JP5646902B2 - 液体クロマトグラフィ装置およびインジェクションバルブ - Google Patents

液体クロマトグラフィ装置およびインジェクションバルブ Download PDF

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Description

本発明は、HPLC(液体クロマトグラフィ法)を測定原理として試料中に含まれる特定成分を測定する液体クロマトグラフィ装置およびそれに適用されるインジェクションバルブに関する。
液体クロマトグラフィ法を測定原理として用いる装置としては、溶離液供給ユニット、送液ポンプ、インジェクションバルブ、カラム、検出器などを備えた装置が知られている(例えば、特許文献1,2を参照)。
特開2001−74721号公報 特開2009−139376号公報
上記したような液体クロマトグラフィ装置において、送液ポンプによる脈動を低減するために、送液ポンプとカラムとの間の配管に緩衝装置(ダンパ)が配置される場合がある。
ここで、送液ポンプ内に気泡が入り込んだ場合や、ダンパ内に気泡が入り込んだ場合、または溶離液の種類を変更する場合などは、液体クロマトグラフィ装置内の配管(例えば、送液ポンプからカラムに至る高圧配管)内やダンパ内から液体や気泡を抜く必要がある。
このような要求に対し、前記配管の一部に通液口を設けるとともに該通液口を密栓で閉塞しておき、前記配管内から液体や気泡を抜く際に前記密栓の開栓作業および前記した配管内やダンパ内から液体や気泡を吸引する作業を手動によって行う方法が考えられる。
ところで、上記した液体クロマトグラフィ装置は、取り扱いに長けたユーザのみならず、取り扱いに不慣れなユーザが使用する場合も想定される。そのため、液体クロマトグラフィ装置は、全自動化されることが望ましく、前記密栓の開栓、液体または気泡の吸引も自動化されることが望ましい。
そこで、前記通液口を電力または電磁力などを利用して開閉する弁機構と、ダンパ内の液体を吸引するための吸引ポンプと、それら弁機構および吸引ポンプを制御する制御装置と、を設け、制御装置が弁機構や吸引ポンプを制御することにより、配管内やダンパ内の液体を自動的に排出させる方法が考えられる。
ただし、送液ポンプからカラムに至る経路内は高圧になるため、上記した弁機構は高圧に耐え得るものが必要となり、液体クロマトグラフィ装置の製造コストが上昇したり、部品点数が増加したりする問題がある。
また、液体クロマトグラフィ装置に用いられるインジェクションバルブとしては、サンプルループまたはインジェクションループと呼ばれる管を備えたものが知られている。この管は、インジェクションバルブ内に所定量の試料を貯留するためのものであり、該管の
寸法(例えば、長さや内径)は試料の貯留量に基づいて決定される。そのため、微量の試料を貯留させる場合は、管の内径を細くする必要が生じる。
ところで、前記管の径が細くされると、該管内へ試料を流入させる場合や該管内から試料を流出させる場合の圧力損失が大きくなる。そのため、液体クロマトグラフィ装置内における試料の輸送速度が遅くなったり、送液ポンプの負荷が大きくなったりする可能性がある。
本発明は、上記したような実情に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、液体クロマトグラフィ装置において、製造コストの増加や部品点数の増加を抑えつつ、通液口を自動的に開閉することができる技術の提供にある。
また、本発明の第2の目的は、圧力損失の増加を抑えつつ微量の試料を貯留することができるインジェクションバルブの提供にある。
本発明に係わる第1の手段は、上記した第1の課題を解決するために、インジェクションバルブを備えた液体クロマトグラフィ装置において、流体の流れを遮断する弁機構をインジェクションバルブに組み込むようにした。かかる発明によれば、インジェクションバルブにより流体の流れを自動的に遮断させることができる。また、流体の流れを遮断するための専用の弁機構を別途に設ける必要がないため、液体クロマトグラフィ装置の部品点数の増加を抑えることができる。
ここで、インジェクションバルブの弁機構は、液体クロマトグラフィ装置において溶離液などの流体が流れる流路を遮断する機構として利用することもできる。液体クロマトグラフィ装置において溶離液などの流体が流れる流路は高圧になる可能性があるため、前記開口部を遮断するためには耐圧性の高い弁機構が必要になる。これに対し、インジェクションバルブは高圧下での使用に耐え得るように設計されているため、インジェクションバルブに弁機構を組み込むにあたり、特殊な耐圧加工を施す必要はない。
本発明は、溶離液供給ユニット、送液ポンプ、ダンパ、インジェクションバルブ、カラム、および検出器を備えた液体クロマトグラフィ装置に好適である。その場合、インジェクションバルブの弁機構は、前記送液ポンプから前記カラムに至る経路に設けられた通液口を開閉するようにしてもよい。
かかる発明によれば、前記送液ポンプから前記カラムに至る経路(以下、「高圧経路」と称する)内の液体や気泡を抜く場合に、前記通液口を自動的に開閉させることができる。その結果、液体クロマトグラフィ装置において、前記インジェクションバルブにより自動的に前記高圧経路内の液体の入れ替えや前記高圧経路内からの気泡の抜き取りを行うことができる。その結果、前記液体クロマトグラフィ装置の測定前の準備操作を、部分的に自動化乃至全自動化することが可能になる。さらに、通液口を開閉するための専用の弁機構を別途に設ける必要がないため、部品点数の増加を抑えることができる。また、インジェクションバルブは高圧下での使用に耐え得るように設計されているため、インジェクションバルブに弁機構を組み込むにあたり、特殊な耐圧加工を施す必要もない。
したがって、本発明に係わる液体クロマトグラフィ装置によれば、製造コストの増加や部品点数の増加を抑えつつ、通液口を自動的に開閉させることが可能となる。
なお、前記通液口が開放されるときに、前記カラムより上流の経路(高圧経路)と前記カラムより下流の経路とが連通状態にあると、検出器より下流に存在する廃液が検出器や
カラムへ逆流する可能性がある。
そこで、本発明に係わる弁機構は、前記通液口を開放するときに、前記インジェクションバルブより上流の経路(以下、「上流側経路」と称する)と前記インジェクションバルブより下流の経路(以下、「下流側経路」と称する)とを遮断するように構成されてもよい。なお、前記通液口は、前記上流側経路に設けられるものとする。
このような構成によれば、通液口が開放されるときに、前記上流側経路と前記下流側経路とが遮断される。通液口が開放されたときに液体(溶離液)や気泡の吸引作業が行われると、前記上流側経路内が減圧され、前記上流側経路内の圧力が前記下流側経路内の圧力より低くなる可能性がある。そのため、通液口が開放されたときに前記上流側経路と前記下流側経路とが連通状態にあると、前記下流側経路の前記検出器より下流に存在する廃液が前記上流側経路へ向かって逆流する可能性がある。しかしながら、前記通液口が開放されるときに前記上流側経路と前記下流側経路とが遮断されると、上記したような廃液の逆流を防止することができる。
その結果、前記検出器より下流に存在する廃液が該検出器や前記カラムへ逆流する事態を回避しつつ、前記高圧経路内の液体の入れ替えや気泡の抜き取りなどを行うことが可能となる。さらに、前記下流側経路や前記カラムより下流の経路において、液体の逆流を防止するための機構を別途に設ける必要もない。
