JP2017190374A - インクジェットインキセット - Google Patents

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泰孝 市村
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康平 山田
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Mutsuko Sato
睦子 佐藤
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Abstract

【課題】インクジェット吐出安定性に優れるインクジェットインキと、洗浄力や長期保管におけるメンテナンス性に優れたメンテナンス液とのセットを提供すること【解決手段】溶剤系インクジェットインキと、メンテナンス液とを有するインキセットであって、溶剤系インクジェットインキが、有機溶剤(SA)と、色材と、樹脂とを含有し、有機溶剤(SA)が有機溶剤をインキ全量中1〜30重量%含有し、メンテナンス液が、有機溶剤(SB)を含有し、有機溶剤(SB)が有機溶剤をメンテナンス液全量中0.5〜50重量%含有するインキセット。【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録に好適に用いられるインキセットに関する。
インクジェットプリンターに用いられるインキとしては、有機溶剤を主成分とした溶剤系インキ、水を主成分とした水系インキ、光の照射により硬化する光硬化インキ等があり、溶剤系インキは、主に屋外広告用などの産業用途として広く用いられている。
屋外広告用途のインキは、インキ高耐候性以外に、インキ塗膜の高光沢、広色域、高アルコール耐性、インキの高安定性等が求められている。
これら性能を達成するために、色材として顔料を使用し、塗膜の耐性を向上させるためにバインダー樹脂を使用した溶剤系インクジェットインキが開発されている。これらバインダー樹脂を使用した顔料分散タイプの溶剤系インクジェットインキは、吐出安定性に問題があった。
特に、インキに含まれる溶剤が揮発すると、顔料やバインダー樹脂が凝集し、固化したまま再溶解しない問題があった。これら凝集物は、インキ流路やインクジェットヘッドノズル近傍に存在すると、吐出不良の原因となる。
上記の問題に対して、グリコールエーテル類またはグリコールエステル類を含有し、溶存酸素量を45〜10mg/Lに調整したインクジェットプリンター用のメンテナンス液が開示されている(例えば特許文献1)。
しかし、この方法では、上記のような耐性を向上させるために使用したバインダー樹脂や顔料を含む溶剤系インクジェットインキに対しては洗浄力が不足し、インキ流路やインクジェットノズルでの凝集物を十分に洗浄することができず、インクジェットインキの吐出不良を解決することができなかった。
さらに、バインダー樹脂を含むインクジェットインキとこれら洗浄液がプリンターに残存した場合、インクジェットインキの安定性を劣化させ、インクジェットインキの吐出安定性の劣化を発生させる問題があった。
また、メンテナンス液の長期保存後に溶存酸素量が変化するため、メンテナンス液をヘッドに長期保存後に不吐出が起こる等の問題も発生した。
特開2008−274016号公報
本発明は、インクジェット吐出安定性に優れるインクジェットインキと、洗浄力や長期保管におけるメンテナンス性に優れたメンテナンス液とのセットを提供することを目的とする。
すなわち本発明は、溶剤系インクジェットインキと、メンテナンス液とを有するインキセットであって、
溶剤系インクジェットインキが、有機溶剤(SA)と、色材と、樹脂とを含有し、
有機溶剤(SA)が下記一般式(1)または下記一般式(2)で表される有機溶剤をインキ全量中1〜30重量%含有し、
メンテナンス液が、有機溶剤(SB)を含有し、
有機溶剤(SB)が下記一般式(1)または下記一般式(2)で表される有機溶剤をメンテナンス液全量中0.5〜50重量%含有するインキセットに関する。
一般式(1)
Figure 2017190374
(一般式(1)中、R1およびR2 はそれぞれ独立に、−CH2−、−NR4−、または、−O−を表すが、R1およびR2が同時に−CH2−であることはない。
4 は炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基、または、水素原子を表す。
3は−Cm2m−、−Cm2m-2−、または、−Cm2m-4−で表される炭化水素基を表し、
mは1〜8の整数を表す。)
一般式(2)
Figure 2017190374
(一般式(2)中、R5、R6およびR7はそれぞれ独立に、炭素数が1〜5のアルキル基を表し、分岐構造があってもよい。)
さらに本発明は、有機溶剤(SA)の含有量、及び(SB)の含有量が下記式(3)を満たすことを特徴とする上記インキセットに関する。

