JP5642356B2 - 電力変換システム - Google Patents

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Description

本発明は、一対の入力端子間に印加される電圧を別の電圧値を有する電圧に変換して出力する電力変換回路を少なくとも一対備える電力変換システムに関する。
この種の電力変換回路としては、例えば下記特許文献1に見られるように、トランスの一対の1次側コイルが、フォワードコンバータとエネルギ蓄積コイルとの役割を交互に果たすものも提案されている。この電力変換回路によれば、トランスの2次側にチョークコイルを設けなくても、出力電流のリプルを低減することができる。
ところで、近年、例えばハイブリッド車に搭載される高電圧バッテリの電圧を降圧して低電圧バッテリに出力する電力変換回路等においては、そのスイッチング素子を非常な高速で操作することがなされている。しかし、この場合、スイッチング素子のスイッチング状態の切替に起因して、コモンモードノイズが発生するという問題がある。
そこで従来、コモンモードフィルタ回路やアクティブコモンモードノイズキャンセラ回路等を車両に搭載することで、コモンモードノイズに対処していた。
なお、従来の電力変換回路としては、他にも例えば下記特許文献2に記載されているものがある。
特開2008−113548号公報 特開平7−327366号公報
ただし、コモンモード対策のためにコモンモードフィルタ回路やアクティブコモンモードノイズキャンセラ回路等のハードウェア手段を追加することは、電力変換システムの大型化や、回路構成の複雑化、電力変換損失の増加、更にはコストアップの要因となる。更に、コモンモードフィルタ回路やアクティブコモンモードノイズキャンセラ回路にはコモンモードノイズに対処できる周波数領域に限りがあるため、スイッチング周波数を変化させる状況下等にあっては、コモンモードノイズの抑制効果が低くなるという問題もある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、一対の入力端子間に印加される電圧を別の電圧値を有する電圧に変換して出力する電力変換回路を備えるものにあって、コモンモードノイズ対策専用のハードウェア手段への依存を抑制しつつもコモンモードノイズを抑制することのできる電力変換システムを提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
第1の発明は、一対の入力端子間に印加される電圧を別の電圧値を有する電圧に変換して出力する電力変換回路を少なくとも一対備える電力変換システムにおいて、前記一対の電力変換回路は、第1の開閉手段及び第2の開閉手段を備え、前記第1の開閉手段の一方の端子は前記第2の開閉手段よりも低電位側に接続されて且つ前記第2の開閉手段の一方の端子は前記第1の開閉手段よりも高電位側に接続され、前記第1の開閉手段が閉状態とされる場合に当該電力変換回路の備えるコイルに電圧を印加するための第1のループ回路が形成される一方、前記第2の開閉手段が閉状態とされる場合に前記コイルに電圧を印加するための第2のループ回路が形成されるものであり、前記第1の開閉手段と前記第2の開閉手段とは、交互に周期的にオン操作されるものであり、前記電力変換回路は、前記交互のオン操作の一周期に対する前記第1のループ回路が形成される時間の比率を「0〜1/2」内の所定の領域内の任意の値とした際と、前記一周期に対する前記第2のループ回路が形成される時間の比率を前記任意の値とした際とで、前記出力される電圧が互いに等しくなるものであり、前記一対の電力変換回路のうちの一方の前記第1の開閉手段の操作及び前記一対の電力変換回路のうちの他方の前記第2の開閉手段の操作と、前記一対の電力変換回路のうちの一方の前記第2の開閉手段の操作及び前記一対の電力変換回路のうちの他方の前記第1の開閉手段の操作とのそれぞれを同期させる同期手段とを備えることを特徴とする。
上記発明では、一対の電力変換回路の一方における第1の開閉手段と、他方における第2の開閉手段とが、互いに同期して操作される。このため、一方における第1の開閉手段と他方における第2の開閉手段とで、これらの操作に伴う入力端子又は出力端子の電位変化が互いに逆となる。このため、一方における第1の開閉手段と他方における第2の開閉手段との操作に際し、一対の電力変換回路の一方において生じるコモンモードノイズと他方において生じるコモンモードノイズとが互いに打ち消しあうこととなる。同様に、一対の電力変換回路の一方における第2の開閉手段と、他方における第1の開閉手段とが、互いに同期して操作される。このため、一方における第2の開閉手段と他方における第1の開閉手段とで、これらの操作に伴う入力端子又は出力端子の電位変化が互いに逆となる。このため、一方における第2の開閉手段と他方における第1の開閉手段との操作に際し、一対の電力変換回路の一方において生じるコモンモードノイズと他方において生じるコモンモードノイズとが互いに打ち消しあうこととなる。したがって、上記発明では、コモンモード対策専用のハードウェア手段への依存を抑制しつつもコモンモードノイズを低減することができる。
しかも、上記発明によれば、時比率を上記所定の領域(ゼロよりも大きい幅を持つ領域)内で操作することで、一対の電力変換回路の出力電圧を等しくすることも可能となる。このため、所定の領域内で時比率を操作することで電力変換回路の出力電圧を可変制御することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記一対の電力変換回路は、前記一対の入力端子に1次側コイルが接続されて且つ前記変換された電圧を出力する側に2次側コイルが接続されたトランスを備え、前記コイルは、前記1次側コイルであることを特徴とする。
なお、前記トランスは、前記第1のループ回路と前記第2のループ回路との双方が、前記電力変換回路の一対の入力端子間に接続される給電手段を備えることを特徴としてもよい。また、前記一対の電力変換回路は、前記一対の入力端子間に各別の蓄電手段が接続されていることを特徴としてもよい。また、前記一対の電力変換回路の入力端子が直列接続されることを特徴としてもよい。また、前記一対の電力変換回路の出力側には、各別の蓄電手段が備えられることを特徴としてもよい。また、前記トランスの1次側コイルは、2次側からの出力電流を平滑化するための平滑化用コイルを備えることを特徴としてもよい。
第3の発明は、第2の発明において、前記第1及び第2の開閉手段は、相補的に駆動されるものであり、前記電力変換回路は、その出力電圧が、前記一周期に対する前記第1のループ回路が形成される時間の比率が「1/2」となる点に対して対称性を有することを特徴とする。
上記発明では、上記同期手段による同期処理を行っても、一対の電力変換回路間で出力電圧を同一とすることができる。
第4の発明は、第3の発明において、前記第1及び第2の開閉手段が直列接続されて且つ、前記一対の入力端子間に並列接続されており、前記トランスは、第1トランス及び第2トランスを備え、前記電力変換回路は、第1蓄電手段及び第2蓄電手段を備え、前記第1のループ回路は、前記一対の入力端子間に接続される給電手段、前記第2蓄電手段及び前記第1トランスの1次側コイルを備える回路と、前記第1蓄電手段及び前記第2トランスの1次側コイルを備える回路とを備え、前記第2のループ回路は、前記一対の入力端子間に接続される給電手段、前記第2トランスの1次側コイル、及び前記第1蓄電手段を備える回路と、前記第1トランスの1次側コイル及び前記第2蓄電手段を備える回路とを備え、前記第1トランスと前記第2トランスとの1次側及び2次側の少なくとも一方に、これら第1トランス及び第2トランスの出力電流を平滑化するための平滑化用コイルを更に備えることを特徴とする。
