JP5653194B2 - インクジェット記録装置の濃度調整モジュール及びインクジェット記録装置の濃度調整方法 - Google Patents

インクジェット記録装置の濃度調整モジュール及びインクジェット記録装置の濃度調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数のインクヘッドからインクを吐出し、印刷媒体上に画像を形成するインクジェット記録装置に係り、特に、形成された画像の濃度を調整する濃度調整モードを実行するインクジェット記録装置の濃度調整モジュール及び濃度調整方法に関する。
従来、インクジェット記録ヘッドから印刷用紙にインクを吐出することで画像形成を行うインクジェット方式の記録装置が広く用いられている。インクジェット方式としては、インクヘッドを直線状に並べ、印刷用紙を搬送方向に送る副走査のみで記録するライン型インクジェットがあり、このライン型インクジェットでは、印刷用紙に対して一括して1行分の記録を連続的に行っている。
ここで、インクジェット記録装置のインクヘッドでは、ノズルを有する圧力室を備え、圧力室内のインクを加圧することで、インクの吐出を行っている。しかし、上述したようなライン型インクジェットでは、同じ電圧を印加しても各ヘッドでインクの吐出効率が異なるため、各々のインクヘッドで吐出されたインクの濃度差が発生し、階調飛びを有する画像が印刷されてしまう問題があった。
このような問題を解決すべく、例えば特許文献1がある。特許文献1に開示された技術では、ヘッド内の濃度特性を利用して、インクヘッド間での電圧差を調整することで、ヘッド間の濃度差を低減させている。
特開2006−137040号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、印刷用紙の種別について、何ら考慮されていないため、単にヘッド間での濃度差を調整したのみでは、印刷された画像に対して、濃度差を十分に修正することができない問題がある。すなわち、印刷用紙によっては、例えば、普通紙のように、インクが滲み網点が太くなる、いわゆるドットゲインが生じ易い印刷用紙もあるため、そのような印刷用紙に対しては、印刷用紙の特性を考慮した調整が必要となる。
さらに、昨今、マルチドロップ形式のインクジェットヘッドを備えた記録装置が提案されている。マルチドロップ形式のインクジェット記録装置では、一つのノズルから同一画素に連続して複数のインク滴(ドロップ)を吐出させ、吐出したインク滴のドロップ数に応じてその画素の濃度を階調変化させることで画像を形成させる。このようなマルチドロップ形式のインクジェット記録装置においては、印刷用紙によって各ヘッドのドロップ数変化と濃度変化が必ずしも直線的な比例関係にない。
このため、特許文献1に開示された技術を用いて、ヘッド間の濃度を調整する場合には、ドロップ数毎に電圧を変化させることが理想的ということになる。しかし、そのように構成するのはコスト的に非現実的である。
本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、吐出するインクの液滴量が可変であるインクヘッドを直線上に並べたインクジェット記録装置において、ヘッド間の濃度差を低減させる濃度調整を効率良く適切に行えるようにすることができるインクジェット記録装置の濃度調整モジュール及び濃度調整方法を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、
複数のインクヘッド(例えば、図1のインクヘッド110a)から液滴数に応じたインクを吐出し、印刷媒体(例えば、図3の印刷媒体10)上に液滴量に応じた濃度の画像を形成するインクジェット記録装置において、前記画像の濃度を調整するのに当たり、
画像の濃度を調整する対象の前記インクヘッドを指定し、
前記指定されたインクヘッドについて、液量の変化に対する前記画像の濃度の変化量が所定値以上である、予め設定された液滴量である調整ドロップ数における液滴一つ当たりのインクの液滴量の調整内容を指定し、
前記指定された調整内容で、前記指定されたインクヘッドの前記調整ドロップ数における液滴一つ当たりのインクの液滴量を調整する、
ことを特徴とする。
上記発明では、同じ液滴数で各インクヘッドからそれぞれ吐出されたインクによる各画像間に存在する、例えば肉眼でも視認できる程度の濃度差を解消するために、一方のインクヘッドの濃度に対して他方のインクヘッドの濃度を相対的に調整する際に、液滴一つ当たりのインクの液滴量を調整ドロップ数の場合において調整する。
ここで、調整ドロップ数は、液量の変化に対する画像の濃度の変化量が所定値以上である液滴数である。これにより、液滴一つ当たりのインクの液滴量の調整によって相応の濃度変化が確保できるようになる。
このため、インクジェット記録装置のインクヘッド間に画像の濃度差がある場合に、インクジェット記録装置(又はインクヘッド)の特性に応じた特有の液滴数(調整ドロップ数)において、液滴一つ当たりのインクの液滴量の調整により画像の濃度を効率的に変化させることができる。
また、調整ドロップ数において液滴一つ当たりのインクの液量を調整すると、調整ドロップ数以外の液滴数における液滴一つ当たりのインクの液滴量も調整されることになる。したがって、ベンドモードのインクジェット記録装置では例えば大中小の量別にしか吐出インク量を調整できないのに対し、画像の濃度が効率的に変化する調整ドロップ数について行った調整内容に応じて、調整ドロップ数以外の液滴数についても液滴一つ当たりのインクの液滴量を調整することができる。よって、適切な画像の濃度調整を効率的にできるようにすることができる。
