JP5652429B2 - Ad変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、センサから出力されるアナログ信号をサンプリングしてデジタル信号に変換するAD変換装置に関する。
特許文献1等に記載の一般的なAD変換装置は、センサから出力されるアナログ信号を所定タイミングでサンプリングし、そのサンプル値をAD変換器でデジタル信号に変換する。したがって、トリガ信号が所定時間毎に発生する場合には、AD変換処理に要する時間(AD変換処理時間)がトリガ信号の発生間隔(トリガ間隔)よりも短くなるようにAD変換器を選定している。
特開2004−19458号公報
しかしながら、例えば車両のクランク角信号に同期させてAD変換させる場合等、時間非同期でトリガ信号が発生する場合には、図15(a)を用いて以下に例示するように、AD変換処理時間よりもトリガ間隔の方が短くなり、AD変換処理の最中に次のトリガ信号が発生することがある。
図15(a)の上段は、所定クランク角度毎にパルスが生じるクランク角信号の波形であり、そのパルスの間隔T1、T2、T3を所定回数(図の例では5回)分割した時間間隔(トリガ間隔Ta)で、図15(a)の下段に示すトリガ信号を発生させている。つまり、トリガ信号の発生回数はパルス数の所定倍数となる。そして、車両を急加速運転してパルス間隔が短くなる過渡時には、1回のパルス間隔T2中に所定回数のトリガ信号を発生できなくなり、その不足分のトリガ信号を次回のパルス間隔T3中に含ませることとなる(図中の一点鎖線参照)。すると、次回のパルス間隔T3中におけるトリガ信号の発生回数が多くなるためトリガ間隔Taが短くなり、トリガ信号が一時的に集中して高速発生するようになる。その結果、AD変換処理時間よりもトリガ間隔の方が短くなる。
また、時間同期でトリガ信号が発生する場合であっても、図15(b)の上段中の点線に示すようにノイズによるパルスが発生すると、パルス間隔T2、T3が短くなるため1回のパルス間隔T2中に所定回数のトリガ信号を発生できなくなる。よって、上述した急加速の場合と同様にして、トリガ信号が一時的に集中して高速発生するようになり、AD変換処理時間よりもトリガ間隔の方が短くなる。
このように、AD変換処理の最中に次のトリガ信号が発生することがあり、従来のAD変換装置では、このようなトリガ信号を受け付けることができず、そのトリガ信号に対応するサンプリングおよびAD変換が為されないといった「AD変換サンプル抜け」が生じてしまう。
特に近年では、前記所定回数を多くしてトリガ間隔Taを短くし、センサから出力されるアナログ信号を高分解能でサンプリングする要求が高まってきている。例えば、エンジンが備える燃料噴射弁やスロットルバルブ、点火装置等の各種アクチュエータに対する制御指令値を、筒内圧センサによる筒内圧検出値を加味して設定する制御装置がある。筒内圧は燃焼サイクル中の短時間(例えば数十マイクロ秒)で急激に変化するものであるため、筒内圧検出値を高分解能でサンプリングすれば、上述した各種アクチュエータの作動を、排気エミッションや燃費を向上させるように高精度で制御することを促進できる。
したがって、このような高分解能サンプリングの要求に伴い、AD変換サンプル抜けの懸念が高まってきており、上述した例の場合には、AD変換サンプル抜けがエンジンを高精度で制御することの妨げとなり、排気エミッションや燃費向上の妨げとなる。
本発明は、上記問題を鑑みてなされたもので、その目的は、AD変換サンプル抜けの解消を図ったAD変換装置を提供することにある。
上記目的を達成する発明の一つは以下の点を特徴とする。すなわち、トリガ信号が発生したタイミングで、センサから出力されるアナログ信号をサンプリングしてデジタル信号にAD変換するAD変換器と、第1トリガ信号の発生に伴い前記AD変換を実施している最中に、次の第2トリガ信号が発生したか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により肯定判定された場合に、前記第1トリガ信号に伴いAD変換された第1デジタル信号を出力した後、前記第2トリガ信号に対応する第2デジタル信号を出力するように制御する制御手段と、を備え、制御手段は、第1デジタル信号に基づき第2デジタル信号を生成して出力することを特徴とする。
また、上記目的を達成する発明の一つは以下の点を特徴とする。すなわち、トリガ信号が発生したタイミングで、センサ(20、21、22)から出力されるアナログ信号をサンプリングしてデジタル信号にAD変換するAD変換器(52)と、第1トリガ信号の発生に伴いAD変換を実施している最中に、次の第2トリガ信号が発生したか否かを判定する判定手段(S11、S11a)と、判定手段により肯定判定された場合に、第1トリガ信号に伴いAD変換された第1デジタル信号を出力した後、第2トリガ信号に対応する第2デジタル信号を出力するように制御する制御手段(41)と、を備え、制御手段は、AD変換器による第1デジタル信号のAD変換が終了した後に、第2トリガ信号に対応するアナログ信号のサンプル値を、AD変換器にAD変換させ、そのAD変換した値を第2デジタル信号として出力させるように制御し、サンプル値は、第2トリガ信号が発生したタイミングでアナログ信号からサンプリングしてホールドしておいた値であり、ホールドを実施するホールド回路(514、515、516)を、複数のセンサの各々に対して設けており、複数のセンサのうちAD変換の優先順位が低いセンサに対して設けられたホールド回路(512)を、AD変換の優先順位が高いセンサに切替えて接続する切替手段(55)を備えることを特徴とする。
