JP5644725B2 - トランシーバ - Google Patents

トランシーバ Download PDF

Info

Publication number
JP5644725B2
JP5644725B2 JP2011200637A JP2011200637A JP5644725B2 JP 5644725 B2 JP5644725 B2 JP 5644725B2 JP 2011200637 A JP2011200637 A JP 2011200637A JP 2011200637 A JP2011200637 A JP 2011200637A JP 5644725 B2 JP5644725 B2 JP 5644725B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
period
signal
dominant
communication path
level
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011200637A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013062724A (ja
Inventor
英樹 加島
英樹 加島
岸上 友久
友久 岸上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2011200637A priority Critical patent/JP5644725B2/ja
Publication of JP2013062724A publication Critical patent/JP2013062724A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5644725B2 publication Critical patent/JP5644725B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Transceivers (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Description

本発明は、クロック成分を含む伝送路符号を用いて符号化された信号を、バス通信路を介して受信可能なトランシーバに関する。
従来、車両に搭載される通信システムとして、CAN(Controller Area Network)やLIN(Local Interconnect Network)等、バス通信路を利用するものが知られている(非特許文献1参照)。
この種の通信システムにおいて効率の良い通信を行うには、バス通信路を介して信号を送受信するために各ノードに設けられるトランシーバの動作を、互いに同期させることが望ましい。
このような同期を実現する手法の一つとして、いずれか一つのノードが、クロック成分を含む伝送路符号を用いて符号化された信号を単線のバス通信路へ送信し、他のノードは、バス通信路上の信号から抽出されるクロック成分に従ってトランシーバを動作させるものが知られている。このような通信システムでは、クロック成分を送信する側のノードから他のノードへ、単線のバス通信路を介してクロック成分とデータとを重畳して送信することができる。
佐藤道夫著「車載ネットワークシステム徹底解説」CQ出版株式会社、2005年12月1日発行
ところで、前述したように、バス通信路にクロック成分とデータとを重畳して送信する通信システムにおいては、クロック成分を送信する側のノードから他のノードへデータを送信可能であるが、クロック成分を受信する側のノードからもデータを送信できるようにしたいという要望があった。
本発明は、バス通信路にクロック成分とデータとを重畳して送信する通信システムにおいて、クロック成分を受信する側のノードからのデータ送信を可能とするためのトランシーバを提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載のトランシーバは、マスタノード及びスレーブノードを備える通信システムにおいて、スレーブノードに用いられる。この通信システムにおいて、マスタノードとは、信号レベルがレセッシブレベルからドミナントレベルへ定期的に変化する伝送路符号を用いて符号化された信号(クロック成分とデータとが重畳された信号)を、バス通信路へ送信するノードのことである。具体的には、この伝送路符号では、ドミナントレベルが第1の期間継続する波形(レセッシブ波形)でレセッシブ値が表現され、ドミナントレベルが第1の期間よりも長い第2の期間継続する波形(ドミナント波形)でドミナント値が表現される。また、この通信システムにおいて、スレーブノードとは、マスタノードによって送信された信号(クロック成分とデータとが重畳された信号)をバス通信路を介して受信するノードのことである。
そして、このトランシーバでは、エッジ検出手段が、バス通信路上の信号レベルがレセッシブレベルからドミナントレベルへ変化する注目エッジを検出する。さらに、出力手段が、エッジ検出手段により注目エッジが検出されてから第1の期間が経過する前に、第2の期間よりも短い第3の期間継続してドミナントレベルの信号をバス通信路へ出力することで、ドミナント値の信号をバス通信路へ送信する。
