JP5655968B1 - シース型ヒータの端末部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐電圧性を安定的に向上させることができるとともに、端子としての全長を短くして狭いところでの取り回しも行い易く、使い勝手が向上し、製造も容易となるシース型ヒータの端末部構造を提供せんとする。【解決手段】金属シース端部10aから突出する導線11をリード線2と接続し、該リード線2を囲むように筒状の無機絶縁体3を外装し、該無機絶縁体3における金属シースに近い側の端部30と、金属シース外周部13とを連結する連結部材4を設け、無機絶縁体3における金属シースと反対側の端部31に取り付けられ、内部に挿通されるリード線2に電気的に接続される筒状の金属端子部材5を設け、無機絶縁体3及び連結部材4の内側に、絶縁性金属酸化物と窒化ホウ素の混合粉末よりなる絶縁粉末6を充填してなる。【選択図】図3

Description

本発明は、電源等に接続するための金属端子部を有するシース型ヒータの端末部の構造に関する。
この種の端末部の構造として、従来、シース型ヒーターの金属シースをアダプターと絶縁スリーブを介して金属端子部材に固定したアダプター端子が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。具体的には、シース型ヒータの金属シースからヒータ線を剥き出し、これにリード線を接続するとともに、金属シースの端部にアダプタースリーブを介してアルミナ等のセラミックからなる絶縁スリーブを接続し、その先端に金属端子部材を固定し、これらアダプタースリーブ、絶縁スリーブ、金属端子部材の内部に挿通されたリード線の先端を金属端子部材の先端に溶接して固定したものである。
この従来のアダプター端子は、高電圧をかけるとヒータ線と金属シース或いはアダプタースリーブとの間に放電が生じるといった耐電圧の問題があった。さらに別の課題として、熱の問題、すなわち金属シースからの熱がアダプタースリーブを通じてアダプタースリーブと絶縁スリーブとのロウ付け部分を熱劣化させ、破壊するといった問題もあった。
これに対し、図5及び図6のようにアダプタースリーブ104を長尺ものとし、内部にアルミナ粉末粒子又はマグネシア粉末粒子よりなる耐熱性の絶縁粉末106を充填したものが使用されている。このような構造によれば、内部に絶縁粉末106がヒータ線11と金属シース10の間、ヒータ線11とスリーブ104の間、リード線12とスリーブ104の間などの放電を抑制し、耐電圧性向上させることが可能となる。ここで、内部の絶縁粉末106の充填が不十分で隙間があると、この部分の絶縁が破壊され、逆に放電を促す結果となる。したがって、絶縁粉末106を確実に充填するため、アダプタースリーブ104をスエージング加工等によって縮径させ、これにより内部の絶縁粉末106を圧縮充填させることが行われている。
しかしながら、このようなスエージング等の縮径加工のためには、アダプタースリーブ104にある程度以上の長さが必要となる。例えば、金属シース10外径が1.6mmの細型のヒータの場合でもアダプタースリーブ104として外径6〜10φ×長さ100mmのものをスリーブ加工し、端子の全長L1が150mm以上になっていた。全長が長くなると、熱の問題は解消されるが、狭いところでの取り回しに問題が生じ、使い勝手の悪いものとなってしまう。また、このような縮径加工によって絶縁粉末の充填密度を上げる方法は、品質のばらつきの原因や製造コスト低減を妨げる原因ともなる。
特開平8−31485号公報
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、耐電圧性を安定的に向上させることができるとともに、端子としての全長を短くして狭いところでの取り回しも行い易く、使い勝手が向上し、製造も容易となるシース型ヒータの端末部構造を提供する点にある。
