JP5640821B2 - 2次電池型燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、発電動作だけでなく充電動作も行える2次電池型燃料電池システムに関する。
還元性物質(燃料)と酸化性物質が反応するときに発生する化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換して電気を取り出す燃料電池の開発が近年盛んに行われている。燃料電池は、例えば燃料を水素ガスにした場合に原理的に二酸化炭素を排出しないため、クリーンなエネルギー源として注目を浴びているだけでなく、原理的に取り出せる電力エネルギーの効率が高いため、省エネルギーになり、さらに、発電時に発生する熱を回収することにより、熱エネルギーをも利用することができるといった特徴を有しており、地球規模でのエネルギーや環境問題解決の切り札として期待されている。
このような燃料電池は、例えば、固体ポリマーイオン交換膜を用いた固体高分子電解質膜、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)を用いた固体酸化物電解質膜等を燃料極(アノード)と酸化剤極(カソード)とで両側から挟みこみ、さらにその外側を一対のセパレータで挟持して形成されたものを1つのセル構成としている。そして、このような構成のセルには、燃料極に燃料ガス(例えば水素ガス)を供給する燃料ガス流路と、酸化剤極に酸化剤ガス(例えば酸素や空気)を供給する酸化剤ガス流路とが設けられ、これらの流路を介して燃料ガス、酸化剤ガスがそれぞれ燃料極、酸化剤極に供給される。
燃料電池の利用形態は様々であるが、その一つにEV(electric vehicle)に搭載され、EVの動力源として利用される形態がある。このような利用形態では、EVが移動体であるため、燃料電池を、外部から燃料が供給されるタイプではなく、再生可能な燃料発生装置を附属するタイプ(2次電池型)にする必要がある。
再生可能な燃料発生装置としては、化学反応により還元性物質である燃料を発生し、前記化学反応の逆反応により再生可能な燃料発生装置が挙げられる。そして、化学反応により還元性物質である燃料を発生し、前記化学反応の逆反応により再生可能な燃料発生装置の一例である水素発生装置、すなわち、化学反応により水素を発生し、前記化学反応の逆反応により再生可能な水素発生装置としては、例えば基材料(主成分)が鉄であって、水との酸化反応により水素を発生し水素との還元反応により再生可能な水素発生装置が挙げられる(例えば特許文献1参照)。
基材料(主成分)が鉄である水素発生装置は、下記の(1)式に示す酸化反応により、水素を発生することができる。
4HO+3Fe→4H+Fe …(1)
また、基材料(主成分)が鉄である水素発生装置は、下記の(2)式に示す還元反応により、再生することができる。
4H+Fe→3Fe+4HO …(2)
特開2008−94645号公報(要約)
しかしながら、上記の(2)式に示す還元反応の400℃での平衡定数Kは、以下の通り非常に小さい。このため、上記の(2)式に示す還元反応が進みにくく、充電に時間がかかってしまう。
本発明は、上記の状況に鑑み、充電時間を短縮することができる2次電池型燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る2次電池型燃料電池システムは、化学反応によって燃料を放出することができ、前記燃料が生成される化学反応の逆反応によって再生可能な燃料発生剤と、前記燃料発生剤から供給される前記燃料を用いて発電を行う発電機能及び前記燃料発生剤の再生時に前記燃料発生剤から供給される前記逆反応の生成物を電気分解する電気分解機能を有する発電・電気分解部とを備え、前記燃料発生剤と前記発電・電気分解部との間で前記燃料を含むガスを循環させる2次電池型燃料電池システムであって、前記燃料が一酸化炭素を含んでいる構成とする。なお、前記発電・電気分解部は、例えば、前記燃料発生剤から供給される前記燃料を用いて発電を行う発電動作と、前記燃料発生剤の再生時に前記燃料発生剤から供給される前記逆反応の生成物を電気分解する電気分解動作とを切り替える燃料電池を備える構成であってもよく、また、例えば、前記燃料発生剤から供給される前記燃料を用いて発電を行う燃料電池と、前記燃料発生剤の再生時に前記燃料発生剤から供給される前記逆反応の生成物を電気分解する電気分解器とを別個に備える構成であってもよい。
