JP5644139B2 - 詰替方法 - Google Patents

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Description

本発明は、化粧水、乳液等の液状物を収容する本容器へ、その液状物を詰替容器から詰め替える詰替方法に関する。
化粧水、乳液等の液状物を収容する本容器について、省資源化や製品の低価格化の点から、本容器を繰り返し使用可能とするために、詰替容器から内容物を本容器に詰め替えることが行なわれている。
詰替容器としては、一般にパウチやブロー成形による肉薄のボトルが使用される。詰替時には、詰替容器の注出口が本容器の口部上に位置するように詰替容器を把持し、詰替容器の傾きを徐々に大きくすることにより内容物が本容器に移し替えられる。
しかしながら、詰替容器がパウチの場合、詰替容器自体に張りがなく、内容物の吐出に伴ってその外形が変わるため、パウチから吐出させる内容物が本容器の口部から外れないようにするためには、パウチの把持に相当の注意が必要であり、煩雑となる。また、パウチを構成するフィルムの重なり合いにより、注出口が不用意に閉じてしまうという問題もある。ボトルは、パウチよりも詰替時の容器の把持が容易であるが、空気置換が円滑に行われないために内容物が脈打つように吐出する場合があり、それにより、内容物が不用に泡立つなどの問題が引き起こされる。
詰替容器からの内容物の吐出を安定化させる方法としては、詰替容器の注出口に空気置換経路を設けることが提案されている(特許文献1)。
特開2005−88929号公報
本発明は、液状物を詰替容器から本容器に詰め替えるにあたり、液状物の吐出状態を安定化させると共に、詰替作業を極めて簡便に行えるようにすることを目的とする。
本発明者は、液状物を詰替容器から本容器に詰め替えるにあたり、詰替容器の注出口として、先端部が斜めにカットされた注出ノズルを使用すると、詰替容器から液状物が脈打つように吐出することを防止あるいは抑制でき、さらに、本容器の口部に詰替容器の注出ノズルを挿入した状態で、詰替容器が自立できるようにすると、詰替作業が極めて簡便になることを見出した。
即ち、本発明は、上向きに口部を有し、内部に液状物を収容する自立性の本容器本体と、前記口部を開閉自在に閉じる蓋部とを備えた本容器の本容器本体に、詰替容器内に収容された液状物を注出する詰替方法であって、詰替容器として、先端部が斜めカットされた注出ノズルを詰替容器本体の頂部に有する自立性の詰替容器を使用し、詰替容器の注出ノズルを本容器本体の口部に挿入し、本容器本体上に詰替容器本体を倒立させた状態で本容器本体と詰替容器本体とを自立させる詰替方法を提供する。
また、本発明は、上述の詰替方法に使用する第1の詰替容器として、自立性の詰替容器本体の頂部に、筒状体の先端部が易開封部で閉じられた注出ノズル形成用突出部を有し、
易開封部が、筒状体の先端部が斜めカットされるように筒状体に形成された環状破断部と、環状破断部よりも筒状体の先端部側に連結したリング状の指掛け部を有する詰替容器を提供する。
第2の詰替容器として、自立性の詰替容器本体の頂部に、筒状体の先端部が易開封部で閉じられた注出ノズル形成用突出部を有し、易開封部が、筒状体の先端部が斜めカットされるように筒状体壁に形成された環状破断部と、該環状破断部で囲まれた筒状体先端部側端面に起立した板状部材で形成された摘み部とを有する詰替容器を提供する。
第3の詰替容器として、自立性の詰替容器本体の頂部に、筒状体の先端部が易開封部で閉じられた注出ノズル形成用突出部を有し、易開封部が、筒状体の先端部が斜めカットされるように筒状体壁に形成された環状破断部と、該環状破断部で囲まれた筒状体先端部側端面から延設された開封タブとを有する詰替容器を提供する。