本発明者は、前述の課題解決のために鋭意検討した結果、従来アダプタースリーブ内に充填していたアルミナ粉末やマグネシア粉末などの絶縁性金属酸化物が粒径が大きなものが多く、より小さく粉砕しても角ばったいびつな形状をしていることが原因で隙間が生じやすく、確実に全体が圧縮充填されなければ、高電圧をかけたときに当該隙間に起因して絶縁破壊を起こしてしなうという点を見出し、この隙間を塞ぐことができる工夫をすることで、圧縮充填を行わなくても絶縁破壊を起こしにくく、耐電圧性を著しく向上でき、これによりアダプター端子としての全長も短くすることができることを着想し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、金属シース内に導線を収納し且つその隙間に絶縁材を充填して構成されるシース型ヒータの端末部構造であって、金属シースの端部から突出する導線をリード線と接続し、該リード線を囲むように筒状の無機絶縁体を外装し、該無機絶縁体における前記金属シースに近い側の端部と、前記金属シースの外周部とを連結する連結部材を設け、前記無機絶縁体における前記金属シースと反対側の端部に取り付けられ、内部に挿通されるリード線に電気的に接続される筒状の金属端子部材を設け、前記無機絶縁体及び連結部材の内側に、絶縁性金属酸化物と窒化ホウ素の混合粉末よりなる絶縁粉末を充填してなり、前記絶縁粉末が、前記金属端子部材における前記無機絶縁体と反対側の端部開口部と内部に挿通されている前記リード線との隙間から充填され、該絶縁粉末が充填された状態で前記端部開口部をリード線の端部と一体的に封じ溶接することで、当該金属端子部材と前記リード線とを電気的に接続してなり、前記端部開口部の前記リード線との隙間に前記絶縁粉末を入れた状態で、さらに筒状の金属部材を押圧挿入することで前記絶縁粉末を圧縮充填し、前記金属部材の基端部を前記封じ溶接により金属端子部材及びリード線端部と一体的に溶接することにより固定してなることを特徴とするシース型ヒータの端末部構造を構成した。
ここで、前記絶縁粉末における絶縁性金属酸化物と窒化ホウ素の重量比が2:1〜15:1であることが好ましい。
また、前記シース型ヒータが、金属シース内に導線として発熱線を収納し、且つその隙間に耐熱性絶縁材を充填してなる発熱部と、金属シース内に導線として非発熱線を収納し、且つその隙間に耐熱性絶縁材を充填した非発熱部とを接続してなるヒータであり、前記リード線と接続される導線が、前記非発熱部の非発熱線であり、前記連結部材により無機絶縁体と連結される金属シースが、前記非発熱部の金属シースであり、非発熱部の端部に設けられることが好ましい。
以上にしてなる本願発明に係るシース型ヒータの端末部構造は、無機絶縁体及び連結部材の内側に絶縁性金属酸化物と窒化ホウ素の混合粉末よりなる絶縁粉末を充填したので、丸みを帯びた形状である窒化ホウ素の粉末が角ばったいびつな形状である絶縁性金属酸化物の間に介在して高密度に充填され、縮径加工を行わなくても、耐電圧性能が著しく向上する。また、通常窒化ホウ素の粉末は平均粒径が2μm程度と絶縁性金属酸化物の粒子の十分の一程度の大きさのものが市場に提供されており、このような小さな粒子を混ぜるとより充填密度が向上する。
そして、このように絶縁粉末を上記混合粉末とすることでスエージング等の縮径加工が不要となるので、製造コストを低減できるとともに、従来の長尺なアダプタースリーブの代わりに短い連結部材を採用して端子としての全長を短く設定し、狭いところでの取り回しを行い易く、使い勝手を向上させることが可能となる。さらに、連結部材を厚肉の金属部材として放熱性を向上させたり、その他設計の自由度が著しく向上し、絶縁粉末が内部に充填されることで熱が拡散され、連結部材と無機絶縁体との接合部分に熱が集中することも防止できる。
また、前記絶縁粉末における絶縁性金属酸化物と窒化ホウ素の重量比が2:1〜15:1であれば、耐電圧性能を確実に向上させることができる。
また、前記絶縁粉末が、前記金属端子部材における前記無機絶縁体と反対側の端部開口部と内部に挿通されている前記リード線との隙間から充填され、該絶縁粉末が充填された状態で前記端部開口部をリード線の端部と一体的に封じ溶接することで、当該金属端子部材と前記リード線とを電気的に接続したので、無機絶縁体及び金属端子部材を組み付けた後に前記リード線との隙間から絶縁粉末を内部空間全体に充填することができ、効率よく製造することができる。
すなわち、金属端子部材を組み付ける前に、すでに金属シースに組み付けられた連結部材及び無機絶縁体の内部に絶縁粉末を充填した後、金属端子部材を組み付けることも可能であるが、組み付けの精度や構造によっては金属端子部材の内部に隙間が生じ、全体の絶縁粉末の充填密度が低下する原因となる。これに対し、さらに金属端子部材も組み付けた状態で絶縁粉末を組み付けることにより、このような問題を未然に防止できる。