このようなトランシーバを備えるスレーブノードによれば、マスタノードから出力されるレセッシブ波形にドミナントレベルの信号を重畳することで、ドミナント波形をバス通信路上に形成することができ、これによりドミナント値の信号をバス通信路へ送信することができる。このため、スレーブノードは、マスタノードからレセッシブ波形が継続的に出力されている状態において、ドミナントレベルの信号を重畳するか否かによりドミナント値及びレセッシブ値の信号をバス通信路へ送信することができる。したがって、このようなスレーブノードを備える通信システムによれば、マスタノードから送信される信号において定期的に発生する注目エッジ(クロック成分)を維持しつつ、スレーブノードからのデータ送信を実現することができる。
しかも、重畳用のドミナントレベルの信号が出力される期間(第3の期間)を、ドミナント波形においてドミナントレベルが継続する期間(第2の期間)よりも短くしているため、バス通信路上に形成されるドミナント波形のずれを生じにくくすることができる。すなわち、バス通信路上で注目エッジが発生した時点と、スレーブノードがその注目エッジを検出してドミナントレベルの信号の出力を開始する時点との間には、タイムラグが生じる。このため、仮に、マスタノードから出力されるドミナント波形においてドミナントレベルが継続する期間(第2の期間)と同じ期間継続してドミナントの信号をスレーブノードから出力したとすると、バス通信路上のドミナント波形においてドミナントレベルからレセッシブレベルへ変化するタイミングが、タイムラグの分遅れてしまう。これに対し、本発明のトランシーバでは、重畳用のドミナントレベルの信号が出力される期間(第3の期間)を、ドミナント波形においてドミナントレベルが継続する期間(第2の期間)よりも短くしているため、タイムラグの影響を抑制することができる。
ところで、請求項2に記載のように、クロック発生手段がカウント用クロックを発生し、算出手段が、エッジ検出手段により注目エッジが検出されてから次の注目エッジが検出されるまでの間隔であるエッジ間隔を、カウント用クロックを用いてカウントし、そのカウント値を用いて算出される第2の期間を基準に第3の期間を算出し、出力手段が、算出手段により算出された第3の期間継続してドミナントレベルの信号をバス通信路へ出力するようにしてもよい。このようにすれば、カウント用クロックを用いた簡単な構成でエッジ期間を測定することができ、カウント用クロックの周期にばらつきがある場合にも、そのばらつきの傾向に応じた第3の期間を算出することができる。したがって、第3の期間を固定の期間とする場合と比較して、カウント用クロックの周期のばらつきに対する通信の安定性を高めることができる。
車載通信システムの概略構成を示すブロック図。 (a)はバス通信路で使用する伝送路符号の構成、(b)はバス通信路を介して送受信されるフレームの構成、(c)はUARTが送受信するブロックデータの構成を示す説明図。 マスタノード、スレーブノードの構成を示すブロック図。 符号化復号化部の構成を示すブロック図。 (a)はバス通信路上のレセッシブ波形、(b)はスレーブのトランシーバが出力する重畳用のロウレベルの信号、(c)はバス通信路上のドミナント波形を示す説明図。 タイミング生成部の構成を示すブロック図。 スレーブのトランシーバでビットごとに実行される処理のフローチャート。
以下に本発明の実施形態を図面とともに説明する。
<全体構成>
図1は、車両に搭載され、ボデー系のアプリケーションを実現する電子制御装置(ボデー系ECU)や、車両の状態を検出したり車両の状態を制御したりするために設けられた関連機器(ライト、センサ等)からなるノード3を、単線のバス状の通信路(以下「バス通信路」という。)5を介して相互に接続した通信システム1の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、通信システム1を構成するノード3のうち、ボデー系ECUとしては、ボデー・ワイパECU、シートECU、スライドドアECU、ミラーECU、バックドアECU、チルテレ(電動ステアリング位置調整装置)ECU等があり、一方、関連機器としては、ライトSW、ワイパSW、ライトセンサ、レインセンサ等がある。
<バス通信路>
バス通信路5は、異なるノード3からハイレベルの信号とロウレベルの信号とが同時に出力されると、バス通信路5上の信号レベルがロウレベルとなるように構成されており、この機能を利用してバス調停を実現する。つまり、バス通信路5上の信号レベルは、ロウレベルが優性(ドミナント)レベルであり、ハイレベルが劣性(レセッシブ)レベルである。
ここで図2(a)は、バス通信路5で使用する伝送路符号を示す説明図である。この伝送路符号は、信号レベルがハイレベルからロウレベルへ定期的に(ビット単位で)変化し、ビットの途中で信号レベルがロウレベルからハイレベルに変化するPWM符号であり、ドミナントの値(本実施形態では0に対応)及びレセッシブの値(本実施形態では1に対応)の二値が2種類のデューティ比で表現される。通信システム1では、このようなPWM符号を用いて、クロック成分とデータとが重畳された信号がバス通信路5を介して送受信される。
