JP2013202213A - 硬組織再生用材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】形状を維持可能な強度を備え、且つ良好な硬組織の再生が可能な硬組織再生用材料を提供する。
【解決手段】組換えゼラチンとリン酸カルシウムとを含む硬組織再生用材料。
【選択図】なし
【解決手段】組換えゼラチンとリン酸カルシウムとを含む硬組織再生用材料。
【選択図】なし
Description
本発明は、硬組織再生用材料に関する。
現在、機能障害や機能不全に陥った生体組織・臓器の再生を計る再生医療の実用化が進められている。再生医療は、生体が持っている自然治癒能力だけでは回復できなくなった生体組織において、細胞、足場及び成長因子の三因子を使って元の組織と同じような形態や機能を再び作り出す新たな医療技術である。
再生医療の分野では、細胞による組織の修復や再生を補うなどの目的で、生体親和性の高いコラーゲンやゼラチンを利用することがある。特に、骨や皮膚などの三次元構造を組織の再生に用いられることがあり、良好な組織の再生を目的として種々の改良が行われている。
再生医療の分野では、細胞による組織の修復や再生を補うなどの目的で、生体親和性の高いコラーゲンやゼラチンを利用することがある。特に、骨や皮膚などの三次元構造を組織の再生に用いられることがあり、良好な組織の再生を目的として種々の改良が行われている。
コラーゲンとしては、例えば、特許文献1には、多孔性のコラーゲンスポンジが開示されている。特許文献2には、コラーゲン及びグルコサミノグリカンのような有機材料と、リン酸カルシウム材のような無機材料とを含んでなる多孔質のコンポジット材料が開示されている。
しかしながら、コラーゲンは、水に対する溶解性が低く、溶解液の濃度とpHにおける制約が大きく、中性溶液に高濃度に含有させることが困難であることが知られている。このため、加工及び成型しやすさの点で、骨再生材料としてゼラチンの使用が検討されている。
しかしながら、コラーゲンは、水に対する溶解性が低く、溶解液の濃度とpHにおける制約が大きく、中性溶液に高濃度に含有させることが困難であることが知られている。このため、加工及び成型しやすさの点で、骨再生材料としてゼラチンの使用が検討されている。
一方、ゼラチンを用いた再生医療用の材料としては、例えば、特許文献3には、組換えゼラチンを含み、補填材担体自体で骨再生を促進できる骨再生剤及び骨補填製剤が開示されている。特許文献3には、このような組換えゼラチンを用いることにより、天然由来のゼラチンと比較して非感染性に優れ、血小板由来増殖因子などの生理活性物質を使用することなく優れた骨再生効果が得られることが記載されている。
しかしながら、硬組織再生のためには、再生医療用の材料が細胞の足場として機能する必要があり、足場素材として使用する場合には、所定の形状を維持できる強度が求められている。
本発明は、形状を維持可能な強度を備え、且つ良好な硬組織の再生が可能な硬組織再生用材料を提供することを目的とする。
本発明は以下のとおりである。
[1] 組換えゼラチンとリン酸カルシウムとを含む硬組織再生用材料。
[2] 多孔質体である[1]に記載の硬組織再生用材料。
[3] 前記リン酸カルシウムが、ハイドロキシアパタイト、リン酸三カルシウム、及びリン酸四カルシウムからなる群より選択された少なくとも1種を含む[1]又は[2]に記載の硬組織再生用材料。
[4] 前記リン酸カルシウムが、リン酸三カルシウムを含み、該リン酸三カルシウムがβ−TCPである[1]〜[3]のいずれかに記載の硬組織再生用材料。
[5] 前記組換えゼラチンが、Gly−X−Y(X及びYは任意のアミノ酸残基を表す)で示される配列の繰り返し単位と、細胞接着シグナルと、を有する[1]〜[4]のいずれかに記載の硬組織再生用材料。
[6] 前記組換えゼラチンが、以下(A)〜(C)のいずれかである[1]〜[5]のいずれかに記載の硬組織再生用材料。
[7] 骨再生用である[1]〜[6]のいずれかに記載の硬組織再生用材料。
[1] 組換えゼラチンとリン酸カルシウムとを含む硬組織再生用材料。
[2] 多孔質体である[1]に記載の硬組織再生用材料。
[3] 前記リン酸カルシウムが、ハイドロキシアパタイト、リン酸三カルシウム、及びリン酸四カルシウムからなる群より選択された少なくとも1種を含む[1]又は[2]に記載の硬組織再生用材料。
[4] 前記リン酸カルシウムが、リン酸三カルシウムを含み、該リン酸三カルシウムがβ−TCPである[1]〜[3]のいずれかに記載の硬組織再生用材料。
[5] 前記組換えゼラチンが、Gly−X−Y(X及びYは任意のアミノ酸残基を表す)で示される配列の繰り返し単位と、細胞接着シグナルと、を有する[1]〜[4]のいずれかに記載の硬組織再生用材料。
[6] 前記組換えゼラチンが、以下(A)〜(C)のいずれかである[1]〜[5]のいずれかに記載の硬組織再生用材料。
[7] 骨再生用である[1]〜[6]のいずれかに記載の硬組織再生用材料。
本発明によれば、形状を維持可能な強度を備え、且つ良好な硬組織の再生が可能な硬組織再生用材料を提供することができる。
本発明の硬組織再生用材料は、組換えゼラチンとリン酸カルシウムとを含む硬組織再生用材料である。
本発明では、組換えゼラチンに、無機材料であるリン酸カルシウムを組み合わせて硬組織再生用材料としているので、硬組織を良好に再生すると共に、形状を維持可能な強度も兼ね備えることができる。
本発明では、組換えゼラチンに、無機材料であるリン酸カルシウムを組み合わせて硬組織再生用材料としているので、硬組織を良好に再生すると共に、形状を維持可能な強度も兼ね備えることができる。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても本工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
また、本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
また、本発明において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本発明において、ポリペプチドを構成するアミノ酸配列を、当業界で周知の一文字表記(例えば、グリシン残基の場合は「G」)又は三文字表記(例えば、グリシン残基の場合は「Gly」)を用いて表現する場合がある。
以下、本発明について説明する。
また、本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
