JP5651586B2 - 急性心不全に伴う呼吸困難のリラキシンによる治療 - Google Patents
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Description
本出願は、全ての目的のためにそれらの全体を参照により本明細書に組み込む、2009年3月27日出願の米国特許仮出願第61/164,333号、2008年12月8日出願の第61/201,240号、2008年8月28日出願の第61/190,545号、および2008年5月16日出願の第61/127,889号の35U.S.C.119(e)における利益を主張する。
本開示は、急性非代償性心不全の症状で苦しむヒト被験体における代償不全を治療する方法に関する。本明細書に記載される方法は、リラキシンの投与を使用する。
急性心不全(AHF)または急性非代償性心不全(ADHF)は、呼吸困難(息切れ)、浮腫(体液貯留)および疲労を典型的に含む障害の雑多な群(heterogeneous group)を包含する。例えば、うっ血性心不全の増悪による息切れを呈する患者は、AHF患者の群に入るであろう。しかしながら、AHFの診断は困難である場合があり、この状態の高い有病率およびそれが大きな罹患率および死亡率を伴っていることにも拘わらず、最適な治療は十分に定義されないままである。治療を取り巻く困難は、疾患の明確な定義の欠如から始まる。用語「急性非代償性心不全」は、入院または予定外の医療行為に至る新規なもしくは悪化している呼吸困難、疲労または浮腫の症状もしくは徴候を広く現す。これらの症状は、左心室機能の悪化の内在と一致する。「急性心不全」は、心不全の前病歴はなく以前は機能正常であった患者における心不全の症状または徴候の発症と定義されることがある。これは、随伴性急性冠動脈症候群のない患者においては特に、AHFの一般的でない原因である。より頻繁に、AHFは、比較的安定した期間の後で症状または徴候の増悪が見られるうっ血性心不全(CHF)患者においてなど、前に確立した心筋の機能不全(収縮期のまたは拡張期の)を有する患者で起こる(AllenおよびO’Connor、CMAJ 176(6):797〜805、2007)。したがって、AHFは、CHFの前病歴なしに起こるか、以前のCHF患者における病態生理学的起源(機能的)に基づくか、または以前のCHF患者における解剖学的原因の結果(構造的)である可能性がある。このように、AHFは機能的および/または構造的な疾患であり得る。
本開示は、リラキシンの投与により急性非代償性心不全(AHF)に関連する状態を治療する方法を提供する。AHFに関連する症状による入院数は絶えず増加しており、この患者集団をケアするコストは膨大である。したがって、新しい治療法の取り組みが必要であり、本開示はこの必要性に対処する。本開示の1つの利点は、リラキシンの投与が、AHFと関連する状態を有すると診断された被験体がさらに増悪することを防止する、均衡のとれた血管拡張をもたらすことである。このように、被験体は、入院が必要とされず、来診の数または期間も顕著に減少する定常状態レベルに維持することができる。本開示のもう1つの利点は、リラキシンは、患者に投与されたときに、薬物有害反応(ADR)が殆どないし全くなしに有効性を示すことである。本明細書において、リラキシンはADRを起こさずに急性代償不全を減少させることに有益な効果を有することが示される。したがって、本開示は、急性代償不全を罹患しており、リラキシン治療による利益にとりわけ適した特定の患者集団における均衡のとれた血管拡張に結びつく治療を提供する。
一般的概要
本開示は、呼吸困難および体液貯留などの急性非代償性心不全(AHF)の症状および事象に特になりやすい被験体の集団における代償不全を減少させる方法に関する。AHFは、65歳を超える患者が入院する最も一般的な理由であるから、それは医療システムに対する膨大なコストと関連する。AHFまたはその症状で入院する患者の予後は、入院6カ月以内の高い再入院率および死亡率と関連しているので、これまで不良であった。本明細書に記載したように、AHFおよび/もしくは急性血管不全と以前に診断されたことがあるか、またはAHFおよび/もしくは急性血管不全に典型的な症状を示す患者が、リラキシンで治療されると、それらの状態は短期間に顕著に改善して安定化する。より具体的に、リラキシンがAHFと関連する急性代償不全を罹患している被験体に投与さると、有意の心臓血管および腎臓の改善が、これらの被験体において見られる。例えば、患者がリラキシンを僅か48時間の間投与されたとき、改善は、14日の期間にわたって持続した。改善は、呼吸困難(息切れ)の注目に値する減少、体液貯留による過剰な体重の減少(例えば、患者は体重が平均で約1kg減少した)、より短い病院滞在(例えば、2.5日も)、再入院の可能性の減少、ループ利尿剤に対する必要性の低下、静脈内ニトログリセリンに対する必要性の低下および悪化心不全発生の減少を含む急性心臓代償不全事象における有意の減少を含む。これらの変化は、患者の福祉(well-being)を有意に改善し、かつケアのコストの減少を含む薬剤経済学に対する強い将来的影響を有する。
用語「リラキシン」は、当技術分野において周知のペプチドホルモンを指す(図1を参照されたい)。本明細書において使用される用語「リラキシン」は、完全全長(intact full length)ヒトリラキシンまたはリラキシン分子の生物学的活性を保持する部分を含むヒトリラキシンを包含する。用語「リラキシン」は、ヒトH1プレプロリラキシン、プロリラキシン、およびリラキシン;H2プレプロリラキシン、プロリラキシン、およびリラキシン;ならびにH3プレプロリラキシン、プロリラキシン、およびリラキシンを包含する。用語「リラキシン」は、組換え、合成または天然の供給源からの生物学的に活性な(本明細書において「医薬的に活性な」としても言及される)リラキシンならびにアミノ酸配列変異体などのリラキシン変異体をさらに含む。このように、該用語は、合成H1、H2およびH3ヒトリラキシンおよび組換えH1、H2およびH3ヒトリラキシンを含む合成ヒトリラキシンおよび組換えヒトリラキシンを意図する。該用語は、リラキシンアゴニストおよび/またはリラキシン類似体およびそれらの生物学的活性を保持する部分など、リラキシン受容体(例えば、LGR7受容体、LGR8受容体、GPCR135、GPCR142、その他)から、結合したリラキシンを競争的に置換する全て作用剤を含む、リラキシン様活性を有する活性な作用剤をさらに包含する。したがって、医薬的に有効なリラキシンアゴニストは、リラキシン受容体に結合してリラキシン様応答を誘発することができるリラキシン様活性を有する任意の作用剤である。それに加えて、本明細書において使用されるヒトリラキシンの核酸配列は、ヒトリラキシン(例えば、H1、H2および/またはH3)の核酸配列に100%同一である必要はなく、ヒトリラキシンの核酸配列に少なくとも約40%、50%、60%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%同一であってよい。本明細書において使用されるリラキシンは、当業者に知られた任意の方法により作製することができる。