具体的には、ロウレベルの期間とハイレベルの期間との比が1:1の波形(ドミナント波形)でドミナントの値が表現され、ロウレベルの期間とハイレベルの期間との比が1:4の波形(レセッシブ波形)でレセッシブの値が表現される。つまり、ドミナント波形におけるロウレベルの期間が1ビット(クロック成分の周期)の50%、レセッシブ波形におけるロウレベルの期間が1ビットの20%にそれぞれ設定されており、バス通信路5上でレセッシブとドミナントとが衝突すると、ドミナントが調停勝ちするようにされている。
また、図2(b)は、ノード3間の通信に使用するフレームの構成を示す説明図である。図2(b)に示すように、フレームは、送信を許可するデータを指定するためのヘッダと、ヘッダによって指定されたデータを送信するための可変長のレスポンスからなる。このうち、ヘッダは、送信を許可するデータの識別子(ID)からなり、IDの値に応じて、バス調停で勝ち残るように設定されている。一方、レスポンスは、データ以外に、データ(レスポンス)のサイズを示すサイズ情報、エラーの有無をチェックするためのCRC符号が少なくとも含まれている。
<ノード共通>
図1に示すように、通信システム1では、ノード3の一つ(ここではボデー・ワイパECU)をマスタ3a、他のノードをスレーブ3bとして、マスタ3aがヘッダを送信することによって、送信を許可するデータ(ひいてはデータの送信元となるスレーブ3b)を順次指定し、ヘッダによって指定されたデータの送信元となるスレーブ3bがレスポンス(データ)を送信するポーリング(定期通信)と、マスタ3aからの指示によらずスレーブ3bが自律的に通信を制御するイベント通信とを実行する。
<マスタ>
図3に示すように、マスタ3aは、バス通信路5を介した他ノード3との通信によって得られた情報等に基づき、自ノード3に割り当てられた各種処理を実行する信号処理部10と、信号処理部10から供給されるNRZ符号の送信データTXDを、入力端子PIを介して取り込み、取り込んだ送信データTXDをPWM符号に符号化したものを送信データTXとして通信端子PTを介してバス通信路5へ出力するとともに、バス通信路5から通信端子PTを介して取り込んだ受信データRXをPWM符号からNRZ符号に復号化したものを受信データRXDとして出力端子POを介して信号処理部10へ供給するトランシーバ20とを備えている。なお、トランシーバ20は、入力端子PI、出力端子PO、通信端子PTの他に、信号処理部10から供給される基準クロックCKを取り込むためのクロック端子PCを備えている。
<<信号処理部>>
マスタ3aの信号処理部10は、CPU、ROM、RAM、IOポート等からなる周知のマイクロコンピュータ(マイコン)を中心に構成され、更に、調歩同期(非同期)方式のシリアル通信を実現するUART(汎用非同期受信・送信機:Universal Asynchronous Receiver Transmitter )11と、当該信号処理部10を動作させるための動作クロックや、UART11の通信速度と同じ速度(本実施形態では20Kbps)に設定されトランシーバ20へ供給する基準クロックCKを発生させる発振子12とを備えている。なお、発振子12には、安定した周波数で発振する高精度のもの(例えば水晶発振子)が用いられている。
ここで図2(c)は、UART11が送受信するデータTXD,RXDの構成を示す説明図である。図示されているように、UART11は、データの開始を示す1ビット長のスタートビット(ロウレベル)と、データの終了を示すストップビット(ハイレベル)と、これらスタートビット、ストップビットに挟まれた8ビットのデータとで構成された合計10ビットのブロックデータを単位として送受信する。ただし、主要部となる8ビットのデータは、LSB(最下位ビット)が先頭、MSB(最上位ビット)が末尾となるように設定されている。
なお、前述のフレーム(図2(b)参照)を構成するヘッダは、単一のブロックデータで構成され、スタートビット、ストップビットを除く8ビットのデータのうち、7ビットはIDとして用いられ、1ビットはパリティビットとして用いられる。また、レスポンスは、1ないし複数個のブロックデータで構成され、最初のブロックに、サイズ情報が設定される。
<<トランシーバ>>
図3に戻り、マスタ3aのトランシーバ20は、信号処理部10からクロック端子PCを介して供給される基準クロックCKに同期した各種タイミング信号を生成するタイミング生成部21と、タイミング生成部21にて生成されたタイミング信号に従って、送信データTXDの符号化、受信データRXの復号化を行う符号化復号化部22と、符号化復号化部22にて符号化された送信データTXを通信端子PTから出力する送信バッファ23と、通信端子PTを介して取り込んだ信号を二値化し受信データRXとして符号化復号化部22へ供給する受信バッファ24とを備えている。
送信バッファ23は、前述したバス通信路5上でのバス調停が可能となるように、例えば、周知のオープンコレクタ回路を用いて構成されている。また、受信バッファ24は、バス通信路5の信号レベルが、あらかじめ設定されたしきい値よりも大きければハイレベル、しきい値よりも低ければロウレベルを出力する周知のコンパレータによって構成されている。
<<タイミング生成部>>
タイミング生成部21は、複数のインバータをリング状に接続することで構成されたリングオシレータ等からなる簡易な発振回路を備え、この発振回路が発生させたカウント用クロックCCKを分周することによって、各種タイミング信号を生成する。カウント用クロックCCKは、基準クロックCKの周波数に対して十分に高い周波数(数十〜数百倍程度)を有するように設定されている。