これら各々の発明は上記判定手段を備えるので、AD変換中に次の第2トリガ信号が発生したことを検知できる。そして、当該検知が為された場合には、第2トリガ信号に対応する第2デジタル信号が出力されるので、第2トリガ信号に対応するサンプリングおよびAD変換が為されないといった「AD変換サンプル抜け」を解消できる。
よって、例えば筒内圧センサのAD変換に本発明を適用させた場合には、筒内圧検出値を高分解能でサンプリングすることを、AD変換サンプル抜けを解消しつつ実現できる。よって、燃料噴射弁等の各種アクチュエータを高分解能の筒内圧検出値を加味して制御でき、エンジンを高精度で制御することを促進できるようになる。
また、上記筒内圧センサの他にも、吸気量を検出するエアフロメータや、燃料噴射弁に供給される燃料の圧力や燃料噴射弁内部の燃料圧力を検出する燃圧センサ、ユーザによるアクセルペダルの操作量を検出するアクセルセンサ等が具体例として挙げられる。これらのエアフロメータや燃圧センサ、アクセルセンサのAD変換に本発明を適用させた場合にも、センサ検出値を高分解能でサンプリングすることを、AD変換サンプル抜けを解消しつつ実現できるので、ひいてはエンジンを高精度で制御することを促進できるようになる。
本発明の第1実施形態にかかるAD変換装置が備えられた、エンジンECU、各種アクチュエータおよび各種センサの構成を示す図。 第1実施形態にかかるAD変換装置の構成を示す図。 第1実施形態によるAD変換サンプル抜け防止の手法を説明するタイミングチャート。 第1実施形態において、トリガ信号発生時に制御部が実行する処理の手順を示すフローチャート。 第1実施形態において、AD変換完了時に制御部が実行する処理の手順を示すフローチャート。 本発明の第2実施形態にかかるAD変換装置の構成を示す図。 第2実施形態によるAD変換サンプル抜け防止の手法を説明するタイミングチャート。 第2実施形態において、AD変換完了時に制御部が実行する処理の手順を示すフローチャート。 本発明の第3実施形態にかかるAD変換装置の構成を示す図。 第3実施形態において、トリガ信号発生時に制御部が実行する処理の手順を示すフローチャート。 第3実施形態において、AD変換完了時に制御部が実行する処理の手順を示すフローチャート。 本発明の第4実施形態にかかるAD変換装置の構成を示す図。 第4実施形態において、トリガ信号発生時に制御部が実行する処理の手順を示すフローチャート。 第4実施形態において、AD変換完了時に制御部が実行する処理の手順を示すフローチャート。 トリガ信号が一時的に集中して高速発生する態様を示すタイミングチャートであって、(a)は急加速要因で高速発生する場合を示す図、(b)はノイズ要因で高速発生する場合を示す図。
以下、車両に搭載された電子制御装置(ECU)が有するAD変換装置に、本発明にかかるAD変換装置を適用した各実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
(第1実施形態)
図1に示すエンジンECU10は、各種センサ20〜23の検出値に基づき、車載エンジンが備える各種アクチュエータ30〜32の作動を制御することで、エンジンの作動を制御するものである。
センサ20〜23の具体例としては、エンジンの筒内圧を検出する筒内圧センサ20や、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサ21、ユーザによるアクセルペダルの操作量を検出するアクセルセンサ22、クランク軸が所定角度回転したことを検出するクランク角センサ23等が挙げられる。また、アクチュエータ30〜32の具体例としては、燃料噴射弁30やスロットルバルブ31、点火装置32等が挙げられる。
エンジンECU10は、以下に説明する入力回路11、12、出力回路13、およびマイクロコンピュータ(マイコン14)等を備える。筒内圧センサ20、水温センサ21およびアクセルセンサ22から出力される検出値は、電圧変化波形を表したアナログ信号であり、これらの検出値をマイコン14で処理可能なレベルの電圧変化波形に変換するのが入力回路11である。
一方、例えばクランク角センサ23から出力される検出値は、入力回路12により、図15(a)の上段に示すクランク角信号に変換される。当該クランク角信号は、クランク軸が所定角度回転する毎にパルスエッジが立ち上がるパルス波形である。
マイコン14は、これらの検出値に基づき、アクチュエータ30〜32に対する制御指令値を演算する。例えば、クランク角信号から算出されるエンジン回転数や、アクセルペダル操作量、エンジン冷却水温度、筒内圧等に基づき、燃料噴射量や吸気量、点火時期等の制御指令値を演算する。出力回路13は、マイコンから出力された制御指令値に基づき、各種アクチュエータ30〜32に応じた電力の駆動信号を出力する。
マイコン14は、周知のCPU、ROM、RAMからなる演算処理手段40と、入力回路11から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換処理手段50と、二値信号の入出力を行うためのI/Oインターフェイス60とを備える。先述した制御指令値の演算は、AD変換処理手段50から出力されるデジタル信号、およびI/Oインターフェイス60から出力されるクランク角信号等の二値信号に基づき、演算処理手段40により実行される。
次に、AD変換処理手段50によるAD変換処理の手法について、図2および図3を用いて説明する。
図2に示すように、演算処理手段40は、以下に説明する制御部41(制御手段)およびトリガカウンタ42(カウント手段)として機能する。また、AD変換処理手段50は、以下に説明するサンプルホールド回路(S/H回路51)、AD変換器52およびAD結果入力レジスタ56を有する。複数のセンサ20、21、22からの入力は図示しないマルチプレクサを介して1つのS/H回路51に接続されている。そして、S/H回路51はAD変換器52と接続されている。