ここで、本発明を適用するインジェクションバルブとしては、複数組のポートが形成されたステータと、前記ステータに対して相対回転することにより前記複数組のポートを選択的に連通させる溝が形成されたロータと、を備えたロータリーバルブを利用することができる。
その場合、弁機構は、前記ステータに設けられた一対の追加ポートと、前記ロータに設けられた追加溝と、から構成することができる。詳細には、例えば、前記した一対の追加ポートのうち、一方の追加ポートは前記通液口に接続され、他方の追加ポートはドレーンへ接続されてもよい。また、前記追加溝は、例えば、前記ステータに対する前記ロータの回転位置が前記複数組のポートのうち少なくとも1組を連通させる回転位置にあるときは前記一対の追加ポートが相互に遮断され、前記ステータに対する前記ロータの回転位置が前記複数組のポートを非連通状態とさせる回転位置にあるときに前記一対の追加ポートが該追加溝を介して相互に連通されるように配置されてもよい。
このような構成によれば、前記した一対の追加ポートは、前記した複数組のポートが相互に非連通状態となるときに連通される。つまり、前記通液口は、前記した複数組のポートが相互に非連通状態となったときに開放されることになる。よって、前記通液口が開放されたときに液体や気泡の吸引作業が行われても、前記した複数組のポートが非連通状態にあるため、複数組のポートの何れかに接続された経路において液体が逆流する事態を回避することができる。
ここで、前記インジェクションバルブにおいて、前記複数組のポートは、試料を貯留させるための貯留通路が接続される一対の貯留用ポートと、前記貯留通路内へ試料を導入するための一対のローディングポートと、前記貯留通路内の試料を前記カラムへ供給するための一対のインジェクションポートと、を含むようにしてよい。その場合、前記ロータは、前記ステータに対する回転位置が第1の回転位置にあるときは、一対の貯留用ポートと一対のローディングポートを相互に連通させ、第2の回転位置にあるときは一対の貯留用ポートと一対のインジェクションポートを相互に連通させる溝を含むように構成されればよい。
このようなインジェクションバルブにおいて、前記追加溝は、前記ステータに対する前記ロータの回転位置が前記第1の回転位置と前記第2の回転位置との間の回転範囲である通常作動範囲にあるときは前記追加ポートが非連通状態となり、前記通常作動範囲から逸脱する第3の回転位置にあるときは前記追加ポートが連通状態となるように配置されればよい。
その結果、前記ステータに対する前記ロータの回転位置が前記通常作動範囲にあるときは、前記追加ポートが相互に非連通状態となる。つまり、貯留用ポートとローディングポートが連通状態となるとき(ロータの回転位置が第1の回転位置にあるとき)、貯留用ポートとインジェクションポートが連通状態にあるとき(ロータの回転位置が第2の回転位置にあるとき)、またはロータの回転位置が第1の回転位置と第2の回転位置との間で変位しているときは、前記通液口が閉塞状態となる。よって、溶離液や試料が通液口から不要に排出される事態を回避することができる。
一方、前記ステータに対する前記ロータの回転位置が前記第3の回転位置にあるときは、前記追加ポートが相互に連通された状態となる。つまり、貯留用ポート、ローディングポート、およびインジェクションポートが閉塞されているときに、前記通液口が開放状態となり、例えば、減圧して気泡を抜いたり、液体(溶離液)を入れ替えたりすることができる。よって、通液口から気泡や液体を排出させるときに、前記下流側経路において、廃液などの液体が逆流する事態を回避することができる。
本発明は、上記した液体クロマトグラフィ装置の制御方法または制御プログラムとして捉えることもできる。例えば、前記通常作動範囲内で前記ロータを回転させることにより前記通液口を遮断する遮断ステップと、前記第3の回転位置へ前記ロータを回転させることにより前記通液口を開放させる開放ステップと、を含む方法、または、それらのステップを前記液体クロマトグラフィ装置に実行させる制御プログラムとして捉えることもできる。
なお、高圧経路内の液体を入れ替える条件や高圧経路内から気泡を抜く条件が成立する場合としては、ユーザが液体クロマトグラフィ装置の入力装置にコマンドを入力した場合を挙げることができる。
また、本発明は、上記したように、インジェクションバルブを含む液体クロマトグラフィ装置として捉えることができるが、インジェクションバルブとして捉えることもできる。すなわち、本発明は、複数組のポートが設けられたステータと、
前記ステータに対して相対回転することにより、前記複数組のポートを選択的に連通させるロータと、
前記ステータに対する前記ロータの回転位置が前記複数組のポートのうち少なくとも1組を連通させる回転位置にあるときに遮断され、前記ステータに対する前記ロータの回転位置が前記複数組のポートを非連通状態とさせる回転位置にあるときに開放される弁機構を備えるインジェクションバルブであってもよい。
また、本発明は、試料を貯留させるための貯留通路が接続される一対の貯留用ポート、前記貯留通路内へ試料を導入するための一対のローディングポート、および、前記貯留通路内の試料を他の機器へ供給するための一対のインジェクションポートが設けられたステータと、
前記ステータに対して相対回転可能に取り付けられ、前記ステータに対する回転位置が第1の回転位置にあるときに前記貯留用ポートと前記ローディングポートを連通させ、第2の回転位置にあるときに前記貯留用ポートと前記インジェクションポートを連通させる
ための溝が形成されたロータと、
前記ステータに対する前記ロータの回転位置が前記第1の回転位置と前記第2の回転位置との間の回転範囲である通常作動範囲にあるときに閉弁し、前記通常作動範囲から逸脱する第3の回転位置にあるときに開弁する弁機構と、
を備えるインジェクションバルブであってもよい。
なお、弁機構は、前記ステータに設けられた一対の追加ポートと、前記ロータに設けられた追加溝と、を備える機構としてもよい。その際、前記追加溝は、前記ステータに対する前記ロータの回転位置が前記第3の回転位置にあるときに、前記一対の追加ポートが相互に連通するように配置されればよい。
次に、本発明に係わる第2の手段は、上記した第2の課題を解決するために、インジェクションバルブにおいて、一対の貯留用ポートを相互に連通するための連通路がステータに設けられるようにした。
詳細には、本発明に係わるインジェクションバルブは、
試料を貯留するための一対の貯留用ポートが設けられたステータと、
前記ステータに対して相対回転可能に取り付けられたロータと、
前記ステータに設けられ、前記一対の貯留用ポートを相互に連通する連通路と、
を備えるようにした。
このように構成されたインジェクションバルブでは、貯留用ポートへ導入された試料が連通路に貯留されることになる。つまり、連通路が貯留通路として機能することになる。その際、連通路は、前記した一対の貯留用ポート間を最短経路で接続(例えば、直線的に接続)するように構成されることが好ましい。連通路が最短経路で構成されると、サンプルループ(またはインジェクションループ)により実現することができる最短の長さに比べ、連通路の長さを短くすることができる。その結果、微量の試料を貯留させる場合において、連通路の通路断面積をサンプルループ(またはインジェクションループ)の通路断面積より大きくすることが可能になる。よって、インジェクションバルブに試料を導入させる場合やインジェクションバルブに貯留された試料をカラムなどの他の機器へ供給させる場合などの圧力損失の増加を最小限に抑えることができる。