また、前記端部開口部の前記リード線との隙間に前記絶縁粉末を入れた状態で、さらに筒状の金属部材を押圧挿入することで前記絶縁粉末を圧縮充填し、前記金属部材の基端部を前記封じ溶接により金属端子部材及びリード線端部と一体的に溶接することにより固定してなるので、金属部材の押圧挿入によって内部に絶縁粉末の絶縁破壊をより確実に防止することができ、このような金属部材の挿入作業は簡易であり、製造効率も低下させることもない。
また、前記シース型ヒータが、金属シース内に導線として発熱線を収納し、且つその隙間に耐熱性絶縁材を充填してなる発熱部と、金属シース内に導線として非発熱線を収納し、且つその隙間に耐熱性絶縁材を充填した非発熱部とを接続してなるヒータであり、前記リード線と接続される導線が、前記非発熱部の非発熱線であり、前記連結部材により無機絶縁体と連結される金属シースが、前記非発熱部の金属シースであり、非発熱部の端部に設けられるので、発熱部の熱が非発熱部で外部に放熱され、連結部材と無機絶縁体との接合部に熱が籠るといった従来の問題を解消できることから、特に連結部材を短く設定し、端子としての全長を短く設定することができる(例えば、図2、3に示す端子全長L2を50mm以下にできる。)。非発熱部は発熱部と同様、屈曲性を有するので、この部分が長くても取り回し時の取扱い性に与える影響は少なく、むしろ端子としての全長が短くなる部分、取扱い性が著しく向上することになる。
本発明の代表的実施形態に係る端末部構造を備えるシース型ヒータの全体構成を示す説明図。 同じくシース型ヒータの端末部構造の部分の拡大図。 同じく端末部構造の要部の縦断面図。 同じく端末部構造の製造手順を示す説明図。 従来の端末部構造を示す縦断面図。 同じく従来の端末部構造の部分の説明図。 耐電圧試験のサンプルを示す縦断面図。
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
本発明の端末部構造Sは、図1に示すようにシース型ヒータ1の端部に設けられ、ヒータに電力を供給するための入力端子として機能する端末部の構造に係るものである。本実施形態のシース型ヒータ1は、図1及び図2に示すように、金属シース10A内に導線として発熱線を収納し、且つその隙間に耐熱性絶縁材を充填してなる発熱部1Aと、金属シース10B内に導線として非発熱線を収納し、且つその隙間に耐熱性絶縁材を充填した非発熱部1Bとを接続したヒータであり、非発熱部1Bの端部に本発明に係る端末部構造Sを設けたものである。
ただし、本発明はこのような形態に何ら限定されるものではなく、非発熱部1Bを省略し、発熱部1Aの端部に直接、端末部構造Sを設けたものでもよい。この場合には、熱対策のため、連結部材を若干長くとる必要は生じるが、従来のスエージング等を行うアダプタースリーブよりも短くすることができ、耐電圧特性は本実施形態と同様、著しく向上することとなる。
端末部構造Sは、図3に示すように、非発熱部1Bの金属シース10Bにおける発熱部1Aと反対側の端部10aから突出する非発熱線11Bがリード線2と接続され、リード線2を囲むように無機絶縁体3が外装されるとともに、無機絶縁体3における金属シース10Bに近い側の端部30と、金属シース10Bの外周部13とを連結する連結部材4が設けられている。非発熱線11Bとリード線2の接合は従来と同様、溶接等により接続される。また、無機絶縁体3についても従来と同様、アルミナ等のセラミック成形体からなる耐熱性を有する円筒形の絶縁スリーブを用いることができる。
連結部材4は、金属シース10Bの外周部13に被着される金属製のブッシング40と、該ブッシング40の外周部42と無機絶縁体3の端部30の外周部に両端部がそれぞれ被着される金属スリーブ41とより構成されている。金属スリーブ41の端部とブッシング40の外周部42との被着は溶接である。また金属スリーブ41と無機絶縁体3の端部30の外周部との被着はロウ付けである。
無機絶縁体3における金属シース10Bと反対側の端部31には、内部に挿通されるリード線2に電気的に接続される筒状の金属端子部材5が取り付けられている。金属端子部材5は、無機絶縁体3に固定される後端側に比べて先端側の内径が小さく、リード線2を挿通して絶縁粉末を充填できる隙間が維持される程度の内径とされている。この先端部の外周面には従来の端子部材と同様、ネジが切られている。無機絶縁体3の端部31の外周部への取り付けは、ロウ付けである。