先ず、演算処理手段40は、先述した図15(a)の下段に示すトリガ信号を、クランク角信号に基づき発生させる。そして、制御部41は、トリガ信号が発生したタイミングで、アナログ信号をサンプリングしてホールドさせるようにS/H回路51の作動を制御する。つまり、トリガ信号発生時におけるアナログ信号の電圧値を、サンプル値としてS/H回路51に記憶させる。
そして、制御部41は、S/H回路51に記憶されたサンプル値をデジタル信号に変換させるようにAD変換器52の作動を制御する。AD変換器52は、AD変換処理が完了すると、そのAD変換結果をレジスタ56に格納する。このように、トリガ信号発生に伴い、S/H回路51およびAD変換器52の作動が制御部41により制御されることで、トリガ信号発生のタイミングでアナログ信号がサンプリングされてデジタル信号に変換される。
トリガカウンタ42は、AD変換器52がAD変換処理を実施している最中に、次のトリガ信号(処理時トリガ信号)が発生した回数をカウントする。制御部41は、トリガカウンタ42によるカウンタ値がゼロでない場合、つまり処理時トリガ信号が検知された場合に、その処理時トリガ信号に対応するデジタル信号(処理時デジタル信号)を生成する。具体的には、処理時トリガ信号発生時に実施しているAD変換処理によるデジタル信号を、処理時デジタル信号として生成し、レジスタ56へ出力する。
図3に例示する場合では、(1)(2)(3)(4)(5)の順番にトリガ信号が発生している。図中の符号TbはAD変換処理の実施時間を示しており、トリガ信号(1)(4)(5)に対応するAD変換処理時間Tbが表されている。そして、トリガ信号(1)〜(5)のうちの(2)(3)は、先述した高速発生したものであり、(1)のAD変換処理時間Tb中に発生している。つまり、トリガ信号(2)(3)が処理時トリガ信号に該当する。なお、トリガ信号(1)は第1トリガ信号、トリガ信号(2)は第2トリガ信号に相当する。
この図3の場合には、レジスタ56に記憶されるデジタル信号は、図2に示すテーブルM1の左欄の期待値(1)(2)(3)(4)(5)(6)に対して、右欄に示すように(1)(1)(1)(4)(5)(6)となる。よって、中欄に示すように期待値(2)(3)に対するデジタル信号の抜け(先述した「AD変換サンプル抜け」)が生じることを解消でき、クランク角に対してセンサ20〜22の検出値がずれることを回避できる(右欄中の点線参照)。
図4および図5は、制御部41が実施する処理の手順を示すフローチャートであり、図4の処理は、制御部41にトリガ信号が入力されてくる毎、つまりトリガ信号が発生する毎に実行される。また、図5の処理は、AD変換器52から変換処理完了の信号が入力されてくる毎、つまりAD変換処理が完了する毎に実行される。
図4のステップS10では、トリガカウンタ42のカウンタ値を1加算する。続くステップS11では、AD変換器52によるAD変換処理が起動中であるか否かを判定する。起動中でないと否定判定された場合(S11:NO)には、続くステップS12にてAD変換処理を起動させる。そして、次のステップS13にてトリガカウンタ42のカウンタ値を1減算する。一方、起動中であると肯定判定された場合(S11:YES)には、ステップS12、S13の処理を実施することなく図4の処理を終了する。
図5のステップS20では、トリガカウンタ42のカウンタ値がゼロであるか否かを判定する。カウンタ値=0でないと否定判定された場合(S20:NO)には、続くステップS25において、前回のAD変換結果(第1デジタル信号)と同じ値を今回のAD変換結果(第2デジタル信号)として生成し、AD変換結果を入力するレジスタ56に第2デジタル信号を書き込む。要するに、前回と同じ値をレジスタ56に書き込む。そして、次のステップS26にてトリガカウンタ42のカウンタ値を1減算し、スタップS20の判定処理に戻る。一方、カウンタ値=0であると肯定判定された場合(S20:YES)には、ステップS25、S26の処理を実施することなく図5の処理を終了する。
図4および図5の処理を実施すると、図3の如くトリガ信号(2)(3)が高速発生した場合には、次のように処理されることとなる。
すなわち、トリガ信号(4)または(5)が発生すると、図4のステップS11にて否定判定されて、ステップS12によりAD変換処理が起動されることとなる。この場合、ステップS10にてカウントアップされたカウンタ値は、ステップS13にてカウントダウンされてゼロになる。そして、トリガ信号(4)または(5)に起因したAD変換処理が完了すると、AD変換器52によるAD変換結果がレジスタ56に書き込まれる(図2参照)。
一方、トリガ信号(1)が発生すると、ステップS11にて否定判定されて、ステップS12によりAD変換処理が起動されることとなる。この場合、ステップS10にてカウントアップされたカウンタ値は、ステップS13にてカウントダウンされてゼロになる。但し、トリガ信号(1)に起因したAD変換処理の最中に、次のトリガ信号(2)(3)が発生しているので、トリガ信号(2)の発生時にはステップS11にて肯定判定されるので、ステップS10によるカウンタ値の加算が実行される一方で、ステップS13によるカウンタ値の減算が実行されない。そのため、カウンタ値が1になる。その後さらにトリガ信号(3)が発生したことにより、カウンタ値が2になる。
