JP5640723B2 - 溶剤系インクジェットインキとインクジェットインキ用クリーナーのインキセット - Google Patents

溶剤系インクジェットインキとインクジェットインキ用クリーナーのインキセット Download PDF

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Description

本発明は、溶剤系インクジェットインキとインクジェットインキ用クリーナーのインキセットに関する。
従来、インクジェットプリンターに用いられるインキとしては、常温で固形のワックスインキ、水系溶剤や有機溶剤を主成分とした溶剤系インキ、水を主成分とした水性インキ、光の照射により硬化する光硬化インキ等があり、溶剤系インキは屋外広告用などの産業用途として広く用いられている。
インクジェットプリンターはヘッドに形成された微小径の吐出口からインキを吐出するため、ヘッド、吐出口の周辺、その他インクジェットプリンターの部品にインキが付着してしまったり、インキが吐出口で乾燥、固化することによって吐出口が閉塞されることがある。このような事態の処置のために種々の対策が講じられている。
吐出口にインキが詰まることを防止するための対策技術としては、インクジェットプリンターが画像記録動作を行っていない時に吐出口をキャップで蓋をする技術が特許文献1に記載されている。しかし、プリンターを長期にわたり使用しなかった場合、溶剤が蒸発し、記録ヘッド付近のインキの粘度が高くなり、目詰まりを起こしたり、また外気中のゴミ等の異物混入による目詰まりを生じたりしてインキの吐出不良を生じる原因となった。また、その他の対策技術としてインクジェットプリンターが画像記録動作を行っているとき、または、画像記録動作を終了しようとする時に、吐出口近傍に付着したインキを拭き取る技術が特許文献2〜3に記載されている。しかしながら、拭き取ったインキは、清掃部材にインキの表面張力により付着し、その状態で吐出口面を拭くと吐出口面を汚したり、付着したインキが固化すると、吐出口内部に固化インキが混入し、吐出不良を引き起こす問題があった。
また、特許文献3には、吐出口のインキを拭き取る際に、シリコンオイルやエチレングリコールをクリーナーとして用いる技術が開示されている。このようなグリコールエーテル類を溶剤として用いたクリーナーの例として、他には電子部品用インキの除去用のクリーナーとして、特許文献4のようなモノマー成分と多価アルコールまたはその誘導体を含むものや、特許文献5のようなグリコールエーテル類を主成分とし、水、界面活性剤およびその他の水溶性有機溶剤からなる1種を追加成分として含むクリーナーが開示されている。しかし、これらのクリーナーは追加された成分を混合して用いるために、インキの溶解力をあげたものの、洗浄後に残存した場合、クリーナーの蒸発を遅めたり、その後にプリンターに供給されるインキの安定性の劣化を及ぼした。
これまではインクジェットインキ用クリーナーとして、インキに似た溶剤組成で設定することが多かった。しかし、インクジェットプリンターの流路内、ヘッド、吐出口の周辺、その他インクジェットプリンターの部品に付着したインキをインキに用いられている分散剤に対して溶解性の高い溶剤にて洗浄すると、ソルベントショックが起こるという問題がある。ソルベントショックとは、インキ中で顔料の分散性を向上させるために顔料に吸着している分散剤が、分散剤を溶かす力の強い溶剤を添加することにより、顔料から離脱し、顔料が凝集してしまう現象である。ソルベントショックによる顔料凝集体は吐出口の閉塞および飛行曲がりの原因となる。
特開昭59−111856号公報 特開平8−1953号公報 特公昭62−9030号公報 特開2006−291191号公報 特開平8−67839号公報 特開2005−120389号公報
本発明は、溶剤系インクジェットプリンター内の流路を洗浄する際に、インキのソルベントショックを起こすことなく、洗浄性に優れたインクジェット用クリーナーを提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
本発明は、少なくとも顔料、分散剤、バインダー樹脂、有機溶剤を含むインクジェットインキとインクジェットインキ用クリーナーからなり、
分散剤が、塩基性分散剤、酸性分散剤、酸性基、および、塩基性基のどちらも含有する分散剤から選ばれる少なくとも1つを含有し、
バインダー樹脂が、重量平均分子量が70000以下であって、アクリル系樹脂、塩酢ビ系樹脂、ポリエステル系樹脂、および、ウレタン系樹脂から選ばれる少なくとも1つを含有し、
インクジェットインキ用クリーナーが、乳酸エステル系溶剤、グリコールエステル系溶剤、および、グリコールエーテル系溶剤から選ばれる少なくとも1つを含有し、
