JP5646073B2 - サーボ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、サーボ制御装置に関するものである。
多くの産業用機械の駆動装置として、汎用的なサーボ制御装置が利用され、機械の用途や特性に応じて、制御ゲインなどのパラメータを調整設定することでなるべく所望の制御性能を実現している。サーボ制御装置が直接的に制御するモータには、回転モータとリニアモータとがある。この明細書では、理解を容易にするため、回転モータを取り上げて説明する。すなわち、サーボ制御装置は、制御対象の機械系を駆動するモータが例えば回転モータである場合、該回転モータへのトルク指令を、制御対象の位置や速度が目標値に追従するようにフィードバック制御による位置制御や速度制御を行って生成する。
サーボ制御装置においては、このフィードバック制御による位置制御や速度制御に用いる制御ゲインを大きくすると、目標値への追従制御精度を向上させることはできるが、大きくしすぎると逆に発振などの現象が生じ制御が不安定になる。
したがって、制御ゲインは、不安定にならない範囲でなるべく大きくするように調整設定することになるが、実際の制御対象では、ギアやボールネジなどの駆動力伝達機構や、機械共振や摩擦等を含む機械系に非線形な特性が含まれるため、発振のしやすさは、モータが駆動する機械系の速度や加減速度等の動作条件によって異なる。
そのため、従来のサーボ制御装置では、一般に、様々な運転条件で不安定にならないよう発振に対して余裕を持たせた小さい値の制御ゲインに固定的に設定している。つまり、従来のサーボ制御装置は、一定の固定値制御ゲインによる制御であり、制御内容に応じて制御ゲインを変更しない構成であるので、制御性能を更に向上させることができない。このような問題に対し、従来から種々の提案がなされている(例えば特許文献1,2等)。
すなわち、特許文献1では、位置制御で用いられるサーボ制御装置において、制御対象の停止時に制御ゲインを小さい値に切換えることにより停止時の安定性を増大させ、制御対象の動作中は相対的に制御ゲインを増大させることで、固定ゲインの制御系よりも高速高精度な制御を実現する技術が提案されている。
この特許文献1に記載のサーボ制御装置では、位置指令と位置検出値との偏差に基づき位置比例ゲイン及び位置積分ゲインを適用した位置PI制御を行って速度指令を生成し、その速度指令と速度検出値との偏差に基づき速度比例ゲイン及び速度積分ゲインを適用した速度PI制御を行ってトルク指令(電流指令)を生成している。また、予め速度レベルの設定値を定めておき、速度検出値が設定値よりも大きい場合に位置比例ゲインを相対的に高く設定し、速度検出値が設定値よりも低いときは位置比例ゲインを相対的に低い値にするよう、速度検出値に応じてゲインを切換える。すなわち、制御対象の動作が停止する近傍でだけ制御ゲインを小さくする変更を行っている。
また、特許文献2では、特許文献1とは反対に制御対象が動作している最中に制御ゲインを変更する技術が提案示されている。
すなわち、特許文献2では、位置指令を入力としてサーボ制御に理想的なモデルトルクとモデル位置とを出力するモデル演算部(規範モデル部)を備え、モデル位置と制御対象の実位置との位置偏差に位置比例ゲインを乗じた信号に基づいて、この位置偏差を小さくするようフィードバックトルク指令(偏差補償トルク)を生成し、このフィードバックトルク指令とモデルトルクとを加算してモータに対するトルク指令を生成する技術が開示されている。
この特許文献2では、スタッカークレーンと呼ばれる台車の制御を想定し、停止時の位置決め精度は高精度な制御が要求されるものの、高速状態では車輪が路面に対して滑るといった現象に制御が過敏に反応しないようにする目的から、台車の移動速度すなわちモータの速度が大きい場合は小さいときよりも位置比例ゲインを小さく変更するような制御を行っている。具体的には、検出速度や前記モデル位置の微分であるモデル速度等に基づく多項式として位置比例ゲインを定めることで、速度の大小に応じて連続的に位置比例ゲインを変化させる技術が開示されている。
特開2003−204689号公報 特開2006−79526号公報
上記のように、一般的なサーボ制御装置では、フィードバック制御系の制御ゲインを、様々な動作条件で安定に制御できるよう十分に低い制御ゲインに固定的に設定するため、制御性能を更に向上させるのが困難であった。この問題に対して提案されている特許文献1,2に記載の技術では、次のような問題がある。
まず、特許文献1に記載の技術では、制御対象の動作が停止する近傍でのみ制御ゲインを低減させるように構成しているが、制御ゲインの切換え時に位置偏差があると、ゲイン切換えに起因してトルク指令が不連続に変化する。したがって、位置偏差が大きい時点でも切換えが実行されるように条件が設定されると、切換え時に機械系に衝撃や音を発生させる。その対策として、例えばフィルタを追加するなどして、ゲイン切換え時にトルクが連続的に変化するように構成したとしても、ゲイン切換えを行うことで、指令に対する追従の速さといった特性が切換え前後で変化するため、制御対象を動作させている最中にゲイン切換えを行うと、モータのトルク自体は不連続に変化しなくても、原理的に制御対象の動作が大きく変化する。
したがって、特許文献1に記載の技術では、例えば短時間で急峻な加減速を行う位置決め動作といった特定の用途では、停止時に発振することが多いため、停止近傍でだけ制御ゲインを低減するといった制御は可能である。しかし、緩やかな加減速や一定速状態が長い運転を行う場合など、停止時以外でも発振を生じやすくなる用途に対しては、制御対象が動作している最中に制御ゲインを切換えることができないため、制御性能を向上させることができない。つまり、特許文献1に記載の技術では、様々な用途に対して、一般的な固定制御ゲインのフィードバック制御系よりも制御性能を向上させることができない。
