JP5643523B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5643523B2
JP5643523B2 JP2010061245A JP2010061245A JP5643523B2 JP 5643523 B2 JP5643523 B2 JP 5643523B2 JP 2010061245 A JP2010061245 A JP 2010061245A JP 2010061245 A JP2010061245 A JP 2010061245A JP 5643523 B2 JP5643523 B2 JP 5643523B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
openings
liquid crystal
reference line
substrate
electrodes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010061245A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011197112A (ja
Inventor
岩本 宜久
宜久 岩本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Stanley Electric Co Ltd
Original Assignee
Stanley Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Stanley Electric Co Ltd filed Critical Stanley Electric Co Ltd
Priority to JP2010061245A priority Critical patent/JP5643523B2/ja
Publication of JP2011197112A publication Critical patent/JP2011197112A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5643523B2 publication Critical patent/JP5643523B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、単純マトリクス駆動により動作させる液晶表示装置に関する。
情報表示装置として、背景表示部や暗表示部の表示輝度の非常に低い表示装置が求められており、これを実現し得るものの1つとして垂直配向型の液晶表示装置が知られている。垂直配向型の液晶表示装置は、初期配向状態における正面観察時の光学特性がクロスニコル配置の偏光板における光学特性とほぼ同等になるため、初期配向状態における透過率を非常に低くすることが可能となる。
上記のような垂直配向型の液晶表示装置において、電圧印加時にも良好な視角特性を獲得するためには、液晶分子の配向方向を1つの画素内において複数の方向へ分けること(マルチドメイン配向)が有効であり、これを実現するために種々の技術が提案されている。例えば、特許第2507122号公報(特許文献1)には、上下基板のそれぞれに短冊状の電極を設け、上基板の短冊状電極と下基板の短冊状電極とが交差するように配置して各々の交点を1画素とするドットマトリクス型の液晶表示装置において、上記のマルチドメイン配向を実現する電極構造が開示されている。また、特許第4107978号公報(特許文献2)には、セグメント表示型の液晶表示装置において、上記のマルチドメイン配向を実現する電極構造が開示されている。この液晶表示装置では、対向配置される上下電極のそれぞれに細長い矩形状の開口部が設けられており、上電極の開口部と下電極の開口部とが平面視において互い違いに並ぶように上下電極を配置している。それにより、各開口部周辺に斜め電界を発生させることができるので、開口部を境界として液晶分子の配向方向を180°回転させることができる。
また、液晶表示装置の上下各電極に対し、表示領域における視野の左右方向もしくは上下方向を基準として斜めに矩形状の開口部を設けた先行例も知られている。例えば、2ドメイン配向を実現する例が特開2007−187826号公報(特許文献3)に開示されており、4ドメイン配向を実現する例が特開2007−256300号公報(特許文献4)および特開2008−129050号公報(特許文献5)に開示されている。これらの文献に示される手法は電極形状が任意であるセグメント表示型の液晶表示装置に対して特に有効である。
また、各画素にTFT(薄膜トランジスタ)素子を設けたアクティブマトリクス型の液晶表示装置において、上記のマルチドメイン配向を実現する電極構造は、例えば特開2001−188242号公報(特許文献6)に開示されている。しかしながら、単純マトリクス駆動法を用いたドットマトリクス型の液晶表示装置に関してはマルチドメイン配向を実現するための具体例が示されていない。したがって、当該液晶表示装置においてマルチドメイン配向を実現し、かつ配向均一性、高開口率を実現可能な技術が望まれている。
特許第2507122号公報 特許第4107978号公報 特開2007−187826号公報 特開2007−256300号公報 特開2008−129050号公報 特開2001−188242号公報
本発明に係る具体的態様は、単純マトリクス駆動法を用いたドットマトリクス型の液晶表示装置において、画素内のマルチドメイン配向を実現し、併せて配向均一性並びに高開口率を実現し得る技術を提供することを目的の1つとする。
本発明に係る一態様の液晶表示装置は、(a)単純マトリクス駆動される液晶表示装置であって、(b)互いの一面側を対向して配置された第1基板及び第2基板と、(c)前記第1基板の一面側に設けられており、第1方向に延在し、かつ当該第1方向に沿って間欠的に配置された頂角の内角が略90°であるジグザグな帯状の複数の第1電極と、(d)前記第2基板の一面側に設けられており、前記第1方向と略直交する第2方向に延在し、かつ当該第2方向に沿って間欠的に配置された頂角の内角が略90°であるジグザグな帯状の複数の第2電極と、(e)前記第1基板の一面側と前記第2基板の一面側との相互間に設けられており、誘電率異方性が負である液晶分子を含有し、かつ垂直配向した液晶層と、を含み、(f)前記複数の第1電極と前記複数の第2電極とが相互に重なる交差領域の各々が略長方形状であり、かつ前記第1方向に沿って当該交差領域の頂点のいずれかを通るように設定された仮想的な第1基準線及び第2基準線が設定され、(g)前記複数の第1電極は、前記交差領域の各々において、前記第1基準線を挟んで線対称に配置された略V字形状の複数の開口部と前記第2基準線を挟んで線対称に配置された略逆V字形状の複数の開口部からなる複数の第1開口部を有し、(h)前記複数の第2電極は、前記交差領域の各々において、前記第1基準線を挟んで線対称に配置された略V字形状の複数の開口部と前記第2基準線を挟んで線対称に配置された略逆V字形状の複数の開口部からなる複数の第2開口部を有し、(i)前記複数の第1開口部と前記複数の第2開口部が、前記第1方向に沿って、平面視において重ならず交互に配置されており、(j)前記複数の第1開口部及び前記複数の第2開口部は、各々、前記第1基準線又は前記第2基準線の位置で相互に繋がった第1傾斜部と第2傾斜部を有し、全体として頂角が略90°の略V字形状又は略逆V字形状に構成されており、(k)前記複数の第1電極は、前記複数の第1開口部の各々において前記第1傾斜部と前記第2傾斜部の各長手方向に沿って間欠的に配置された複数のつなぎ目部を有する、液晶表示装置である。