なお、上記発明は、前記第1トランスは、その1次側コイルとして第1コイル及び第2コイルを備え、前記第2トランスは、その1次側コイルとして第3コイル及び第4コイルを備え、前記第1のループ回路は、前記一対の入力端子間に接続される給電手段、前記第1コイル、前記第3コイル、及び前記第2蓄電手段を備える回路と、前記第2コイル、前記第4コイル、及び前記第1蓄電手段を備える回路とを備え、前記第2のループ回路は、前記一対の入力端子間に接続される給電手段、前記第4コイル、前記第2コイル、及び前記第1蓄電手段を備える回路と、前記第3コイル、前記第1コイル、及び前記第2蓄電手段を備える回路とを備えることを特徴としてもよい。
第5の発明は、第3の発明において、前記第1及び第2の開閉手段が直列接続されて且つ、前記一対の入力端子間に並列接続されており、前記電力変換回路は、蓄電手段を備え、前記第1のループ回路及び前記第2のループ回路のいずれか一方は、前記蓄電手段の電圧を前記トランスの1次側コイルに直接印加する回路であり、いずれか他方は、前記一対の入力端子間の電圧から前記蓄電手段の電圧を減算したものを前記トランスの1次側コイルに印加する回路であり、前記トランスの1次側及び2次側の少なくとも一方に、前記トランスの出力電流を平滑化するための平滑化用コイルを更に備えることを特徴とする。
第6の発明は、第2の発明において、前記第1のループ回路が形成される時間と前記第2のループ回路が形成される時間とが互いに等しく且つ、前記周期的なオン操作の一周期に対するこれらの時間の比率の操作によって前記出力される電圧が制御されることを特徴とする。
上記発明では、上記同期手段による同期操作によって、出力電圧を所望に制御しつつもコモンモードノイズを抑制することができる。
第7の発明は、第6の発明において、前記第1及び第2の開閉手段が直列接続されて且つ、前記一対の入力端子間に並列接続されており、前記電力変換回路は、蓄電手段を備え、前記第1のループ回路及び前記第2のループ回路のいずれか一方は、前記トランスの1次側コイルに前記蓄電手段の電圧を直接印加するものであり、前記第1のループ回路及び前記第2のループ回路のいずれか他方は、前記一対の入力端子間の電圧から前記蓄電手段の電圧を減算したものを前記1次側コイルに印加するものであり、前記トランスの1次側及び2次側の少なくとも一方に、前記トランスの出力電流を平滑化するための平滑化用コイルを更に備えることを特徴とする。
第8の発明は、第6の発明において、前記第1及び第2の開閉手段が直列接続されて且つ、前記一対の入力端子間に並列接続されており、前記電力変換回路は、前記一対の入力端子間に、更に第3及び第4の開閉手段の直列接続体を備えて且つ、前記第1及び第2の開閉手段の接続点と前記第3及び第4の開閉手段の接続点とが前記1次側コイルにて接続されるものであり、前記第1のループ回路は、前記第1の開閉手段及び第4の開閉手段を閉状態とすることで前記一対の入力端子と前記1次側コイルとを接続する経路であり、前記第2のループ回路は、前記第2の開閉手段及び前記第3の開閉手段を閉状態とすることで前記一対の入力端子と前記1次側コイルとを接続する経路であることを特徴とする。
第9の発明は、第8の発明において、前記第1及び前記第4の開閉手段の操作状態の切替タイミングを互いに相違させる処理と、前記第2及び前記第3の開閉手段の操作状態の切替タイミングを互いに相違させる処理との少なくとも一方を行うことを特徴とする。
上記発明では、第1の開閉手段の操作状態の切り替えタイミングと第4の開閉手段の操作状態の切り替えタイミングとを互いに相違させたり、第2の開閉手段の操作状態の切り替えタイミングと第3の開閉手段の操作状態の切り替えタイミングとを互いに相違させたりすることで、ソフトスイッチングを行うことができる。ただし、この場合、第1の開閉手段の操作状態の切り替えタイミングと第4の開閉手段の操作状態の切り替えタイミングとを同期させたり、第2の開閉手段の操作状態の切り替えタイミングと第3の開閉手段の操作状態の切り替えタイミングとを同期させたりする場合に得られるコモンモードノイズの相殺効果が得られなくなる。このため、上記同期手段の利用価値が特に大きい。
第10の発明は、第2〜9の発明のいずれか1つにおいて、前記トランスは、前記2次側コイルを、前記一対の電力変換回路間で共有することを特徴とする。
上記発明では、一対の電力変換回路間で2次側コイルを共有することで、部品点数を低減することができる。
第11の発明は、第2〜9の発明のいずれか1つにおいて、前記一対の電力変換回路の出力側は、互いに直列接続されることを特徴とする。
上記発明では、電力変換システムの出力電圧を大きくすることができる。
第12の発明は、第1〜9の発明のいずれか1つにおいて、前記一対の電力変換回路の出力側は、互いに並列接続されることを特徴とする。
一対の電力変換回路の出力側を並列接続する場合には、これら一対の電力変換回路間で出力電圧が一致することが望まれる。このため、上記発明では、第1〜9の発明の利用価値が特に大きい。
第13の発明は、第1〜12の発明のいずれか1つにおいて、前記一対の電力変換回路の前記一対の入力端子同士が同一の給電手段に並列接続されることを特徴とする。
上記発明では、一対の電力変換回路同士で、一対の入力端子の電位が互いに等しいため、コモンモードノイズの相殺効果を好適に発揮することができる。
第14の発明は、第1〜13の発明のいずれか1つにおいて、当該電力変換システムの備える前記電力変換回路は、前記一対の電力変換回路の1又は複数の組からなることを特徴とする。
上記発明では、電力変換回路の数を偶数個として且つ、一対の電力変換回路の1又は複数の組からなるようにすることで、コモンモードノイズを好適に抑制することができる。
第15の発明は、第1〜14の発明のいずれか1つにおいて、前記一対の電力変換回路は、車載降圧コンバータであることを特徴とする。
第1の実施形態のシステム構成図。 同実施形態にかかる出力電圧と時比率との関係を示す図。 同実施形態にかかるパワースイッチング素子の配置態様を示す断面図。 コンバータ回路の操作態様について検討したパターンを示すタイムチャート。 上記パターンにおける浮遊容量の両端電圧の変動の計測結果を示すタイムチャート。 第2の実施形態のシステム構成図。 第3の実施形態のシステム構成図。 第4の実施形態のシステム構成図。 第5の実施形態のシステム構成図。 第6の実施形態のシステム構成図。 第7の実施形態のシステム構成図。 第8の実施形態のシステム構成図。 第9の実施形態のシステム構成図。 第10の実施形態のシステム構成図。 第11の実施形態のシステム構成図。 同実施形態にかかるコンバータ回路の操作態様を示すタイムチャート。 第12の実施形態のシステム構成図。 同実施形態にかかるコンバータ回路の操作態様を示すタイムチャート。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる電力変換システムをハイブリッド車に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。
高電圧バッテリ10は、その端子電圧が、所定の高電圧(例えば数百〜千数百V)となるものであり、車載低電圧システムから絶縁された車載高電圧システムを構成するものである。高電圧バッテリ10は、車載主機の電力供給源となるものである。
一方、補機12は、車載低電圧システムを構成するものであり、低電圧バッテリ等を備えて構成されている。補機12は、その負極側がグランド30(車体)に接続されている。なお、上記低電圧バッテリは、その端子電圧が所定の低電圧(例えば数V〜数十V)となるものである。
ここで、上記高電圧バッテリ10は、補機12への電力供給源となる。すなわち、高電圧バッテリ10の電圧は、DCDCコンバータ(コンバータ回路CVa,CVb)によって降圧されて補機12に印加される。詳しくは、コンバータ回路CVa,CVbは、コンデンサ14に接続される一対の入力端子Tp,Tmに高電圧バッテリ10の正極及び負極がそれぞれ接続されている。ここで、コンデンサ14は、コンバータ回路CVa,CVbの直接の給電手段である。また、コンバータ回路CVaの出力端子To1,To2は、補機12の正極及び負極に接続されており、コンバータ回路CVbの出力端子To3,To4は、補機12の正極及び負極に接続されている。