また、上記発明において、画像の濃度を調整する濃度調整モードを実行するインクジェット記録装置の濃度調整モジュールを構成する場合、
前記濃度調整モードにおいて、前記印刷媒体の種類を指定する印刷媒体指定部(例えば、図5のリストボックス341d)と、
前記濃度調整モードにおいて、前記印刷媒体指定部により指定された種類の前記印刷媒体に対応する前記調整ドロップ数を選択する調整ドロップ数選択部(例えば、図4の調整ドロップ数設定部335)とをさらに備え、
調整内容指定部により指定された調整内容で、インクヘッド指定部により指定された前記インクヘッドの前記調整ドロップ数における液滴一つ当たりのインクの液滴量を調整する液滴量調整部(例えば、図4の液滴量調整部337a)は、前記インクヘッド指定部により指定された前記インクヘッドの、前記調整ドロップ数選択部により選択された前記調整ドロップ数における液滴一つ当たりのインクの液滴量を、前記調整内容指定部により指定された調整内容で調整する、
ことを特徴とする。
上記発明では、液滴量調整部により液滴一つ当たりのインクの液滴量の調整を行う液滴数、つまり、調整ドロップ数が、指定された印刷媒体の種類に応じて調整ドロップ数選択部によって選択される。したがって、液滴一つ当たりのインクの液滴量の調整によって相応の濃度変化が確保できる液滴数(調整ドロップ数)が、印刷媒体の種類によって異なる場合であっても、印刷媒体の種類に応じた適切な液滴数(調整ドロップ数)での液滴量調整部による液滴一つ当たりのインクの液滴量調整により、インクヘッド間の画像の濃度差を効率的に解消させることができる。
また、上記発明において、前記液滴量調整部が、前記インクヘッドの駆動電圧を前記調整内容指定部により指定された調整内容で調整することで、前記インクヘッド指定部により指定された前記インクヘッドの前記調整ドロップ数における液滴一つ当たりのインクの液滴量を調整することを特徴とする。
上記発明では、調整ドロップ数によりインクを吐出する際の液滴一つ当たりのインクの液滴量の調整が、インクの液滴を吐出するインクヘッドの駆動電圧の調整によって行われることになる。したがって、インクの液滴量を直接左右するインクヘッドの駆動電圧の調整により、その調整内容を確実にインクの液滴量に反映させることができる。
また、上記発明において、前記調整ドロップ数が、前記画像の濃度値が絶対濃度基準値(例えば、図8(b)の絶対濃度値(ODabs))以上である液滴数に設定されていることを特徴とする。
上記発明では、ある程度高い濃度で画像が形成される液滴数(調整ドロップ数)において、液滴一つ当たりのインクの液滴量を調整することになる。したがって、液滴量の調整前後における、調整ドロップ数の吐出インクにより形成される画像の濃度の間に、相応の変化が確保できるようになる。
このため、液滴一つ当たりのインクの液滴量の調整により画像の濃度を効率的に変化させて適切な画像の濃度調整ができる調整ドロップ数を、画像の濃度値の面から好適な液滴数に設定することができる。特に、インクがしみにくく液滴数に応じて画素に吐出されたインクの面積が顕著に変化する、ドットゲインの小さい印刷媒体を用いる場合に、液滴一つ当たりのインクの液滴量の調整により画像の濃度を効率的に変化させて、適切な画像の濃度調整ができるようにすることができる。
また、上記発明において、前記調整ドロップ数が、液滴数の変化に対する前記画像の濃度の変化量が濃度変化基準値(例えば、図8(a)の濃度変化量(ODth))以上である液滴数に設定されていることを特徴とする。
上記発明では、液滴数の変化による画像の濃度変化が顕著な液滴数(調整ドロップ数)において、液滴一つ当たりのインクの液滴量を調整することになる。したがって、液量の調整による画像の濃度変化と液滴数の変化による画像の濃度変化との区別が付きやすくなる。
このため、液滴一つ当たりのインクの液滴量の調整により画像の濃度を効率的に変化させて適切な画像の濃度調整ができる調整ドロップ数を、液滴一つ当たりのインクの液量の調整による画像の濃度変化量の面から好適な液滴数に設定することができる。特に、インクがしみやすく液滴数が増えるほど画素に吐出されたインクの面積変化(濃度変化)が飽和する、ドットゲインの大きい印刷媒体を用いる場合に、液滴一つ当たりのインクの液滴量の調整により画像の濃度を効率的に変化させて、適切な画像の濃度調整ができるようにすることができる。
ちなみに、調整ドロップ数を、液滴数の変化に対する画像の濃度の変化量が濃度変化基準値以上であると共に画像の濃度値が絶対濃度基準値以上である液滴数に設定すれば、ドットゲインが大きい印刷媒体からドットゲインの小さい印刷媒体まで、多種の印刷媒体に対応した、適切な画像の濃度調整ができるようにすることができる。
なお、上記発明において、前記調整ドロップ数は、液滴数の変化に対する前記画像の濃度の変化量が濃度変化基準値以上であると共に前記画像の濃度値が絶対濃度基準値以上である液滴数の複数の選択肢のうち最大の液滴数に設定されているように構成してもよい。
上記発明では、調整ドロップ数とするのに適した液滴数が複数存在する場合に、その最大の液滴数を調整ドロップ数とすることで、液滴一つ当たりのインクの液滴量を調整することによる画像の濃度調整幅を大きくすることができる。