上記の液晶表示装置において、前記複数の第1電極は、各々が前記基準線と重畳して前記第1方向に沿って配置された複数の第4開口部を更に有し、前記複数の第4開口部の各々は、前記複数の第1開口部のいずれかの前記頂角の部分と結合している、ことも好ましい。
上記の液晶表示装置において、前記複数の第2電極は、各々が前記基準線と重畳して前記第1方向に沿って配置された複数の第6開口部を更に有し、前記複数の第6開口部の各々は、前記複数の第2開口部のいずれかの前記頂角の部分と結合している、ことも好ましい。
(1)本発明に係る他の態様の液晶表示装置は、単純マトリクス駆動される液晶表示装置であって、
互いの一面側を対向して配置された第1基板及び第2基板と、
前記第1基板の一面側に設けられており、第1方向に延在する帯状の複数の第1電極と、
前記第2基板の一面側に設けられており、前記第1方向と略直交する第2方向に延在する帯状の複数の第2電極と、
前記第1基板の一面側と前記第2基板の一面側との相互間に設けられており、誘電率異方性が負である液晶分子を含有し、かつ垂直配向した液晶層と、
を含み、
前記複数の第1電極と前記複数の第2電極が相互に重なる交差領域の各々が略矩形状であり、
前記複数の第1電極は、前記交差領域の各々において、前記第1方向に沿った仮想的な1つの基準線を挟んで線対称に配置された略V字形状の複数の第1開口部を有し、
前記複数の第2電極は、前記交差領域の各々において、前記基準線を挟んで線対称に配置された略V字形状の複数の第2開口部を有し、
前記複数の第1開口部及び前記複数の第2開口部は、各々、前記基準線に対して略45°傾けて前記交差領域内の第1領域に配置された第1傾斜部と、前記基準線に対して略−45°傾けて前記交差領域内の前記第1領域と前記基準線を挟んで隣り合う前記第2領域に配置された第2傾斜部を有し、前記第1傾斜部と前記第2傾斜部とが前記基準線を対称軸として線対称に配置されて相互に繋がっており、全体として頂角が略90°の略V字形状に構成されており、
前記複数の第1開口部と前記複数の第2開口部が、前記第1方向に沿って、平面視において重ならず交互に配置されており、
前記複数の第1電極は、前記複数の第1開口部の各々において前記第1傾斜部と前記第2傾斜部の各長手方向に沿って間欠的に配置された複数のつなぎ目部を有する、液晶表示装置である。
(2)本発明に係る他の態様の液晶表示装置は、単純マトリクス駆動される液晶表示装置であって、
互いの一面側を対向して配置された第1基板及び第2基板と、
前記第1基板の一面側に設けられており、第1方向に延在する帯状の複数の第1電極と、
前記第2基板の一面側に設けられており、前記第1方向と略直交する第2方向に延在し、かつ当該第2方向に沿って間欠的に配置された頂角の内角が略90°であるジグザグな帯状の複数の第2電極と、
前記第1基板の一面側と前記第2基板の一面側との相互間に設けられており、誘電率異方性が負である液晶分子を含有し、かつ垂直配向した液晶層と、
を含み、
前記複数の第1電極と前記複数の第2電極とが相互に重なる交差領域の各々が略V字形状であり、
前記複数の第1電極は、前記交差領域の各々において、前記第1方向に沿った仮想的な1つの基準線を挟んで線対称に配置された略V字形状の複数の第1開口部を有し、
前記複数の第2電極は、前記交差領域の各々において、前記基準線を挟んで線対称に配置された略V字形状の複数の第2開口部を有し、
前記複数の第1開口部及び前記複数の第2開口部は、各々、前記基準線に対して略45°傾けて前記交差領域内の第1領域に配置された第1傾斜部と、前記基準線に対して略−45°傾けて前記交差領域内の前記第1領域と基準線を挟んで隣り合う第2領域に配置された第2傾斜部を有し、前記第1傾斜部と前記第2傾斜部とが前記基準線を対称軸として線対称に配置されて相互に繋がっており、全体として頂角が略90°の略V字形状に構成されており、
前記複数の第1開口部と前記複数の第2開口部が、前記第1方向に沿って、平面視において重ならず交互に配置されており、
前記複数の第1電極は、前記複数の第1開口部の各々において前記第1傾斜部と前記第2傾斜部の各長手方向に沿って間欠的に配置された複数のつなぎ目部を有する、液晶表示装置である。
(3)本発明に係る他の態様の液晶表示装置は、
単純マトリクス駆動される液晶表示装置であって、
互いの一面側を対向して配置された第1基板及び第2基板と、
前記第1基板の一面側に設けられており、第1方向に延在し、かつ当該第1方向に沿って間欠的に配置された頂角の内角が略90°であるジグザグな帯状の複数の第1電極と、
前記第2基板の一面側に設けられており、前記第1方向と略直交する第2方向に延在し、かつ当該第2方向に沿って間欠的に配置された頂角の内角が略90°であるジグザグな帯状の複数の第2電極と、
前記第1基板の一面側と前記第2基板の一面側との相互間に設けられており、誘電率異方性が負である液晶分子を含有し、かつ垂直配向した液晶層と、
を含み、
前記複数の第1電極と前記複数の第2電極とが相互に重なる交差領域の各々が略長方形状であり、かつ前記第1方向に沿って当該交差領域の頂点のいずれかを通るように設定された仮想的な第1基準線及び第2基準線が設定され、
前記複数の第1電極は、前記交差領域の各々において、前記第1基準線を挟んで線対称に配置された略V字形状の複数の開口部と前記第2基準線を挟んで線対称に配置された略逆V字形状の複数の開口部からなる複数の第1開口部を有し、
前記複数の第2電極は、前記交差領域の各々において、前記第1基準線を挟んで線対称に配置された略V字形状の複数の開口部と前記第2基準線を挟んで線対称に配置された略逆V字形状の複数の開口部からなる複数の第2開口部を有し、
前記複数の第1開口部と前記複数の第2開口部が、前記第1方向に沿って、平面視において重ならず交互に配置されており、
前記複数の第1開口部及び前記複数の第2開口部は、各々、前記第1基準線又は前記第2基準線の位置で相互に繋がった第1傾斜部と第2傾斜部を有し、全体として頂角が略90°の略V字形状又は略逆V字形状に構成されており、
前記複数の第1電極は、前記複数の第1開口部の各々において前記第1傾斜部と前記第2傾斜部の各長手方向に沿って間欠的に配置された複数のつなぎ目部を有する、液晶表示装置である。
(4)上記した(1)〜(3)の何れかに係る液晶表示装置において、前記複数の第1電極は、各々が前記基準線と重畳して前記第1方向に沿って配置された複数の第4開口部を更に有し、前記複数の第4開口部の各々は、前記複数の第1開口部のいずれかの前記頂角の部分と結合している、ことも好ましい。
(5)上記した(1)〜(3)の何れかに係る液晶表示装置において、前記複数の第2電極は、各々が前記基準線と重畳して前記第1方向に沿って配置された複数の第6開口部を更に有し、前記複数の第6開口部の各々は、前記複数の第2開口部のいずれかの前記頂角の部分と結合している、ことも好ましい。
(6)上記した(1)または(2)に係る液晶表示装置において、前記複数の第2電極は、各々が前記交差領域の前記第1方向に沿ったエッジ部に配置された複数の第5開口部を更に有する、ことも好ましい。