そのような方法の例は、例えば、米国特許第5,759,807号ならびにBullesbachら(1991) The Journal of Biological Chemistry 266(17):10754〜10761に例示されている。リラキシン分子および類似体の例は、例えば、米国特許第5,166,191号に例示されている。天然に生じる生物学的に活性なリラキシンは、ヒト、ネズミ(すなわち、ラットまたはマウス)、ブタ、または他の哺乳動物の供給源から得ることができる。インビボの半減期を増大させるために改変されたリラキシン、例えば、ペグ化されたリラキシン(すなわち、ポリエチレングリコールと複合したリラキシン)、分解酵素による切断に供される、リラキシン中のアミノ酸の改変等も包含される。該用語は、Nおよび/またはC末端切断を有するA鎖およびB鎖を含むリラキシンも包含する。一般に、H2リラキシンにおいては、A鎖は、A(1〜24)からA(10〜24)に、およびB鎖はB(1〜33)からB(10〜22)に変化することができ;ならびにH1リラキシンにおいては、A鎖は、A(1〜24)からA(10〜24)に、およびB鎖はB(1〜32)からB(10〜22)に変化することができる。同様に用語「リラキシン」の範囲内に含まれるのは、1つ以上のアミノ酸残基の他の挿入、置換、または欠失、グリコシル化変異体、非グリコシル化リラキシン、有機塩および無機塩、共有結合で改変された誘導体のリラキシン、プレプロリラキシン、およびプロリラキシンである。該用語には、野生型(例えば、天然に生じる)配列と異なる、米国特許第5,811,395号に開示されたリラキシン類似体を含むがこれらに限定されないアミノ酸配列を有するリラキシンアナログも包含される。リラキシンのアミノ酸残基に対する可能な改変には、アセチル化、ホルミル化またはN末端を含む遊離アミノ基の同様な保護、C末端基のアミド化、またはヒドロキシル基もしくはカルボキシル基のエステル形成、例えば、トリプトファン(Trp)残基のB2におけるホルミル基の添加による改変が含まれる。ホルミル基は、容易に除去できる保護基の典型的な例である。他の可能な改変は、B鎖および/またはA鎖における異なるアミノ酸(天然アミノ酸のD型を含む)による1つ以上の天然アミノ酸の入れ替えを含み、入れ替えは、B24におけるMet成分のノルロイシン(Nle)、バリン(Val)、アラニン(Ala)、グリシン(Gly)、セリン(Ser)、またはホモセリン(HomoSer)による入れ替えを含むがこれらに限定されない。他の可能な改変は、天然アミノ酸の鎖からの欠失または1つ以上の余分なアミノ酸を鎖に対して添加することを含む。付加による改変は、プロリラキシンのB/CおよびC/A接合部におけるアミノ酸置換を含み、その改変は、C鎖のプロリラキシンからの切断を容易にし、変異体リラキシンは、例えば、米国特許第5,759,807号に記載されたような天然には生じないCペプチドを含む。リラキシンと異種ポリペプチドとを含む融合ポリペプチドも、用語「リラキシン」により包含される。異種ポリペプチド(例えば、非リラキシンポリペプチド)融合相手は、融合タンパク質のリラキシン部分についたC末端またはN末端であってよい。異種ポリペプチドには、免疫学的に検出可能なポリペプチド(例えば、「エピトープタグ」);検出可能なシグナルを発生させ得るポリペプチド(例えば、緑色蛍光タンパク質、アルカリホスファターゼなどの酵素、および当技術分野において知られた他のもの);サイトカイン、ケモカイン、および成長因子を含むがこれらに限定されない治療用ポリペプチドが含まれる。変異体を生じるリラキシン分子の構造における全てのそのような変形または変化は、リラキシンの機能的(生物学的)活性が維持される限り、本開示の範囲内に含まれる。好ましくは、リラキシンのアミノ酸配列または構造の任意の改変は、リラキシン変異体で治療される個体においてその免疫原性を増大させないものである。リラキシンの記載された機能的活性を有するこれらの変異体は、当技術分野において公知のインビトロおよびインビボアッセイを使用して、容易に同定することができる。
リラキシンは、サイズおよび形状がインスリンに類似のポリペプチドホルモンである(図1)。より具体的に、リラキシンは、インスリン遺伝子スーパーファミリーに属する内分泌および自己分泌/パラクリンホルモン(autocrine/paracrine hormone)である。コードされたタンパク質の活性な形態は、2つの鎖内および1つの鎖間のジスルフィド結合により一緒に保たれるA鎖とB鎖とからなる。したがって、構造は、ジスルフィド結合の配置において、インスリンに密接に似ている。ヒトにおいては、3種の知られた非対立リラキシン遺伝子、リラキシン−1(RLN−1またはH1)、リラキシン−2(RLN−2またはH2)およびリラキシン−3(RLN−3またはH3)がある。H1とH2とは、高い配列相同性を共有する。この遺伝子のために記述された異なるイソフォームをコードする、別の様式でスプライスされた2通りの転写変異体がある。H1およびH2は、生殖器中で異なって発現され(米国特許第5,023,321号およびGaribay−Tupasら、Molecular and Cellular Endocrinology 219:115〜125、2004)、一方H3は主として脳中で見出される。その受容体におけるリラキシンペプチドファミリーの進化は、当技術分野において一般に周知である(Wilkinsonら、BMC Evolutionary Biology 5(14):1〜17、2005;ならびにWilkinsonおよびBathgate、Chapter 1、Relaxin and Related Peptides、Landes Bioscience and Springer Science+Business Media、2007)。
AHFは、65歳を超える患者の入院およびうっ血性の心不全が関係する死亡の最も一般的な原因である(Cotterら、American Heart Journal 155(1):9〜18、2008)。慢性(収縮期の)心不全のための、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、アンジオテンシンII受容体遮断剤、β遮断剤、およびアルドステロンアンタゴニストを含む、死亡を減少させる薬剤療法においてなされた進歩にも拘わらず、AHFのためには、匹敵する進歩が当技術分野においてなされず、この分野では療法および死亡の両方とも過去30年にわたって顕著な変化がなかった(Allenら、CMAJ 176:797〜805、2007)。ループ利尿剤、ニトログリセリン/ニトロプルシド、ドブタミン、またはミルリノンなどの古典的なAHF薬は、AHFの成績を改善することができなかった(Allenら、上記)。TEZOSENTANを用いるエンドセリン−1受容体遮断、TOLVAPTAN、ナトリウム利尿ペプチドネシリチド(NESIRITIDE)、およびカルシウム増感と血管拡張剤的性質とを組み合わせるLEVOSIMENDANを使用するバソプレシンV2受容体拮抗作用を含む治療戦略についても、同じことが真実である。慢性腎機能不全は、しばしば、特に高齢のAHF患者において、AHFの複合死の一部である。腎臓機能の劣化は、AHFを誘発または悪化させ得て(すなわち、心腎症候群)、AHF集団に顕著な死亡に関係する。ADHERE登録によれば(Heywood、Heart Fail.Rev.9:195〜201、2004)、腎臓機能の障害は、AHFについてのより悪い予後と相関する。それ故、リラキシンを用いる治療は、有利な腎臓効果を有する新規なAHF療法を提供し、それは、AHF集団の一部である患者についての予後を顕著に改善する。したがって、医薬的に活性なリラキシンは、これらのAHF患者、または急性心臓代償不全事象または症状を罹患している被験体、またはAHFと関連する急性心臓代償不全を罹患している被験体を治療するために使用することができる。