また、本発明は、上述の詰替方法に使用する第1の本容器として、上向きに口部を有し、内部に液状物を収容する自立性の本容器本体と、口部を開閉自在に閉じる蓋部とを備え、蓋部が、本容器本体の口部に着脱自在に螺合し、液吐出用小孔を有する中蓋と、中蓋が本容器本体の口部を覆った状態で中蓋の外側から本容器本体の口部に螺合する外蓋とを有する本容器を提供する。
さらに、第2の本容器として、上向きに口部を有し、内部に液状物を収容する自立性の本容器本体と、口部を開閉自在に閉じる蓋部とを備え、蓋部が、本容器本体の口部に装着される環状部材と、環状部材とヒンジで連結され、本容器本体の口部を開閉自在に覆い、液吐出用小孔を有する中蓋と、中蓋が本容器本体の口部を覆った状態で中蓋の外側から本容器本体の口部に螺合する外蓋とを有する本容器を提供する。
本発明の詰替方法によれば、先端部が斜めにカットされた注出ノズルを通して詰替容器本体から本容器本体へ液状物を詰め替えるので、詰替時に液状物が脈打つように吐出することを抑え、滑らかな吐出状態に安定化させることができ、したがって、液状物の泡立ちを抑えることが可能となる。
また、本発明によれば、本容器本体の口部に詰替容器の注出ノズルを挿入し、詰替容器本体を倒立させた状態でそれらを自立させるので、自立させた以降は詰替容器を把持しなくても詰替作業を完了することができる。したがって、詰替作業が極めて簡便になる。
本発明の第1、第2、第3の詰替容器は、易開封部を容易に開封することができ、それにより、先端部が斜めにカットされた注出ノズルを有する詰替容器となるので、本発明の詰替方法を行う詰替容器として有用となる。
また、本発明の第1、第2の本容器は、液吐出用小孔を有する中蓋を容易に本容器の口部から着脱させることができるので、詰替時には、本容器の口部から中蓋を速やかに外して口部を大きく開口させ、本発明の詰替方法に供することができ、詰替終了後には、速やかに中蓋を口部上に戻して本容器を吐出容器として使用することが可能となる。
図1Aは、本発明の詰替方法に使用する本容器と詰替容器の一実施例の斜視図である。 図1Bは、図1Aの本容器の開口状態と、詰替容器の注出ノズルの開封状態を示す斜視図である。 図1Cは、図1Aの本容器と詰替容器を用いた詰替方法の詰替開始時の説明図である。 図1Dは、図1Aの本容器と詰替容器を用いた詰替方法でのこれらの自立状態を示す斜視図及び部分断面図である。 図2は、図1Aに示した本容器の蓋部の説明図である。 図3は、本発明の異なる態様の本容器の蓋部の説明図である。 図4Aは、図1Aに示した詰替容器の注出ノズル形成用突出部付近の斜視図(a)及び断面図(b)である。 図4Bは、図1Aに示した詰替容器の注出ノズル形成用突出部の開封方法の説明図である。 図5は、本発明の異なる態様の詰替容器の注出ノズル形成用突出部付近の斜視図である。 図6は、本発明のさらに異なる態様の詰替容器の注出ノズル形成用突出部付近の斜視図(a)及びその部分断面図(b)である。 図7は、本発明のさらに異なる態様の詰替容器の注出ノズル形成用突出部付近の斜視図(a)及びその側面(b)である。 図8は、本発明のさらに異なる態様の詰替容器の注出ノズル形成用突出部付近の斜視図(a)及びその側面(b)、(c)である。 図9Aは、本発明のさらに異なる態様の詰替容器の斜視図(a)及び側面図(b)である。 図9Bは、図9Aに示した詰替容器の注出ノズル形成用突出部の開封方法の説明図である。 図10Aは、本発明のさらに異なる態様の詰替容器の斜視図(a)及び側面図(b)である。 図10Bは、図10Aに示した詰替容器の注出ノズル形成用突出部の開封方法の説明図である。 図11Aは、本発明のさらに異なる態様の詰替容器の斜視図である。 図11Bは、図11Aに示した詰替容器の注出ノズル形成用突出部の開封方法の説明図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同等の構成要素を表している。