このような構成によると、燃料に一酸化炭素が含まれており、その一酸化炭素が生成される化学反応の逆反応の平衡定数が大きいので、充電時間を短縮することができる。また、前記燃料発生剤と前記発電・電気分解部との間で前記燃料を含むガスが循環するので、例えば一酸化炭素が酸化されて二酸化炭素になってもその二酸化炭素は外部に排出されない。したがって、本発明に係る2次電池型燃料電池システムは、前記燃料に一酸化炭素が含まれる構成であるにもかかわらず、クリーンなエネルギー源である。
また、充電時間の短縮度合いを大きくする観点から、前記燃料の主体が一酸化炭素であることが望ましい。なお、前記燃料の主体が一酸化炭素であるとは、モル換算で前記燃料全体に対して一酸化炭素が50%を越えていることを意味する。
また、前記水素発生剤の主体には、例えば、Ni、Fe、Pd、V、Mgまたはこれらの各合金のいずれかを用いることができる。
本発明に係る2次電池型燃料電池システムによると、燃料に一酸化炭素が含まれており、その一酸化炭素が生成される化学反応の逆反応の平衡定数が大きいので、充電時間を短縮することができる。
本発明に係る2次電池型燃料電池システムの一構成例を示す模式図である。 図1に示す2次電池型燃料電池システムの発電動作時における燃料電池ユニットと外部負荷との接続関係を示す模式図である。 図1に示す2次電池型燃料電池システムの充電動作時における燃料電池ユニットと外部電源との接続関係を示す模式図である。 燃料発生剤内の一酸化炭素または水素分圧比について説明する図である。 図1に示す2次電池型燃料電池システムの発電動作時における燃料電池ユニットと外部負荷との接続関係を示す模式図である。 図1に示す2次電池型燃料電池システムの充電動作時における燃料電池ユニットと外部電源との接続関係を示す模式図である。 図1に示す2次電池型燃料電池システムの発電動作時における燃料電池ユニットと外部負荷との接続関係を示す模式図である。 図1に示す2次電池型燃料電池システムの充電動作時における燃料電池ユニットと外部電源との接続関係を示す模式図である。
本発明の実施形態について図面を参照して以下に説明する。尚、本発明は、後述する実施形態に限られない。
<燃料発生剤>
本発明に係る2次電池型燃料電池システムで用いられる燃料発生剤の主体は、化学反応によって一酸化炭素を放出することができるものであれば何でもよく、例えば、Ni、Fe、Pd、V、Mgやこれらの各合金などが挙げられる。
また、本発明に係る2次電池型燃料電池システムで用いられる燃料発生剤の主体は、一酸化炭素が生成される化学反応によって一酸化炭素を放出した後、一酸化炭素が生成される化学反応の逆反応によって再生可能である。
また、本発明に係る2次電池型燃料電池システムで用いられる燃料発生剤においては、その反応性を上げるために単位体積当りの表面積を大きくすることが望ましい。燃料発生剤の単位体積当りの表面積を増加させる方策としては、例えば、燃料発生剤の主体を微粒子化し、その微粒子化したものを成型すればよい。微粒子化の方法は例えばボールミル等を用いた粉砕によって粒子を砕く方法が挙げられる。さらに、機械的な手法などにより微粒子にクラックを発生させることで微粒子の表面積をより一層増加させてもよく、酸処理、アルカリ処理、ブラスト加工などによって微粒子の表面を荒らして微粒子の表面積をより一層増加させてもよい。
また、触媒としてTi、Zr、V、Nb、Cr、Mo、Al、Ga、Mg、Sc、Ni、Cu及びNdなどを添加してもよい。
微粒子の粒径は、反応性の観点から、10mm以下が好ましく、3mm以下がより好ましく、150μm以下がさらに好ましい。なお、粒径の下限は特に限定されないが、0.01μmのものも使用することができる。さらに、二酸化炭素との高い反応性を得るために、微粒子の平均粒径を0.05〜0.5μmにすることが特に好ましい。
<燃料発生剤の製造方法>