理論にとらわれることは望まず、リラキシンの有益な効果は、リラキシンが、血管系の平滑筋組織中に見出される特異的リラキシン受容体に結合することにより、腎臓のおよび全身の血管系において受容体特異的血管拡張剤として作用することの直接的結果であると考えられる。このことにより、次に、全身および腎臓両方の動脈が中程度であるが有効な様式で拡張されるので、治療される患者に低血圧を惹起せずに、均衡のとれた血管拡張が生じる。このリラキシンの性質は、血管収縮が重大な病的効果を引き起こす身体の特定の領域、例えば、心臓および腎臓に血液を供給する動脈などにおいて、増大した血管拡張を得ることが望ましい状況では、受容体特異的なかつ均衡のとれた血管拡張剤として、特に有利である。均衡のとれた血管拡張が、治療の過程中に何ら有害な副作用を起こさないことは注目すべきである。非特異的血管拡張剤を用いる治療についての共通の問題は、一般的アゴニストはあまりにも強力におよび非特異的に作用するので、これらの薬剤が、治療される被験体において重大な副作用をしばしばもたらすことである。それに比較して、リラキシンの中程度の効果は、身体の最も必要とされる領域で血管拡張をゆるやかに増大させる。リラキシン治療が、血管収縮を過補償する多くの薬剤で起こるような低血圧を惹起しないことに注目することは重要である。特に、非特異的血管拡張剤は、身体全体にわたって大動脈および小動脈および静脈を過剰に拡張させ、低血圧を引き起こし得る。したがって、患者が、局在した特異的リラキシン受容体(例えば、LRG7、LGR8、GPCR135、GPCR142受容体)を介して、全身のおよび腎臓の血管を標的とする、医薬的に活性なリラキシンまたは医薬的に有効なリラキシンアゴニストを含む医薬組成物投与を受けるとき、結果は低血圧のない均衡のとれた血管拡張である。
腎機能不全は、急性および慢性の心不全の共通のおよび進行性の合併症である。臨床経過は、患者の臨床的状態および治療によって通常は変動する。「心腎症候群」とも称される複合した心臓および腎臓の機能不全の度々の発表の高まる認識にも拘わらず、その基礎にある病理生理学は、十分理解されていない。適当な管理についての合意は、当技術分野において得られていない。心不全を有する患者は、不整脈では比較的長く生存しており死亡する頻度は比較的小さいので、心腎症候群は益々広まり、適当な管理が必要とされる(Gary Francis (2006) Cleveland Clinic Journal of Medicine 73(2):1〜13)。本開示はこの必要性を解決する。本開示は、腎不全を罹患しているヒト被験体における急性非代償性心不全(AHF)および/または急性血管不全を治療する方法を提供する。この方法は、リラキシン受容体を含む、全身のおよび腎臓の血管系を有し、急性心臓代償不全および腎不全の症状を有するヒト被験体を選択する工程を含む。リラキシンは、被験体に投与されて、全身のおよび腎臓の血管系中のリラキシン受容体に結合し、均衡のとれた血管拡張を生じさせることにより、二重作用を果たす。上述のように、そのような被験体は、医薬的に活性なヒトリラキシン(例えば、合成、組換え)または医薬的に有効なリラキシンアゴニストの投与を、1日当たり約10から1000μg/kg(被験体体重)の範囲内の量で受ける。一実施形態において、リラキシンの用量は、10、30、100および250μg/kg/日である。他の実施形態において、これらの用量は、それぞれ、約3、10、30および75ng/mlのリラキシンの血清濃度を生じさせる。好ましい一実施形態において、医薬的に有効なリラキシンまたはそのアゴニストは、約30μg/kg/日で投与される。他の好ましい実施形態において、医薬的に有効なリラキシンまたはそのアゴニストは、約10から約250μg/kg/日で投与される。リラキシンの投与は、約0.5から約500ng/ml、より好ましくは約0.5から約300ng/ml、および最も好ましくは約3から約75ng/mlのリラキシンの血清濃度を保つように継続される。最も好ましくは、リラキシンの投与は、10ng/ml以上のリラキシンの血清濃度を保つように継続される。被験体に応じて、リラキシン投与は、固有の期間または被験体における安定性を達成するのに必要とされるだけ長く続けられる。例えば、リラキシン治療の期間は、患者に応じて、好ましくは約4時間から約96時間、より好ましくは約8時間から72時間の範囲で、場合により必要性とされる1回以上の反復治療を続ける。
リラキシン、リラキシンアゴニストおよび/またはリラキシン類似体は、本開示の方法において使用する医薬品として剤形化される。生物学的または医薬的に活性なリラキシン(例えば、合成リラキシン、組換えリラキシン)またはリラキシンアゴニスト(例えば、リラキシンアナログまたはリラキシン様調節因子)のリラキシン受容体への結合に伴う生物学的応答を刺激することができる任意の組成物または化合物が、本開示における医薬品として使用され得る。剤形化および投与のための技法についての一般的な詳細は、科学的文献に十分記載されている(Remington’s Pharmaceutical Sciences、Maack Publishing Co(ペンシルバニア州 Easton)を参照されたい)。医薬的に活性なリラキシンを含有する医薬剤形は、医薬品製造の技術分野において知られた任意の方法に従って調製することができる。本開示の方法において使用される医薬的に活性なリラキシンまたはリラキシンアゴニストを含有する剤形は、静脈内、皮下、筋肉内、舌下、局所的、経口的および吸入を含むがこれらに限定されない任意の従来から許容される方法による投与のために、剤形化することができる。例示的な例は、下で説明される。好ましい一実施形態において、リラキシンは静脈内に投与される。
本開示の方法において使用される医薬的に活性なリラキシンまたは医薬的に有効なリラキシンアゴニストを含有する剤形は、静脈内、皮下、筋肉内、舌下、局所的、経口的および吸入によりを含むがこれらに限定されない任意の従来から許容される方法で投与することができる。投与は、薬物動態および薬剤の他の性質および患者の健康状態とともに変化するであろう。一般的指針を下に提示する。
広血管拡張剤を含む広範な種々の承認された抗高血圧剤、アドレナリン遮断剤、中枢性α−アゴニスト、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、アンジオテンシンII受容体遮断剤(ARB)、カルシウムチャンネル遮断剤および複数のタイプの利尿剤(例えば、ループ、カリウム節約型、チアジドおよびチアジド様)がある。幾つかの実施形態において、本開示は、抗高血圧剤などの補助療法との組合せでリラキシンの投与を含む、正常血圧および高血圧の患者における急性心不全に伴う呼吸困難を治療する方法を提供する。幾つかの方法において、抗高血圧剤は、以下のACE阻害剤、β遮断剤および利尿剤から選択されるが、これらに限定されない。