図1Aは、本発明の詰替方法に使用する一実施例の本容器10と詰替容器40Aの斜視図である。この本容器10は、内部に液状物Aを収容する本容器本体11と蓋部20Aを有する。
本容器本体11は、有底筒状形状で自立性を有し、上向きに口部12を有する。図1B(a)に示すように口部12の周壁は、上端部に向かって2段に外径が縮径され、細径の周壁上部13と太径の周壁下部14のそれぞれにネジが形成されている。
蓋部20Aは、本容器本体11の口部12を開閉自在に閉じるもので、より具体的には図2(a)に示すように、中蓋21Aと外蓋30からなる。中蓋21Aは概略円盤形状で、中央部に吐出用小孔22を有し、周囲に環状壁23を有する。図2(b)に示すように、中蓋21Aの環状壁23の内側と本容器本体11の口部12の周壁上部13が着脱自在に螺合する。図2(c)に示すように、中蓋21Aが本容器本体11の口部12の周壁上部13と螺合した状態で、外蓋30は、中蓋21Aの外側から口部12の周壁下部14と螺合する。
一般に、液状物を収容した容器本体に装着される、吐出用小孔を有する中蓋は、容器本体の口部に打込式により嵌め込まれるため、容易に着脱できず、中蓋を外して容器本体に液状物を再充填することが難しいが、この本容器10によれば、中蓋21Aが螺合により着脱自在に本容器本体11の口部12に装着されるため、本容器10を液状物の吐出容器として使用するときには、中蓋21Aを本容器本体11の口部12に螺合させて吐出用小孔22から適量の液状物Aを吐出させることができ、本容器本体11に液状物Aを充填するときには、中蓋21Aを口部12から外して、口部12から液状物Aを充填することが容易となる。したがって、この本容器10は、液状物Aの詰替に供するのに適したものとなる。
一方、詰替容器40Aは、図1A(b)に示すように、有底筒状の詰替容器本体41と、詰替容器本体41の頂部から詰替容器本体41の中心軸L1方向外側に突出した注出ノズル形成用突出部42を有する。詰替容器本体41は、薄肉のブロー形成ボトルから形成され、内容物の有無にかかわらず一定の形状を維持する自立性容器となっている。
注出ノズル形成用突出部42は、該注出ノズル形成用突出部42と一体に成形されたキャップ43から起立し、キャップ43で詰替容器本体41の口部に着脱不可能に固定されている。
注出ノズル形成用突出部42は、筒状体44の先端部が易開封部45で閉じられたものとなっており、筒状体44の中心軸L2は詰替容器本体41の中心軸L1と一致する。また、図1Dに示すように、筒状体44の基部44aの外径は、本容器本体11の口部12の開口径よりも若干小さく、筒状体44を本容器本体11の口部12に、殆どぐらつき無く挿入できる大きさとなっている。また、キャップ43の外径は本容器本体11の口部12の開口径よりも若干大きく、キャップ43と基部44aとの間に設けられている段部の水平面44bで、筒状体44を本容器本体11の口部12に挿入したときに、口部12によりキャップ43を支えうる、すなわち、本容器本体11上に詰替容器本体41を倒立した状態で支えうる構成となっている。
図4Aに示すように、易開封部45は、筒状体44の先端部を斜めカットするために破断すべきラインに沿って筒状体44に形成された環状破断部46と、環状破断部46よりも筒状体44の先端部側の筒状体側面に連設したリング状の指掛け部47を有する。ここで、筒状体44の先端部が斜めカットされる傾きの程度としては、環状破断部46で囲まれた面の中央部が筒状体44の中心軸L2となす角度θ(図4A(b))を30〜60°とすることが好ましい。
