参考例による電界プローブについて、説明する。
参考例による電界プローブでは、3層の導電層を有するプリント基板が用いられている。信号線を挟むように一対のグラウンド層が形成されており、信号線と一対のグラウンド層とにより伝送線路が形成されている。
このような電界プローブでは、各導電層の間に存在する絶縁層の厚さを薄くすることにより、シールドとして機能するグラウンド層と信号線との間の間隔を小さく設定すれば、空間分解能を向上することが可能と考えられる。
ところで、電界プローブが接続されるスペクトラムアナライザ等の信号入力端子の特性インピーダンスは、例えば50Ωに設定されている。このため、電界プローブの伝送線路の特性インピーダンスは50Ωとすることが好ましい。
しかしながら、空間分解能を向上すべくプリント基板の各導電層間の絶縁層の厚さを単に薄く設定した場合には、伝送線路の特性インピーダンスを50Ωに設定しようとすると、信号線の幅が極度に狭くなってしまう。信号線の幅が極度に狭くなると、製造限界を超えてしまう虞がある。また、製造限界は超えなかったとしても、信号線幅の製造ばらつきに起因して、伝送線路の特性インピーダンスが大きくばらついてしまう。特性インピーダンスのミスマッチングは、電界プローブの高周波特性等の劣化を招くこととなる。
[第1実施形態]
第1実施形態による電界プローブを図1乃至図4を用いて説明する。図1は、本実施形態による電界プローブを示す斜視図である。図2は、本実施形態による電界プローブの一部を示す平面図である。図3は、本実施形態による電界プローブの配線基板を示す断面図である。図3(a)は図2のA−A′線断面に対応しており、図3(b)は図2のB−B′線断面に対応しており、図3(c)は図2のC−C′線断面に対応している。図4は、本実施形態による電界プローブの配線基板の各パターンを示す平面図である。図4(a)は第5層目のパターンを示しており、図4(b)は第4層目のパターンを示しており、図4(c)は第3層目のパターンを示しており、図4(d)は第2層目のパターンを示しており、図4(e)は第1層目のパターンを示している。
本実施形態による電界プローブ2のケーシング(収納容器、外装)10(図1参照)内には、配線基板(多層配線基板、プリント配線基板、プリント基板)12(図2参照)が収納されている。図1における紙面下側の端部14は、電界を測定する際に測定対象に近づけられる端部、即ち、電界プローブの先端部(受感部)である。
配線基板12としては、5層の導電層を有する配線基板、即ち、5層基板が用いられている。配線基板12は、例えばガラスエポキシ基板である。
図3に示すように、配線基板12の第1層目の層16は、グラウンド層となっている。配線基板12の第2層目の層18は、シールド層となっている。配線基板12の第3層目の層20は、信号層となっている。配線基板12の第4層目の層22は、シールド層となっている。配線基板12の第5層目の層24は、グラウンド層となっている。
各導電層16,18,20,22,24の材料としては、例えば銅(Cu)が用いられている。各導電層16,18,20,22,24の厚さは、例えば18μm程度とする。導電層16,18,20,22,24間には、それぞれ絶縁層26,28,30,32が存在している。絶縁層26,28,30,32の材料としては、例えばガラスエポキシが用いられている。絶縁層26,28,30,32の厚さは、例えば60μm程度である。
配線基板12の長手方向における一方の端部(図2乃至図4における紙面上側の端部)は、プローブ先端部の反対側の端部(プローブ後端部)であり、後述する同軸コネクタ50が取り付けられる側の端部である。配線基板12の長手方向における他方の端部(図2乃至図4における紙面下側の端部)14は、プローブ先端部である。配線基板12の幅は、プローブ先端部14の近傍を除く領域においては均一となっており、プローブ先端部14の近傍においてはプローブ先端部14に向かって徐々に狭くなっている。
信号層20には、電界を検出するためのセンサ電極(検出電極、電界検出用電極)44が形成されている。センサ電極44は、プローブ先端部14に位置している。センサ電極44には、信号線(信号パターン)38が接続されている。換言すれば、センサ電極44は、信号線38の先端部に形成されている。センサ電極44は、信号線38と一体に形成されている。センサ電極44の幅、即ち、図2及び図4の紙面左右方向におけるセンサ電極44の寸法は、信号線38の幅より小さく設定されている。センサ電極44の幅を比較的小さく設定しているのは、高い空間分解能で電界を検出するためである。センサ電極44の幅は、例えば60μm程度とする。センサ電極44の長さ、即ち、図2及び図4の紙面上下方向におけるセンサ電極44の寸法は、例えば1mm以下とする。ここでは、センサ電極44の長さを、例えば200μm程度とする。
センサ電極44の先端(図2乃至図4における紙面下側の縁部)の位置は、配線基板12の縁部(図2乃至図4における紙面下側の縁部)に対して後退している。即ち、センサ電極44の先端は、配線基板12の縁部から離間している。センサ電極44の先端の位置を、配線基板12の縁部に対して後退させているのは、センサ電極44が被測定対象(図示せず)に電気的に接続されるのを防止するためである。センサ電極44の先端の位置を、配線基板12の縁部に対して過度に後退させた場合には、十分な検出感度が得られない。このため、センサ電極44の先端と配線基板12の縁部との間の距離d13は、比較的小さく設定されている。センサ電極44の先端と配線基板12の縁部との間の距離d13は、例えば30μm程度とする。