また、特許文献2に記載の技術では、規範モデル部を備えてモデルトルクをフィードフォワード的に加算する制御系において、速度の多項式に基づいて位置比例ゲインを連続的に変化させるように構成しているが、多項式を適切に決定するのは容易でなく、またリアルタイムで計算させるのも容易でない場合がある。加えて、例えば一定速度や低速状態など発振を生じやすい条件下と、それ以外の発振を生じ難い条件下とだけで発振しないゲインを事前に把握し、発振し易い条件下でだけゲインを小さくするといった、簡単かつ確実な方法を実現しようとすると、ゲインを2つの数値として不連続に、あるいは急峻に大きな変化をさせることが考えられる。しかし、このような変化をさせるとトルク指令が不連続あるいは急峻に変化してしまい、制御対象に音や衝撃を与えるため好ましくない。したがって、この特許文献2に記載の技術では、緩やかに変化するゲインを設計する必要があるため、手間が必要であり、またゲインを急峻に大きく変化させることができないため、性能向上が限られるという問題を生じる。
すなわち、従来技術では、特定の用途では効果を発揮する場合があるものの、制御ゲインを可変にすることで性能向上が期待される様々な用途への適用を考えた場合、不都合が生じたり、性能を十分に向上できなかったりするため、適用範囲が限定される。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、制御ゲインを可変にすることにより様々な用途に対して、通常の固定制御ゲインの制御系よりも制御性能を向上させる制御を、駆動力指令の不連続や動作の急変を生ずることなく実現できるサーボ制御装置を得ることを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかるサーボ制御装置は、検出された制御対象の動作位置あるいは動作速度を表す動作検出信号と、前記制御対象の動作位置あるいは動作速度に対する目標値として上位装置から与えられる動作指令とに基づき、前記動作指令に前記制御対象の動作位置あるいは動作速度が追従するように、前記制御対象の機械系を駆動するモータに与える該駆動力を発生させる指令である駆動力指令を生成するサーボ制御装置において、前記動作指令に基づいて、該動作指令に想定した前記制御対象のモデルが所定の特性で追従するモデル動作位置あるいはモデル動作速度を表すモデル動作信号を計算し、該計算したモデル動作信号に想定した前記制御対象のモデルが一致して動作するのに必要な駆動力であるモデル駆動力を算出する規範モデル部と、前記モデル動作信号と前記動作検出信号との偏差である制御偏差に第1の制御ゲインである0次制御ゲインを乗じた値と、前記制御偏差の1階微分値に第2の制御ゲインである1次制御ゲインを乗じた値あるいは前記制御偏差の2階微分値に第3の制御ゲインである2次制御ゲインを乗じた値の少なくとも一方の値とを加算し可変補償信号として出力する可変補償演算部と、前記制御対象の動作中において、前記可変補償演算部が前記可変補償信号の演算に用いる少なくとも前記1次制御ゲインと前記2次制御ゲインとの何れか一方の制御ゲインの値を、前記モデル動作信号と前記動作検出信号と前記駆動力指令との少なくとも何れか一つに基づいて変更し前記可変補償信号の演算に反映させるゲイン変更部と、前記可変補償信号を積分する積分補償器と、前記モデル駆動力に少なくとも前記積分補償器の出力を加算し前記駆動力指令として出力する加算器とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、可変補償信号においてゲイン変更部が変更する制御ゲインが影響する信号は、全て積分補償器を通過するので、制御対象が動作している最中でも、モータへの駆動力指令や制御対象の動作を急変させることなく外乱に対する誤差の抑制効果だけを変更することができる。したがって、サーボ制御装置が用いられる様々な用途に対して柔軟に、通常の固定制御ゲインの制御系よりも高性能な制御性能を得ることができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態1によるサーボ制御装置の構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施の形態2によるサーボ制御装置の構成を示すブロック図である。 図3は、本発明の実施の形態3によるサーボ制御装置の構成を示すブロック図である。
以下に、本発明にかかるサーボ制御装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるサーボ制御装置の構成を示すブロック図である。図1において、本実施の形態1によるサーボ制御装置1aは、制御対象2の動作位置をフィードバック制御により目標値に追従させる位置制御を行う構成として、規範モデル部3と、可変補償演算部4と、積分補償器5と、トルク加算器6と、ゲイン変更部7とを備えている。
制御対象2は、構成要素の図示は省略したが、モータ(この明細書では回転モータを想定)と、このモータへの駆動電流をサーボ制御装置1a(内のトルク加算器6)からのトルク指令τrに応じて制御する電流制御部と、このモータが電流制御部からの駆動電流により、サーボ制御装置1aからのトルク指令τrに対応したトルクを発生して駆動する機械系とを備え、検出されたモータの回転位置が制御対象2の位置検出値ymとして出力される。すなわち、位置検出値ymは、フィードバック信号として、サーボ制御装置1a内の可変補償演算部4とゲイン変更部7とに入力される。なお、モータには、位置検出器と速度検出器のいずれか一方または両方が取り付けられている。位置検出値ymは、位置検出器の検出値、または、速度検出器の検出値の積分値である。
次に、サーボ制御装置1aの構成と動作について説明する。
規範モデル部3は、図示しない上位装置から動作指令としての位置指令ycが入力される。規範モデル部3は、この位置指令ycに対して想定した制御対象2のモデルが所定の伝達関数Fa(s)の特性で追従するモデル位置(モデル動作信号)yaを計算し、このように求めたモデル位置yaに想定した制御対象2のモデルが一致して動作するための理想的なトルク(モデルトルク)τaを計算する。
例えば、制御対象2のモデルとして慣性値(モデル慣性値)がJaの剛体慣性を想定した場合、規範モデル部3は、モデル位置yaの計算と、その2階微分値であるモデル加速度aaの計算とを行い、モデル加速度aaにモデル慣性値Jaを乗じることで、制御対象2の動作がモデル位置yaに一致するために必要な理想的なトルク(モデルトルク)τaを計算する。