また、上記発明において、前記液滴量調整部が、前記インクヘッドの駆動電圧を調整することにより、液滴一つ当たりのインクの液滴量を調整するように構成してもよい。上記発明では、インクヘッドの駆動電圧を調整することで、調整ドロップ数以外の液滴数によるインク吐出の際にも調整ドロップ数によるインク吐出の際と同じく吐出インク量を連動して変更させ、各液滴数での画像の濃度を容易に変更させることができる。
さらに、上記発明において、前記濃度調整モードにおいて、少なくとも前記調整ドロップ数で前記各インクヘッドが吐出したインクによりそれぞれ形成された画像を前記各インクヘッド別に判別可能に示す、濃度測定チャート(例えば、図6の濃度測定チャート)を印刷するチャート印刷実行部(例えば、図4のチャート印刷実行部333c)をさらに備えるように構成してもよい。
上記発明では、チャート印刷実行部が印刷する濃度測定チャートには、各インクヘッドがそれぞれ吐出した調整ドロップ数のインク液滴による画像が、各インクヘッドの吐出インクによる画像部分が判別できるように形成される。このため、調整ドロップ数のインク液滴で印刷した画像に各インクヘッド間でどの位の濃度差が存在するかを、濃度測定チャートにより容易に判断し、かつ、調整ドロップ数における液滴一つ当たりのインクの液滴量をどの程度調整すればよいかを容易に判断することができる。
本発明によれば、マルチドロップ形式のインクヘッドを直線上に並べたライン型インクジェット記録装置において、濃度差の発生状況に応じた液滴数を調整ドロップ数として設定し、最適な液滴数で液滴量の調整を行うことができるため、ヘッド間の濃度差を低減させる濃度調整を効率良く適切に行えるようにすることができる。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置における画像形成部を側方から示す説明図である。 (a)は図1のヘッドホルダーを下方から示す説明図、(b)は同ヘッドホルダーの側断面を拡大して示す説明図である。 図1のインクヘッドのインク吐出動作を示す説明図である。 図1のインクジェット記録装置の演算処理部の濃度調整制御に関するモジュールを示すブロック図である。 図4の操作パネルの画面構成例を示す説明図である。 本発明の濃度調整方法を実施する際に用いる濃度測定チャートを示す説明図である。 普通紙におけるインク吐出のドロップ数変化による状況変化を示すもので、(a)はドロップ数と濃度との関係を示すグラフ、(b)及び(c)はドロップ数による紙面上でのインクの拡がり状態の相違を示す説明図である。 図1のインクジェット記録装置のドロップ数によるヘッド間での濃度差を示すグラフであり、(a)は普通紙の場合、(b)はマット紙の場合をそれぞれ示す。 マット紙におけるインク吐出のドロップ数変化による状況変化を示すもので、(a)はドロップ数と濃度との関係を示すグラフ、(b)及び(c)はドロップ数による紙面上でのインクの拡がり状態の相違を示す説明図である。 図4の調整ドロップ数設定部が印刷媒体の種類に関係なく一律に適用する調整ドロップ数の決定手順の概要を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る濃度調整方法の概要を示すフローチャートである。
(インクジェット記録装置の全体構成)
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るインクジェット記録装置において、画像形成が行われる画像形成経路CR1を側方から示す説明図であり、図2(a)は、画像形成経路CR1の上方に配置される図1のヘッドホルダー500を下方から示す説明図であり、図2(b)は、ヘッドホルダー500の側断面を拡大して示す説明図である。
なお、本実施形態に係るインクジェット記録装置は、画像形成部であるヘッドユニット110に備えられたインクヘッド110aのノズルから、黒又はカラーインクを吐出してライン単位で印刷を行うインクジェット方式のラインカラープリンタであるものとする。また、本実施形態に係るインクジェット記録装置は、一つのノズルから同一画素に連続して複数のインク滴(ドロップ)を吐出させるマルチドロップ形式のインクヘッド110aを有している。マルチドロップ形式のインクヘッド110aを有するインクジェット記録装置では、一つのノズルから同一画素に吐出したインク滴のドロップ数(液滴量)に応じてその画素の濃度を階調変化させることができる。
図1に示すように、本実施形態に係るインクジェット記録装置は、その搬送経路として画像形成経路CR1を含んでおり、この画像形成経路CR1では、プラテンベルト160によって、印刷条件により定められる速度で印刷媒体10(印刷用紙、図3参照)が搬送される。この画像形成経路CR1の上方には、ヘッドユニット110が、プラテンベルト160に対向配置され、ヘッドユニット110に備えられた各インクヘッド110aのノズルから、プラテンベルト160上の印刷媒体10上に対し、ライン単位で各色のインクを吐出し、複数の画像を互いに重なり合うように形成する。
詳述すると、画像形成経路CR1は、無端状の搬送ベルトであるプラテンベルト160、プラテンベルトの駆動機構である駆動ローラー161及び従動ローラー162等から構成される。この画像形成経路CR1の上方には、ヘッドホルダー500が設けられ、インクヘッド110aが保持されている。