信号線38は、例えば、配線基板12の長手方向の中心線に沿って形成されている。信号線38の一方の端部(図2乃至図4における紙面上側の端部)は、配線基板12の一方の端部(図2乃至図4における紙面上側の端部)の近傍に位置している。信号線38の他方の端部(図2乃至図4における紙面下側の端部)は、配線基板12の他方の端部(図2乃至図4における紙面下側の端部)の近傍に位置している。信号線38の幅は、例えば110μm程度とする。信号線38の長さは、例えば50mm程度とする。
配線基板12の第1層目の層16には、後述する電極46と信号線38とを接続するビア48が形成された箇所を除いて、配線基板12のほぼ全面に、グラウンド層(グラウンドパターン)34が形成されている(図3及び図4(e)参照)。ビア48とグラウンド層34とは、電気的に分離されている。
配線基板12の第5層目の層24には、電極46と、グラウンド層(グラウンドパターン)42とが形成されている(図3及び図4(a)参照)。電極46は、後述する同軸コネクタ50の中心導体(芯線)52を接続するためのものである。グラウンド層42は、電極46が形成された箇所を除いて、配線基板12のほぼ全面に形成されている。電極46とグラウンド層42とは、電気的に分離されている。電極46は、図3に示すように、ビア48を介して、信号線38の一方の端部(図2乃至図4における紙面上側の端部)に接続されている。
グラウンド層34,42の先端(図2乃至図4における紙面下側の縁部)の位置は、センサ電極44の先端に対して後退している。即ち、グラウンド層34,42の先端と配線基板12の縁部との間の距離d11,d15は、上述した距離d13より大きく設定されている(図4参照)。また、グラウンド層34,42の先端の位置は、後述するシールドパターン36,40の先端(図2乃至図4における紙面氏側の縁部)に対しても後退している。即ち、グラウンド層34,42の先端と配線基板12の縁部との間の距離d11,d15は、後述する距離d12,d14より大きく設定されている。グラウンド層34,42の先端と配線基板12の縁部との間の距離d11,d15は、例えば100μm程度とする。グラウンド層34,42の先端の位置を十分に後退させているのは、接地導体と被測定対象(図示せず)との間の距離を十分に大きく確保し、接地導体が電界測定に及ぼす影響を低減するためである。
配線基板12の長手方向における一方の端部(図2における紙面上側の端部)には、同軸コネクタ50が取り付けられている。なお、図3及び図4においては、同軸コネクタ50は図示を省略している。同軸コネクタ50は、本実施形態による電界プローブ2を、同軸ケーブル(図示せず)等を用いて、スペクトラムアナライザ等の測定器(図示せず)に接続するためのものである。同軸コネクタ50としては、例えばSMA型(Sub Miniature Type A)コネクタが用いられている。同軸コネクタ50の中心導体(芯線)は、配線基板12の第5層目の層24に形成された電極46に、例えば半田54を用いて接続されている。同軸コネクタ50の外部導体56は、配線基板12の第5層目の層24に形成されたグラウンド層42と、配線基板12の第1層目の層16に形成されたグラウンド層34とに接続されている。
こうして、信号線38と、信号線38を挟む一対のグラウンド層34,42とにより、伝送線路(ストリップライン)58が形成されている。
配線基板12の第1層目の層16に形成されたグラウンド層34と配線基板12の第5層目の層24に形成されたグラウンド層42とは、ビア60を介して互いに電気的に接続されている。かかるビア60は、信号線38の長手方向に沿って、信号線38の両側に所定の間隔で配されている。
配線基板12の第2層目に位置するシールド層18及び配線基板12の第4層目に位置するシールド層22には、それぞれシールドパターン36,40が形成されている(図3、図4(b)及び図4(d)参照)。シールドパターン36,40は、少なくともセンサ電極44と対向するように、即ち、センサ電極44と重なりあうように形成されている。シールドパターン36,40は、信号線38のうちのセンサ電極44の近傍の部分を除く部分には対向していない。換言すれば、シールドパターン36,40は、信号線38の先端部を除く部分には対向していない。シールドパターン36,40は、信号線38と対向しないように、即ち、信号線38と重なり合わないように、信号線38が形成されている箇所を避けて、センサ電極44から遠ざかる方向に延在している。具体的には、シールドパターン36,40は、配線基板12の縁部に沿って、図2乃至図4における紙面上側に向かって延在している。また、シールドパターン36,40は、ビア62を介してグラウンド層34,42に電気的に接続されている。かかるビア62は、シールド線36,40の長手方向に沿って、所定の間隔で配されている。ビア62は、第1層目の層16に形成されたグラウンド層34と、第2層目の層18に形成されたシールドパターン36と、第4層目の層22に形成されたシールドパターン40と、第5層目の層24に形成されたグラウンド層42とを接続している。シールドパターン36,40とグラウンド層34,42とがビア62により電気的に接続されているため、シールドパターン36,40の電位は、グラウンド層34,42の電位と等しい電位、即ち、接地電位(グラウンド)に接続される。このため、シールドパターン34,40は、グラウンド層34,42と同様に、接地導体となる。