規範モデル部3にて求められたモデル位置yaは、可変補償演算部4とゲイン変更部7とに入力される。また、規範モデル部3にて求められたモデルトルクτaは、トルク加算器6に入力される。
次に、可変補償演算部4は、減算器4aと、微分器4b,4cと、可変ゲイン乗算加算部4dとを備えている。
減算器4aは、モデル位置yaと位置検出値ymとの偏差(制御偏差)である位置偏差yeを計算する。
ye = ya − ym …(1)
この位置偏差yeは、微分器4bと可変ゲイン乗算加算部4dとに入力される。
微分器4bは、位置偏差yeの微分値である速度偏差veを計算する。
ve = d(ye)/dt …(2)
この速度偏差veは、微分器4cと可変ゲイン乗算加算部4dとに入力される。
微分器4cは、速度偏差veの微分値である加速度偏差aeを計算する。
ae = d(ve)/dt
= d(ye)/dt …(3)
この加速度偏差aeは、可変ゲイン乗算加算部4dに入力される。
可変ゲイン乗算加算部4dは、式(4)に示すように、減算器4aが求めた位置偏差yeに第1の制御ゲインである0次制御ゲインK0を乗じた値と、微分器4bが求めた速度偏差veに第2の制御ゲインである1次制御ゲインK1を乗じた値と、微分器4cが求めた加速度偏差aeに第3の制御ゲインである2次制御ゲインK2を乗じた値との加算値を可変補償値Dτとして求め、それを積分補償器5へ出力する。このときに用いる制御ゲインK0,K1,K2の各値は、それぞれ後述するゲイン変更部7から入力されるゲイン変更信号sgが指定したゲイン値である。
Dτ = K0・ye + K1・ve + K2・ae …(4)
なお、可変補償演算部4は、図1では、式(4)に対応させた構成として示したが、式(4)と等価な演算を行えればよいのであり、その構成は特に限定されるものでない。例えば、モデル位置yaの微分値をモデル速度va、モデル速度vaの微分値をモデル加速度aa、位置検出値ymの微分値を検出速度vm、検出速度vmの微分値を検出加速度amとして計算し、可変補償値Dτを次式(5)のように計算する構成としても、全く同じ効果を持つことは明白である。
Dτ = K0・ya + K1・va + K2・aa
−K0・ym − K1・vm − K2・am …(5)
また、式(4)に示した可変ゲイン乗算加算部4dの演算は、新たな制御ゲインK1’,K0’を用いて、次式(6)のようにカスケード構造の演算としてもよい。
Dτ = K2(ae + K1’(ve + K0’・ye)) …(6)
この式(6)において、K1’・K2をK1に、K0’・K1’・K2をK0に置き換えると、後述する式(7)および式(8)と等価な関係になり、全く同様な効果を得ることができる。また、各制御ゲインの大きさを物理量として把握しやすくなり、実装が容易になる場合がある。
次に、積分補償器5は、可変補償演算部4にて演算された式(4)で示される可変補償値Dτを時間積分してその積分特性に応じた偏差補償トルクτbを求め、それをトルク加算器6へ出力する。そして、トルク加算器6は、モデルトルクτaに偏差補償トルクτbを加算してトルク指令τrを出力する。トルク指令τrは、制御対象2内の電流制御部とゲイン変更部7とに入力される。
ここで、積分補償器5が求める偏差補償トルクτbは、式(7)で示される。なお、式(7)において、sはラプラス演算子である。
τb = (1/s)(K0 + K1・s + K2・s^2)ye …(7)
そして、可変補償演算部4と積分補償器5とを併せた、モデル位置yaと位置検出値ymとの偏差(位置偏差)yeに基づいて偏差補償トルクτbの計算を行うまでの機能部を、フィードバック補償部と称すれば、フィードバック補償部の伝達関数τb/yeは、式(7)から、次の式(8)と求められる。
τb/ye = K0/s + K1 + K2・s …(8)
すなわち、フィードバック補償部の伝達関数τb/yeは、一般的なPID制御と同様であり、0次制御ゲインK0を位置積分ゲイン、1次制御ゲインK1を位置比例ゲイン、2次制御ゲインK2を位置微分ゲインすなわち速度比例ゲインとしたものと等価であることが解る。
そうすると、フィードバック補償部において式(8)と等価な通常の位置PID制御をそのまま使用し、ゲイン変更部7の作用により各制御ゲインを変更した場合を考えると、変更した時点において位置偏差yeが0でなければ、1次制御ゲインK1の変更によって、あるいは位置偏差yeの微分値(速度偏差)veが0でなければ2次制御ゲインK2の変更により、制御ゲインを変更した時点で偏差補償トルクτbが不連続に変化する。したがって、位置指令ycの速度や加速度が変化した直後の過渡的状態で位置偏差が変動する時点においてゲインの切換えを行うと、トルク指令τrが不連続に変化し、制御対象2に音や振動を発生させる原因となる。
それに対して本実施の形態1では、可変補償演算部4においてゲイン変更部7で変更される制御ゲインの全てを用いて可変補償値Dτを演算し、その変更される制御ゲインの全てを反映した可変補償値Dτを積分補償器5で積分して偏差補償トルクτbを演算する構成としている。
すなわち、本実施の形態1では、可変補償値Dτにおいてゲイン変更部7で変更する制御ゲインが影響する信号は、全て積分補償器5を通過する構成である。したがって、ゲイン変更時に可変補償値Dτが不連続に変化しても、積分補償器5の出力である偏差補償トルクτbは連続的に変化することになる。換言すれば、伝達関数としては通常のPID制御と全く同じものであるが、ゲイン切換えにより制御ゲインを不連続に変更しても、全くトルク指令τrに不連続を発生させない切換え制御を実現できる。
さて、ゲイン変更部7は、モデル位置yaと位置検出値ymとトルク指令τrとの全部または一部に基づき、所定の条件判断や計算式により、可変補償演算部4で用いる制御ゲインK0,K1,K2の各値を、全部をセットとして、または、個別に、決定し、その決定した値をゲイン変更信号sgにより可変補償演算部4に通知し設定する。