(式3) SA/2 ≦ SB ≦ SA×2

(上記式中、SAは溶剤系インクジェットインキに含まれる有機溶剤(SA)の含有量であり、SBはメンテナンス液に含まれる有機溶剤(SB)の含有量である。なお、SAとSBは重量である。)
さらに本発明は、溶剤系インクジェットインキおよび/またはメンテナンス液が、さらに下記一般式(4)〜(6)いずれかで表される有機溶剤を含む事を特徴とする上記インキセットに関する。

一般式(4) R8−(OR9x−OH

一般式(5) R10−(OR9x−O−R11

一般式(6) R12−(OR9x−COOCH3

(式中、R8、R10、R11およびR12はそれぞれ独立に、炭素数が1〜5のアルキル基を表し、分岐構造があってもよい。
9、はそれぞれ独立に、炭素数が2〜4のアルキレン基を表し、分岐構造があってもよい。
xはそれぞれ独立に、1〜4の整数を表す。)
さらに本発明は、一般式(1)または一般式(2)で表される有機溶剤が、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート、および、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドから選ばれる少なくとも1種以上である事を特徴とする上記インキセットに関する。
さらに本発明は、溶剤系インクジェットインキに含まれる樹脂が、塩ビ樹脂、塩酢ビ樹脂、アクリル樹脂、スチレンアクリル樹脂、ケトンアルデヒド樹脂、ポリウレタン樹脂、および、ポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも一つを含む事を特徴とする上記インキセットに関する。
さらに本発明は、有機溶剤(SA)が含有する一般式(1)または一般式(2)で表される有機溶剤と、有機溶剤(SB)が含有する一般式(1)または一般式(2)で表される有機溶剤とが同一のものを含むことを特徴とする上記インキセットに関する。
さらに本発明は、非吸収性基材に印刷するために用いられる上記インキセットに関する。
本発明の溶剤系インクジェットインキとメンテナンス液のセットによると、インキの付着により汚染された装置やヘッド等の洗浄を、効率よく洗浄することが出来る。更に、メンテナンス液をヘッドに充填した長期保管においても、部材を腐食すること無く、安定して吐出することが出来る。
まず、本発明の溶剤系インクジェットインキ(以下単に「インキ」とも言う。)およびメンテナンス液に含まれる有機溶剤について説明する。なお、以下、特にことわりのない限り、「部」「%」は、「重量部」「重量%」を表す。
<一般式(1)または一般式(2)いずれかで表される有機溶剤>
インキに一般式(1)または一般式(2)いずれかで表される有機溶剤(SA)を含むことによって各種耐性に優れた画像を形成することができる。
メンテナンス液に一般式(1)または一般式(2)いずれかで表される有機溶剤(SB)を含むことによって、洗浄性、保存性に優れる。ここで洗浄性とは、インキまたはインキが固化したものを取り除くことをいい、保存性とは、メンテナンス液をプリンターに充填した後のインクジェットヘッドの安定性等をいう。
一般式(1)
Figure 2017190374
(式(1)中、R1及びR2 は各々独立に、−CH2−、−NR4−又は−O−を表し、R1及びR2が同時に−CH2−であることはなく、R4 は炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基又は水素原子を表す。R3は−Cm2m−、−Cm2m-2−又は−Cm2m-4−で表される炭化水素基を表し、mは1〜8の整数を表す。)
一般式(2)
Figure 2017190374
( 式(3)中、R5、R6およびR7はそれぞれ独立に、炭素数が1〜5のアルキル基を表し、分岐構造があってもよい。)