本発明に係る2次電池型燃料電池システムで用いられる燃料発生剤の製造方法の一例として、鉄を燃料発生剤の主体にする場合の製造方法について以下に説明する。
まず、純鉄、酸化鉄、または硝酸鉄などの鉄化合物を原料として、鉄または酸化鉄の微粒子を作製する。そして、鉄または酸化鉄の微粒子を成型する前に特定の金属を物理混合または含浸法、好ましくは共沈法により添加する。
鉄または酸化鉄の微粒子に添加される特定の金属は、IUPACの周期律表の4族、5族、6族、13族の金属の少なくとも1つであり、好ましくは、Ti、Zr、V、Nb、Cr、Mo、Al、Gaのいずれかにより選ばれる。または、Mg、Sc、Ni、Cuのいずれかを、鉄または酸化鉄の微粒子に添加される特定の金属として用いることもできる。
鉄または酸化鉄の微粒子に添加する特定の金属の添加量は、金属原子のモル数で計算して、好ましくは全金属原子の0.5〜30mоl%、より好ましくは0.5〜15mоl%になるように調製する。
特定の金属が添加された鉄または酸化鉄の微粒子は、効率良く利用するために、粉末状またはペレット状、円筒状、ハニカム構造、不織布形状など、化学反応に適した表面積の大きい形状に成型される。
特定の金属が添加された鉄または酸化鉄の微粒子を成型する方法には、スラリーを層状に成形したグリーンシートを焼成する方法、乾燥させた粉体を加圧プレスする方法などがある。
なお、酸化鉄微粒子の成型体は、還元処理が施されることで、一酸化炭素発生能力を持つ。還元反応の条件としては、酸化鉄を還元できるものであれば特に限定されないが、例えば、一酸化炭素ガスや水素ガスなどを使用することができる。
酸化鉄微粒子の成型体と一酸化炭素ガスや水素ガスとの接触に際しては、一酸化炭素ガスや水素ガス雰囲気下で加熱したり、成型体の内部に一酸化炭素ガスや水素ガスを加圧して流通させたりすることも可能である。
還元処理は、約200℃〜約600℃で行うことが還元効率の観点から好ましい。なお、還元処理の際、Feは必ずしもFeまで還元しなくてもよく、低原子価金属酸化物であるFeOで還元反応を停止することもできる。また、成型体に含まれる有機系バインダー等を気化させる上で、上記還元反応を300℃以上で行うことがより好ましい。また、粒子間の空隙は、成型体の総体積に対して、30〜70%が好ましい。
鉄を主体とする燃料発生剤は、下記の(3)式に示す酸化反応により、COを消費してCOを生成することができる。
4CO+3Fe→4CO+Fe …(3)
上記の(3)式に示す鉄の酸化反応が進むと、鉄から酸化鉄への変化が進んで鉄残量が減っていくが、上記の(3)式の逆反応(還元反応)すなわち下記の(4)式に示す還元反応により、燃料発生剤を再生することができる。なお、上記の(3)式に示す鉄の酸化反応及び下記の(4)式の還元反応は600℃未満の低い温度で行うこともできる。
4CO+Fe→3Fe+4CO …(4)
<本発明に係る2次電池型燃料電池システム>
本発明に係る2次電池型燃料電池システムの一構成例を図1に示す。図1に示す2次電池型燃料電池システムは、燃料発生剤1と、燃料電池ユニット2とを備えている。そして、燃料発生剤1と燃料電池ユニット2とは同一の容器3に収容されている。
また、図1に示す2次電池型燃料電池システムの燃料発生剤1及び燃料電池ユニット2には必要に応じて、温度を調節するヒーターや燃料ガスの漏洩を検知するセンサー等を設けてもよい。
燃料発生剤1は、化学反応によって一酸化炭素を放出することができ、一酸化炭素が生成される化学反応の逆反応によって再生可能な燃料発生剤である。
燃料電池ユニット2は、電解質4を挟み、両側にそれぞれ酸化剤極5と燃料極6が形成されているMEA(Membrane Electrode Assembly;膜・電極接合体)構造をなす電池ユニットである。
電解質4の材料としては、公知のものを使用することができ、例えば、サマリウム(Sm)やガドリニウム(Gd)等をドープしたセリア系酸化物(GDC)、ストロンチウム(Sr)やマグネシウム(Mg)をドープしたランタン・ガレード系酸化物、スカンジウム(Sc)やイットリウム(Y)を含むジルコニア系酸化物(YSZ)等の酸素イオン伝導性セラミックス材料を用いることができるが、これらに限定されることはなく、酸素イオンを伝導するものであって、燃料電池の電解質としての特性を満たすものであればよい。
