JP5642685B2 - ゼラチンを含む骨再生剤 - Google Patents

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Description

本発明は、ゼラチンを用いた骨再生剤及び骨補填製剤に関する。
生体組織は主に細胞と細胞外マトリックス(高分子構造体)から構成されている。細胞により分泌される細胞外マトリックスは細胞の機能する水和空間や細胞の足場を提供する。また、細胞が分泌する種々の成長因子の貯蔵庫としての機能を持ち、細胞の機能発現や分化に重大な影響を与えている。生体内では両者が複雑に相互作用を及ぼすことで、種々の生命活動に影響を与えている。
近年、重篤な疾患の治療に人工臓器、遺伝子治療および再生医療を用いる高度先端医療が臨床現場で目覚しい成果を挙げており、世の中の注目を集めている。中でも組織再生に主要な役割を担う細胞・成長因子・細胞外マトリックスの主要3要素を用いて損なわれた組織や臓器を再生する再生医療が次世代の治療法として注目を集めている。事実、培養皮膚や角膜では、再生医療が実現されている。
整形外科領域または歯科領域の骨再生は、再生医療の適用として非常に注目を集めている領域の一つである。すなわち、骨疾患が足や腰の場合は歩行不能、歯科の場合は食事摂取が困難となることから、骨疾患は著しいQOLの低下を引き起こす。現在、骨再生治療製剤として代表的なものとして、脊椎損傷を治療するInfuse(BMP-2とコラーゲンスポンジの組み合わせ)、歯槽骨を再生する骨補填剤としてBioOss(脱タンパク化したウシ粉砕骨)、Puros(ヒト骨粉砕物)、Gem21(PDGFとβTCP)、Osferion(βTCP)、テルプラグ(米国名:FOUNDATION、コラーゲンスポンジ)が知られている。骨再生治療製剤に必要な性質として、1.構造維持の為の強度、2.骨再生のためのスペース確保、3.骨再生する細胞の足場、4.骨再生する細胞の分化と増殖、5.骨再生に伴う分解性が知られている。
歯科領域において、上述の骨再生治療製剤を用いる主な疾患は、1.Ridge Augmentation、2.Socket Preservation、3.Periodontal bone defect regeneration、4.Implantable bone regeneration、5.Sinus Liftが知られている。該疾患における骨再生を促す足場材料の重要性が認識されながらも、上記製剤は製剤に含まれる薬剤(BMPやPDGF)自身の骨再性能に頼っており、材料の機能は患部のスペース確保(強度)との認識が強く、多くのケースでは無機物が広く使用されている。
一般に再生医療の足場材料(有機物)としては、コラーゲンやコラーゲンの変性体であるゼラチンが多くの場合で広く使用されている。骨再生材料としては、高次に配向したコラーゲンが石灰化に重要な役割を果たしていることが知られていることから(非特許文献1)、コラーゲン製スポンジが骨再生材として上市されている(テルプラグ(FOUNDATION,オリンパステルモ社))。しかしながら、コラーゲンスポンジを用いる骨補填材は、組織形成の足場を提供するだけであり、コラーゲンスポンジ単独では骨は形成されない(非特許文献2)。また、コラーゲンの変性体であるゼラチンは、これまでの知見によれば、ゼラチン自体の骨再生効果は全く知られておらず、1.ゼラチンスポンジ単独では骨再生を阻害する(非特許文献3)、2.ゼラチンはコラーゲンに比べて骨再性能を有さない(非特許文献4)と述べてられている。さらに、コラーゲンを熱処理したゼラチンスポンジと同様に、人工の骨成分であるβ−TCPにおいても骨が形成されないことが報告されている(非特許文献2及び5)。上記の通り、再生医療基材として広く使用されているゼラチンは、骨再生治療剤の足場材料としては適さないと認識されている。なお、単体では骨が再生されない補填材の場合、生理活性物質である血小板由来増殖因子(PDGF:platelet-derived growth factor)や骨形成因子(BMP:Bone morphogenetic protein)を含浸させる方法が研究されている(特許文献1)が、このような生理活性物質の精製タンパク質は高価であるため、一般に普及するには至っていない。
一方、ゼラチンをはじめとする生体高分子はこれまで広く医療材料として用いられている。近年の遺伝子工学手法の進歩により、大腸菌や酵母に遺伝子を導入することによるタンパク質の合成が行われている。該手法により、種々の遺伝子組み換えコラーゲン様タンパク質が合成(例えば特許文献2及び3)されており天然のゼラチンと比較して、非感染性には優れ、均一であり、配列が決定されているので強度、分解性を精密に設計することが可能であるなどの優位点を有するとされる。しかし、これまで提案されている遺伝子組み換えゼラチンの用途としては、天然ゼラチンの代替の域を超えるものではなく、当然ながら骨再生剤としての用途も知られていなかった。
特開2004−203829号公報 米国特許6992172号 WO2008/103041号公報
田畑他 Biomaterials 19 807-815 1998. Biomaterials 26:2501-2507, 2005 田畑他、Journal of Neurosurgery 91 851-856, 1999 石井他、歯科医展望、97(3)、665-677,2001 J Neurosurg 91:851-856, 1999