また、本発明において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本発明において、ポリペプチドを構成するアミノ酸配列を、当業界で周知の一文字表記(例えば、グリシン残基の場合は「G」)又は三文字表記(例えば、グリシン残基の場合は「Gly」)を用いて表現する場合がある。
以下、本発明について説明する。
[組換えゼラチン]
本発明に用いられる組換えゼラチンとしては、コラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有する組換えゼラチンであることが好ましい。このような組換えゼラチンとすることにより、硬組織再生能を高めると共に、生体による拒絶反応などの不都合な影響を回避することができるなどの利点を有する。
本発明に用いられる組換えゼラチンとしては、コラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有する組換えゼラチンであることが好ましい。このような組換えゼラチンとすることにより、硬組織再生能を高めると共に、生体による拒絶反応などの不都合な影響を回避することができるなどの利点を有する。
前記組換えゼラチンとしては、例えば、EP1014176A2、US6992172、WO2004/85473及びWO2008/103041等に開示されているものを用いることができる。また、前記組換えゼラチンは、2kDa以上100kDa以下の分子量であることが好ましく、5kDa以上90kDa以下であることがより好ましく、10kDa以上90kDa以下であることがより好ましい。
前記コラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列として、好ましくは、Gly−X−Yで示される配列の繰り返しを有する。この配列の繰り返しはコラーゲンに特徴的な配列を意味する。複数個のGly−X−Yは、それぞれ同一であってもよく、異なってもよい。Gly−X−YにおいてGlyはグリシン残基、X及びYは、グリシン残基以外の任意のアミノ酸残基を表す。X及びYとしては、イミノ酸残基、即ちプロリン残基又はオキシプロリン残基が多く含まれることが好ましい。このようなイミノ酸残基の含有率は、前記組換えゼラチン全体の10%〜45%を占めることが好ましい。前記組換えゼラチン中のGly−X−Yの含有率としては、全体の80%以上であることが好ましく、95%以上であることが更に好ましく、99%以上であることが最も好ましい。
前記組換えゼラチンは、生体親和性の点で好ましくは、細胞接着シグナルを含むものであり、一分子中に2つ以上有することがより好ましい。このような細胞接着シグナルとしては、RGD配列、LDV配列、REDV配列、YIGSR配列、PDSGR配列、RYVVLPR配列、LGTIPG配列、RNIAEIIKDI配列、IKVAV配列、LRE配列、DGEA配列、及びHAV配列の各配列を挙げることができ、好ましくは、RGD配列、YIGSR配列、PDSGR配列、LGTIPG配列、IKVAV配列及びHAV配列を挙げることができ、RGD配列であることが特に好ましい。RGD配列のうち、ERGD配列であることが更に好ましい。
前記組換えゼラチンにおけるRGD配列の配置としては、RGD間のアミノ酸残基数が0〜100であることが好ましく、25〜60であることが更に好ましい。また、RGD配列は、このようなアミノ酸残基数の範囲内で不均一に配置されていることが好ましい。
また、前記組換えゼラチンにおけるアミノ酸残基の総数に対するRGD配列の割合は、少なくとも0.4%であることが好ましく、組換えゼラチンが350以上のアミノ酸残基を含む場合、350アミノ酸残基の各ストレッチが少なくとも1つのRGD配列を含むことが好ましい。
また、前記組換えゼラチンにおけるアミノ酸残基の総数に対するRGD配列の割合は、少なくとも0.4%であることが好ましく、組換えゼラチンが350以上のアミノ酸残基を含む場合、350アミノ酸残基の各ストレッチが少なくとも1つのRGD配列を含むことが好ましい。
前記組換えゼラチンは、250のアミノ酸残基あたり少なくとも2つのRGD配列を含むことが好ましく、少なくとも3つRGD配列を含むことがより好ましく、少なくとも4つのRGD配列を含むことが更に好ましい。ただし、前記組換えゼラチンの配列は、以下の態様であることが好ましい:(1)セリン残基及びスレオニン残基を含まない、(2)セリン残基、スレオニン残基、アスパラギン残基、チロシン残基、及びシステイン残基を含まない、(3)Asp-Arg-Gly-Aspで示されるアミノ酸配列を含まない。前記組換えゼラチンは、この好ましい配列の態様(1)〜(3)を単独で備えたものであってよく、2つ以上の態様を組み合わせて備えたものものであってもよい。
また、前記組換えゼラチンは部分的に加水分解されていてもよい。
また、前記組換えゼラチンは部分的に加水分解されていてもよい。
前記組換えゼラチンは、A−[(Gly−X−Y)n]m−Bの繰り返し構造を有することが好ましい。mは、2〜10を表し、3〜5を表すことが好ましい。A及びBは、任意のアミノ酸又はアミノ酸配列を表す。nは3〜100を表し、15〜70を表すことが好ましく、50〜60を表すことがより好ましい。
好ましくは、組換えゼラチンは、式:Gly−Ala−Pro−[(Gly−X−Y)63]3−Gly(式中、63個のXはそれぞれ独立にアミノ酸残基の何れかを示し、63個のYはそれぞれ独立にアミノ酸残基の何れかを示す。なお、3個の(Gly−X−Y)63はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)で示される。
好ましくは、組換えゼラチンは、式:Gly−Ala−Pro−[(Gly−X−Y)63]3−Gly(式中、63個のXはそれぞれ独立にアミノ酸残基の何れかを示し、63個のYはそれぞれ独立にアミノ酸残基の何れかを示す。なお、3個の(Gly−X−Y)63はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)で示される。
前記組換えゼラチンの繰り返し単位には、天然に存在するコラーゲンの配列単位を複数結合することが好ましい。ここで言う天然に存在するコラーゲンとしては、好ましくはI型、II型、III型、IV型及びV型が挙げられる。より好ましくは、I型、II型又はIII型とすることができる。コラーゲンの由来としては、好ましくは、ヒト、ウマ、ブタ、マウス、ラットを挙げることができ、ヒトであることがより好ましい。