その後、トリガ信号(1)に起因したAD変換処理が完了すると、先ずはAD変換器52によるAD変換結果がレジスタ56に書き込まれる。つまり、トリガ信号(1)に起因したAD変換処理の結果(第1デジタル信号)がレジスタ56に書き込まれる(図2参照)。そして、図5の処理において、カウンタ値が2になっているためステップS20にて否定判定されることとなり、前回値(第1デジタル信号)と同じ値(第2デジタル信号)をレジスタ56に書き込む。つまり、トリガ信号(2)に対応する第2デジタル信号として、前回値と同じ値がレジスタ56に書き込まれる。
その後、ステップS20の処理に戻った時にはカウンタ値が1になっているため、前回値(第2デジタル信号)と同じ値(第3デジタル信号)をレジスタ56に書き込む。つまり、トリガ信号(3)に対応する第3デジタル信号として、前回値と同じ値がレジスタ56に書き込まれる。その後、ステップS20の処理に戻った時にはカウンタ値が0になっているため、図5の処理が終了する。したがって、テーブルM1の期待値に対して、「AD変換サンプル抜け」)が生じることなく期待値に対応するデジタル信号がレジスタ56に格納されることとなる。
以上により、本実施形態によれば、制御部41による判定手段(S11)を備えることで、第1トリガ信号に起因したAD変換中に次の第2トリガ信号が発生したことを検知する。そして、当該検知が為された場合には、第1トリガ信号に対応する第1デジタル信号と同じ値を、第2トリガ信号に対応する第2デジタル信号として出力する。そのため、筒内圧センサ20の検出値(アナログ信号)に対して、第2トリガ信号に対応するサンプリングおよびAD変換が為されないといった「AD変換サンプル抜け」を解消できる。
よって、高分解能でサンプリングしてAD変換が為されるとともに、クランク角に対して筒内圧センサ20の検出値がずれることを回避できる。その結果、燃料噴射弁30等の各種アクチュエータ30〜32の作動を高分解能の筒内圧検出値を加味して制御でき、エンジンを高精度で制御することを促進できるようになる。
さらに本実施形態では、第1トリガ信号の発生に伴いAD変換を実施している最中に、第2トリガ信号を含む複数のトリガ信号が発生した場合、その発生回数をカウントするトリガカウンタ42(カウント手段)を備える。そして、制御部41は、トリガカウンタ42によりカウントされたトリガ発生回数に応じて、第2デジタル信号を含む複数のデジタル信号を、第1デジタル信号を出力した後に順次出力していくように制御する。
これにより、AD変換処理中に次のトリガ信号(処理時トリガ信号)が複数発生した場合であっても、それらの処理時トリガ信号に対応するデジタル信号がレジスタ56に順次記憶される。よって、処理時トリガ信号が複数の場合であってもAD変換サンプル抜けを解消できる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、処理時トリガ信号に対応するデジタル信号を、前回値と同じ値に設定してレジスタ56に記憶させている。これに対し本実施形態では、処理時トリガ信号に対応するアナログ信号のサンプル値を、AD変換器52にAD変換させ、その実際にAD変換した値を、処理時トリガ信号に対応するデジタル信号としてレジスタ56に記憶させる。換言すれば、制御部41からレジスタ56へデジタル信号を出力して格納することを、図6に示す本実施形態では廃止している。
図7に例示するように、(1)(2)(3)(4)(5)の順番にトリガ信号が発生し、そのうちの(2)(3)が高速発生した処理時トリガ信号に該当する場合において、トリガ信号(1)は第1トリガ信号、トリガ信号(2)は第2トリガ信号に相当する。この図7の場合には、レジスタ56に記憶されるデジタル信号は、図6に示すテーブルM2の左欄の期待値(1)(2)(3)(4)(5)(6)に対して、右欄に示すように(1)(2)(3)(4)(5)(6)となる。よって、中欄に示すように期待値(2)(3)に対するAD変換サンプル抜けが生じることを解消でき、クランク角に対してセンサ20〜22の検出値がずれることを回避できる(右欄中の点線参照)。
本実施形態にかかる制御部41は、トリガ信号発生時には図4と同様の処理を実施するとともに、AD変換処理完了時には、図5の処理に替えて図8の処理を実施する。
すなわち、図8のステップS20において、カウンタ値=0でないと否定判定された場合(S20:NO)には、続くステップS24において、AD変換器52によるAD変換処理を起動させる。そして、次のステップS26にてトリガカウンタ42のカウンタ値を1減算する。一方、カウンタ値=0であると肯定判定された場合(S20:YES)には、ステップS24、S26の処理を実施することなく図8の処理を終了する。
なお、上記ステップS24では、AD変換処理を起動させるに先立ちS/H回路51を作動させて、アナログ信号をサンプリングする。つまり、前回のAD変換処理が完了した時点でアナログ信号をサンプリングし、そのサンプリング値をAD変換する。したがって、本実施形態における「第1デジタル信号のAD変換が終了した後の所定タイミング」は、第1デジタル信号のAD変換が終了した時点に相当する。
図4および図8の処理を実施すると、図7の如くトリガ信号(2)(3)が高速発生した場合には、次のように処理されることとなる。
すなわち、トリガ信号(4)および(5)が発生すると、上記第1実施形態と同様にしてAD変換結果がレジスタ56に順次書き込まれる(図6参照)。一方、トリガ信号(1)が発生すると、上記第1実施形態と同様にしてAD変換処理が起動され、その処理中にトリガ信号(2)(3)が発生したことによりカウンタ値が2になる。