シールドパターン36,40の先端(図2乃至図4における紙面下側の縁部)の位置は、配線基板12の縁部(図2乃至図4における紙面下側の縁部)に対して後退している。即ち、シールドパターン36,40の先端部は、配線基板12の縁部から離間している。シールドパターン36,40の先端部の位置を、配線基板12の縁部に対して後退させているのは、シールドパターン36,40が被測定対象(図示せず)に接触するのを防止するためである。シールドパターン36,40の先端と配線基板12の縁部との間の距離d12,d14は、例えば、上述した距離d13と同等とする。距離d12,d14と距離d13とを等しく設定しているのは、センサ電極44をシールドパターン36,40により十分にシールドするためである。
上述したように、信号線38のうちのセンサ電極44の近傍の部分を除く部分は、シールドパターン36,40と対向していない。信号線38のうちのセンサ電極44の近傍の部分を除く部分をシールドパターン36,40に対向させていないのは、信号線38と接地導体との間の距離を十分に大きく確保するためである。信号線38のうちのセンサ電極44の近傍の部分を除く部分と接地導体との距離が十分に大きく確保されているため、信号線38の幅を過度に狭くすることなく、伝送線路58の特性インピーダンスを所望の値、より具体的には50Ωに設定することができる。信号線38の幅を過度に狭くすることを要しないため、本実施形態によれば、製造ばらつきに起因する伝送線路58の特定インピーダンスのばらつきを抑制することができる。伝送線路58の特性インピーダンスのばらつきを抑制し得るため、本実施形態によれば、特性インピーダンスのミスマッチングに起因して高周波特性が劣化するのを防止することができる。従って、本実施形態によれば、高周波特性を損なうことなく、空間分解能の高い電界プローブを提供することができる。
絶縁層26,28,30,32の比誘電率は例えば4.2程度であり、絶縁層26,28,30,32の厚さは例えば60μm程度であり、センサ電極44の幅は例えば60μm程度であり、センサ電極44の長さは例えば200μm程度である。この場合、センサ電極44とシールドパターン36,40との間の静電容量は15fF程度となる。1GHz程度の周波数の電界に着目した場合、当該周波数におけるセンサ電極44とシールドパターン36,40との間の静電容量を集中定数素子とみなした時のインピーダンスの絶対値は約10kΩとなる。センサ電極44とシールドパターン36,40との間におけるインピーダンスの絶対値が10kΩと、伝送線路58の特性インピーダンス50Ωに比べて十分大きいため、センサ電極44とシールドパターン36,40との間の静電容量が伝送線路58の特性インピーダンスに及ぼす影響は小さい。従って、センサ電極44とシールドパターン36,40とを対向させても、即ち、センサ電極44とシールドパターン36,40とを重なりあわせても特段の問題は生じない。
なお、このような配線基板12は、汎用的なプリント基板の製造プロセスを用いることにより製造し得る。
こうして、本実施形態による電界プローブ2が形成されている。
このように、本実施形態によれば、センサ電極44が、信号線38とグラウンド層34,42との間の層18,22に設けられたシールドパターン36,40によりシールドされている。センサ電極44とシールドパターン36,40との間の距離が比較的小さいため、高い空間分解能を得ることができる。一方、信号線38のうちのセンサ電極44の近傍の部分を除く部分にはシールドパターン36,40は対向しておらず、信号線38のうちのセンサ電極44の近傍の部分を除く部分に対向しているのはグラウンド層34,42である。信号線38とグラウンド層34,42との間の距離は比較的大きいため、本実施形態によれば、信号線38の幅を極度に狭くすることなく、伝送線路58の特性インピーダンスを所望の値に設定することができる。信号線38の幅を極度に狭くすることを要しないため、本実施形態によれば、製造ばらつきに起因する伝送線路58の特定インピーダンスのばらつきを抑制することができる。伝送線路58の特性インピーダンスのばらつきを抑制し得るため、本実施形態によれば、特性インピーダンスのミスマッチングに起因して高周波特性が劣化するのを防止することができる。従って、本実施形態によれば、高周波特性を損なうことなく、空間分解能の高い電界プローブ2を提供することができる。
しかも、本実施形態によれば、配線基板12を用いて伝送線路58が形成されているため、簡便な構成となっており、複雑な組み立て作業が不要である。従って、本実施形態によれば、信頼性の向上や低コスト化等に寄与することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態による電界プローブを図5乃至図7を用いて説明する。図5は、本実施形態による電界プローブの一部を示す平面図である。図6は、本実施形態による電界プローブの配線基板を示す断面図である。図6(a)は図5のA−A′線断面に対応しており、図6(b)は図5のB−B′線断面に対応しており、図6(c)は図5のC−C′線断面に対応している。図7は、本実施形態による電界プローブの配線基板を示す平面図である。図7(a)は第4層目のパターンを示しており、図7(b)は第3層目のパターンを示しており、図7(c)は第2層目のパターンを示しており、図7(d)は第1層目のパターンを示している。図1乃至図4に示す第1実施形態による電界プローブと同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
本実施形態による電界プローブは、4層の導電層を有する配線基板12a、即ち、4層基板を用いたものである。