前記組換えゼラチンの等電点は、好ましくは5〜10であり、より好ましくは6〜10であり、更に好ましくは7〜9.5とすることができる。
前記組換えゼラチンの等電点は、好ましくは5〜10であり、より好ましくは6〜10であり、更に好ましくは7〜9.5とすることができる。
前記組換えゼラチンの好ましい態様としては以下のものを挙げることができる:(1)脱アミン化されていない、(2)プロコラーゲンを有さない、(3)テロペプチドを有さない、(4)天然コラーゲンをコードする核酸により調製された実質的に純粋なコラーゲン用材料である。前記組換えゼラチンは、この好ましい態様(1)〜(4)を単独で備えたものであってよく、2つ以上の態様を組み合わせて備えたものものであってもよい。
前記組換えゼラチンは、硬組織再生能の高さから、好ましくは、以下(A)〜(C)のいずれかとすることができる。
(A) 下記配列番号1で示されるポリペプチド、
GAP(GAPGLQGAPGLQGMPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGAPGLQGMPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGKDGVRGLAGPIGPPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGKDGVRGLAGPIGPPGPAGAPGAPGLQGMPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGKDGVRGLAGPP)3G(配列番号1)
(B) 前記(A)のアミノ酸配列と80%以上の配列同一性を有すると共に、硬組織再生能を有するポリペプチド、
(C) 前記(A)のアミノ酸配列に対して1個若しくは数個のアミノ酸残基が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、硬組織再生能を有するポリペプチド。
(A) 下記配列番号1で示されるポリペプチド、
GAP(GAPGLQGAPGLQGMPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGAPGLQGMPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGKDGVRGLAGPIGPPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGKDGVRGLAGPIGPPGPAGAPGAPGLQGMPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGKDGVRGLAGPP)3G(配列番号1)
(B) 前記(A)のアミノ酸配列と80%以上の配列同一性を有すると共に、硬組織再生能を有するポリペプチド、
(C) 前記(A)のアミノ酸配列に対して1個若しくは数個のアミノ酸残基が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、硬組織再生能を有するポリペプチド。
前記(B)において、配列同一性としては、組換えゼラチンの硬組織再生能の観点から、より好ましくは90%以上とすることができ、更に好ましくは95%以上とすることができる。
なお、本発明における「配列同一性」とは、以下の式で計算される値を指す。
%配列同一性=[(同一残基数)/(アラインメント長)]×100
なお、本発明における「配列同一性」とは、以下の式で計算される値を指す。
%配列同一性=[(同一残基数)/(アラインメント長)]×100
前記(B)の配列における前記部分アミノ酸配列は、配列番号1で示される配列の繰り返し単位に相当する部分アミノ酸配列である。前記(B)のポリペプチドに前記繰り返し単位に相当する部分アミノ酸配列が複数存在する場合には、配列同一性が80%以上となる繰り返し単位を1つ、好ましくは2つ以上含むポリペプチドとすることができる。
また、前記(B)で規定されるポリペプチドは、前記繰り返し単位に相当する部分アミノ酸配列と80%以上の配列同一性を有する部分配列を、合計のアミノ酸残基数として、全アミノ酸残基数の80%以上含むことが好ましい。
また、前記(B)で規定されるポリペプチドは、前記繰り返し単位に相当する部分アミノ酸配列と80%以上の配列同一性を有する部分配列を、合計のアミノ酸残基数として、全アミノ酸残基数の80%以上含むことが好ましい。
前記(B)で規定されるポリペプチドの長さとしては、151個〜2260個のアミノ酸残基数とすることができ、架橋後の分解性の観点から、193個以上、安定性の観点から、944個以下のアミノ酸残基数であることが好ましく、380個〜756個のアミノ酸残基数であることがよりこのましい。
前記(C)において欠失、置換若しくは付加されるアミノ酸残基数としては、1個又は数個であればよく、組換えゼラチンの総アミノ酸残基数によって異なるが、例えば、2個〜15個、好ましくは2個〜5個とすることができる。
前記組換えゼラチンは、当業者に公知の遺伝子組換え技術によって製造することができ、例えばEP1014176A2、US6992172、WO2004/85473、WO2008/103041等に記載の方法に準じて製造することができる。具体的には、所定の組換えゼラチンのアミノ酸配列をコードする遺伝子を取得し、これを発現ベクターに組み込んで、組み換え発現ベクターを作製し、これを適当な宿主に導入して形質転換体を作製する。得られた形質転換体を適当な培地で培養することにより、組換えゼラチンが産生されるので、培養物から産生された組換えゼラチンを回収することにより、本発明で用いる組換えゼラチンを調製することができる。
ここで、硬組織再生能の評価は、前記組換えゼラチンを用いて得られた硬組織再生用材料を用いて行えばよい。評価方法は、目的の組織により異なる。
例えば、骨組織の場合には、骨再生能により評価することができる。骨再生能は、ラットの頭頂骨に所定の大きさの骨欠損部を作製し、所定量の硬組織再生用材料を骨欠損部へ充填後、皮膚を縫合し、手術後4週目に、欠損部の新生骨の量を、欠損部に未充填の対象群と比較することにより評価することができる。
例えば、骨組織の場合には、骨再生能により評価することができる。骨再生能は、ラットの頭頂骨に所定の大きさの骨欠損部を作製し、所定量の硬組織再生用材料を骨欠損部へ充填後、皮膚を縫合し、手術後4週目に、欠損部の新生骨の量を、欠損部に未充填の対象群と比較することにより評価することができる。