プラテンベルト160は、駆動ローラー161により周回移動され、インクヘッド110aと対向する範囲において摺動し、印刷媒体10を搬送する。具体的に、このプラテンベルト160は、搬送方向に直交させて配置された一対の駆動ローラー161及び従動ローラー162間に掛け回されて、駆動ローラー161の駆動力により、搬送方向に周回される。
ヘッドホルダー500は、ヘッドホルダー面500aを底面に有する函体であり、インクヘッド110aを保持して固定するとともに、インクヘッド110aからインクを吐出させるための他の機能部分をユニット化して収納する。また、このヘッドホルダー500の底面であるヘッドホルダー面500aは、搬送経路に対して平行となるように対向配置されている。このヘッドホルダー面500aには、取付開口部500bが複数配列されている。各取付開口部500bは、インクヘッド110aの水平断面と同形状に形成されている。複数のインクヘッド110aは、各取付開口部500bにそれぞれ挿通されて、その吐出口をヘッドホルダー面500aから突出させている。
インクヘッド110aは、図2(a)及び(b)に示すように、K(ブラック)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の色別にそれぞれ複数個ずつ設けられている。各色のインクヘッド110aは、搬送方向(副走査方向)に間隔をおいてそれぞれ配置されている。各色の複数のインクヘッド110aは、搬送方向と直交する方向(主走査方向)に並べて配置されており、かつ、1つおきに搬送方向の位置をずらして配置されている。
また、これらインクヘッド110aは、図3に示すように、インクの吐出ドロップ数を変えることができる。この吐出するドロップの数(液滴数)によりドットの濃度が変化する。なお、本実施形態のインクジェット記録装置は、ドロップのサイズを液滴量として調整する機能を備えている。インクヘッド110aにおける液滴量の調整は、インクヘッド110aの駆動電圧を調整することにより行うことができる。
(濃度調整モジュールの構造)
そして、本実施形態における、画像の濃度調整処理は、インクジェット記録装置に備えられた演算処理部330(図4参照)によって、ヘッドユニット110及び各駆動手段の動作を制御することにより行われる。図4は、本実施形態に係る演算処理部330の濃度調整に関するモジュールを示すブロック図である。なお、説明中で用いられる「モジュール」とは、装置や機器等のハードウェア、或いはその機能を持ったソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成され、所定の動作を達成するための機能単位を示す。
図4に示すように、演算処理部330は、濃度調整に関するモジュールとして、ジョブデータ受信部331と、操作信号取得部332と、画像処理部333と、記憶部334と、調整ドロップ数設定部335と、液滴量決定部336と、吐出制御部337とを備えている。
ジョブデータ受信部331は、一連の印刷処理単位であるジョブデータを受信する通信インターフェースであり、受信したジョブデータに含まれる印刷データを画像処理部333に受け渡すモジュールである。ここでの通信としては、例えば、10BASE−Tや100BASE−TX等によるイントラネット(企業内ネットワーク)や家庭内ネットワークなどのLANの他、赤外線通信等の近距離通信も含まれる。
操作信号取得部332は、操作パネル340からユーザーによる操作信号を受信するモジュールであり、受信した操作信号を解析し、ユーザー操作に応じた処理を他のモジュールに実行させる。特に、本実施形態において、この操作信号取得部332は、操作パネル340、又は外部通信を通じて接続されたプリンタドライバなどから、ユーザーによる濃度調整処理に関する指示操作や設定操作を受け付ける。この操作信号取得部332で受信された操作信号は、制御信号として、調整ドロップ数設定部335やジョブデータ受信部331に入力される。
また、操作信号取得部332には、印刷に係る印刷媒体10の種類を用紙種別データとして取得する機能も備えられている。本実施形態において、この用紙種別データは、操作パネル340の操作を通じて入力されたデータから取得され、濃度調整モードに際し、この用紙種別データは、調整ドロップ数設定部335に送出される。
操作パネル340は、各種の指示や設定操作を受け付けるモジュールであり、本実施形態においては、例えば、図5に示すような、操作画面341とこれを覆うタッチパネルとで構成されている。操作画面341は、濃度調整モードに関する情報を表示したり、タッチパネルと協働して濃度調整モードに関する操作を行うための表示を行う。
操作画面341には、濃度測定チャート(図6参照)を印刷するための実行ボタン341bや、調整を行うインクヘッド110aを選定するための選定エリア341a、及び選定したインクヘッドにおける濃度調整内容を入力するスライダ341c、使用する印刷媒体10(印刷用紙)の種類を入力するリストボックス341d等が表示される。ユーザーは、印刷された濃度測定チャートを見ながら、インクヘッド110a間の濃度差が顕著な部分を見つけた場合は、濃度調整すべきインクヘッド110aに対応する選定エリア341a内のヘッド番号(1番〜6番)の部分をタッチすることにより、調整を行うインクヘッド110aの選定を行うことができる。この操作画面341は各色毎に設けることができ、その場合は、各色毎に濃度測定チャートの印刷指示や濃度調整対象のインクヘッド110aの選定、濃度調整内容の入力を行うことができる。