そして、無機絶縁体3及び連結部材4の内側には、絶縁性金属酸化物と窒化ホウ素の混合粉末よりなる絶縁粉末6が充填されている。絶縁性金属酸化物としては、金属シースや金属スリーブの絶縁材として使用される公知の絶縁性金属酸化物を広く使用することができ、特に限定はないが、例えばマグネシア(酸化マグネシウム)やアルミナ(酸化アルミニウム)が挙げられる。窒化ホウ素としては、六方晶系窒化ホウ素が高熱伝導率で低膨熱張率であるという優れた絶縁性能を有しており好ましい。絶縁性金属酸化物と窒化ホウ素との混合物の配合比は、重量比にして2:1〜15:1が好ましく、3:1〜10:1がより好ましく、4:1〜8:1が更に好ましい。
以下、図4の製造手順に基づき、更に詳細に説明する。
図中(a)に示すように、まずシース剥離機で非発熱部1Bの金属シース10Bの端部を5mm程度剥離し、非発熱線11Bを露出させる。そして連結部材4を構成する筒状のブッシング40を、金属シース10Bの端部外周囲面に被着し、剥離した金属シース10Bの端部10aから2mm程度後退した位置に端部がくるように、六角カシメ刃を用いてカシメ止めするとともに、端部を金属シース10Bの端部外周面上にシール溶接する。
次に、図中(b)〜(c)に示すように、露出させた非発熱線11Bの先端部に、リード線2を溶接により接合する。次に、あらかじめ無機絶縁体3の両端部30、31に、連結部材4を構成する金属スリーブ41と金属端子部材5とを取り付けたものを用意し、これをリード線2の先端側から被せ、基端側の金属スリーブ41の端部を同じく連結部材4を構成するブッシング40の外周面上にシール溶接することで固定される。
リード線2の長さは、無機絶縁体3及び金属端子部材5を連結部材4を介して金属シース10Bに組み付けた状態で、金属端子部材5の先端から突出する長さに設定される。突出長さは組み付け後に切断して調整することができる。
次に、図中(c)〜(d)に示すように、金属端子部材5にリード線2が突出している先端開口部の隙間から、BN粉末とMgO粉末を1:4の比率で混合した絶縁粉末6を充填する。この際、振動を加えながら充填するとよい。充填を終えると同じ金属端子部材5の先端開口部50の隙間から、さらに筒状の金属部材7、例えばSUSパイプを挿入し、該金属部材7によって内部に充填した絶縁粉末6を押し込み、充填密度を上げる。
次に、120℃程度の乾燥炉で8時間ほど乾燥させた後、リード線2と金属部材7を所定の突出長さに切断し、金属端子部材5の先端部に一体的に溶接することで開口部50を封じ、これにより金属端子部材5とリード線2とが電気的に接続され、金属部材7も固定される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施例に何ら限定されるものではなく、例えば二芯型などの複数芯のシース型ヒータにも適用できるのであり、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
次に、長さ200mmの金属シースヒータ非発熱部1Bの一端部に、図3と同じ一芯型のシース型ヒータの端末部構造Sを設けたサンプルであって、絶縁粉末6として酸化マグネシウムと窒化ホウ素の混合粉末を充填した実施例1、絶縁粉末6として酸化マグネシウム粉末を100%充填した比較例1を用意し、耐電圧試験を行った結果について説明する。
非発熱部1Bの金属シース10Bを外径3.2mmのものとし、実施例1の絶縁粉末の混合比(重量比)を4:1とした。また、参考例1として、非発熱部の金属シースのシース端面剥き出し直後の耐電圧値も同様に測定し、これを非発熱部の金属シースの耐電圧性の実力値とした。実施例1と比較例1は絶縁粉末以外はまったく同じ構造、材質のサンプルとした。いずれのサンプルも、金属スリーブ41をスエージング等して絶縁粉末6を圧縮充填させるようなことは行っていない。
試験は耐電圧試験機(菊水電子工業株式会社製、品番TOS5051A)を使用し、実施例1、比較例1、参考例1の金属シースヒータ非発熱部に電圧を印加した。そして絶縁破壊を起こすまで100Vずつ印加電圧を高めた。絶縁破壊を起こす前の電圧を各金属シースヒータの最大耐電圧とした。データ集計に際しては、各例においてそれぞれ複数本使用した金属シースヒータの耐電圧の平均値を算出した。結果を下の表1に示す。
Figure 0005655968
表1から分かるように、絶縁粉末が酸化マグネシウムと窒化ホウ素の混合粉末である実施例1では、酸化マグネシウム100%の比較例1の2倍近く高耐電圧となり、金属シース自体の実力値である参考例1よりも顕著に高耐電圧であった。