その後、トリガ信号(1)に起因したAD変換処理が完了すると、AD変換器52によるAD変換結果がレジスタ56に書き込まれる。つまり、トリガ信号(1)に起因したAD変換処理の結果(第1デジタル信号)がレジスタ56に書き込まれる(図2参照)。そして、図8の処理において、カウンタ値が2になっているためステップS20にて否定判定されることとなり、ステップS24によりアナログ信号がサンプリングされるとともにAD変換処理が起動される。つまり、トリガ信号(2)に対応するサンプリングおよびAD変換処理を実施する。
このトリガ信号(2)に起因したAD変換処理が完了すると、AD変換器52によるAD変換結果がレジスタ56に書き込まれる。つまり、トリガ信号(2)に対応するAD変換処理の結果(第2デジタル信号)がレジスタ56に書き込まれる(図6参照)。そして、AD変換処理完了時に実施される図8の処理において、カウンタ値が1になっているためステップS20にて否定判定されることとなり、ステップS24によりアナログ信号がサンプリングされるとともにAD変換処理が起動される。つまり、トリガ信号(3)に対応するサンプリングおよびAD変換処理を実施する。
このトリガ信号(3)に起因したAD変換処理が完了すると、AD変換器52によるAD変換結果がレジスタ56に書き込まれる。つまり、トリガ信号(3)に対応するAD変換処理の結果(第3デジタル信号)がレジスタ56に書き込まれる(図6参照)。そして、AD変換処理完了時に実施される図8の処理において、カウンタ値が0になっているため、ステップS24によるAD変換処理を起動させることなく図8の処理が終了する。したがって、テーブルM2の期待値に対して、「AD変換サンプル抜け」)が生じることなく期待値に対応するデジタル信号がレジスタ56に格納されることとなる。
以上により、本実施形態によれば、上記第1実施形態と同様にして「AD変換サンプル抜け」を解消でき、エンジンを高精度で制御することを促進できる。しかも、第1デジタル信号のAD変換が終了した後に、第2トリガ信号に対応するアナログ信号のサンプル値をAD変換器52にAD変換させ、そのAD変換した値を第2デジタル信号として出力させるように制御する。そのため、高速発生した処理時トリガ信号に対応するデジタル信号を、実際にAD変換して出力するので、第2デジタル信号を実際のセンサ検出値に近い値にできる。よって、センサ検出値のAD変換精度を向上できる。
(第3実施形態)
上記第1実施形態では、複数のセンサ20〜23に対してS/H回路51を1つ設けている。これに対し図9に示す本実施形態では、1つのセンサに対してS/H回路511、512、513を複数設けている。図9の例では、1つの筒内圧センサ20に対してS/H回路を3つ設けている。なお、本実施形態についても上記第2実施形態と同様にして、制御部41からレジスタ56へデジタル信号を出力して格納することを廃止している。
そして、複数のS/H回路511、512、513のいずれに筒内圧センサ20を接続するかを、入力切替装置53により切り替える。また、複数のS/H回路511、512、513のいずれにAD変換器52を接続するかを、出力切替装置54により切り替える。これらの入力切替装置53および出力切替装置54の作動は、制御部41により制御される。
具体的には、例えば予め決められた順番でS/H回路511、512、513を筒内圧センサ20に接続していき、トリガ信号が順次発生する毎に決められた順番のS/H回路にサンプル値をホールドさせていく。そして、サンプリングした順番でS/H回路511、512、513をAD変換器52に接続していき、S/H回路511、512、513の各々でホールドされたサンプル値を、AD変換器52で順次AD変換処理していく。
例えば、図7と同様にして、(1)(2)(3)(4)(5)の順番にトリガ信号が発生した場合において、最初のトリガ信号(1)発生時はS/H回路511に接続し、S/H回路511にてサンプル値をホールドさせる。そして、次のトリガ信号(2)発生時はS/H回路512に接続してサンプル値をホールドさせ、次のトリガ信号(3)発生時はS/H回路513に接続し、次のトリガ信号(4)発生時はS/H回路511に接続していく。
したがって、レジスタ56に記憶されるデジタル信号は、図9に示すテーブルM3の左欄の期待値(1)(2)(3)(4)(5)(6)に対して、右欄に示すように(1)(2)(3)(4)(5)(6)となる。よって、中欄に示すように期待値(2)(3)に対するAD変換サンプル抜けが生じることを解消でき、クランク角に対してセンサ20〜22の検出値がずれることを回避できる(右欄中の点線参照)。
本実施形態にかかる制御部41は、トリガ信号発生時には図10の処理を実施するとともに、AD変換処理完了時には図11の処理を実施する。
すなわち、図10のステップS10では、トリガカウンタ42のカウンタ値を1加算する。続くステップS10aでは、S/H回路511、512、513の入力側の接続を所定の順番で切り替えるよう、入力切替装置53の作動を制御する。続くステップS11aでは、AD変換器52によるAD変換処理が起動中であるか否か、或いは、鳥がカウンタ値がゼロであるか否かを判定する。起動中でなく、かつ、カウンタ値=0でないと否定判定された場合(S11a:NO)には、続くステップS11bにおいて、S/H回路511、512、513の出力側の接続(AD変換器52との接続)を、入力側の接続順にしたがって切り替えるよう、出力切替装置54の作動を制御する。
次に、ステップS12にてAD変換処理を起動させて、接続されているS/H回路511、512、513でホールドされているサンプル値をデジタル信号にAD変換する。そして、続くステップS13にてトリガカウンタ42のカウンタ値を1減算する。一方、起動中或いはカウンタ値=0であると肯定判定された場合(S11a:YES)には、ステップS11b、S12、S13の処理を実施することなく図10の処理を終了する。