例えば、可変補償演算部4で用いる制御ゲインK0,K1,K2を、サーボ制御装置を適用する機械系の特性や用途によって変更する場合、ゲイン変更部7は、モデル位置yaと位置検出値ymとの偏差やそれにフィルタ操作を行った信号が、設定した閾値よりも大きい場合は、通常条件よりも高ゲインを選択する高ゲイン条件と判断し、その条件判断に対応したゲイン変更信号sg(例えば論理値“0”、“1”の信号)を可変補償演算部4に出力する。
可変補償演算部4は、ゲイン変更信号sgが、論理値“0”の信号であれば、例えば制御ゲインK0,K1,K2の各値を変更せず所定の固定値を用いる一方、ゲイン変更信号sgが、論理値“1”の信号であれば、例えば制御ゲインK0,K1,K2の各値をセットとして変更した所定値を用いる。
また、ゲイン変更部7は、その判断結果に応じて例えば変更倍率といった予め定めた数値を用い、高ゲイン条件の制御ゲインK0、K1、K2が後述する速度応答周波数ωscや零点等を考慮した所定の関係を持つように演算しその演算値をゲイン変更信号sgにより可変補償演算部4に設定する。なお、通常条件と高ゲイン条件の各制御ゲインの基になる上記の変更倍率といった値は、各条件において発振等の問題を生じないように、各条件での試験等によって決定するものである。
あるいは、サーボ制御装置の別の適用用途においては、ゲイン変更部7は、トルク指令τrの絶対値が所定の閾値よりも小さい場合は無負荷状態と判断して通常条件の制御ゲインよりも低ゲインを選択する低ゲイン条件と判断し、その条件判断に対応したゲイン変更信号sgを可変補償演算部4に出力し、その低ゲインの制御ゲインを可変補償演算部4に設定する。
一般に、高速高精度な制御を実現するためには、制御対象2の動作位置や動作速度のフィードバック制御を行う制御(位置制御や速度制御)での制御ゲインを大きくする必要があるが、逆に大きくしすぎると発振などの不安定化を誘発するため、不安定化を発生させない範囲に制御ゲインを大きくする必要がある。この発振のし易さは速度や加速度などの動作条件に応じて変化する。
この問題に対し本実施の形態1では、ゲイン変更部7によるゲイン変更結果の全ては積分補償器5を経由して偏差補償トルクτbの計算に反映されるので、ゲイン変更部7による条件に応じたゲイン変更が、そのゲイン切換え時点に不連続が生ずるという問題を生ずることなく行える。その結果、例えば、誤差が大きくなりやすい場合、あるいは発振し難い条件の場合だけ、制御ゲインを大きくし、それ以外の場合は安定性を重視して制御ゲインを小さくすることが可能となり、安定的に高速高精度な制御が実現できる。
なお、一般的なサーボ制御装置においては、エンコーダで検出した位置検出値を2階微分した加速度信号にはノイズが多く含まれているため、主要な制御動作に利用されることは少ないが、本実施の形態1では、上記のように加速度信号の成分は必ず積分補償器5で積分されて速度比例制御と等価な特性として用いられるため、結果的にトルク指令への上記ノイズの影響は大きくならない。
次に、ゲイン変更部7における各ゲインの決定方法とその作用効果について説明する。
上記の説明では、式(8)を用いて位置のPID制御として説明した。ここで、一般的なプロセス制御などで用いられるPID制御の場合、通常、比例ゲインを基本として積分ゲインや微分ゲインが補助的に用いられることが多い。
一方、モータのサーボ制御で用いられる場合、実際の実装形態としては、位置PID制御と等価な速度制御と位置制御のカスケード制御といった形で実装されることも多く、速度比例ゲインと制御対象2の慣性とで定まる速度応答周波数ωscを基準に、積分の折れ点周波数や位置制御の応答周波数が、その数分の1になるように定めることで良好な外乱応答特性を得るようにしている。
これに対し本実施の形態1においては、位置偏差yeの2階微分値、すなわち加速度偏差aeに2次制御ゲインK2を乗じた値が加算された信号を積分補償器5で積分することで、2次制御ゲインK2が上述のように一般的な位置微分ゲインすなわち速度比例ゲインに相当する作用を行う。
したがって、ゲイン変更部7は、上述した条件判断に基づき各条件で安定するように、例えば上述の変更倍率に基づいて2次制御ゲインK2を変更するとともに、設定あるいは推定した制御対象2の慣性値Jで2次制御ゲインK2を除した値である速度応答周波数ωscと、制御ゲインK1,K0が所定の関係を保つよう1次制御ゲインK1および0次制御ゲインK0を演算して変更することで、常に外乱応答特性を適切な設定にすることができる。
具体的には、例えば、式(8)で表される伝達関数τb/yeの零点の周波数が速度応答周波数の数分の1といった指定した比率になるように、あるいは零点に類似した指標である2次制御ゲインK2を1次制御ゲインK1で除した値w1と、1次制御ゲインK1を0次制御ゲインK0で除した値w0が速度応答周波数に対して数分の1といった所定の比率になるよう、0次制御ゲインK0および1次制御ゲインK1を計算して設定する。上記の所定の比率として通常の制御ゲインの比率を変化させないように計算してもよい。
なお、ゲイン変更部7が例えば高ゲイン条件に対応した制御ゲインK0、K1、K2の全てを記憶する記憶要素を備え、その記憶要素へ値を設定する際に、上記のような所定の関係を持つように演算するゲイン演算部を備え、ゲイン変更部7が高ゲイン条件と判断した場合はゲイン変更信号sgに基づいて制御ゲインK0、K1、K2を読み出し、可変補償演算部4に設定するよう構成してもよい。
また、サーボ制御装置を搬送装置に適用するような場合においては、ゲイン変更部7が例えばトルク指令τrおよび位置検出値ymの変化から制御対象2の慣性値Jの推定を行い、搬送物の重量が変化して慣性値Jが大きく変化した時点を検出し、速度応答周波数ωscが常に一定になるように2次制御ゲインK2を変更してもよい。
このように、2次制御ゲインK2は、外乱抑制効果や発振のし易さに大きく影響し、制御帯域と呼ばれる応答の速さを決定するものであるが、本実施の形態1では、この2次制御ゲインK2の値もトルク指令τrの不連続や制御対象2の応答の急変を発生させることなく、制御対象2の動作中に切換えることが可能になる。その結果、発振のし易さに応じて制御特性を大きく変化させながら、外乱応答特性を常に最適な状態に保つことが可能になる。