ここで、濃度調整モードにおいて印刷される濃度測定チャートは、図6に示すように、各インクヘッド110aにおける液滴数と印刷結果(印刷濃度)との対応関係を示す所定の印字パターンであり、各色別に印刷することができる。この濃度測定チャートでは、全インクヘッド110aによって、ドロップ数を一律に変化させつつ、所定の印字パターンを同条件で印刷することにより、各インクヘッド110a間の濃度差を、ドロップ数に関係づけて目視可能に表示した階調的なテーブルとなっている。
なお、本実施形態において、濃度測定チャートの印字パターンは、ドロップ数を変化させ、濃度を段階的に変化させたチャートとしたが、例えば、濃度調整の要否を判断するのに適した液滴数として予め設定された、単一の液滴量によるベタ画像の印字パターンとしてもよい。
図4に示すように、画像処理部333は、画像処理に特化したディジタル信号処理を行う演算処理装置であり、印刷に必要な画像データの変換等を行い、印刷を実行するモジュールである。この画像処理部333は、画像形成制御部333bと、色変換回路333aとを有している。
色変換回路333aは、RGB印刷画像をCMYK印刷画像に変換する回路であり、各色についての印刷画像に基づいて、画像形成制御部333bに印刷を実行させる。画像形成制御部333bは、各色のインクヘッドの駆動や、搬送経路の駆動手段の動作を制御し、画像形成処理全体を制御するモジュールである。また、画像形成制御部333bは、チャート印刷実行部333cを備えている。
このチャート印刷実行部333cは、濃度調整モードにおいて、上記濃度測定チャート(図6参照)を自動的に印刷するモジュールである。具体的には、濃度調整モードが開始され、濃度測定チャートの印刷実行が指示されると、チャート印刷実行部333cが、所定の印字パターンを記憶部334から読み出し、各インクヘッド110aのドロップ数(濃度)が段階的に変化されるように、印刷処理を行う。
なお、チャート印刷実行部333cによる濃度測定チャートの印刷は、操作信号取得部332により取得されたユーザー操作に基づいて実行してもよい他、メンテナンス時に自動的に印刷したり、タイマー機能により定期的に実行するようにしてもよい。
記憶部334は、濃度調整対象の液滴数(調整ドロップ数)を印刷媒体10(印刷用紙)の種類別に関連付けたデータを記憶するもので、操作画面341(図5参照)のリストボックス341dから入力された、印刷に使用する印刷媒体10の種類に対応する、濃度調整対象の液滴数(調整ドロップ数)に関するデータを、印刷処理に際し、液滴量決定部336及び画像形成制御部333bに送信するモジュールである。
ここで、記憶部334の記憶内容について詳説する。上述した操作画面341(図5参照)のリストボックス341dからは、印刷に使用する印刷媒体10の種類として、普通紙やマット紙を入力することができる。
印刷媒体10が普通紙の場合は、インクが紙に滲みやすく、ドットゲインが大きいので、ドロップ数が4や5になると、一つ少ないドロップ数に対するドットの大きさの変化が小さくなり、濃度変化量が小さくなる。
詳述すると、印刷媒体10が普通紙の場合には、ドロップ数が多くなると、印刷媒体10に滲みが生じてドットゲインが大きくなり、図7(b)に示すように、ドロップ数が4ドロップである場合と、図7(c)に示すように、ドロップ数が5ドロップである場合とでは、1ドロップあたりのドットゲインの変化が少なくなる。したがって、図7(a)に示すように、1〜3ドロップなどのドロップ数が低い場合には、ドロップ数の増加に対して印字濃度が直線的に変化するが、4ドロップ、及び5ドロップになるとドロップ数の増加に対して印字濃度の変化が低くなる。
ドロップ数を増やしても濃度変化量が小さいならば、そのようなドロップ数でインクヘッド110aの駆動電圧を調整しても、それによる濃度変化の効果があまり期待できない。このことは、以下に説明することからも明らかである。
即ち、普通紙の場合を示す図8(a)を参照して詳説すると、まず、「◆」でプロットした濃度調整の基準とするインクヘッド110a(ここでは4番ヘッド)の濃度に合わせて、濃度調整の対象とするインクヘッド110aの駆動電圧を調整したものとする、この場合の濃度を、図8(a)中に「▲」でプロットして示す。ここで、インクヘッド110aの駆動電圧を±10%ずつ変えると、その場合の濃度は、図8(a)中に「■」及び「×」でそれぞれプロットした濃度となる。
インクヘッド110aの駆動電圧を±10%ずつ変える前と変えた後の濃度を比較すると、濃度調整の効果の有無が見て取れる。即ち、ドロップ数が1〜3の間では、インクヘッド110aの駆動電圧を±10%ずつ変えると、相応の濃度変化が生じている。しかし、ドロップ数が4や5になると、インクヘッド110aの駆動電圧を±10%ずつ変えても濃度の変化はさほど生じない。
そこで、本実施形態では、記憶部334に記憶する普通紙の調整ドロップ数を、インクヘッド110aの駆動電圧の調整により相応の濃度変化が生じる1〜3ドロップのうち最大の3ドロップ(1回のインク吐出時の液滴数=3)としている。
一方、印刷媒体10がマット紙の場合は、インクが紙に滲みにくく、ドットゲインが小さいので、ドロップ数が4や5になっても、一つ少ないドロップ数に対するドットの大きさの変化がある程度確保される。