(7)上記した(1)に係る液晶表示装置において、前記複数の第1電極は、各々が前記交差領域の前記第2方向に沿ったエッジ部に配置された複数の第3開口部を更に有する、ことも好ましい。
上記いずれかの液晶表示装置によれば、単純マトリクス駆動法を用いたドットマトリクス型の液晶表示装置において、画素内において各開口部を境界にして4つの配向方向を示す4ドメイン配向制御を実現し、併せて配向均一性並びに高開口率を実現することができる。
一実施形態の液晶表示装置の外観模式図および部分拡大図である。 図1に示した液晶表示装置の部分断面図である。 第1実施例の上側電極および下側電極とそれらに設けられる複数の開口部を示す平面図である。 第1実施例の液晶表示装置の画素部の顕微鏡観察像を示す図である。 各暗領域付近の液晶分子の配向方向を矢印にて模式的に示した図である。 第2実施例の上側電極および下側電極とそれらに設けられる複数の開口部を示す平面図である。 第2実施例の液晶表示装置の画素部の顕微鏡観察像を示す図である。 第3実施例の液晶表示装置の上側電極および下側電極を部分的に拡大した平面図である。 第3実施例の上側電極および下側電極とそれらに設けられる複数の開口部を示す平面図である。 第3実施例の液晶表示装置の画素部の顕微鏡観察像を示す図である。 第4実施例の上側電極および下側電極を部分的に拡大した平面図である。 第4実施例の上側電極と下側電極の交差部である画素部の1つを示す平面図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、一実施形態の液晶表示装置の外観模式図および部分拡大図である。また、図2は、図1に示した液晶表示装置のa−a’線における部分断面図である。各図に示す本実施形態の液晶表示装置は、上側基板(第1基板)1、複数の上側電極(第1電極)2、配向膜3、下側基板(第2基板)4、複数の下側電極(第2電極)5、配向膜6、液晶層7、上側偏光板(第1偏光板)8、下側偏光板(第2偏光板)9を含んで構成されている。
上側基板1および下側基板4は、それぞれ、例えばガラス基板、プラスチック基板等の透明基板である。上側基板1と下側基板4との相互間には、スペーサー(粒状体)が分散して配置されている。これらのスペーサーにより、上側基板1と下側基板4との間隙が所定距離(例えば4.0μm程度)に保たれる。
複数の上側電極2は、上側基板1の一面上に設けられている。各上側電極2は、帯状(ストライプ状)に形成されており、上側基板1の一面上において一方向に延在している。本実施形態では、各上側電極2は、図1中においては上下方向(第1方向)に延在している。各上側電極2は、例えばインジウム錫酸化物(ITO)などの透明導電膜を適宜パターニングすることによって構成されている。また、便宜上図1および図2では図示を省略しているが、各上側電極2は、そのエッジ部分に矩形状の開口部を有する。これについては後ほど詳述する。
複数の下側電極5は、下側基板4の一面上に設けられている。各下側電極5は、帯状に形成されており、下側基板4の一面上において一方向に延在している。本実施形態では、各下側電極5は、図1中においては左右方向(第2方向)に延在している。各下側電極5は、例えばインジウム錫酸化物(ITO)などの透明導電膜を適宜パターニングすることによって構成されている。
図1の部分拡大図に示すように、本実施形態の液晶表示装置では、上側電極2と下側電極5とが平面視において重なる箇所(交差領域所)のそれぞれが画素部11となる。図1中では1つの画素部11のみが着色をして示されている。本実施形態では、上側電極2と下側電極5のそれぞれの幅は等しく、例えば0.42mmに設定されている。したがって、本実施形態における画素部11は、0.42mm四方の正方形状である。また、隣り合う2つの上側電極2の相互間距離は、例えば0.03mmに設定されている。同様に、隣り合う2つの下側電極5の相互間距離は、例えば0.03mmに設定されている。
配向膜3は、上側基板1の一面側に、各上側電極2を覆うようにして設けられている。同様に、配向膜6は、下側基板4の一面側に、各下側電極5を覆うようにして設けられている。本実施形態においては、配向膜3および配向膜6としては、液晶層3の初期状態(電圧無印加時)における配向状態を垂直配向状態に規制するもの(垂直配向膜)が用いられている。
液晶層7は、上側基板1の各上側電極2と下側基板4の各下側電極5との相互間に設けられている。本実施形態においては、誘電率異方性Δεが負(Δε<0)の液晶材料(ネマティック液晶材料)を用いて液晶層7が構成されている。液晶層7に図示された太線10は、電圧印加時における液晶分子の配向方向(ダイレクター)を模式的に示したものである。本実施形態の液晶表示装置においては、液晶層7の液晶分子の配向状態は初期状態(電圧無印加状態)において垂直配向しており、電圧印加により電界方向と交差するように液晶分子の配向状態が変化する。
上側偏光板8は、上側基板1の外側に配置されている。また、下側偏光板9は、下側基板4の外側に配置されている。上側偏光板8と下側偏光板9とは、例えばクロスニコル配置とされる。図1に示すように本実施形態では、上側偏光板8の吸収軸は3時−9時方向(下側電極5の延在方向)に設定され、下側偏光板9の吸収軸は上側偏光板8の吸収軸と略直交する方向に設定されている。
次に、液晶表示装置の製造方法の一例について詳細に説明する。
まず、一面上に透明電極を有する基板を用意する。基板としては、例えば片面が研磨され、その表面にSiOがコートされ、その上にITO(インジウム錫酸化物)からなる透明導電膜が形成されたガラス基板を用いることができる。ガラス基板の板厚は例えば0.7mm、シート抵抗は例えば30Ω□である。
上記の基板に対して既知のフォトリソグラフィ工程およびエッチング工程を実行する。例えば、基板に対してポジ型フォトレジストをロールコーター等により塗布する。その後、クロム金属膜等によって所望のパターンが形成されたフォトマスクを用いて、フォトレジスト面とフォトマスクの金属膜面を密着した後、紫外線を照射することにより、フォトレジストのパターンを焼き付ける。その後、所定条件(例えば120℃で10分間)でフォトレジストを焼成し、所定溶液(例えばKOH水溶液)によりウェット現像処理を行うことにより、紫外線照射された部分のレジストを除去する。その後、所定条件(例えば120℃で30分間)の焼成を行うことによりレジストパターンの強度を向上させ、所定溶液(例えば40℃の塩酸と硫酸の混合水溶液)を用いてITO膜のエッチング処理を行う。最後に、所定溶液(例えばNaOH水溶液)を用いてレジストを除去する。それにより、各上側電極2を有する上側基板1、各下側電極5を有する下側基板4がそれぞれ形成される。
次いで、上側基板1の一面上に配向膜3が形成され、下側基板4の一面上に配向膜6が形成される。具体的には、各基板をアルカリ溶液等で洗浄した後、垂直配向膜の材料液をフレキソ印刷等の方法によって各基板の一面上にそれぞれ塗布し、これらをクリーンオーブン内にて焼成する(例えば、180℃、30分間)。
次いで、一方の基板上(例えば、上側基板1の一面上)には、例えば4μm程度の粒径のスペーサーが散布される。スペーサーの散布は、例えば乾式散布法によって行われる。また、他方の基板上(例えば、下側基板4の一面上)にシール材が形成される。シール材は、例えば4.2μm程度の粒径のシリカ製スペーサーが混入されたものをスクリーン印刷等の方法によって塗布することにより形成される。