コンバータ回路CVa,CVbは、いずれも一対のトランスT1,T2を備えた絶縁型コンバータである。トランスT1は、一対の1次側コイルW1,W2と、2次側コイルW5とを備えている。また、トランスT2は、一対の1次側コイルW3,W4と、2次側コイルW6とを備えている。ここで、各トランスT1,T2の各1次側及び2次側の巻数比は、互いに同一の巻数比nである。すなわち、1次側コイルW1,W2,W3,W4と2次側コイルW5,W6のターン数N1〜N6の間に「n=N1/N3=N2/N3=N4/N6=N5/N3」の関係が成立している。なお、ここでターン数とは、トランスの磁路を鎖交する回数のことである。
更に、コンバータ回路CVa,CVbは、いずれも一対の入力端子間に並列接続されるパワースイッチング素子Q1,Q2の直列接続体を備える。これらパワースイッチング素子Q1,Q2は、NチャネルのパワーMOS型電界効果トランジスタである。ここで、パワースイッチング素子Q1の一方の端子は、高電圧バッテリ10の負極側に接続されており、パワースイッチング素子Q2の一方の端子は、高電圧バッテリ10の正極側に接続されている。
パワースイッチング素子Q1には、1次側コイルW2,W4、コンデンサC1の直列接続体が並列接続されている。また、パワースイッチング素子Q2には、コンデンサC2,1次側コイルW1,W3の直列接続体が並列接続されている。
トランスT1,T2の2次側コイルW5,W6は、コンデンサ16に並列接続されている。また、コンバータ回路CVa,CVbの2次側には、2次側コイルW6を流れる電流を一方向に制限する手段(ダイオードD1)と、2次側コイルW5を流れる電流を一方向に制限する手段(ダイオードD2)とが備えられている。これらは、それぞれ、パワースイッチング素子Q1がオン状態となる期間にコイルW6を流れる電流を許容して且つパワースイッチング素子Q2がオン状態となる期間にコイルW6を電流が流れることを禁止する手段と、パワースイッチング素子Q2がオン状態となる期間にコイルW5を流れる電流を許容して且つパワースイッチング素子Q1がオン状態となる期間にコイルW5を電流が流れることを禁止する手段とである。
これにより、パワースイッチング素子Q1がオン状態となる期間においては、トランスT2がフォワードコンバータとして機能して且つ1次側コイルW1,W2がエネルギ蓄積コイルとして機能する。また、パワースイッチング素子Q2がオン状態となる期間においては、トランスT1がフォワードコンバータとして機能して且つ1次側コイルW3,W4がエネルギ蓄積コイルとして機能する。
なお、コンデンサ16の両端は、出力端子To1,To2(To3,To4)に接続されている。
コントローラ20は、パワースイッチング素子Q1,Q2を操作することで、コンバータ回路CVa,CVbの出力電圧を制御する。詳しくは、これら一対のパワースイッチング素子Q1,Q2を相補駆動する(図中、相補信号によって駆動されることをパルス生成回路20aの出力の論理反転信号を生成するインバータ20bにて模式的に表現している)。すなわち、これらパワースイッチング素子Q1,Q2の一方をオン且つ他方をオフする状態と一方をオフ且つ他方をオンする状態との2者択一の操作がなされる(ただし、周知のデッドタイム期間が設けられる場合については、この期間を無視する)。なお、パワースイッチング素子Q1、Q2のスイッチング周波数は、例えば「数十kHz〜数百kHz」とすればよく、特に本実施形態では、「百数十kHz」を想定している。ただし、スイッチング周波数は固定値ではなく、スペクトラム拡散制御によって、複数の周波数に拡散されている。
ここで、コンバータ回路CVa,CVbの出力電圧は、パワースイッチング素子Q1のオン・オフ操作の一周期に対するオン時間の比率(時比率)に応じて制御される。特に、本実施形態のコンバータ回路CVa,CVbの出力電圧Voutは、高電圧バッテリ10の端子電圧Vin及び時比率Dを用いて、「Vin・D・(1−D)/n」と表現される。すなわち、図2に示すように、コンバータ回路CVa,CVbは、時比率Dが「1/2」となる点に対して対称性を有するものとなる。以下、これについて説明する。
パワースイッチング素子Q1がオンである場合及びオフである場合のそれぞれの1次側コイルWi(i=1〜4)の電圧Vion、Vioffを用いると、1次側コイルW1〜W4についてのet積の関係は、以下の式(c1)〜(c4)となる。
D・V1on=(1−D)V1off …(c1)
D・V2on=(1−D)V2off …(c2)
D・V3on=(1−D)V3off …(c3)
D・V4on=(1−D)V4off …(c4)
パワースイッチング素子Q1がオン状態となる場合、高電圧バッテリ10、コンデンサC2,1次側コイルW1,W3を備える閉ループ回路が構成される。ここで、コンデンサC2の電圧Vc2を用いると、以下の式(c5)が成立する。
Vin−Vc2=V1on+V3on …(c5)
一方、パワースイッチング素子Q2がオン状態とされる場合、コンデンサC2、1次側コイルW1,W3を備える閉ループ回路が構成される。この際、以下の式(c6)が成立する。
Vc2=V1off+V3off …(c6)
上記の式(c1)、(c3)、(c5)、(c6)を用いると、以下の式(c7)が導出される。
D・(Vin−Vc2)=(1−D)・Vc2 …(c7)
上記の式(c7)から、下記の式(c8)が得られる。
Vc2=D・Vin …(c8)
ここで、パワースイッチング素子Q1がオン状態となる期間においては1次側コイルW1がエネルギ蓄積コイルとして機能して且つ、パワースイッチング素子Q2がオン状態となる期間においてはトランスT1がフォワードコンバータとして機能することに鑑みれば、上記の式(c1)は、以下の式(c9)と書き換えられる。
D(Vin−D・Vin−n・Vout)=(1−D)・nVout …(c9)
これを解くと、以下の式(c10)が得られる。
Vout=Vin・D・(1−D)/n …(c10)
このように、コンバータ回路CVa,CVbは、時比率Dを、所定値x(≦1/2)とした場合と、「1−x」とした場合とで、出力電圧Voutが同一となる。本実施形態では、この点に鑑み、先の図1に示すように、コンバータ回路CVaのパワースイッチング素子Q1とコンバータ回路CVbのパワースイッチング素子Q2とを同一の操作信号にて操作し、コンバータ回路CVaのパワースイッチング素子Q2とコンバータ回路CVbのパワースイッチング素子Q1とを同一の操作信号にて操作する。このように、パワースイッチング素子Q1,Q2を操作するための相補信号をコンバータ回路CVa,CVb間で互いに逆論理とする場合であっても、これら一対のコンバータ回路CVa,CVbの出力電圧Voutは、互いに同一となる。このため、上記時比率Dを「0〜1/2」の範囲で操作することで、コンバータ回路CVa、CVbの出力電圧Voutを、所望に可変制御することができる。
上記操作信号の設定は、パワースイッチング素子Q1,Q2のスイッチング状態の切り替えに起因するコモンモードノイズがグランド30を伝って補機12(特に無線機器等)のノイズ源となることを回避するためのものである。以下、これについて説明する。
ここで、パワースイッチング素子Q1,Q2のスイッチング状態の切り替えに際しては、コンバータ回路CVa,CVbの1次側とグランド30間のキャパシタ成分(浮遊容量)を介して、グランド30にコモンモードノイズが流れる。ここで、上記コンバータ回路CVa,CVbにあっては、パワースイッチング素子Q1,Q2の接続点の電位の変化が特に顕著となる。そして、パワースイッチング素子Q1,Q2の構造及びその配置上、これらのドレインを介してコモンモードノイズが特に流れやすい。