本実施形態による電界プローブの斜視図は、図1を用いて上述した第1実施形態による電界プローブの斜視図と同様である。
配線基板12aとしては、4層基板が用いられている。
図6に示すように、配線基板12aの第1層目の層16aは、グラウンド層となっている。配線基板12aの第2層目の層18aは、信号層となっている。配線基板12aの第3層目の層20aは、シールド層となっている。配線基板12aの第4層目の層22aは、グラウンド層となっている。
信号層18aには、第1実施形態による電界プローブと同様に、センサ電極44が形成されている。センサ電極44には、第1実施形態による電界プローブと同様に、信号線38が形成されている(図6及び図7(c)参照)。センサ電極44の先端(図5乃至図7における紙面下側の縁部)の位置は、第1実施形態による電界プローブと同様に、配線基板12aの縁部(図5乃至図7における紙面下側の縁部)に対して後退している。センサ電極44の先端と配線基板12aの縁部との間の距離d22は、第1実施形態による電界プローブにおける距離d13と同様に、例えば30μm程度とする。
配線基板12aの第1層目の層16aには、電極46と信号線38とを接続するビア48が形成された箇所を除いて、配線基板12aのほぼ全面に、グラウンド層(グラウンドパターン)34aが形成されている(図6及び図7(d)参照)。ビア48とグラウンド層34aとは、電気的に分離されている。
グラウンド層34aの先端(図5乃至図7における紙面下側の縁部)の位置は、配線基板12の縁部(図5乃至図7における紙面下側の縁部)に対して後退している。グラウンド層34aの先端と配線基板12aの縁部との間の距離d21は、例えば、上述した距離d22と同等とする。距離d21と距離d22とを等しく設定しているのは、第1層目に位置しているグラウンド層34aをセンサ電極44と対向させ、グラウンド層34aをシールドパターンとしても用いるためである。
配線基板12aの第4層目の層22aには、電極46とグラウンド層(グラウンドパターン)42とが形成されている(図6及び図7(a)参照)。
グラウンド層42の先端(図5乃至図7における紙面下側の縁部)の位置は、第1実施形態による電界プローブと同様に、センサ電極44の先端(図5乃至図7における紙面下側の縁部)に対して後退している。グラウンド層42の先端と配線基板12aの縁部との間の距離d24は、上述した距離d21,d22より大きく設定されている。グラウンド層42の先端と配線基板12aの縁部との間の距離d24は、例えば100μm程度とする。グラウンド層42のプローブ先端部14側の縁部の位置を十分に後退させているのは、上述したように、接地導体と被測定対象(図示せず)との間の距離を十分に大きく確保し、接地導体が電界測定に及ぼす影響を低減するためである。
信号線38とグラウンド層34a,42とにより、伝送線路58aが形成されている。
配線基板12aの第1層目の層16aに形成されたグラウンド層34aと配線基板12aの第4層目の層22aに形成されたグラウンド層42とは、ビア60を介して互いに電気的に接続されている。かかるビア60は、信号線38の長手方向に沿って、信号線38の両側に所定の間隔で配されている。
配線基板12aの第3層目に位置するシールド層20aには、シールドパターン40が形成されている(図6及び図7(b)参照)。
シールドパターン40の先端(図5乃至図7における紙面下側の縁部)の位置は、第1実施形態による電界プローブと同様に、配線基板12aの縁部(図5乃至図7における紙面下側の縁部)に対して後退している。シールドパターン40の先端と配線基板12aの縁部との間の距離d23は、例えば、上述した距離d21,d22と同等とする。距離d23と距離d21,d22とを等しく設定しているのは、第1実施形態による電界プローブと同様に、シールドパターン40をセンサ電極44と対向させ、シールドパターン40によりセンサ電極44をシールドするためである。
また、シールドパターン40は、ビア62を介してグラウンド層34a,42に電気的に接続されている。かかるビア62は、シールドパターン50の長手方向に沿って、所定の間隔で配されている。ビア62は、第1層目の層16aに形成されたグラウンド層34aと、第3層目の層20aに形成されたシールドパターン40と、第4層目の層22aに形成されたグラウンド層42とを接続している。シールドパターン40とグラウンド層34a,42とがビア62により電気的に接続されているため、シールドパターン40の電位は、グラウンド層34a,42の電位と等しい電位、即ち、接地電位に接続される。このため、シールドパターン40は、グラウンド層34a,42と同様に、接地導体となる。
こうして本実施形態による電界プローブが形成されている。
このように、本実施形態では、センサ電極44が、第1層目の層16aに位置しているグラウンド層34aと第3層目の層20aに位置しているシールドパターン40とによりシールドされている。センサ電極44とパターン34a、40との距離が比較的小さいため、高い空間分解能を得ることができる。本実施形態では、一方のグラウンド層34aが第1層目の層16aに形成されており、信号線38が第2層目の層18aに形成されているため、一方のグラウンド層34aと信号線38との間の距離は比較的小さい。しかし、他方のグラウンド層42は第4層目の層22aに形成されているため、信号線18と他方のグラウンド層42との間の距離は比較的大きい。このため、本実施形態においても、信号線38の幅を過度に狭くすることなく、伝送線路58aの特性インピーダンスを所望の値、より具体的には、50Ωに設定することができる。従って、本実施形態においても、高周波特性を損なうことなく、高い空間分解能を有する電界プローブを提供することができる。