次いで、上側基板1と下側基板4を、これらの一面同士が対向し、各配向膜3、6に対する配向処理の方向がアンチパラレルとなるようにして貼り合わせ、一定の加圧状態にて焼成する。それによりシール材が硬化し、上側基板1と下側基板4が固定される(空セルが完成する)。上側基板1と下側基板4とは、上側電極2と下側電極5とが交差するように配置される(図1参照)。
次いで、真空注入法等の方法によって、上側基板1と下側基板4の間隙に液晶材料(誘電率異方性Δε<0のもの)を注入し、当該注入に用いた注入口を封止した後に、焼成する(例えば120℃、1時間)。これにより液晶層7が形成される。
その後、空セルを適宜洗浄した後に乾燥し、上側基板1の外側に上側偏光板8を貼り合わせ、かつ下側基板4の外側に下側偏光板9を貼り合わせる。上側偏光板8と下側偏光板9のそれぞれは、上記したように、液晶層7の中央における液晶分子の配向方向に対して略45°の角度を有し、かつお互いがクロスニコルとなるように配置される。以上により、図1および図2に示した液晶表示装置が完成する。
本実施形態の液晶表示装置の基本構造は上記の通りであり、次に、上側電極2および下側電極5のそれぞれに設けられる複数の開口部の構造が異なるいくつかの実施例を説明する。
(第1実施例)
第1の実施例として、複数の開口部を用いて斜め電界を発生し、それにより液晶分子の配向方向を制御する液晶表示素子について説明する。始めに、動作原理について上記した図2に示した液晶表示装置の断面図に基づいて説明する。図2に示すように、上側電極2と下側電極5のそれぞれには一定間隔で配置された複数の開口部が存在する。これらの開口部は、上側電極2の開口部と下側電極5の開口部とが互い違いに配置されている。この場合、上側電極2と下側電極5の間に液晶層7の閾値電圧以上の電圧を印加すると、各開口部付近では図中に点線で示したように斜め電界が発生する。液晶層7の液晶分子は、各開口部付近においてはこの斜め電界と直交するように再配向するため、各開口部を境界にして配向方向が180°異なるマルチドメイン配向制御が可能となる。
図3は、上側電極2および下側電極5とそれらに設けられる複数の開口部を示す平面図である。詳細には、図3(a)は上側電極2と下側電極5の交差領域(交差部)である画素部11の1つを示す平面図であり、図3(b)は上側電極2の部分的な平面図であり、図3(c)は下側電極5の部分的な平面図である。
まず、図3(a)に基づいて画素部11について説明する。画素部11は、上側電極2と下側電極5の交差領域に設けられており、図示のように仮想的な基準線mを挟んで隣接する2つの領域を有する。便宜上、基準線mを挟んで図中右側の領域を「第1領域」、図中左側の領域を「第2領域」と呼ぶ。図示の例では、基準線mが画素部11の中心を通るように設定されている。
図3(b)に示すように上側電極2は、第1方向に沿って配列された複数の第1開口部21を有する。各第1開口部21は、基準線mに対して長手方向を時計回りに45°傾けて配置された第1傾斜部21aと、基準線mに対して長手方向を反時計回りに45°(すなわち−45°)傾けて配置された第2傾斜部21bと、を有する。図示のように、第1傾斜部21aと第2傾斜部21bは、基準線mを対称軸として線対称に配置され、かつ相互に繋がっており、全体として頂角が略90°の略V状形状の第1開口部21を構成している。
また、上側電極2の各第1開口部21を挟んで隔てられた部分同士を電気的に接続するために、各第1開口部21は、第1傾斜部21aの長手方向において間欠的に配置された複数のつなぎ目部分25と、第2傾斜部21bの長手方向において間欠的に配置された複数のつなぎ目部分26と、を有する(図中では各1つのつなぎ目部分25、26のみ符号を付す)。これらのつなぎ目部分25、26は、一定の周期(間隔)で配置されることが好ましい。つなぎ目部分25、26を多く配置することで上側電極2の高抵抗化を抑制することが可能となる。ただし、後述する配向不良を誘発する懸念があるため、これらのつなぎ目部分25、26を多く配置し過ぎることは好ましくない。第1実施例では、略0.1mm間隔で各つなぎ目部分25、26を配置した。
図3(b)に示すように下側電極5は、第1方向に沿って配列された複数の第2開口部22を有する。各第2開口部22は、基準線mに対して長手方向を時計回りに45°傾けて配置された第1傾斜部22aと、基準線mに対して長手方向を反時計回りに45°(すなわち−45°)傾けて配置された第2傾斜部22bと、を有する。図示のように、第1傾斜部22aと第2傾斜部22bは、基準線mを対称軸として線対称に配置され、かつ相互に繋がっており、全体として頂角が略90°の略V状形状の第2開口部22を構成している。
また、下側電極5の各第2開口部22を挟んで隔てられた部分同士を電気的に接続するために、各第2開口部22は、第1傾斜部22aの長手方向において間欠的に配置された複数のつなぎ目部分27と、第2傾斜部22bの長手方向において間欠的に配置された複数のつなぎ目部分28と、を有する(図中では各1つのつなぎ目部分27、28のみ符号を付す)。これらのつなぎ目部分27、28は、一定の周期(間隔)で配置されることが好ましい。つなぎ目部分27、28を多く配置することで下側電極5の高抵抗化を抑制することが可能となる。ただし、後述する配向不良を誘発する懸念があるため、これらのつなぎ目部分27、28を多く配置し過ぎることは好ましくない。第1実施例では、略0.1mm間隔で各つなぎ目部分27、28を配置した。
上記の図3(a)に示すように、画素部11内において各第1開口部21と各第2開口部22とは、互いに重ならず、第1方向に沿って交互に配列されている。詳細には、画素部11の第1領域(図中右側領域)においては、各第1開口部21の第1傾斜部21aと各第2開口部22の第1傾斜部22aとが互いに重ならず交互に配置されている。また、画素部11の第2領域(図中左側領域)においては、各第1開口部21の第2傾斜部21bと各第2開口部22の第2傾斜部22bとが互いに重ならず交互に配置されている。このような電極構造によれば、V状形状である各第1開口部21および各第2開口部22のそれぞれの頂角を境界として配向方向が90°異なるように液晶分子の配向方向を制御できることから、各第1開口部21および各第2開口部22を境界にして4つの配向方向を示す4ドメイン配向制御を実現できる。
図4は、実際に作製した液晶表示装置の画素部11の顕微鏡観察像を示す図である。詳細には、図4(a)は液晶層7を形成する前の空セル状態で観察した画素部11の観察像である。上述した図3において説明したものと同等な第1開口部21、第2開口部22および各つなぎ目部分25〜28が形成されていることが確認できる。また、図4(b)は液晶層7を形成した後に観察した画素部11の観察像である。ここでは、屈折率異方性Δn=0.15、誘電率異方性Δε<0の液晶材料を用いて液晶層7を形成した。また、上側偏光板8および下側偏光板9の各吸収軸の設定については上記の通りである。また、画素部11には、液晶層7の閾値電圧以上の電圧を印加した。画素部11の各所の寸法は図中に示した通りであり、その単位は「mm」である。各開口部の短手方向の長さ(幅)Sは0.007mmとし、平面視において隣接する第1開口部21と第2開口部22との相互間距離(長辺エッジ間距離)Aは0.03mmとした。