本発明は、補填材担体自体で骨再生を促進できる骨再生剤及び骨補填製剤を提供することを解決すべき課題とした。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、コラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有するゼラチン、さらに好ましくは遺伝子組み換えゼラチンが、骨を再生する作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、コラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有するゼラチンを含む骨再生剤が提供される。
好ましくは、コラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有するゼラチンが、遺伝子組み換えゼラチンである。
好ましくは、ゼラチンが、コラーゲンに特徴的なGly-X-Yで示される配列(X及びYはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示す)の繰り返しを有し(複数個のGly-X-Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい)、分子量が2 KDa以上100 KDa以下である。
好ましくは、ゼラチンが、コラーゲンに特徴的なGly-X-Yで示される配列(X及びYはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示す)の繰り返しを有し(複数個のGly-X-Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい)、分子量が10 KDa以上90 KDa以下である。
好ましくは、ゼラチンが、コラーゲンに特徴的なGly-X-Yで示される配列(X及びYはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示す)の繰り返しを有し(複数個のGly-X-Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい)、細胞接着シグナルを一分子中に2配列以上含む。
好ましくは、細胞接着シグナルがArg-Gly-Aspで示されるアミノ酸配列である。
好ましくは、ゼラチンのアミノ酸配列が、セリン及びスレオニンを含まない。
好ましくは、ゼラチンのアミノ酸配列が、セリン、スレオニン、アスパラギン、チロシン、及びシステインを含まない。
好ましくは、ゼラチンのアミノ酸配列が、Asp-Arg-Gly-Aspで示されるアミノ酸配列を含まない。
好ましくは、ゼラチンが、
式:A−[(Gly−X−Y)nm−B
(式中、Aは任意のアミノ酸又はアミノ酸配列を示し、Bは任意のアミノ酸又はアミノ酸配列を示し、n個のXはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示し、n個のYはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示し、nは3〜100の整数を示し、mは2〜10の整数を示す。なお、n個のGly-X-Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)で示される。
好ましくは、ゼラチンが、
式:Gly-Ala-Pro-[(Gly−X−Y)633−Gly
(式中、63個のXはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示し、63個のYはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示す。なお、63個のGly-X-Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
で示される。
好ましくは、ゼラチンが、(1)配列番号1に記載のアミノ酸配列、又は(2)配列番号1に記載のアミノ酸配列と80%以上の相同性を有し、骨再生作用を有するアミノ酸配列を有する。
好ましくは、ゼラチンが架橋されている。
好ましくは、架橋がアルデヒド類、縮合剤、又は酵素により施される。
本発明によればさらに、上記した本発明の骨再生剤を含む、骨補填製剤が提供される。
本発明によればさらに、コラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有するゼラチンを、骨再生を必要とする対象者に投与することを含む、骨再生を誘導する方法が提供される。
本発明によればさらに、骨再生剤又は骨補填製剤の製造のための、コラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有するゼラチンの使用が提供される。
本発明の骨再生剤は、血小板由来増殖因子又は骨形成因子などの生理活性物質を使用することなく、補填材担体自体で優れた骨再生効果を示すことができる。