[第3実施形態]
第3実施形態による電界プローブを図8乃至図12を用いて説明する。図8は、本実施形態による電界プローブを示す斜視図である。図9は、本実施形態による電界プローブの一部を示す平面図である。図10は、本実施形態による電界プローブの配線基板を示す断面図である。図10(a)は図9のD−D′線断面に対応しており、図10(b)は図9のE−E′線断面に対応しており、図10(c)は図9のF−F′線断面に対応しており、図10(d)は図9のG−G′線断面に対応している。図11及び図12は、本実施形態による電界プローブの配線基板の各パターンを示す平面図である。図11(a)は第5層目のパターンを示しており、図11(b)は第4層目のパターンを示しており、図11(c)は第3層目のパターンを示している。図12(a)は第2層目のパターンを示しており、図12(b)は第1層目のパターンを示している。図1乃至図7に示す第1又は第2実施形態による電界プローブと同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
本実施形態による電界プローブは、2系統の入出力が設けられているものである。
本実施形態による電界プローブ2a(図8参照)のケーシング10a(図8参照)内には、配線基板12b(図9参照)が収納されている。
配線基板12bとしては、5層基板が用いられている。
図10に示すように、配線基板12bの第1層目の層16bは、グラウンド層となっている。配線基板12bの第2層目の層18bは、信号層となっている。配線基板12bの第3層目の層20bは、シールド層となっている。配線基板12bの第4層目の層22bは、信号層となっている。配線基板12bの第5層目の層24bは、グラウンド層となっている。
配線基板12bの第2層目に位置する信号層18bには、センサ電極44aが形成されている。センサ電極44aは、信号線38aに接続されている(図10及び図12(a)参照)。センサ電極44aの先端(図9乃至図12における紙面下側の縁部)の位置は、第1実施形態による電界プローブと同様に、配線基板12bの縁部(図9乃至図12における紙面下側の縁部)に対して後退している。センサ電極44aの先端と配線基板12bの縁部との間の距離d32は、第1実施形態による電界プローブにおける距離d13と同様に、例えば30μm程度とする。
配線基板12bの第4層目に位置する信号層22bには、センサ電極66が形成されている。センサ電極66は、信号線64に接続されている(図10及び図11(b)参照)。信号線64と信号線38aとは、センサ電極66,44aの近傍の部分を除く領域において、互いに対向しないように、即ち、互いに重なり合わないように、配されている。
センサ電極66の先端(図9乃至図12における紙面下側の縁部)の位置は、センサ電極44aと同様に、配線基板12bの縁部(図9乃至図12における紙面下側の縁部)に対して後退している。センサ電極66の先端と配線基板12bの縁部との間の距離d34は、センサ電極44aの先端の縁部と配線基板12bの縁部との間の距離d32と同等とする。
配線基板12bの第1層目の層16bには、電極46a、46bと信号線38a、64とを接続するビア48a、48bが形成された箇所を除き、配線基板12aのほぼ全面に、グラウンド層(グラウンドパターン)34bが形成されている(図10及び図12(b)参照)。ビア48a、48bとグラウンド層34bとは、電気的に分離されている。
グラウンド層34bの先端(図9乃至図12における紙面下側の縁部)の位置は、配線基板12bの縁部(図9乃至図12における紙面下側の縁部)に対して後退している。グラウンド層34bの先端と配線基板12bの縁部との間の距離d31は、上述した距離d32と同等とする。距離d31と距離d32とを等しく設定しているのは、第1層目に位置しているグラウンド層34bをセンサ電極44aと対向させ、グラウンド層34bをシールドパターンとしても用いるためである。
配線基板12bの第5層目の層24bには、電極46a、46bとグラウンド層(グラウンドパターン)42aとが形成されている(図10及び図11(a)参照)。
グラウンド層42aの先端(図9乃至図12における紙面下側の縁部)の位置は、配線基板12bの縁部(図9乃至図12における紙面下側の縁部)に対して後退している。グラウンド層42aの先端と配線基板12aの縁部との間の距離d35は、上述した距離d34と同等とする。距離d35と距離d34とを等しく設定しているのは、第5層目に位置しているグラウンド層42aをセンサ電極66と対向させ、グラウンド層42aをシールドパターンとしても用いるためである。
配線基板12bの第3層目に位置するシールド層20bには、シールドパターン40aが形成されている(図10、図11(c)参照)。シールドパターン40aは、少なくともセンサ電極44a,66と対向するように形成されている。シールドパターン40aは、信号線38a,64のうちの先端部(図9乃至図12における紙面下側の端部)、即ち、信号線38a,64のうちのセンサ電極44a、66の近傍の部分を除く部分には対向していない。シールドパターン40aは、信号線38a,64と対向しないように、即ち、重なり合わないように、信号線38a,64が形成されている箇所を避けて、センサ電極44a、66から遠ざかる方向に延在している。具体的には、シールドパターン40aは、配線基板12bの縁部に沿って、図9乃至図11における紙面上側に向かって延在している。また、シールドパターン40aは、ビア62を介してグラウンド層34b,42aに電気的に接続されている。かかるビア62は、シールドパターン40aの長手方向に沿って、所定の間隔で配されている。ビア62は、第1層目の層16bに形成されたグラウンド層34bと、第3層目の層20bに形成されたシールドパターン40aと、第5層目の層24bに形成されたグラウンド層42aとを接続している。