本発明に適用可能な組換えゼラチンとしては、特表2010−519293、特表2010−519252、特表2010−518833、特表2010−519251、WO2010/128672及びWO2010/147109等に開示されている組換えゼラチンを特に好ましく用いることができる。
前記組換えゼラチンは用途に応じて、化学的に修飾することができる。
化学的な修飾としては、ゼラチンの側鎖のカルボキシル基やアミノ基への低分子化合物あるいは各種高分子(生体高分子(糖、タンパク質)、合成高分子、ポリアミド)の導入や、ゼラチン間の架橋が挙げられる。該ゼラチンへの低分子化合物の導入方法としては、例えばカルボジイミド系の縮合剤を用いる方法が挙げられる。
化学的な修飾としては、ゼラチンの側鎖のカルボキシル基やアミノ基への低分子化合物あるいは各種高分子(生体高分子(糖、タンパク質)、合成高分子、ポリアミド)の導入や、ゼラチン間の架橋が挙げられる。該ゼラチンへの低分子化合物の導入方法としては、例えばカルボジイミド系の縮合剤を用いる方法が挙げられる。
また、前記組換えゼラチンは、得られる硬組織再生用材料の固さの点で、架橋されていることが好ましい。
前記組換えゼラチンの架橋は、架橋の方法としては、熱架橋、化学架橋、アルデヒド類(例えば、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドなど)による架橋、縮合剤(カルボジイミド、シアナミドなど)による架橋、酵素架橋、光架橋、UV架橋、疎水性相互作用、水素結合、イオン性相互作用など公知の方法を用いることができる。
前記組換えゼラチンの架橋は、架橋の方法としては、熱架橋、化学架橋、アルデヒド類(例えば、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドなど)による架橋、縮合剤(カルボジイミド、シアナミドなど)による架橋、酵素架橋、光架橋、UV架橋、疎水性相互作用、水素結合、イオン性相互作用など公知の方法を用いることができる。
光架橋としては、光反応性基を導入したゼラチンへの光照射、あるいは光増感剤の存在化での光照射によるものが挙げられる。光反応性基としては、例えば、シンナミル基、クマリン基、ジチオカルバミル基、キサンテン色素、カンファキノンが挙げられる。
酵素による架橋を行う場合、酵素としては、生分解性材料間の架橋作用を有するものであれば特に限定されないが、好ましくはトランスグルタミナーゼおよびラッカーゼ、最も好ましくはトランスグルタミナーゼを用いて架橋を行うことができる。
トランスグルタミナーゼは、哺乳類由来のものであっても、微生物由来のものであってもよく、具体的には、味の素(株)製アクティバシリーズ、試薬として発売されている哺乳類由来のトランスグルタミナーゼ、例えば、オリエンタル酵母工業(株)製、Upstate USA Inc.製、Biodesign International製などのモルモット肝臓由来トランスグルタミナーゼ、ヤギ由来トランスグルタミナーゼ、ウサギ由来トランスグルタミナーゼなど、ヒト由来の血液凝固因子(Factor XIIIa、Haematologic Technologies, Inc.社)などが挙げられる。
トランスグルタミナーゼは、哺乳類由来のものであっても、微生物由来のものであってもよく、具体的には、味の素(株)製アクティバシリーズ、試薬として発売されている哺乳類由来のトランスグルタミナーゼ、例えば、オリエンタル酵母工業(株)製、Upstate USA Inc.製、Biodesign International製などのモルモット肝臓由来トランスグルタミナーゼ、ヤギ由来トランスグルタミナーゼ、ウサギ由来トランスグルタミナーゼなど、ヒト由来の血液凝固因子(Factor XIIIa、Haematologic Technologies, Inc.社)などが挙げられる。
[リン酸カルシウム]
本発明におけるリン酸カルシウムは、前記組換えゼラチンと組み合わせて用いることにより、硬組織再生用材料の固さを高めると共に、硬組織を良好に再生させることができる。
前記リン酸カルシウムとしては、ハイドロキシアパタイト、リン酸三カルシウム、リン酸四カルシウム等を挙げることができ、これらを単独で、又は組み合わせて使用することができる。
本発明におけるリン酸カルシウムは、前記組換えゼラチンと組み合わせて用いることにより、硬組織再生用材料の固さを高めると共に、硬組織を良好に再生させることができる。
前記リン酸カルシウムとしては、ハイドロキシアパタイト、リン酸三カルシウム、リン酸四カルシウム等を挙げることができ、これらを単独で、又は組み合わせて使用することができる。
ハイドロキシアパタイト(焼結体アパタイト)は、Ca10(PO4)6(OH)2で表される塩基性のリン酸カルシウム塩である。Ca/PO4モル比は、1.67であることが好ましい。ハイドロキシアパタイトを得る方法としては、湿式法、乾式法及び水熱法が知られており、そのいずれで得たものであってもよい。また、多孔質アパタイト及び顆粒状アパタイトが知られているが、前記硬組織再生用材料に含まれる場合には、そのいずれであってもよい。
リン酸三カルシウムは、Ca3(PO4)2で表されるリン酸カルシウムである。Ca/PO4モル比は、1.50であることが好ましい。リン酸三カルシウムとしては、β−リン酸三カルシウム(β−TCP)及びα−リン酸三カルシウム(α−TCP)が挙げられる。リン酸三カルシウムを得る方法としては、公知の、乾式法、湿式法、水熱法及びアルコキシド法を挙げることができる。また、本発明にリン酸三カルシウムとしては、ハイドロキシアパタイトとβ−TCPとの2相を複合化したセラミックスであってもよく、緻密体や、多孔体、顆粒のいずれの形状のものであってもよい。
硬組織再生用材料の固さ及び硬組織の再生能の観点から、前記リン酸カルシウムとしては、リン酸三カルシウムであることが好ましく、β−TCPであることが特に好ましい。
硬組織再生用材料の固さ及び硬組織の再生能の観点から、前記リン酸カルシウムとしては、リン酸三カルシウムであることが好ましく、β−TCPであることが特に好ましい。
前記リン酸カルシウムは、前記組換えゼラチンの質量に対して質量比で、0.001倍〜10倍の量で用いられることが好ましく、0.01倍〜2倍の量で用いられることがより好ましい。前記リン酸カルシウムを組み合わせる場合には、前記組換えゼラチン溶液に添加すればよい。
[硬組織再生用材料の形状]
前記硬組織再生用材料は、硬組織の再生の観点から、多孔質体であることが好ましく、以下の特性を有する多孔質体であることがより好ましい。
(a)気孔率