図11のステップS20では、トリガカウンタ42のカウンタ値がゼロであるか否かを判定する。カウンタ値=0でないと否定判定された場合(S20:NO)には、続くステップS23において、S/H回路511、512、513の出力側の接続(AD変換器52との接続)を、入力側の接続順にしたがって切り替えるよう、出力切替装置54の作動を制御する。次に、ステップS24にてAD変換処理を起動させて、接続されているS/H回路511、512、513でホールドされているサンプル値をデジタル信号にAD変換する。そして、続くステップS26にてトリガカウンタ42のカウンタ値を1減算する。一方、カウンタ値=0であると肯定判定された場合(S20:YES)には、ステップS23、S24、S26の処理を実施することなく図11の処理を終了する。
図10および図11の処理を実施すると、図7の如くトリガ信号(2)(3)が高速発生した場合には、次のように処理されることとなる。
すなわち、トリガ信号(4)および(5)が発生すると、上記第1実施形態と同様にしてAD変換結果がレジスタ56に順次書き込まれる(図6参照)。なお、トリガ信号(4)発生時にはS/H回路511にサンプル値がホールドされ、トリガ信号(5)発生時には、次の順番のS/H回路512にサンプル値がホールドされる。
一方、トリガ信号(1)が発生すると、上記第1実施形態と同様にしてAD変換処理が起動され、その処理中にトリガ信号(2)(3)が発生したことによりカウンタ値が2になる。そして、トリガ信号(1)発生時にはS/H回路511にサンプル値がホールドされ、トリガ信号(2)(3)の発生時にはS/H回路512、513にサンプル値が順次ホールドされていく。
その後、トリガ信号(1)に起因したAD変換処理が完了すると、AD変換器52によるAD変換結果がレジスタ56に書き込まれる。つまり、トリガ信号(1)に起因したAD変換処理の結果(第1デジタル信号)がレジスタ56に書き込まれる(図9参照)。そして、図11の処理において、カウンタ値が2になっているためステップS20にて否定判定されることとなり、ステップS23、S24により、所定のS/H回路でホールドされているサンプル値がAD変換される。つまり、トリガ信号(2)に対応するAD変換処理の結果(第2デジタル信号)がレジスタ56に書き込まれる。
このトリガ信号(2)に対応するサンプル値のAD変換処理が完了すると、このAD変換処理完了時に実施される図11の処理において、カウンタ値が1になっているためステップS20にて否定判定されることとなり、次の順番のS/H回路でホールドされているサンプル値がAD変換される。つまり、トリガ信号(3)に対応するAD変換処理の結果(第3デジタル信号)がレジスタ56に書き込まれる。そして、このAD変換処理完了時に実施される図11の処理においては、カウンタ値が0になっているため、ステップS24によるAD変換処理を起動させることなく図11の処理が終了する。したがって、テーブルM3の期待値に対して、「AD変換サンプル抜け」)が生じることなく期待値に対応するデジタル信号がレジスタ56に格納されることとなる。
以上により、本実施形態によれば、上記第2実施形態と同様にして「AD変換サンプル抜け」を解消でき、エンジンを高精度で制御することを促進できる。また、高速発生した処理時トリガ信号に対応するデジタル信号を、実際にAD変換して出力するので、第2デジタル信号を実際のセンサ検出値に近い値にでき、センサ検出値のAD変換精度を向上できる。
さらに本実施形態によれば、1つのセンサに対してS/H回路511、512、513を複数設けているので、処理時トリガ信号が発生したタイミングでアナログ信号からサンプリングしてホールドしておくことができるようになる。そのため、第2デジタル信号を、処理時トリガ信号発生時のセンサ検出値に近い値にでき、センサ検出値のAD変換精度を向上できる。
(第4実施形態)
図12に示す本実施形態では、S/H回路514、515、516を、複数のセンサ20〜22の各々に対して1つずつ設けている。以下、筒内圧センサ20に対応するS/H回路514をch1、水温センサ21に対応するS/H回路515をch2、アクセルセンサ22に対応するS/H回路516をch3と呼ぶ。筒内圧センサ20に対するAD変換の優先順位は、水温センサ21およびアクセルセンサ22に対するAD変換の優先順位よりも高く設定されている。そして、本実施形態にかかる入力切替装置55(切替手段)は、優先順位の低いセンサのch2、ch3を、優先順位の高いセンサのch1に切替えて接続可能である。
上記AD変換の優先順位に関し、センサ検出値の所定時間あたりの変化が大きいセンサについては、デジタル信号の高分解能が要求されるため、AD変換サンプル抜けを優先的に回避させることが望ましい。そのため、燃焼サイクル中の短時間(例えば数ミリ秒)で急激に変化する筒内圧センサ20に対する優先順位を、所定時間あたりの変化が小さい水温センサ21よりも高く設定することが望ましい。
制御部41は、筒内圧センサ20のトリガ信号が高速発生した場合に、他のセンサ21、22のS/H回路515、516を筒内圧センサ20用のS/H回路として一時的に利用するように入力切替装置55を制御する。つまり、筒内圧センサ20のトリガ信号が高速発生する毎に、複数のS/H回路514、515、516で筒内圧センサ20のサンプル値を順次ホールドさせていく。つまり、第3実施形態にかかる入力切替装置53と同様に入力切替装置55の切り替え作動を制御する。