図1は、ラット頭蓋冠骨欠損モデルの未処置のHE染色像を示す。 図2は、遺伝子組み換えゼラチンパウダーを欠損患部に埋入後、患部に骨形成されたHE染色像を示す。 図3は、ブタ由来ゼラチンパウダーを欠損患部に埋入したHE染色像を示す。 図4は、コラーゲンパウダーを欠損患部に埋入したHE染色像を示す。 図5は、不溶性基質であるウシ海綿骨(Bio-Oss(商品名)、Osteohealth)を欠損患部に埋入したHE染色像を示す。 図6は、R-Gel製剤およびテルプラグ内部の電子顕微鏡写真を示す。 図7は、ラット頭蓋骨欠損モデルを示す。左:肉眼写真、右:μCT写真(Micro-CT image: Tissue Eng (2007) 13(3):501-12) 図8は、骨再生率の算出方法(病理標本より解析)を示す。 図9は、ラット頭蓋骨欠損部での骨再生率の経時変化を示す。R-Celおよび動物ゼラチンはBio-Oss Cancellousおよびテルプラグと比べて優れた骨再生率を示した。 図10は、ラット頭蓋骨への移植1月および2月後の病理標本写真(H&E染色)を示す。R-Gel(上)および動物ゼラチン(下)。移植1月では、R-Gelおよび動物ゼラチン表面で骨再生する。移植2月後では、R-Gel周囲では細胞によりR-Gelが分解した部位にて骨再生し、空隙の少ない骨を再生した。一方、動物ゼラチン周囲では、細胞により動物ゼラチンが分解した部位に繊維性の軟組織を認め、再生骨中に瘢痕様の繊維性組織を多く含んだ。 図11は、イヌ下顎小臼歯抜歯モデルにおいて、移植直後および2ヵ月後の抜歯部位の肉眼写真を示す。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明では、コラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有するゼラチンを骨再生剤として使用する。なお、本発明の骨再生剤においては、コラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有するゼラチン自体が骨再生作用を発揮することを特徴とするものである。従って、本発明の骨再生剤においては、コラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有するゼラチン以外には、骨再生作用を有する他の物質を含む必要がなく、本発明の骨再生剤は好ましくは、上記ゼラチン以外の、骨再生作用を有する他の物質を含まないものである。即ち、本発明の骨再生剤は、好ましくは、コラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有するゼラチンのみからなるものである。コラーゲンとは天然に存在するものであればいずれであっても構わないが、好ましくはI型、II型、III型、IV型、およびV型である。より好ましくは、I型、II型、III型である。別の形態によると、該コラーゲンの由来は好ましくは、ヒト、ウシ、ブタ、マウス、ラットである。より好ましくはヒトである。
本明細書でいうゼラチンとは、コラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有するものであれば特に限定されない。好ましくは、ゼラチンは、コラーゲンに特徴的なGXY部分を有する。コラーゲンに特徴的なGXY部分とは、ゼラチン・コラーゲンのアミノ酸組成および配列における、他のタンパク質と比較して非常に特異的な部分構造である。この部分においてはグリシンが全体の約3分の1を占め、アミノ酸配列では3個に1個の繰り返しとなっている。グリシンは最も簡単なアミノ酸であり、分子鎖の配置への束縛も少なく、ゲル化に際してのヘリックス構造の再生に大きく寄与している。X及びYであらわされるアミノ酸はイミノ酸(プロリン、オキシプロリン)が多く含まれ、全体の10%〜45%を占める。
本発明で用いるゼラチンは、天然の動物に由来するゼラチンでもよいし、遺伝子組み換えゼラチンでもよい。天然の動物に由来するゼラチンを用いる場合、ゼラチンの由来は特に限定されず、魚、牛、豚、山羊など、いかなる由来でもかまわない。
上記の中でも、コラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有するゼラチンは、遺伝子組み換えゼラチンであることが好ましい。なお、遺伝子組み換えゼラチンは、動物由来ではなく人工的なゼラチンであるため、異種感染を回避した生体適合性の高い骨補填材である。
本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンとしては、コラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有する遺伝子組み換えゼラチンを用いることができ、例えばEP1014176A2、US6992172、WO2004-85473、WO2008/103041等に記載のものを用いることができるが、これらに限定されるものではない。本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンとして好ましいものは、以下の態様の遺伝子組み換えゼラチンである。