図3に、本実施形態にかかるパワースイッチング素子Q1,Q2を構成するパワーMOS型電界効果トランジスタの断面構成及びその配置態様を示す。図示されるように、パワーMOS型電界効果トランジスタ40は、ドレイン領域(図中、n型の伝導型を有する拡散領域)が、絶縁シート42を介して導電体である放熱器44上に配置されている。ここで、放熱器44は、グランド30に接続されている。このため、絶縁シート42とドレインと放熱器44とがキャパシタ(浮遊容量)を構成する。このため、先の図1に示したように、パワースイッチング素子Q1,Q2の接続点とグランド30との間の浮遊容量32、34を介してグランド30にコモンモードノイズが流れる。なお、実際には、1次側コイルW1〜W4とグランド30との間の浮遊容量を介してもコモンモードノイズが流れると考えられる。
ここで、本実施形態では、コンバータ回路CVaにおいてパワースイッチング素子Q1,Q2のスイッチング状態の切り替えによって生じるコモンモードノイズを、コンバータ回路CVbにおいてパワースイッチング素子Q1,Q2のスイッチング状態の切り替えによって生じるコモンモードノイズによってキャンセルする。これは、コンバータ回路CVa,CVbのそれぞれにおけるパワースイッチング素子Q1,Q2の操作を互いに逆とすることで実現されるものである。
すなわち、パワースイッチング素子Q1がオン状態且つパワースイッチング素子Q2がオフ状態である場合(スイッチング状態A)、一対のパワースイッチング素子Q1,Q2の接続点の電位は、高電圧バッテリ10の負極電位となる。これに対し、パワースイッチング素子Q1がオフ状態且つパワースイッチング素子Q2がオン状態である場合(スイッチング状態B)、一対のパワースイッチング素子Q1,Q2の接続点の電位は、高電圧バッテリ10の正極電位となる。
すなわち、高電圧バッテリ10の負極の電位を「0」とすると、スイッチング状態Aからスイッチング状態Bに切り替えられる場合、上記接続点の電位が「0」から「Vin」に変化する一方、スイッチング状態Bからスイッチング状態Aに切り替えられる場合、上記接続点の電位が「Vin」から「0」に変化する。
このため、パワースイッチング素子Q1、Q2のそれぞれをコンバータ回路CVa,CVb同士で互いに逆論理の相補信号によって操作することで、先の図1に示した浮遊容量32を介してコンバータ回路CVaから出力されるコモンモードノイズは、浮遊容量34を介してコンバータ回路CVbに入力される。このため、コモンモードノイズがグランド30を介して補機12へと流れ込む事態を好適に抑制することができる。
ここで、本実施形態の効果の確認結果を示す。図4は、効果の確認のためのパワースイッチング素子Q1,Q2の3つの操作パターンである。ここでは、コンバータ回路CVaのパワースイッチング素子Q1の操作信号(CVa―Q1)と、コンバータ回路CVbのパワースイッチング素子Q1の操作信号(CVa―Q1)とについての3つのパターン(制御A,B,C)を示す。一方、図5に、これら各パターンによる操作がなされる際の浮遊容量32,34の電圧変動の計測結果を示す。図示されるように、本実施形態に対応する制御Cの場合において、浮遊容量32,34の両端の電圧の変動が好適に抑制されることが確認できた。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)時比率Dが「1/2」となる点に対して出力電圧Voutに対称性があるコンバータ回路CVa,CVbを備え、これらの一対のパワースイッチング素子Q1,Q2の操作信号の論理値を、コンバータ回路CVa,CVb間で互いに逆とした。これにより、コモンモードノイズを抑制しつつも、一対のコンバータ回路CVa,CVb間で出力電圧を互いに同一とすることができる。
(2)コンバータ回路CVa,CVbの出力側を、互いに並列接続した。この場合、これら一対のコンバータ回路CVa,CVbの出力電圧が一致することが特に望まれるため、上記操作信号の設定手法の利用価値が特に大きい。
(3)コンバータ回路CVa,CVbの一対の入力端子同士を、同一の給電手段(高電圧バッテリ10)に並列接続した。これにより、一対の入力端子の電位をコンバータ回路CVa,CVb間で互いに等しくすることができ、ひいてはコモンモードノイズの相殺効果を好適に発揮することができる。
(4)高電圧バッテリ10の電圧を降圧して補機12に印加するコンバータ回路を、一対のコンバータ回路CVa,CVbとした。これにより、コモンモードノイズを好適に相殺させることができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図6に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図6において、先の図1に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、コンバータ回路CVa,CVbの2次側を互いに直列接続する。すなわち、コンバータ回路CVaの低電位側の出力端子To2と、コンバータ回路CVbの高電位側の出力端子To3とを短絡させ、コンバータ回路CVaの高電位側の出力端子To1とコンバータ回路CVbの低電位側の出力端子To4との間に補機12を接続する。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)、(3)、(4)の各効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(5)コンバータ回路CVa,CVbの出力側を、互いに直列接続した。これにより、電力変換システムの出力電圧を大きくすることができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図7に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図7において、先の図1に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、コンバータ回路CVa,CVbの2次側を互いに共有化する。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(4)の各効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(6)コンバータ回路CVa,CVbの2次側を互いに共有化した。これにより、部品点数を低減することができる。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図8に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図8において、先の図1に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態にかかるコンバータ回路CVa,CVbにおいても、パワースイッチング素子Q1,Q2の直列接続体は、高電圧バッテリ10に並列接続されている。ただし、トランスT1,T2の1次側コイルが、それぞれ1次側コイルW1,W2となっている。そして、1次側コイルW1,W2とコンデンサC1とは、パワースイッチング素子Q1に並列接続されている。
また、トランスT1,T2の2次側コイルW5,W6は、いずれもコンデンサ16の両端に接続されている。そして、コンバータ回路CVa,CVbの2次側には、2次側コイルW5を流れる電流を一方向に制限する手段(ダイオードD1)と、2次側コイルW6を流れる電流を一方向に制限する手段(ダイオードD2)とが備えられている。これらは、それぞれ、パワースイッチング素子Q1がオン状態となる期間にコイルW5を流れる電流を許容して且つパワースイッチング素子Q2がオン状態となる期間にコイルW5を電流が流れることを禁止する手段と、パワースイッチング素子Q2がオン状態となる期間にコイルW6を流れる電流を許容して且つパワースイッチング素子Q1がオン状態となる期間にコイルW6を電流が流れることを禁止する手段とである。
上記コンバータ回路CVa,CVbの出力端子は、互いに並列に接続されている。