ここで、本発明に係わる連通路は、ステータにおいてロータと対向する面に形成された溝であってもよい。その場合、連通路は、ステータに形成された溝とロータの壁面とによって液密に保たれることになる。
本発明によれば、液体クロマトグラフィ装置において、製造コストの増加や部品点数の増加を抑えつつ、配管からの排液作業を自動的に行うことが可能になる。
また、本発明によれば、圧力損失の増加を抑えつつ微量の試料を貯留することができるインジェクションバルブを提供することもできる。
第1の実施例における液体クロマトグラフィ装置の概略構成を示す図である。 第1の実施例におけるインジェクションバルブの構成を示す斜視図である。 第1の実施例におけるステータの構成を示す正面図である。 第1の実施例におけるロータの構成を示す正面図である。 第1の回転位置におけるステータとロータの相対位置を示す図である。 第2の回転位置におけるステータとロータの相対位置を示す図である。 第3の回転位置におけるステータとロータの相対位置を示す図である。 排液作業時に実行されるルーチンを示すフローチャートである。 第2の実施例におけるステータの構成を示す正面図である。 第2の実施例におけるロータの構成を示す正面図である。 第3の回転位置におけるステータとロータの相対位置を示す図である。 第3の実施例におけるインジェクションバルブの構成を示す斜視図である。 第3の実施例におけるステータの構成を示す背面図である。 第3の実施例におけるロータの構成を示す正面図である。 第1の回転位置におけるステータとロータの相対位置を示す図である。 第2の回転位置におけるステータとロータの相対位置を示す図である。 第4の実施例におけるステータの構成を示す正面図である。 第4の実施例におけるロータの構成を示す正面図である。 第3の回転位置におけるステータとロータの相対位置を示す図である。 第5の実施例におけるステータの構成を示す正面図である。 第5の実施例におけるロータの構成を示す正面図である。 第3の回転位置におけるステータとロータの相対位置を示す図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態に記載される構成部品の寸法、材質、形状、相対配置等は、特に記載がない限り発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施例1>
先ず、本発明の第1の実施例について図1乃至図7に基づいて説明する。図1は、本発明にかかる液体クロマトグラフィ装置の概略構成を示す図である。
図1に示す液体クロマトグラフィ装置1は、HPLC原理を利用して試料の成分分析を行う装置であり、溶離液供給ユニット2、送液ポンプ3、ダンパ4、インジェクションバルブ5、カラム6、および検出器7を備えている。
前記溶離液供給ユニット2は、複数種の溶離液(図1に示す例では、2種類の溶離液A,B)をそれぞれ収容する容器2a,2bと、溶離液A,Bの混合を行うマニホールド20と、各容器2a,2bとマニホールド20との連通または遮断を切り換える切換バルブ21と、を備えている。
前記マニホールド20は、第1通路L1を介して送液ポンプ3の吸込口に接続されている。送液ポンプ3は、前記容器2a,2bから溶離液A,Bを吸い込むとともに、吸い込んだ溶離液A,Bを一定流量で吐出する、プランジャー型ポンプである。送液ポンプ3の吐出口は、第2通路L2を介してインジェクションバルブ5へ接続されている。なお、前記第2通路L2の途中には、送液ポンプ3の吸込動作と吐出動作によって発生する圧力脈動を減衰するためのダンパ4が配置されている。
前記インジェクションバルブ5は、予め定められた量の試料Xを貯留する状態(ローディング)と、貯留された試料Xおよび前記送液ポンプ3から送られてくる溶離液をカラム6へ供給する状態(インジェクション)と、の切換動作を連続的に行うロータリーバルブである。このインジェクションバルブ5の詳細な構成については後述する。
前記インジェクションバルブ5から排出される試料Xおよび溶離液は、第3通路L3を
介してカラム6へ送られるようになっている。前記カラム6は、前記インジェクションバルブ5から溶離液とともに供給される試料Xを目的成分毎に分離する。詳細には、カラム6は、試料Xを吸着させるための充填剤を備え、該充填剤に吸着された試料Xの各成分を溶離液によって脱着させる。前記カラム6により分離された各成分は、第4通路L4を介して検出器7へ送られるようになっている。
前記検出器7は、例えば、分光光度計などの光学系の測定機器であり、前記カラム6により分離された成分の吸光度を測定するものである。なお、検出器7は、吸光度を測定する機器に限定されない。
また、液体クロマトグラフィ装置1は、制御部11を備えている。前記制御部11は、マイクロコンピュータなどから構成され、前記した切換バルブ21、送液ポンプ3、インジェクションバルブ5の駆動制御、検出器7による測定条件の設定、検出器7による測定結果の記録や出力(例えば、プリントアウトなど)などを行う。さらに、制御部11は、図示しない入力装置から入力される要求にしたがって、後述する排液作業に関わる制御も行う。
上記したように構成された液体クロマトグラフィ装置1において、送液ポンプ3からカラム6へ至る高圧経路(送液ポンプ3、第2通路L2、ダンパ4、インジェクションバルブ5、および第3通路L3を含む経路)内に気泡が混入した場合や、測定項目の変更などを目的として溶離液供給ユニット2から供給される溶離液の種類を変更する場合などは、前記高圧経路内の溶離液を入れ替える作業や前記高圧経路内から気泡を抜くための作業(排液作業)を行う必要がある。
ただし、液体クロマトグラフィ装置1は、該液体クロマトグラフィ装置1の操作に熟練したユーザのみならず、不慣れなユーザが使用する場合も想定されるため、前記排液作業は自動的に行われることが好ましい。これに対し、前記高圧経路に通液口を設けるとともに、前記通液口を電力や電磁力により開閉する弁機構を設け、制御部11がユーザの要求(コマンドの入力)に応じて前記弁機構を開閉動作させる方法が考えられる。しかしながら、前記高圧経路内は高圧になるため、耐圧性に優れた高価な弁機構を利用する必要がある。また、排液作業において吸引ポンプやシリンジなどを用いて溶離液や気泡の吸引が行われると、前記高圧経路内が減圧されて圧力が低下する。前記高圧経路内の圧力が低下すると、前記検出器7より下流に存在する廃液が前記検出器7や前記カラム6などへ逆流する可能性もあるため、それを防止するための機構も必要となる。
そこで、本実施例の液体クロマトグラフィ装置1においては、上記した弁機構の機能および逆流防止の機能をインジェクションバルブ5に組み込むようにした。以下、本実施例におけるインジェクションバルブ5の具体的な構成例について図2乃至図4に基づいて説明する。
図2は、インジェクションバルブ5の構成を示す斜視図である。図3は、インジェクションバルブ5を構成するステータ50の構成を示す正面図である。図4は、インジェクションバルブ5を構成するロータ51の構成を示す正面図である。
インジェクションバルブ5は、ステータ50と、前記ステータ50に対して相対回転自在に取り付けられたロータ51と、前記ロータ51を回転駆動するためのモータ52と、を備えている。
前記ステータ50は、円柱状に形成された部材で構成され、該部材の軸方向へ貫通する複数のポート500a,500b,501a,501b,502a,502bを備えてい