本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンは天然のゼラチン本来の性能から、生体適合性に優れ、且つ天然由来ではないことでBSEなどの懸念がなく、非感染性に優れている。また、本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンは天然のものに比して均一であり、配列が決定されているので、強度、分解性においても後述の架橋等によってブレを少なく精密に設計することが可能である。
本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンの分子量は2 KDa以上100 KDa以下であることが好ましい。より好ましくは2.5 KDa以上95KDa以下である。より好ましくは5 KDa以上90 KDa以下である。最も好ましくは、10 KDa以上90KDa以下である。
本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンは、好ましくはコラーゲンに特徴的なGly−X−Yで示される配列の繰り返しを有する。ここで、複数個のGly-X-Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Gly−X−Y において、Glyはグリシン、X及びYは、任意のアミノ酸(好ましくは、グリシン以外の任意のアミノ酸)を表す。コラーゲンに特徴的なGXY配列とは、ゼラチン・コラーゲンのアミノ酸組成および配列における、他のタンパク質と比較して非常に特異的な部分構造である。この部分においてはグリシンが全体の約3分の1を占め、アミノ酸配列では3個に1個の繰り返しとなっている。グリシンは最も簡単なアミノ酸であり、分子鎖の配置への束縛も少なく、ゲル化に際してのヘリックス構造の再生に大きく寄与している。X,Yであらわされるアミノ酸はイミノ酸(プロリン、オキシプロリン)が多く含まれ、全体の10%〜45%を占めることが好ましい。好ましくはその配列の80%以上、更に好ましくは95%以上、最も好ましくは99%以上のアミノ酸がGXYの繰り返し構造であることが好ましい。
一般的なゼラチンは極性アミノ酸のうち、電荷を持つものと無電荷のものが1:1で存在する。ここで、極性アミノ酸とは具体的にシステイン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ヒスチジン、リジン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシン、アルギニンを指し、このうち極性無電荷アミノ酸とはシステイン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシンを指す。本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンにおいては、構成する全アミノ酸のうち、極性アミノ酸の割合が10〜40%であり、好ましくは20〜30%である。且つ該極性アミノ酸中の無電荷アミノ酸の割合が5%以上20%未満、好ましくは10%未満であることが好ましい。さらに、セリン、スレオニン、アスパラギン、チロシン、システインのうちいずれか1アミノ酸、好ましくは2以上のアミノ酸を配列上に含まないことが好ましい。
一般にポリペプチドにおいて、細胞接着シグナルとして働く最小アミノ酸配列が知られている(例えば、株式会社永井出版発行「病態生理」Vol.9、No.7(1990年)527頁)。本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンは、これらの細胞接着シグナルを一分子中に2以上有することが好ましい。具体的な配列としては、接着する細胞の種類が多いという点で、アミノ酸一文字表記で現わされる、RGD配列、LDV配列、REDV配列、YIGSR配列、PDSGR配列、RYVVLPR配列、LGTIPG配列、RNIAEIIKDI配列、IKVAV配列、LRE配列、DGEA配列、及びHAV配列の配列が好ましく、さらに好ましくはRGD配列、YIGSR配列、PDSGR配列、LGTIPG配列、IKVAV配列及びHAV配列、特に好ましくはRGD配列である。RGD配列のうち、好ましくはERGD配列である。
本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンにおけるRGD配列の配置として、RGD間のアミノ酸数が0〜100の間、好ましくは25〜60の間で均一でないことが好ましい。
この最小アミノ酸配列の含有量は、細胞接着・増殖性の観点から、タンパク質1分子中3〜50個が好ましく、さらに好ましくは4〜30個、特に好ましくは5〜20個である。最も好ましくは12個である。
