JP2001305552A - 液晶装置およびその製造方法 - Google Patents

液晶装置およびその製造方法

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JP2001305552A
JP2001305552A JP2000116791A JP2000116791A JP2001305552A JP 2001305552 A JP2001305552 A JP 2001305552A JP 2000116791 A JP2000116791 A JP 2000116791A JP 2000116791 A JP2000116791 A JP 2000116791A JP 2001305552 A JP2001305552 A JP 2001305552A
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rubbing
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Shuichi Imai
秀一 今井
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の柱状のスペーサを有する基板上の薄膜
にラビング処理を施す場合であっても、液晶装置の表示
特性に与えられる影響を軽減することができる液晶装置
およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明に係る液晶装置は、各々ラビング
処理が施された配向膜を有する一対の基板の間に液晶を
挟持してなり、少なくとも一方の基板は、対向する基板
に各々の一部が当接する複数の柱状スペーサを有してい
る。そして、各柱状スペーサは、各々が形成された基板
と平行な面における断面形状が鋭角たる頂角を有する形
状であって、当該頂角は、当該基板が有する配向膜のラ
ビング方向下流側に向くようになされている。こうする
ことにより、ラビング方向に対して柱状スペーサの下流
側の領域には、ラビング処理が施されない領域がほとん
ど発生しないという効果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の基板間に液
晶を挟持してなる液晶装置およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在広く普及している液晶表示装置は、
対向する一対の基板と、両基板間に介在する枠状のシー
ル材と、両基板とシール材とによって囲まれた領域に封
入された液晶とを具備している。このような液晶表示装
置において、上記各基板の液晶側の表面は、液晶分子を
所定の方向に配向させるための配向膜によって覆われて
いる。
【0003】ところで、このような液晶表示装置におい
ては、対向する基板の間隙(セルギャップ)を表示領域
全体にわたって一定に保つため、両基板間に、プラステ
ィックビーズ等の粒状のスペーサ(粒状スペーサ)が封
入されるのが通常であった。しかし、この場合、多数の
粒状スペーサを、表示領域の全てに均一に分散させるの
が困難であるなど、種々の問題があった。そこで、かか
る粒状スペーサに代えて、一定の高さの角柱状のスペー
サを一方の基板上に設け、他方の基板を各スペーサの頂
部に当接させることにより両基板の間隙を一定に保つよ
うにした液晶装置が提案されるに至っている。このよう
な柱状のスペーサを用いれば、上記粒状スペーサを用い
た場合に生じる問題を解消することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな柱状のスペーサが形成された基板上に上述した配向
膜を形成する場合、以下に示す問題が生じ得る。
【0005】図12は、パッシブマトリクス型の液晶装
置の一方の基板50を液晶側から見た場合の平面図であ
る。同図に示すように、この基板50上には、複数の透
明電極501が、対向する基板上に形成された複数の透
明電極(図12においては破線で示されている)と交差
するように形成され、各基板に形成された透明電極同士
が交差する領域が画素として機能するようになってい
る。さらに、画素が形成される領域以外の領域に上述し
た柱状のスペーサ502が配設され、このスペーサ50
2の上面(図12における紙面手前側の面)は対向する
基板の表面に当接するようになっている。また、これら
の各部が形成された基板50は、配向膜によって覆われ
ている。この配向膜は、基板50を覆うポリイミド等の
有機薄膜の表面を、ローラに巻きつけられたラビング布
(バフ布)で一定方向に擦ることによって形成される。
【0006】ここで、基板50を覆う有機薄膜に対して
図中の矢印で示す方向にラビング処理を施す場合を想定
する。この場合、スペーサ502に至ったラビング布の
複数の毛先は、当該スペーサ502を避けるように二分
される。そして、その後ラビング布の毛先がスペーサ5
02を通過すると、この二分された毛先は元の状態に戻
ろうとする。しかしながら、このような各毛先の戻り
が、スペーサ502の形状に追随することができず、こ
の結果、ラビング方向に対してスペーサ502の下流側
の領域(図12において斜線が施された領域)にはラビ
ング布の毛先が触れないこととなる。そして、このよう
なラビング処理が施されない領域(以下、「無配向領
域」という)においては液晶が所期の方向に配向しない
ため、無配向領域内の液晶の挙動と、それ以外の領域内
の液晶の挙動とが異なってしまい、この結果、所望の表
示特性が得られないという問題があった。
【0007】本発明は、以上説明した事情に鑑みてなさ
れたものであり、柱状のスペーサを有する基板上の薄膜
にラビング処理を施す場合であっても、液晶装置の表示
特性に与えられる影響を軽減することができる液晶装置
およびその製造方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、各々ラビング処理が施された一対の基板
間に液晶を挟持してなる液晶装置であって、少なくとも
一方の基板は、他方の基板に一部が当接する複数の柱状
スペーサを有し、前記柱状スペーサは、前記基板と略平
行な面における断面形状が鋭角たる頂角を有する形状で
あり、当該頂角は、当該柱状スペーサが形成された基板