インクジェットインキに含まれる有機溶剤(SA)の含有量は、吐出安定性の点、インキ流路のチューブ内での固化抑制の点から、インキ全重量を基準として1〜30重量%が好ましく、2〜25重量%がより好ましく、3〜20重量%が更に好ましく、5〜10%が特に好ましい。
メンテナンス液に含まれる有機溶剤(SB)の含有量は、洗浄性やインクジェット装置の部材への腐食性の点から、メンテナンス液全重量を基準として0.5〜50重量%が好ましく、2〜30重量%がより好ましく、3〜20%が更に好ましい。
インクジェットインキ及びメンテナンス液に含まれる有機溶剤(SA)および有機溶剤(SB)の含有量は、下記式を満たすことが好ましい。
(式3) SA/2 ≦ SB ≦ SA×2
上記式SAは、インクジェットインキに含まれる有機溶剤(SA)の含有量であり、
Bは洗浄液に含まれる有機溶剤(SB)の含有量である。
より好ましくは、(SA/2)×1.5 ≦ SB ≦ SA×1.5である。
上記を満たすことにより、インクジェットインキの洗浄性、保存性に優れたインキセットを提供することができる。
一般式(1)で表される有機溶剤として、例えば、ラクトン構造を有する溶剤、ラクタム構造を有する溶剤、オキサゾリジノン構造を有する溶剤、環状カーボネート構造を有する溶剤、イミダゾリジノン構造を有する溶剤、等が挙げられる。
1及びR2が、−CH2−及び−O−で表される有機溶剤として、ラクトン構造を有する溶剤が挙げられる。具体例として、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−カプリロラクトン、γ−ラウロラクトン、γ−ラクトン、γ−ヘキサラクトン、γ−ヘプタラクトン、γ−オクタラクトン、γ−ノナラクトン、γ−デカラクトン、γ−ウンデカラクトン、δ−バレロラクトン、δ−ヘキサラクトン、δ−ヘプタラクトン、δ−オクタラクトン、δ−ノナラクトン、δ−デカラクトン、δ−ウンデカラクトン、ε−カプロラクトン、及びε−ラクトン等が挙げられる。中でも、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン等が好ましい。
1及びR2が、−CH2−及び−NR4−で表される有機溶剤として、ラクタム構造を有する溶剤が挙げられる。具体例として、2−ピロリドン(γ−ブチロラクタム)、1−メチル−2−ピロリドン、1−エチル−2−ピロリドン、γ−バレロラクタム、γ−ヘキサラクタム、γ−ヘプタラクタム、γ−オクタラクタム、γ−ノナラクタム、γ−デカラクタム、γ−ウンデカラクタム、δ−バレロラクタム、δ−ヘキサラクタム、δ−ヘプタラクタム、δ−オクタラクタム、δ−ノナラクタム、δ−デカラクタム、δ−ウンデカラクタム、及びε−カプロラクタム等が挙げられる。中でも、2−ピロリドン、1−メチル−2−ピロリドン、1−エチル−2−ピロリドン、γ−バレロラクタム、ε−カプロラクタム等が好ましい。
1及びR2が、−NR4−及び−O−で表される有機溶剤として、オキサゾリジノン構造を有する溶剤が挙げられる。具体例として、3−メチル−2−オキサゾリジノン(沸点266℃)、3−エチル−2−オキサゾリジノン、及び3−プロピル−2−オキサゾリジノン等が挙げられる。中でも、3−メチル−2−オキサゾリジノンが好ましい。
1及びR2が、共に−O−で表される有機溶剤として、環状カーボネート構造を有する溶剤が挙げられる。具体例として、エチレンカーボネート(沸点244℃)、プロピレンカーボネート(沸点240℃)、及び1,2−ブチレンカーボネート(沸点251℃)等が挙げられる。中でも、プロピレンカーボネートが好ましい。
1及びR2が、共に−NR4−で表される有機溶剤として、イミダゾリジノン構造を有する溶剤が挙げられる。具体例として、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。