詳述すると、印刷媒体10がマット紙である場合には、ドロップ数が4ドロップから5ドロップに変化した場合であっても、図9(b)及び(c)に示すように、ドロップ数に応じてドロップ単位面積あたりでのインク部分の面積が増える。したがって、図9(a)に示すように、ドロップ数の増加に対して印字濃度が直線的に変化する。
したがって、マット紙の場合は、図8(b)に示すように、ドロップ数が4や5になっても、ドロップ数変化に対する濃度変化が直線的な特性を維持している。したがって、インクヘッド110aの駆動電圧を±10%ずつ変化させた場合に、ドロップ数が4や5でも相応の濃度変化が生じている。
但し、図8(b)に示すように、マット紙の場合はドットゲインが小さいので、ドットの面積が小さいドロップ数=1では、インクヘッド110aの駆動電圧を調整してもドットの面積変化が小さく、濃度変化の効果があまり期待できない。
そこで、本実施形態では、記憶部334に記憶するマット紙の調整ドロップ数を、インクヘッド110aの駆動電圧の調整により相応の濃度変化が生じる2〜5ドロップのうち最大の5ドロップ(1回のインク吐出時の液滴数=5)としている。
なお、印刷媒体10(印刷用紙)の種類別に調整ドロップ数を決めて記憶部334に記憶させる代わりに、例えば普通紙であってもマット紙であっても印刷媒体10の種類に関係なく一律に適用する調整ドロップ数を、決めておくようにしても良い。
印刷媒体10の種類に関係なく一律に適用する調整ドロップ数を決定する場合は、インクヘッド110aの駆動電圧の調整により相応の濃度変化が生じるように、印刷媒体10のドットゲインが大きくてもドロップ数変化に対して印字濃度が一定量以上変化するドロップ数である必要がある。これと同時に、印刷媒体10のドットゲインが小さくてもドットの面積がある程度の大きさとなるドロップ数である必要がある。
ドットゲインの大きさが最も大きい印刷媒体10は普通紙であると考えられる。そこで、普通紙における、ドロップ数変化に対して印字濃度が一定量以上変化するドロップ数の範囲を、濃度変化量(ODth)と定義する。この濃度変化量(ODth)の範囲は、上述したように、ドロップ数=1〜3の範囲である(図8(a)参照)。この濃度変化量(ODth)が、請求項中の濃度変化基準値に相当する。
一方、ドットゲインの大きさが最も小さい印刷媒体10はマット紙と考えられる。そこで、マット紙における、ドットの面積がある程度の大きさとなるドロップ数の範囲を絶対濃度値(ODabs)と定義する。この絶対濃度値(ODabs)の範囲は、上述したように、ドロップ数=2〜5の範囲である(図8(b)参照)。この絶対濃度値(ODabs)が、請求項中の絶対濃度基準値に相当する。
そこで、印刷媒体10(印刷用紙)の種類に関係なく調整ドロップ数を一律に適用する場合は、図10に示すように、上述した濃度変化量(ODth)と絶対濃度値(ODabs)との両方の対象となるドロップ数から、調整ドロップ数を選択すればよい。具体的には、対象のドロップ数のうち最大のものを、調整ドロップ数(図10の例では、ドロップ数=3)として設定することができる。
図4に示すように、調整ドロップ数設定部335は、上述の調整ドロップ数を設定するモジュールである。この調整ドロップ数は、液滴一つ当たりのインクの液滴量の調整を各インクヘッド110a単位で行うのに最適な液滴数として設定される。本実施形態において、この調整ドロップ数設定部335は、ユーザーが操作画面341(図5参照)のリストボックス341dから入力した印刷媒体10の種類に対応する記憶部334の調整ドロップ数に設定する場合と、印刷媒体10の種類に関係なく規定値を各種類の印刷媒体10に共通の調整ドロップ数に設定する場合とがある。
印刷媒体10の種類に応じた調整ドロップ数に設定する場合、調整ドロップ数設定部335は、操作画面341(図5参照)のリストボックス341dの入力内容に基づいて、記憶部334に記憶されたうちの対応する調整ドロップ数を選択して調整ドロップ数に設定し、また、操作画面341の選定エリア341aの操作内容に基づいて、濃度調整を行うインクヘッド110aを設定する。
一方、予め設定された規定値を調整ドロップ数に設定する場合、調整ドロップ数設定部335は、操作画面341の選定エリア341aの操作内容に基づいて、濃度調整を行うインクヘッド110aを設定する。
なお、本実施形態において、濃度測定チャートの印字パターンは、ドロップ数を変化させ、濃度を段階的に変化させたチャートとしたが、例えば、調整ドロップ数設定部335が設定した調整ドロップ数によるベタ画像の印字パターンとしてもよい。
この調整ドロップ数設定部335により設定された調整ドロップ数は、液滴量決定部336に入力される。液滴量決定部336は、調整ドロップ数設定部335が決定した調整ドロップ数における、各インクヘッド110aの液滴量の変化量を、スライダ341cの操作により入力された濃度調整内容に応じて算出し、操作画面341の選定エリア341aの操作で指定された調整対象のインクヘッド110aの液滴調整量を決定するモジュールである。