幾つかの実施形態において、本開示は、リラキシンアゴニストの投与を含む、正常血圧または高血圧の患者における急性心不全に伴う呼吸困難を治療する方法を提供する。幾つかの方法において、リラキシンアゴニストは、RXFP1、RXFP2、RXFP3、RXFP4、FSHR(LGRl)、LHCGR(LGR2)、TSHR(LGR3)、LGR4、LGR5、LGR6、LGR7(RXFP1)およびLGR8(RXFP2)から選択されるが、これらに限定されない1種以上のリラキシン関連Gタンパク質結合受容体(GPCR)を活性化する。幾つかの実施形態において、リラキシンアゴニストは、CompugenのWO2009/007848(リラキシンアゴニストの配列を教示するために参照により本明細書に組み込まれる)の式Iのアミノ酸配列を含む。
と表される。
本開示は、上で定義したリラキシンの医療使用を提供する。したがって、本開示は、例えば、ヒト被験体における呼吸困難の治療において使用するためのリラキシンを提供する。他の実施形態において本開示は、急性非代償性心不全および少なくとも125mmHgの収縮期血圧を有するヒト被験体における急性非代償性心不全の治療において使用するためのリラキシンを提供し、その場合、方法はH2リラキシンを被験体に彼らの院内心不全悪化を軽減するのに有効な量で投与する工程を含む。他の実施形態において本開示は、急性非代償性心不全および少なくとも約20%の左心室駆出率を有するヒト被験体における急性非代償性心不全の治療において使用するためのリラキシンを提供し、その場合、方法は、H2リラキシンを被験体における少なくとも1つの急性心不全徴候または症状を軽減するのに有効な量で投与する工程を含む。本開示は、急性非代償性心不全を有するヒト被験体における急性非代償性心不全の治療において使用するためのリラキシンも提供し、その場合、方法は、H2リラキシンを被験体に病院滞在中の利尿剤使用を減少させるのに有効な量で投与する工程を含む。
以下の具体的実施例は、本開示を例示することを意図するもので、特許請求の範囲を限定すると解釈されるべきでない。
全身性硬化症を有する患者における組換えヒトリラキシンの試験
概要
リラキシンを用いる治験は、全身性硬化症患者についても実施された。重大な線維症疾患である全身性硬化症を罹患している257名のヒト被験体が、連続的皮下(SQ)注入により6カ月間リラキシンで治療された。広範なおよび長期の安全性情報を含む結果は、これらの患者が、後のCHF所見を確認すると、リラキシンの結果(図4)として、いかなる重大な低血圧事象も経験しなかったことを示した。全身性硬化症における試験は、リラキシン投与が、重大な低血圧発症なしに、安定な血圧降下、予測クレアチニンクリアランスにおいて統計的に有意の上昇を伴うことを示した(図5を参照されたい)。これらの所見は、リラキシン投与が均衡のとれた全身のおよび腎臓の血管拡張を伴ったという仮説を支持する。
本明細書に記載したように、リラキシンは、種々の潜在的な状態を有する被験体に安全に投与することができる。多数のこれらの試験において、データは、リラキシンが均衡のとれた全身のおよび腎臓の血管拡張をもたらすことを示唆した。
急性心不全を有する患者における組換えヒトリラキシンの試験
概要
複数の施設における、ランダム化二重盲検の、プラセボを対照とする治験が、非代償性うっ血性の心不全(CHF)を有する患者における組換えヒトリラキシン(rhRLX)の安全性および有効性を決定するために実施された。非代償性CHFおよび急性心不全(AHF)という用語は、本明細書において互換的に使用される。AHF(安静時または僅かな運動時の呼吸困難、胸部X線写真における間質性浮腫により証明された肺うっ血、および上昇したBNPまたはNTproBNPの全てを含むと定義される)のために入院した、スクリーニング時に30〜75ml/分/1.73m2の推定糸球体濾過率および>125mmHgのSBPを有する患者は、適格であり、所見から16時間以内に標準AHF看護に加わるプラセボまたはリラキシン(RLX;10、30、100または250μg/kg/日)の48時間IV注入にランダム化されて、180日目まで経過観察された。合計234名の患者が試験に登録された。
AHFのために入院した、血圧が変わらないかまたは上昇していて腎臓機能が障害された18歳以上の男性および女性は、試験における選択において適格であった。AHFは、スクリーニングにおける以下の全ての存在により定義した:安静時または僅かな運動時の呼吸困難、胸部X線における肺うっ血および上昇したナトリウム利尿ペプチドレベル(脳ナトリウム利尿ペプチド(BNP)≧350pg/mLまたはNT−pro−BNP≧1400pg/mL)。収縮期血圧(SBP)は、スクリーニング時に>125mmHgでなければならなかった。障害された腎臓機能は、腎臓疾患における食事の簡略化修正(sMDRD)の方程式(Leveyら、Ann Intern Med、130:461〜470、1999)を使用して計算した推定糸球体濾過率(eGFR)が30から75mL/分/1.73m2の間と定義した。ランダム化は、初見の16時間以内に行うこととした。患者は、少なくとも40mgの静脈内(IV)フロセミド(または別のループ利尿剤の同等用量)を投与された後に基準を満たさなければならなかった。
発熱(38°Cを超える体温);急性造影剤誘発腎症または造影剤の最近の投与;効果的な変力剤、昇圧剤、血管拡張剤(SBP>150mmHgならば用量≦0.1mg/kg/時間で注入されるIV硝酸薬を例外とする)を用いる進行中のまたは計画されたIV治療、または機械的支持(動脈内バルーンポンプ、気管内挿管、機械的人工換気または任意の心室補助デバイス);重症肺疾患;重大な狭窄心臓弁膜症;以前の臓器移植または心臓移植のための入院;スクリーニングの前45日以内の急性冠動脈症候群の臨床診断;スクリーニングの30日以内の大手術;25%未満のヘマトクリット;スクリーニングの前45日以内の大きな神経性事象;スクリーニング時に正常の上限の3倍を超えるトロポニンレベル;重度の不整脈により惹起されたAHF;非心臓性肺浮腫;または知られている重度の肝疾患。
組換えヒトリラキシン(rhRlx)は、独自の工程(proprietary process)を使用して、組換え大腸菌(E.coli)株において、ミニC−プロリラキシンと称される単鎖前駆体として産生した。前駆体を含む封入体は、ホモジイナイズにより細胞から放出されて、遠心分離により回収された。ミニ−C−プロリラキシンは、封入体から抽出され、レドックス緩衝を用いてリフォールディングされ(ジスルフィド架橋を構築するために)、シリカ吸着およびイオン交換クロマトグラフィーにより部分的に精製された。次に、リーダー配列およびB鎖をA鎖に接続するペプチドを、酵素的に除去した。次に、生成したリラキシンを、3回の逐次クロマトグラフィーステップにより(イオン交換および逆相)により精製した。生成物の剤形は、限外濾過および透析濾過により得た。rhRlxは、滅菌酢酸塩緩衝非経口的溶液として剤形化した。