前記気孔率としては、81%以上99.99%以下であり、好ましくは95.01%以上99.9%以下である。前記気孔率は、嵩密度(ρ)と真密度(ρc)より、気孔率(P=1−ρ/ρc(%))として求めた値とする。嵩密度(ρ)は、乾燥重量と体積から算出し、真密度(ρc)は、ハバード型形の比重瓶法により求めることができる。
前記硬組織再生用材料は、硬組織の再生の観点から、多孔質体であることが好ましく、以下の特性を有する多孔質体であることがより好ましい。
(a)気孔率
前記気孔率としては、81%以上99.99%以下であり、好ましくは95.01%以上99.9%以下である。前記気孔率は、嵩密度(ρ)と真密度(ρc)より、気孔率(P=1−ρ/ρc(%))として求めた値とする。嵩密度(ρ)は、乾燥重量と体積から算出し、真密度(ρc)は、ハバード型形の比重瓶法により求めることができる。
(b)平均気孔サイズ
前記平均気孔サイズとしては、10μm〜400μmであり、好ましくは50μm〜300μmであり、より好ましくは70μm〜200μmである。前記平均気孔サイズは、内部断面構造を走査型電子顕微鏡で観察することで求められる。
気孔サイズは、内部断面構造を走査型電子顕微鏡で観察したとき、各気孔の重心を通る最も長い径(長径)と最も短い径(短径)の平均値として求める。平均気孔サイズは、4個の気孔の気孔サイズの平均値とする。
前記平均気孔サイズとしては、10μm〜400μmであり、好ましくは50μm〜300μmであり、より好ましくは70μm〜200μmである。前記平均気孔サイズは、内部断面構造を走査型電子顕微鏡で観察することで求められる。
気孔サイズは、内部断面構造を走査型電子顕微鏡で観察したとき、各気孔の重心を通る最も長い径(長径)と最も短い径(短径)の平均値として求める。平均気孔サイズは、4個の気孔の気孔サイズの平均値とする。
(c)気孔間連通孔
気孔間連通孔とは、スポンジ外部からスポンジ深部に至るまで気孔が連なっているものを意味する。前記多孔質体が、このような気孔間連通孔を有する場合には、スポンジへ播種した細胞が、スポンジ内部へと分散・拡散可能となり好ましい。気孔間連通孔のサイズは、上記機能を発揮するため、10μm以上であることが好ましい。気孔間連通孔のサイズは、走査型電子顕微鏡写真で観察された気孔間連通孔について、上記の気孔サイズと同様に、その連通孔の重心を通る長径と短径の平均値として求めた値とする。気孔間連通孔の平均気孔サイズを求める場合には、4個の連通孔の気孔間連通孔のサイズの平均値とする。
気孔間連通孔とは、スポンジ外部からスポンジ深部に至るまで気孔が連なっているものを意味する。前記多孔質体が、このような気孔間連通孔を有する場合には、スポンジへ播種した細胞が、スポンジ内部へと分散・拡散可能となり好ましい。気孔間連通孔のサイズは、上記機能を発揮するため、10μm以上であることが好ましい。気孔間連通孔のサイズは、走査型電子顕微鏡写真で観察された気孔間連通孔について、上記の気孔サイズと同様に、その連通孔の重心を通る長径と短径の平均値として求めた値とする。気孔間連通孔の平均気孔サイズを求める場合には、4個の連通孔の気孔間連通孔のサイズの平均値とする。
(d)吸水率
前記吸水率としていは、1000%以上9900%以下であり、好ましくは2000%以上5000%以下である。前記吸水率は、乾燥重量(W0)と、超純水を25℃で5分間自然に吸水させ、プラスチックシャーレ上にて余分な水を十分に除いた後の水膨潤時の重量(W1)を用いて、吸水率=(W1÷W0×100(%))により求めた値とする。
前記吸水率としていは、1000%以上9900%以下であり、好ましくは2000%以上5000%以下である。前記吸水率は、乾燥重量(W0)と、超純水を25℃で5分間自然に吸水させ、プラスチックシャーレ上にて余分な水を十分に除いた後の水膨潤時の重量(W1)を用いて、吸水率=(W1÷W0×100(%))により求めた値とする。
[硬組織再生用材料の製造方法]
硬組織再生用材料の製造方法としては、ゼラチンを主体とする組織再生用材料の公知の方法をそのまま適用することができる。例えば、前記組換えゼラチン及び前記リン酸カルシウムを含むゼラチン溶液を調製すること(以下、溶液調製工程)、必要に応じて前記組換えゼラチンを架橋すること(以下、架橋工程)、前記組換えゼラチンをゲル化すること(以下、ゲル化工程)により得ることができる。
硬組織再生用材料の製造方法としては、ゼラチンを主体とする組織再生用材料の公知の方法をそのまま適用することができる。例えば、前記組換えゼラチン及び前記リン酸カルシウムを含むゼラチン溶液を調製すること(以下、溶液調製工程)、必要に応じて前記組換えゼラチンを架橋すること(以下、架橋工程)、前記組換えゼラチンをゲル化すること(以下、ゲル化工程)により得ることができる。
前記溶液調製工程において、前記ゼラチン溶液は、前記組換えゼラチンを水性媒体の溶解させて調製することができる。前記水性媒体としては、ゼラチンを溶解可能であり、生体組織に対して使用可能なものであれば特に制限はなく、例えば、水、生理食塩水、リン酸緩衝液等、当分野で通常使用可能なものを挙げることができる。
ゼラチン溶液における前記ゼラチンの含有率については、ゼラチンが溶解可能な含有率であればよく、特に制限はない。例えば、ゼラチン溶液中の前記ゼラチンの含有率は、例えば、0.1質量%〜80質量%とすることが好ましく、1質量%〜20質量%であることがより好ましい。
ゼラチン溶液における前記リン酸カルシウムの含有率については、ゼラチン溶液の質量に対して0.01質量%〜40質量%とすることが好ましく、0.1質量%〜10質量%であることがより好ましい。この範囲内であれば、適度な固さを有する硬組織再生用材料を得ることができる。
ゼラチン溶液における前記リン酸カルシウムの含有率については、ゼラチン溶液の質量に対して0.01質量%〜40質量%とすることが好ましく、0.1質量%〜10質量%であることがより好ましい。この範囲内であれば、適度な固さを有する硬組織再生用材料を得ることができる。
前記ゼラチン溶液を調製する際の温度については、特に制限はなく、通常用いられる温度、例えば、0℃〜60℃、好ましくは、3℃〜30℃程度であればよい。
またゼラチン溶液には、前記リン酸カルシウムの他に、後述する各工程に必要な成分、例えば架橋剤や、前記硬組織再生用材料に所定の特性を付加するために有用な成分等が、必要に応じて含有されていてもよい。
またゼラチン溶液には、前記リン酸カルシウムの他に、後述する各工程に必要な成分、例えば架橋剤や、前記硬組織再生用材料に所定の特性を付加するために有用な成分等が、必要に応じて含有されていてもよい。