環状破断部46のより具体的な形成態様としては、例えば筒状体44に環状に溝を形成し、この溝部分で筒状体44を薄肉にする。これにより、図4Bに示すように、環状破断部46の上端部を支点にして矢印方向に指掛け部47を引き上げると環状破断部46が破断し、易開封部45を容易に除去することができる。なお、環状破断部46としては、破断すべきラインに沿って筒状体の壁厚を表裏から薄くした薄肉部を形成してもよく、ハーフカット等を形成してもよい。また、易開封部45を除去できる限り、環状破断部46を形成する薄肉部、ハーフカット等は、連続線的又は間欠的に形成することができる。
易開封部45が除去されると、注出ノズル形成用突出部42は先端部が斜めカットされた注出ノズル48となる。
なお、注出ノズル形成用突出部42を備えたキャップ43は、詰替容器本体41とは別個に成型することができる。また、製造時の詰替容器40Aへの液状物Aの充填は、キャップ43を詰替容器本体41の口部に取り付けて固定する前に行う。
本発明の詰替方法では、図1Bに示すように、まず、上述の本容器10の本容器本体11から外蓋30と中蓋21Aを外して口部12を開ける。一方、詰替容器40Aの指掛け部47に指を掛けて引き上げて易開封部45を除去し、注出ノズル48を備えた詰替容器40Aを得る。そして、図1Cに示すように、詰替容器40Aの注出ノズル48を本容器本体11の口部12に挿入し、さらに図1Dに示すように、本容器本体11上に詰替容器本体41を倒立させた状態で本容器本体11と詰替容器本体41とを自立させて液状物Aを詰め替える。
このとき、筒状体44の中心軸L2と詰替容器本体41の中心軸L1とが一致し、詰替容器本体41は本容器本体11上に垂直に起立し、かつ筒状体の基部44aの外径が、筒状体44が本容器本体11の口部12でふらつかない大きさに形成され、また、筒状体44の段部の水平面44bが容器本体11の口部12の上端縁で支えられているので、詰替容器本体41を把持しなくても自立状態が持続する。したがって、詰替時に、液状物がこぼれないように詰替容器40Aを把持する手間を大きく軽減することができる。
また、注出ノズル48は、適切な口径を有し、先端部が斜めカットされているので、液状物Aは脈打ちが抑えられ、詰替容器本体41から本容器本体11へ滑らかに注出される。よって、液状物Aの不用な泡立ちも抑えることができる。この液状物Aの脈打ちの抑制効果は、例えば、液状物Aの粘度が500mPas〜10000mPasの場合に、注出ノズル48の内径を12〜20mmとし、注出ノズルの斜めカットの角度θを40〜50°とする場合に、特に顕著となる。
本発明の詰替方法は、上向きの口部を有する種々の本容器に適用することができる。例えば、図2に示す蓋部20Aに代えて、図3に示す蓋部20Bを有する本容器にも本発明の詰替方法を好適に適用することができる。
図3(a)に示すように、この蓋部20Bは、本容器本体11の口部12に嵌め込みにより装着される環状部材24と、中央部に吐出用小孔22を有する円盤状の中蓋21Bと、外蓋30からなる。環状部材24と中蓋21Bとはヒンジ25により連結されている。したがって、中蓋21Bは、本容器本体11の口部12を開閉自在に覆うことができる。図3(c)に示すように、外蓋30は、中蓋21Bが本容器本体11の口部12を覆った状態で中蓋21Bの外側から本容器本体11の口部12に螺合する。したがって、この蓋部20Bを有する本容器によれば、液状物Aの吐出容器として使用するときには、図3(b)に示すように、ヒンジ25を閉じて中蓋21Bで本容器本体11の口部12を覆い、吐出用小孔22から適量の液状物Aを吐出させることができ、本容器本体11に液状物Aを充填するときには、ヒンジ25を開いて本容器本体11の口部12を大きく開口させ、口部12から液状物Aを充填することが容易となる。したがって、この蓋部20Bを有する本容器も内容物の詰替に供するのに適したものとなる。