電解質4は、固体酸化物電解質の場合であれば、電気化学蒸着法(CVD−EVD法;Chemical Vapor Deposition -Electrochemical Vapor Deposition)等を用いて形成することができ、固体高分子電解質の場合であれば、塗布法等を用いて形成することができる。
酸化剤極5、燃料極6はそれぞれ、例えば、電解質4に接する触媒層と、その触媒層に積層された拡散電極とからなる構成にすることができる。触媒層としては、例えば白金黒或いは白金合金をカーボンブラックに担持させたもの等を用いることができる。また、酸化剤極5の拡散電極の材料としては、例えばカーボンペーパ、La−Mn−O系化合物やLa−Co−Ce系化合物等を用いることができる。また、燃料極6の拡散電極の材料としては、例えばカーボンペーパ、Ni−Fe系サーメットやNi−YSZ系サーメット等を用いることができる。
酸化剤極5、燃料極6はそれぞれ、例えば蒸着法等を用いて形成することができる。
なお、図1では、MEAを1つだけ設けた構造を図示しているが、MEAを複数設けたり、さらに複数のMEAを積層構造にしたりしてもよい。
また、図1では、燃料発生剤1と燃料電池ユニット2とを同一の容器3に収容した構造を図示しているが、燃料発生剤1と燃料電池ユニット2とを別々の容器に収容し、燃料発生剤1と燃料電池ユニット2との間でガスを循環させる循環経路を設ける構造にしてもよい。この場合、循環経路内のガスを循環させるためのポンプを設けてもよい。
また、燃料発生剤1と燃料電池ユニット2の少なくとも一方を複数設けてもよい。この場合、例えば、燃料発生剤1及び燃料電池ユニット2のどれか1つを他のものが放射状に囲む配置などが考えられる。
<本発明に係る2次電池型燃料電池システムの実施例>
[実施例1]
図1に示す2次電池型燃料電池システムにおいて、燃料発生剤1と燃料電池ユニット2との間の空間(燃料発生剤1に形成されている空隙も含む)に二酸化炭素を充填してから当該空間を密封する。本実施例では、燃料発生剤1の主体を鉄にしている。なお、当該充填の際に少量の一酸化炭素が混入しても構わない。
図1に示す2次電池型燃料電池システムの発電時に燃料電池ユニット2は図2に示すように外部負荷100に接続される。本実施例において、電池ユニット2では、図1に示す2次電池型燃料電池システムの発電時に、燃料極6において下記の(5)式の反応が起こる。
CO+O2−→CO+2e …(5)
上記の(5)式の反応によって生成された電子は、外部負荷100を通って、酸化剤極5に到達し、酸化剤極5において下記の(6)式の反応が起こる。
1/2O+2e→O2− …(6)
そして、上記の(6)式の反応によって生成された酸素イオンは、電解質4を通って、燃料極6に到達する。上記の一連の反応を繰り返すことにより、燃料電池ユニット2が発電動作を行うことになる。また、上記の(5)式から分かるように、発電動作時には、燃料極6側においてCOが消費されCOが生成されることになる。
上記の(5)式及び(6)式より、発電動作時における物燃料電池ユニット2での反応は下記の(7)式の通りになる。
CO+1/2O→CO …(7)
一方、燃料発生剤1は、上記の(3)式に示す酸化反応により、燃料電池の発電時に燃料電池ユニット2の燃料極6側で生成されたCOを消費してCOを生成することができる。
上記の(3)式に示す鉄の酸化反応が進むと、鉄から酸化鉄への変化が進んで鉄残量が減っていくが、上記の(4)式に示す還元反応により、燃料発生剤1を再生することができ、図1に示す2次電池型燃料電池システムを充電することができる。
図1に示す2次電池型燃料電池システムの充電時に燃料電池ユニット2は図3に示すように外部電源200に接続される。燃料電池ユニット2では、図1に示す2次電池型燃料電池システムの充電時に、上記の(7)式の逆反応である下記の(8)式に示す電気分解反応が起こり、燃料極6側においてCOが消費されCOが生成され、燃料発生剤1では、上記の(4)式に示す還元反応が起こり、燃料電池ユニット2の燃料極6側で生成されたCOが消費されCOが生成される。