なお、ゲイン変更部7における条件判断は、本実施の形態1によるサーボ制御装置1aを適用する用途に応じて、制御ゲインの大きさを変更したい条件を経験則などに応じて適宜設定すればよく、上記のように外乱の影響の大きい条件をモデル位置yaと位置検出値ymとの偏差に基づいて判断すること以外に、一般にトルク伝達機構におけるバックラッシュに起因した発振を生じやすい条件であるトルク指令τrが小さい条件を、トルク指令τrと所定の閾値との比較により判断する、あるいは停止近傍、速度一定の条件などをモデル位置yaの微分値であるモデル速度の大きさから判断するなど、適用用途に応じて様々に設定してよい。
また、ゲイン変更部7により変更する可変補償演算部4の制御ゲインの値は、上記のような関係性を満たすことが望ましいが、その大きさは各条件での安定性を吟味し、各条件での試行錯誤で決定してよく、たとえそれらのゲインの値が制御対象2の動作中に不連続に大きく変更しても、トルク指令τrは極端に急峻な変化はしないため、条件判断の設定や変更後のゲインの設定の選択自由度が高く、例えば経験や試行錯誤による簡単に設定により、従来よりも発振を生じ難い高精度な制御を実現できる。
次に、規範モデル部3を用いるので、次のような作用効果が得られる。
規範モデル部3は、上述のように、モデルトルクτaを計算して出力するので、仮に規範モデル部3で想定した制御対象2のモデルと制御対象2の特性とが完全に一致したとすると、モデルトルクτaをトルク指令τrとして制御対象2の機械系を駆動する。これによって、制御対象2は、位置検出値ymがモデル位置yaに完全に一致するように動作する。
したがって、制御対象2の実際の特性にある程度近い特性を規範モデル部3で想定できていれば、位置指令ycに対する制御対象2の応答は、概略としては可変補償演算部4および積分補償器5からなるフィードバック補償部とは無関係に、規範モデル部3で設定した伝達関数Fa(s)で決定される。
また、位置偏差ye、速度偏差ve、加速度偏差aeといった制御偏差は、規範モデル部3で想定したモデルの制御対象2に対する誤差の影響と、制御対象2に加わる外乱の影響とにより、実際には0でない値となるが、これらの制御偏差は規範モデル部3の作用によって基本的には小さい値である。
また、速度が0でない動作中や加減速中などでも、速度一定状態や加速度一定状態が、制御時定数で決まるある程度の時間だけ続けば、可変補償演算部4および積分補償部5からなるフィードバック補償部の作用によって制御偏差はゼロになる特性を持つ。
さらに、規範モデル部3を備えるので、位置指令ycの変化に応じて制御対象2が動作している最中でも、フィードバック補償部は、基本的にはゼロに近い制御偏差に対して補償を行う。そのため、ゲイン変更部7の作用によって可変補償演算部4における制御ゲインの変更を行っても、位置指令ycに対する制御対象2の追従特性は変更しないため、制御対象2の応答を急変させないという効果を有する。
以上、説明したように、本実施の形態1では、ゲイン変更部7が可変補償演算部4における各ゲインの値を変更しても、そのゲイン切換え時にトルク指令τrの不連続を発生させることなく制御対象2の位置指令ycに対する追従特性を変化させることもないため、応答を急変させることもない。
また、規範モデル部3を備え、ゲイン変更部7がモデル位置yaと位置検出値ymとの偏差、あるいは、それにハイパスフィルタを作用させた信号などと、設定した閾値とを比較することにより、制御対象2を動作させている最中でも外乱の影響が大きいタイミングを簡単に検出できる。そして、その条件でだけ制御ゲインを大きくし、それ以外の場合は安定性を重視して制御ゲインを小さくするので、定常的な発振を抑制しながら、加減速時も含めて制御精度を向上させることができる。
したがって、本実施の形態1によれば、制御対象が動作している最中に動作条件に応じて制御ゲインを変更する場合でも、トルク指令を不連続に変化させたり、位置指令に対する応答特性を大きく変化させたりすることなく、制御ゲインを簡単かつ適切に変更できるので、幅広い用途に対応して発振による不安定化を抑制しながら制御精度を向上させることが可能になる。
また、偏差に基づいて対応する制御ゲインを変更するので、外乱の大きい場合にだけ対応する制御ゲインを大きくすることができ、幅広い用途に対応して不安定定化を抑制しながら制御精度を向上させることが可能になる。
さらに、可変補償演算部4が生成する可変補償値Dτに含まれる加速度偏差aeは必ず積分補償器5で積分されて速度偏差veと等価な特性として用いられるので、ゲイン変更部7が、可変補償演算部4が可変補償値Dτの演算に用いる制御ゲインのうち少なくとも2次制御ゲインK2の値を変更し、可変補償演算部4が、可変補償値Dτを、位置偏差yeに0次制御ゲインK0を乗じた値と、少なくとも位置偏差yeの2階微分値(加速度偏差ae)にゲイン変更部7が値を変更した2次制御ゲインK2を乗じた値とを加算して生成し、積分補償器5へ出力する構成でもよい。
この構成によれば、速度ゲイン相当の2次制御ゲインK2を変更して制御帯域を可変にしてもトルク指令τrを連続にすることができるので、より幅広い用途に応じて不安定化を抑制しながら制御精度を向上させることが可能になる。
加えて、可変補償演算部4が、可変補償値Drを、位置偏差yeに0次制御ゲインK0を乗じた値と、位置偏差yeの1階微分値(速度偏差ve)に1次制御ゲインK1を乗じた値と、位置偏差yeの2階微分値(加速度偏差ae)に2次制御ゲインK2を乗じた値とを加算して生成し、ゲイン変更部7が、2次制御ゲインK2を制御対象2の慣性値で除した値に基づいて、可変補償演算部4が可変補償値Drの演算に用いる0次、1次および2次の各制御ゲインのうち少なくとも一つの制御ゲインの値を変更する構成でもよい。
この構成によれば、速度ゲイン相当の2次制御ゲインK2を変更して制御帯域を可変にしてもトルク指令τrを連続にすることができるので、条件に応じて外乱抑制効果が常に適切になるよう2次制御ゲインK2を変更することが可能になる。
実施の形態2.