なお、この蓋部20Bは、環状部材24と中蓋21Bとこれらを連結するヒンジ25とが一体に成形されていてもよく、別体に成型された環状部材24と中蓋21Bとをヒンジ25で連結するものであってもよい。
本発明の詰替方法は、先端部が斜めカットされた注出ノズルを詰替容器本体の頂部に有し、自立性を有する種々の詰替容器を用いて行うことができ、そのような注出ノズルが形成されるように易開封部が設けられた種々の詰替容器を使用することができる。
例えば、図5に示した詰替容器40Bは、図4Aに示した詰替容器40Aにおいて円筒状であった筒状体44の基部44aを、側縁部の角を丸めた四角筒状にしたものである。これにより、図1Dのように本容器本体11上に詰替容器40Aを倒立させ、本容器本体11の口部12が詰替容器40Aで覆われるようにして液状物Aを詰め替えても、筒状体44の基部44aの外周面は、その側縁部で本容器本体11の口部12の内壁と接するのみで、全周面で口部12の内壁と接することはないため、円滑に空気抜きができる。また、筒状体44の基部44aの側縁部が本容器本体11の口部12内壁に当接ないし近接させることにより、本容器本体11上で詰替容器40Aをある程度固定できる。なお、筒状体44の基部44aの横断面形状を楕円としても、さらに角の多い多角形としても、同様の効果を得ることができる。
また、図4Aに示した詰替容器40Aにおいて、詰替容器本体41と注出ノズル形成用突出部42とキャップ43とを一体に形成してもよい。その場合には、詰替容器本体41の底部に別途開口部を設け、その底部の開口部から詰替容器本体に液状物を充填し、充填後に、底部の開口部をヒートシール等により封じ切ればよい。
本発明の詰替容器において易開封部45は、図6(a)に示す詰替容器40Cのように、筒状体44の先端部が斜めカットされるように筒状体44に形成された環状破断部46と、環状破断部46で囲まれた筒状体先端部側端面49に起立したリング状の指掛け部47から形成してもよい。この詰替容器40Cは、図6(b)に矢印で示すように、指掛け部47を上方に引き上げることにより環状破断部46が破断し、破線で示すように易開封部45が除去される。
図7に示す詰替容器40Dのように、易開封部45においてリング状の指掛け部47が、環状破断部46で囲まれた筒状体先端部側端面49の上に略水平に支持されるように、筒状体先端部側端面49の上端部と指掛け部47とを連結させてもよい。この詰替容器40Dは、図7(b)に矢印で示すように、指掛け部47を斜め下方に引っ張ることにより、環状破断部46が破断し、破線で示すように易開封部45が除去される。
図8に示す詰替容器40Eのように、易開封部45においてリング状の指掛け部47のリング面が、筒状体44の側面部側に該筒状体44の起立方向と平行となるように設けられ、環状破断部46で囲まれた筒状体先端部側端面49の上端部と指掛け部47の上端部とを帯状連結部50を介して連結させてもよい。
この場合、リング状の指掛け部47の下端部とキャップ43の上面とを、手で容易に切り離すことのできるように、例えば細枝状の繋ぎ止め部51aで繋ぎ止めることが好ましい。これにより、搬送途中に指掛け部47が曲がるなどして周囲に引っかかり、誤って開封するのを防ぐことが可能となる。なお、指掛け部47を繋ぎ止める位置は、キャップ43の上面に限らず、例えば、図8(c)に示すように筒状体の基部44aに繋ぎ止め部51bを設けてもよい。
この詰替容器40Eの使用方法としては、図8(b)又は(c)に示すように、まず指掛け部47とキャップ43上面との間の繋ぎ止め部51a又は51bを千切り、帯状連結部50を中心にして指掛け部47を反転させるように破線のように引き起こし(矢印a)、更に指掛け部47を当初の指掛け部47の配設位置と反対側に引きおろす(矢印b)。これにより、環状破断部46が破断し、ニ点鎖線で示すように易開封部45が除去される。このようにリング部を反転させて引き起こすと、その途中で環状破断部46の上端部にテコの力がかかることにより亀裂が生じ、そこから破断が広がるので開封が容易となる。