分散剤の重量平均分子量をMdとし、分散剤をインクジェットインキ用クリーナーに溶解したときの25℃条件下での極限粘度を[ηd](dl/g)とした場合、 Md/[ηd]が2500≦Md/[ηd]≦6000、バインダー樹脂の重量平均分子量をMbとし、バインダー樹脂をインクジェットインキ用クリーナーに溶解したときの極限粘度を[ηb] (dl/g )とした場合、Mb/[ηb]がMb/[ηb]≦3500を満たすインキセットに関する。

更にインクジェットインキ用クリーナーが少なくとも乳酸エステル系溶剤を含有するインクジェットインキ用クリーナーに関する。
更に乳酸エステル系溶剤をインクジェットインキ用クリーナー100重量部中50〜100重量部含有するインクジェットインキ用クリーナーに関する。
本発明によれば、ソルベントショックを起こさず、洗浄性に優れ、インクジェットプリンター用ヘッドからインキを安定に吐出できるインキセットを提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
インクジェットプリンターの流路内を洗浄する際に、インキと似た溶剤組成のクリーナーを用いても、ソルベントショックが起こることがあり、これがインクジェットプリンターヘッドの吐出口の閉塞及び飛行曲がりの原因となる。ソルベントショックの原因は、顔料分散を安定化させるために使用する顔料分散剤のクリーナーへの溶解性が高いとき、顔料分散剤が顔料表面から脱離し、分散不安定となった顔料が凝集するために発生する。そこで、インクジェットインキとインクジェットインキ用クリーナーがソルベントショックを起こさないためには分散剤を溶解しすぎない分散剤とクリーナーを組み合わせることが好ましい。このとき、極限粘度から分散剤とクリーナーの組み合わせを選ぶことができる。極限粘度とは、ある溶液において溶質1分子が溶液の粘度に寄与する率の指標であり、濃度C(g/dl)の溶液の粘性率をη、溶媒の粘性率をηsとしたとき、極限粘度[η] (dl/g )は下記(式1)にて表わされる。
(式1)

Figure 0005640723
極限粘度[η] (dl/g )は分子量に依存しないため、分子量の大きな樹脂ほど極限粘度ηは大きくなる傾向にある。インキ中の分散剤の分子量をMdとし、分散剤をインクジェットインキ用クリーナーに溶解したときの25℃条件下での極限粘度を[ηd] (dl/g)とした場合、 Md/[ηd]が2500≦Md/[ηd]≦6000、好ましくは3500≦Md/[ηd]≦6000であるのがよい。Md/[ηd]が2500より小さいとクリーナーが分散剤を過剰に溶解し、ソルベントショックが起こる。また、Md/[ηd]が6000より大きいと固化したり粘度の高くなったインキの洗浄時に分散剤がクリーナーに溶けず十分な洗浄性が得られなくなる。
また、インクジェットプリンターの流路内、ヘッド、吐出口の周辺、その他インクジェットプリンターの部品に付着したインキが固化したり粘度が高くなった場合、バインダー樹脂がクリーナーに溶解し、取り除かれることが望ましい。そのために、極限粘度から溶解性の高いバインダー樹脂とクリーナーの組み合わせを選ぶことができる。バインダー樹脂の分子量をMbとし、バインダー樹脂をインクジェットインキ用クリーナーに溶解したときの25℃条件下での極限粘度を[ηb] (dl/g)とした場合、Mb/[ηb]がMb/[ηb]≦3500であり、好ましくはMb/[ηb]≦3000、更に好ましくはMb/[ηb]≦2500であるのがよい。Mb/[ηb]が3500より大きくなると、洗浄時に固化したバインダー樹脂がクリーナーに溶解しずらくなり洗浄性に劣ることになる。
一般的な溶剤系インクジェットインキの組成としては、顔料、顔料分散剤、バインダー樹脂、有機溶剤が少なくとも含まれ、用途に応じて添加剤などが用いられる。
顔料分散剤の具体例としては、塩基性分散剤としてルーブリゾール社製のソルスパーズ11200、ソルスパーズ13240、ソルスパーズ13650、ソルスパーズ13940、ソルスパーズ16000、ソルスパーズ17000、ソルスパーズ18000、ソルスパーズ20000、ソルスパーズ24000SG、ソルスパーズ24000GR,ソルスパーズ28000、ソルスパーズ31845、ソルスパーズ32000、ソルスパーズ32500、ソルスパーズ32550、ソルスパーズ32600、ソルスパーズ33000、ソルスパーズ34750、ソルスパーズ35100、ソルスパーズ35200、ソルスパーズ37500、ソルスパーズ38500、ソルスパーズ39000、ソルスパーズ56000、ソルスパーズ71000、ソルスパーズ76500、ソルスパーズX300、ソルスパーズ9000、ビックケミー社製のDISPERBYK−108、DISPERBYK−109、DISPERBYK−112、DISPERBYK−116、DISPERBYK−130、DISPERBYK−161、DISPERBYK−162、DISPERBYK−163、DISPERBYK−164、DISPERBYK−166、DISPERBYK−167、DISPERBYK−168、DISPERBYK−182、DISPERBYK−183、DISPERBYK−184、DISPERBYK−185、DISPERBYK−2000、DISPERBYK−2008、DISPERBYK−2009、DISPERBYK−2022、DISPERBYK−2050、DISPERBYK−2150、DISPERBYK−2155、DISPERBYK−2163、DISPERBYK−2164、BYK−9077、味の素ファインテクノ社製のアジスパーPB821、PB822、PB823、PB824、PB827等が挙げられる。酸性分散剤としてルーブリゾール社製のソルスパーズ3000、ソルスパーズ21000、ソルスパーズ26000、ソルスパーズ36600、ソルスパーズ36600、ソルスパーズ41000、ソルスパーズ41090、ソルスパーズ43000、ソルスパーズ44000、ソルスパーズ46000、ソルスパーズ47000、ソルスパーズ55000、ビックケミー社製のDISPERBYK−102、DISPERBYK−111、DISPERBYK−170、DISPERBYK−171、DISPERBYK−174、DISPERBYK−2096、BYK−P104、BYK−P104S、BYK−P105、BYK−220Sが挙げられる。また、酸性基、塩基性基のどちらも含有する分散剤として、ルーブリゾール社製のソルスパーズ26000、ソルスパーズ53095、ビックケミー社製のDISPERBYK−101、DISPERBYK−106、DISPERBYK−140、DISPERBYK−142、DISPERBYK−180、DISPERBYK−2001、DISPERBYK−2025、DISPERBYK−2070、BYK−9076が挙げられる。これらの分散剤を顔料、溶剤の種類にあわせて使用することができる。分散剤はインキ中に0.1〜10重量%含まれることが好ましい。産業用のインクジェット用インキには、用途に応じて印字物の耐擦過性、耐アルコール性、耐候性、延伸性、基材汎用性などが求められ、延伸性の観点からはポリエステル系分散剤が好ましく、耐擦過性、耐アルコール性の観点からはポリアクリル系分散剤を使用することが好ましい。
また、バインダー樹脂としてアクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−マレイン酸系樹脂、塩酢ビ系樹脂、ロジン系樹脂、ロジンエステル系樹脂、エチレン−酢ビ系樹脂、石油樹脂、クマロンインデン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、ブチラール樹脂、マレイン酸樹脂、フマル酸樹脂等が使用できる。樹脂の具体例としては、三菱レイヨン社製のBR−50、BR−52、MB−2539、BR−60、BR−64、BR−73、BR−75、MB−2389、BR−80、BR−82、BR−83、BR−84、BR−85、BR−87、BR−88、BR−90、BR−95、BR−96、BR−100、BR−101、BR−102、BR−105、BR−106、BR−107、BR−108、BR−110、BR−113、MB−2660、MB−2952、MB−3012、MB−3015、MB−7033、BR−115、MB−2478、BR−116、BR−117、BR−118、BR−122、ER−502、ウィルバー・エリス社製のA−11、A−12、A−14、A−21、B−38、B−60、B−64、B−66、B−72、B−82、B−44、B−48N、B−67、B−99N、DM−55、BASF社製のJONCRYL67、JONCRYL678、JONCRYL586、JONCRYL611、JONCRYL680、JONCRYL682、JONCRYL683、JONCRYL690、JONCRYL819、JONCRYL JDX−C3000、JONCRYL JDX−C3080、日信化学工業製のソルバイン樹脂CL、CNL、C5R、TA3、TA5R、ワッカー社製のビニル樹脂E15/45、H14/36、H40/43、E15/45M、E15/40M、荒川化学社製のスーパーエステル75、エステルガムHP、マルキッド 33、安原社製のYSポリスター T80、三井化学社製のHiretts HRT200X、ジョンソンポリマー社製のジョンクリル586、サートマー社製SMA2625Pが挙げられる。樹脂はインキ中に0.1〜20重量%含まれることが好ましい。添加量がインキ中0.1重量%以下であると、印刷媒体表面への密着が悪く、塗膜の耐性が低下してしまい、20重量%以上になるとインキ粘度が高すぎるため、印刷適性が低下してしまうために好ましくない。また、これらの樹脂を2種以上組み合わせても良い。