上記構成において、パワースイッチング素子Q2をオン状態とすると、高電圧バッテリ10、1次側コイルW1,W2、コンデンサC1を備える閉ループ回路が形成される。この期間においては、2次側コイルW6に電流が流れる。すなわち、この期間においては、1次側コイルW1がエネルギ蓄積コイルとして機能する一方、トランスT2がフォワードコンバータとして機能する。一方、パワースイッチング素子Q1をオン状態とすると、コンデンサC1、1次側コイルW1,W2を備える閉ループ回路が形成される。この期間においては、2次側コイルW5を電流が流れる。すなわち、この期間においては、トランスT1がフォワードコンバータとして機能し、1次側コイルW2がエネルギ蓄積コイルとして機能する。
これらコンバータ回路CVa,CVbもその出力電圧Voutが「Vin・D・(1−D)/n」となるものである。このため、一対のパワースイッチング素子Q1,Q2の操作信号の論理値を、コンバータ回路CVa,CVb同士で互いに逆としても、これらコンバータ回路CVa,CVbの出力電圧Voutは、互いに同一となる。しかもこれにより、コンバータ回路CVaから出力されるコモンモードノイズと、コンバータ回路CVbから出力されるコモンモードノイズとを、互いに相殺させることができる。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の効果に準じた効果を得ることができる。
(第5の実施形態)
以下、第5の実施形態について、先の第4の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図9に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図9において、先の図8に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、コンバータ回路CVa,CVbの2次側を互いに直列接続する。すなわち、コンバータ回路CVaの低電位側の出力端子To2と、コンバータ回路CVbの高電位側の出力端子To3とを短絡させ、コンバータ回路CVaの高電位側の出力端子To1とコンバータ回路CVbの低電位側の出力端子To4との間に補機12を接続する。
以上説明した本実施形態によれば、先の第2の実施形態の効果に準じた効果を得ることができる。
(第6の実施形態)
以下、第6の実施形態について、先の第4の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図10に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図10において、先の図8に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、コンバータ回路CVa,CVbの2次側を互いに共有化する。
以上説明した本実施形態によれば、先の第3の実施形態の効果に準じた効果を得ることができる。
(第7の実施形態)
以下、第7の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図11に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図11において、先の図1に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
本実施形態では、一対のコンバータ回路CVa,CVbを3組備える。これらは、いずれも高電圧バッテリ10の正極及び負極に一対の入力端子が接続されるものである。また、コンバータ回路CVa,CVbの3つの組は、いずれもその出力側が並列接続されている。
ここで、上記各組のパワースイッチング素子Q1、Q2の接続点間のグランド30上の距離は、他の組のいずれの上記接続点との間のグランド30上の距離よりも長くないことが望ましい。更に、上記各組のパワースイッチング素子Q1、Q2の接続点間のグランド30上の距離は、他の組のいずれの上記接続点との間のグランド30上の距離よりも短いことがより望ましい。
上記各組のパワースイッチング素子Q1,Q2は、先の図4(c)に示した態様にて操作される。ただし、互いに相違する組のパワースイッチング素子Q1,Q2の操作信号については、必ずしも同一でなくてもよい。例えば、スイッチング制御に起因するノイズ周波数を拡散させるスペクトラム拡散を行う観点からは、各組のスイッチング周波数を互いに相違させることが望ましい。
以上説明した本実施形態によれは、先の第1の実施形態の上記(1)〜(4)の効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(7)高電圧バッテリ10の電圧を降圧して補機12に印加するコンバータ回路を、一対のコンバータ回路CVa,CVbの複数組とした。これにより、コンバータ回路CVaから出力されるコモンモードノイズとコンバータ回路CVbから出力されるコモンモードノイズとを好適に相殺させることができる。
(第8の実施形態)
以下、第8の実施形態について、先の第1、第7の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図12に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図12において、先の図1等に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
本実施形態では、一対のコンバータ回路CVa,CVbを3組備える。これらは、いずれも高電圧バッテリ10の正極及び負極に一対の入力端子が接続されるものである。また、合計6個のコンバータ回路は、互いにその出力側が直列接続されている。
詳しくは、合計6個のコンバータ回路は、隣接するもの同士が互いに論理値が反転した相補信号によって操作されるコンバータとなるようにして直列接続されている。これは、上記各組のパワースイッチング素子Q1、Q2の接続点間のグランド30上の距離が、他の組のいずれの上記接続点との間のグランド30上の距離よりも長くないようにする設定を容易とするためのものである。
(第9の実施形態)
以下、第9の実施形態について、先の第3、第7の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図13に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図13において、先の図10に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
本実施形態では、一対のコンバータ回路CVa,CVbを3組備える。これらは、いずれも高電圧バッテリ10の正極及び負極に一対の入力端子が接続されるものである。また、合計6個のコンバータ回路は、トランスTの2次側の回路を共有化している。
詳しくは、合計6個のコンバータ回路の1次側回路FCa,FCbは、隣接するもの同士が互いに論理値が反転した相補信号によって操作されるようにして並列接続されている。これは、上記各組のパワースイッチング素子Q1、Q2の接続点間のグランド30上の距離が、他の組のいずれの上記接続点との間のグランド30上の距離よりも長くないようにする設定を容易とするためのものである。
(第10の実施形態)
以下、第10の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図14に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図14において、先の図1に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、コンバータ回路CVa,CVbの入力端子Tp,Tmに、高電圧バッテリ10の両端の電圧が印加されるわけではない。これに代えて、昇圧回路によって昇圧された電圧が印加される。すなわち、高電圧バッテリ10には、昇圧用コイル52及びスイッチング素子54が並列接続され、これらの接続点にダイオード56が接続されている。そして、ダイオード56のカソード側が正極の入力端子Tpに接続され、高電圧バッテリ10の負極側が負極の入力端子Tmに接続されている。