前記硬組織再生用材料が架橋された組換えゼラチンを含む場合には、硬組織再生用材料の製造方法は架橋工程を含むことができる。
前記架橋工程に適用される架橋方法として、アルデヒド類又は縮合剤などの架橋剤を用いる場合、架橋処理する際の前記組換えゼラチンとの混合温度は、溶液を均一に攪拌できる限り特に限定されないが、好ましくは0℃〜40℃であり、より好ましくは0℃〜30℃であり、より好ましくは3℃〜25℃であり、より好ましくは3℃〜15℃であり、さらに好ましくは3℃〜10℃であり、特に好ましくは3℃〜7℃である。
前記架橋工程に適用される架橋方法として、アルデヒド類又は縮合剤などの架橋剤を用いる場合、架橋処理する際の前記組換えゼラチンとの混合温度は、溶液を均一に攪拌できる限り特に限定されないが、好ましくは0℃〜40℃であり、より好ましくは0℃〜30℃であり、より好ましくは3℃〜25℃であり、より好ましくは3℃〜15℃であり、さらに好ましくは3℃〜10℃であり、特に好ましくは3℃〜7℃である。
架橋剤を混合して攪拌した後は、温度を上昇させることができる。反応温度としては架橋が進行する限りは特に限定はないが、組換えゼラチンの変性や分解を考慮すると実質的には0℃〜60℃であり、好ましくは0℃〜40℃であり、より好ましくは3℃〜25℃であり、より好ましくは3℃〜15℃であり、さらに好ましくは3℃〜10℃であり、特に好ましくは3℃〜7℃である。
架橋の方法としては、化学架橋剤を用いた架橋法又は熱架橋法であることが好ましい。化学架橋剤を用いた架橋法の場合には、グルタルアルデヒドを化学架橋剤として用いた架橋であることがより好ましい。
熱架橋法に適用される架橋温度は、120℃〜170℃であることが好ましく、120℃〜160℃であることがより好ましい。熱架橋法を採用することにより、架橋剤の使用を回避することができる。
ことができる。
ことができる。
ゲル化工程では、ゼラチンをゲル化する通常の条件により前記組換えゼラチンをゲル化させればよい。このとき、所望の形状となるように型を用いてもよい。
硬組織再生用材料が多孔質体の場合には、前記ゲル化工程は、前記多孔質体化することを含む。多孔質体化は、上記した方法で架橋した後、ホモジナイザーを用いて攪拌し、その後に凍結乾燥することを含む。これにより、生分解性材料から構成される多孔質体を得ることができる。
攪拌条件としては、ホモジナイザーを用いた攪拌であることが好ましい。攪拌速度は7000rpm〜20000rpmであることが好ましい。
攪拌条件としては、ホモジナイザーを用いた攪拌であることが好ましい。攪拌速度は7000rpm〜20000rpmであることが好ましい。
凍結乾燥の条件としては、タンパク質の凍結乾燥に通常用いられる条件をそのまま採用すればよい。凍結乾燥の期間としては、例えば、2時間〜168時間とすることができる。使用可能な凍結乾燥器についても特に制限はない。
得られた硬組織再生用材料は、その後に、更に破砕して粉末化してもよい。これにより、利便性に優れた粉末形態の硬組織再生用材料を得ることができる。破砕に適用される破砕方法としては特に制限はなく、凍結乾燥物を粉末化するために通常用いられる方法をそのまま適用することができる。
本発明の硬組織再生用材料により修復可能な組織としては、歯、骨等の硬組織であることが好ましい。特に、前記硬組織再生用材料は、骨再生用として、組織の修復材、又は治療剤等として用いることができる。本発明の硬組織再生用材料は単独で骨再生治療剤として用いることができる。骨再生、骨新生が必要な治療である限り、疾患は限定されるものではない。加えて、本発明の硬組織再生用材料は、移植細胞や骨誘導薬剤と併用することによっても骨再生治療剤として用いることが出来る。骨誘導薬剤としては、例えばBMP(骨形成因子)やbFGF(塩基性線維芽細胞増殖因子)が挙げられるが特に限定はされない。
本発明の硬組織再生用材料は、硬組織の再生材料として適切な固さを有する。硬組織の再生材料として適切な固さとは、クリープメーターにて圧縮した際のヤング率(圧縮ヤング率)にて測定した場合に、0.1kPa〜5000kPaの圧縮強度を有することを意味する。硬組織の再生能の観点から、0.5kPa〜1000kPaの圧縮強度であることが好ましく、1kPa〜200kPaの圧縮強度であることがより好ましい。
なお、この圧縮強度は、クリープメーターとしてYAMADEN社製のRHEONERII(クリープメーターRE2−33005B)を使用し、測定対象の全厚みの20%圧縮した際の応力−歪み曲線の傾きから得られた圧縮ヤング率とする。
なお、この圧縮強度は、クリープメーターとしてYAMADEN社製のRHEONERII(クリープメーターRE2−33005B)を使用し、測定対象の全厚みの20%圧縮した際の応力−歪み曲線の傾きから得られた圧縮ヤング率とする。
以下、本発明を実施例にて詳細に説明する。しかしながら、本発明はそれらに何ら限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は質量基準である。
[実施例1〜実施例3]
組換えゼラチンとしてリコンビナントペプチドCBE3を用いて、実施例1にかかる硬組織再生用材料料を製造した。
CBE3としては、以下記載のものを用いた
CBE3
分子量:51.6kD
構造: GAP[(GXY)63]3G
アミノ酸数:571個
RGD配列:12個
イミノ酸含量:33%
ほぼ100%のアミノ酸がGXYの繰り返し構造である。
CBE3のアミノ酸配列には、セリン残基、スレオニン残基、アスパラギン残基、チロシン残基及びシステイン残基は含まれていない。
CBE3はERGD配列を有している。
等電点:9.34
アミノ酸配列(配列番号1)
GAP(GAPGLQGAPGLQGMPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGAPGLQGMPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGKDGVRGLAGPIGPPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGKDGVRGLAGPIGPPGPAGAPGAPGLQGMPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGKDGVRGLAGPP)3G
組換えゼラチンとしてリコンビナントペプチドCBE3を用いて、実施例1にかかる硬組織再生用材料料を製造した。