シールドパターン40aの先端(図9乃至図12における紙面下側の縁部)の位置は、第1実施形態による電界プローブと同様に、配線基板12bの縁部(図9乃至図12における紙面下側の縁部)に対して後退している。シールドパターン40aの先端と配線基板12bの縁部との間の距離d33は、例えば、上述した距離d32,d34と同等とする。距離d32,d34と距離d33とを等しく設定しているのは、センサ電極44a,66をシールドパターン40aにより十分にシールドするためである。
配線基板の長手方向における一方の端部(図9における紙面上側の端部)には、2つの同軸コネクタ50a、50bが取り付けられている。同軸コネクタ50a,50bとしては、第1実施形態において上述した同軸コネクタ50と同様に、例えばSMA型コネクタが用いられている。同軸コネクタ50a,50bの中心導体52は、配線基板12bの第5層目の層24bに形成された電極46a、46bに、例えば半田54を用いてそれぞれ接続されている。同軸コネクタ50a,50bの外部導体56は、配線基板12bの第5層目の層24bに形成されたグラウンド層42aと、配線基板12bの第1層目の層16bに形成されたグラウンド層34bとにそれぞれ接続されている。
第2層目の層18bに位置する信号線38aと、第1層目の層16b及び第5層目の層24bに位置するグラウンド層34b,42aとにより、伝送線路58bが形成されている。
また、第4層目の層22bに位置する信号線64と、第1層目の層16b及び第5層目の層24bに位置するグラウンド層34b,42aとにより、伝送線路58cが形成されている。
配線基板12bの第1層目の層16bに形成されたグラウンド層34bと配線基板12bの第5層目の層24bに形成されたグラウンド層42aとは、ビア60を介して互いに電気的に接続されている。かかるビア60は、信号線38a,64の長手方向に沿って、信号線38a,64の両側に所定の間隔で配されている。また、ビア60は、配線基板12bの長手方向の中心線に沿って、所定の間隔で配されている。
第1層目の層16bに位置するグラウンド層34bは、第2層目の層18bに位置するセンサ電極44aに対してシールドパターンとしても機能し得る。
また、第5層目の層24bに位置するグラウンド層42aは、第4層目の層22bに位置するセンサ電極66に対してシールドパターンとしても機能し得る。
こうして本実施形態による電界プローブ2aが形成されている。
本実施形態では、信号線38aが第2層目の層18bに形成されているため、信号線38aと第1層目の層16bに位置するグラウンド層34bとの距離は比較的小さい。しかし、信号線38aが第2層目の層18bに形成されているため、信号線38aと第5層目の層24bに位置するグラウンド層42aとの距離は比較的大きい。このため、本実施形態においても、信号線38aの幅を極度に狭くすることなく、伝送線路56bの特性インピーダンスを所望の値、より具体的には、50Ωに設定し得る。また、本実施形態では、信号線64が第4層目の層22bに形成されているため、信号線64と第5層目の層24bに位置するグラウンド層42aとの距離は比較的小さい。しかし、信号線64が第4層目の層22bに形成されているため、信号線64と第1層目の層16bに位置するグラウンド層34bとの距離は比較的大きい。このため、信号線64の幅を極度に狭くすることなく、伝送線路57cの特性インピーダンスを所望の値、より具体的には、50Ωに設定し得る。信号線38a、64の幅を過度に狭く設定することを要しないため、高周波特性を損なうことなく、高い空間分解能を有する電界プローブを提供することができる。しかも、本実施形態によれば、入出力が2系統設けられているため、電界測定の効率化を図ることができる。
[第4実施形態]
第4実施形態による電界プローブを図13乃至図16を用いて説明する。図13は、本実施形態による電界プローブの一部を示す平面図である。図14は、本実施形態による電界プローブの配線基板を示す断面図である。図14(a)は図13のH−H′線断面に対応しており、図14(b)は図13のI−I′線断面に対応しており、図14(c)は図13のJ−J′線断面に対応しており、図14(d)は図13のK−K′線断面に対応している。図15及び図16は、本実施形態による電界プローブの配線基板の各パターンを示す平面図である。図15(a)は第5層目のパターンを示しており、図15(b)は第4層目のパターンを示しており、図15(c)は第3層目のパターンを示している。図16(a)は第2層目のパターンを示しており、図16(b)は第1層目のパターンを示している。図1乃至図12に示す第1乃至第3実施形態による電界プローブと同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
本実施形態による電界プローブは、複数のセンサ電極44b、44c及び信号線38b、38cが同じ層20cに形成されているものである。
配線基板12cとしては、5層基板が用いられている。