タイミング生成部21は、基準クロックCKの立ち下がりエッジの間隔(1周期の長さ)を、カウント用クロックCCKによってカウントするカウンタや、カウンタによって得られた基準クロックCKの1周期分のカウント値に基づいて、カウント用クロックCCKを分周することによって基準クロックCKに同期した各種タイミング信号を発生させる分周回路等によって構成されている。
具体的には、タイミング生成部21は、符号化用のタイミング信号として、基準クロックCKの1周期分に相当する周期を有し、立ち下がりエッジから立ち上がりエッジまでの間隔が1周期の20%に相当する長さに設定されたレセッシブ波形(レセッシブ生成用クロック)と、基準クロックCKの1周期分に相当する周期を有し、立ち下がりエッジから立ち上がりエッジまでの間隔が1周期の50%に相当する長さに設定されたドミナント波形(ドミナント生成用クロック)とを生成する。また、タイミング生成部21は、複合化用のタイミング信号として、基準クロックCKの1周期分に相当する周期を有し、立ち下がりエッジから立ち上がりエッジまでの間隔が1周期の35%に相当する長さに設定されたサンプリング用クロックを生成する。
<<符号化復号化部>>
図4は、符号化復号化部22の構成を示すブロック図である。
符号化復号化部22は、入力端子PI(図3参照)を介して入力された送信データTXD(NRZ符号)を伝送路符号(PWM符号)に符号化する符号化回路27と、受信バッファ24(図3参照)が取り込んだ受信データRXをNRZ符号に復号化する復号化回路28と、符号化前の送信データTXDと復号化後の受信データRXDをビット単位で比較し、信号レベル(ロウレベル/ハイレベル)が不一致である場合にアクティブレベルとなる衝突検出信号CDを符号化回路27へ出力するビット調停回路29とを備えている。
符号化回路27は、衝突検出信号CDがロウレベルである場合には、送信データTXDがロウレベルであれば、ドミナント波形を送信データTXとして出力し、送信データTXDがハイレベルであれば、レセッシブ波形を送信データTXとして出力する。一方、衝突検出信号CDがハイレベルである場合には、送信データTXDの信号レベルに関係なく、レセッシブ波形を送信データTXとして出力する。
つまり、自ノードがデータを送信している状態で、調停負け(衝突検出信号CDのハイレベルへの変化)を検出すると、直ちに(調停負けが検出されたビットの次のビットから)データの送信を停止することにより、調停勝ちしたノード3にデータの送信を継続させる、いわゆるCSMA/CA方式のアクセス制御方式を実現するように構成されている。
ただし、信号処理部10から送信データTXDの供給がない場合、符号化回路27の入力はハイレベルに固定され、レセッシブ波形を出力し続けるように構成されている。つまり、マスタ3aのトランシーバ20は、前述のように調停負けによりデータの送信を停止した場合に限らず、送信するデータがない場合にも、クロック成分(レセッシブ)を供給し続けることによって、クロックマスタとして動作するように構成されている。以下では、バス通信路5において、レセッシブがあらかじめ設定された許容ビット(本実施形態では11ビット)以上継続している期間をIFS(Inter Frame Space )と呼び、IFSが検出されている状態をアイドル状態という。
一方、復号化回路28は、レセッシブ波形の立ち上がりエッジとドミナント波形の立ち上がりエッジとの間におけるタイミング(本実施形態では、サンプリング用クロックの立ち上がりエッジにより特定される1周期の35%に相当するタイミング)で受信データRXをサンプリングし、そのサンプリングした結果を、復号化した受信データRXDとして出力するように構成されている。
<スレーブ>
図3に戻り、スレーブ3bは、マスタ3aと同様に、バス通信路5を介した他ノード3との通信によって得られた情報等に基づき、自ノード3に割り当てられた各種処理を実行する信号処理部40と、信号処理部40から供給されるNRZ符号の送信データTXDを、入力端子PIを介して取り込み、取り込んだ送信データTXDを、PWM符号に符号化したものを送信データTXとして通信端子PTを介してバス通信路5へ出力するとともに、バス通信路5から通信端子PTを介して取り込んだ受信データRXを、PWM符号からNRZ符号に復号化したものを受信データRXDとして出力端子POを介して信号処理部40へ供給するトランシーバ50とを備えている。
<<信号処理部>>
スレーブ3bの信号処理部40は、トランシーバ50に対して基準クロックCKを供給する機能が省略されている点以外は、マスタ3aの信号処理部10と同様に構成されている。ただし、スレーブ3bの信号処理部40は、必ずしもマイコンによって構成する必要はなく、例えば、UART11に相当する機能を少なくとも備えたシーケンサと、そのシーケンサを動作させる動作クロックを生成する発振回路とによって構成してもよい。
<<トランシーバ>>