図4(b)に示すように、平面視において隣り合う第1開口部21と第2開口部22の間の大部分では均一な配向ドメインが形成されているが、部分的には暗領域が発生している。詳細には、画素部11の上下左右の各エッジ付近では、開口部間ドメインの1つおきに暗領域が観察されている。また、各第1開口部21および各第2開口部22の画素部11中央における略V字の頂角付近(すなわち基準線m付近)の配向ドメイン境界部分においても暗領域が観察されている。これらの暗領域は、画素部11のエッジやドメイン境界の影響により、液晶層7の層厚方向における中央の液晶分子の配向方向が各第1開口部21等の略V字の頂角付近で発生する斜め電界による本来的な配向方向からずれたため(配向方向の回転を生じたため)に生じたと考えられる。図5は、各暗領域付近の液晶分子の配向方向を矢印にて模式的に示した図である。図中の矢印の方向が上側偏光板8および下側偏光板9の各吸収軸と45°方向にある場合は明領域となっていることから、暗領域は、上側偏光板8および下側偏光板9の各吸収軸又は透過軸に近い方向に液晶層7の中央における液晶分子の配向方向に回転が発生したことに起因すると考えられる。
また、各つなぎ目部分25〜28の周辺においても暗領域が観察され、かつ隣り合うつなぎ目部分の相互間においても透過率が若干減少する領域も観察される。また、上記した画素部11中央の略V状形状の頂角付近における配向ドメインの境界部分に発生する配向不良に対しても、各つなぎ目部分25〜28が配向不良を助長する傾向も見られる。このつなぎ目部分25〜28に起因する配向不良を抑制するには、隣り合うつなぎ目部分の相互間距離を各第1開口部21および各第2開口部22のそれぞれの短手方向の長さ(幅)未満とすることが有効である。
(第2実施例)
第2実施例として、上記した第1実施例の液晶表示装置に対して、上記の配向不良を抑制するために上側電極2および下側電極5のそれぞれに新たな開口部を追加した液晶表示装置を説明する。なお、以下では主に第1実施例の液晶表示装置との相違点を説明し、共通点については説明を割愛する。
図6は、上側電極2および下側電極5とそれらに設けられる複数の開口部を示す平面図である。詳細には、図6(a)は上側電極2と下側電極5の交差部である画素部11の1つを示す平面図であり、図6(b)は上側電極2の部分的な平面図であり、図6(c)は下側電極5の部分的な平面図である。
図6(a)に示すように、第2実施例に係る画素部11は、上側電極2と下側電極5の交差領域に設けられており、図示のように基準線mを挟んで隣接する2つの領域を有する。第1実施例と同様に、基準線mを挟んで図中右側の領域を「第1領域」、図中左側の領域を「第2領域」と呼ぶ。図示の例では、基準線mが画素部11の中心を通るように設定されている。また、各第1開口部21、各第2開口部22については上記第1実施例と同様に設けられている。
図6(a)および図6(b)に示すように、上側電極2は、画素部11の平面視における上下の各エッジ付近に設けられた複数の第3開口部33と、基準線mに重ねて設けられた複数の第4開口部34と、を有する。各第3開口部33は、一方向に長い矩形状に形成されており、画素部11の上エッジまたは下エッジの付近に配置されている。本実施例では図示のように、各第3開口部33は、それぞれ近接する1つの第1開口部21と相互に繋がっている(結合している)。また、各第4開口部34は、一方向に長い矩形状に形成され、第1方向(上側電極2の延在方向)に沿って配置されている。本実施例では図示のように、各第4開口部34は、いずれかの第1開口部21の略V状形状の頂角部分の外角部分と相互に繋がっている(結合している)。
また、図6(a)および図6(c)に示すように、下側電極5は、画素部11の平面視における左右の各エッジ付近に設けられた複数の第5開口部35と、基準線mに重ねて設けられた複数の第6開口部36と、を有する。各第5開口部35は、一方向に長い矩形状に形成されており、画素部11の左エッジまたは右エッジの付近に配置されている。また、各第6開口部36は、一方向に長い矩形状に形成され、第1方向(上側電極2の延在方向)に沿って配置されている。本実施例では図示のように、各第6開口部36は、いずれかの第2開口部22の略V状形状の開口部の頂角部分の外角部分と相互に繋がっている(結合している)。
上記の図6(a)に示したように、画素部11内において各第1開口部21と各第2開口部22は、互いに重ならず、第1方向に沿って交互に配置されている。また、各第4開口部34と各第6開口部36は、第1方向に沿って互い違いに配置されている。このような電極構造によっても、基準線mを境界として配向方向が90°異なるように液晶分子の配向方向を制御できることから、各第1開口部21等を境界にして4つの配向方向を示す4ドメイン配向制御を実現できる。また、各第3開口部33および各第4開口部34を設けたことにより、画素部11の上下、左右の各エッジ付近や、基準線mの付近(第1領域と第2領域の境界付近)のそれぞれにおける配向不良を抑制し、表示均一性を向上させることができる。
図7は、実際に作製した液晶表示装置の画素部11の顕微鏡観察像を示す図である。詳細には、図7(a)は液晶層7を形成する前の空セル状態で観察した画素部11の観察像である。上述した図6において説明したものと同等な開口部およびつなぎ目部分が形成されていることが確認できる。また、図7(b)は液晶層7を形成した後に観察した画素部11の観察像である。なお、液晶表示装置の諸条件については第1実施例と同様である。第1実施例と比較し、第2実施例の液晶表示装置においては、配向不良を抑制するために各開口部を設けた画素部11の左右の各エッジ付近およびV状形状の開口部の頂角付近における配向ドメイン境界領域における暗領域が著しく改善されているのがわかる。これらの改善により相対的な透過率が改善されたことは明白である。一方、画素部11の上下の各エッジ付近ではまだ配向均一性が不十分な領域も存在する。
(第3実施例)
第3実施例として、上記した第1実施例または第2実施例の液晶表示装置における下側電極の構造を変更した液晶表示装置を説明する。なお、以下では主に第1実施例または第2実施例の液晶表示装置との相違点を説明し、共通点については説明を割愛する。
図8は、上側電極および下側電極を部分的に拡大した平面図である。図8の部分拡大図に示すように、第3実施例の液晶表示装置においては、上側電極2と下側電極5aとが平面視において重なる箇所(交差領域)のそれぞれが画素部11aとなる。図8中では1つの画素部11aのみが着色をして示されている。
上側電極2は、上記と同様に一方向に延びた帯状(短冊状)に形成されている。一方で、下側電極5aは、周期的な屈曲性を有したジグザグな帯状に形成されている。詳細には、下側電極5aは、周期的に存在する頂角の内角が略90°であり、これらの頂角は、下側電極5aの延在方向(第2方向)に対して略45°方向の辺と略−45°の辺によって画定されている。各上側電極2は、各下側電極5aの1つの頂角と重なり、かつこの頂角と隣り合う別の1つの頂角が各上側電極2の間隙と重なるように、それぞれ配置されている。これにより、図示のように本実施例の画素部11aは略V字形状となる。