る。これら複数のポート500a,500b,501a,501b,502a,502bは、周方向へ等間隔(本実施例においては、60度間隔)に配置されている。なお、これら複数のポート500a,500b,501a,501b,502a,502bは、時計回りに500a、501a、501b、500b、502b、502aの順で配置されるものとする。
前記した複数のポート500a,500b,501a,501b,502a,502bのうち、相互に対向する位置に配置された一対のポート500a,500bは、サンプルループ55に接続されている。以下では、ポート500aを第1貯留用ポート500aと称し、ポート500bを第2貯留用ポート500bと称する。なお、前記サンプルループ55は、予め定められた量の試料Xを貯留するための管である。
図3中の時計回り方向において、前記第1貯留用ポート500aの隣に配置されるポート501aと、該ポート501aの隣に配置されるポート501bは、前記サンプルループ55へ試料Xを導入するためのローディングポートである。これらローディングポート501a,501bのうち、前記第1貯留用ポート500aの隣に配置されるローディングポート(以下、「第1ローディングポート」と称する)501aは、第7通路L7を介して吸引ポンプ9に連通している。一方、ローディングポート(以下、「第2ローディングポート」と称する)501bは、第6通路L6を介して、試料Xが収容された試料容器8に連通している。なお、吸引ポンプ9は、第7通路L7の代わりに、第6通路L6に配置されてもよい。
前記ローディングポート501a,501bと対向する位置に配置された一対のポート502a,502bは、前記サンプルループ55に貯留された試料Xを前記カラム6へ供給するためのインジェクションポートである。これらインジェクションポート502a,502bのうち、前記第1貯留用ポート500aと隣り合うインジェクションポート(以下、「第1インジェクションポート」と称する)502aは、前記第3通路L3を介してカラム6に連通している。一方、インジェクションポート502a,502bのうち、前記第2貯留用ポート500bと隣り合うインジェクションポート(以下、「第2インジェクションポート」と称する)502bは、前記第2通路L2を介して送液ポンプ3に連通している。
また、本実施例におけるステータ50は、前記した複数のポート500a,500b,501a,501b,502a,502bに加え、一対の追加ポート53a,53bを備えている。これら追加ポート53a,53bは、前記ポート500a,500b,501a,501b,502a,502bと同様に、ステータ50を軸方向へ貫通するように形成されている。
前記追加ポート53a,53bは、前記した複数のポート500a,500b,501a,501b,502a,502bより内方(ステータ50の中心寄り)に配置されている。前記追加ポート53a,53bのうち、一方の追加ポート(以下、「第1追加ポート」と称する)53aの周方向における位置は、前記第2インジェクションポート502bの周方向における位置と同一である。つまり、前記第1追加ポート53aは、前記ステータ50の中心と前記第2インジェクションポート502bとを通る仮想直線上に配置される。また、追加ポート53a,53bのうち、他方の追加ポート(以下、「第2追加ポート」と称する)53bは、前記第1追加ポート53aと同一円周上において、該第1追加ポート53aから反時計回りに30度の間隔を置いて配置されている。
前記第1追加ポート53aには、第9通路L9が接続されている。第9通路L9は、ドレーン容器10に接続されている。ドレーン容器10は、前記高圧経路から抜かれた液体
(溶離液)を収容するための容器である。なお、第9通路L9には、前記高圧経路内から気泡や溶離液を吸い出すための吸引ポンプが配置されるようにしてもよい。
前記第2追加ポート53bには、第8通路L8が接続されている。第8通路L8は、前記高圧経路に設けられた通液口40に接続されている。前記通液口40は、図1に示すように、ダンパ4に設けられている。なお、通液口40の位置は、ダンパ4に限られるものではなく、前記高圧経路においてインジェクションバルブ5より上流の位置であれば、どこでもよい。
次に、前記ロータ51は、前記ステータ50と同等の外径を有する円板状の部材で構成され、該部材における前記ステータ50と対向する面(正面)には、弧状に形成された3つの溝510,511,512と1つの追加溝54が設けられている。3つの溝510,511,512は、同一円周上に配置される。さらに、3つの溝510,511,512は、それぞれ周方向に60度の長さを有するとともに、相互に60度の間隔をおいて均等に配置されている。以下では、溝510を第1溝510と称し、溝511を第2溝511と称し、さらに溝512を第3溝512と称する。なお、これらの溝510,511,512は、時計回りに第1溝510、第2溝511、第3溝512の順で配置されるものとする。
前記追加溝54は、周方向に30度の長さを有するとともに、前記第2溝511の内方に配置される。その際、周方向における追加溝54の基端の位置は、前記第2溝511の基端の位置と同一である。ここでいう「基端」とは、ロータ51の周方向において、前記第1溝510寄りの端部(図4中の反時計回り方向に位置する端部)を指す。
以下、本実施例におけるインジェクションバルブ5の動作について図5乃至図7に基づいて説明する。先ず、液体クロマトグラフィ装置1において試料Xの成分分析を行う場合には、モータ52は、図5に示すように前記第1溝510の基端の位置が前記第1貯留用ポート500aの位置と一致する回転位置(第1の回転位置)と、図6に示すように前記第1溝510の基端の位置が第1ローディングポート501aの位置と一致する回転位置(第2の回転位置)と、の間の60度の範囲(通常作動範囲)内において、ロータ51を往復動作(回転動作)させる。
ロータ51の回転位置が図5に示すような第1の回転位置にあるときは、第1貯留用ポート500aと第1ローディングポート501aとが第1溝510を介して連通し、第2ローディングポート501bと第2貯留用ポート500bとが第2溝511を介して連通し、さらに第1インジェクションポート502aと第2インジェクションポート502bとが第3溝512を介して連通することになる。
その場合に、吸引ポンプ9が作動させられると、該吸引ポンプ9の吸引力(負圧)が第7通路L7、第1ローディングポート501a、第1溝510、第1貯留用ポート500a、サンプルループ55、第2貯留用ポート500b、第2溝511、第2ローディングポート501b、および、第6通路L6を経て、試料容器8へ作用する。その結果、試料容器8に収容されている試料Xは、第6通路L6、第2ローディングポート501b、第2溝511、および第2貯留用ポート500bを介してサンプルループ55に導入されることになる。
次に、モータ52がロータ51を第1の回転位置から時計回り(図5中の矢印Rが示す方向)へ60度回転させると、ロータ51の回転位置が第2の回転位置へ変位する。その結果、図6に示すように、第1貯留用ポート500aと第1インジェクションポート502aとが第3溝512を介して連通し、第1ローディングポート501aと第2ローディ
ングポート501bとが第1溝510を介して連通し、さらに第2貯留用ポート500bと第2インジェクションポート502bとが第2溝511を介して連通することになる。