図14に示すように、配線基板12cの第1層目の層16cは、グラウンド層となっている。配線基板12cの第2層目の層18cは、シールド層となっている。配線基板12cの第3層目の層20cは、信号層となっている。配線基板12cの第4層目の層22cは、シールド層となっている。配線基板12cの第5層目の層24cは、グラウンド層となっている。
配線基板12cの第3層目に位置する信号層20cには、センサ電極44b,44cが形成されている。センサ電極44bとセンサ電極44cとは、互いに離間した位置に形成されている。センサ電極44b,44cは、それぞれ信号線38b,38cに接続されている。換言すれば、信号線38b,38cの先端部には、それぞれセンサ電極44b,44cが形成されている(図13及び図14(a)及び図14(b)参照)。信号線38bと信号線38cとは、互いに対向しないように、即ち、互いに重なり合わないように形成されている。センサ電極44b,44cの先端(図13乃至図16における紙面下側の縁部)の位置は、第1実施形態による電界プローブと同様に、配線基板12cの縁部(図13乃至図16における紙面下側の縁部)に対して後退している。センサ電極44b、44cの先端と配線基板12cの縁部との間の距離d43は、第1実施形態による電界プローブにおける距離d13と同様に、例えば30μm程度とする。
配線基板12cの第1層目の層16cには、電極46a、46bと信号線38b、38cとを接続するビア48a、48bが形成された箇所を除き、配線基板12aのほぼ全面にグラウンド層(グラウンドパターン)34cが形成されている(図14及び図16(b)参照)。ビア48a、48bとグラウンド層34cとは、電気的に分離されている。
グラウンド層34cの先端(図13乃至図16における紙面下側の縁部)の位置は、配線基板12cの縁部(図13乃至図16における紙面下側の縁部)に対して後退している。グラウンド層34cの先端と配線基板12cの縁部との間の距離d41は、上述した距離d43より大きく設定されている。グラウンド層34cの先端と配線基板12cの縁部との間の距離d41は、第1実施形態による電界プローブにおける距離d11と同様に、例えば100μm程度とする。
配線基板12cの第5層目の層24bには、電極46a、46bとグラウンド層(グラウンドパターン)42bとが形成されている(図14及び図15(a)参照)。
グラウンド層42bの先端(図13乃至図16における紙面下側の縁部)の位置は、配線基板12cの縁部(図13乃至図16における紙面下側の縁部)に対して後退している。グラウンド層42bの先端と配線基板12cの縁部との間の距離d45は、上述した距離d41と同等とする。
配線基板12cの第2層目及び第4層目に位置するシールド層18c,22cには、シールドパターン36a、40bが形成されている(図14、図15(b)、図15(a)参照)。シールドパターン36a、40bは、少なくともセンサ電極44b,44cと対向するように形成されている。シールドパターン36a、40bは、信号線38b,38cのうちの先端部(図13乃至図16における紙面下側の端部)、即ち、信号線38b,38cのうちのセンサ電極44b,44cの近傍の部分を除く部分には対向していない。シールドパターン36a,40bは、信号線38b,38cと対向しないように、信号線38b,38cが形成されている箇所を避けて、センサ電極44b、44cから遠ざかる方向に延在している。具体的には、シールドパターン36a,40bは、配線基板12cの縁部と中心線とに沿って、図13乃至図16における紙面上側に向かって延在している。また、シールドパターン36a,40bは、ビア62を介してグラウンド層34c,42bに電気的に接続されている。かかるビア62は、シールドパターン36a,40bの長手方向に沿って、所定の間隔で配されている。ビア62は、第1層目の層16cに形成されたグラウンド層34cと、第2層目の層18c及び第4層目の層22cに形成されたシールドパターン36a,40bと、第5層目の層24cに形成されたグラウンド層42bとを接続している。
シールドパターン36a,40bの先端(図13乃至図16における紙面下側の縁部)の位置は、第1実施形態による電界プローブと同様に、配線基板12cの縁部(図13乃至図16における紙面下側の縁部)に対して後退している。シールドパターン36a,40bの先端と配線基板12cの縁部との間の距離d42,44は、例えば、上述した距離d43と同等とする。距離d42,d44と距離d43とを等しく設定しているのは、センサ電極44b,44cをシールドパターン36a,40bにより十分にシールドするためである。
配線基板の長手方向における一方の端部(図13における紙面上側の端部)には、2つの同軸コネクタ50a、50bが取り付けられている。同軸コネクタ50a,50bの中心導体52は、第3実施形態による電界プローブと同様に、配線基板12bの第5層目の層24cに形成された電極46a、46bに、例えば半田54を用いてそれぞれ接続されている。
第3層目の層20cに位置する信号線38bと、第1層目の層16c及び第5層目の層24cに位置するグラウンド層34c,42bとにより、伝送線路58dが形成されている。
また、第3層目の層20cに位置する信号線38cと、第1層目の層16c及び第5層目の層24cに位置するグラウンド層34c,42cとにより、伝送線路58eが形成されている。
配線基板12cの第1層目の層16cに形成されたグラウンド層34cと配線基板12cの第5層目の層24cに形成されたグラウンド層42bとは、ビア60を介して互いに電気的に接続されている。かかるビア60は、信号線38b,38cの長手方向に沿って、信号線38b,38cの両側に所定の間隔で配されている。
