、回転速度は、従来の30000〜40000min-1から45000〜60000min-1まで高速化されると考えられる。
これに伴って、クリーナモータの回転軸を支持する玉軸受1の回転速度も高くなるため、保持器7に加わる遠心力も大きくなり、この保持器7を構成する弾性片10、10の弾性変形量が無視できなくなる可能性が生じている。即ち、これら各弾性片10、10は、それぞれ円環状の主部9の軸方向片面に、片持ち式に支持されている。言い換えれば、上記各弾性片10、10は、先端部が他の部分に結合されずに変位可能な、自由端としている。
この結果、上記保持器7の回転速度が高くなり、上記遠心力が大きくなると、上記各弾性片10、10が、先端(図6の左端)が直径方向外側に変位する方向に弾性変形する。この弾性変形の際、上記各弾性片10、10だけでなく、上記主部9も、捩れる様に弾性変形する。そして、この様な弾性変形の結果、上記各弾性片10、10の先端部外周が、上記外輪3の一部内周面と干渉し(擦れ合い)、上記外輪3と内輪5との相対回転に要するトルクが増大する他、運転に伴って発生する熱に基づく温度上昇や異音が著しくなり、極端な場合には焼き付き等の故障の原因となる可能性がある。
この様な不都合を解消する技術として、特許文献1、2に記載されたものが知られている。これら両特許文献に記載された従来技術では、図8に示す様に、合成樹脂製冠型の保持器7aを構成する主部9に、金属板製で円環状の補強リング12を結合固定している。この補強リング12の一部には通孔13、13が形成されており、上記主部9と上記補強リング12とは、上記保持器7aを射出成形する際に上記各通孔13、13内に進入して固化した合成樹脂により、不離に結合される。上記主部9の捩り剛性は、上記補強リング12の存在により高められるので、遠心力により各弾性片10、10の先端部が直径方向外方に変位する事が抑えられる。
上述の特許文献1、2に記載された様な構造を採用する事により、高速運転時に上記各弾性片10、10の径方向外側への変位を抑え、これら各弾性片10、10の先端縁と外輪3の一部内周面とが擦れ合う事を、或る程度は防止できる。
しかし、上述の図8に示した様な、平坦な補強リング12を主部9に結合しただけの構造では、主部9の捩り剛性の向上が不充分となることも考えられ、回転速度45000〜60000min-1といった厳しい使用条件では、高速回転に伴う大きな遠心力と温度上昇に伴う合成樹脂の軟化により、上記各弾性片10、10の先端縁が径方向外方に変位し、この先端縁と外輪3(図6)の一部内周面とが擦れ合う可能性がある。
特開平8−145061号公報 特開2000−161365号公報
本発明の課題は、上述した特許文献1、2に記載されている構造よりも保持器の捩り剛性を向上させ、運転に伴って加わる遠心力や振動に基づく変形が生じにくい合成樹脂製冠型保持器と、この保持器を組み込んだクリーナモータ用軸受を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は、円環状の主部と、この主部の軸方向片側面に円周方向に関して互いに間隔をあけ、軸方向に突出する状態で形成した複数の弾性片と、円周方向に隣り合う1対ずつの弾性片の互いに対向する面と上記主部の軸方向片面でこれら両弾性片により挟まれた部分とにより囲まれた部分であって、それぞれの内面を部分球面状の凹面とした複数のポケットとを備え、合成樹脂を射出成形する事により造られる、クリーナモータの回転軸を支持するラジアル玉軸受用合成樹脂製冠型保持器において、金属板製で全体を円環状に造られ、径方向中央部を軸方向に対し直交する方向に存在する平板部とし、内径寄り部分を上記軸方向片側面側に折れ曲がった内径側折れ曲がり部とし、外径寄り部分を上記軸方向片側面側に折れ曲がった外径側折れ曲がり部とした補強リングを、射出成形時に上記主部の内側に包埋して成る事を特徴とするクリーナモータ軸受用合成樹脂製冠型保持器(第1の保持器)を提供する。
前記第1の保持器は、補強リングの一部で主部の軸方向に関して各ポケットと整合する部分に、それぞれ通孔が形成されていることが好ましい。