図2は、本発明の実施の形態2によるサーボ制御装置の構成を示すブロック図である。なお、図2では、図1(実施の形態1)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、本実施の形態2に関わる部分を中心に説明する。
図2において、本実施の形態2によるサーボ制御装置1bは、制御対象2の動作位置をフィードバック制御により目標値に追従させる位置制御を行う構成として、規範モデル部3と、可変補償演算部10と、積分補償器11と、トルク加算器12と、固定ゲイン補償部13と、ゲイン変更部14とを備えている。制御対象2及び規範モデル部3は、実施の形態1にて説明したので、ここではその説明を省略する。
可変補償演算部10は、減算器10aと、微分器10bと、可変ゲイン乗算加算部10cとを備えている。
減算器10aは、実施の形態1での減算器4aと同様に、モデル位置yaと位置検出値ymとの偏差である位置偏差yeを計算する。この位置偏差yeは、微分器10bと可変ゲイン乗算加算部10cと固定ゲイン補償部13とに入力される。
微分器10bは、実施の形態1での微分器4bと同様に、位置偏差yeの微分値である速度偏差veを計算する。この速度偏差veは、可変ゲイン乗算加算部10cに入力される。
可変ゲイン乗算加算部10cは、式(9)に示すように、モデル位置yaと位置検出値ymとの偏差である位置偏差yeに0次制御ゲインK0を乗じた値と、位置偏差yeの微分である速度偏差veに1次制御ゲインK1を乗じた値との加算値を可変補償値Dτとして求め、それを積分補償器11へ出力する。このときに用いる制御ゲインK0,K1の値は、後述するゲイン変更部14から入力されるゲイン変更信号sgが指定したゲイン値である。
Dτ = K0・ye + K1・ve …(9)
次に、積分補償器11は、可変補償演算部10にて演算された式(9)で示される可変補償値Dτを時間積分しその積分特性に応じた可変補償トルクτiを求め、それをトルク加算器12へ出力する。この可変補償トルクτiは、次の式(10)で示される。なお、式(10)において、sはラプラス演算子である。
τi = (1/s)(K0 + K1・s)ye …(10)
また、固定ゲイン補償部13は、例えば式(11)に示す微分補償の演算を行って固定補償トルクτcを求め、それをトルク加算器12へ出力する。すなわち、固定ゲイン補償部13は、モデル位置信号yaと位置検出値ymとの偏差である位置偏差yeに対し、固定ゲインである速度ゲインKvを用い、微分と速度ゲインKvの乗算とを作用させて固定補償トルクτcを求める。
τc = (Kv・s)ye …(11)
なお、固定ゲイン補償部13は、微分補償に代えて比例微分補償等によって固定補償トルクτcを求めてもよい。
そして、トルク加算器12は、制御対象2へのトルク指令τrを、モデルトルクτaに可変補償トルクτiと固定補償トルクτcとを加算して生成する。
次に、本実施の形態2によるゲイン変更部14は、符号は違えてあるが実施の形態1のゲイン変更部7と同様の方法で、モデル位置yaと位置検出値ymとトルク指令τrとの全部または一部に基づき、所定の条件判断や計算式により、可変補償演算部10で用いる制御ゲインK0,K1の各値を、全部をセットとして、または、個別に、決定し、その決定した値をゲイン変更信号sgにより可変補償演算部10に通知し設定する。
すなわち、ゲイン変更部14は、実施の形態1のゲイン変更部7と同様に、モデル位置yaと位置検出値ymとトルク指令τrとに基づき、モデル位置yaと位置検出値ymとの偏差や、それにフィルタを作用させた信号が閾値よりも大きい場合は、通常条件よりも高ゲインを選択する高ゲイン条件と判断し、この条件判断に対応したゲイン変更信号sg(例えば論理値“0”、“1”の信号)を可変補償演算部10に出力する。
可変補償演算部10は、ゲイン変更信号sgが、論理値“0”の信号であれば、例えば制御ゲインK0,K1の各値を変更せず所定の固定値を用いる一方、ゲイン変更信号sgが、論理値“1”の信号であれば、例えば制御ゲインK0,K1の各値をセットとして変更した所定値を用いる。
また、ゲイン変更部14は、その判断結果に応じて予め記憶させた高ゲイン条件での通常よりも高いゲイン値である0次制御ゲインK0及び1次制御ゲインK1の各値をセットで、または、個別に、ゲイン変更信号sgを用いて可変補償演算部10に設定する。
あるいは、サーボ制御装置の別の適用用途においては、ゲイン変更部14は、トルク指令τrの絶対値が所定の閾値よりも小さい場合は無負荷状態と判断し、通常条件のゲインよりも低ゲインを選択する低ゲイン条件と判断し、その条件判断に対応したその低ゲインの制御ゲインK0,K1の各値をセットで、または、個別に、ゲイン変更信号sgを用いて可変補償演算部10に設定する。
ここで、本実施の形態2では、上記のように、可変補償トルクτiと固定補償トルクτcとの和によってフィードバック補償を行うので、この和を実施の形態1にて説明した偏差補償トルクτbと記述すると、式(10)及び式(11)により、本実施の形態2での偏差補償トルクτbは、次式(12)で表される。
τb = τi + τc
= (1/s)(K0 + K1・s)ye
+ (Kv・s)ye …(12)
そうすると、式(12)から、位置偏差yeから偏差補償トルクτbを介したトルク指令τrまでの伝達関数τb/yeは、次の式(13)と求められる。
τb/ye = K0/s + K1 + Kv・s …(13)
すなわち、位置偏差yeから偏差補償トルクτbを介したトルク指令τrまでの伝達関数τb/yeは、実施の形態1における式(8)や一般的なPID制御と同様である。したがって、本実施の形態2においては、可変補償演算部10における0次制御ゲインK0を位置積分ゲインとし、1次制御ゲインK1を位置比例ゲインとし、固定ゲイン補償部13における速度ゲインKvを位置微分ゲインすなわち速度比例ゲインとしたものと等価であることが解る。
本実施の形態2によるサーボ制御装置1bは、以上のように構成されているので、実施の形態1と同様に、ゲイン変更部14の作用により、制御対象2の特性や用途に応じて、経験則や試行錯誤に基づいて設定した条件に応じて、例えば誤差が大きくなりやすい場合だけ、あるいは発振し難い場合に制御ゲインが相対的に大きくなるようにし、それ以外の場合は安定性を重視して制御ゲインを小さくするように、急変の問題を回避しながら切換えることで、安定に高速高精度な制御が実現できる。
そのとき、可変補償演算部10においてゲイン変更部14により変更された制御ゲインを用いて演算した可変補償値Dτを、次段の積分補償器11で積分する構成としているので、ゲイン変更時に可変補償値Dτが不連続に変化したとしても、積分補償器11の出力である可変補償トルクτiやトルク指令τrは連続的に変化する。すなわち、ゲイン変更を考慮しない伝達関数としては通常のPID制御と全く同じであるが、ゲイン切換え時に全くトルク指令τrに不連続を発生させない切換え制御を実現できる。
また、位置指令ycを入力とする規範モデル部3を備えるので、位置指令ycの変化に応じて制御対象2が動作している最中において、ゲイン変更部14の作用によって可変補償演算部10における可変制御ゲインの変更を行っても、実施の形態1と同様に、制御対象2の応答を急変させないという効果を有する。
ここで、実施の形態1では、3つの制御ゲインK0,K1,K2の全てがゲイン変更部7の変更対象である場合を示している。本実施の形態2では、その3つの制御ゲインK0,K1,K2中の2次制御ゲインK2は、固定ゲイン補償部13が位置偏差yeから直接的に適用する速度ゲインKvに相当している。つまり、本実施の形態2では、速度ゲインKvは、固定値であり、ゲイン変更部14での変更対象ではない。
これによって、実施の形態1に比べると実装面で簡単という利点がある一方で、一般に制御帯域と呼ばれる応答の速さや、制御系の高周波数領域の特性はほぼ固定値となり、位置比例ゲインや位置積分ゲインに相当する特性、すなわち低周波数領域の特性のみ可変としている。したがって、実施の形態1に比べると実現可能な範囲が狭いものの、外乱の影響が大きい時点でのみ制御ゲインを大きくすることで、不安定化による振動をなるべく抑制しながら制御精度を向上させるような制御を実現することができる。
よって、本実施の形態2においても、実施の形態1と同様に、制御対象が動作している最中に動作条件に応じて制御ゲインを変更する場合でも、トルク指令を不連続に変化させたり、位置指令に対する応答特性を大きく変化させたりすることなく、制御ゲインを簡単かつ適切に変更できるので、幅広い用途に対応して発振による不安定化を抑制しながら制御精度を向上させることが可能になる。
実施の形態3.