更に、印字物の耐擦過性、耐アルコール性、耐候性、延伸性、基材汎用性などの機能を発揮するためのバインダー樹脂として耐擦過性、耐アルコール性、耐候性、基材汎用性に優れるものとしてアクリル系樹脂、耐アルコール性、耐候性、延伸性に優れるものとして塩酢ビ系樹脂、延伸性に優れるものとしてポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂が好ましい。また、インクジェットプリンターヘッドの微小な吐出口からインキを安定に吐出させるには、低粘度なインキが求められ、分子量Mwが70000以下のバインダー樹脂が好ましく、更に分子量Mwが50000以下のバインダー樹脂が好ましい。
本発明では、インクジェットインキ用クリーナーとしてエステル系溶剤、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、ラクトンおよび環状イミドなどの一般的な有機溶剤が使用できる。
その中でも、インクジェットインキ用クリーナーを構成する有機溶剤の少なくとも1つに乳酸エステル系溶剤、グリコールエステル系溶剤、グリコールエステル系溶剤を使用することが好ましく、更に少なくとも1つの乳酸エステル系溶剤を使用することが好ましい。乳酸エステル系溶剤は樹脂溶解性に優れ、インキのクリーナーとして優れた性能を発揮する。クリーナー中に含まれる乳酸エステル系溶剤の比率は50%以上が好ましい。乳酸エステル系溶剤は、エステル系溶剤としては比較的臭気が少なく、人体への負荷も少ない。また、乳酸エステル系溶剤には、植物由来の乳酸を使用した乳酸エステル系溶剤と合成した乳酸を使用した乳酸エステル系溶剤の2種が存在し、どちらの乳酸エステル系溶剤でも本発明は成立するが、植物由来の乳酸を使用した乳酸エステルのほうが環境への負荷が少なく好ましい。乳酸エステル系溶剤としては、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル、乳酸エチルヘキシル、乳酸アミル、乳酸イソアミル等が挙げられるが、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチルが好適に用いられる。
更に、クリーナーの乳酸エステル系溶剤に追加して沸点150℃以上の(ポリ)アルキレングリコール誘導体を組み合わせて使用することができる。
これらの化合物としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類が上げられる。
更に、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、プロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート等のグリコールモノアセテート類があげられる。
エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールジアセテート、エチレングリコールアセテートプロピオネート、エチレングリコールアセテートブチレート、エチレングリコールプロピオネートブチレート、エチレングリコールジプロピオネート、エチレングリコールジブチレート、ジエチレングリコールアセテートプロピオネート、ジエチレングリコールブチレート、ジエチレングリコールプロピオネートブチレート、ジエチレングリコールジプロピオネート、ジエチレングリコールジブチレート、プロピレングリコールアセテートプロピオネート、プロピレングリコールアセテートブチレート、プロピレングリコールプロピオネートブチレート、プロピレングリコールジプロピオネート、プロピレングリコールジブチレート、ジプロピレングリコールアセテートプロピオネート、ジプロピレングリコールアセテートブチレート、ジプロピレングリコールプロピオネートブチレート、ジプロピレングリコールジプロピオネート、ジプロピレングリコールジブチレート等のグリコールジアセテート類があげられる。これらの溶剤を2種以上追加してもよい。中でも、樹脂溶解性、ノズル上での乾燥性の観点から(ポリ)エチレングリコールジエーテル系溶剤、(ポリ)エチレングリコールモノエーテルモノエステル系溶剤が好ましい。具体的にはエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテルが挙げられる。
また、本発明のインキ組成物は可塑剤、表面調整剤、紫外線防止剤、光安定化剤、酸化防止剤、加水分解防止剤等の種々の添加剤を使用することができる。