こうして本実施形態による電界プローブが形成されている。
このように、複数のセンサ電極44b、44c及び信号線38b,38cを同じ層20cに形成するようにしてもよい。本実施形態においても、入出力が2系統設けられているため、効率的に電界測定を行うことができる。
[変形実施形態]
上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、配線基板の縁部に沿って、センサ電極から遠ざかる方向に向かってシールドパターンを延在させる場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。シールドパターンをセンサ電極から遠ざかる方向に向かって延在させなくてもよい。即ち、少なくともセンサ電極の近傍にシールドパターンを形成すればよい。
また、第2実施形態では、第2層目の層18aに信号線38及びセンサ電極44を形成し、第3層目の層20aにシールドパターン40を形成する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第2層目の層18aにシールドパターン40を形成し、第3層目の層20aに信号線38及びセンサ電極44を形成してもよい。
また、第3実施形態では、入出力が2系統設けられている場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、入出力の系統の数を更に多く設定してもよい。
また、第4実施形態では、入出力が2系統設けられている場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、入出力の系統の数を更に多く設定してもよい。
また、第2実施形態では、入出力が1系統の場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、入出力の系統の数を複数に設定してもよい。
上記実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
センサ電極と、
前記センサ電極に接続された信号線と、
前記センサ電極及び前記信号線を挟む一対のグラウンド層と、
前記一対のグラウンド層の一方と前記信号線との間の層に設けられ、前記一対のグラウンド層に電気的に接続されたシールドパターンとを有し、
前記シールドパターンは、少なくとも前記センサ電極と対向し、前記信号線のうちの前記センサ電極の近傍の部分を除く部分に対向していない
ことを特徴とする電界プローブ。
(付記2)
付記1記載の電界プローブにおいて、
前記一対のグラウンド層の他方と前記信号線との間の層に設けられ、前記一対のグラウンド層に電気的に接続された他のシールドパターンを更に有し、
前記他のシールドパターンは、少なくとも前記センサ電極と対向し、前記信号線のうちの前記センサ電極の近傍の部分を除く部分に対向していない
ことを特徴とする電界プローブ。
(付記3)
第1のセンサ電極と、
前記第1のセンサ電極と異なる層に設けられた第2のセンサ電極と、
前記第1のセンサ電極に接続された第1の信号線と、
前記第2のセンサ電極に接続され、前記第1の信号線と対向しないように形成された第2の信号線と、
前記第1のセンサ電極、前記第2のセンサ電極、前記第1の信号線及び前記第2の信号線を挟む一対のグラウンド層と、
前記第1のセンサ電極と前記第2のセンサ電極との間の層に設けられ、前記一対のグラウンド層に電気的に接続されたシールドパターンとを有し、
前記シールドパターンは、少なくとも前記第1のセンサ電極及び前記第2のセンサ電極と対向し、前記第1の信号線のうちの前記第1のセンサ電極の近傍の部分を除く部分、及び、前記第2の信号線のうちの前記第2のセンサ電極の近傍の部分を除く部分に対向していない
ことを特徴とする電界プローブ。
(付記4)
付記1記載の電界プローブにおいて、
前記一対のグラウンド層の前記一方の先端の位置は、前記シールドパターンの先端の位置に対して後退している
ことを特徴とする電界プローブ。
(付記5)
付記2記載の電界プローブにおいて、
前記一対のグラウンド層の前記他方の先端の位置は、前記他のシールドパターンの先端の位置に対して後退している
ことを特徴とする電界プローブ。
(付記6)
付記1、2又は4記載の電界プローブにおいて、
前記シールドパターンは、前記信号線のうちの前記センサ電極の近傍の部分を除く部分と対向しないように、前記センサ電極から遠ざかる方向に延在している
ことを特徴とする電界プローブ。
(付記7)
付記3記載の電界プローブにおいて、
前記シールドパターンは、前記第1の信号線のうちの前記第1のセンサ電極の近傍の部分を除く部分及び前記第2の信号線のうちの前記第2のセンサ電極の近傍の部分を除く部分と対向しないように、前記第1のセンサ電極及び前記第2のセンサ電極から遠ざかる方向に延在している
ことを特徴とする電界プローブ。
(付記8)
付記1又は2記載の電界プローブにおいて、
前記信号線及び前記センサ電極が、それぞれ複数形成されている
ことを特徴とする電界プローブ。
(付記9)
付記1、2、4、5、6、8のいずれかに記載の電界プローブにおいて、
前記信号線と前記一対のグラウンド層とを含む伝送線路の特性インピーダンスは、50Ωである
ことを特徴とする電界プローブ。
(付記10)
付記3又は7記載の電界プローブにおいて、
前記第1の信号線と前記一対のグラウンド層とを含む第1の伝送線路の特性インピーダンスは、50Ωであり、
前記第2の信号線と前記一対のグラウンド層とを含む第2の伝送線路の特性インピーダンスは、50Ωである
ことを特徴とする電界プローブ。