スレーブ3bのトランシーバ50は、クロックマスタとしての機能が省略され、レセッシブ波形及びドミナント波形を自らは出力せず、マスタ3aによってレセッシブ波形が継続的に出力されている状態において、ロウレベルの信号を一定期間出力してレセッシブ波形に重畳することでバス通信路5上にドミナント波形を形成する。つまり、スレーブ3bのトランシーバ50は、送信データTXとしてレセッシブを送信する場合には、重畳用のロウレベルの信号を出力しないことでバス通信路5上のレセッシブ波形を維持し、送信データTXとしてドミナントを送信する場合には、重畳用のロウレベルの信号を出力することでバス通信路5上にドミナント波形を形成する。
図5(a)はバス通信路5上のレセッシブ波形、図5(b)はスレーブ3bのトランシーバ50が出力する重畳用のロウレベルの信号、図5(c)はバス通信路5上のドミナント波形である。
スレーブ3bのトランシーバ50は、バス通信路5上の信号(レセッシブ波形)の立ち下がりエッジを検出したことを契機にロウレベルの信号を出力する。しかしながら、バス通信路5上で立ち下がりエッジが発生した時点と、スレーブ3bが立ち下がりエッジを検出してロウレベルの信号の出力を開始する時点との間には、タイムラグが生じる。このため、仮に、マスタ3aから出力されるドミナント波形においてロウレベルが継続する期間と同じ期間継続してロウレベルの信号をスレーブ3bから出力したとすると、ドミナント波形においてロウレベルからハイレベルへ変化するタイミングが、タイムラグの分遅れてしまうことになる。そこで、重畳用の信号においてロウレベルが継続する期間は、ドミナント波形においてロウレベルが継続する期間よりも短く設定されている。
図3に示すように、スレーブ3bのトランシーバ50は、マスタ3aのトランシーバ20と同様に、タイミング生成部51、符号化復号化部52、送信バッファ23、受信バッファ24を備えており、タイミング生成部51及び符号化復号化部52の構成の一部が、トランシーバ20のタイミング生成部21及び符号化復号化部22と異なる。
スレーブ3bのトランシーバ50が備える符号化復号化部52は、符号化回路の動作が一部異なる以外は、マスタ3aの符号化復号化部22と同様に構成されている。以下では、スレーブ3bの符号化復号化部52の符号化回路を、マスタ3aの符号化復号化部22の符号化回路27と区別するため、「符号化回路57」と記す。
スレーブ3bのトランシーバ50が備えるタイミング生成部51は、各種タイミング信号を生成する際に、同期の対象となる信号が、基準クロックCKではなく、受信バッファ24を介してバス通信路5から取得した受信データRXである点、及び、符号化用のタイミング信号として、レセッシブ波形(レセッシブ生成用クロック)及びドミナント波形(ドミナント生成用クロック)を生成しない点で、マスタ3aのトランシーバ20が備えるタイミング生成部21と異なる。
具体的には、図6に示すように、スレーブ3bのトランシーバ50が備えるタイミング生成部51は、発振回路511と、エッジ検出部512と、ロウ期間算出部513とを備える。
発振回路511は、複数のインバータをリング状に接続することで構成されたリングオシレータ等からなる簡易な回路であって、カウント用クロックCCKを発生する。カウント用クロックCCKは、バス通信路5上の信号に含まれるクロック成分の周波数(基準クロックCKの周波数)に対して十分に高い周波数(数十〜数百倍程度)を有するように設定されている。
エッジ検出部512は、受信バッファ24を介してバス通信路5から取得した受信データRXに基づいて、バス通信路5上の信号レベルがハイレベルからロウレベルへ変化する立ち下がりエッジを検出する。
ロウ期間算出部513は、エッジ検出部512により立ち下がりエッジが検出されてから次の立ち下がりエッジが検出されるまでの間隔(クロック成分の1周期の長さ)を、発振回路511が発生したカウント用クロックCCKを用いてカウントする。そして、最新のカウント値(1周期の長さの最新の測定値)に基づくクロック成分の周期の50%の期間を、ドミナント波形のロウレベルの期間として算出する。そして、ドミナント波形のロウレベルの期間を基準に、重畳用のロウレベルの信号を出力する期間を、タイムラグの期間を見込んで算出する。
ここで、タイムラグの要因としては、デジタル的な要因とアナログ的な要因とに大別される。デジタル的な要因によるタイムラグの期間は安定しているため、設計段階において予測可能である。一方、アナログ的な要因(例えば温度変化)によるタイムラグの期間は、使用環境などによってばらつくものの、ばらつき度合いなどについては設計段階で把握することができる。したがって、タイムラグの期間の推測値として、ばらつきの影響を受けにくい値(例えばばらつき期間の中間的な値)を、あらかじめ設定することが可能である。
ロウ期間算出部513は、算出したドミナント波形のロウレベルの期間から、あらかじめ設定されているタイムラグの期間の推測値を差し引いた期間を、重畳用のロウレベルの信号を出力する期間として算出する。
そして、符号化回路57は、衝突検出信号CD及び送信データTXDの両方がロウレベルである場合に、エッジ検出部512により立ち下がりエッジが検出されてからレセッシブ波形のロウレベルの期間が経過する前に、ロウ期間算出部513により算出された期間(ドミナント波形におけるロウレベルの期間よりも短い期間)継続して、ロウレベルの信号を送信データTXとしてバス通信路5へ出力する。これにより、ロウレベルの信号がバス通信路5上のレセッシブ波形に重畳されて、バス通信路5上にドミナント波形が形成される。つまり、ドミナントがバス通信路5へ送信された状態となる。一方、ハイレベルの信号を送信データTXとしてバス通信路5へ出力すると、バス通信路5上のレセッシブ波形がそのまま維持される。つまり、レセッシブがバス通信路5へ送信された状態となる。