のラビング方向下流側に向いていることを特徴とする液
晶装置を提供するものである。
【0009】かかる液晶装置によれば、複数の柱状スペ
ーサが形成された基板に対してラビング処理を施す場合
であっても、ラビング方向に対して柱状スペーサの下流
側の領域に、ラビング処理が施されない領域(無配向領
域)が発生しないため、液晶装置の表示特性が損なわれ
るのを回避することができる。
【0010】なお、本件の発明者による実験の結果、各
柱状スペーサの頂角の角度を0度よりも大きくかつ60
度以下の角度として場合に特に無配向領域の発生が抑え
られることが確認された。従って、各柱状スペーサの頂
角の角度は、0度よりも大きくかつ60度以下であるこ
とが望ましい。また、上記発明においては、前記断面形
状を三角形、ひし形、五角形、六角形、扇形またはつり
がね形のいずれかとすることが考えられる。
【0011】また、上記発明をパッシブマトリクス型の
液晶装置に適用した場合、すなわち、一方の基板が所定
方向に延在する複数の電極を有し、他方の基板が前記一
方の基板の電極に交差する方向に延在する複数の電極を
有する構成とした場合、前記柱状スペーサを、少なくと
も一方の基板上の電極形成領域以外の領域であって、か
つ、他方の基板の電極形成領域に対向する領域以外の領
域に形成することが望ましい。こうすることにより、柱
状スペーサを設けたことに起因して液晶装置の表示特性
に与えられる影響を軽減することができる。
【0012】同様の理由により、上記発明をアクティブ
マトリクス型の液晶装置に適用した場合、すなわち、一
方の基板が複数のスイッチング素子および複数の画素電
極を有し、他方の基板が前記画素電極に対向する対向電
極を有する構成とした場合、前記柱状スペーサを、前記
一方の基板のうち前記画素電極が形成された領域以外の
領域、または前記他方の基板のうち前記画素電極と対向
する領域以外の領域の少なくとも一方に形成することが
望ましい。
【0013】また、上記課題を解決するため、本発明
は、所定方向に延在する複数の第1電極を有する第1基
板と、前記第1電極と交差する方向に延在する複数の第
2電極を有する第2基板との間に液晶を挟持してなる液
晶装置であって、前記第1基板には、前記第1電極の延
在方向にラビング処理が施されており、さらに、当該第
1基板は、前記第1電極が形成された領域以外の領域に
形成され、前記第2基板に一部が当接する複数の柱状ス
ペーサを具備することを特徴とする液晶装置を提供する
ものである。
【0014】かかる液晶装置によれば、ラビング方向に
対して柱状スペーサの下流側に無配向領域が発生した場
合であっても、当該無配向領域が画素が形成される領域
に至ることはないから、かかる無配向領域が液晶装置の
表示特性に与え得る影響を少なくすることができる。
【0015】さらに、本発明は、相互に対向する第1基
板および第2基板の間に液晶を挟持してなり、複数の走
査線と、複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線
の交差に対応して配置された画素電極およびスイッチン
グ素子とを具備する液晶装置であって、前記第1基板に
は、前記走査線またはデータ線のいずれかと略平行方向
にラビング処理が施されており、さらに、当該第1基板
は、前記画素電極およびスイッチング素子と、前記画素
電極同士の間隙領域のうち、前記ラビング方向と略平行
方向に延在する間隙領域に形成され、一部が前記第2基
板に当接する複数の柱状スペーサとを具備することを特
徴とする液晶装置を提供するものである。
【0016】また、本発明は、相互に対向する第1基板
および第2基板の間に液晶を挟持してなり、複数の走査
線と、複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線の
交差に対応して配置された画素電極およびスイッチング
素子とを具備する液晶装置であって、前記第1基板は、
前記画素電極およびスイッチング素子を有する一方、前
記第2基板には、前記走査線またはデータ線のいずれか
と略平行方向にラビング処理が施されており、さらに、
当該第2基板は、前記画素電極に対向する対向電極と、
前記画素電極同士の間隙領域に対向する領域のうち、当
該第2基板のラビング方向と略平行方向に延在する領域
に形成され、一部が前記第1基板に当接する複数の柱状
スペーサとを具備することを特徴とする液晶装置を提供
するものである。
【0017】これらの液晶装置においても、上述した発
明と同様、画素が形成される領域に無配向領域が至るの
を回避でき、この結果、液晶装置の表示特性が損なわれ
るのを回避することができるという利点がある。
【0018】なお、上記のように、ラビング方向に対し
て柱状スペーサの下流側に画素領域が位置しない構成と
した場合においても、前記柱状スペーサを、基板と平行
な面における断面形状が鋭角たる頂角を有する形状であ
り、当該頂角は、当該柱状スペーサが形成された基板の
ラビング方向下流側に向いている構成とするのが望まし
い。各柱状スペーサをこのような構成とすることによ
り、ラビング方向に対して各柱状スペーサの下流側の領
域に無配向領域が発生するのを回避することができるか
ら、液晶装置の表示特性が損なわれる事態をより確実に
回避することができるという利点が得られる。
【0019】さらに、上記目的を達成するため、本発明
は、相互に対向する一対の基板の間に液晶を挟持してな
る液晶装置の製造方法であって、少なくとも一方の基板
に、当該基板と略平行な面における断面形状が鋭角たる
頂角を有する形状である複数の柱状スペーサを形成する
スペーサ形成工程と、当該基板に対し、前記柱状スペー
サの前記頂角が下流側となる方向にラビング処理を施す
ラビング工程とを有することを特徴とする液晶装置の製
造方法を提供するものである。
【0020】かかる方法によって製造された液晶装置に
よれば、ラビング方向に対して各柱状スペーサの下流側
の領域に無配向領域が発生するのを回避することができ
るから、液晶装置の表示特性が損なわれるのを回避する
ことができる。
【0021】また、本発明は、相互に対向する一対の基
板の間に液晶を挟持してなり、複数の画素を有する液晶
装置の製造方法であって、少なくとも一方の基板に複数