図9Aに示す詰替容器40Fのように、易開封部45を、筒状体44の先端部が斜めカットされるように筒状体44に形成された環状破断部46と、環状破断部46で囲まれた筒状体先端部側端面49から延設した開封タブ53とから形成してもよい。この詰替容器40Fによれば、図9Bに示すように、開封タブ53を上に引き上げることにより、開封タブ53に対向する環状破断部46の最下点を支点として、易開封部45が回動するように力をかけることができ、易開封部45を容易に除去することができる。
さらに、図10Aに示す詰替容器40Gのように、易開封部45を、筒状体44の先端部が斜めカットされるように筒状体44に形成された環状破断部46と、環状破断部46で囲まれた筒状体先端部側端面49に起立した半円盤状の湾曲した板状部材で形成された摘み部52から形成してもよい。この摘み部52の筒状体先端部側端面49に沿った横断面は、図10A(b)に示すように、逆S字形状に湾曲している。したがって、易開封部45を除去するときには、この摘み部52の湾曲部分に指を当て、図10Bに示したように、筒状体先端部側端面49の中心軸L3を捻転の中心にして摘み部52を捻り、易開封部45を除去することができる。
図11Aに示す詰替容器40Hは、図10Aの詰替容器40Gにおいて、摘み部52を波板状部材から形成したものである。この詰替容器40Hも図11Bに示すように、摘み部52を捻って易開封部45を除去することができる。
なお、本発明の本容器や詰替容器において、上述した変形態様は、種々組み合わせることができる。
また、本発明の詰替方法を実施する詰替容器は、その易開封部が必ずしも注出ノズルと一体で成型されたものでなくともよい。例えば、先端部が斜めカットされた注出ノズルの該先端部がフィルムの溶着により封じられており、使用時にそのフィルムを剥がすようにしたものでも良い。また、流通時に詰替本体の口部を覆うキャップとは別に、詰替時に詰替本体の口部に装着される詰替専用キャップとして、先端部が斜めカットされた注出ノズル付きキャップを備えたものでも構わない。
本発明の詰替方法は、化粧水、乳液等の液状物を詰替容器から本容器へ詰め替える方法として、有用である。
10 本容器
11 本容器本体
12 口部
13 周壁上部
14 周壁下部
20A、20B 蓋部
21A、21B 中蓋
22 液吐出用小孔
23 環状壁
24 環状部材
25 ヒンジ
30 外蓋
40A、40B、40C、40D、40E、40F、40G、40H 詰替容器
41 詰替容器本体
42 注出ノズル形成用突出部
43 キャップ
44 筒状体
44a 筒状体の基部
44b 段部の水平面
45 易開封部
46 環状破断部
47 指掛け部
48 注出ノズル
49 筒状体先端部側端面
50 帯状連結部
51a、51b 繋ぎ止め部
52 摘み部
53 開封タブ
A 液状物
L1 詰替容器本体の中心軸
L2 筒状体の中心軸
L3 筒状体先端部側端面の中心軸

Claims (10)

  1. 上向きに口部を有し、内部に液状物を収容する自立性の本容器本体と、前記口部を開閉自在に閉じる蓋部とを備えた本容器の本容器本体に、詰替容器内に収容された液状物を注出する詰替方法であって、詰替容器として、先端部が斜めカットされた注出ノズルを形成する筒状体が、詰替容器本体の口部に設けられたキャップから起立していることにより該注出ノズル詰替容器本体の頂部に有し、筒状体の基部の外径が本容器本体の口部の開口径よりも小さく、キャップの外径が本容器本体の口部の開口径よりも大きい自立性の詰替容器を使用し、詰替容器の注出ノズルを本容器本体の口部に挿入し、本容器本体上に詰替容器本体を倒立させた状態で本容器本体と詰替容器本体とを自立させる詰替方法。