図3は、本発明の実施の形態3によるサーボ制御装置の構成を示すブロック図である。図3において、本実施の形態3によるサーボ制御装置1cは、制御対象20の動作速度をフィードバック制御により目標値に追従させる速度制御を行う構成として、規範モデル部21と、可変補償演算部22と、積分補償器23と、トルク加算器24と、ゲイン変更部25とを備えている。
制御対象20は、構成要素の図示は省略したが、モータと、このモータへの駆動電流をトルク加算器24からのトルク指令τrに応じて制御する電流制御部と、このモータが電流制御部からの駆動電流によりトルク指令τrに対応したトルクを発生して駆動する機械系とを備え、検出されたモータの回転速度が制御対象20の速度検出値vmとして出力される。速度検出値vmは、フィードバック信号として、可変補償演算部22とゲイン変更部25とに入力される。なお、モータには、速度検出器と位置検出器のいずれか一方または両方が取り付けられている。速度検出値vmは、速度検出器の検出値、または、位置検出器の検出値の微分値である。
規範モデル部21は、図示しない上位装置から動作指令としての速度指令vcが入力される。規範モデル部21は、この速度指令vcに対し想定した制御対象20のモデルが所定の伝達関数Fa(s)の特性で追従するモデル速度(モデル動作信号)vaを計算し、このように求めたモデル速度vaに想定した制御対象20のモデルが一致して動作するための理想的なトルク(モデルトルク)τaを計算する。
例えば、制御対象20のモデルとして慣性値(モデル慣性値)がJaの剛体慣性を想定した場合、規範モデル部21は、モデル速度vaの計算と、その微分値であるモデル加速度aaの計算とを行い、モデル加速度aaにモデル慣性値Jaを乗じることで、制御対象20の動作がモデル速度vaに一致するために必要なトルク(モデルトルク)τaを計算する。
規範モデル部21にて求められたモデル速度vaは、可変補償演算部22とゲイン変更部25とに入力される。また、規範モデル部21にて求められたモデルトルクτaは、トルク加算器24に入力される。
次に、可変補償演算部22は、減算器22aと、微分器22bと、可変ゲイン乗算加算部22cとを備えている。
減算器22aは、モデル速度vaと速度検出値vmとの偏差(制御偏差)である速度偏差veを計算し、微分器22bと可変ゲイン乗算加算部22cとに出力する。
微分器22bは、実施の形態1での微分器4cと同様に、速度偏差veの微分値である加速度偏差aeを計算し、可変ゲイン乗算加算部22cに出力する。
可変ゲイン乗算加算部22cは、式(14)に示すように、モデル速度vaと速度検出値vmとの偏差である速度偏差veに0次制御ゲインK0を乗じた値と、速度偏差veの微分値である加速度偏差aeに1次制御ゲインK1を乗じた値との加算値を可変補償値Dτとして求め、それを積分補償器23へ出力する。このときに用いる制御ゲインK0,K1の値は、後述するゲイン変更部25から入力されるゲイン変更信号sgが指定したゲイン値である。
Dτ = K0・ve + K1・ae …(14)
次に、積分補償器23は、可変補償演算部22にて演算された式(14)で示される可変補償値Dτを時間積分してその積分特性に応じた偏差補償トルクτbを求め、それをトルク加算器24へ出力する。そして、トルク加算器24は、モデルトルクτaに偏差補償トルクτbを加算してトルク指令τrを出力する。トルク指令τrは、制御対象20内の電流制御部とゲイン変更部25とに入力される。
ここで、積分補償器23が求める偏差補償トルクτbは、次の式(15)で表される。
τb = (1/s)(K0 + K1・s)ve …(15)
なお、式(15)において、sはラプラス演算子である。そして、式(15)から、速度偏差veに基づいて偏差補償トルクτbの計算を行うまでの演算経路の伝達関数τb/veは、次の式(16)と求められる。
τb/ve = K0/s + K1 …(16)
すなわち、本実施の形態3でのフィードバック補償の伝達関数は、一般的な速度PI制御と同様であり、0次制御ゲインK0を速度積分ゲイン、1次制御ゲインK1を速度比例ゲインとしたものと等価であることが解る。
次に、本実施の形態3によるゲイン変更部25は、モデル速度vaと速度検出値vmとトルク指令τrとの全部または一部に基づき、所定の条件判断や計算式により、可変補償演算部22で用いる制御ゲインK0,K1の各値を、全部をセットとして、または、個別に、決定し、その決定した値をゲイン変更信号sgにより可変補償演算部22に通知し設定する。
ゲイン変更部25は、例えば、モデル速度vaと速度検出値vmとの偏差が所定の閾値よりも大きい場合は、通常条件よりも高ゲインを選択する高ゲイン条件と判断し、その条件判断に対応したゲイン変更信号sg(例えば論理値“0”、“1”の信号)を可変補償演算部22に出力する。
可変補償演算部22は、ゲイン変更信号sgが、論理値“0”の信号であれば、例えば制御ゲインK0,K1の各値を変更せず所定の固定値を用いる一方、ゲイン変更信号sgが、論理値“1”の信号であれば、例えば制御ゲインK0,K1の各値をセットとして変更した所定値を用いる。
また、ゲイン変更部25は、その判断結果に応じて高ゲイン条件の1次制御ゲインK1を所定の大きな値に変更し、1次制御ゲインK1を制御対象20の慣性値Jで除した値に基づいて、所定の関係を保つように0次制御ゲインK0を演算し、ゲイン変更信号sgを用いて可変補償演算部22に設定する。これによって、常に外乱応答特性を適切な状態に保つことができる。
あるいは、サーボ制御装置の別の適用用途においては、ゲイン変更部25は、トルク指令τrの絶対値が所定の閾値よりも小さい場合には無負荷状態と判断して通常条件のゲインよりも低ゲインを選択する低ゲイン条件と判断し、その条件判断に対応したゲイン変更信号sgを可変補償演算部22に出力し、その低ゲインの制御ゲインを可変補償演算部22に設定する。