の柱状スペーサを形成するスペーサ形成工程と、当該基
板にラビング処理を施すラビング工程とを有し、前記ラ
ビング工程におけるラビング方向は、当該ラビング方向
に対して前記柱状スペーサの下流側以外の領域に前記画
素が位置するように選定されることを特徴とする液晶装
置の製造方法を提供するものである。
【0022】かかる方法によって製造された液晶装置に
よれば、ラビング方向に対して柱状スペーサの下流側の
領域に画素が形成されることがない。すなわち、たとえ
柱状スペーサの下流側に無配向領域が発生した場合であ
っても、画素が形成される領域に当該無配向領域が至る
のを回避することができるから、液晶装置の表示特性が
損なわれるのを防ぐことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態について説明する。かかる実施の形態は、本発
明の一態様を示すものであり、この発明を限定するもの
ではなく、本発明の範囲内で任意に変更可能である。
【0024】A;第1実施形態 A−1;第1実施形態の構成 まず、本発明の第1実施形態に係る液晶装置の構成を説
明する。なお、本実施形態においては、本発明をパッシ
ブマトリクス型の液晶装置に適用した場合を例に説明す
る。
【0025】図1は、かかる液晶装置の断面の一部を模
式的に示す図である。なお、図1および以下に示す各図
においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の
大きさとするため、各層や各部材ごとに縮尺を異ならせ
てある。同図に示すように、この液晶装置は、枠状のシ
ール材(図示せず)を介して対向配置された一対の基板
10および20と、これらの各基板およびシール材によ
って囲まれた領域に封入された液晶30とを含んで構成
されている。各基板は、例えばガラスや石英、プラステ
ィック等によって形成される板状部材である。なお、本
実施形態においては、液晶30としてSTN(Super Tw
isted Nematic)型のものを用いるものとする。
【0026】基板10の内側(液晶30側)表面には、
図面左右方向にわたって、帯状の複数の電極101がス
トライプ状に形成されている。この電極101は、例え
ば透明材料であるITO(Indium Tin Oxide)等によっ
て形成される。さらに、複数の電極101が形成された
基板10の表面は、配向膜102によって覆われてい
る。この配向膜102は、ポリイミド等の有機薄膜であ
り、その表面にはラビング処理が施されている。
【0027】一方、基板20の内側表面には、基板10
に形成された複数の電極101と直交する方向(図1中
紙面と垂直方向)に、複数の電極201がストライプ状
に形成されている。この複数の電極201も、ITO等
によって構成される透明電極である。さらに、本実施形
態においては、基板20の内側表面であって、各電極2
01の間の位置に複数の柱状スペーサ202が形成され
ている。また、複数の電極201および柱状スペーサ2
02が形成された基板20の表面は、基板10に形成さ
れたのと同様の配向膜203によって覆われている。こ
のような構成において、配向膜203によって覆われた
各柱状スペーサ202の上面が、同じく配向膜102で
覆われた基板10の表面に当接するようになっており、
これにより、基板10と基板20との間隙の厚さが、液
晶装置の全面にわたって均一になるように構成されてい
る。なお、各基板の外側(液晶とは反対側)の表面に
は、入射光を偏光させるための偏光板が貼着されるが、
本発明とは直接関係がないため、その説明および図示を
省略する。
【0028】このような構成において、各基板間に封入
された液晶30は、基板10および20に形成された電
極101および201に何ら電圧が印加されていない場
合には、各基板10および20の表面を覆う配向膜10
2および203に施されたラビング処理の方向に応じて
配向する。すなわち、ラビング処理とは、電圧無印加時
における液晶の配向方向を規定すべく、基板を覆う薄膜
に対して施される処理をいう。一方、電極101と電極
201との間に電圧が印加されると、これらの電極が対
向する領域にある液晶は、印加された電圧に応じてその
配向方向が変化する。すなわち、基板10上の電極10
1と基板20上の電極201とが交差する領域が、画素
として機能するのである。
【0029】次に、図2は、基板20を、図1における
A−A’線から視た平面図である。なお、同図において
は、基板10上に形成される複数の電極101が破線に
よって示されている。同図に示すように、本実施形態に
おける各柱状スペーサ202は、基板20上のうち、電
極201が形成された領域以外の領域であって、かつ、
基板10上に形成された電極101と対向する領域以外
の領域に形成される。さらに、各柱状スペーサ202
は、複数の画素毎に1個の割合で形成されている。図2
においては、4つの画素毎に1個の柱状スペーサ202
が形成された場合(換言すれば、各画素が、1個の柱状
スペーサ202のみと隣接する構成とした場合)を例示
している。
【0030】ここで、図3(a)は基板20と平行な面
における柱状スペーサ202の断面形状を表す平面図で
あり、(b)は柱状スペーサ202の斜視図である。こ
れらの図に示すように、本実施形態における柱状スペー
サ202は五角柱の形状であり、その底面が基板20上
に固設される一方、配向膜203によって覆われた上面
が、同様に配向膜102によって覆われた基板10の表
面に当接する。さらに、本実施形態における柱状スペー
サ202は、その断面形状におけるひとつの頂角θが鋭
角となっている。
【0031】ここで、図2においては、配向膜203が
形成された後の工程において、図中の矢印で示す向き、
すなわち、基板10上の電極101が延在する方向に対
して60度の角をなす向きにラビング処理がなされる場
合を想定している。本明細書においては、かかるラビン
グ処理が施される方向を「ラビング方向」と呼ぶ。ここ
で、図4(a)および(b)を参照して、上記ラビング
方向について説明する。
【0032】図4(a)に示すように、ラビング処理と
は、ラビング布(バフ布)601が巻き付けられた円柱
状のドラム600を回転させることにより、基板20上