一般式(1)で表される有機溶剤は、インキに含まれる樹脂の溶解性や吐出安定性の面から、7員環以下であることが好ましい。例えば、一般式(1)において、R1及びR2が各々独立に、−CH2−、−NR4−又は−O−を表し、R1及びR2が同時に−CH2−であることはなく、R4 は炭素数1〜3のアルキル基、R3が−Cm2m−かつmが2〜4である有機溶剤が好ましい。
一般式(1)で表される有機溶剤の中でも、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネートからなる群から選択される少なくとも1種が、インキの吐出安定性、多基材密着性や、メンテナンス液の洗浄性の点から好ましく用いられる。
一般式(2)で表される有機溶剤としては、例えば、アルコキシアルキルアミドを含む。
具体的な化合物の例として、N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−ペントキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−ヘキソキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−ヘプトキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−2−エチルヘキソキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−オクトキシプロピオンアミド、N,N−ジエチル−β−ブトキシプロピオンアミド、N,N−ジエチル−β−ペントキシプロピオンアミド、N,N−ジエチル−β−ヘキソキシプロピオンアミド、N,N−ジエチル−β−ヘプトキシプロピオンアミド、N,N−ジエチル−β−オクトキシプロピオンアミド等が挙げられる。
中でも、N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド(沸点216℃)、及び/又はN,N−ジブチル−β−ブトキシプロピオンアミド(沸点252℃)が好ましい。これらの有機溶剤をインキに使用した場合は基材への密着性が優れ、メンテナンス液に使用した場合は樹脂の溶解性が優れ、ヘッド部材を腐食する恐れが少ないため好ましく用いられる。
有機溶剤(SA)および(SB)の沸点は、140℃以上のものが好ましく、160〜300℃がより好ましく、200〜270℃がさらに好ましい。前記範囲内であると、インキの吐出安定性やインキ塗膜の耐性が優れ、インキの再溶解性が優れるため好ましい。
有機溶剤SAおよびSBは、インキの吐出安定性、メンテナンス液のハンドリングや洗浄性の点から、25℃環境下で7mPa・s以下の粘度を有することが好ましい。さらに、25℃環境下での表面張力は、20〜40mN/mであることが好ましく、22〜35mN/mであることがより好ましく、24〜33mN/mであることがさらに好ましい。
上記有機溶剤の25℃環境下での粘度や表面張力の測定方法としては、公知の方法を用いることができる。粘度は、例えば、東機産業社製 TVE25L型粘度計を用いて、25℃環境下で、50rpm時の粘度を読み取ることにより測定できる。また、表面張力は、例えば、協和界面科学社製の自動表面張力計CBVP−Zを用いて、白金プレートをインクで濡らした時の表面張力を確認することにより測定できる。
有機溶剤(SA)または有機溶剤(SB)は、洗浄性やインキの保存性の点から、一般式(1)で表される有機溶剤を含むことがより好ましい。
有機溶剤(SA)および有機溶剤(SB)は、同じ化合物を含むことが好ましい。同じ化合物を含むことによって、インキの洗浄性に優れ、ヘッドの腐食を抑制することができるインキセットを提供することが出来る。
<有機溶剤(SA)及び(SB)以外の有機溶剤>
本発明の溶剤系インクジェットインキおよびメンテナンス液のセットには、
一般式(1)または(2)いずれかで表される有機溶剤(SA)及び(SB)以外の有機溶剤として、下記一般式(4)〜(6)いずれかで表される有機溶剤を含むことが好ましい。