本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンにおいて、アミノ酸総数に対するRGDモチーフの割合は少なくとも0.4%であることが好ましく、遺伝子組み換えゼラチンが350以上のアミノ酸を含む場合に、350のアミノ酸の各ストレッチが少なくとも1つのRGDモチーフを含むことが好ましい。アミノ酸総数に対するRGDモチーフの割合は、更に好ましくは少なくとも0.6%であり、更に好ましくは少なくとも0.8%であり、更に好ましくは少なくとも1.0%であり、更に好ましくは少なくとも1.2%であり、最も好ましくは少なくとも1.5%である。遺伝子組み換えゼラチン内のRGDモチーフの数は、250のアミノ酸あたり、好ましくは少なくとも4、更に好ましくは6、更に好ましくは8、更に好ましくは12以上16以下である。RGDモチーフの0.4%という割合は、250のアミノ酸あたり、少なくとも1つのRGD配列に対応する。RGDモチーフの数は整数であるので、0.4%の特徴を満たすには、251のアミノ酸からなるゼラチンは、少なくとも2つのRGD配列を含まなければならない。好ましくは、本発明の遺伝子組み換えゼラチンは、250のアミノ酸あたり、少なくとも2つのRGD配列を含み、より好ましくは250のアミノ酸あたり、少なくとも3つのRGD配列を含み、さらに好ましくは250のアミノ酸あたり、少なくとも4つのRGD配列を含む。本発明の遺伝子組み換えゼラチンのさらなる態様としては、少なくとも4つのRGDモチーフ、好ましくは6つ、より好ましくは8つ、さらに好ましくは12以上16以下のRGDモチーフを含む。
また、遺伝子組み換えゼラチンは部分的に加水分解されていてもよい。
本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンは、A[(Gly−X−Y )nmBの繰り返し構造を有することが好ましい。mとして好ましくは2〜10、好ましくは3〜5である。nは3〜100が好ましく、15〜70がさらに好ましく、50〜65が最も好ましい。
繰り返し単位には天然に存在するコラーゲンの配列単位を複数結合することが好ましい。ここで言う天然に存在するコラーゲンとは天然に存在するものであればいずれであっても構わないが、好ましくはI型、II型、III型、IV型、およびV型である。より好ましくは、I型、II型、III型である。別の形態によると、該コラーゲンの由来は好ましくは、ヒト、ウシ、ブタ、マウス、ラットである。より好ましくはヒトである。
本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンの等電点は、好ましくは5〜10であり、より好ましくは6〜10であり、さらに好ましくは7〜9.5である。
好ましくは、遺伝子組み換えゼラチンは脱アミン化されていない。
好ましくは、遺伝子組み換えゼラチンはプロコラーゲンおよびプロコラーゲンを有さない。
好ましくは、遺伝子組み換えゼラチンはテロペプタイドを有さない。
好ましくは、遺伝子組み換えゼラチンは天然コラーゲンをコードする核酸により調製された実質的に純粋なコラーゲン用材料である。
本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンとして特に好ましくは、
(1)配列番号1に記載のアミノ酸配列;又は
(2)配列番号1に記載のアミノ酸配列と80%以上(さらに好ましくは90%以上、最も好ましくは95%以上)の相同性を有し、骨再生作用を有するアミノ酸配列;
を有する遺伝子組換えゼラチンである。
本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンは、当業者に公知の遺伝子組み換え技術によって製造することができ、例えばEP1014176A2、US6992172、WO2004-85473、WO2008/103041等に記載の方法に準じて製造することができる。具体的には、所定の遺伝子組み換えゼラチンのアミノ酸配列をコードする遺伝子を取得し、これを発現ベクターに組み込んで、組み換え発現ベクターを作製し、これを適当な宿主に導入して形質転換体を作製する。得られた形質転換体を適当な培地で培養することにより、遺伝子組み換えゼラチンが産生されるので、培養物から産生された遺伝子組み換えゼラチンを回収することにより、本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンを調製することができる。
本発明で用いるゼラチンは用途に応じて、化学的に修飾することができる。化学的な修飾としては、ゼラチンの側鎖のカルボキシル基やアミノ基への低分子化合物あるいは各種高分子(生体高分子(糖、タンパク質)、合成高分子、ポリアミド)の導入や、ゼラチン間の架橋が挙げられる。該ゼラチンへの低分子化合物の導入としては、例えばカルボジイミド系の縮合剤が挙げられる。
本発明で用いる架橋剤は本発明を実施可能である限りは特に限定はなく、化学架橋剤でも酵素でもよい。化学架橋剤としては、例えば、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、カルボジイミド、シアナミドなどが挙げられる。好ましくは、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドである。さらに、ゼラチンの架橋としては、光反応性基を導入したゼラチンへの光照射、あるいは光増感剤の存在化での光照射によるものが挙げられる。光反応性基としては、例えば、シンナミル基、クマリン基、ジチオカルバミル基、キサンテン色素、カンファキノンが挙げられる。上記の架橋剤のうち、もっとも好ましくはグルタルアルデヒドである。