図9は、上側電極2および下側電極5aとそれらに設けられる複数の開口部を示す平面図である。詳細には、図9(a)は上側電極2と下側電極5aの交差領域である画素部11aの1つを示す平面図であり、図9(b)は上側電極2の部分的な平面図であり、図9(c)は下側電極5aの部分的な平面図である。
図9(a)に示すように、第3実施例に係る画素部11aは、上側電極2と下側電極5aの交差領域に設けられており、図示のように基準線mを挟んで隣接する2つの領域を有する。第1実施例等と同様に、基準線mを挟んで図中右側の領域を「第1領域」、図中左側の領域を「第2領域」と呼ぶ。図示の例では、基準線mが画素部11の中心を通るように設定されている。
図9(a)および図9(b)に示すように、上側電極2は、複数の第1開口部21および複数の第4開口部34を有する。これら各開口部の詳細については第2実施例と同様である。また、図9(a)および図9(c)に示すように、下側電極5aは、複数の第2開口部42、複数の第5開口部35および複数の第6開口部36を有する。これら各開口部の詳細については基本的に第2実施例と同様である。図示のように、各第2開口部42は、つなぎ目部分を有さない第1傾斜部42aおよび第2傾斜部42bを含む。
本実施例では、画素部11aが略V字形状となることにより、その内部に配置される各第1開口部21および各第2開口部42を画素部11aの上下の各エッジに対して略平行に配置することができる。それにより、第2実施例において配向不良を抑制するために画素部11の上下の各エッジに設けられていた複数の第3開口部33を省略できる。また、各第2開口部42については断線や高抵抗化の懸念がなくなることから、上記第1実施例や第2実施例においては設けられていたつなぎ目部分27、28を省略できる。
図10は、実際に作製した液晶表示装置の画素部11aの顕微鏡観察像を示す図である。詳細には、図10(a)は液晶層7を形成する前の空セル状態で観察した画素部11aの観察像である。上述した図9において説明したものと同等な開口部およびつなぎ目部分が形成されていることが確認できる。また、図10(b)は液晶層7を形成した後に観察した画素部11aの観察像である。なお、液晶表示装置の諸条件については第1実施例等と同様である。画素部11aの上下左右の各エッジ付近における配向不良は観察されず、また、上記のように下側電極5aがつなぎ目部分を有しないことから、つなぎ目部分に起因する配向不良が改善されていることがわかる。また、上側電極2におけるつなぎ目部分は省略できないためこれらの周辺での配向不良は存在するものの、下側電極5aではつなぎ目部分が省略可能となったので、画素部11a全体としてはつなぎ目部分の相互間距離が広がる。これにより、第1実施例や第2実施例においては観察されていた、近接したつなぎ目部分の相互間における暗領域は発生しないことが確認できた。以上から、第3実施例によれば、画素部11aの上下左右の各エッジ、略V状形状の開口部の頂角付近における配向ドメイン境界領域および各つなぎ目部分に起因する配向不良が抑制され、配向均一性が改善され、開口率が上昇することがわかった。
(第4実施例)
第4実施例として、上記した第3実施例の液晶表示装置における上側電極の構造を変更した液晶表示装置を説明する。なお、以下では主に第3実施例等の液晶表示装置との相違点を説明し、共通点については説明を割愛する。
図11は、上側電極および下側電極を部分的に拡大した平面図である。図11の部分拡大図に示すように、第4実施例の液晶表示装置においては、上側電極2bと下側電極5bとが平面視において重なる箇所(交差領域)のそれぞれが画素部11bとなる。図11中では1つの画素部11bのみが着色をして示されている。図示のように画素部11bは、図示のようにその長辺が略45°に傾斜した長方形状となる。
上側電極2b、下側電極5bは、ともに周期的な屈曲性を有したジグザグな帯状に形成されている。詳細には、上側電極2bは、周期的に存在する頂角の内角が略90°であり、これらの頂角は、上側電極2bの延在方向に対して略45°方向の辺と略−45°の辺によって画定されている。下側電極5bも同様である。
図12は、上側電極2bと下側電極5bの交差部である画素部11bの1つを示す平面図である。図示の例では、基準線m、nのそれぞれは、画素部11bの対向する2つの頂点のいずれかを通り、かつ画素部11bの長辺および短辺と45°の方向(図中、上下方向)に設定されている。
図示のように、上側電極2bは、複数の第1開口部21および複数の第4開口部34を有する。これらのうち、図中右側における各第1開口部21は、第3実施例と同様に、基準線mを対称軸として線対称に配置されている。また、図中左側における各第1開口部21は、基準線nを対称軸として線対称に配置されており、かつ上記の図中右側の各第1開口部等を上下反転して配置されている。各第1開口部21にはつなぎ目部分25、26が設けられている。また、上側電極2bは、画素部11bの右上エッジおよび左下エッジの付近に設けられた複数の第7開口部47を有する。各第7開口部47は、画素部11bのエッジをまたぐように配置されている。
また、図示のように、下側電極5bは、複数の第2開口部42および複数の第6開口部36を有する。これら各開口部の詳細については第3実施例と同様である。これらのうち、図中右側における各第2開口部42は、第3実施例と同様に、基準線mを対称軸として線対称に配置されている。また、図中左側における各第2開口部42は、基準線nを対称軸として線対称に配置されており、かつ上記の図中右側の各第2開口部等を上下反転して配置されている。各第2開口部42にはつなぎ目部分が設けられていない。
本実施例では、画素部11bが斜め配置の長方形状となることにより、その内部に配置される各第1開口部21および各第2開口部42を画素部11bの各エッジ(長辺および短辺)に対して略平行に配置することができる。それにより、第2実施例において配向不良を抑制するために画素部11の上下の各エッジに設けられていた複数の第3開口部33を省略できる。また、各第2開口部42については断線や高抵抗化の懸念がなくなることから、上記第3実施例と同様につなぎ目部分を省略できる。また、画素部11bにおけるエッジのうち、下側電極5bのエッジが配置される部分に各第7開口部47を設けたことにより、画素部11bのエッジ付近における配向不良を抑制できる。一方、上側電極2bのエッジが配置される部分には配向不良を抑制するための開口部は不要である。したがって、第3実施例に比べて下側電極5bの高抵抗化をさらに抑制できると考えられる。
なお、本発明は上述した実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。例えば、上記した説明においては略V字形状の各開口部の頂角は1つの画素部内において下向きまたは上向きに配置されていたが、この限りではない。これらの配置パターンを90°回転させることにより頂角が右方位または左方位となった場合でも同様な動作が可能であることは明らかである。
1…上側基板(第1基板) 2、2b…複数の上側電極(第1電極) 3…配向膜 4…下側基板(第2基板) 5、5a、5b…下側電極(第2電極) 6…配向膜 7…液晶層 8…上側偏光板(第1偏光板) 9…下側偏光板(第2偏光板) 11、11a、11b…画素部 21…第1開口部 22、42…第2開口部 25、26、27、28…つなぎ目部分 33…第3開口部 34…第4開口部 35…第5開口部 36…第6開口部 47…第7開口部