CBE3としては、以下記載のものを用いた
CBE3
分子量:51.6kD
構造: GAP[(GXY)63]3G
アミノ酸数:571個
RGD配列:12個
イミノ酸含量:33%
ほぼ100%のアミノ酸がGXYの繰り返し構造である。
CBE3のアミノ酸配列には、セリン残基、スレオニン残基、アスパラギン残基、チロシン残基及びシステイン残基は含まれていない。
CBE3はERGD配列を有している。
等電点:9.34
アミノ酸配列(配列番号1)
GAP(GAPGLQGAPGLQGMPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGAPGLQGMPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGKDGVRGLAGPIGPPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGKDGVRGLAGPIGPPGPAGAPGAPGLQGMPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGKDGVRGLAGPP)3G
前記リコンビナントペプチドCBE3を用いて、実施例1〜実施例3のスポンジ(多孔質体)を作製した。
上述したCBE3とβ−TCPをそれぞれ下記の濃度で含む3種類のゼラチン溶液を準備して、4℃にてホモジナイザー(AM−11、NIHONSEIKI製)で17,000rpmで4分間攪拌し、そのまま−80℃で3時間急冷する。
上述したCBE3とβ−TCPをそれぞれ下記の濃度で含む3種類のゼラチン溶液を準備して、4℃にてホモジナイザー(AM−11、NIHONSEIKI製)で17,000rpmで4分間攪拌し、そのまま−80℃で3時間急冷する。
(1)実施例1 5%CBE3−1%TCPスポンジ(10mL分)
CBE3:500mg、超純水:9424μL、1N HCl:76μL、3%グルタルアルデヒド:500μL、β−TCP100mg
(2)実施例2 5%CBE3−5%TCPスポンジ(10mL分)
CBE3:500mg、超純水:9424μL、1N HCl:76μL、3%グルタルアルデヒド:500μL、β−TCP500mg
(3)実施例3 10%CBE3−1%TCPスポンジ(10mL分)
CBE3:1g、超純水:9348μL、1N HCl:152μL、3%グルタルアルデヒド:500μL、β−TCP100mg
CBE3:500mg、超純水:9424μL、1N HCl:76μL、3%グルタルアルデヒド:500μL、β−TCP100mg
(2)実施例2 5%CBE3−5%TCPスポンジ(10mL分)
CBE3:500mg、超純水:9424μL、1N HCl:76μL、3%グルタルアルデヒド:500μL、β−TCP500mg
(3)実施例3 10%CBE3−1%TCPスポンジ(10mL分)
CBE3:1g、超純水:9348μL、1N HCl:152μL、3%グルタルアルデヒド:500μL、β−TCP100mg
その後、4℃で16時間静置して得られた物を、十分量の37℃の0.2Mグリシン溶液中で4時間、振盪する。その後、10Lの超純水で洗浄を8回(計4時間)繰り返してから、−80℃で2時間凍結させる。その後、凍結乾燥機にて4日間凍結乾燥を行い、実施例1〜実施例3のCBE3−βTCPスポンジ(多孔質体)を得た。
[比較例1]
β−TCPを添加していない以外は、実施例1と同様にして、比較例1のCBE3スポンジを得た。
β−TCPを添加していない以外は、実施例1と同様にして、比較例1のCBE3スポンジを得た。
[評価]
実施例1〜実施例3及び比較例1の各スポンジについて、以下のように内部構造、圧縮強度、骨再生能についてそれぞれ評価した。
実施例1〜実施例3及び比較例1の各スポンジについて、以下のように内部構造、圧縮強度、骨再生能についてそれぞれ評価した。
(1)内部構造
上記で得られた各スポンジについて、内部断面構造を走査型電子顕微鏡で観察した。内部気孔サイズは、各気孔の重心を通る、長径と短径の平均値を測定し、4個の気孔から、平均気孔サイズを得た
その結果、内部気孔サイズについては、直径の個数平均として、実施例1のスポンジでは112.4±21.8μm、実施例2のスポンジでは125±31.4μm、実施例3のスポンジでは、101±28.5μmであった。また、いずれのスポンジにおいても、気孔間には気孔間連通孔が存在しており、これによって、スポンジ外部からスポンジ深部に至るまで、気孔が連なっていることが分かった。
上記で得られた各スポンジについて、内部断面構造を走査型電子顕微鏡で観察した。内部気孔サイズは、各気孔の重心を通る、長径と短径の平均値を測定し、4個の気孔から、平均気孔サイズを得た
その結果、内部気孔サイズについては、直径の個数平均として、実施例1のスポンジでは112.4±21.8μm、実施例2のスポンジでは125±31.4μm、実施例3のスポンジでは、101±28.5μmであった。また、いずれのスポンジにおいても、気孔間には気孔間連通孔が存在しており、これによって、スポンジ外部からスポンジ深部に至るまで、気孔が連なっていることが分かった。
(2)圧縮強度
上記で得られた実施例1〜実施例3と比較例1のスポンジについて、クリープメーターにて圧縮した際のヤング率にて測定した。クリープメーターはYAMADEN社製のRHEONERII(クリープメーターRE2−33005B)を使用した。圧縮ヤング率は測定対象の全厚みの20%圧縮した際の応力−歪み曲線の傾きで評価した。
上記で得られた実施例1〜実施例3と比較例1のスポンジについて、クリープメーターにて圧縮した際のヤング率にて測定した。クリープメーターはYAMADEN社製のRHEONERII(クリープメーターRE2−33005B)を使用した。圧縮ヤング率は測定対象の全厚みの20%圧縮した際の応力−歪み曲線の傾きで評価した。
その結果、実施例1のスポンジでは7kPa、実施例2のスポンジでは19kPa,実施例3のスポンジでは20kPaとなった。一方、比較例1のスポンジでは、0.7kPaであった。
このことから、CBE3に対してβ−TCPを添加することにより、圧縮ヤング率が大幅に上昇し、再生用材料として適切な固さを有する材料が得られることがわかった。
このことから、CBE3に対してβ−TCPを添加することにより、圧縮ヤング率が大幅に上昇し、再生用材料として適切な固さを有する材料が得られることがわかった。
(3)骨再生評価1
骨再生能を評価する動物実験モデルとしてラット頭蓋骨欠損モデルを用いた(Tissue Eng (2007) 13(3):501-12)。ラット頭蓋骨欠損モデルは、一般的に骨補填剤の評価に用いられている。