一対の入力端子Tp,Tm間には、コンデンサC1,C2の直列接続体と、パワースイッチング素子Q1,Q2の直列接続体とが並列接続されている。そして、コンデンサC1,C2の接続点と、パワースイッチング素子Q1,Q2の接続点との間に、トランスTの1次側コイルW1が接続されている。
一方、トランスTの2次側コイルW5,W6は、それぞれ、チョークコイル50を介してコンデンサ16に接続されている。また、コンバータ回路CVa,CVbの2次側には、2次側コイルW5,W6のそれぞれを流れる電流を一方向に制限するための同期整流用のスイッチング素子60,62が接続されている。
ここで、パワースイッチング素子Q1がオン状態となる期間においては、1次側コイルW1及びコンデンサC1を備える閉ループ回路が構成され、1次側コイルW1にコンデンサC1の電圧が印加される。またこの期間には、スイッチング素子60をオン状態とすることで、2次側コイルW5に電流を流す。これに対し、パワースイッチング素子Q2がオン状態となる期間においては、1次側コイルW1及びコンデンサC2を備える閉ループ回路が構成され、1次側コイルW1にコンデンサC2の電圧が印加される。またこの期間には、スイッチング素子62をオン状態とすることで、2次側コイルW6に電流を流す。
これらコンバータ回路CVa,CVbは、その出力電圧Voutが「2・Vin・D・(1−D)/n」となるものである。このため、一対のパワースイッチング素子Q1,Q2の操作信号の論理値を、コンバータ回路CVa,CVb同士で互いに逆としても、これらコンバータ回路CVa,CVbの出力電圧Voutは、互いに同一となる。しかもこれにより、コンバータ回路CVaから出力されるコモンモードノイズと、コンバータ回路CVbから出力されるコモンモードノイズとを、互いに相殺させることができる。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の効果に準じた効果を得ることができる。
(第11の実施形態)
以下、第11の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図15に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図15において、先の図1に示した部材に対応する部材には、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態のコンバータ回路CVa,CVbは、高電圧バッテリ10に並列に、コンデンサC1,C2の直列接続体と、パワースイッチング素子Q1,Q2の直列接続体とが並列接続されている。そして、コンデンサC1,C2の接続点と、パワースイッチング素子Q1,Q2の接続点との間に、トランスT1の1次側コイルW1とトランスT2の1次側コイルW2の直列接続体が接続されている。なお、コンデンサC1,C2の静電容量は互いに等しく設定されている。
ここで、パワースイッチング素子Q1をオン状態とする期間においては、コンデンサC1及び1次側コイルW1,W2を備える閉ループ回路が形成され、1次側コイルW1,W2にコンデンサC1の電圧が印加される。一方、パワースイッチング素子Q2をオン状態とする期間においては、コンデンサC2及び1次側コイルW1,W2を備える閉ループ回路が形成され、1次側コイルW1,W2にコンデンサC2の電圧が印加される。
一方、トランスT1の2次側コイルW5とトランスT2の2次側コイルW6とは、互いに直列接続されている。これら2次側コイルW5,W6は、それぞれコンデンサ16に接続されている。更に、2次側コイルW6には、パワースイッチング素子Q1がオン状態とされる場合に2次側コイルW6に流れる電流を許容して且つ、パワースイッチング素子Q2がオン状態とされる場合に2次側コイルW6に電流が流れることを阻止する手段(ダイオードD1)が接続されている。また、2次側コイルW5には、パワースイッチング素子Q2がオン状態とされる場合に2次側コイルW5に流れる電流を許容して且つ、パワースイッチング素子Q1がオン状態とされる場合に2次側コイルW5に電流が流れることを阻止する手段(ダイオードD2)が接続されている。
なお、上記トランスT1,T2は、互いに等しい巻数比nを有するものである。
ここで、コンバータ回路CVa,CVbは、パワースイッチング素子Q1,Q2が交互にオン操作されることで出力電圧Voutを制御可能なものである。特に、コンバータ回路CVa,CVbは、パワースイッチング素子Q1のオン・オフ操作の一周期に対するオン時間の比率である時比率と、パワースイッチング素子Q2のオン・オフ操作の一周期に対するオン時間の比率である時比率とが同一の時比率D(≦0.5)として操作される。そして、この時比率Dによって出力電圧Voutは、「D・Vin/(2n)」となる。なお、この出力電圧Voutの導出については、特開2007−74830号公報に記載されている。
図16に、本実施形態にかかるコンバータ回路CVa,CVbの操作態様を示す。詳しくは、図16(a)に、コンバータ回路CVaのパワースイッチング素子Q1の操作信号の推移を示し、図16(b)に、コンバータ回路CVaのパワースイッチング素子Q2の操作信号の推移を示し、図16(c)に、コンバータ回路CVbのパワースイッチング素子Q1の操作信号の推移を示し、図16(d)に、コンバータ回路CVbのパワースイッチング素子Q2の操作信号の推移を示す。
図示されるように、パワースイッチング素子Q1,Q2は、オン・オフ操作の1周期の始点及び中央点においてオフ状態からオン状態への切り替えがなされる。ただし、コンバータCVa,CVb間で、パワースイッチング素子Q1,Q2をオン操作する期間を互いに逆とする。こうした操作によっても、コンバータ回路CVa,CVbの出力電圧は互いに同一となる。しかもこれにより、コンバータ回路CVaから出力されるコモンモードノイズと、コンバータ回路CVbから出力されるコモンモードノイズとは互いに相殺される。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(2)〜(4)の効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(8)パワースイッチング素子Q1がオン状態とされることで閉ループ回路が形成される時間と、パワースイッチング素子Q2がオン状態とされることで閉ループ回路が形成される時間とを互いに等しくして且つ、周期的なオン・オフ操作の一周期に対するこれらの時間の比率の操作によって出力電圧を制御するコンバータ回路CVa,CVbを用いて且つ、パワースイッチング素子Q1,Q2がオンされる期間をコンバータ回路CVa,CVb間で互いに逆とした。これにより、コンバータ回路CVa,CVbの出力電圧Voutを所望に可変制御しつつも、コモンモードノイズを抑制することができる。
(第12の実施形態)
以下、第12の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図17に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図17において、先の図1に示した部材には、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態にかかるコンバータ回路CVa,CVbは、いずれもフルブリッジ回路を備えるものである。すなわち、高電圧バッテリ10に並列に、パワースイッチング素子Q1,Q2の直列接続体と、パワースイッチング素子Q3,Q4の直列接続体とが接続されている。ここで、パワースイッチング素子Q3,Q4もNチャネルのパワーMOS型電界効果トランジスタである。パワースイッチング素子Q1,Q2の接続点と、パワースイッチング素子Q3,Q4の接続点との間には、トランスTの1次側コイルW1が接続されている。