酵素による架橋を行う場合、酵素としては、ゼラチン鎖間の架橋作用を有するものであれば特に限定されないが、好ましくはトランスグルタミナーゼおよびラッカーゼ、最も好ましくはトランスグルタミナーゼを用いて架橋を行うことができる。トランスグルタミナーゼで酵素架橋するタンパク質の具体例としては、リジン残基およびグルタミン残基を有するタンパク質であれば特に制限されない。トランスグルタミナーゼは、哺乳類由来のものであっても、微生物由来のものであってもよく、具体的には、味の素(株)製アクティバシリーズ、試薬として発売されている哺乳類由来のトランスグルタミナーゼ、例えば、オリエンタル酵母工業(株)製、Upstate USA Inc.製、Biodesign International製などのモルモット肝臓由来トランスグルタミナーゼ、ヤギ由来トランスグルタミナーゼ、ウサギ由来トランスグルタミナーゼなど、ヒト由来の血液凝固因子(Factor XIIIa、Haematologic Technologies, Inc.社)などが挙げられる。
ゼラチンの架橋には、ゼラチンの溶液と架橋剤を混合する過程とそれらの均一溶液の反応する過程の2つの過程を有する。
本発明においてゼラチンを架橋剤で処理する際の混合温度は、溶液を均一に攪拌できる限り特に限定されないが、好ましくは0℃〜40℃であり、より好ましくは0℃〜30℃であり、より好ましくは3℃〜25℃であり、より好ましくは3℃〜15℃であり、さらに好ましくは3℃〜10℃であり、特に好ましくは3℃〜7℃である。
ゼラチンと架橋剤を攪拌した後は温度を上昇させることができる。反応温度としては架橋が進行する限りは特に限定はないが、ゼラチンの変性や分解を考慮すると実質的には0℃〜60℃であり、より好ましくは0℃〜40℃であり、より好ましくは3℃〜25℃であり、より好ましくは3℃から15℃であり、さらに好ましくは3℃〜10℃であり、特に好ましくは3℃〜7℃である。
本発明においては、上記したコラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有するゼラチンを、骨再生を必要とする対象者(例えば、ヒトなどの哺乳動物)に投与することによって、骨再生を誘導することができる。
本発明の骨再生剤は、骨補填製剤として使用することができる。
本発明の骨再生剤及び骨補填製剤は、その使用目的に合わせて用量、用法、剤型を適宜決定することが可能である。例えば、本発明の骨再生剤は、生体内の目的部位に直接投与してもよいし、あるいは注射用蒸留水、注射用生理食塩水、pH5〜8の緩衝液(リン酸系、クエン酸系等)等の水性溶媒等の液状賦形剤に懸濁して、例えば注射、塗布等により投与してもよい。また、適当な賦形剤と混合し、軟膏状、ゲル状、クリーム状等にしてから塗布してもよい。即ち、本発明の骨再生剤の投与形態は、経口でもよいし、非経口(例えば静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、皮内投与等)でもよい。
剤型としては、例えば錠剤、粉剤、カプセル剤、顆粒剤、エキス剤、シロップ剤等の経口投与剤、又は注射剤(例えば静脈内注射剤、筋肉内注射剤、皮下注射剤、皮内注射剤等)等の非経口投与剤を挙げることができる。
好ましくは、本発明の骨再生剤及び骨補填製剤は、生体中の骨が欠損した部位へ直接投与することができる。このように局所的に投与する場合、本発明の骨再生剤の形態は特に規定はないが、例えばスポンジ、フィルム、不織布、ファイバー(チューブ)、粒子、メッシュなどが挙げられる。
本発明の骨再生剤及び骨補填製剤の製剤化は、当業者に公知の方法に従って行うことができる。例えば、製剤用担体が液体の場合は、溶解又は分散させ、また、製剤用担体が粉末の場合は、混合又は吸着させることができる。さらに必要に応じて、薬学的に許容される添加物(例えば、保存剤、安定化剤、抗酸化剤、賦形剤、結合剤、崩壊剤、湿潤剤、滑沢剤、着色剤、芳香剤、矯味剤、剤皮、懸濁化剤、乳化剤、溶解補助剤、緩衝剤、等張化剤、塑性剤、界面活性剤又は無痛化剤等)を含有させることもできる。
ゼラチンの投与量は、特に限定されないが、例えば、投与される生体の表面積1cm2当たり1〜100mgであり、好ましくは1〜50mgである。
本発明の骨再生剤及び骨補填製剤の対象疾患としては例えば、外傷などによる骨欠損、口腔外科疾患、骨粗鬆症、関節症などが挙げられる。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
遺伝子組み換えゼラチンとして以下記載のCBE3を用意した(WO2008-103041に記載)。
CBE3
分子量:51.6kD
構造: Gly-Ala-Pro[(Gly−X−Y)63]3Gly
アミノ酸数:571個
RGD配列:12個
イミノ酸含量:33%
ほぼ100%のアミノ酸がGly−X−Y の繰り返し構造である。
CBE3のアミノ酸配列には、セリン、スレオニン、アスパラギン、チロシン及びシステインは含まれていない。
CBE3はERGD配列を有している。
等電点:9.34
アミノ酸配列(配列表の配列番号1)(WO2008/103041号公報の配列番号3と同じ。但し末尾のXは「P」に修正)
GAP(GAPGLQGAPGLQGMPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGAPGLQGMPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGKDGVRGLAGPIGPPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGKDGVRGLAGPIGPPGPAGAPGAPGLQGMPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGKDGVRGLAGPP)3G