本発明はまた、円環状の主部と、この主部の軸方向片側面に円周方向に関して互いに間隔をあけ、軸方向に突出する状態で形成した複数の弾性片と、円周方向に隣り合う1対ずつの弾性片の互いに対向する面と上記主部の軸方向片面でこれら両弾性片により挟まれた部分とにより囲まれた部分であって、それぞれの内面を部分球面状の凹面とした複数のポケットとを備え、合成樹脂を射出成形する事により造られる、クリーナモータの回転軸を支持するラジアル玉軸受用合成樹脂製冠型保持器において、金属板製で全体を円環状に造られ、上記主部の軸方向に関して上記各ポケットと整合する部分にそれぞれ通孔が形成されている補強リングを、射出成形時に上記主部の内側に包埋して成る事を特徴とするクリーナモータ軸受用合成樹脂製冠型保持器(第2の保持器)を提供する。
前記第1および第2の保持器は、補強リングの一部で、各弾性片の基部を含む円周方向に隣り合うポケット同士の間部分と主部の軸方向に関して整合する部分に、それぞれ円周方向に長い透孔が形成されており、この透孔を通じて上記間部分の内側に、肉抜き凹部が形成されていることが好ましい。
本発明はまた、内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、これら外輪軌道と内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の玉と、これら各玉を保持する保持器として前記第1の保持器または第2の保持器と、を備えたことを特徴とするクリーナモータ用転がり軸受を提供する。
前記金属板としては、炭素鋼板、ステンレス鋼板等の、十分な剛性を有する金属板を使用する。
本発明のクリーナモータ軸受用合成樹脂製冠型保持器によれば、前述した特許文献1、2に記載されている構造よりも、保持器の捩り剛性を向上させる事ができる。そして、運転に伴って加わる遠心力や振動に基づく変形が生じにくい合成樹脂製冠型保持器を実現して、この保持器を組み込んだクリーナモータ用ラジアル玉軸受の小型化や高速運転を可能にできる。
即ち、本発明の請求項1に記載した合成樹脂製冠型保持器で、合成樹脂製の主部内に包埋する補強リングは、平板部の径方向両側に、内径側、外径側両折れ曲がり部を形成している。この様な両折れ曲がり部を備えた(断面形状が屈曲している)補強リングの断面係数は、前述の図8に示した従来構造の様な、単なる平板状の補強リングの断面係数よりも大きく、捩り剛性が大きい。この為、温度上昇に伴って軟化した各弾性片の先端部が径方向外方に変位する傾向になり、これに伴って主部が捻れる方向に変形する傾向になっても、上記補強リングがこの主部の変形を十分に抑える。
上記補強リングの内径側、外径側両折れ曲がり部の折れ曲がり方向は、各ポケットの内面の湾曲方向と一致している。従って、上記補強リングの剛性を確保すべく、この補強リングを構成する金属板の厚さ寸法を確保しても、この補強リングの一部が上記各ポケットの内面の一部に露出したり、或いは、主部の軸方向他側面(これら各ポケットと反対側面)の一部に露出する事がない。言い換えれば、上記補強リングを上記主部の内部に完全に包埋できる。
この事は、この主部の軸方向に関する厚さ寸法の増大を抑えてラジアル玉軸受用合成樹脂製冠型保持器の大型化を防止しつつ、上記補強リングの剛性向上を図る面から有利である。逆に言えば、必要とする剛性が同じであれば、この補強リングを構成する金属板の厚さ寸法の低減により、この補強リングを包埋したラジアル玉軸受用合成樹脂製冠型保持器の小型・軽量化を図れる。
尚、何れにしても、上記補強リングは、全体が合成樹脂製の上記主部の内部に包埋されている為、長期間に亙る厳しい使用条件の下でも、この主部から分離する事はなく、上記作用・効果は、長期間に亙り安定して得られる。
又、請求項2、3に記載した様に、上記補強リングの一部で主部の軸方向に関して各ポケットと整合する部分に、それぞれ通孔を形成すれば、この補強リングの存在に拘らず、上記主部のうちで、軸方向に関する厚さ寸法が最も小さくなった部分に、合成樹脂をまんべんなく行き渡らせる事ができる。そして、この部分に、欠損等の不具合が発生する事を、有効に防止できる。
この様な、上記通孔を形成する事による作用・効果は、前述した請求項1に記載した発明と組み合わせて実施する場合に限らず、この請求項1に記載した発明とは別個に(平板状の補強リングで)実施した場合にも得られる。