これにより、パワースイッチング素子Q1,Q4がオン状態とされる期間においては、高電圧バッテリ10及び1次側コイルW1を備える閉ループ回路が形成され、1次側コイルW1に高電圧バッテリ10の電圧が印加される。また、パワースイッチング素子Q2,Q3がオン状態とされる期間においても、高電圧バッテリ10及び1次側コイルW1を備える閉ループ回路が形成され、1次側コイルW1に高電圧バッテリ10の電圧が印加される。ただし、パワースイッチング素子Q1,Q4がオン状態とされる期間と、パワースイッチング素子Q2,Q3がオン状態とされる期間とでは、1次側コイルW1に印加される電圧の極性が互いに逆となる。
トランスTの2次側は、一対の2次側コイルW5,W6を備えている。これら2次側コイルW5,W6は、互いに直列接続され、また、2次側コイルW5,W6は、チョークコイル50を介してコンデンサ16にそれぞれ接続されている。ここで、2次側コイルW5には、パワースイッチング素子Q2,Q3がオン状態とされる期間において2次側コイルW5に流れる電流を許容して且つ、パワースイッチング素子Q1,Q4がオン状態とされる期間において2次側コイルW5に電流が流れることを阻止する手段(ダイオードD2)が接続されている。一方、2次側コイルW6には、パワースイッチング素子Q1,Q4がオン状態される期間において2次側コイルW6に流れる電流を許容して且つ、パワースイッチング素子Q2,Q3がオン状態とされる期間において2次側コイルW6に電流が流れることを阻止する手段(ダイオードD1)が接続されている。
ここで、パワースイッチング素子Q1,Q4をオン操作することで形成される第1の閉ループ回路と、パワースイッチング素子Q2,Q3をオン操作することで形成される第2の閉ループ回路とは、交互に形成される。また、上記閉ループ回路の交互の形成処理の一周期に対する第1の閉ループ回路の形成時間の比率と、第2の閉ループ回路の形成時間の比率とは、互いに等しい時比率D(≦0.5)となっている。
こうした処理によって出力電圧を可変制御する場合に最も簡易な手法は、パワースイッチング素子Q1,Q4のスイッチング状態の切り替えを同時に行って且つ、パワースイッチング素子Q2,Q3のスイッチング状態の切り替えを同時に行うことである。ただし、この場合、ハードスイッチングとなることが知られている。そこで本実施形態では、これらを同時にオン操作しないいわゆるフェーズシフト処理を行うことで、ソフトスイッチング処理を行う。
ただし、この場合、ハードスイッチングにおけるコモンモードノイズの相殺効果が消失する。すなわち、ハードスイッチングでは、例えば、パワースイッチング素子Q1のスイッチング状態の切り替えに際してのパワースイッチング素子Q1,Q2の接続点の電位変化と、パワースイッチング素子Q4のスイッチング状態の切り替えに際してのパワースイッチング素子Q3,Q4の接続点の電位変化とは、互いに絶対値が同一で逆極性となる。このため、例えば、パワースイッチング素子Q1のスイッチング状態の切り替えとパワースイッチング素子Q4のスイッチング状態の切り替えとを同時に行う場合、パワースイッチング素子Q1,Q2間の電位変化によるコモンモードノイズと、パワースイッチング素子Q3,Q4間の電位変化によるコモンモードノイズとが相殺される。このため、フェーズシフト処理はソフトスイッチングを可能とするものの、コモンモードノイズの相殺効果を消失させる。
そこで本実施形態では、図18に示すように、コンバータ回路CVaとコンバータ回路CVbとで、パワースイッチング素子Q1,Q2のオン期間と、パワースイッチング素子Q3,Q4のオン期間とのそれぞれを、互いに逆とする。ちなみに、図18(a)は、コンバータ回路CVaのパワースイッチング素子Q1の操作信号の推移を示し、図18(b)は、コンバータ回路CVaのパワースイッチング素子Q2の操作信号の推移を示し、図18(c)は、コンバータ回路CVaのパワースイッチング素子Q3の操作信号の推移を示し、図18(d)は、コンバータ回路CVaのパワースイッチング素子Q4の操作信号の推移を示す。また、図18(e)は、コンバータ回路CVbのパワースイッチング素子Q1の操作信号の推移を示し、図18(f)は、コンバータ回路CVbのパワースイッチング素子Q2の操作信号の推移を示し、図18(g)は、コンバータ回路CVbのパワースイッチング素子Q3の操作信号の推移を示し、図18(h)は、コンバータ回路CVbのパワースイッチング素子Q4の操作信号の推移を示す。
こうした設定によれば、コンバータ回路CVaにおけるスイッチング状態の切り替えに伴う電位変化と、コンバータ回路CVbにおける同時期のスイッチング状態の切り替えに伴う電位変化とが互いに絶対値が同一で極性が逆となる。このため、コンバータ回路CVaにおけるスイッチング状態の切り替えに伴うコモンモードノイズと、コンバータ回路CVbにおけるスイッチング状態の切り替えに伴うコモンモードノイズとを相殺することができる。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(2)〜(4)の効果や、先の第11の実施形態の上記(8)の効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(9)フルブリッジ構造のコンバータ回路CVa,CVbにおいて、ソフトスイッチングを行った。この場合、ハードスイッチングによって得られるコモンモードノイズの相殺効果が得られないため、一対のコンバータ回路CVa,CVb間で相補信号の論理値を互いに逆とする設定の利用価値が特に大きい。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記第1〜第3、第7〜第9の実施形態においては、コンデンサC2を、正極側の入力端子Tpと1次側コイルW1との間に接続したがこれに限らない。例えば、1次側コイルW1及び1次側コイルW3間に接続してもよい。
・上記第1〜第3、第7〜第9の実施形態においては、コンデンサC1を、負極側の入力端子Tmと1次側コイルW2との間に接続したがこれに限らない。例えば、1次側コイルW2及び1次側コイルW4間に接続してもよい。
・上記第1〜第9、第11の実施形態においては、トランスT1,T2の2次側からの出力電流を平滑化するための平滑化用コイルを、トランスT1,T2の1次側コイルにて構成したがこれに限らず、例えば第10、第12の実施形態のように2次側にチョークコイル50を備えるようにしてもよい。
・上記第1〜第9、第11、第12の実施形態においては、トランスT1,T2の2次側からの出力電流を整流する整流手段をダイオードD1,D2にて構成したがこれに限らず、例えば一対のスイッチング素子と、これを操作する操作手段とを備えて構成してもよい。
・上記第4〜第6の実施形態では、コンデンサC1を、パワースイッチング素子Q1と1次側コイルW1との間に接続したがこれに限らない。例えばパワースイッチング素子Q1,Q2の接続点と1次側コイルW2との間や、1次側コイルW1及び1次側コイルW2間であってもよい。
・上記第4〜第6の実施形態では、1次側コイルW1,W2及びコンデンサC1を、パワースイッチング素子Q1に並列接続したがこれに限らない。例えば、パワースイッチング素子Q2に並列接続してもよい。
・上記第10、第12の実施形態では、トランスTの2次側からの出力電流を平滑化するための手段として、トランスTの2次側にチョークコイル50を備えたがこれに限らず、上記第1〜第9及び第11の実施形態のように、トランスTの1次側コイルにて構成してもよい。
・第10の実施形態においては、トランスTの2次側からの出力電流を整流する整流手段を、一対のスイッチング素子と、これを操作する操作手段とを備えて構成したがこれに限らない。例えば、上記第1〜第9、第11、第12の実施形態のように、ダイオードD1,D2にて構成してもよい。
・上記第11の実施形態において、コンデンサC1,C2のうちの一方を削除してもよい。
・上記第12の実施形態において、ソフトスイッチング手法としては、先の図18に例示したものに限らない。例えば、特開2002−209383号公報の図2に例示されているものであってもよい。