以下の実施例では、特に断りのない限り、上記CBE3を遺伝子組み換えゼラチン(以下、R-Gelとも称する)として用いた。
実施例1:
(1)遺伝子組み換えゼラチンゲルの作製
10%遺伝子組み換えゼラチン水溶液へ全体量の1/10になるように3%グルタルアルデヒドを加えた。グルタルアルデヒドの最終濃度は0.3%である。攪拌して得られた混合液をシリコン製枠(縦30mm×横30mm×高さ2mm)に流し込んだ後、室温で2時間静置し、つづいて4℃にて12時間静置することによって、化学的に架橋したゼラチンシートを得た。このゼラチンシートを大過剰のグリシン水溶液で1時間浸漬し、未反応のグルタルアルデヒドあるいはアルデヒド基を不活性化した。続いて、蒸留水にて2回洗浄した後に凍結乾燥することによって架橋リコンビナントゼラチンゲルを得た。凍結乾燥したリコンビナントゼラチンゲルを粉砕機New Power Mill(Osaka Chemical Co., LTD.)によってパウダーを得た。以下の動物実験サンプルに用いる前に、該パウダーをエチレンオキシドガスを用いて滅菌した。
(2)ラット頭頂骨欠損部における骨再生誘導試験
実験動物としては、10匹のSDラット(雄、10-12週齢、0.3-0.5kg)を用いた。ペントバルビタール(ネンブタール(登録商標)、大日本住友製薬)0.8ml/kgを腹腔内に投与することにより麻酔した。ラットの頭頂骨を露出し、直径5 mmの円形の骨欠損部を作製した。滅菌した遺伝子組み換えゼラチンゲル約10mgを作製した骨欠損部へ充填した後、皮膚を縫合した。
実験水準グループ
グループ1:欠損のみ
グループ2:遺伝子組み換えゼラチンゲル(約10 mg)
グループ3:ブタ由来ゼラチン(ハイグレードゼラチン TYPE:APAT、株式会社ニッピ)(約10 mg)
グループ4:コラーゲン(テルプラグ(商品名)粉砕物、オリンパステルモバイオマテリアル株式会社)(約10 mg)
グループ5:ウシ海綿骨(Bio-Oss(商品名)、Osteohealth)(約20 mg)
手術後4週目にペントバルビタール麻酔下で放血致死させて頭部を摘出した。埋入部を含む頭頂骨をHE染色にて組織学的観察をおこなった。
(4)結果
グループ1から5の観察結果を図1から5に示す。ブタ由来ゼラチン及び遺伝子組み換えゼラチンを用いた場合には、有意に骨形成の誘導が認められた(図2、図3)。コラーゲンや不溶性基質単独では、骨形成は促進されない(図4及び図5)。ところが、本発明のRGDモチーフを大量に含む遺伝子組み換えゼラチンを用いることにより、これまでの担体では不可能であったような骨補填材単独でもラット頭頂骨欠損部において骨形成が認められた(図2)。このことにより、副作用が考えられるBMPのような生理活性物質を用いなくても、効果的に骨形成が可能であることが示された。
実施例2:遺伝子組み換えゼラチン(R-Gel)、動物ゼラチン製剤の作製
R-Gelまたは動物ゼラチン(APAT、ニッピゼラチン社製、濃度:7.5%)、およびグルタルアルデヒド(GA、0.3%)を含む水溶液(pH6)を激しく攪拌し、気泡を巻き込みながら溶液を3分間攪拌した。得られた無数の気泡が導入された溶液を4℃にて終夜静置させることで、多数の気泡を含むゲル状の固体を得た。得られたゲルを0.1Mグリシン水溶液にて2回洗浄し、未反応のグリシンを失活させた後、水にて4回洗浄した。該水にて洗浄されたゲルを凍結乾燥し、スポンジ状のR-Gelおよびゼラチンゲルを得た。該スポンジをミルにて粉砕し、数百μm程度の顆粒サイズのスポンジ状顆粒を得た。該顆粒およびテルプラグの内部構造を走査型電子顕微鏡にて観察すると、同様の多孔質構造を有した(図6)。
以下の有効性評価には、該スポンジ状顆粒のエチレンオキシド滅菌物を使用した。該GAにて架橋したR-Gelおよび動物ゼラチンをラットまたはイヌに移植し、それぞれの有効性を評価した。
実施例3:ラット頭蓋骨欠損モデルの作製
R- Gel の骨再生能を評価するために、骨再生能評価系として用いられているラット頭蓋骨欠損モデルを用いた(Tissue Eng (2007) 13(3):501-12)。頭蓋骨は歯槽骨と同様の骨形成過程(膜内骨化)を辿り、一般的に歯科骨補填剤の評価に用いられている。
Sprague−Dawleyラット(SDラット、雄、10-12週齢)を麻酔し、右側頭頂骨にドリル(Osada Success 40, 長田電気工業)にて円形の欠損部(径 = 5 mm)を作成した(図7)。骨再生に影響する欠損部の骨片や血液を生理食塩水にて洗浄、除去した後、患部皮膚を縫合した。所定期間後(3週,1,2,3月)ラットを開腹・放血させラットをサクリファイした。欠損させた患部の肉眼観察を実施した後、該頭部をホルマリン固定・脱灰してパラフィンに包埋したブロックを薄切した切片をヘマトキシリン−エオシン(H&E)染色し標本を作製した。病理標本を光学顕微鏡により観察し、欠損部に対する新生骨の割合を骨再生率、とした(図8)。ここで、骨再生率により製剤の骨再生能を評価した。