ロータ51の回転位置が第2の回転位置にあるときに、送液ポンプ3が作動させられると、送液ポンプ3の吐出圧力が第2通路L2、第2インジェクションポート502b、第2溝511、および第2貯留用ポート500bを介して、サンプルループ55に作用する。その結果、サンプルループ55内に貯留されている試料Xは、該サンプルループ55から第1貯留用ポート500a、第3溝512、第1インジェクションポート502a、および第3通路L3を介して、カラム6へ供給されることになる。サンプルループ55内に貯留されていた試料Xが前記カラム6へ供給された後は、モータ52がロータ51を第2の回転位置から反時計回り(図6中の矢印R'が示す方向)へ60度回転させることによ
り、ロータ51を第1の回転位置へ復帰させる。
図5,6に示したように、モータ52がロータ51の回転位置を第1回転位置と第2の回転位置との間で連続的に往復させることにより、インジェクションバルブ5は、予め定められた量の試料Xを貯留する状態(ローディング)と、貯留された試料Xおよび前記送液ポンプ3から送られてくる溶離液をカラム6へ供給する状態(インジェクション)と、の切換動作を連続的に行うことが可能となる。その結果、液体クロマトグラフィ装置1は、試料Xの成分分析を連続して行うことが可能になる。
また、前記高圧経路内から気泡を抜く場合や、前記高圧経路内の溶離液を入れ替える場合は、モータ52がロータ51を前記第2の回転位置から時計回り(図6中の矢印R'が
示す方向と逆方向)へさらに30度回転させればよい。その場合、図7に示すように、追加溝54の基端の位置が第2追加ポート53bの位置と一致するとともに、追加溝54の終端の位置が第1追加ポート53aの位置と一致する。その結果、第1追加ポート53aと第2追加ポート53bは、追加溝54を介して相互に連通することになる。なお、ロータ51が第2の回転位置から時計回りに30度回転された位置が本発明に係わる第3の回転位置に相当する。
前記第3の回転位置において第1追加ポート53aと第2追加ポート53bとが相互に連通すると、前記通液口40と前記ドレーン容器10は、第8通路L8、第2追加ポート53b、追加溝54、第1追加ポート53a、および第9通路L9を介して連通する。つまり、前記通液口40が開放されたことになる。その結果、前記高圧経路内の溶離液や気泡がドレーン容器10へ排出されることになる。
ここで、上記したように前記通液口40が開放されたときに吸引ポンプやシリンジなどを用いて溶離液や気泡の吸引が行われると、前記高圧経路内の圧力が低下するため、検出器7より下流に位置する廃液が検出器7やカラム6へ逆流することが懸念される。しかしながら、上記した第3の回転位置においては、前記した複数のポート500a,500b,501a,501b,502a,502bの何れも相互に連通しない状態(非連通状態)になるため、前記高圧経路内の圧力低下がインジェクションバルブ5より下流へ作用することはない。その結果、検出器7より下流に位置する廃油が検出器7やカラム6へ逆流する事態も回避することができる。
また、ロータ51の回転位置が前記通常作動範囲にあるときは、第1追加ポート53aと第2追加ポート53bとが連通することはないため、前記高圧経路内の溶離液が不用意に排出されてしまうこともない。
なお、前記制御部11は、ユーザによるコマンド(排液作業実施要求)の入力をトリガとして、ロータ51を第3の回転位置まで回転させるべく、モータ52を動作させるプロ
グラムを実行するようにしてもよい。例えば、制御部11は、図8に示すようなルーチンにしたがって排液作業を実施するようにしてもよい。図8に示すルーチンは、排液作業を実施する際に制御部11が実行するプログラムである。
図8のルーチンでは、制御部11は、先ずステップS101において排液作業実施要求のコマンドが入力されたか否かを判別する。その際のコマンドの入力方法としては、ユーザが専用のボタンやスイッチを操作する方法、またはユーザがキーボードなどの入力装置によりコマンドキーを入力する方法などを例示することができる。
前記ステップS101において肯定判定された場合は、制御部11は、ステップS102へ進み、ロータ51の回転位置を第3の回転位置と一致させるべくモータ52を動作させる。なお、前記第9通路L9に吸引ポンプが設けられている場合には、制御部11は、ロータ51の回転位置が第3の回転位置と一致した時点で吸引ポンプを作動させるようにしてもよい。
前記S101において否定判定された場合は、制御部11は、ステップS103へ進み、ロータ51の回転位置が通常作動範囲内で変位するようにモータ52を制御する。すなわち、制御部11は、ロータ51が第1の回転位置と第2の回転位置との間を連続して往復するようにモータ52を制御する。
このようなルーチンにしたがってモータ52が制御されると、ユーザがコマンドの入力操作を行えば、実際の排液作業は自動的に実施される。
なお、図8に示すルーチンは、ユーザによるコマンド入力をトリガにして排液作業を実施するものであるが、前記した高圧経路内やダンパ4内における気泡の混入を検出可能な制御ロジックが制御部11に組み込まれている場合には、気泡の混入を検出した時点で自動的に排液作業が実施されるルーチンとしてもよい。その場合、ユーザが特段の操作を行うことなく、排液作業が自動的に実施される。
以上述べた実施例によれば、耐圧性に優れた高価な弁機構を追加することなく、通液口40を自動的に開閉することが可能になる。さらに、インジェクションバルブ5より下流の経路において、廃液の逆流を防止するための機構を設ける必要もない。よって、製造コストの増加や部品点数の増加を抑えつつ、排液作業を自動的に行うことが可能になる。
<実施例2>
次に、本発明の第2の実施例について図9乃至図11に基づいて説明する。ここでは、前述した第1の実施例と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
前述した第1の実施例と本実施例との相違点は、インジェクションバルブ5のステータ50における第1追加ポート53aの位置、およびロータ51における追加溝54の形状および位置にある。
図9は、本実施例におけるステータ50の構成を示す正面図である。図9において、第1追加ポート53aは、ステータ50の中心部に配置されている。なお、第2追加ポート53bの位置は、前述した第1の実施例と同様である。
図10は、本実施例におけるロータ51の構成を示す正面図である。図10において、追加溝54は、前記ロータ51の中心から径方向へ直線状に延在するように形成される。詳細には、追加溝54の基端は、前述した第1の実施例と同様に、3つの溝510,51
1,512より内方(ロータ51の中心寄り)に配置されるとともに、該基端の周方向における位置は第2溝511の基端と同等である。一方、追加溝54の終端は、ロータ51の中心に配置される。
このように構成されたインジェクションバルブ5において、ロータ51の回転位置が第1の回転位置と第2の回転位置との間の通常作動範囲にあるときは、追加溝54の基端の位置と第2追加ポート53bの位置とは一致しないため、第1追加ポート53aと第2追加ポート53bとは遮断された状態(通液口40が閉塞された状態)になる。
また、ロータ51が第2の回転位置から時計回りへ30度回転させられると、図11に示すように、追加溝54の基端の位置が第2追加ポート53bの位置と一致する。すなわち、ロータ51の回転位置が第3の回転位置となる。その結果、第1追加ポート53aと第2追加ポート53bは、追加溝54を介して相互に連通することになる。