に形成された配向膜203を上記ラビング布601で一
方向に擦る処理である。ここで、ドラム600を図4
(a)に示す方向(時計回り)に回転させる場合を想定
すると、上述したラビング方向は図4(a)に示す方向
となる。すなわち、ラビング方向とはラビング布601
の毛先が基板20上で進む向きであるということができ
る。また、本明細書においては、ラビング布601の毛
先が進む方向の上流側を「ラビング方向の上流側」、ラ
ビング布601の毛先が進む方向の下流側を「ラビング
方向の下流側」と呼ぶ。つまり、基板20の表面におい
て、ラビング布601の毛先が最初に当たる方がラビン
グ方向の上流側となる。換言すれば、ドラム600の回
転方向の上流側がラビング方向の上流側であり、ドラム
600の回転方向の下流側がラビング方向の下流側であ
るということもできる。
【0033】また、図4(b)は、基板20の配向膜2
03上に位置する液晶分子301の状態を模式的に例示
する図である。なお、同図においては、当該液晶分子3
01に電圧が印加されていない状態を例示している。同
図に示すように、液晶分子301は長尺状の形状を有し
ており、電圧が印加されていない状態において、基板2
0に対してラビング方向に応じた角度(プレチルト角。
図4(b)においては角度Aで示されている)をもって
配向するのが一般的である。すなわち、上述したラビン
グ方向と液晶分子301の長軸とによって挟まれた角度
がプレチルト角となるのである。従って、本明細書にお
けるラビング方向とは、液晶分子301の長軸との間で
なす角がプレチルト角となる方向であるということもで
きる。
【0034】図2に示すように、本実施形態における各
柱状スペーサ202の頂角θは、ラビング方向の下流側
に向くように形成される。こうすることにより、ラビン
グ方向に対して各柱状スペーサ202の下流側(以下、
単に「柱状スペーサ202の下流側」という)に無配向
領域が発生するのを回避することができるのである。
【0035】A−2;液晶装置の製造方法 次に、上述した液晶装置の製造方法について説明する。
まず、基板20上にITOの薄膜を形成するとともに、
これをパターニングすることにより、複数の電極201
をストライプ状に形成する。続いて、スピンナーを用い
て、上記各電極201が形成された基板20の表面に、
紫外線硬化性を有する樹脂材料を塗布した後、プリベー
クを行う。次に、樹脂膜が形成された基板の表面を、フ
ォトマスクによって覆う。このフォトマスクには、複数
の柱状スペーサ202が形成されるべき位置に開口領域
が設けられている。具体的には、各開口領域の形状は、
鋭角たる頂角が、後に施されるラビング処理のラビング
方向の下流側に向く五角形の形状となる。
【0036】続いて、フォトマスクによって覆われた基
板20の表面に紫外線を照射し、開口領域に対応する樹
脂材料を硬化させる。この後、現像を行うことにより、
図1乃至3に示した五角柱の柱状スペーサ202が形成
される。
【0037】次に、上記のようにして複数の電極201
および複数の柱状スペーサ202が形成された基板20
の表面に、ポリイミド等の有機材料を塗布・焼成して配
向膜23を形成する。この後、形成された配向膜23の
表面に対してラビング処理を施す。具体的には、図4
(a)に示したように、基板20を覆う配向膜23の表
面を、ドラム600に巻きつけられたラビング布601
で一定方向に擦る。ここで、本実施形態における柱状ス
ペーサ202は、ラビング方向の下流側に鋭角たる頂角
θを有する形状となっている。かかる構成とすることに
より、ラビング処理に際して以下の効果が得られる。す
なわち、多数の毛を有するラビング布が、基板20上に
突出する柱状スペーサ202を通過する際、ラビング布
の複数の毛先は柱状スペーサ202を回避するように柱
状スペーサ202の両側に二分されるとともに、柱状ス
ペーサ202を通過した後には、この二分された毛先が
元の状態に戻ることとなる。ここで、上述した従来の技
術にあっては、ラビング布の毛先が柱状のスペーサを通
過して元の状態に戻るのが、スペーサの形状に追随する
ことができず、柱状のスペーサの下流側に毛先が触れな
い領域が発生してしまうという問題があった。これに対
し、本実施形態によれば、柱状スペーサ202に達した
際に二分されたラビング布の毛先は、鋭角たる頂角θを
挟む柱状スペーサの側面(図3(b)において斜線を付
した面)に沿って元の状態に戻る(すなわち、柱状スペ
ーサ202の下流側に回り込む)。この結果、柱状スペ
ーサ202の下流側の配向膜203であっても、ラビン
グ布の毛が触れない領域がほとんど発生しないのであ
る。
【0038】一方、基板10上にも、上記と同様の工程
によって電極101および配向膜102を形成する。こ
こで、基板20上には柱状スペーサ202が形成されな
いため、ラビング方向をいかなる方向に選定したとして
も無配向領域は発生しない。従って、基板10上の配向
膜102を形成する際のラビング方向を、上記基板20
のラビング方向を基準として、液晶30の所望のツイス
ト角が得られるように選定することができる。例えば、
本実施形態においては、STN型の液晶を用いているの
で、上記基板20のラビング方向(電極20の延在方向
に対して60度の角をなす方向)に対して90°乃至2
40°の角をなす方向にラビング処理が施される。
【0039】次に、こうして形成された両基板を、電極
101および201等が形成された面が対向するように
シール材を介して貼り合わせる。そして、両基板および
シール材によって囲まれた領域に液晶30が封入された
後、偏光板等が貼着されて、液晶装置が完成する。
【0040】このように、本実施形態によれば、柱状ス
ペーサ202が形成された基板20上にラビング処理を
施す場合であっても、無配向領域がほとんど発生しない
から、かかる無配向領域の発生に起因して液晶装置の表
示特性が損なわれることがない。
【0041】なお、本発明者による実験によれば、各柱
状スペーサ202の頂角θの角度が0°よりも大きく6
0°以下である場合、柱状スペーサ202の下流側には
無配向領域がほとんど発生しなくなることが確認され
た。従って、頂角θは、0°より大きく60°以下の角
度であることが好ましい。
【0042】A−3;第1実施形態の変形例 <変形例1>上記実施形態においては、パッシブマトリ