更に、請求項4に記載した様に、上記補強リングの一部で、各弾性片の基部を含む円周方向に隣り合うポケット同士の間部分と主部の軸方向に関して整合する部分に、それぞれ円周方向に長い透孔を形成し、この透孔を通じて上記間部分の内側に、肉抜き凹部を形成すれば、この間部分に、引けと呼ばれる不具合が発生する事を、有効に防止できる。
即ち、合成樹脂の射出成形の分野で広く知られている様に、合成樹脂を射出成形して得られる製品中に、肉厚が大きくなった部分が存在すると、射出成形後の温度低下に基づく収縮が当該部分で顕著になり、引けと呼ばれる凹みが生じる。この様な凹みを生じる引けは、当該部分だけでなく隣接部分の形状が歪む原因となり、ラジアル玉軸受用合成樹脂製冠型保持器で生じた場合には、上記各ポケットの内面と玉の転動面との摩擦状態が不良になる原因となる。
これに対して、上述の様な肉抜き凹部を形成すれば、上記間部分の肉厚を小さく抑えて、上述の様な引けが発生する事を防止し、上記各ポケットの内面と玉の転動面との摩擦状態を良好に保てる。
図1〜5は、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、本発明の特徴は、玉軸受1を構成する外輪3と内輪5(図6参照)との相対回転を高速で行なった場合にも、保持器7bを構成する複数本の弾性片10、10の外周側面と上記外輪3の内周面の一部とが干渉する事を防止する為の構造にある。その他の部分の構成及び作用は、前述の図6〜8に示した従来構造の場合と同様であるから、同等部分に関する説明は省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
本例の場合には、保持器7bを構成する主部9内に、合成樹脂よりも剛性の高い金属板製の補強材である、炭素鋼板(例えばSPCC)、ステンレス鋼板等の金属製の補強リング12aを、全周に亙り包埋支持している。この補強リング12aは、全体を円輪状に形成しており、断面形状を山形としている。即ち、この補強リング12aの径方向中央部を、軸方向に対し直交する方向に存在する平板部14としている。
又、内径寄り部分を、上記主部9の軸方向片側面側、即ち、この主部9内に包埋した状態で各ポケット8、8が存在する側に折れ曲がった、内径側折れ曲がり部15としている。更に、外径寄り部分を、上記軸方向片側面側に折れ曲がった、外径側折れ曲がり部16としている。又、上記平板部14の円周方向複数個所には、円周方向に長い透孔17、17と円形の通孔18、18とを、円周方向に関して交互に、それぞれポケット8、8と同じピッチで形成している。
上述の様な補強リング12aは、上記保持器7bを射出成形する際に、上記主部9内に包埋支持(インサート)する。この為、この射出成形時に上記補強リング12aを、射出成形用の金型のキャビティ内の所定位置にセットしておく。
この所定位置とは、軸方向に関しては、上記主部9を形成すべき位置であり、円周方向に関しては、上記各透孔17、17が前記各弾性片10、10の基部を含む円周方向に隣り合うポケット8、8同士の間部分19、19に、上記各通孔18、18が上記各ポケット8、8と整合する部分で上記主部9の軸方向の厚さ寸法が最も小さくなっている部分に、それぞれ整合する位置である。更に、射出成形時には、上記各透孔17、17に、何れかの金型から上記キャビティ内に突出した中子突起を挿通しておく。
上述の様に、上記キャビティ内に上記補強リング12aをセットした状態で、このキャビティ内に溶融した合成樹脂を送り込めば、上記保持器7bが射出成形されると同時に、この保持器7bを構成する上記主部9内に、上記補強リング12aが包埋される。又、上記各間部分19、19のうちで上記各透孔17、17に整合する部分には、(上記中子突起に基づく)肉抜き凹部21、21が形成される。この様にして得られた保持器7bは、上記合成樹脂が冷却固化後に金型を開いて取り出した後、前述の図6に示す様に、ラジアル玉軸受に組み込む。
上記本例の保持器7bを構成する合成樹脂製の主部9内に包埋する上記補強リング12aの断面係数は、断面形状が屈曲している事に伴って大きく、捩り剛性が大きい。この為、温度上昇に伴って軟化した上記各弾性片10、10の先端部が、高速運転に伴って加わる遠心力により径方向外方に変位する傾向になり、これに伴って上記主部9が捻れ方向に変形する傾向になっても、上記補強リング12aがこの主部9の変形を十分に抑える。この為、上記各弾性片10、10の先端縁が前記外輪3の一部内周面と擦れ合う事を防止できる。