以下、実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に特に限定されるものではない。なお、実施例中、「部」は「重量部」を表す。
(合成例1)
[片末端領域に2つの遊離ヒドロキシル基を有するビニル重合体(A―1)の合成]
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、メチルメタクリレートを500部、チオグリセロール11部と、酢酸プロピル511部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を90℃に加熱して、AIBN0.50部を添加した後7時間反応した。固形分測定により95%が反応したことを確認後、室温まで冷却して、重量平均分子量9500の、片末端領域に2つの遊離ヒドロキシル基を有するビニル重合体(A-1)の50%溶液を得た。
(合成例2、3)
[片末端領域に2つの遊離ヒドロキシル基を有するビニル重合体(Aー2)〜(A−3)の合成]
表1に示す原料と仕込み量を用いた以外は合成例1と同様にして合成を行い、片末端領域に2つの遊離ヒドロキシル基を有するビニル重合体(Aー2)〜(A−3)の固形分50%溶液を得た。
Figure 0005640723
表1中の略称は以下に示す通りである。
・MMA:メチルメタクリレート
・BMA:n―ブチルメタクリレート
・AIBN:2、2‘−アゾビス(イソブチロニトリル)
(製造例1)
[分散剤(G−1)の製造]
ガス導入管、温度計、コンデンサー拡販機を備えた反応容器に、ビニル重合体(Aー1)の固形分50%溶液1022部と、イソホロンジイソシアネート45.2部と、酢酸プロピル45.1部と、触媒としてジブチル錫ジラウレート0.11部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を100℃に加熱して、3時間反応した後、40℃まで冷却して、イソホロンジアミン34.6部、酢酸プロピル330.1部の混合液を30分かけて滴下し、さらに1時間反応したあと、室温まで冷却して反応を終了した。その後、乳酸エチルを加え120℃で加温し酢酸プロピルがなくなるまでストリッピングを行い、固形分40%溶液の分散剤(G−1)を得た。
(製造例2〜4)
[分散剤(G−2)〜(G−3)の製造]
表2に示す原料と仕込み量を用いた以外は製造例1と同様にして合成を行い、分散剤(G−2)〜(G−3)の溶液を得た。
Figure 0005640723
表2中の略称は以下に示すとおりである。
・IPDI:イソホロン時イソシアネート
・DBTDL:ジブチル錫ジラウレート
・IPDA:イソホロンジアミン

<極限粘度[η]の測定>
表3、4に示したような組成のクリーナー溶剤を作製し、塩基性分散剤もしくはバインダー樹脂を1部、3部、5部となるように溶剤に溶解させ25℃条件下での粘度を測定した。ここで得られた3点をX軸をワニス濃度としてプロットし、直線を引いた際のY軸との切片を極限粘度[η] (dl/g )として求めた。また、塩基性分散剤およびバインダー樹脂の分子量Mを求めた極限粘度[η] (dl/g )でわることにより、Md/[ηd]およびMb/[ηb]を求めた。
Figure 0005640723
Figure 0005640723
BGAc:エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート
DEDG:ジエチレングリコールジエチルエーテル
DEGEE:ジエチレングリコールモノブチルエーテル
下記のような配合で顔料分散体Aを作製した。この分散体は有機溶剤中に顔料および分
散剤を投入し、ハイスピードミキサー等で均一になるまで攪拌後、得られたミルベースを横型サンドミルで約1時間分散して作製した。
・REGAL400R(キャボット社製 カーボンブラック) 35.0部
・アジスパーPB822 (味の素ファインテクノ社製 塩基性顔料分散剤) 10.5部
・BGAc 54.5部
更に顔料分散体B−Eを表5のような配合で顔料分散体Aと同様の方法で作製した。
評価方法について下記に示す。
<ソルベントショック評価>
表4,5のような分散体とバインダー樹脂を使用して、表6の配合で実施例1〜15、比較例1〜4のインキを作製し、表7に示すそれぞれの実施例および比較例に対応する組成のクリーナー10gにインキを0.5g滴下し、ソルベントショックが起こるかの評価を実施。
◎:クリーナーにインキ滴下後、5時間以上顔料の沈降が確認されない
○:クリーナーにインキ滴下後、1時間以上5時間未満で顔料の沈降が確認される
×:クリーナーにインキ滴下後、1時間未満で顔料の沈降が確認される
PIGMAc:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