CO→CO+1/2O …(8)
上記の(8)式に示す還元反応の400℃での平衡定数Kは、上記の(2)式に示す還元反応の400℃での平衡定数Kに比べて非常に大きい。このため、上記の(8)式に示す還元反応が進みやすく、充電時間を短縮することができる。
図4は、燃料発生剤1内の一酸化炭素または水素分圧比について説明する図である。燃料発生剤1内に鉄(Fe)と酸化鉄(Fe)が混在する状態で、燃料発生剤1内に一酸化炭素と二酸化炭素の混合気体が存在するとき、鉄の酸化反応の反応速度と酸化鉄の還元反応の反応速度とが一致する平衡状態で安定する。図4に示す実線はこの平衡状態を示している。また、燃料発生剤1内に鉄(Fe)と酸化鉄(Fe)が混在する状態で、燃料発生剤1内に水素と水蒸気の混合気体が存在するとき、鉄の酸化反応の反応速度と酸化鉄の還元反応の反応速度とが一致する平衡状態で安定する。図4に示す点線はこの平衡状態を示している。図4から明らかなように、400℃に限らず、同一温度下では、上記の(8)式に示す還元反応の平衡定数の方が上記の(2)式に示す還元反応の平衡定数に比べて大きくなる。したがって、本実施形態のように、燃料を一酸化炭素ガスにすることで、充電時間を短縮することができる。
[実施例2]
図1に示す2次電池型燃料電池システムにおいて、燃料発生剤1と燃料電池ユニット2との間の空間(燃料発生剤1に形成されている空隙も含む)に二酸化炭素と水蒸気の両方を充填してから当該空間を密封する。二酸化炭素と水蒸気の量は、モル比で二酸化炭素:水蒸気=1:0.1〜10とする。本実施例においても、実施例1と同様に、燃料発生剤1の主体を鉄にしている。
図1に示す2次電池型燃料電池システムの発電時に燃料電池ユニット2は図5に示すように外部負荷100に接続される。本実施例において、電池ユニット2では、図1に示す2次電池型燃料電池システムの発電時に、燃料極6において上記の(5)式の反応及び下記の(9)式の反応が起こる。
+O2−→HO+2e …(9)
上記の(5)式の反応及び上記の(9)式の反応によって生成された電子は、外部負荷100を通って、酸化剤極5に到達し、酸化剤極5において上記の(6)式の反応が起こる。
そして、上記の(6)式の反応によって生成された酸素イオンは、電解質4を通って、燃料極6に到達する。上記の一連の反応を繰り返すことにより、燃料電池ユニット2が発電動作を行うことになる。また、上記の(5)式及び(9)式から分かるように、発電動作時には、燃料極6側においてCO及びHが消費されCO及びHOが生成されることになる。
上記の(5)式、(9)式、及び(6)式より、発電動作時における物燃料電池ユニット2での反応は上記の(7)式及び下記の(10)式の通りになる。
+1/2O→HO …(10)
一方、燃料発生剤1は、上記の(3)式に示す酸化反応により、燃料電池の発電時に燃料電池ユニット2の燃料極6側で生成されたCOを消費してCOを生成することができ、上記の(1)式に示す酸化反応により、燃料電池の発電時に燃料電池ユニット2の燃料極6側で生成されたHOを消費してHを生成することができる。
上記の(3)式及び(1)式に示す鉄の酸化反応が進むと、鉄から酸化鉄への変化が進んで鉄残量が減っていくが、上記の(4)式及び(2)式に示す還元反応により、燃料発生剤1を再生することができ、図1に示す2次電池型燃料電池システムを充電することができる。
図1に示す2次電池型燃料電池システムの充電時に燃料電池ユニット2は図6に示すように外部電源200に接続される。燃料電池ユニット2では、図1に示す2次電池型燃料電池システムの充電時に、上記の(8)式に示す電気分解反応及び下記の(11)式に示す電気分解反応が起こり、燃料極6側においてCO及びHOが消費されCO及びHが生成され、燃料発生剤1では、上記の(4)式及び(2)式に示す還元反応が起こり、燃料電池ユニット2の燃料極6側で生成されたCO及びHが消費されCO及びHOが生成される。
O→H+1/2O …(11)
上記の(8)式に示す還元反応の400℃での平衡定数Kは、上記の(2)式に示す還元反応の400℃での平衡定数Kに比べて非常に大きい。このため、上記の(8)式に示す還元反応が進みやすく、充電時間を短縮することができる。燃料発生剤1と燃料電池ユニット2との間の密封空間において、水蒸気に対する二酸化炭素の量を増やすほど、充電時間の短縮度合いが大きくなる。