<<トランシーバの処理>>
図7は、スレーブ3bのトランシーバ50でビットごとに実行される処理のフローチャートである。
バス通信路5を介したデータの送信が許可されている状態において(S101:YES)、信号処理部10からロウレベルの送信データTXDが入力されると(S102:YES)、重畳用のロウレベルの信号をバス通信路5へ出力するための処理が行われる(S103〜S105)。ここで、バス通信路5を介したデータの送信が許可されている状態とは、アイドル状態、又は、当該スレーブ3bが送信データTXを送信中の状態であって調停負けが検出されていない状態である。
具体的には、エッジ検出部512によりバス通信路5上の信号の立ち下がりエッジが検出されると(S103:YES)、ロウ期間算出部513により重畳用のロウレベルの信号を出力する期間が算出される(S104)。そして、ロウレベルの信号が、算出された期間継続して符号化回路57により送信データTXとして出力される(S105)。
<効果>
以上説明したように、通信システム1では、スレーブ3bが、マスタ3aから出力されるレセッシブ波形にロウレベルの信号を重畳し、ドミナント波形をバス通信路5上に形成することで、ドミナントをバス通信路5へ送信する。このため、スレーブ3bは、マスタ3aからレセッシブ波形が継続的に出力されている状態において、ロウレベルの信号を出力することでドミナントを送信し、ロウレベルの信号を出力しないことでレセッシブを送信することができる。したがって、マスタ3aから送信される信号において定期的に発生する立ち下がりエッジ(クロック成分)を維持しつつ、スレーブ3bからのデータ送信を実現することができる。
しかも、重畳用の信号におけるロウレベルの期間をドミナント波形のロウレベルの期間よりも短くしているため、マスタ3aから送信されるドミナントと、スレーブ3bから送信されるドミナントとで、ドミナント波形がロウレベルからハイレベルへ立ち上がるタイミングにずれが生じにくくすることができる。
また、スレーブ3bのトランシーバ50では、ロウ期間算出部513が、エッジ検出部512により立ち下がりエッジが検出されてから次の立ち下がりエッジが検出されるまでの間隔(エッジ間隔)に基づいて算出されるドミナント波形のロウレベルの期間を基準に重畳用のロウレベルの信号を出力する期間を算出する。そして、符号化回路57が、ロウ期間算出部513により算出された期間継続してロウレベルの信号をバス通信路5へ出力する。
具体的には、ロウ期間算出部513が、発振回路511が発生したカウント用クロックCCKを用いてエッジ間隔をカウントし、そのカウント値を用いて算出されるドミナント波形のロウレベルの期間を基準に、重畳用の信号のロウレベルの期間を算出する。
このため、カウント用クロックCCKを用いた簡単な構成でエッジ期間を測定することができ、カウント用クロックCCKの周期にばらつきがある場合にも、そのばらつきの傾向に応じたロウレベルの期間を算出することができる。したがって、重畳用の信号におけるロウレベルの期間を固定の期間とする場合と比較して、カウント用クロックCCKの周期のばらつきに対する通信の安定性を高めることができる。
なお、本実施形態では、マスタ3aがマスタノードの一例に相当し、スレーブ3bがスレーブノードの一例に相当する。また、符号化回路57が出力手段の一例に相当し、発振回路511がクロック発生手段の一例に相当し、エッジ検出部512がエッジ検出手段の一例に相当し、ロウ期間算出部513が算出手段の一例に相当し、立ち下がりエッジが注目エッジの一例に相当する。
<他の実施形態>
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では、スレーブ3bのトランシーバ50が、立ち下がりエッジのエッジ間隔の最新のカウント値(クロック成分の1周期の長さの最新の測定値)に基づいて、重畳用のロウレベルの信号を出力する期間を算出するようにしているが、クロック成分の1周期の長さは、複数ビット分の測定値の平均値としてもよい。
また、重畳用のロウレベルの信号を出力する期間を固定値としてもよい。このようにすれば、期間を算出する構成(ロウ期間算出部513)及び処理(S104)を省略することができる。
また、上記実施形態では、マスタ3aがクロックマスタを兼ねるように構成したが、スレーブ3bのいずれかがクロックマスタとなるように構成してもよい。この場合、クロックマスタとなるスレーブを、前述のマスタ3aと同様に構成すればよい。
また、上記実施形態では、PWM符号におけるロウレベルの期間が、1ビットの20%又は50%となるように設定されているが、これに限定されるものではなく、例えば1ビットの1/3又は2/3となるように設定されていてもよい。
1…通信システム 3…ノード 3a…マスタ 3b…スレーブ 5…バス通信路 10,40…信号処理部 12…発振子 20,50…トランシーバ 21,51…タイミング生成部 22,52…符号化復号化部 23…送信バッファ 24…受信バッファ 27,57…符号化回路 28…復号化回路 29…ビット調停回路 511…発振回路 512…エッジ検出部 513…ロウ期間算出部