以上のように、本実施の形態3によれば、速度指令vcを入力とする規範モデル部21を備えるので、速度指令vcの変化に応じて制御対象20が動作している最中において、ゲイン変更部25の作用により可変補償演算部22における制御ゲインの変更が行われても、実施の形態1と同様に、制御対象20の応答を急変させないという効果が得られる。
また、ゲイン変更部25の作用により可変補償演算部22における制御ゲインを変更しても、可変補償演算部22においてその変更された制御ゲインを用いて演算した可変補償値Dτを、次段の積分補償器23にて積分する構成としているので、ゲイン変更時に可変補償値Dτが不連続に変化したとしても、積分補償器23の出力である偏差補償トルクτbは連続的に変化する。すなわち、ゲイン変更を考慮しない伝達関数としては通常の速度PI制御と全く同じであるが、速度比例ゲインを切換えた場合にも全くトルク指令τrに不連続を発生させない切換え制御を実現できる。
よって、本実施の形態3は、速度制御の場合であるが、その速度制御においても、制御対象20が動作している最中において、動作条件に応じて制御ゲインを変更することにより、トルク指令τrを不連続に変化させたり、速度指令vcに対する応答特性を大きく変化させたりすることなく、幅広い用途に対応して不安定化を抑制しながら制御精度を向上させることが可能になる。
なお、実施の形態1〜3では、制御対象の構成要素の一つであるモータは、駆動力をトルクと表記して回転モータであることを明示しているが、本発明で言うモータは、回転モータに限定されるものではなく、リニアモータであってもよい。つまり、実施の形態1〜3の内容は、トルクを推力に置き換えれば、そのまま、制御対象の構成要素の一つであるモータがリニアモータである場合にも適用できる。これが、特許請求の範囲において、「トルク」の用語を用いずに「駆動力」の用語を用いた理由である。
以上のように、本発明にかかるサーボ制御装置は、制御ゲインを可変にすることにより様々な用途に対して、通常の固定制御ゲインの制御系よりも制御性能を向上させる制御を、駆動力指令の不連続や動作の急変を生ずることなく実現できるサーボ制御装置として有用である。
1a,1b,1c サーボ制御装置、2,20 制御対象、3,21 規範モデル部、4,10,22 可変補償演算部、4a,10a,22a 減算器、4b,4c,10b,22b 微分器、4d,10c,22c 可変ゲイン乗算加算部、5,11,23 積分補償器、6,12,24 トルク加算器、7,14,25 ゲイン変更部、13 固定ゲイン補償部。

Claims (4)

  1. 検出された制御対象の動作位置あるいは動作速度を表す動作検出信号と、前記制御対象の動作位置あるいは動作速度に対する目標値として上位装置から与えられる動作指令とに基づき、前記動作指令に前記制御対象の動作位置あるいは動作速度が追従するように、前記制御対象の機械系を駆動するモータに与える該駆動力を発生させる指令である駆動力指令を生成するサーボ制御装置において、
    前記動作指令に基づいて、該動作指令に想定した前記制御対象のモデルが所定の特性で追従するモデル動作位置あるいはモデル動作速度を表すモデル動作信号を計算し、該計算したモデル動作信号に想定した前記制御対象のモデルが一致して動作するのに必要な駆動力であるモデル駆動力を算出する規範モデル部と、
    前記モデル動作信号と前記動作検出信号との偏差である制御偏差に第1の制御ゲインである0次制御ゲインを乗じた値に、前記制御偏差の1階微分値に第2の制御ゲインである1次制御ゲインを乗じた値と、前記制御偏差の2階微分値に第3の制御ゲインである2次制御ゲインを乗じた値の一方又は両方の値を加算し可変補償信号を算出して出力する可変補償演算部と、
    前記制御対象の動作中において、前記可変補償演算部が前記可変補償信号の演算に用いる前記1次制御ゲインと前記2次制御ゲインとの何れか一方又は両方の値を、前記モデル動作信号と前記動作検出信号と前記駆動力指令とのうちの少なくとも一つに基づいて変更し前記可変補償信号の演算に反映させるゲイン変更部と、
    前記可変補償信号を積分する積分補償器と、
    前記モデル駆動力に前記積分補償器の出力を加算し前記駆動力指令として出力する加算器と
    を備えていることを特徴とするサーボ制御装置。
  2. 前記ゲイン変更部は、
    前記モデル動作信号と前記動作検出信号との偏差である制御偏差に基づいて前記制御ゲインの値を変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載のサーボ制御装置。
  3. 前記モデル動作信号および前記動作検出信号は、それぞれ前記動作位置の信号であり、前記制御偏差は位置偏差である場合において、
    前記ゲイン変更部は、
    前記2次制御ゲインの値を変更し、
    前記可変補償演算部は、
    前記可変補償信号の算出に前記2次制御ゲインを使用する場合に、前記ゲイン変更部が値を変更した前記2次制御ゲインを使用する
    ことを特徴とする請求項1に記載のサーボ制御装置。
  4. 前記モデル動作信号および前記動作検出信号は、それぞれ前記動作位置の信号であり、前記制御偏差は位置偏差である場合において、
    前記可変補償演算部は、
    前記可変補償信号を、前記制御偏差に0次制御ゲインを乗じた値に、前記制御偏差の1階微分値に1次制御ゲインを乗じた値と、前記制御偏差の2階微分値に2次制御ゲインを乗じた値とを加算して生成し、
    前記ゲイン変更部は、
    前記2次制御ゲインを前記制御対象の慣性値で除した値に基づいて、前記可変補償演算部が前記可変補償信号の演算に用いる前記0次、前記1次および前記2次の各制御ゲインのうち少なくとも一つの制御ゲインの値を変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載のサーボ制御装置。
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