前記第3の回転位置において第1追加ポート53aと第2追加ポート53bとが相互に連通すると、前記通液口40と前記ドレーン容器10は、第8通路L8、第2追加ポート53b、追加溝54、第1追加ポート53a、および第9通路L9を介して連通する。つまり、前記通液口40が開放されたことになる。その結果、前記高圧経路内の溶離液や気泡がドレーン容器10へ排出されることになる。
前記第3の回転位置において、前記した複数のポート500a,500b,501a,501b,502a,502bの何れも相互に連通しない状態(非連通状態)になるため、前記高圧経路内の圧力低下がインジェクションバルブ5より下流へ作用することはない。その結果、検出器7より下流に位置する廃油が検出器7やカラム6へ逆流する事態も回避することができる。さらに、ロータ51の回転位置が前記通常作動範囲にあるときは、第1追加ポート53aと第2追加ポート53bとが連通することはないため、前記高圧経路内の溶離液が不用意に排出されてしまうこともない。
したがって、本実施例に係わるインジェクションバルブ5によれば、前述した第1の実施例と同様の効果を得ることが可能となる。
<実施例3>
次に、本発明の第3の実施例について図12乃至図16に基づいて説明する。ここでは、前述した第1の実施例と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
前述の第1の実施例で述べた液体クロマトグラフィ装置1では、インジェクションバルブ5において試料Xをローディングすることにより、カラム6へ供給される試料Xの量が一定量に保たれる。そのため、従来では、サンプルループやインジェクションループと呼ばれる管をインジェクションバルブに取り付け、該管の長さや内径を変えることによりカラムへ供給される試料Xの量を調整していた。
ところで、カラムへ供給すべき試料Xの量が微量となる場合には、管の内径を細くする必要があったため、前記管へ試料Xを流入させる場合や前記管から試料Xを流出させる場合などに圧力損失が大きくなるという問題があった。そのため、液体クロマトグラフィ装置において、試料Xや溶離液の輸送速度が低下したり、送液ポンプの負荷が大きくなったりする可能性があった。
そこで、本実施例のインジェクションバルブ5においては、インジェクションバルブ5に試料貯留用の通路を内蔵させるようにした。以下、本実施例におけるインジェクション
バルブ5の具体的な構成例について図12乃至図14に基づいて説明する。
図12は、インジェクションバルブ5の構成を示す斜視図である。図13は、インジェクションバルブ5を構成するステータ50の構成を示す背面図である。図14は、インジェクションバルブ5を構成するロータ51の構成を示す正面図である。
前記ステータ50は、図12および図13に示すように、一対の貯留用ポート500a,500bと、一対のローディングポート501a,501bと、一対のインジェクションポート502a,502bと、を備えている。さらに、前記ステータ50の背面には、前記した一対の貯留用ポート500a,500bを相互に連通させるサンプル溝503が設けられている。前記サンプル溝503は、予め定められた量の試料Xを貯留するための通路であり、本発明に係わる連通路の一実施態様である。また、前記ロータ51は、図12および図14に示すように、第1溝510と、第2溝511と、第3溝512と、を備えている。
以下、インジェクションバルブ5の動作について図15および図16に基づいて説明する。ロータ51の回転位置が図15に示すような第1の回転位置にあるときは、試料容器8に収容されている試料Xは、第6通路L6、第2ローディングポート501b、第2溝511、および第2貯留用ポート500bを介してサンプル溝503に導入されることになる。
次に、モータ52がロータ51を第1の回転位置から第2の回転位置(第1の回転位置から時計回り(図15中の矢印Rが示す方向)へ60度回転させた位置)へ回転させたときは、図16に示すように、サンプル溝503内に貯留されている試料Xは、該サンプル溝503から第1貯留用ポート500a、第3溝512、第1インジェクションポート502a、および第3通路L3を介して、カラム6へ供給されることになる。サンプル溝503内に貯留されていた試料Xが前記カラム6へ供給された後は、モータ52がロータ51を第2の回転位置から反時計回り(図16中の矢印R'が示す方向)へ60度回転させ
ることにより、ロータ51を第1の回転位置へ復帰させる。
図15および図16に示したように、モータ52がロータ51の回転位置を第1回転位置と第2の回転位置との間で連続的に往復させることにより、インジェクションバルブ5は、予め定められた量の試料Xをサンプル溝503に貯留する状態(ローディング)と、サンプル溝503に貯留された試料Xおよび前記送液ポンプ3から送られてくる溶離液をカラム6へ供給する状態(インジェクション)と、の切換動作を連続的に行うことが可能となる。その結果、液体クロマトグラフィ装置1は、試料Xの成分分析を連続して行うことが可能になる。
以上述べた実施例によれば、サンプル溝503が試料貯留用の通路としての機能を果たすようになる。その際、サンプル溝503は前記した一対の貯留用ポート500a,500bを直線状に接続するため、該サンプル溝503の長さはサンプルループにより実現することができる最短の長さより短くなる。その結果、微量の試料Xを貯留させる場合において、サンプル溝503の通路断面積は、サンプルループの通路断面積より大きくなる。
したがって、サンプル溝503へ試料Xを流入させる場合やサンプル溝503から試料Xを流出させる場合などにおいて、圧力損失の増加を少なく抑えることができる。そのため、液体クロマトグラフィ装置1において、試料Xや溶離液の輸送速度が低下したり、送液ポンプ3の負荷が大きくなったりする事態を回避することができる。
以上述べた実施例では、本発明を適用するインジェクションバルブとして、6つのポー
トを有する六方バルブを例に挙げたが、本発明の適用範囲が六方バルブに限定されるものではないことは勿論である。要するに、ローディングによる試料の調量が行われるインジェクションバルブであれば、本発明を適用することができる。
<実施例4>
次に、本発明の第4の実施例について図17乃至図19に基づいて説明する。ここでは、前述した第3の実施例と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
前述した第3の実施例と本実施例との相違点は、前述の第1の実施例に記載した通液口40を開閉するための弁機構がインジェクションバルブ5に組み込まれる点にある。
インジェクションバルブ5のステータ50には、図17に示すように、複数のポート500a,500b,501a,501b,502a,502bに加え、第1追加ポート53aおよび第2追加ポート53bが設けられている。前記追加ポート53a,53bは、前記した複数のポート500a,500b,501a,501b,502a,502bより内方(ステータ50の中心寄り)に配置されている。
前記第1追加ポート53aの周方向における位置は、第1インジェクションポート502aから時計回りに30度離れた位置である。なお、前記第1追加ポート53aは、前述した第1の実施例で記載したように、第9通路L9を介して、ドレーン容器10に連通している。また、第2追加ポート53bは、前記第1追加ポート53aと同一円周上において、該第1追加ポート53aから反時計回りに30度の間隔を置いて配置されている。なお、前記第2追加ポート53bは、前述した第1の実施例で記載したように、第8通路L8を介して、前記通液口40に連通している。
