JP5654253B2 - 障害物検知装置 - Google Patents
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(第1の実施形態)
図1、図2は第1の実施形態について示す。図1に示すように、本実施形態の障害物検知装置1は、第1の周波数を持つ送信信号を生成する第1の周波生成部11と、第1の周波生成部11からの送信信号によって所定の搬送波を振幅変調することにより信号波を生成すると共に、その信号波を空間に送信する送信部12と、信号波の障害物からの反射波を受信して受信信号として出力する受信部13と、第2の周波数を持つ信号を生成する第2の周波生成部14と、送信信号と第2の周波数を持つ信号とを互いにミキシングして中間周波信号を出力する第1のミキシング部15と、受信信号と第2の周波数を持つ信号とを互いにミキシングして中間周波信号を出力する第2のミキシング部16と、第1および第2のミキシング部15,16から出力される2つの中間周波信号に基づいて障害物までの距離を算出する距離演算部17と、を備えている。
図3は上述の第1の実施形態の変形例を示す。この障害物検知装置1は、上記第1の実施形態の図1における第2の周波生成部14に代えて、周波数シフト部2を備えるものである。周波数シフト部2は、第1の周波生成部11が生成する送信信号の周波数をシフトすることにより、第1および第2のミキシング部15,16において用いる第2の周波数を持つ信号を生成する。本変形例によれば、周波生成部を1つだけ、送信信号生成用の第1の周波生成部11として備えればよく、周波生成部が高価となる場合はコストダウンを見込むことができる。なお、上記図1における第1の周波生成部11に代えて、周波数シフト部2を備え、第2の周波生成部14からの第2の周波数を持つ信号の周波数を周波数シフト部2によってシフトすることにより送信信号を生成するようにしてもよい。
上記第1の実施形態の図1における第1および第2の周波生成部11,14が生成する信号の第1および第2の周波数のいずれか一方または両方を可変としてもよい。また、図3における第1の周波生成部11および周波数シフト部2が生成する信号のいずれか一方または両方を可変としてもよい。例えば、第1の周波数f1を第2の周波数f2に比べて高い周波数とすればする程、検知結果をより早く出力することが可能となる。また、第1の周波数f1を低くして第2の周波数f2に近づければ近づける程、距離分解能が高くなり、より正確な測距が可能となる。一般に、このように周波数を変化させることにより、第1の周波数f1と第2の周波数f2の差fm=|f1−f2|を大きくすればする程、Tm従ってtmが短くなり、時間差tmをより短時間で測定できる。また、逆に、差fmを小さくすればする程、tmが長くなり、時間差tmをより精度良く測定できる。従って、障害物検知装置1を適用する状況に応じて、すなわち、検知速度優先か、測定精度優先かなどの選択肢に応じて、さらに、半固定的または動的に、周波数f1,f2を変化させることにより、適切な動作を実現することができる。周波数f1,f2のいずれか、または両方を可変とする構成は、以下に示す他の実施形態においても同様に適用でき、ここで示した変形例における効果と同様の効果が得られる。
図4、図5は第2の実施形態について示す。図4に示すように、本実施形態の障害物検知装置1は、第1の周波数を持つ送信信号を生成する第1の周波生成部11と、前記送信信号によって所定の搬送波を振幅変調することにより信号波を生成すると共にその信号波を空間に送信する送信部12と、信号波の障害物からの反射波を受信して受信信号として出力する受信部13と、第2の周波数を持つ信号を生成する第2の周波生成部14と、送信信号と受信信号とをそれぞれ第2の周波数で標本化して2つの標本値列を出力するサンプリング部3と、サンプリング部3によって出力される2つの標本値列に基づいて障害物までの距離を算出する距離演算部17とを備えている。
図6、図7は上記第2の実施形態の変形例を示す。図6の変形例は、上記第2の実施形態の図4における第2の周波生成部14に代えて、周波数シフト部2を備えるものである。この構成の障害物検知装置1の動作や効果は、第1の実施形態における変形例(図3)について説明した内容と同様である。すなわち、本変形例は第2の周波生成部を備えないので、第2の周波生成部14(パルス生成部)が高価となる場合は、コストダウンを見込むことができる。また、図7の変形例は、上記第2の実施形態におけるサンプリング部3をADコンバータ(ADC)を用いて構成するものである。
図8、図9は第4の実施形態とその変形例について示す。図8に示すように、本実施形態の障害物検知装置1は、第1の周波数を持つ送信信号を生成する第1の周波生成部11と、前記送信信号によって所定の搬送波を振幅変調することにより信号波を生成すると共に、その信号波を空間に送信する送信部12と、信号波の障害物からの反射波を受信して受信信号として出力する受信部13と、第2の周波数を持つ信号を生成する第2の周波生成部14と、送信信号と第2の周波数を持つ信号との同期を検出して同期検出信号を出力する同期検出部5と、同期検出信号を標本化開始のトリガとし、受信信号と第2の周波数を持つ信号との同期が検出されるまで受信信号を第2の周波数で標本化して標本値列を出力するサンプリング部3と、標本値列に基づいて障害物までの距離を算出する距離演算部17と、を備えている。
図9の変形例は、上記図8における第2の周波生成部14に代えて、周波数シフト部2を備えるものである。周波数シフト部2は、第1の周波生成部11が生成する送信信号の周波数をシフトすることにより、同期検出部5とサンプリング部3において用いる第2の周波数を持つ信号を生成する。本変形例によれば、周波生成部を1つだけ送信信号生成用の第1の周波生成部11として備えればよく、周波生成部が高価となる場合はコストダウンを見込むことができる。なお、上記図8における第1の周波生成部11に代えて、周波数シフト部2を備えることにより、第2の周波生成部14からの第2の周波数を持つ信号の周波数を周波数シフト部2によってシフトすることにより送信信号を生成するようにしてもよい。