一般式(4) R8−(OR9x−OH

一般式(5) R10−(OR9x−O−R11

一般式(6) R12−(OR9x−COOCH3

8、R10、R11およびR12はそれぞれ独立に、炭素数が1〜5のアルキル基を表し、分岐構造があってもよい。
9、はそれぞれ独立に、炭素数が2〜4のアルキル基を表し、分岐構造があってもよい。
xは各々独立に、1〜4の整数を表す。
一般式(4)で表される有機溶剤として、例えばアルキレングリコールモノアルキルエーテルを含む。
アルキレングリコールモノアルキルエーテルの具体例として、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2‐エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ2‐エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、及びポリエチレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。
一般式(4)において、xが2〜4、R8が炭素数1〜4のアルキル基であり、R9が炭素数が2または3のアルキル基で表される(ジ、トリ、テトラ)エチレングリコールモノアルキルエーテル、(ジ、トリ、テトラ)プロピレングリコールモノアルキルエーテルが好ましい。
中でも、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点230℃、表面張力29.1mN/m)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点190℃、表面張力27.9mN/m)、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル(沸点230℃、表面張力28.8mN/m)、及びテトラエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点304℃)からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
一般式(5)で表される有機溶剤として、例えばアルキレングリコールジアルキルエーテルを含む。
アルキレングリコールジアルキルエーテルの具体例として、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコール−ジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコール−ジ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールエチルメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールエチルメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、及びトリプロピレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。
一般式(5)において、xが2〜4、R10およびR11が炭素数が1〜4のアルキル基であり、R9が炭素数が2または3のアルキル基で表される(ジ、トリ、テトラ)エチレングリコールジアルキルエーテル、(ジ、トリ、テトラ)プロピレングリコールジアルキルエーテルが好ましい。
中でも、ジエチレングリコールジエチルエーテル(沸点189℃、表面張力25.1mN/m)、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル(沸点176℃、表面張力26.8mN/m)、ジエチレングリコールジブチルエーテル(沸点254℃、表面張力24.9mN/m)、トリエチレングリコールジメチルエーテル(沸点216℃、表面張力30.0mN/m)、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(沸点275℃、表面張力31.8mN/m)、及びトリプロピレングリコールジメチルエーテル(沸点215℃、表面張力26.4mN/m)からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
一般式(6)で表される有機溶剤として、例えばアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートを含む。
アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートの具体例として、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、プロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート、及び3−メトキシブチルアセテート等が挙げられる。
一般式(6)において、xが2〜4、R12が炭素数が1〜4のアルキル基であり、R9が炭素数が2または3のアルキル基で表される(ジ、トリ、テトラ)エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、(ジ、トリ、テトラ)プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテートが好ましい。
中でも、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(沸点179℃、表面張力27.4mN/m)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点146℃、表面張力26.7mN/m)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点213℃、表面張力28.6mN/m)、及び3−メトキシブチルアセテート(沸点171℃、表面張力27.9mN/m)からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
これら有機溶剤は、単独で使用されても、2種以上を組合せて使用されてもよい。
これら一般式(4)〜(6)いずれかで表される有機溶剤は、
インクジェットインキ全重量を基準として、インキ中に30重量%以上含むことが好ましく、50重量%がより好ましく、60重量%以上が更に好ましい。
メンテナンス液全重量を基準として、メンテナンス液中に30重量%以上含むことが好ましく、50重量%がより好ましく、60重量%以上が更に好ましい。
本発明のインクジェットインキおよびメンテナンス液のセットには、洗浄性の点から、
一般式(5)または(6)で表される有機溶剤を含むことがより好ましく、一般式(5)を含むことが更に好ましい。
一般式(5)または(6)で表される有機溶剤は、インクジェットインキ全重量を基準として、インキ中に30重量%以上含むことが好ましく、50重量%がより好ましく、60重量%以上が更に好ましい。また、メンテナンス液全重量を基準として、メンテナンス液中に30重量%以上含むことが好ましく、50重量%がより好ましく、60重量%以上が更に好ましい。