クス型の液晶装置を例示して説明を進めたが、本発明を
適用できるのはかかる場合に限られず、例えば、アクテ
ィブマトリクス型の液晶装置にも同様に適用可能であ
る。図5は、本発明を適用したアクティブマトリクス型
の液晶装置の素子基板を、液晶側から見た場合の構成を
例示する平面図である。
【0043】図5に示すように、アクティブマトリクス
型液晶装置の素子基板11上には、図中のX(行)方向
に複数の走査線111が延在して形成されるとともに、
Y(列)方向に複数のデータ線112が延在して形成さ
れる。そして、走査線111とデータ線112との各交
差には、スイッチング素子113を介して画素電極11
4が形成され、マトリクス状に配列している。そして、
本変形例においては、素子基板11上の画素電極114
が形成された領域以外の領域に、柱状スペーサ202が
形成される。なお、同図においては、走査線111とデ
ータ線112とが交差する領域に柱状スペーサ202が
形成された場合を例示している。これらの各部が形成さ
れた素子基板11の表面は、有機薄膜にラビング処理を
施してなる配向膜(図示せず)によって覆われている。
一方、素子基板11と液晶を挟んで対向する対向基板の
内側表面には対向電極が形成され、当該対向基板が形成
された対向基板の表面は上記と同様の配向膜によって覆
われている点は、従来のアクティブマトリクス型液晶装
置と同様である。
【0044】このような構成において、上記柱状スペー
サ202は、上記第1実施形態と同様、その断面形状が
鋭角たる頂角θを有する形状であり、かつ、配向膜によ
って覆われた各々の上面が、対向基板の表面(より詳細
には対向基板を覆う配向膜の表面)に当接するように形
成されている。さらに、当該各柱状スペーサ202の頂
角は、当該柱状スペーサ202が形成された素子基板を
覆う配向膜のラビング方向(図5中の矢印で示す方向)
の下流側に位置するようになされている。こうした場合
にも、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0045】なお、本変形例に係るアクティブマトリク
ス型液晶装置は、上記第1実施形態における電極201
を形成する工程に代えて、複数の走査線111およびデ
ータ線112、スイッチング素子113ならびに画素電
極114を形成する工程を行うことにより製造可能であ
るため、その製造方法の詳細な説明は省略する。
【0046】また、本変形例においては素子基板11に
柱状スペーサ202を形成するようにしたが、これに限
らず、対向基板21に形成するようにしてもよい。図7
は、柱状スペーサ202を形成した対向基板21を液晶
側から見た場合の構成を示す平面図である。同図に示す
ように、対向基板21の表面であって、素子基板11上
に形成された画素電極114に対向する領域(図中の破
線で囲まれた領域)以外の領域に柱状スペーサ202を
形成してもよい。
【0047】さらに、図6および図7においては、スイ
ッチング素子として3端子型の素子を用いた場合を例示
したが、2端子型のスイッチング素子(例えばTFD
(ThinFilm Diode))を用いた液晶装置にも、本発明を
同様に適用することができる。
【0048】<変形例2>上記実施形態においては、五
角柱の柱状スペーサ202を例示したが、柱状スペーサ
202の形状はこれに限られない。要は、鋭角である頂
角θが、ラビング方向の下流側に位置する形状であれ
ば、どのような形状であってもよい。図7は、柱状スペ
ーサ202の形状の具体例を示す図である。なお、図7
においては、(a1)乃至(e1)が各柱状スペーサ2
02の断面形状を表す図であり、(a2)乃至(e2)
がこれらに対応した斜視図である。なお、図7に示す各
矢印は、ラビング方向を示している。すなわち、図7に
示すいずれの形状においても、鋭角たる頂角θがラビン
グ方向の下流側に向くようになされているのである。
【0049】具体的には、断面形状が略二等辺三角形と
なる三角柱の柱状スペーサ202(図7(a1)および
(a2))や、断面形状がひし形となる四角柱の柱状ス
ペーサ202(図7(b1)および(b2))、または
断面形状が長尺状の六角形となる六角柱の柱状スペーサ
202(図7(c1)および(c2))を用いることも
できる。さらに、図7(d1)および(d2)に示すよ
うに、断面形状が扇形となる柱状スペーサ202を用い
てもよいし、図7(e1)および(e2)に示すよう
に、断面形状がつりがね形(1本の直線と、図形の外側
に向かって凸となる2本の曲線とからなる図形をいう)
となる柱状スペーサ202を用いてもよい。なお、本明
細書においては、「頂角」という語を、2本の直線が交
差して形成される角だけでなく、図7(e1)および
(e2)に示すように、2本の曲線が交差して形成され
る角も含むものとして用いている。
【0050】なお、以上例示した各柱状スペーサ202
においても、上記第1実施形態に示したように、断面に
おける頂角θを、0°よりも大きく60°以下の角度と
することが好ましい。ただし、図7(e1)および(e
2)に示した形状の柱状スペーサ202にあっては、図
7(e1)に示すように、断面における頂角に対応する
頂点と、他の2点の各々とを結んだ2本の直線によって
挟まれる角θを、0°よりも大きく60°以下の角度と
するのが望ましい。
【0051】B;第2実施形態 次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施
形態に係る液晶装置は、一方の基板に形成された柱状ス
ペーサによって一対の基板のセルギャップの均一化を図
る点では上記第1実施形態と同様である。しかしなが
ら、本実施形態に係る柱状スペーサは、上記第1実施形
態に係る柱状スペーサとは異なる位置に形成されるよう
になっている。
【0052】ここで、液晶ディスプレイ等として用いら
れる液晶装置、すなわち、利用者が液晶装置に表示され
る画像を直接見るタイプの液晶装置にあっては、広い視
野角を確保する関係上、上記実施形態に示したように、
電極が延在する方向(アクティブマトリクス型液晶装置
にあってはデータ線または走査線が延在する方向)と所
定の角度をなしてラビング処理を施すのが一般的であ
る。これに対し、液晶装置を光変調装置(ライトバル