この結果、この外輪3と前記内輪5との相対回転に要するトルクが増大したり、運転に伴って発生する熱に基づく温度上昇や異音が著しくなる事を防止できる。同時に、上記主部9とシールド板20(図6参照)とを近接配置した場合でも、この主部9の軸方向他側面が、このシールド板20の内側面と擦れ合う事も防止できる。従って、上記主部9とシールド板20とを近接配置する事での小型・軽量化を図り易くなる。
又、上記補強リング12aの内径側、外径側両折れ曲がり部15、16の折れ曲がり方向は、前記各ポケット8、8の内面の湾曲方向と一致している。従って、前記平板部14に対する上記両折れ曲がり部15、16の折れ曲がり角度を適正に規制すれば、上記補強リング12aの剛性を確保すべく、この補強リング12aを構成する金属板の厚さ寸法を確保しても(厚くしても)、この補強リング12aの一部が上記各ポケット8、8の内面の一部に露出したり、或いは、上記主部9の軸方向他側面(これら各ポケット8、8と反対側面)の一部に露出する事がない。言い換えれば、上記補強リング12aを上記主部9の内部に(前記中子突起を挿通する為に一部が露出した前記各透孔17、17の周縁部を除き)実質的に完全に包埋できる。
この事は、上記主部9の軸方向に関する厚さ寸法の増大を抑えて前記保持器7bの大型化を防止しつつ、上記補強リング12aの剛性向上を図る面から有利である。逆に言えば、必要とする剛性が同じであれば、この補強リング12aを構成する金属板の厚さ寸法の低減により、この補強リング12aを包埋した上記保持器7bの小型・軽量化を図れる。尚、何れにしても、上記補強リング12aは、実質的に全体が合成樹脂製の上記主部9の内部に包埋されている為、長期間に亙る厳しい使用条件の下でも、この主部9から分離する事はなく、上記作用・効果は、長期間に亙り安定して得られる。
又、本例の場合には、上記補強リング12aの一部で上記主部9の軸方向に関して上記各ポケット8、8と整合する部分に、前記各通孔18、18を形成しているので、上記補強リング12aの存在に拘らず、上記主部9のうちで、軸方向に関する厚さ寸法が最も小さくなった部分22に、合成樹脂をまんべんなく行き渡らせる事ができる。そして、この部分に、欠損等の不具合が発生する事を、有効に防止できる。即ち、上記部分22は、元々厚さ寸法が小さいところに上記補強リング12aが設置される為、そのままでは合成樹脂が行き渡りにくくなる。
これに対して本例の場合には、上記各通孔18、18を形成する事により、上記部分22で合成樹脂が、上記補強リング12aの両面同士の間で流通する。従って、この補強リング12aの両側の少なくとも一方を流れた合成樹脂が、上記各通孔18、18を通じて他方にも流れ込む様になり、上記部分22に合成樹脂を、まんべんなく行き渡らせる事ができる。
更に、本例の場合には、上記補強リング12aの一部で前記各間部分19、19に整合する部分に形成した透孔17、17を通じて、これら各間部分19、19の内側に、肉抜き凹部21、21を形成しているので、これら各間部分19、19に、引けと呼ばれる不具合が発生する事を、有効に防止できる。即ち、上記各肉抜き凹部21、21を形成して上記各間部分19、19の肉厚を小さく抑えているので、上述の様な引けが発生する事を防止して、引けに基づく形状の歪みを抑え、前記各ポケット8、8の内面と玉の転動面との摩擦状態を良好に保てる。
図6に示す構造の、非接触金属シールド板20付き深溝玉軸受(ラジアル玉軸受)1を用い、No. 1〜3で保持器のみを異なるものとして回転試験を行った。使用した軸受の寸法は、内径8mm、外径22mm、幅7mmであり、内輪と外輪はSUJ2製である。
No. 1では、図1に示す保持器7bであって、ポリアミド46からなる主部9の射出成形時に、SPCC製の補強リング12aをインサートして得られたものを用いた。
No. 2では、図7に示す保持器7であって、ポリアミド46製の主部9のみからなるものを用いた。
No. 3では、SPCC製の波形プレス保持器を用いた。