インジェクションバルブ5のロータ51には、図18に示すように、3つの溝510,511,512に加え、1つの追加溝54が設けられている。この追加溝54は、周方向に30度の長さを有する弧状に形成され、前記した3つの溝510,511,512より内方(ロータ51の中心寄り)に配置される。周方向における追加溝54の基端の位置は、第2溝511の終端の位置から時計回りに30度離れた位置である。
このように構成されたインジェクションバルブ5によれば、前記高圧経路内から気泡を抜く場合や前記高圧経路内の溶離液を入れ替える場合は、モータ52がロータ51を第2の回転位置から時計回り30度回転させればよい。その場合、図19に示すように、追加溝54の基端の位置が第2追加ポート53bの位置と一致するとともに、追加溝54の終端の位置が第1追加ポート53aの位置と一致する。その結果、第1追加ポート53aと第2追加ポート53bは、追加溝54を介して相互に連通することになる。すなわち、前記通液口40が開放されたことになる。その結果、前記高圧経路内の溶離液や気泡がドレーン容器10へ排出されることになる。さらに、前記通液口40が開放されたときは、前記した複数のポート500a,500b,501a,501b,502a,502bの何れも相互に連通しない状態(非連通状態)になるため、前記高圧経路内の圧力低下がインジェクションバルブ5より下流へ作用することはない。その結果、検出器7より下流に位置する廃油が検出器7やカラム6へ逆流する事態も回避することができる。
また、ロータ51の回転位置が前記通常作動範囲にあるときは、第1追加ポート53aと第2追加ポート53bとが連通することはないため、前記高圧経路内の溶離液が不用意に排出されてしまうこともない。
以上述べた実施例によれば、前述した第3の実施例と同様の効果を得ることができると
ともに、耐圧性に優れた高価な弁機構を追加することなく、通液口40を自動的に開閉することが可能になる。さらに、インジェクションバルブ5より下流の経路において、廃液の逆流を防止するための機構を設ける必要もない。よって、製造コストの増加や部品点数の増加を抑えつつ、排液作業を自動的に行うことが可能になる。
<実施例5>
次に、本発明の第5の実施例について図20乃至図22に基づいて説明する。ここでは、前述した第4の実施例と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
前述した第4の実施例と本実施例との相違点は、インジェクションバルブ5のステータ50における追加ポート53a,53bの位置、およびロータ51における追加溝54の位置にある。
図20は、本実施例におけるステータ50の構成を示す正面図である。図20において、追加ポート53a,53bは、複数のポート500a,500b,501a,501b,502a,502bより外方(外周寄り)に配置される。周方向における第1追加ポート53aの位置は、前記第2インジェクションポート502bと同一であり、且つ、第2追加ポート53bの位置は、前記第1追加ポート53aと同一円周上において該第1追加ポート53aから反時計回りに30度の間隔を置いて配置される。
図21は、本実施例におけるロータ51の構成を示す正面図である。図21において、追加溝54は、3つの溝510,511,512より外方(外周寄り)に配置される。周方向における追加溝54の基端の位置は第2溝511の基端の位置と同一であり、追加溝54の終端の位置は基端の位置から反時計回りに30度離れた位置である。
このように構成されたインジェクションバルブ5によれば、ロータ51の回転位置が第1の回転位置および第2の回転位置にあるときは、追加ポート53a,53bの位置と追加溝54の位置とが重複しないため、第1追加ポート53aと第2追加ポート53bとは遮断された状態(通液口40が閉塞された状態)になる。また、ロータ51が第2の回転位置から時計回り30度回転させられると、図22に示すように、追加溝54の基端の位置が第2追加ポート53bの位置と一致するとともに、追加溝54の終端の位置が第1追加ポート53aの位置と一致する。その場合、第1追加ポート53aと第2追加ポート53bは、追加溝54を介して相互に連通された状態(通液口40が開放された状態)になる。その結果、前記高圧経路内の溶離液や気泡がドレーン容器10へ排出されることになる。
前記第3の回転位置において、前記した複数のポート500a,500b,501a,501b,502a,502bの何れも相互に連通しない状態(非連通状態)になるため、前記高圧経路内の圧力低下がインジェクションバルブ5より下流へ作用することはない。その結果、検出器7より下流に位置する廃油が検出器7やカラム6へ逆流する事態も回避することができる。さらに、ロータ51の回転位置が前記通常作動範囲にあるときは、第1追加ポート53aと第2追加ポート53bとが連通することはないため、前記高圧経路内の溶離液が不用意に排出されてしまうこともない。
したがって、本実施例に係わるインジェクションバルブ5によれば、前述した第4の実施例と同様の効果を得ることが可能となる。
1 液体クロマトグラフィ装置
2 溶離液供給ユニット
2a,2b 容器
3 送液ポンプ
4 ダンパ
5 インジェクションバルブ
6 カラム
7 検出器
8 試料容器
9 吸引ポンプ
10 ドレーン容器
11 制御部
20 マニホールド
21 切換バルブ
40 通液口
50 ステータ
51 ロータ
52 モータ
53a 第1追加ポート
53b 第2追加ポート
54 追加溝
55 サンプルループ
500a 第1貯留用ポート
500b 第2貯留用ポート
501a 第1ローディングポート
501b 第2ローディングポート
502a 第1インジェクションポート
502b 第2インジェクションポート
503 サンプル溝
510 第1溝
511 第2溝
512 第3溝
A,B 溶離液
X 試料

Claims (10)

  1. インジェクションバルブを備えた液体クロマトグラフィ装置であって、
    高圧の流体が流れる流路、溶離液供給ユニット、送液ポンプ、ダンパ、カラム、および検出器を備え、
    前記高圧の流体が流れる流路は、前記送液ポンプから前記カラムに至る経路であり、
    前記インジェクションバルブは、複数組のポートが形成されたステータと、前記ステータに対して相対回転することにより前記複数組のポートを選択的に連通させるロータと、を備えたロータリーバルブであり、流体の流れを遮断する弁機構を備え、
    前記弁機構は、前記高圧の流体が流れる流路を遮断し、前記送液ポンプから前記カラムに至る経路に設けられた通液口を遮断し、前記ステータに設けられる一対の追加ポートと、前記ロータに設けられる追加溝と、を備え、
    前記追加溝は、前記ステータに対する前記ロータの回転位置が前記複数組のポートのうち少なくとも1組を連通させる回転位置にあるときは、前記一対の追加ポートが相互に遮断され、前記ステータに対する前記ロータの回転位置が前記複数組のポートを非連通状態とさせる回転位置にあるときに、前記一対の追加ポートが相互に連通されるように配置されることを特徴とする液体クロマトグラフィ装置。