具体的に液滴量決定部336は、設定された調整ドロップ数において、指定されたインクヘッド110aから吐出されるインクの一滴あたりのドロップサイズを増減させ、印刷媒体10上のドットゲインを拡大・縮小させ、画像濃度を適切に調整するための演算を行う。そして、演算の結果、適切な濃度とするために必要な液滴量を決定するとともに、その適切な液滴量とするために増減させる変化量を算出する。この液滴量決定部336で決定された液滴量は、液滴量調整部337aへ入力される。
前記吐出制御部337は、印刷媒体10にインクを吐出させるヘッドユニット110の吐出を制御するモジュールである。ヘッドユニット110は、この吐出制御部337による制御に従って、印刷媒体10上に複数の画像を形成する。そして、本実施形態において、吐出制御部337は、液滴量調整部337aを備えている。
液滴量調整部337aは、複数のインクヘッド110aによって吐出されるインクの液滴量を調整するモジュールであり、本実施形態においては、液滴量決定部336が決定した液滴量に基づき、各インクヘッド110aの液滴量(ドロップサイズ)を増減させる。本実施形態において、液滴量調整部337aは、ヘッドの駆動電圧を調整することにより、インクヘッド110a毎に液滴量を調整する。
(濃度調整方法)
以上の構成を有する濃度調整機構を動作させることによって、本発明の濃度調整方法を実施することができる。図11は、本実施形態に係る濃度調整方法の概要を示すフローチャートである。
先ず、濃度調整モードが開始されると、例えば操作パネル340の操作画面341の実行ボタン341b(図5参照)をユーザーが操作したのに伴い、チャート印刷実行部333cにより濃度測定チャートが印刷される(ステップS101)。この濃度測定チャートの印刷は、定期的に実行されるメンテナンス機能の起動に基づいて行われても良い。
そして、ユーザーは、印刷された濃度測定チャート上で、隣り合う2つのインクヘッド110a,110a間における画像の濃度差を、目視により測定する(ステップS102)。特に、2つのインクヘッド110a,110aによる画像の境界部分において、濃度が急激に変わる不連続な濃度差の有無を、目視により測定する。
次に、調整ドロップ数の設定を行う(ステップS103)。ここで、ユーザーが操作パネル340のリストボックス341dから使用する印刷媒体10(印刷用紙)の種類を入力した場合は、その種類に対応して記憶部334に記憶された調整ドロップ数に調整ドロップ数設定部335が設定する。印刷媒体10の種類が入力されなかった場合は、調整ドロップ数設定部335が、印刷媒体10の種類に関係なく一律に適用される既定値に調整ドロップ数を設定する。
次に、ステップS102で目視により測定した隣り合う2つのインクヘッド110a,110a間における画像の濃度差が、基準値以下に相当する程度であるかどうかをユーザーが判断し(ステップS104)、基準値以下であれば(ステップS104:Y)、濃度調整モードを終了する。
基準値を上回る程度であるとユーザーが判断した場合は(ステップS104:N)、操作パネル340の選定エリア341a(図5参照)のタッチ操作を通じて、濃度調整の対象となるインクヘッド110aを決定し、操作パネル340のスライダ341cの操作により入力された濃度調整内容に応じた液滴量の変化量に対応して、決定した対象のインクヘッド110aの駆動電圧を液滴量決定部336により調整する(ステップS105)。
その後、ステップS101からステップS104の手順(必要に応じてステップS105の手順も)を繰り返すことで、隣り合う2つのインクヘッド110a,110a間における画像の濃度差が基準値以下であるとユーザーが目視で判断できるように、インクヘッド110aによる画像の濃度を調整する。調整し終えたならば、濃度調整モードを終了する。
なお、同一の画素に複数ドロップのインクを吐出する場合、吐出するインクの総液滴量は、1ドロップ分の液滴量のドロップ数倍となる。したがって、操作パネル340のスライダ341cの操作により濃度調整内容が入力されると、その調整内容分だけインクの総液滴量が調整されるように、1ドロップ分のインクを吐出させる際のインクヘッド110aの駆動電圧が液滴量決定部336によって調整される。
ここで、1ドロップのインクを吐出させる際のインクヘッド110aの駆動電圧は、一つの画素に吐出するドロップ数が何ドロップであっても同じであるのが一般的である。したがって、調整ドロップ数設定部335が設定した調整ドロップ数において、インクヘッド110aの駆動電圧を液滴量決定部336によって調整すると、他のドロップ数で一つの画素にインクを吐出する場合の、1ドロップ分のインクを吐出させる際のインクヘッド110aの駆動電圧も、連動して調整されることになる。
(作用・効果)
本実施形態によれば、液滴一つ当たりのインクの液滴量を変化させた場合に画像の濃度変化が顕著に起こる調整ドロップ数を、印刷媒体10(印刷用紙)の種類別に設定し、又は、印刷媒体10の種類に関係なく一律に設定して、画像濃度の調整が必要な場合に、この調整ドロップ数(液滴数)において、インクヘッド110aの駆動電圧の調整により液滴量を調整するようにした。
このため、濃度測定チャート(図6参照)上の隣り合う2つのインクヘッド110a,110aによる画像の間に基準値を超える濃度差が目視で認められた場合に、インクヘッド110a間の画像の濃度差を低減させる濃度調整を効率良く適切に行えるようにすることができる。
また、本実施形態によれば、インクの液滴量の調整をインクヘッド110aの駆動電圧の調整によって行うので、インクの液滴量を直接左右するインクヘッド110aの駆動電圧の調整により、その調整内容を確実にインクの液滴量に反映させることができる。