これらの軸受に、潤滑剤として、基油が40℃での動粘度が48mm/s2 である合成炭化水素油からなり、増ちょう剤がウレア化合物からなるグリースを0.16g封入し、内輪回転速度:2000〜60000min-1、外輪温度:80℃、アキシャル荷重:49Nの条件で、外輪温度が設定値より20℃上昇するまで回転させた。その回転時間を焼き付き寿命とし、No. 2の寿命を「1」としてNo. 1とNo. 3の相対寿命を算出した。
その結果、本発明の実施例に相当するNo. 1の焼き付き寿命比は3.3であり、比較例に相当するNo. 3の焼き付き寿命比は0.4であった。
本発明の実施の形態の1例を示す、保持器の部分斜視図。 この保持器に包埋する補強リングの部分斜視図。 図1の右上端部を切断してA矢印方向から見た部分拡大斜視図。 図3の下側から見た部分拡大斜視図。 図3の右側から見た部分拡大斜視図。 本発明の対象となる合成樹脂製冠型保持器を組み込んだラジアル玉軸受の断面図。 従来から知られている合成樹脂製冠型保持器の第1例を示す斜視図。 同じく第2例を示す部分斜視図。
符号の説明
1 玉軸受
2 外輪軌道
3 外輪
4 内輪軌道
5 内輪
6 玉
7、7a、7b 保持器
8 ポケット
9 主部
10 弾性片
11 凹面部
12、12a 補強リング
13 通孔
14 平板部
15 内径側折れ曲がり部
16 外径側折れ曲がり部
17 透孔
18 通孔
19 間部分
20 シールド板
21 肉抜き凹部
22 部分

Claims (5)

  1. 円環状の主部と、この主部の軸方向片側面に円周方向に関して互いに間隔をあけ、軸方向に突出する状態で形成した複数の弾性片と、円周方向に隣り合う1対ずつの弾性片の互いに対向する面と上記主部の軸方向片面でこれら両弾性片により挟まれた部分とにより囲まれた部分であって、それぞれの内面を部分球面状の凹面とした複数のポケットとを備え、合成樹脂を射出成形する事により造られる、クリーナモータの回転軸を支持するラジアル玉軸受用合成樹脂製冠型保持器において、
    金属板製で全体を円環状に造られ、径方向中央部を軸方向に対し直交する方向に存在する平板部とし、内径寄り部分を上記軸方向片側面側に折れ曲がった内径側折れ曲がり部とし、外径寄り部分を上記軸方向片側面側に折れ曲がった外径側折れ曲がり部とした補強リングを、射出成形時に上記主部の内側に包埋して成る事を特徴とするクリーナモータ軸受用合成樹脂製冠型保持器。
  2. 補強リングの一部で主部の軸方向に関して各ポケットと整合する部分に、それぞれ通孔が形成されている、請求項1に記載したクリーナモータ軸受用合成樹脂製冠型保持器。
  3. 円環状の主部と、この主部の軸方向片側面に円周方向に関して互いに間隔をあけ、軸方向に突出する状態で形成した複数の弾性片と、円周方向に隣り合う1対ずつの弾性片の互いに対向する面と上記主部の軸方向片面でこれら両弾性片により挟まれた部分とにより囲まれた部分であって、それぞれの内面を部分球面状の凹面とした複数のポケットとを備え、合成樹脂を射出成形する事により造られる、クリーナモータの回転軸を支持するラジアル玉軸受用合成樹脂製冠型保持器において、
    金属板製で全体を円環状に造られ、上記主部の軸方向に関して上記各ポケットと整合する部分にそれぞれ通孔が形成されている補強リングを、射出成形時に上記主部の内側に包埋して成る事を特徴とするクリーナモータ軸受用合成樹脂製冠型保持器。
  4. 補強リングの一部で、各弾性片の基部を含む円周方向に隣り合うポケット同士の間部分と主部の軸方向に関して整合する部分に、それぞれ円周方向に長い透孔が形成されており、この透孔を通じて上記間部分の内側に、肉抜き凹部が形成されている、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したクリーナモータ軸受用合成樹脂製冠型保持器。
  5. 内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、これら外輪軌道と内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の玉と、これら各玉を保持する保持器ととして請求項1〜4のうちの何れか1項に記載した合成樹脂製冠型保持器と、を備えたことを特徴とするクリーナモータ用転がり軸受。
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