・上記第12の実施形態において、ハードスイッチングを行ってもよい。この場合、ハードスイッチング自体に上述したコモンモードノイズの抑制効果があるものの、上記実施形態のスイッチング手法を用いることでその抑制効果を高めることができると考えられる。
・コンデンサC1、C2に代えて、2次電池を用いてもよい。
・上記各実施形態では、一対のコンバータ回路CVa,CVbのそれぞれの一対の入力端子を互いに同電位としたがこれに限らない。例えば、一対のコンバータ回路CVa,CVbの入力端子に接続されるコンバータ回路CVa,CVbの給電手段を互いに相違させてもよい。ただし、これら給電手段の出力電圧は互いに略等しい(出力電圧に対するその差が例えば「5%」以下)であることが望ましい。ちなみに、高電圧バッテリ10が電池セルの直列接続体としての組電池である場合、各別の給電手段を、組電池を構成する電池セルを2分割することで構成することができる。また、2個直列に接続される蓄電手段(コンデンサ)に発電機の出力電圧が印加されるようにし、これら蓄電手段をそれぞれコンバータ回路CVa,CVbの各別の給電手段としてもよい。更に、コンバータ回路の入力端子を直列接続する手法としては、一対のコンバータ回路の入力端子を直列接続するものに限らず、複数組のコンバータ回路の入力端子を直列接続するものであってよい。この場合、給電手段は、例えば、高電圧バッテリ10の電池セルを複数組によって分割したり、発電機の出力電圧の印加対象を複数組直列接続された蓄電手段としたりすることで構成することができる。
・上記各実施形態では、パワースイッチング素子Q1,Q2等として、NチャネルのパワーMOS型電界効果トランジスタを用いたがこれに限らず、PチャネルのパワーMOS型電界効果トランジスタ等任意のパワー電界効果トランジスタであってもよい。また例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ等であってもよい。
・コンバータ回路CVa,CVbとしては、ハイブリッド車に搭載されるものに限らず、例えば電気自動車に搭載されるものであってもよい。更に、車載コンバータにも限らない。
・コンバータ回路CVa,CVbとしては、降圧コンバータに限らず、昇圧コンバータや昇降圧コンバータであってもよい。
10…高電圧バッテリ、12…補機、CVa,CVb…コンバータ回路(電力変換回路の一実施形態)、Q1,Q2…パワースイッチング素子。

Claims (9)

  1. 一対の入力端子間に印加される電圧を別の電圧値を有する電圧に変換して出力する電力変換回路を少なくとも一対備える電力変換システムにおいて、
    前記一対の電力変換回路は、第1の開閉手段及び第2の開閉手段を備え、前記第1の開閉手段の一方の端子は前記第2の開閉手段よりも低電位側に接続されて且つ前記第2の開閉手段の一方の端子は前記第1の開閉手段よりも高電位側に接続され、前記第1の開閉手段のオン操作によって前記第1の開閉手段が閉状態とされる場合に当該電力変換回路の備えるコイルに電圧を印加するための第1のループ回路が形成される一方、前記第2の開閉手段のオン操作によって前記第2の開閉手段が閉状態とされる場合に前記コイルに電圧を印加するための第2のループ回路が形成されるものであり、
    前記第1の開閉手段と前記第2の開閉手段とは、前記第1の開閉手段をオン且つ前記第2の開閉手段をオフする状態と、前記第1の開閉手段をオフ且つ前記第2の開閉手段をオンする状態との2者択一の操作がなされることで、交互に周期的にオン操作されるものであり、
    前記電力変換回路は、その出力電圧が、前記交互のオン操作の一周期に対する前記第1のループ回路が形成される時間の比率が「1/2」となる点に対して対称性を有するものであり、
    前記一対の電力変換回路のうち一方の電力変換回路において前記交互のオン操作の一周期に対する前記第1のループ回路が形成される時間の比率を所定値x(0≦x≦1/2)とした際の前記一方の電力変換回路の出力電圧と、前記一対の電力変換回路のうち他方の電力変換回路において前記一周期に対する前記第2のループ回路が形成される時間の比率を前記所定値xとした際前記他方の電力変換回路の力電とは、互いに等しくなり
    前記一対の電力変換回路は、前記一対の入力端子に1次側コイルが接続されて且つ前記変換された電圧を出力する側に2次側コイルが接続されたトランスを備え、
    前記コイルは、前記1次側コイルであり、
    前記一対の電力変換回路のうちの一方の前記第1の開閉手段のオン操作前記一対の電力変換回路のうちの他方の前記第2の開閉手段のオン操作とを同期させ、また、前記一対の電力変換回路のうちの一方の前記第2の開閉手段のオン操作前記一対の電力変換回路のうちの他方の前記第1の開閉手段のオン操作とを同期させる同期手段を備えることを特徴とする電力変換システム。
  2. 前記第1及び第2の開閉手段が直列接続されて且つ、前記一対の入力端子間に並列接続されており、
    前記トランスは、第1トランス及び第2トランスを備え、
    前記電力変換回路は、第1蓄電手段及び第2蓄電手段を備え、
    前記第1のループ回路は、前記一対の入力端子間に接続される給電手段、前記第2蓄電手段及び前記第1トランスの1次側コイルを備える回路と、前記第1蓄電手段及び前記第2トランスの1次側コイルを備える回路とを備え、
    前記第2のループ回路は、前記一対の入力端子間に接続される給電手段、前記第2トランスの1次側コイル、及び前記第1蓄電手段を備える回路と、前記第1トランスの1次側コイル及び前記第2蓄電手段を備える回路とを備え、
    前記第1トランスと前記第2トランスとの1次側及び2次側の少なくとも一方に、これら第1トランス及び第2トランスの出力電流を平滑化するための平滑化用コイルを更に備えることを特徴とする請求項記載の電力変換システム。
  3. 前記第1及び第2の開閉手段が直列接続されて且つ、前記一対の入力端子間に並列接続されており、
    前記電力変換回路は、蓄電手段を備え、
    前記第1のループ回路及び前記第2のループ回路のいずれか一方は、前記蓄電手段の電圧を前記トランスの1次側コイルに直接印加する回路であり、いずれか他方は、前記一対の入力端子間の電圧から前記蓄電手段の電圧を減算したものを前記トランスの1次側コイルに印加する回路であり、
    前記トランスの1次側及び2次側の少なくとも一方に、前記トランスの出力電流を平滑化するための平滑化用コイルを更に備えることを特徴とする請求項記載の電力変換システム。
  4. 前記トランスは、前記2次側コイルを、前記一対の電力変換回路間で共有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の電力変換システム。
  5. 前記一対の電力変換回路の出力側は、互いに直列接続されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の電力変換システム。
  6. 前記一対の電力変換回路の出力側は、互いに並列接続されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の電力変換システム。
  7. 前記一対の電力変換回路の前記一対の入力端子同士が同一の給電手段に並列接続されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の電力変換システム。
  8. 当該電力変換システムの備える前記電力変換回路は、前記一対の電力変換回路の1又は複数の組からなることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の電力変換システム。
  9. 前記一対の電力変換回路は、車載降圧コンバータであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の電力変換システム。
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