なお、画像の濃度調整の要否と濃度調整が必要なインクヘッド110aの特定、及び、画像の濃度調整量の判断は、上述した各実施形態で説明した濃度測定チャートによって行わなくても良い。例えば、通常の印刷動作によって得られた印刷物からそれらの特定、判断を行うようにしても良い。
また、濃度調整の対象となるインクヘッド110aの指定と画像の濃度調整量の入力は、上述した各実施形態で説明した濃度調整モードにおいて操作パネル340の操作によって行う以外の方法で行っても良い。例えば、メンテナンスの際に外付けの操作端末(図示せず)を接続し、この操作端末からの入力により、濃度調整の対象となるインクヘッド110aの指定と画像の濃度調整量の入力を、特定のモードに移行せずに行うようにしても良い。
10 印刷媒体
110 ヘッドユニット
110a インクヘッド
160 プラテンベルト
161 駆動ローラー
162 従動ローラー
330 演算処理部
330A 演算処理部
331 ジョブデータ受信部
332 操作信号取得部
333 画像処理部
333a 色変換回路
333b 画像形成制御部
333c チャート印刷実行部
333d データ補正部
334 記憶部
335 調整ドロップ数設定部
336 液滴量決定部
337 吐出制御部
337a 液滴量調整部
340 操作パネル
341 操作画面
341a 選定エリア
341b 実行ボタン
341c スライダ
341d リストボックス
500 ヘッドホルダー
500a ヘッドホルダー面
500b 取付開口部
CR1 画像形成経路

Claims (6)

  1. 複数のインクヘッドから液滴数に応じたインクを吐出し、印刷媒体上に液滴量に応じた濃度の画像を形成するインクジェット記録装置において、前記画像の濃度を調整する濃度調整モードを実行する濃度調整モジュールであって、
    前記濃度調整モードにおいて、画像の濃度を調整する対象の前記インクヘッドを指定するインクヘッド指定部と、
    前記濃度調整モードにおいて、前記インクヘッド指定部により指定された前記インクヘッドについて、液量の変化に対する前記画像の濃度の変化量が所定値以上である、予め設定された液滴量である調整ドロップ数におけるインクの液滴量の調整内容を指定する調整内容指定部と、
    前記調整内容指定部により指定された調整内容で、前記インクヘッド指定部により指定された前記インクヘッドの前記調整ドロップ数における液滴一つ当たりのインクの液滴量を調整する液滴量調整部と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置の濃度調整モジュール。
  2. 前記濃度調整モードにおいて、前記印刷媒体の種類を指定する印刷媒体指定部と、
    前記濃度調整モードにおいて、前記印刷媒体指定部により指定された種類の前記印刷媒体に対応する前記調整ドロップ数を選択する調整ドロップ数選択部とをさらに備え、
    前記液滴量調整部は、前記インクヘッド指定部により指定された前記インクヘッドの、前記調整ドロップ数選択部により選択された前記調整ドロップ数における液滴一つ当たりのインクの液滴量を、前記調整内容指定部により指定された調整内容で調整する、
    ことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置の濃度調整モジュール。
  3. 前記液滴量調整部は、前記インクヘッドの駆動電圧を前記調整内容指定部により指定された調整内容で調整することで、前記インクヘッド指定部により指定された前記インクヘッドの前記調整ドロップ数における液滴一つ当たりのインクの液滴量を調整することを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記録装置の濃度調整モジュール。
  4. 前記調整ドロップ数は、前記画像の濃度値が絶対濃度基準値以上である液滴数に設定されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載のインクジェット記録装置の濃度調整モジュール。
  5. 前記調整ドロップ数は、液滴数の変化に対する前記画像の濃度の変化量が濃度変化基準値以上である液滴数に設定されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のインクジェット記録装置の濃度調整モジュール。
  6. 複数のインクヘッドから液滴数に応じた液滴量でインクを吐出し、印刷媒体上に液滴量に応じた濃度の画像を形成するインクジェット記録装置において、前記画像の濃度を調整する方法であって、
    画像の濃度を調整する対象の前記インクヘッドを指定するステップと、
    前記指定されたインクヘッドについて、液滴の変化に対する前記画像の濃度の変化量が所定値以上である、予め設定された液滴数を示す調整ドロップ数における液滴一つ当たりのインクの液滴量の調整内容を指定するステップと、
    前記指定された調整内容で、前記指定されたインクヘッドの前記調整ドロップ数における液滴一つ当たりのインクの液滴量を調整するステップと、
    を含むことを特徴とするインクジェット記録装置の濃度調整方法。
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