  2. 請求項1記載の詰替方法に使用する詰替容器であって、自立性の詰替容器本体の口部に設けられたキャップから筒状体が起立し、その筒状体の先端部が易開封部で閉じられた注出ノズル形成用突出部を有し、
    易開封部が、
    筒状体の先端部が斜めカットされるように筒状体に形成された環状破断部と、環状破断部よりも筒状体の先端部側に連結したリング状の指掛け部を有し、
    筒状体の基部の外径が本容器本体の口部の開口径よりも小さく、キャップの外径が本容器本体の口部の開口径よりも大きい詰替容器。
  3. リング状の指掛け部が筒状体の側面部側に設けられている請求項2記載の詰替容器。
  4. 筒状体が詰替容器本体のキャップから起立し、リング状の指掛け部の下端部がキャップと切り離し可能に繋がっている請求項3記載の詰替容器。
  5. 筒状体が詰替容器本体のキャップから起立し、リング状の指掛け部が筒状体の側面と切り離し可能に繋がっている請求項3記載の詰替容器。
  6. 請求項1記載の詰替方法に使用する詰替容器であって、自立性の詰替容器本体の口部に設けられたキャップから筒状体が起立し、その筒状体の先端部が易開封部で閉じられた注出ノズル形成用突出部を有し、
    易開封部が、
    筒状体の先端部が斜めカットされるように筒状体壁に形成された環状破断部と、該環状破断部で囲まれた筒状体先端部側端面に起立した板状部材で形成された摘み部とを有し、
    筒状体の基部の外径が本容器本体の口部の開口径よりも小さく、キャップの外径が本容器本体の口部の開口径よりも大きい詰替容器。
  7. 摘み部において、板状部材の横断面がS字形状を有する請求項6記載の詰替容器。
  8. 請求項1記載の詰替方法に使用する詰替容器であって、自立性の詰替容器本体の口部に設けられたキャップから筒状体が起立し、その筒状体の先端部が易開封部で閉じられた注出ノズル形成用突出部を有し、
    易開封部が、
    筒状体の先端部が斜めカットされるように筒状体壁に形成された環状破断部と、該環状破断部で囲まれた筒状体先端部側端面から延設された開封タブとを有し、
    筒状体の基部の外径が本容器本体の口部の開口径よりも小さく、キャップの外径が本容器本体の口部の開口径よりも大きい詰替容器。
  9. 請求項1記載の詰替方法に使用する本容器であって、上向きに口部を有し、内部に液状物を収容する自立性の本容器本体と、口部を開閉自在に閉じる蓋部とを備え、
    蓋部が、
    本容器本体の口部に着脱自在に螺合し、液吐出用小孔を有する中蓋と、
    中蓋が本容器本体の口部を覆った状態で中蓋の外側から本容器本体の口部に螺合する外蓋とを有し、
    中蓋を外すことで開口する本容器本体の口部の開口径が、詰替容器の筒状体の基部の外径よりも大きく、詰替容器のキャップの外径よりも小さい本容器。
  10. 請求項1記載の詰替方法に使用する本容器であって、上向きに口部を有し、内部に液状物を収容する自立性の本容器本体と、口部を開閉自在に閉じる蓋部とを備え、
    蓋部が、
    本容器本体の口部に装着される環状部材と、
    環状部材とヒンジで連結され、本容器本体の口部を開閉自在に覆い、液吐出用小孔を有する中蓋と、
    中蓋が本容器本体の口部を覆った状態で中蓋の外側から本容器本体の口部に螺合する外蓋とを有し、
    ヒンジを開くことで開口する本容器本体の口部の開口径が、詰替容器の筒状体の基部の外径よりも大きく、詰替容器のキャップの外径よりも小さい本容器。
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