JP5651455B2 - シート剥離装置および剥離方法、ならびにシート貼付装置 - Google Patents
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特許文献1に記載の剥離装置は、繰り出された原反から剥離シートを折り曲げる鋭角なエッジを有した剥離プレートと、剥離プレートによって剥離した接着シートを支持する吸着ヘッドとを有し、剥離プレートに沿って鋭角に曲がらない程度の剛性を有した接着シートを剥離シートから剥離し、繰り出し方向前方に片持ち状に突出した接着シートを吸着ヘッドで支持して、次工程(例えば、貼付工程など)に接着シートを受け渡すように構成されている。また、この剥離装置では、剥離プレートのエッジを挟んで交差する2面に剥離シートを吸引する吸引孔が設けられており、この吸引孔で吸引することによって剥離シートを弛ませずに剥離プレートに摺接させて鋭角に折り曲げることで、この剥離シートから確実に接着シートを剥離できるような工夫がなされている。
また、本発明のシート剥離方法は、基材シートの一方の面に接着剤層を有する接着シートが当該接着剤層を介して帯状の剥離シートに仮着された原反から前記接着シートを剥離するシート剥離方法であって、前記原反を繰り出し、繰り出した原反の剥離シートを厚さ方向に変形させて凹凸を形成してから、この剥離シートを折り曲げて当該剥離シートから前記接着シートを剥離することを特徴とする。
この際、本発明のシート貼付装置では、前記押圧手段は、前記原反を挟んで前記凹凸形成手段の反対側から前記基材シートの他方の面を吸引支持する支持手段と、この支持手段を移動させるとともに当該支持手段で支持した前記接着シートを前記被着体に押圧する移動手段とを有して構成されていることが好ましい。
なお、第2実施形態以降において、次の第1実施形態で説明する構成部材と同じ構成部材、および同様な機能を有する構成部材には、第1実施形態の構成部材と同じ符号を付し、それらの説明を省略または簡略化する。
図1において、本実施形態のシート貼付装置1は、基材シートBSの一方の面に接着剤層ADを有する接着シートSを被着体Wに貼付する貼付装置であって、接着剤層ADを介して帯状の剥離シートRLに仮着された原反Rから接着シートSを剥離するシート剥離装置を含んで構成されている。このシート貼付装置1は、原反Rを繰り出す繰出手段2と、繰り出された原反Rの剥離シートRLを厚さ方向に変形させて凹凸を形成する凹凸形成手段3と、凹凸が形成された剥離シートRLを折り曲げて剥離シートRLから接着シートSを剥離する剥離手段4と、剥離シートRLから剥離した接着シートSを被着体Wに押圧して貼付する押圧手段5とを備え、被着体Wを図1中左方向に移動させるベルトコンベア等の搬送手段6の上方に図示しないフレームを介して設けられている。
凹凸形成部材31は、ベースフレーム20に支持された全体矩形箱状の部材であって、剥離シートRLの裏面(接着シートSが仮着されていない面)に近接して対向する凹凸当接面31Aを有して形成されている。この凹凸当接面31Aには、図3(B)に示すように、外周部に沿って環状に連続する外周凸部33と、この外周凸部33で囲まれた底面部34と、底面部34から突出して外周凸部33と略同一高さの表面を有した複数の当接凸部35とが設けられ、複数の当接凸部35間および外周凸部33と当接凸部35との間に吸引凹部36が形成されている。また、底面部34には、吸引手段としての複数の吸引孔34Aが適宜な間隔で設けられ、これらの吸引孔34Aが凹凸形成部材31内部の図示しないチャンバーを介して吸引ポンプ等の吸引手段に接続されている。
すなわち、凹凸形成手段3によって剥離シートRLに凸部(凹凸)Tおよび間隙Uを形成し、接着シートSと剥離シートRLとの付着力を低下せることで、剥離板41で剥離シートRLを折り曲げた際に確実に接着シートSを剥離することができる。また、剥離シートRLに凸部Tを形成する際に、支持手段32で接着シートSを吸引支持して変形しにくくしていることで、接着シートSに与える影響を最小化することができ、接着シートSの品質を維持させることができる。
次に、本発明の第2実施形態を図4に基づいて説明する。
本実施形態のシート貼付装置1Aは、凹凸形成手段3の一部機能が剥離手段4に設けられるとともに、凹凸形成手段3の支持手段32が押圧手段5の一部としても機能する点で前記第1実施形態と相違し、剥離手段4の剥離板41に凹凸当接面43が形成され、押圧手段5は、支持手段32を移動させる移動手段52を有し、支持手段32で吸引支持した接着シートSを被着体Wに押圧して貼付するように構成されている。すなわち、移動手段52は、スライダ53を介して支持手段32を移動可能に支持する駆動機器であるリニアモータ54を備えて構成され、吸引板38で吸引支持した接着シートSの繰り出しに同期して支持手段32を図4中左方に移動させることで、剥離板41で剥離シートRLから剥離した接着シートSを繰出手段2から受け取りつつ被着体Wの上方位置まで移動させる。さらに、押圧手段5は、被着体Wの上方位置において、支持手段32が直動モータ37を駆動して吸引板38を下降させることで、接着シートSを被着体Wの被貼付面ASに押圧して貼付するように構成されている。