<再溶解性評価>
バインダー樹脂のクリーナーへの溶けやすさを評価するために再溶解試験を実施する。まず、実施例1〜15、比較例1〜4のインキ0.05gをそれぞれ金属製の容器に測り取り、70℃のオーブンで2時間かけて乾燥させた。そこに表7に示すそれぞれの実施例および比較例に対応する組成のインクジェットインキ用クリーナーを1.0g添加し、振とう機にて攪拌を行い、乾燥したインキが完全に溶解するまでの時間を測定。
◎:乾燥したインキが完全に溶解するまでの時間が 5分未満
○:乾燥したインキが完全に溶解するまでの時間が 5分以上10分未満
△:乾燥したインキが完全に溶解するまでの時間が 10分以上15分未満
×:乾燥したインキが完全に溶解するまでの時間が 15分以上もしくは溶解しない
<射出特性の評価>
インクジェットインキ用クリーナーによる洗浄後の射出特性は下記の通り評価した。
実施例1〜14、比較例1〜3のインキをソルベントインクジェットプリンターに充填し、流路内にそれぞれの実施例および比較例に対応するインクジェットインキ用クリーナーを供給し、プリンター内部をインクジェットインキ用クリーナーで置換、洗浄した。洗浄後に再度インキをプリンターに充填し、作動させた。充填直後のインキによる記録を行い、印字物にてドット抜け、飛行曲がりの発生頻度を確認した。
(ドット抜け)
◎:洗浄後、インキを充填した直後のドット抜けの発生なし。
○:洗浄後、インキを充填した直後のドット抜けの発生が5回未満であった
もの。
△:洗浄後、インキを充填した直後のドット抜けの発生が5回以上10回未満であっ
たもの。
×:洗浄後、インキを充填した直後のドット抜けの発生が10回以上であったもの。
(飛行曲がり)
◎:洗浄後、インキを充填した直後の飛行曲がりの発生なし。
○:洗浄後、インキを充填した直後の飛行曲がりの発生が5回未満であった
もの。
△:洗浄後、インキを充填した直後の飛行曲がりの発生が5回以上10回未満であっ
たもの。
×:洗浄後、インキを充填した直後の飛行曲がりの発生が10回以上であったもの。
表3,4、7、8より、分散剤の重量平均分子量をMdとし、分散剤をインクジェットインキ用クリーナーに溶解したときの25℃条件下での極限粘度を[ηd] (dl/g)とした場合、 Md/[ηd]が2500≦Md/[ηd]≦6000、バインダー樹脂の分子量をMbとし、バインダー樹脂をインクジェットインキ用クリーナーに溶解したときの極限粘度を[ηb] (dl/g )とした場合、Mb/[ηb]がMb/[ηb]≦3500を満たす実施例1〜14のインキとインクジェットインキ用クリーナーの組み合わせでは、ソルベントショックも起こらず、バインダー樹脂のインクジェットインキ用クリーナーへの溶解性が優れ、洗浄後の射出特性も良好であった。一方、比較例1〜3では、ソルベントショックを起こしたり、再溶解が悪く、洗浄後の射出特性でもドット抜けや飛行曲がりが発生しやすい結果となった。
Figure 0005640723
Figure 0005640723
Figure 0005640723
Figure 0005640723

Claims (3)

  1. 少なくとも顔料、分散剤、バインダー樹脂、有機溶剤を含むインクジェットインキとインクジェットインキ用クリーナーからなり、
    分散剤が、塩基性分散剤、酸性分散剤、酸性基、および、塩基性基のどちらも含有する分散剤から選ばれる少なくとも1つを含有し、
    バインダー樹脂が、重量平均分子量が70000以下であって、アクリル系樹脂、塩酢ビ系樹脂、ポリエステル系樹脂、および、ウレタン系樹脂から選ばれる少なくとも1つを含有し、
    インクジェットインキ用クリーナーが、乳酸エステル系溶剤、グリコールエステル系溶剤、および、グリコールエーテル系溶剤から選ばれる少なくとも1つを含有し、
    分散剤の重量平均分子量をMdとし、分散剤をインクジェットインキ用クリーナーに溶解したときの25℃条件下での極限粘度を[ηd] (dl/g)とした場合、 Md/[ηd]が2500≦Md/[ηd]≦6000、バインダー樹脂の重量平均分子量をMbとし、バインダー樹脂をインクジェットインキ用クリーナーに溶解したときの極限粘度を[ηb] (dl/g)とした場合、Mb/[ηb]がMb/[ηb]≦3500を満たすインクジェットインキセット。
  2. 請求項1記載のインクジェットインキ用クリーナーが少なくとも乳酸エステル系溶剤を含有するインクジェットインキセット。
  3. 乳酸エステル系溶剤をインクジェットインキ用クリーナー100重量部中50〜100重量部含有する請求項2記載のインクジェットインキセット。
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