Claims (2)

  1. 信号レベルがレセッシブレベルからドミナントレベルへ定期的に変化する伝送路符号であって、ドミナントレベルが第1の期間継続する波形でレセッシブ値が表現され、ドミナントレベルが前記第1の期間よりも長い第2の期間継続する波形でドミナント値が表現される伝送路符号を用いて符号化された信号を、バス通信路へ送信するマスタノードと、
    前記マスタノードによって送信された信号を前記バス通信路を介して受信するスレーブノードと、
    を備える通信システムにおいて、前記スレーブノードに用いられるトランシーバであって、
    前記バス通信路上の信号レベルがレセッシブレベルからドミナントレベルへ変化する注目エッジを検出するエッジ検出手段と、
    前記エッジ検出手段により前記注目エッジが検出されてから前記第1の期間が経過する前に、前記第2の期間よりも短い第3の期間継続してドミナントレベルの信号を前記バス通信路へ出力することで、ドミナント値の信号を前記バス通信路へ送信する出力手段と、
    を備えることを特徴とするトランシーバ。
  2. 請求項1に記載のトランシーバであって、
    カウント用クロックを発生するクロック発生手段と、
    前記エッジ検出手段により前記注目エッジが検出されてから次の前記注目エッジが検出されるまでの間隔であるエッジ間隔を、前記カウント用クロックを用いてカウントし、そのカウント値を用いて算出される前記第2の期間を基準に前記第3の期間を算出する算出手段と、
    を更に備え、
    前記出力手段は、前記算出手段により算出された前記第3の期間継続してドミナントレベルの信号を前記バス通信路へ出力する
    ことを特徴とするトランシーバ。
JP2011200637A 2011-09-14 2011-09-14 トランシーバ Active JP5644725B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011200637A JP5644725B2 (ja) 2011-09-14 2011-09-14 トランシーバ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011200637A JP5644725B2 (ja) 2011-09-14 2011-09-14 トランシーバ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013062724A JP2013062724A (ja) 2013-04-04
JP5644725B2 true JP5644725B2 (ja) 2014-12-24