試験は、関連する倫理委員会、施設内審査委員会および規制当局により承認され、かつInternational Conference on Harmonization Good Clinical Practiceの指針の下に実施した。全ての患者は、参加に先立って、書面によるインフォームドコンセントを提出した。全ての試験の選択基準に合って、試験のどのような除外基準にも合わない同意する患者は、ランダム化されて二重盲検方式で、IVプラセボまたはIVリラキシンのいずれかを10、30、100または250μg/kg/日で48時間投与され、それに加えてAHFのための標準的療法を研究者の自由裁量で行った。試験のために使用されるプラセボは、100μg/kg/日の用量を調製するために使用した希釈剤と同じ溶液であった。ランダム化の比は、それぞれ3:2:2:2:2であった。リラキシン(Corthera、カリフォルニア州 San Mateo)は組換え技法を使用して製造され、天然に生じるペプチドホルモンと同一であった。プロトコルにより、試験薬剤注入は、患者のSBPが、15分間隔の2回の引き続く測定において<100mmHgまで、またはベースラインと比較して>40mmHgまで降下したならば停止した。研究者は、試験の登録された患者を治療するために必要と考えられる、血管拡張剤を含む任意の標準的薬物療法を利用することを禁止されなかった。IV血管拡張剤、IV純粋変力剤および食事を差し控えた4時間の洗い出しの後、48時間の試験薬剤注入に対する血行動態、腎臓のおよび臨床的応答を評価した。
予備的な用量設定試験として、Pre−RELAX−AHFは、単一の事前に特定した主要エンドポイントを有しない。その代わり、7項目の主な治療有効性目標についてのIVリラキシンの総合的効果を評価した。1)2通りの相補的手段を用いて評価される呼吸困難の軽減:(a)Likertスケールによる呼吸困難における変化、および(b)視覚的アナログスケールによるベースラインからの変化。2)5日目までの院内悪化心不全(WHF)。3)(a)5日目までの血清クレアチニンのベースラインからの≧25%の上昇により規定される腎臓障害、および(b)ランダム化から5日目および14日目の両方における0.3mg/dL以上のクレアチニン上昇により規定される持続性腎臓障害を含む、複数の尺度により評価される腎臓障害。4)初期病院滞在の長さ。5)60日目までの退院後生存の日数。6)60日目までの心臓血管の原因による死亡または心不全もしくは腎不全のための再入院。7)180日目までの心臓血管の原因による死亡。それに加えて、バイタルサイン、物理的検査、有害事象および臨床検査室評価を含む安全性の一連のアセスメントを実施した。
データは、特に断らない限り標準偏差付きの平均として提示される。欠測データは、一般に最終観測値延長法(last-observation-carried-forward approach)により補完した。観察された最悪の呼吸困難のLikertまたはVASスコアは、死亡または心不全悪化時から延長して推定した。5日目までのベースラインからのVASスコアにおける変化を表す曲線下面積は、台形公式により計算した。最初の入院中に死亡した患者について、滞在の長さは、観察された最大日数に1日を加えた日数として補完した(33日)。各リラキシン群は、特に断らない限り、連続測定について2値の結果に対するロジスティック回帰、およびウィルコクソン順位和検定(60日目における病院滞在長さおよび退院後生存日数の解析のためにファン−エルターレン検定を用いて)を使用して、複数の比較について調整せずに、プラセボと比較した。この比較的小規模な試験における局所の変動を調整するために、共変量または層別化変数量としての局所は、治療効果の解析において予想で事前に特定した。180日目までの再入院および死亡率は、カプラン−マイヤー(積極限)法、および治療効果のコックス回帰モデルによるワルド検定を使用して比較された群を使用して推定し、その際、事象までの時間は、問題になる事象のない患者については、患者との最後の面接で打ち切った。
試験には、8ヵ国(USA、ベルギー、イタリア、ポーランド、イスラエル、ハンガリー、ルーマニアおよびロシア)における54施設で、2007年12月から2008年8月までに234名の患者が登録され、試験の最終面接は2008年10月であった。安全性解析集団は、何らかの量の試験薬剤を投与された230名の患者からなる。有効性解析集団は、複数の主要な適格性基準に違反した1名の患者を除外した、試験薬剤を投与された229名の患者からなる。患者は70.3±10.5歳で56%が男性であり、スクリーニング時の血圧は147±19mmHgで広範囲な併存疾患がある(表3−1)。5つの治療群の間で、特性には、臨床的に意味のあるまたは統計的に有意の差はなかった。患者は、初見から平均8.4±5.4時間[中央値6.6時間(Q1〜Q3:4.0〜13.4)]でランダム化されて、ランダム化から1.0±1.8時間以内に試験薬剤で治療された。プラセボ群の患者は、平均持続時間44時間の注入で投与を受け、一方、リラキシン10、30、100および250μg/kg/日の群における患者は、試験薬剤を、それぞれ、平均で39、41、41および42時間投与を受けた。患者は、試験薬剤に加えて標準の療法を受け、18.0%のプラセボ群は最初の24時間に静脈内ニトログリセリン投与を受け、これに対して、リラキシン10、30、100および250μg/kg/日の群が、それぞれ10.0%、9.5%、13.5および4.1%であった。
結果は、視覚的アナログスコア(VAS)およびLikertスコアにより提示される。VASスコアにより、連続する値の全域の範囲の特性または傾向が測定される。例えば、AHF患者が感じる不快の程度は、呼吸困難、高血圧(hypertension)、高血圧(high blood pressure)、不整脈および低下した腎臓血流を含む不快および/または疼痛の皆無から極度の不快の程度まで全域にわたる連続した範囲にある。患者の知覚からは、VASがとらえるこのスペクトルは連続的に見える。操作では、VASは記述語を両端に付けた通常長さ100mmの水平な線である(例えば、一端に不快なし、他端に猛烈な不快)。患者は、彼らの現在の状態の認知を表すと感じた点を、線上にマークした。VASスコアは、線の左側の端から患者がマークした点までを、ミリメートルで測ることにより決定される(Wewersら、Research in Nursing and Health 13:227〜236、1990)。
複数の院内アセスメントにおいて、プラセボと比較してリラキシン療法を支持する一貫した傾向があった(p<0.20)。特に、30μg/kg/日のリラキシン用量は、10および100μg/kg/日を投与される群における支持的傾向とともに、最も有効に思われる。医師の評価した頸静脈拡張、ラ音、および浮腫の消散は、リラキシン30μg/kg/日群において、5日目におけるプラセボ(表3−3)と比較して全て改善され、14日目には、リラキシンで治療された患者において、体重のより大きい減少および利尿剤使用の減少に向かう傾向が伴った。5日目までの心不全悪化発症の累積は、プラセボと比較してリラキシン群で低く(表3−2)、および指標となる入院についての平均の滞在長さは、リラキシン群においてプラセボにおけるより0.9〜1.8日短い傾向があった(表3−2;リラキシン30μg/kg/日 対 プラセボ群についてp=0.18)。