なお、トリガ信号は、複数のセンサ20〜22の各々に対して別々に発生させており、これらのトリガ信号が高速発生していない場合には、ch1、ch2、ch3の各々は対応するセンサ20〜22に接続されている。そして、筒内圧センサ20のトリガ信号が高速発生した場合には、ch2、ch3を筒内圧センサ20に割り当てて、筒内圧センサ20アナログ信号をch1、ch2、ch3の各々で順次サンプリングしてホールドさせていく。
例えば、図7と同様にして、(1)(2)(3)(4)(5)の順番に筒内圧センサ20のトリガ信号が発生した場合において、最初のトリガ信号(1)発生時はch1に接続してサンプル値をホールドさせる。そして、次のトリガ信号(2)発生時はch2に接続してサンプル値をホールドさせ、次のトリガ信号(3)発生時はch3に接続し、次のトリガ信号(4)発生時はch1に接続していく。
したがって、レジスタ56に記憶される筒内圧センサ20のデジタル信号は、図12に示すテーブルM4の左欄の期待値(1)(2)(3)(4)(5)(6)に対して、右欄に示すように(1)(2)(3)(4)(5)(6)となる。よって、中欄に示すように期待値(2)(3)に対するAD変換サンプル抜けが生じることを解消でき、クランク角に対して筒内圧センサ20の検出値がずれることを回避できる(右欄中の点線参照)。
ちなみに、筒内圧センサ20のトリガ信号が高速発生した場合に、ch2、ch3の両方を筒内圧センサ20用に利用してもよいし、いずれか一方を利用してもよく、その選択は、高速発生速度に応じて制御部41が判定すればよい。利用した履歴は、図12に示す切替ch記憶部42aに記憶される。この切替ch記憶部42aに記憶される履歴は「カウント手段」に相当し、処理時トリガ信号の発生回数は前記履歴により表される。
本実施形態にかかる制御部41は、トリガ信号発生時には図13の処理を実施するとともに、AD変換処理完了時には図14の処理を実施する。
すなわち、図13のステップS11にてAD変換器52が起動中でないと否定判定された場合(S11:NO)には、続くステップS12にてAD変換処理を起動させる。一方、起動中であると肯定判定された場合(S11:YES)には、トリガ信号が高速発生しているとみなし、続くステップS14にて入力ch切替制御を実施する。この入力ch切替制御では、筒内圧センサ20との接続をch1、ch2、ch3のいずれにするかを選択し、入力切替装置55の作動を制御する。続くステップS15では、いずれのチャンネルに切り替えたかの履歴を切替ch記憶部42aに記憶させる。その後、次のステップS16にて、一時的に利用していたch2、ch3のセンサ接続先を元に戻すよう、入力切替装置55の作動を制御する。
図14のステップS20aでは、切替ch記憶部42aにch2、ch3を利用した履歴が残っているか否かを判定する。残っていると肯定判定された場合(S20:YES)には、続くステップS22にて出力ch切替制御を実施する。この出力ch切替制御では、S/H回路514、515、516の出力側の接続(AD変換器52との接続)を、切替ch記憶部42aに記憶されている履歴内容に基づき出力切替装置54の作動を制御する。具体的には、ch1、ch2、ch3のうち最も古い時期に利用したチャンネルをAD変換器52に接続する。
続くステップS24ではAD変換処理を起動させて、接続されているch1、ch2、ch3でホールドされているサンプル値をデジタル信号にAD変換する。そして、次のステップS27において、切替ch記憶部42aの履歴から、AD変換済みの履歴内容を消去する。続くステップS28では、一時的に利用するチャンネルとAD変換器52との接続を切り離して、AD変換器52の接続先を元に戻すように出力切替装置54の作動を制御する。
図13および図14の処理を実施すると、筒内圧センサ20に対して図7の如くトリガ信号(2)(3)が高速発生した場合には、次のように処理されることとなる。
すなわち、トリガ信号(4)および(5)が発生すると、ch1により順次サンプリングされてAD変換され、上記第1実施形態と同様にしてAD変換結果がレジスタ56に順次書き込まれる(図12参照)。一方、トリガ信号(1)が発生すると、上記第1実施形態と同様にしてAD変換処理が起動され、その処理中にトリガ信号(2)(3)が発生したことによりch2、ch3を一時的に利用して順次サンプリングされる。具体的には、トリガ信号(1)発生時にはch1にサンプル値がホールドされ、トリガ信号(2)(3)の発生時にはch2、ch3にサンプル値が順次ホールドされていく。また、このようなch2、ch3の利用履歴が切替ch記憶部42aに記憶される。
その後、トリガ信号(1)に起因したAD変換処理が完了すると、AD変換器52によるAD変換結果がレジスタ56に書き込まれる。つまり、トリガ信号(1)に起因したAD変換処理の結果(第1デジタル信号)がレジスタ56に書き込まれる(図12参照)。そして、図14の処理において、切替ch記憶部42aの履歴が全て消去されるまで、ch2、ch3でホールドされているサンプル値がAD変換される。つまり、トリガ信号(2)に対応するAD変換処理の結果(第2デジタル信号)がレジスタ56に書き込まれ、その後、トリガ信号(3)に対応するAD変換処理の結果(第3デジタル信号)がレジスタ56に書き込まれる。したがって、テーブルM4の期待値に対して、「AD変換サンプル抜け」)が生じることなく期待値に対応するデジタル信号がレジスタ56に格納されることとなる。
以上により、本実施形態によれば、上記第3実施形態と同様にして「AD変換サンプル抜け」を解消できるとともに、高速トリガ発生時には、1つのセンサ(筒内圧センサ20)に対して複数のS/H回路514、515、516でサンプリングおよびホールドを実施できる。そのため、筒内圧検出値のAD変換精度向上を、S/H回路の増設を抑制しつつ実現できる。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、以下のように変更して実施してもよい。また、各実施形態の特徴的構成をそれぞれ任意に組み合わせるようにしてもよい。