Claims (3)

  1. 単純マトリクス駆動される液晶表示装置であって、
    互いの一面側を対向して配置された第1基板及び第2基板と、
    前記第1基板の一面側に設けられており、第1方向に延在し、かつ当該第1方向に沿って間欠的に配置された頂角の内角が略90°であるジグザグな帯状の複数の第1電極と、
    前記第2基板の一面側に設けられており、前記第1方向と略直交する第2方向に延在し、かつ当該第2方向に沿って間欠的に配置された頂角の内角が略90°であるジグザグな帯状の複数の第2電極と、
    前記第1基板の一面側と前記第2基板の一面側との相互間に設けられており、誘電率異方性が負である液晶分子を含有し、かつ垂直配向した液晶層と、
    を含み、
    前記複数の第1電極と前記複数の第2電極とが相互に重なる交差領域の各々が略長方形状であり、かつ前記第1方向に沿って当該交差領域の頂点のいずれかを通るように設定された仮想的な第1基準線及び第2基準線が設定され、
    前記複数の第1電極は、前記交差領域の各々において、前記第1基準線を挟んで線対称に配置された略V字形状の複数の開口部と前記第2基準線を挟んで線対称に配置された略逆V字形状の複数の開口部からなる複数の第1開口部を有し、
    前記複数の第2電極は、前記交差領域の各々において、前記第1基準線を挟んで線対称に配置された略V字形状の複数の開口部と前記第2基準線を挟んで線対称に配置された略逆V字形状の複数の開口部からなる複数の第2開口部を有し、
    前記複数の第1開口部と前記複数の第2開口部が、前記第1方向に沿って、平面視において重ならず交互に配置されており、
    前記複数の第1開口部及び前記複数の第2開口部は、各々、前記第1基準線又は前記第2基準線の位置で相互に繋がった第1傾斜部と第2傾斜部を有し、全体として頂角が略90°の略V字形状又は略逆V字形状に構成されており、
    前記複数の第1電極は、前記複数の第1開口部の各々において前記第1傾斜部と前記第2傾斜部の各長手方向に沿って間欠的に配置された複数のつなぎ目部を有する、
    液晶表示装置。
  2. 前記複数の第1電極は、各々が前記基準線と重畳して前記第1方向に沿って配置された複数の第4開口部を更に有し、
    前記複数の第4開口部の各々は、前記複数の第1開口部のいずれかの前記頂角の部分と結合している、
    請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記複数の第2電極は、各々が前記基準線と重畳して前記第1方向に沿って配置された複数の第6開口部を更に有し、
    前記複数の第6開口部の各々は、前記複数の第2開口部のいずれかの前記頂角の部分と結合している、
    請求項1に記載の液晶表示装置。
JP2010061245A 2010-03-17 2010-03-17 液晶表示装置 Active JP5643523B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010061245A JP5643523B2 (ja) 2010-03-17 2010-03-17 液晶表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010061245A JP5643523B2 (ja) 2010-03-17 2010-03-17 液晶表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011197112A JP2011197112A (ja) 2011-10-06
JP5643523B2 true JP5643523B2 (ja) 2014-12-17