ブ)として用いるプロジェクタ等においては、液晶装置
を通過した光をスクリーンに投射するようになっている
ため、視野角を考慮する必要がない。従って、プロジェ
クタ等に用いられる液晶装置にあっては、電極(もしく
は走査線またはデータ線)が延在する方向と同一の方向
にラビング処理を施す場合もある。本実施形態は、電極
等と同一の方向にラビング処理を施すタイプの液晶装置
に適用した場合に、特に顕著な効果を奏することができ
る。なお、本実施形態においては、本発明をアクティブ
マトリクス型の液晶装置に適用した場合を例に説明を進
める。また、この液晶装置においては、液晶としてTN
(Twisted Nematic)型のものを用いるものとする。
【0053】B−1;第2実施形態の構成 図8は、本発明を適用した液晶装置の素子基板11を液
晶側から見た場合の構成を示す平面図である。なお、図
8に示す各部のうち、前掲図5に示した各部と共通する
部分については同一の符号を付してその説明を省略す
る。また、図8においては、図中の矢印で示すように、
データ線112が延在する方向(Y軸方向)にラビング
処理が施される場合を想定する。
【0054】本実施形態においては、画素電極114同
士の間の領域(以下、「間隙領域」という)であって、
ラビング方向と同一の方向に延在する領域に柱状スペー
サ202が形成される。換言すれば、画素電極114同
士の間隙領域であって、ラビング方向の下流側に画素電
極114が存在しない領域に、各柱状スペーサ202が
形成されるようになっている。例えば、図8において
は、Y軸方向にラビング処理が施される場合を想定して
いるため、Y軸方向に延在する間隙領域に各柱状スペー
サ202が形成されることとなる。なお、図8において
は、かかる間隙領域に延在するデータ線112が形成さ
れた領域に柱状スペーサ202が形成された場合を例示
している。
【0055】本実施形態においては、柱状スペーサ20
2として、前掲図7(d1)および(d2)に示したも
のを用いる。すなわち、柱状スペーサ202は、その断
面の形状が長尺状の六角形であり、長尺方向に位置する
頂角は鋭角となっている。そして、このような柱状スペ
ーサ202の上面が、素子基板11に対向する対向基板
21の表面(より詳細には、対向基板21を覆う配向膜
の表面)に当接するようになっている。
【0056】本実施形態に係る液晶装置の製造方法は、
上記第2実施形態に係る液晶装置と同様となるため、そ
の詳細な説明を省略する。ところで、本実施形態に係る
液晶装置の製造に際しても、上記実施形態と同様、走査
線111、データ線112、スイッチング素子113、
画素電極114および柱状スペーサ202等が形成され
た素子基板11を覆うように有機薄膜が形成されるとと
もに、当該有機薄膜に対してラビング処理を施すことに
より配向膜が形成される。ここで、図8に例示した柱状
スペーサ202は、ラビング方向の下流側に鋭角たる頂
角が位置するように形成されているため、上記第1実施
形態と同様、当該柱状スペーサ202の下流側に無配向
領域が形成されるのを回避することができる。さらに、
本実施形態によれば、各柱状スペーサ202の下流側の
領域には、画素電極114が存在しないようになされて
いるため、万が一、柱状スペーサ202の下流側に無配
向領域が形成された場合であっても、この無配向領域が
画素領域(画素電極114が形成された領域)に至るこ
とはない。従って、液晶装置の表示特性が損なわれるこ
とがないという利点がある。
【0057】なお、本実施形態においては、対向基板上
には柱状スペーサが形成されないから、対向基板上の配
向膜の形成に際してはラビング方向をいかなる方向に選
定したとしても無配向領域は発生しない。従って、対向
基板の配向膜の形成に際しては、素子基板11における
ラビング方向を基準として、所望のツイスト角が得られ
るような方向にラビング処理を施すことができる。例え
ば、本実施形態においては、TN型の液晶を用いている
ので、素子基板11のラビング方向に対して約90°の
角度をなす方向にラビング処理が施される。
【0058】また、図8においては、データ線112が
形成された領域に柱状スペーサ202が形成される場合
を例示したが、柱状スペーサ202が形成される領域は
これに限られるものではない。要は、各柱状スペーサ2
02の下流側の領域に画素電極114が位置することが
ないように、各柱状スペーサ202の位置を選定すれば
よいのである。従って、例えば、複数の走査線111が
延在する方向(図8におけるX方向)にラビング処理を
施す場合には、X方向に延在する間隙領域(各走査線1
11が形成された領域を含む領域)に柱状スペーサ20
2が形成されるようにすればよい。こうすれば、ラビン
グ方向の下流側に画素電極114が位置することがない
から、たとえ柱状スペーサ202の下流側に無配向領域
が形成されてしまった場合であっても、当該無配向領域
が画素領域に至ることはない。
【0059】また、本実施形態においても、上記第1実
施形態およびその変形例として示した形状の柱状スペー
サ202を用いてもよいことはいうまでもない。
【0060】B−2;第2実施形態の変形例 <変形例1>上記第2実施形態においては、素子基板1
1上に柱状スペーサ202を形成するようにしたが、対
向基板21上に柱状スペーサ202を形成するようにし
てもよい。図9は、本変形例における対向基板21の表
面を液晶側から見た場合の平面図である。同図において
は、X軸の正方向に向けてラビング処理が施される場合
を例示している。なお、同図においては、素子基板11
上に形成された画素電極114と対向する領域が破線で
示されている。
【0061】本変形例においては、素子基板11上に形
成された画素電極114に対向する領域以外の領域(図
9における破線の外側の領域)であって、対向基板21
の配向膜に施されるラビング方向と同一の方向(図9に
おいてはX軸方向)に延在する領域に柱状スペーサ20
2が形成されるようになっている。換言すれば、画素電
極114同士の間隙領域に対向する領域のうち、ラビン
グ方向の下流側に画素電極114と対向する領域が存在
しない領域に、柱状スペーサ202が形成されるのであ
る。こうした場合にも、ラビング方向に対して柱状スペ