・上記第2実施形態において、高速トリガ発生が所定回数以上連続して発生した場合には、複数の処理時トリガ信号のうちの一部を、上記第1実施形態と同様にして前回値と同じ値のデジタル信号を制御部41からレジスタ56へ出力して、AD変換処理の一部を省略するようにしてもよい。
・同様に、上記第3および第4実施形態においても、高速トリガ発生が所定回数以上連続して発生した場合には、複数の処理時トリガ信号のうちの一部を、上記第1実施形態と同様にして前回値と同じ値のデジタル信号を制御部41からレジスタ56へ出力して、S/H回路511〜516によるサンプリングおよびAD変換器52によるAD変換処理の一部を省略するようにしてもよい。
・上記第3実施形態において、複数のS/H回路を設ける対象となるセンサを、優先順位を高く設定した筒内圧センサ20とし、優先順位を低く設定した水温センサ21については1つのS/H回路を設けるようにしてもよい。
・上記第4実施形態では、AD変換優先順位の高いセンサとして筒内圧センサ20を適用させているが、筒内圧センサ20の他にも、吸気量を検出するエアフロメータや、アクセルセンサ22、以下に説明する燃圧センサ等をAD変換優先順位の高いセンサとして適用させてもよい。前記燃圧センサとは、燃料噴射弁に供給される燃料の圧力や、燃料噴射弁内部の燃料圧力を検出する燃圧センサであり、燃料噴射率変化の推定や噴射量の推定に用いられるものである。これらのセンサについても筒内圧センサ20と同様にして、センサ検出値の所定時間あたりの変化が大きいので、デジタル信号の高分解能が要求される。よって、AD変換優先順位を高く設定して、AD変換サンプル抜けを優先的に回避させることが望ましい。
・上記第1実施形態では、第1デジタル信号を複写して第2デジタル信号としているが、第1デジタル信号をそのまま複写することに替え、第1デジタル信号を補正して第2デジタル信号を算出してもよい。
・上記各実施形態では、エンジン回転数に応じて変化するクランク角信号に同期してトリガ信号を発生させている。つまり、時間非同期でトリガ信号を発生させてAD変換している。これに対し、時間同期でトリガ信号を発生させてAD変換させる場合に本発明を適用させてもよい。
41…制御部(制御手段)、52…AD変換器、S11、S11a…判定手段。

Claims (4)

  1. トリガ信号が発生したタイミングで、センサ(20、21、22)から出力されるアナログ信号をサンプリングしてデジタル信号にAD変換するAD変換器(52)と、
    第1トリガ信号の発生に伴い前記AD変換を実施している最中に、次の第2トリガ信号が発生したか否かを判定する判定手段(S11、S11a)と、
    前記判定手段により肯定判定された場合に、前記第1トリガ信号に伴いAD変換された第1デジタル信号を出力した後、前記第2トリガ信号に対応する第2デジタル信号を出力するように制御する制御手段(41)と、
    を備え
    前記制御手段は、前記第1デジタル信号に基づき前記第2デジタル信号を生成して出力することを特徴とするAD変換装置。
  2. トリガ信号が発生したタイミングで、センサ(20、21、22)から出力されるアナログ信号をサンプリングしてデジタル信号にAD変換するAD変換器(52)と、
    第1トリガ信号の発生に伴い前記AD変換を実施している最中に、次の第2トリガ信号が発生したか否かを判定する判定手段(S11、S11a)と、
    前記判定手段により肯定判定された場合に、前記第1トリガ信号に伴いAD変換された第1デジタル信号を出力した後、前記第2トリガ信号に対応する第2デジタル信号を出力するように制御する制御手段(41)と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記AD変換器による前記第1デジタル信号のAD変換が終了した後に、前記第2トリガ信号に対応する前記アナログ信号のサンプル値を、前記AD変換器にAD変換させ、そのAD変換した値を前記第2デジタル信号として出力させるように制御し、
    前記サンプル値は、前記第2トリガ信号が発生したタイミングで前記アナログ信号からサンプリングしてホールドしておいた値であり、
    前記ホールドを実施するホールド回路(514、515、516)を、複数の前記センサの各々に対して設けており、
    複数の前記センサのうちAD変換の優先順位が低いセンサに対して設けられた前記ホールド回路(512)を、AD変換の優先順位が高いセンサに切替えて接続する切替手段(55)を備えることを特徴とするAD変換装置。
  3. 前記ホールドを実施するホールド回路(511、512、513)を、1つの前記センサに対して複数設けたことを特徴とする請求項に記載のAD変換装置。
  4. 前記第1トリガ信号の発生に伴い前記AD変換を実施している最中に、前記第2トリガ信号を含む複数のトリガ信号が発生した場合、その発生回数をカウントするカウント手段(42、42a)を備え、
    前記制御手段は、前記カウント手段によりカウントされた前記発生回数に応じて、前記第2デジタル信号を含む複数のデジタル信号を、前記第1デジタル信号を出力した後に順次出力していくように制御することを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載のAD変換装置
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