Family

ID=44875468

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010061245A Active JP5643523B2 (ja) 2010-03-17 2010-03-17 液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5643523B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5926963B2 (ja) * 2012-01-30 2016-05-25 京セラディスプレイ株式会社 液晶表示素子
JP6042677B2 (ja) * 2012-09-25 2016-12-14 スタンレー電気株式会社 液晶表示装置
KR102117397B1 (ko) 2013-10-08 2020-06-02 삼성디스플레이 주식회사 표시 장치
JP6430299B2 (ja) * 2015-03-11 2018-11-28 スタンレー電気株式会社 液晶表示装置
JP6460861B2 (ja) * 2015-03-18 2019-01-30 スタンレー電気株式会社 液晶表示素子
CN111308808B (zh) 2020-04-01 2021-05-07 深圳市华星光电半导体显示技术有限公司 像素电极及液晶显示面板

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3284427B2 (ja) * 1993-11-04 2002-05-20 セイコーエプソン株式会社 液晶表示装置
JP2005062546A (ja) * 2003-08-14 2005-03-10 Dainippon Printing Co Ltd 液晶表示装置及び液晶表示装置の製造方法
JP4364925B2 (ja) * 2005-12-26 2009-11-18 シャープ株式会社 アクティブマトリクス基板、液晶パネル、液晶表示装置、テレビジョン受像機
JP4380642B2 (ja) * 2006-02-20 2009-12-09 セイコーエプソン株式会社 液晶装置、及び電子機器
JP4846402B2 (ja) * 2006-03-20 2011-12-28 スタンレー電気株式会社 液晶表示素子
JP5101268B2 (ja) * 2007-12-25 2012-12-19 スタンレー電気株式会社 液晶表示素子
JP5096857B2 (ja) * 2007-09-28 2012-12-12 スタンレー電気株式会社 液晶表示素子
KR20100007081A (ko) * 2008-07-11 2010-01-22 삼성전자주식회사 표시 기판 및 이를 갖는 표시 패널

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011197112A (ja) 2011-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5643525B2 (ja) 液晶表示装置
JP5643523B2 (ja) 液晶表示装置
US8804078B2 (en) Liquid crystal display
US10642103B2 (en) Display device
TWI518424B (zh) 藍相液晶顯示面板
JP6266899B2 (ja) 液晶表示装置
JP6139163B2 (ja) 液晶表示装置
JP2001305552A (ja) 液晶装置およびその製造方法
JP5529709B2 (ja) 液晶表示装置
JP5951202B2 (ja) 液晶表示装置
JP5315117B2 (ja) 液晶表示装置
JP5687372B2 (ja) 液晶表示装置
JP5511457B2 (ja) 液晶表示装置
JP5774160B2 (ja) 液晶表示装置
US8542335B2 (en) Liquid crystal display element
JP2011090124A (ja) 液晶表示装置
JP5852865B2 (ja) 液晶表示装置
JP2011203650A (ja) 液晶表示装置
JPH11153816A (ja) 反強誘電性液晶パネル
JP5432581B2 (ja) 液晶表示装置
JP5913860B2 (ja) 液晶表示装置
JP6460861B2 (ja) 液晶表示素子
JP6235101B2 (ja) 液晶表示装置
WO2010134386A1 (ja) 液晶表示装置および透明電極の製造方法
JP5876683B2 (ja) 液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20120501

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130315

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20130401

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130821

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130827

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131021

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131028

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140325

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140522

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141014

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141031

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5643523

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250