ーサ202の下流側の領域には、画素領域(画素電極1
14と対向する領域)が含まれないから、たとえ柱状ス
ペーサ202の下流側に無配向領域が形成された場合で
あっても、表示特性が損なわれることはない。
【0062】<変形例2>上記第2実施形態において
は、柱状スペーサ202の下流側に無配向領域が発生す
るのを回避すべく、各柱状スペーサ202の断面形状
を、鋭角たる頂角を有する形状とし、かつ当該頂角がラ
ビング方向の下流側に向くようにした。しかしながら、
画素電極114以外の領域を覆う遮光膜を有する液晶装
置にあっては、遮光膜が形成された領域内に無配向領域
が形成された場合であっても、当該無配向領域が表示特
性に与え得る影響は少ないと考えられる。かかる観点か
ら、画素領域以外の領域、すなわち、走査線111やデ
ータ線112等が形成された領域を覆う遮光膜を具備す
る液晶装置にあっては、図10に示すように、柱状スペ
ーサ202の断面形状を鋭角たる頂角を有する形状では
なく、単なる長方形状としてもよい。なお、図10にお
いては、図面が煩雑になるのを防ぐため、遮光膜40、
柱状スペーサ202、および画素領域の位置関係のみが
図示されている。このような構成にした場合、図10中
に斜線を付して示すように、柱状スペーサ202の下流
側には無配向領域が形成されることとなる。しかしなが
ら、この無配向領域は遮光膜40が形成された領域に含
まれることとなるから、表示特性には何らの影響も及ぼ
さない。なお、上記変形例1に示したように、対向基板
21上に柱状スペーサ202を形成する場合にも同様に
することができる。
【0063】<変形例3>上記第2実施形態および各変
形例においては、本発明をアクティブマトリクス型の液
晶装置に適用した場合を例示したが、パッシブマトリク
ス型の液晶装置にも適用できることはもちろんである。
この場合にも、ラビング方向に対して柱状スペーサ20
2の下流側の領域に、画素(すなわち、一対の基板の各
々に形成された透明電極の交差部分)が位置しないよう
に、各柱状スペーサ202の形成位置を選定すればよ
い。例えば、図11においては、基板20上に形成され
た電極201の延在する方向にラビング処理を施す場合
を想定しているが、この場合、電極201の間の領域に
柱状スペーサ202を形成すれば、当該柱状スペーサ2
02の下流側の領域に画素が存在しないこととなる。換
言すれば、各基板上に形成された電極のうち、ラビング
方向と平行な方向に延在する電極の間の領域に、柱状ス
ペーサ202を形成すればよいのである。
【0064】なお、画素領域以外の領域を覆う遮光膜を
有する液晶装置にあっては、柱状スペーサ202の断面
形状を単なる長方形状としてもよいのは上記変形例2と
同様である。
【0065】さらに、上記実施形態においては、3端子
型のスイッチング素子(TFT等)を用いたアクティブ
マトリクス型の液晶装置を例示したが、2端子型のスイ
ッチング素子(例えばTFD;Thin Film Diode)を用
いたアクティブマトリクス型の液晶装置にも同様に本発
明を適用することができる。
【0066】C:変形例 以上この発明の一実施形態について説明したが、上記実
施形態はあくまでも例示であり、上記実施形態に対して
は、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加
えることができる。変形例としては、例えば以下のよう
なものが考えられる。
【0067】<変形例1>上記各実施形態および各々の
変形例においては、一対の基板のうちの一方にのみ柱状
スペーサ202を設けるようにしたが、これに限らず、
例えば、液晶装置が備えるべき複数の柱状スペーサのう
ち、一部の柱状スペーサ202を一方の基板に設けると
ともに、他の一部の柱状スペーサ202を他方の基板に
設けるようにしてもよい。要は、少なくとも一方の基板
に複数の柱状スペーサが形成されるようにすればよいの
である。
【0068】<変形例2>上記各実施形態においては、
4個の画素毎に1個の割合で柱状スペーサ202を形成
するようにした。しかしながら、柱状スペーサ202の
個数は、これに限られるものではない。本発明者による
実験の結果によれば、4〜40000個の画素毎に1個
の割合で、各柱状スペーサ202の間隔が等間隔になる
ように形成した場合に、最も表示特性の劣化が抑えられ
ることが確認された。従って、40000個の画素に1
個、乃至4個の画素に1個の割合で、柱状スペーサ20
2が形成されるようにするのが望ましい。さらに、各基
板の全面にわたって基板の間隙の厚さが均一なるよう
に、相互に隣接する各柱状スペーサの間隔を同一とする
のが好ましい。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
柱状スペーサを有する基板上の薄膜にラビング処理を施
す場合であっても、液晶装置の表示特性に与えられる影
響を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る液晶装置の一部
を例示する断面図である。
【図2】 同液晶装置の第2基板を液晶側から見た場合
の構成を例示する平面図である。
【図3】 同液晶装置の柱状スペーサの形状を例示する
斜視図である。
【図4】 ラビング処理におけるラビング方向について
説明するための図である。
【図5】 同実施形態の変形例に係る液晶装置の素子基
板を液晶側から見た場合の構成を例示する平面図であ
る。
【図6】 同実施形態の変形例に係る液晶装置の対向基
板を液晶側から見た場合の構成を例示する平面図であ
る。
【図7】 (a1)乃至(e1)は、柱状スペーサの断
面形状の変形例を例示する図であり、(a2)乃至(e
2)は、上記各柱状スペーサの形状を表す斜視図であ
る。
【図8】 本発明の第2実施形態に係る液晶装置の素子
基板を液晶側から見た場合の構成を例示する平面図であ
る。
【図9】 同実施形態の変形例に係る液晶装置の対向基
板を液晶側から見た場合の構成を例示する平面図であ
る。
【図10】 同実施形態の変形例に係る液晶装置の素子
基板を液晶側から見た場合の構成を例示する平面図であ
る。
【図11】 同実施形態の変形例に係る液晶装置の一方
の基板を液晶側から見た場合の構成を例示する平面図で
ある。