Sprague−Dawleyラット(SDラット、雄、10-12週齢)を麻酔し、右側頭頂骨にドリル(Osada Success 40, 長田電気工業)にて円形の欠損部(φ=5mm)を作製した。骨再生に影響する欠損部の骨片や血液を生理食塩水にて洗浄、除去。作製された欠損部へ、実施例1、又は比較例1のスポンジを欠損部へ埋殖した。移植サンプルが欠損部から飛び散らないようにコラーゲン膜(BioGide)で蓋をした後、患部皮膚を縫合した。所定期間後(2週)に、ラットを放血させ、欠損させた患部の肉眼観察を実施した後、該頭部をホルマリン固定・脱灰してパラフィンに包埋した。パラフィン包埋ブロックを薄切し、得られた切片をヘマトキシリン−エオシン(H&E)染色して、標本を作製した。
また、患部に何も移植していない群(コラーゲン製膜だけは設置している)をコントロール群(比較例2)とした。
各染色標本を、光学顕微鏡にて観察した結果を図1〜図4に示す。図1〜図4において点線部分は欠損部分を示す(倍率4倍で撮影し、撮影写真を貼り合わせることで標本全体の画像を取得)。なお、図1及び図2は、実施例1のスポンジを用いた2個体のラットの結果をそれぞれ示したものである。図3は、比較例1のスポンジを移植した群の結果である。図4は、コントロール群(比較例2)の結果である。
骨再生能を評価する動物実験モデルとしてラット頭蓋骨欠損モデルを用いた(Tissue Eng (2007) 13(3):501-12)。ラット頭蓋骨欠損モデルは、一般的に骨補填剤の評価に用いられている。
Sprague−Dawleyラット(SDラット、雄、10-12週齢)を麻酔し、右側頭頂骨にドリル(Osada Success 40, 長田電気工業)にて円形の欠損部(φ=5mm)を作製した。骨再生に影響する欠損部の骨片や血液を生理食塩水にて洗浄、除去。作製された欠損部へ、実施例1、又は比較例1のスポンジを欠損部へ埋殖した。移植サンプルが欠損部から飛び散らないようにコラーゲン膜(BioGide)で蓋をした後、患部皮膚を縫合した。所定期間後(2週)に、ラットを放血させ、欠損させた患部の肉眼観察を実施した後、該頭部をホルマリン固定・脱灰してパラフィンに包埋した。パラフィン包埋ブロックを薄切し、得られた切片をヘマトキシリン−エオシン(H&E)染色して、標本を作製した。
また、患部に何も移植していない群(コラーゲン製膜だけは設置している)をコントロール群(比較例2)とした。
各染色標本を、光学顕微鏡にて観察した結果を図1〜図4に示す。図1〜図4において点線部分は欠損部分を示す(倍率4倍で撮影し、撮影写真を貼り合わせることで標本全体の画像を取得)。なお、図1及び図2は、実施例1のスポンジを用いた2個体のラットの結果をそれぞれ示したものである。図3は、比較例1のスポンジを移植した群の結果である。図4は、コントロール群(比較例2)の結果である。
図1及び図2に示されるように、実施例1のCBE3−βTCPスポンジを移植した群では、再生組織中に新生骨が良好に形成されており、著しい骨再生が誘導されていることが分かった。
これに対して図3に示される比較例1のスポンジを移植した群では、再生組織中に新生骨が少なく、繊維性の軟組織が多いことがわかる。また空洞の部分も目立って観察されることがわかった。
これに対して図3に示される比較例1のスポンジを移植した群では、再生組織中に新生骨が少なく、繊維性の軟組織が多いことがわかる。また空洞の部分も目立って観察されることがわかった。
また実施例にかかるCBE3−βTCPスポンジ移植群では、欠損部分に新生骨やスポンジが補填されており、空間の補填が良好になされており、補填された部分が徐々に再生新生骨へと置換されている様子が見てとれる。すなわち、実施例に係るスポンジを移植することにより、欠損部分に凹みが生じておらず、十分なスペース補填が出来ていることがわかった。(黒い点線で示した)。
これに対して、コントロール群(比較例2、図4参照)では、欠損部分に大きな隙間、空洞が生じており、空間の補填が十分に成されず、凹みが生じていることがわかる。
これに対して、コントロール群(比較例2、図4参照)では、欠損部分に大きな隙間、空洞が生じており、空間の補填が十分に成されず、凹みが生じていることがわかる。
このように本発明の実施例にかかる硬組織再生用材料は、所定の網目構造を有するゼラチン中間体を凍結乾燥させて得られたものであるので、高い吸水率と高い骨再生率を有し、良好な骨接着を誘導可能な硬組織再生用材料料であった。
従って、本発明によれば、足場素材として適切な固さと良好な組織再生能を有する硬組織再生用材料を得ることができる。
従って、本発明によれば、足場素材として適切な固さと良好な組織再生能を有する硬組織再生用材料を得ることができる。
Claims (7)
- 組換えゼラチンとリン酸カルシウムとを含む硬組織再生用材料。
- 多孔質体である請求項1記載の硬組織再生用材料。
- 前記リン酸カルシウムが、ハイドロキシアパタイト、リン酸三カルシウム、及びリン酸四カルシウムからなる群より選択された少なくとも1種を含む請求項1又は請求項2記載の硬組織再生用材料。
- 前記リン酸カルシウムが、リン酸三カルシウムを含み、該リン酸三カルシウムがβ−TCPである請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の硬組織再生用材料。
- 前記組換えゼラチンが、Gly−X−Y(X及びYは任意のアミノ酸残基を表す)で示される配列の繰り返し単位と、細胞接着シグナルと、を有する請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の硬組織再生用材料。
- 前記組換えゼラチンが、以下(A)〜(C)のいずれかである請求項1〜請求項5のいずれか1項記載の硬組織再生用材料:
(A) 配列番号1で示されるポリペプチド、
(B) 前記(A)のアミノ酸配列と80%以上の配列同一性を有すると共に、硬組織再生能を有するポリペプチド、
(C) 前記(A)のアミノ酸配列に対して1個若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、硬組織再生能を有するポリペプチド。 - 前記硬組織が、骨である請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の硬組織再生用材料。
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