患者は、平均122±53日の間経過観察した。合計15名の患者が60日目までに、および20名の患者が180日目までに死亡し、12名は心臓血管が原因であった。43名の患者は、60日目までに再入院し、15名は心不全が原因で腎不全による者はいなかった。リラキシンで治療された患者は、長期の臨床成績において、改善に向かう傾向を示した(表3−2)。60日目において、退院後生存の平均日数は、プラセボ群において44.2±14.2であるのに対して、それはリラキシンで治療された患者においては約4日長かった(30μg/kg/日 対 プラセボ群についてp=0.16)。60日目における、心臓血管の原因による死亡または心不全もしくは腎不全による再入院の発生を合わせたカプラン−マイヤー推定値は、プラセボを投与される群において17.2%であったが、リラキシンで治療された患者においては遙かに少なく、リラキシン30μg/kg/日の群においてハザード(hazard)は87%減少と推定された(p=0.053 対プラセボ)。全死因死亡が含まれたとき、同様なことが明らかに認められた(表3−2)。心血管死亡の180日目のカプラン−マイヤー推定値は、プラセボ群において14.3%であったが、リラキシン治療群においてはかなり小さかった(発生密度のフィッシャー抽出検定テストによりリラキシン30μg/kg/日をプラセボと比較して、p=0.046)。全死因死亡率についての対応するカプラン−マイヤー推定値も同様な傾向を示した。
有害事象および重大な有害事象は、試験群全体に均等に分布しており、AHFで入院した患者の自然経過を示した(表3−4)。試験薬剤の有害な効果を示唆する個体または有害事象のパターンはなかった。
中間解析の図6〜11および最終解析の図12および13で示されように、リラキシン治療の結果は、呼吸困難における測定可能な改善であった。投与された全ての患者は、リラキシン治療から恩恵を受けたが、2000を超えるNT−pro−BNPを有する患者、中央値を超える収縮期血圧を有する患者、および中央値未満のクレアチニンクリアランスを有する患者が、最大の利益を受けた(図7〜11)。驚くべきことに、30μg/kg/日という低用量のリラキシンが、7点Likertスコアを使用して測定して、最も急速かつ顕著な呼吸困難の軽減を提供した(図12)。全てのリラキシン治療群にわたって、VAS測定における呼吸困難の傾向(図13)も、リラキシン治療の有益な効果が持続性であることを、予想外に示した(例えば、14日目まで)。両方の手段(VASおよびLikert)は、心不全患者における呼吸困難の測定として受け入れられるが、分類尺度(Likert)は初期の変化に感度がより高いように思われ、一方順序尺度(VAS)は晩期の変化に感度がより高いように思われる。
これは、125mmHgを超える収縮期血圧および軽症ないし中程度の腎臓障害を示す急性心不全(AHF)を有する患者におけるIVリラキシンの効果を検討するための、最初の前向き研究である。リラキシンを用いる治療は、呼吸困難において、相当大きい、急速に発現して(6時間以内)、14日まで持続した有意の改善を伴った。リラキシンを用いる治療は、心不全の徴候、心不全の病院内での悪化、滞在の長さ、60日における心血管死または再入院、および180日の心血管死を含む他の重要な臨床的エンドポイントにおける改善に向かう傾向と関連した。これらの効果は、30μg/kg/日のリラキシン群において最も顕著であったが、同様であるがより小さい傾向は、10および100μg/kg/日の用量のリラキシンでも見られた。この試験において確認された、AHF患者におけるリラキシンについて懸念される安全性シグナルはなかった。
本発明は、以下を提供する。
[1]
ヒト被験体における呼吸困難を治療する方法において使用するための医薬的に活性なH2リラキシン。
[2]
呼吸困難が急性心不全に伴う呼吸困難であり、前記方法の開始時において被験体は高血圧または正常血圧の状態にある、前記[1]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[3]
被験体が、急性非代償性心不全に伴う呼吸困難および心虚血の少なくとも1つの兆候を有する、前記[1]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[4]
心虚血の少なくとも1つの兆候は、陽性のトロポニンテスト、異常な心電図、胸部疼痛の存在、不整脈の存在、陽性のクレアチンキナーゼ−MBテスト、および異常な心エコー図からなる群より選択される、前記[3]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[5]
被験体が、20%から40%の範囲内または少なくとも40%の左心室駆出率を有する、前記[4]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[6]
被験体が、正常血圧または高血圧である、前記[5]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[7]
被験体が、急性非代償性心不全および少なくとも約20%の左心室駆出率を有する、前記[1]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[8]
被験体が、約20%から約40%の範囲内の左心室駆出率を有する、前記[7]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[9]
被験体が、少なくとも約40%の左心室駆出率を有する、前記[8]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[10]
被験体が正常血圧である、前記[7]から[9]のいずれか一つに記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[11]
被験体が高血圧である、前記[7]から[9]までのいずれか一つに記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[12]
ヒト被験体における急性非代償性心不全を治療する方法において使用するための医薬的に活性なH2リラキシンであって、被験体が、急性非代償性心不全および少なくとも125mmHgの収縮期血圧を有し、前記方法は、被験体の院内悪化心不全を減少させるのに有効な量でH2リラキシンを被験体に投与する工程を含む、医薬的に活性なH2リラキシン。
[13]
院内悪化心不全が、呼吸困難の悪化、前記心不全を治療するための追加の静脈内療法の必要性、呼吸の機械的支持の必要性、および血圧の機械的支持の必要性のうちの1つ以上を含む、前記[12]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[14]
被験体が、入院を必要とする呼吸困難および胸部X線写真で間質性浮腫の存在により定義される肺うっ血を有する、前記[13]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[15]