[比較例1]
図1に示す2次電池型燃料電池システムにおいて、燃料発生剤1と燃料電池ユニット2との間の空間(燃料発生剤1に形成されている空隙も含む)に水蒸気のみを充填してから当該空間を密封する。本比較例においても、実施例1及び実施例2と同様に燃料発生剤1の主体を鉄にしている。
図1に示す2次電池型燃料電池システムの発電時に燃料電池ユニット2は図7に示すように外部負荷100に接続される。本比較例において、電池ユニット2では、図1に示す2次電池型燃料電池システムの発電時に、燃料極6において上記の(9)式の反応が起こる。
上記の(9)式の反応によって生成された電子は、外部負荷100を通って、酸化剤極5に到達し、酸化剤極5において上記の(6)式の反応が起こる。
そして、上記の(6)式の反応によって生成された酸素イオンは、電解質4を通って、燃料極6に到達する。上記の一連の反応を繰り返すことにより、燃料電池ユニット2が発電動作を行うことになる。また、上記の(9)式から分かるように、発電動作時には、燃料極6側においてHが消費されHOが生成されることになる。
上記の(9)式及び(6)式より、発電動作時における物燃料電池ユニット2での反応は上記の(10)式の通りになる。
一方、燃料発生剤1は、上記の(1)式に示す酸化反応により、燃料電池の発電時に燃料電池ユニット2の燃料極6側で生成されたHOを消費してHを生成することができる。
上記の(1)式に示す鉄の酸化反応が進むと、鉄から酸化鉄への変化が進んで鉄残量が減っていくが、上記の(2)式に示す還元反応により、燃料発生剤1を再生することができ、図1に示す2次電池型燃料電池システムを充電することができる。
図1に示す2次電池型燃料電池システムの充電時に燃料電池ユニット2は図8に示すように外部電源200に接続される。燃料電池ユニット2では、図1に示す2次電池型燃料電池システムの充電時に、上記の(11)式に示す電気分解反応が起こり、燃料極6側においてHOが消費されHが生成され、燃料発生剤1では、上記の(2)式に示す還元反応が起こり、燃料電池ユニット2の燃料極6側で生成されたHが消費されHOが生成される。
[評価方法]
燃料発生剤1の重量を測定することによって燃料発生剤1の再生状態を求め、充電時間を測定した。実施例1、実施例2、及び比較例1の充電時間を測定した結果を表1に示す。実施例1の充電時間、実施例2の充電時間はそれぞれ比較例1の充電時間を1とした時の充電時間である。表1に示す結果から、燃料に一酸化炭素を含めることで、充電時間を短縮できることが確認できた。
1 燃料発生剤
2 燃料電池ユニット
3 容器
4 電解質
5 酸化剤極
6 燃料極

Claims (3)

  1. 化学反応によって燃料を放出することができ、前記燃料が生成される化学反応の逆反応によって再生可能な燃料発生剤と、
    前記燃料発生剤から供給される前記燃料を用いて発電を行う発電機能及び前記燃料発生剤の再生時に前記燃料発生剤から供給される前記逆反応の生成物を電気分解する電気分解機能を有する発電・電気分解部とを備え、
    前記燃料発生剤と前記発電・電気分解部との間で前記燃料を含むガスを循環させる2次電池型燃料電池システムであって、
    前記燃料が一酸化炭素を含み、
    前記発電・電気分解部が、
    酸素イオンを伝導する電解質膜と
    前記電解質膜の一方の面に形成された燃料極と
    前記電解質膜の他方の面に形成された酸化剤極とを含み、
    前記燃料極及び前記燃料発生剤を含む密閉又は閉鎖された空間において、前記燃料を含むガスを循環させることを特徴とする2次電池型燃料電池システム。
  2. 前記燃料の主体が一酸化炭素である請求項1に記載の2次電池型燃料電池システム。
  3. 前記燃料発生剤の主体がNi、Fe、Pd、V、Mgまたはこれらの各合金のいずれかである請求項1または請求項2に記載の2次電池型燃料電池システム。
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