また、支持手段32が省略されてもよく、この場合でも、接着シートSが所定の剛性を有していれば、凹凸当接面31Aを剥離シートRLに当接させて吸引するだけで、剥離シートRLに凹凸を形成するとともに、接着シートSの変形を抑制することができ、前述した本発明の作用効果を得ることができる。
また、前記実施形態では、原反Rの繰り出し動作を一旦停止させた状態で剥離シートRLに凹凸を形成する構成であったが、これに限らず、繰り出し動作を停止させることなく繰り出し動作中の原反Rに対し、その剥離シートRLに凹凸を形成してもよい。この場合、当接凸部35によって剥離シートRLが損傷する可能性があるので、当接凸部35における繰出方向Aの上流側に円弧面を形成するとよい。また、繰り出し動作を一旦停止させる場合でも、その停止とは無関係なタイミングで剥離シートRLに凹凸を形成してもよい。さらに、凹凸形成部材31や支持手段32を繰り出し方向Aに沿って移動自在に支持するように構成し、原反Rの繰り出しに同期させて凹凸形成部材31や支持手段32を駆動させるように構成してもよい。
また、前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダ及びロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる(実施形態で例示したものと重複するものもある)。
また、前記実施形態では、被着体Wおよび接着シートSを具体的に例示していないが、本発明における被着体Wおよび接着シートSの種別や材質などは、特に限定されず、例えば、被着体Wが適宜な物品(例えば、段ボールケースや樹脂容器等)であって、接着シートSがラベルであってもよく、被着体Wが半導体ウェハであって、接着シートSが保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルムなどであってもよい。この際、半導体ウェハは、シリコン半導体ウェハや化合物半導体ウェハ等が例示でき、このような半導体ウェハに貼付する接着シートは、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルムに限らず、その他の任意のシート、フィルム、テープ等、任意の用途、形状の接着シート等が適用できる。さらに、被着体Wが光ディスクの基板であって、接着シートSが記録層を構成する樹脂層を有したものであってもよい。以上のように、被着体Wとしては、ガラス板、鋼板、樹脂板等や、その他の板状部材のみならず、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。
2 繰出手段
3 凹凸形成手段
4 剥離手段
5 押圧手段
31A,43 凹凸当接面
32 支持手段
34A 吸引孔(吸引手段)
52 移動手段
AD 接着剤層
BS 基材シート
R 原反
RL 剥離シート
S 接着シート
T 凸部(凹凸)
W 被着体
Claims (5)
- 基材シートの一方の面に接着剤層を有する接着シートが当該接着剤層を介して帯状の剥離シートに仮着された原反から前記接着シートを剥離するシート剥離装置であって、
前記原反を繰り出す繰出手段と、
前記繰り出された原反の剥離シートを厚さ方向に変形させて凹凸を形成する凹凸形成手段と、
前記凹凸が形成された剥離シートを折り曲げて当該剥離シートから前記接着シートを剥離する剥離手段とを備え、
前記凹凸形成手段は、前記接着シートの反対側から前記剥離シートに当接可能な凹凸当接面と、この凹凸当接面に密着させて前記剥離シートを吸引する吸引手段とを有して構成されていることを特徴とするシート剥離装置。 - 前記原反を挟んで前記凹凸形成手段の反対側から前記基材シートの他方の面を吸引支持する支持手段を備えて構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシート剥離装置。
- 基材シートの一方の面に接着剤層を有する接着シートが当該接着剤層を介して帯状の剥離シートに仮着された原反から前記接着シートを剥離するシート剥離方法であって、
前記原反を繰り出し、繰り出した原反の剥離シートを厚さ方向に変形させて凹凸を形成してから、この剥離シートを折り曲げて当該剥離シートから前記接着シートを剥離することを特徴とするシート剥離方法。 - 基材シートの一方の面に接着剤層を有する接着シートが当該接着剤層を介して帯状の剥離シートに仮着された原反から前記接着シートを剥離し、剥離した接着シートを被着体に貼付するシート貼付装置であって、
前記原反を繰り出す繰出手段と、
前記繰り出された原反の剥離シートを厚さ方向に変形させて凹凸を形成する凹凸形成手段と、
前記凹凸が形成された剥離シートを折り曲げて当該剥離シートから前記接着シートを剥離する剥離手段と、
前記剥離した接着シートを前記被着体に押圧して貼付する押圧手段とを備え、
前記凹凸形成手段は、前記接着シートの反対側から前記剥離シートに当接可能な凹凸当接面と、この凹凸当接面に密着させて前記剥離シートを吸引する吸引手段とを有して構成されていることを特徴とするシート貼付装置。 - 前記押圧手段は、前記原反を挟んで前記凹凸形成手段の反対側から前記基材シートの他方の面を吸引支持する支持手段と、この支持手段を移動させるとともに当該支持手段で支持した前記接着シートを前記被着体に押圧する移動手段とを有して構成されていることを特徴とする請求項4に記載のシート貼付装置。
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