Family

ID=48187019

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011200637A Active JP5644725B2 (ja) 2011-09-14 2011-09-14 トランシーバ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5644725B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6205930B2 (ja) * 2013-07-17 2017-10-04 株式会社デンソー 受信装置及び通信システム
JP5825305B2 (ja) 2013-08-26 2015-12-02 株式会社デンソー 通信システム
JP6379925B2 (ja) * 2014-09-24 2018-08-29 株式会社デンソー 通信波形生成装置
JP6012892B1 (ja) 2016-01-20 2016-10-25 三菱電機株式会社 内燃機関の制御装置及びその制御方法
US9705697B1 (en) * 2016-03-14 2017-07-11 Cypress Semiconductor Corporation Transceiver for communication and method for controlling communication

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3164402B2 (ja) * 1991-04-02 2001-05-08 古河電気工業株式会社 多重伝送方式
JP2526785B2 (ja) * 1993-06-04 1996-08-21 日本電気株式会社 デ―タ伝送装置
JPH0936922A (ja) * 1995-07-21 1997-02-07 Toyota Motor Corp デジタル信号変調方式
JP3465889B2 (ja) * 2000-07-18 2003-11-10 Necマイクロシステム株式会社 シリアルデータ転送装置、その制御方法、及び、通信装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013062724A (ja) 2013-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9154175B2 (en) Transceiver and communication apparatus transmitting and receiving data encoded by transmission code
JP5541234B2 (ja) トランシーバ
JP5905678B2 (ja) トランシーバ
JP2013030932A (ja) 通信システム及び、当該通信システムに用いられるサブマスタノード
JP5644725B2 (ja) トランシーバ
JP5977152B2 (ja) 通信装置
US8825935B2 (en) Pattern detection for partial networking
JP2007324679A (ja) シリアル通信用ボーレートジェネレータ
KR20120101570A (ko) 부분 네트워킹을 위한 웨이크업 버스 메시지의 정의
JP5609930B2 (ja) トランシーバ
JP5664606B2 (ja) 復号化回路
JP2012080360A (ja) 通信システム、マスタノード、スレーブノード
JP2014027510A (ja) 通信制御装置
JP5678828B2 (ja) トランシーバ
JP4419867B2 (ja) データ処理装置
JP5958335B2 (ja) 通信ノード、及び通信システム
JP5922350B2 (ja) 通信システム,トランシーバ
JP6094609B2 (ja) 通信システム
JP5598441B2 (ja) 通信装置
JP2014027509A (ja) 通信制御装置
JP2014187545A (ja) 通信システム、及び監視通信ノード並びに監視方法
JP2013012914A (ja) 通信ノード、及び通信システム並びに通信方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131021

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140917

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141007

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141020

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5644725

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250