ヒト被験体における急性非代償性心不全を治療する方法において使用するための医薬的に活性なH2リラキシンであって、被験体は急性非代償性心不全および少なくとも約20%の左心室駆出率を有し、前記方法は、被験体における少なくとも1つの急性心不全の徴候または症状を軽減するのに有効な量でH2リラキシンを被験体に投与する工程を含む、医薬的に活性なH2リラキシン。
[16]
被験体が、少なくとも40%の左心室駆出率を有する、前記[15]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[17]
少なくとも1つの急性心不全の徴候または症状が、安静時の呼吸困難、起座呼吸、運動時の呼吸困難、浮腫、ラ音、肺うっ血、頸静脈波もしくは膨満、浮腫に関連する体重増加、高肺毛細血管楔入圧、高左心室拡張末期圧、高全身性血管抵抗、低心拍出量、低左心室駆出率、静脈内利尿剤療法の必要性、追加の静脈内血管拡張剤療法の必要性、および悪化した院内心不全の発生からなる群のうちの1つ以上を含む、前記[15]または前記[16]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[18]
被験体が正常血圧または高血圧である、前記[17]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[19]
ヒト被験体における急性非代償性心不全を治療する方法において使用するための医薬的に活性なH2リラキシンであって、被験体は急性非代償性心不全を有し、前記方法は、病院滞在中の利尿剤使用を減少させるのに有効な量でH2リラキシンを被験体に投与する工程を含む、医薬的に活性なH2リラキシン。
[20]
病院滞在中のループ利尿剤使用が減少する、前記[19]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[21]
ループ利尿剤使用が14日間にわたって少なくとも10%減少する、前記[20]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[22]
ループ利尿剤使用が14日間にわたって少なくとも20%減少する、前記[21]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[23]
ループ利尿剤使用が4日間にわたって少なくとも30%減少する、前記[22]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[24]
被験体が、少なくとも40%の左心室駆出率を有する、前記[19]から[23]のいずれか一つに記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[25]
被験体が正常血圧または高血圧である、前記[19]から[24]のいずれか一つに記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[26]
被験体が少なくとも約125mmHgの収縮期血圧を有する、前記[6]、前記[10]、前記[11]、前記[18]または前記[25]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[27]
被験体は腎臓が障害されている、前記[1]〜[26]のいずれか一つに記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[28]
被験体が約35から約75mL/分の範囲のクレアチニンクリアランスを有する、前記[27]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[29]
被験体が、入院を必要とする呼吸困難を有する、前記[1]〜[28]のいずれか一つに記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[30]
H2リラキシンが被験体に少なくとも24時間投与される、前記[1]〜[29]のいずれか一つに記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[31]
H2リラキシンが被験体に少なくとも48時間投与される、前記[1]〜[30]のいずれか一つに記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[32]
H2リラキシンが約10μg/kg/日から約960μg/kg/日の範囲内の静脈内注入速度で被験体に投与される、前記[1]〜[31]のいずれか一つに記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[33]
H2リラキシンが、約10μg/kg/日から約250μg/kg/日の範囲内の静脈内注入速度で被験体に投与される、前記[32]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[34]
H2リラキシンが、約30μg/kg/日から約100μg/kg/日の範囲内の静脈内注入速度で投与される、前記[33]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[35]
H2リラキシンが、約10μg/kg/日、約30μg/kg/日、約100μg/kg/日、または約250μg/kg/日の静脈内注入速度で投与される、前記[33]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[36]
H2リラキシンが約30μg/kg/日の静脈内注入速度で投与される、前記[35]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[37]
治療の開始後6時間で、呼吸困難における軽減が統計的に有意である、前記[1]〜[36]のいずれか一つに記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[38]
治療の開始後12時間で、呼吸困難における軽減が統計的に有意である、前記[1]〜[37]のいずれか一つに記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[39]
治療の開始後、6、12および24時間で、呼吸困難における軽減が統計的に有意である、前記[1]〜[38]のいずれか一つに記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[40]
呼吸困難における軽減が、治療期間の少なくとも約2倍の間持続する、前記[1]〜[39]のいずれか一つに記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[41]
呼吸困難における軽減が、治療期間の少なくとも約4倍の間持続する、前記[40]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[42]
呼吸困難における軽減が、治療期間の少なくとも約7倍の間持続する、前記[41]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[43]