  2. 前記弁機構は、前記通液口を開放するときに前記インジェクションバルブより下流の経路を閉塞することを特徴とする請求項1に記載の液体クロマトグラフィ装置。
  3. 前記一対の追加ポートのうち、一方の追加ポートは前記通液口に接続され、他方の追加ポートはドレーンへ接続されることを特徴とする請求項1または2に記載の液体クロマトグラフィ装置。
  4. 前記ステータに設けられる複数組のポートは、試料を貯留させるための貯留通路が接続される一対の貯留用ポートと、前記貯留通路内へ試料を導入するための一対のローディングポートと、前記貯留通路内の試料を前記カラムへ供給するための一対のインジェクションポートと、を含み、
    前記ロータは、前記ステータに対する回転位置が第1の回転位置にあるときは前記貯留用ポートと前記ローディングポートを連通させ、第2の回転位置にあるときは前記貯留用ポートと前記インジェクションポートを連通させる溝を含み、
    前記追加溝は、前記ステータに対する前記ロータの回転位置が前記第1の回転位置と前記第2の回転位置との間の回転範囲である通常作動範囲にあるときは前記追加ポートが非連通状態となり、前記通常作動範囲から逸脱する第3の回転位置にあるときは前記追加ポートが連通状態となるように配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体クロマトグラフィ装置。
  5. 前記インジェクションバルブは、前記ロータの回転位置を前記第1の回転位置と前記第2の回転位置とに交互に連続して切り換えることを特徴とする請求項4に記載の液体クロマトグラフィ装置。
  6. 流体の流れを遮断する弁機構を備えるインジェクションバルブを含む液体クロマトグラフィ装置の制御方法であって、
    前記インジェクションバルブは、複数組のポートが形成されたステータと、前記ステータに対して相対回転することにより前記複数組のポートを選択的に連通させるロータと、を備えたロータリーバルブであり、
    前記弁機構は、前記ステータに設けられる一対の追加ポートと、前記ロータに設けられる追加溝と、を備えており、
    前記弁機構を遮断させるときは、前記複数組のポートの少なくとも1組が連通し、且つ、前記追加ポートが相互に非連通状態となる回転範囲内で前記ロータを回転させ、
    前記弁機構を開放させるときは、前記複数組のポートが非連通状態となり、且つ、前記一対の追加ポートが前記追加溝を介して相互に連通する回転位置へ前記ロータを回転させることを特徴とする液体クロマトグラフィ装置の制御方法。
  7. 前記複数組のポートは、試料を貯留させるための貯留通路が接続される一対の貯留用ポートと、前記貯留通路内へ試料を導入するための一対のローディングポートと、前記貯留通路内の試料を前記カラムへ供給するための一対のインジェクションポートと、を含み、
    前記ロータは、前記ステータに対する回転位置が第1の回転位置にあるときは前記貯留用ポートと前記ローディングポートを連通させ、第2の回転位置にあるときは前記貯留用ポートと前記インジェクションポートを連通させる溝を含み、
    前記追加溝は、前記ステータに対する前記ロータの回転位置が前記第1の回転位置と前記第2の回転位置との間の回転範囲である通常作動範囲にあるときは前記追加ポートが非連通状態となり、前記通常作動範囲から逸脱する第3の回転位置にあるときは前記追加ポートが連通状態となるように配置されており、
    前記弁機構を遮断させるときは、前記通常作動範囲内で前記ロータを回転させ、
    前記弁機構を開放するときは、前記第3の回転位置へ前記ロータを回転させることを特徴とする請求項6に記載の液体クロマトグラフィ装置の制御方法。
  8. 流体の流れを遮断する弁機構を備えるインジェクションバルブを含む液体クロマトグラフィ装置により実行される制御プログラムであって、
    前記インジェクションバルブは、複数組のポートが形成されたステータと、前記ステータに対して相対回転することにより前記複数組のポートを選択的に連通させるロータと、を備えたロータリーバルブであり、
    前記弁機構は、前記ステータに設けられる一対の追加ポートと、前記ロータに設けられる追加溝と、を備えており、
    前記複数組のポートの少なくとも1組が連通し、且つ前記一対の追加ポートが相互に遮断される回転範囲内で前記ロータを回転させる遮断ステップと、
    前記複数組のポートが非連通状態となり、且つ、前記一対の追加ポートが前記追加溝を介して相互に連通される回転位置へ前記ロータを回転させる開放ステップと、
    を液体クロマトグラフィ装置に実行させることを特徴とする制御プログラム。
  9. 前記複数組のポートは、試料を貯留させるための貯留通路が接続される一対の貯留用ポートと、前記貯留通路内へ試料を導入するための一対のローディングポートと、前記貯留通路内の試料を前記カラムへ供給するための一対のインジェクションポートと、を含み、
    前記ロータは、前記ステータに対する回転位置が第1の回転位置にあるときは前記貯留用ポートと前記ローディングポートを連通させ、第2の回転位置にあるときは前記貯留用ポートと前記インジェクションポートを連通させる溝を含み、
    前記追加溝は、前記ステータに対する前記ロータの回転位置が前記第1の回転位置と前記第2の回転位置との間の回転範囲である通常作動範囲にあるときは前記追加ポートが非連通状態となり、前記通常作動範囲から逸脱する第3の回転位置にあるときは前記追加ポートが連通状態となるように配置されており、
    前記遮断ステップは、前記通常作動範囲内で前記ロータを回転させるステップであり、前記開放ステップは、前記第3の回転位置へ前記ロータを回転させるステップであることを特徴とする請求項8に記載の制御プログラム。
  10. 複数組のポートが設けられたステータと、
    前記ステータに対して相対回転することにより、前記複数組のポートを選択的に連通させるロータと、
    前記ステータに対する前記ロータの回転位置が前記複数組のポートのうち少なくとも1組を連通させる回転位置にあるときに遮断され、前記ステータに対する前記ロータの回転位置が前記複数組のポートを非連通状態とさせる回転位置にあるときに開放される弁機構と、を備え、
    前記複数組のポートは、試料を貯留させるための貯留通路が接続される一対の貯留用ポートと、前記貯留通路内へ試料を導入するための一対のローディングポートと、前記貯留通路内の試料を他の機器へ供給するための一対のインジェクションポートと、を含み、
    前記ロータは、前記ステータに対する回転位置が第1の回転位置にあるときに前記貯留用ポートと前記ローディングポートを連通させ、第2の回転位置にあるときに前記貯留用ポートと前記インジェクションポートを連通させるための溝を含み、
    前記弁機構は、前記ステータに対する前記ロータの回転位置が前記第1の回転位置と前記第2の回転位置との間の回転範囲である通常作動範囲にあるときに遮断され、前記通常作動範囲から逸脱する第3の回転位置にあるときに開放され、
    前記弁機構は、前記ステータに設けられた一対の追加ポートと、前記ロータに設けられた追加溝と、を備え、
    前記追加ポートおよび前記追加溝は、前記ステータに対する前記ロータの回転位置が前記第3の回転位置にあるときに、前記一対の追加ポートが相互に連通するように配置されることを特徴とするインジェクションバルブ。
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