欠損させた患部を観察すると、いずれのラットも患部は若干窪み、欠損部の殆どが柔らかい軟組織で覆われており、切断部周辺に若干の新生骨(再生骨)と見られる白色で堅い部分を認めた。該標本を光学顕微鏡にて観察すると、手術1月後には欠損部の3割程度の部分を薄い肉芽組織で覆われ、既存骨から欠損部分の1割程度に骨再生を認めた。骨再生率は時間に従って増加したが、3月後でも再生骨率は約3割であった。該骨再生量が文献データ(3月骨再生率:約3割)Tissue Eng (2007) 13(3):501-12)と一致し、モデル系が構築できたと言える。
実施例4:ラット頭蓋骨欠損部での骨再生率評価
実施例3にて作製したラット頭蓋骨欠損部分にR-Gel製剤、動物ゼラチン製剤、テルプラグ(オリンパステルモ社)、Bio-Oss Cancellous (0.25-1 mm, Osteohealth社)を移植した。顆粒剤型であるR-Gel、動物ゼラチンおよびBio-Oss Cancellous 上部にコラーゲン製膜(BioGide、Osteohealth社)を設置し、顆粒が患部から飛散しないようにした。また、患部に何も適用しない群をControlとした。
Bio-Oss Cancellousを適用した患部では骨再生率はControlと同程度で3ヵ月後に30%に留まった。また、コラーゲンスポンジであるテルプラグの場合、経時的に骨再生し、3ヵ月後に約60%の患部が再生骨にて修復された(図9)。一方、R-Gelおよび動物ゼラチンの場合、移植1ヶ月まではテルプラグと同等の骨再生であったが、その後テルプラグを上回る骨再生を示し、移植3ヵ月後には約90%(テルプラグの1.5倍の骨再生)の患部が再生骨にて修復された。テルプラグに比べ、R-Gelおよび動物ゼラチンスポンジ状顆粒は優れた骨再生能を有すると言える。
実施例5:動物ゼラチンとR-Gelの病理標本解析
動物ゼラチン(ゼラチン)と遺伝子組み換えゼラチン(R-Gel)による骨再生をより詳細に解析するため、それぞれの基材周囲および再生骨の組織の形態を解析した(図10)。移植1ヶ月後、R-Gel、ゼラチン両基材の表面に多数の骨芽細胞が存在し、新生骨を認め両者の組織像に大きな違いを認めなかった。
移植2ヵ月後、R-Gelと新生骨の間隙に多数の骨芽細胞と該細胞によるR-Gelの分解、および欠陥の少ない新生骨の形成を認めた。一方、動物ゼラチンと新生骨界面には多数の線維芽細胞と繊維性の軟組織の形成、および多数の瘢痕様の繊維性組織を含む新生骨を認めた。すなわち、R-Gelは動物ゼラチンに比べて密な骨を再生した。
実施例6:イヌSocket Preservation モデルの作製
モデルの作製は既報(Araujo M et al. Int. J. Periodontics Restorative Dent. 28, 123-135, 2008.)に従って実施した。麻酔下、ビーグル犬の口腔内をイソジン液にて消毒した後、両下顎の第2(P2)および第3小臼歯(P3)の中央部を裂溝バーにより切開した。遠位部の歯周辺の歯周靭帯をメスにて切開した後、遠位部の歯を抜歯鉗子、エレベーターを用いて抜歯した。抜歯部位(抜歯窩)にアドレナリン注射液(ボスミン・注1mg/mL、第一三共株式会社)の10倍希釈液を浸した綿球を詰めることで止血した。残存している近位部の歯の歯髄をリーマーにて除去した後、ガッターパーチャを充填し、歯根管シーラーにて歯髄腔をシールした。
実施例7:イヌモデルでの有効性の評価
実施例6にて作製した抜歯部位にBioOss Cancellous(0.25-1 mm,オステオヘルス社)、テルプラグ(オリンパステルモ社)、R-Gel、および動物ゼラチンを歯槽骨頂まで充填した。該テルプラグを除く充填物と歯肉の間にコラーゲン製膜(Biogide、オステオヘルス社)を設置した。Controlは充填物および膜を設置しなかった。
2ヵ月後に抜歯部位の歯肉の厚さを調べると(図11)、未処置のControlでは歯肉の厚さが減少した。BioOss Cancellousを移植した部位は歯肉の厚さが維持された。テルプラグを移植した部位は若干の歯肉の厚さの減少を認めた。これに対し、R-Gelを移植した部位ではBioOssと同等の歯肉の維持を認めた。即ち、R-Gelはテルプラグ以上の有効性を示した。

Claims (8)

  1. 配列番号1に記載のアミノ酸配列からなる遺伝子組み換えゼラチンからなる骨再生剤。
  2. 骨欠損、口腔外科疾患、骨粗鬆症、又は関節症に対する骨再生剤である、請求項1に記載の骨再生剤。
  3. 骨欠損又は口腔外科疾患に対する骨再生剤である、請求項1又は2に記載の骨再生剤。
  4. 口腔外科疾患に対する骨再生剤である、請求項1から3の何れか1項に記載の骨再生剤。
  5. 遺伝子組み換えゼラチンが、凍結乾燥した遺伝子組み換えゼラチンゲルを粉砕したパウダー又は顆粒の形態にある、請求項1から4の何れか1項に記載の骨再生剤。
  6. 遺伝子組み換えゼラチンが架橋されている、請求項1からの何れか1項に記載の骨再生剤。
  7. 架橋がアルデヒド類、縮合剤、又は酵素により施される、請求項に記載の骨再生剤。
  8. 請求項1からの何れか1項に記載の骨再生剤からなる骨補填製剤。
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