前記方法が、被験体の体重も14日間にわたって少なくとも約0.5kg減少させる、前記[1]〜[42]のいずれか一つに記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[44]
前記方法が、被験体の死亡または再入院の60日危険性を少なくとも50%減少させる、前記[1]〜[43]のいずれか一つに記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[45]
前記方法が心不全または腎不全による再入院の60日危険性を減少させる、前記[44]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[46]
前記方法が、被験体の心血管死の180日危険性を、少なくとも約50%減少させる、前記[1]〜[45]のいずれか一つに記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[47]
前記方法が、全死因死亡の180日危険性を、少なくとも約25%減少させる、前記[1]〜[46]のいずれか一つに記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[48]
前記方法が、被験体の入院滞在の長さを、少なくとも1日短縮させる、前記[1]〜[47]のいずれか一つに記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[49]
前記方法が被験体に抗高血圧剤を投与する工程も含む、前記[1]〜[48]のいずれか一つに記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[50]
抗高血圧剤が、血管拡張剤、アドレナリン遮断剤、中枢性α−アゴニスト、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、アンジオテンシンII受容体遮断剤、カルシウムチャンネル遮断剤および利尿剤からなる群より選択される、前記[49]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[51]
利尿剤がフロセミドである、前記[50]に記載の医薬的に活性なH2リラキシン。
[52]
ヒト被験体における呼吸困難を治療するための医薬の製造における医薬的に活性なH2リラキシンの使用。
[53]
ヒト被験体における急性非代償性心不全を治療するための医薬の製造における医薬的に活性なH2リラキシンの使用であって、前記被験体は急性非代償性心不全および少なくとも125mmHgの収縮期血圧を有する、前記使用。
[54]
ヒト被験体における急性非代償性心不全を治療するための医薬の製造における医薬的に活性なH2リラキシンの使用であって、前記被験体は急性非代償性心不全および少なくとも約20%の左心室駆出率を有する、前記使用。
[55]
(a)ヒト被験体における呼吸困難、
(b)ヒト被験体における急性非代償性心不全であって、前記被験体は、急性非代償性心不全および少なくとも125mmHgの収縮期血圧を有する、急性非代償性心不全、または
(c)ヒト被験体における急性非代償性心不全であって、前記被験体は、急性非代償性心不全および少なくとも約20%の左心室駆出率を有する、急性非代償性心不全
を治療するための医薬の製造における、医薬的に活性なH2リラキシンおよび抗高血圧剤の使用。
Claims (17)
- 急性心不全に伴う呼吸困難を治療するための医薬の製造における医薬的に活性なH2リラキシンの使用であって、前記呼吸困難の治療は、呼吸困難を低減するのに治療上有効な量で、高血圧または正常血圧のヒト被験体に医薬的に活性なH2リラキシンを投与することによるものである、前記使用。
- H2リラキシンが少なくとも24時間投与される、請求項1に記載の使用。
- H2リラキシンが少なくとも48時間投与される、請求項1に記載の使用。
- H2リラキシンが10μg/kg/日〜960μg/kg/日の範囲内の静脈内注入速度で投与される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。
- H2リラキシンが10μg/kg/日〜250μg/kg/日の範囲内の静脈内注入速度で投与される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。
- H2リラキシンが30μg/kg/日〜100μg/kg/日の範囲内の静脈内注入速度で投与される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。
- H2リラキシンを使用しない治療と比較して治療の開始後6時間で、呼吸困難が測定可能な改善を示す、請求項1〜6のいずれか一項に記載の使用。
- H2リラキシンを使用しない治療と比較して治療の開始後12時間で、呼吸困難が測定可能な改善を示す、請求項1〜6のいずれか一項に記載の使用。
- H2リラキシンを使用しない治療と比較して治療の開始後24時間で、呼吸困難が測定可能な改善を示す、請求項1〜6のいずれか一項に記載の使用。
- 呼吸困難における軽減が、治療期間の少なくとも2倍の間持続する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の使用。
- 呼吸困難における軽減が、治療期間の少なくとも4倍の間持続する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の使用。
- 呼吸困難における軽減が、治療期間の少なくとも7倍の間持続する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の使用。
- 被験体は腎臓が障害されている、請求項1〜12のいずれか一項に記載の使用。
- 前記医薬が、H2リラキシンを使用しない急性非代償性心不全の治療と比較して、被験体が60日以内に死亡または再入院する危険性を減少させる、請求項1〜13のいずれか一項に記載の使用。
- 前記医薬が、H2リラキシンを使用しない急性非代償性心不全の治療と比較して、180日以内の心血管死の危険性を減少させる、請求項1〜14のいずれか一項に記載の使用。
- 少なくとも125mmHgの収縮期血圧および/または少なくとも20%の左心室駆出率を有する被験体において急性非代償性心不全を治療するための医薬の製造における、医薬的に活性なH2リラキシンの使用であって、前記急性非代償性心不全の治療は、被験体において急性非代償性心不全の院内悪化を低減するまたは急性心不全の少なくとも1つの症候もしくは症状を低減するのに有効な量で医薬的に活性なH2リラキシンを投与することによるものである、前記使用。
- 少なくとも125mmHgの収縮期血圧および/または少なくとも40%の左心室駆出率を有する被験体において急性非代償性心不全を治療するための医薬の製造における、医薬的に活性なH2リラキシンの使用であって、前記急性非代償性心不全の治療は、被験体において急性非代償性心不全の院内悪化を低減するまたは急性心不全の少なくとも1つの症候もしくは症状を低減するのに有効な量で医薬的に活性なH2リラキシンを投与することによるものである、前記使用。
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