図10、図11は第4の実施形態について示す。図10に示すように、本実施形態の障害物検知装置1は、上記第3の実施形態(図8)における同期検出部5を、フリップフロップ6を用いて構成したものである。フリップフロップ6としてD型フリップフロップを用いると、クロック端子Cに入力された信号がLからHに変化した時に、データ端子Dの入力状態が端子Qから出力される。そこで、フリップフロップ6のデータ端子Dに第1の周波生成部11からの第1の周波数を持つ信号すなわち送信信号を入力し、クロック端子Cに第2の周波生成部14からの第2の周波数を持つ信号を入力する。すると、フリップフロップ6は、図11(a)(b)(c)に示すように、上記第3の実施形態と同様に送信信号と第2の周波数を持つ信号の位相ゼロの状態における「同期」を検出して、端子Qからサンプリング部3に向けて同期検出信号を出力する。図11(c)における同期出力は端子Qの出力を2値化したものである。クロック端子Cに入力する第2の周波数を持つ信号は、フリップフロップ6が信号のLとHを適切に認識できるように一定のDCオフセットを持たせている。
図12、図13は第5の実施形態について示す。図12に示すように、本実施形態の障害物検知装置1は、上記第3の実施形態(図8)における同期検出部5の前段にADコンバータ4を備えている。ADコンバータ4は、第1および第2の周波生成部11,14から、第1の周波数を持つ信号(すなわち送信信号)および第2の周波数を持つ信号を入力され、これらの信号をデジタル化し、そのデジタル化したデータを同期検出部5に出力する。同期検出部5は、ADコンバータ4からのデータをソフトウエアによって処理することにより、上記第3の実施形態と同様に送信信号と第2の周波数を持つ信号の、例えば、位相ゼロの状態における「同期」を検出し、サンプリング部3に向けて同期検出信号を出力する。
図14、図15は第6の実施形態について示す。図14に示すように、本実施形態の障害物検知装置1は、上記第3の実施形態(図8)における同期検出部5の前段に第1および第2の周波数を持つ信号を入力とするコンパレータ7を備え、同期検出部5は、コンパレータ7からの出力を用いて上記第3の実施形態と同様に送信信号と第2の周波数を持つ信号の、例えば、位相ゼロの状態における「同期」を検出し、サンプリング部3に向けて同期検出信号を出力する。コンパレータ7は、2つの入力値を比較した結果を出力するICであり、マイナス端子に入力された信号よりプラス端子に入力された信号の振幅値が大きければ、出力はHとなり、小さければ出力はLとなる。そこで、第1の周波生成部11からの第1の周波数を持つ信号(すなわち送信信号)をコンパレータ7のプラス端子に入力し、第2の周波生成部14からの信号をコンパレータ7のマイナス端子に入力する。信号レベルが同レベルでは出力が不定となるので、マイナス端子側には、予めオフセット電圧を設けておく。
2 周波数シフト部
3 サンプリング部
4 ADコンバータ
5 同期検出部
6 フリップフロップ
7 コンパレータ
11 第1の周波生成部
12 送信部
13 受信部
14 第2の周波生成部
15 第1のミキシング部
16 第2のミキシング部
17 距離演算部
Claims (8)
- 空間を伝播する信号波を用いて障害物を検知する障害物検知装置において、
第1の周波数を持つ送信信号によって所定の搬送波を振幅変調することにより信号波を生成すると共にその信号波を空間に送信する送信部と、
前記信号波の障害物からの反射波を受信して受信信号として出力する受信部と、
前記送信信号と標本化に用いる第2の周波数を持つ信号との同期を検出して同期検出信号を出力する同期検出部と、
前記同期検出信号を標本化開始のトリガとし、前記受信信号と前記第2の周波数を持つ信号との同期が検出されるまで前記受信信号を前記第2の周波数で標本化して標本値列を出力するサンプリング部と、
前記標本値列に基づいて障害物までの距離を算出する距離演算部と、を備え、
前記第1の周波数と第2の周波数とは、一方の周波数が他方の周波数に対してある周期毎に同期する周波数とされていることを特徴とする障害物検知装置。 - 前記第2の周波数を持つ信号は、前記送信信号の周波数をシフトすることにより得ることを特徴とする請求項1に記載の障害物検知装置。
- 前記同期検出部は、フリップフロップを用いて構成され、前記フリップフロップのデータ端子とクロック端子にそれぞれ前記送信信号および前記第2の周波数を持つ信号を入力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の障害物検知装置。
- 前記同期検出部は、前記送信信号および第2の周波数を持つ信号をADコンバータによってデジタル化したデータをソフトウエアによって処理することにより前記同期を検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の障害物検知装置。
- 前記同期検出部は、前記送信信号および第2の周波数を持つ信号を入力とするコンパレータからの出力を用いて前記同期を検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の障害物検知装置。
- 前記第1の周波数は可変であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の障害物検知装置。
- 前記第2の周波数は可変であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の障害物検知装置。
- 前記第1および第2の周波数は可変であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の障害物検知装置。
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