【図12】 従来の柱状のスペーサを用いた液晶装置の
一方の基板を、液晶側から見た場合の構成を例示する平
面図である。
【符号の説明】
10,20,50……基板 101,201,501……電極 102,203……配向膜 202……柱状スペーサ 11……素子基板 111……走査線 112……データ線 113……スイッチング素子 114……画素電極 21……対向基板 30……液晶 40……遮光膜 502……スペーサ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々ラビング処理が施された一対の基板
    間に液晶を挟持してなる液晶装置であって、 少なくとも一方の基板は、他方の基板に一部が当接する
    複数の柱状スペーサを有し、 前記柱状スペーサは、前記基板と略平行な面における断
    面形状が鋭角たる頂角を有する形状であり、当該頂角
    は、当該柱状スペーサが形成された基板のラビング方向
    下流側に向いていることを特徴とする液晶装置。
  2. 【請求項2】 前記頂角の角度は、0度よりも大きく、
    かつ60度以下であることを特徴とする請求項1に記載
    の液晶装置。
  3. 【請求項3】 前記断面形状は、三角形、ひし形、五角
    形、六角形、扇形またはつりがね形のいずれかであるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の液晶装置。
  4. 【請求項4】 一方の基板は所定方向に延在する複数の
    電極を有し、他方の基板は前記一方の基板の電極に交差
    する方向に延在する複数の電極を有し、 前記柱状スペーサは、少なくとも一方の基板上の電極形
    成領域以外の領域であって、かつ、他方の基板の電極形
    成領域に対向する領域以外の領域に形成されていること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の液晶装
    置。
  5. 【請求項5】 一方の基板は複数のスイッチング素子お
    よび複数の画素電極を有し、他方の基板は前記画素電極
    に対向する対向電極を有し、 前記柱状スペーサは、前記一方の基板のうち前記画素電
    極が形成された領域以外の領域、または前記他方の基板
    のうち前記画素電極と対向する領域以外の領域の少なく
    とも一方に形成されていることを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれかに記載の液晶装置。
  6. 【請求項6】 所定方向に延在する複数の第1電極を有
    する第1基板と、前記第1電極と交差する方向に延在す
    る複数の第2電極を有する第2基板との間に液晶を挟持
    してなる液晶装置であって、 前記第1基板には、前記第1電極の延在方向にラビング
    処理が施されており、さらに、 当該第1基板は、前記第1電極が形成された領域以外の
    領域に形成され、前記第2基板に一部が当接する複数の
    柱状スペーサを具備することを特徴とする液晶装置。
  7. 【請求項7】 相互に対向する第1基板および第2基板
    の間に液晶を挟持してなり、複数の走査線と、複数のデ
    ータ線と、前記走査線と前記データ線の交差に対応して
    配置された画素電極およびスイッチング素子とを具備す
    る液晶装置であって、 前記第1基板には、前記走査線またはデータ線のいずれ
    かと略平行方向にラビング処理が施されており、さら
    に、 当該第1基板は、 前記画素電極およびスイッチング素子と、 前記画素電極同士の間隙領域のうち、前記ラビング方向
    と略平行方向に延在する間隙領域に形成され、一部が前
    記第2基板に当接する複数の柱状スペーサとを具備する
    ことを特徴とする液晶装置。
  8. 【請求項8】 相互に対向する第1基板および第2基板
    の間に液晶を挟持してなり、複数の走査線と、複数のデ
    ータ線と、前記走査線と前記データ線の交差に対応して
    配置された画素電極およびスイッチング素子とを具備す
    る液晶装置であって、 前記第1基板は、前記画素電極およびスイッチング素子
    を有する一方、 前記第2基板には、前記走査線またはデータ線のいずれ
    かと略平行方向にラビング処理が施されており、さら
    に、 当該第2基板は、 前記画素電極に対向する対向電極と、 前記画素電極同士の間隙領域に対向する領域のうち、当
    該第2基板のラビング方向と略平行方向に延在する領域
    に形成され、一部が前記第1基板に当接する複数の柱状
    スペーサとを具備することを特徴とする液晶装置。
  9. 【請求項9】 前記柱状スペーサは、基板と平行な面に
    おける断面形状が鋭角たる頂角を有する形状であり、当
    該頂角は、当該柱状スペーサが形成された基板のラビン
    グ方向下流側に向いていることを特徴とする請求項6乃
    至8のいずれかに記載の液晶装置。
  10. 【請求項10】 相互に対向する一対の基板の間に液晶
    を挟持してなる液晶装置の製造方法であって、 少なくとも一方の基板に、当該基板と略平行な面におけ
    る断面形状が鋭角たる頂角を有する形状である複数の柱
    状スペーサを形成するスペーサ形成工程と、 当該基板に対し、前記柱状スペーサの前記頂角が下流側
    となる方向にラビング処理を施すラビング工程とを有す
    ることを特徴とする液晶装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 相互に対向する一対の基板の間に液晶
    を挟持してなり、複数の画素を有する液晶装置の製造方
    法であって、 少なくとも一方の基板に複数の柱状スペーサを形成する
    スペーサ形成工程と、 当該基板にラビング処理を施すラビング工程とを有し、 前記ラビング工程におけるラビング方向は、当該ラビン
    グ方向に対して前記柱状スペーサの下流側以外の領域に
    前記画素が位置するように選定されることを特徴とする
    液晶装置の製造方法。
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