次に、絶縁粉末としての混合粉末の混合比による効果を確認するため、図7に示したように、一芯型金属シースヒータ1の発熱導線11と絶縁樹脂ケーブル8のリード線12とを接続し、金属スリーブ9で接続部を囲み、内部に絶縁粉末6を充填してエポキシ樹脂で封止してなる単純構造モデルのサンプルであって、絶縁粉末6の混合比(重量比)の異なるものを用意し、耐電圧試験を行った結果について説明する。
サンプルの金属シースヒータ1の金属シース10Aの外径を3.2mm、金属スリーブ9の外径を8mmとし、金属スリーブ9は絶縁粉末6の充填後にスエージングにより縮径させた。絶縁粉末6は、参考例2〜7を酸化マグネシウムと窒化ホウ素の混合粉末とし、その重量比は参考例2を2:1、参考例3を3:1、参考例4を4:1、参考例5を6:1、参考例6を8:1、参考例7を15:1とした。参考例8は酸化マグネシウムの粉末100%とした。絶縁粉末以外はまったく同じ構造、材質のサンプルとした。
試験は耐電圧試験機(菊水電子工業株式会社製、品番TOS5051A)を使用し、参考例2〜8の金属シースヒータに電圧を印加した。そして絶縁破壊を起こすまで100Vずつ印加電圧を高めた。絶縁破壊を起こす前の電圧を各金属シースヒータの最大耐電圧とした。データ集計に際しては、各参考例においてそれぞれ複数本使用した金属シースヒータの耐電圧の平均値を算出した。結果を下の表2に示す。
Figure 0005655968
表2から分かるように、絶縁粉末が酸化マグネシウムと窒化ホウ素の混合粉末である参考例2〜7のすべてにおいて、酸化マグネシウム100%の参考例8よりも高耐電圧となり、中でも酸化マグネシウムと窒化ホウ素の重量比が3:1〜8:1の範囲の参考例3〜6は顕著に高耐電圧であった。
S 端末部構造
L1、L2 全長
1 シース型ヒータ
1A 発熱部
1B 非発熱部
2 リード線
3 無機絶縁体
4 連結部材
5 金属端子部材
6 絶縁粉末
7 金属部材
8 絶縁樹脂ケーブル
9 金属スリーブ
10、10A、10B 金属シース
10a 端部
11 ヒータ線
12 リード線
13 外周部
30、31 端部
40 ブッシング
41 金属スリーブ
42 外周部
50 開口部
104 スリーブ
106 絶縁粉末

Claims (3)

  1. 金属シース内に導線を収納し且つその隙間に絶縁材を充填して構成されるシース型ヒータの端末部構造であって、
    金属シースの端部から突出する導線をリード線と接続し、
    該リード線を囲むように筒状の無機絶縁体を外装し、
    該無機絶縁体における前記金属シースに近い側の端部と、前記金属シースの外周部とを連結する連結部材を設け、
    前記無機絶縁体における前記金属シースと反対側の端部に取り付けられ、内部に挿通されるリード線に電気的に接続される筒状の金属端子部材を設け、
    前記無機絶縁体及び連結部材の内側に、絶縁性金属酸化物と窒化ホウ素の混合粉末よりなる絶縁粉末を充填してなり、
    前記絶縁粉末が、前記金属端子部材における前記無機絶縁体と反対側の端部開口部と内部に挿通されている前記リード線との隙間から充填され、該絶縁粉末が充填された状態で前記端部開口部をリード線の端部と一体的に封じ溶接することで、当該金属端子部材と前記リード線とを電気的に接続してなり、
    前記端部開口部の前記リード線との隙間に前記絶縁粉末を入れた状態で、さらに筒状の金属部材を押圧挿入することで前記絶縁粉末を圧縮充填し、前記金属部材の基端部を前記封じ溶接により金属端子部材及びリード線端部と一体的に溶接することにより固定してなることを特徴とするシース型ヒータの端末部構造。
  2. 前記絶縁粉末における絶縁性金属酸化物と窒化ホウ素の重量比が2:1〜15:1である請求項1記載のシース型ヒータの端末部構造。
  3. 前記シース型ヒータが、金属シース内に導線として発熱線を収納し、且つその隙間に耐熱性絶縁材を充填してなる発熱部と、金属シース内に導線として非発熱線を収納し、且つその隙間に耐熱性絶縁材を充填した非発熱部とを接続してなるヒータであり、
    前記リード線と接続される導線が、前記非発熱部の非発熱線であり、
    前記連結部材により無機絶縁体と連結される金属シースが、前記非発熱部の金属シースであり、
    非発熱部の端部に設けられる請求項1又は2記載のシース型ヒータの端末部構造。
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