これら一般式(4)〜(6)いずれかで表される有機溶剤は、(SA)及び(SB
インクジェットインキには、インキ中に含まれる有機溶剤(SA)1重量部に対して、3〜90重量部含むことが好ましく、5〜40重量部がより好ましく、7〜30重量部が更に好ましい。
メンテナンス液には、メンテナンス液に含まれる有機溶剤(SB)1重量部に対して、3〜90重量部含むことが好ましく、5〜40重量部がより好ましく、7〜25重量部が更に好ましい。
本発明の溶剤系インクジェットインキおよびメンテナンス液のセットには、
有機溶剤(SA)、(SB)、一般式(4)〜(6)で表される有機溶剤以外にも、インクジェットインキおよびメンテナンス液の性能を発現させるために、その他の有機溶剤を任意に含むことができる。以下、有機溶剤(SA)、(SB)、一般式(4)〜(6)で表される有機溶剤以外を「その他の有機溶剤」と称す。
その他の有機溶剤として、例えば、アルキレングリコールジアセテート、乳酸エステル、アルカンジオール、環状エーテル等が挙げられる。
アルキレングリコールジアセテートの具体例として、エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジアセテート、トリエチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールジアセテート、エチレングリコールアセテートプロピオネート、エチレングリコールアセテートブチレート、エチレングリコールプロピオネートブチレート、エチレングリコールジプロピオネート、エチレングリコールアセテートジブチレート、ジエチレングリコールアセテートプロピオネート、ジエチレングリコールアセテートブチレート、ジエチレングリコールプロピオネートブチレート、ジエチレングリコールジプロピオネート、ジエチレングリコールアセテートジブチレート、プロピレングリコールアセテートプロピオネート、プロピレングリコールアセテートブチレート、プロピレングリコールプロピオネートブチレート、プロピレングリコールジプロピオネート、プロピレングリコールアセテートジブチレート、ジプロピレングリコールアセテートプロピオネート、ジプロピレングリコールアセテートブチレート、ジプロピレングリコールプロピオネートブチレート、ジプロピレングリコールジプロピオネート、ジプロピレングリコールアセテートジブチレート、1,4-ブタンジオールジアセテート、及び1,3−ブチレングリコールジアセテート等が挙げられる。
上記アルキレングリコールジアセテートの中でも、プロピレングリコールジアセテート(沸点190℃、表面張力32.6mN/m)、1,4-ブタンジオールジアセテート(沸点232℃、表面張力31.4mN/m)、及び1,3−ブチレングリコールジアセテート(沸点232℃、表面張力30.5mN/m)からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
乳酸エステルの具体例としては、乳酸メチル(沸点144℃)、乳酸エチル(沸点154℃、表面張力28.7mN/m)、乳酸プロピル(沸点170℃)、及び乳酸ブチル(沸点189℃)等が挙げられる。
アルカンジオールの具体例として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、及び2−メチル−2,4−ペンタンジオール等が挙げられる。
環状エーテルの具体例として、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、及びそれらの誘導体等が挙げられる。
その他の有機溶剤は、沸点が140℃以上のものが好ましく、160〜270℃がより好ましい。上記の中でも、アルキレングリコールジアセテート、乳酸エステルで挙げられた有機溶剤が好ましい。
有機溶剤(SA)及び(SB)以外の有機溶剤は、インキの吐出安定性、メンテナンス液のハンドリングや洗浄性の点から、25℃環境下で7mPa・s以下の粘度を有することが好ましい。さらに、25℃環境下での表面張力は、20〜40mN/mであることが好ましく、22〜35mN/mであることがより好ましく、24〜33mN/mであることがさらに好ましい。
上記溶剤の25℃環境下での粘度や表面張力の測定方法としては、公知の方法を用いることができる。粘度は、例えば、東機産業社製 TVE25L型粘度計を用いて、25℃環境下で、50rpm時の粘度を読み取ることにより測定できる。また、表面張力は、例えば、協和界面科学社製の自動表面張力計CBVP−Zを用いて、白金プレートをインクで濡らした時の表面張力を確認することにより測定できる。
<溶剤系インクジェットインキ>
本発明の溶剤系インクジェットインキの組成としては、有機溶剤、色材、樹脂を含む。
色材としては顔料が好ましく用いられる。樹脂としては、顔料分散樹脂、バインダー樹脂が挙げられる。
本発明の溶剤系インクジェットインキは、水を実質的に含有しないことを特徴とする。「水を実質的に含有しない」とは、インキに意図的に水を含有させないことを意味するものであり、インキ配合成分中に含まれる微量の水分を除外するものではない。例えば、インキに含まれる水の量は、インキ全量を基準として1重量%以下であることが好ましく、0.5重量%以下であることがより好ましく、0.3重量%以下であることが更に好ましい。
(顔料)
インキに使用される顔料は、印刷用途及び塗料用途のインキに一般的に使用される従来既知のものが使用できる。発色性及び耐光性等の必要となる用途に応じて適切な顔料を選択することができる。顔料としては、カーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム等の無彩色の顔料または有彩色の有機顔料が使用できる。
本発明に好ましく用いられる顔料をカラーインデックス(C.I.)ナンバーで例示すると、
C.I.ピグメントイエロー12、13、14、17、20、24、74、83、86、93、109、110、117、120、125、128、129、137、138、139、147、148、150、151、153、154、155、166、168、180、185、
C.I.ピグメントオレンジ16、36、43、51、55、59、61、64、
C.I.ピグメントレッド9、48、49、52、53、57、97、122、123、146、149、168、177、180、185、192、202、206、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、269、
C.I.ピグメントバイオレット19、23、29、30、37、40、50、
C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64、
C.I.ピグメントグリーン7、36、
C.I.ピグメントブラウン23、25、26、
C.I.ピグメントブラック1、6、7、
C.I.ピグメントホワイト1、6等が挙げられ、これら顔料は、各カラーインキにおいて、1種または2種以上を併用して使用することができる。
これら顔料の含有量は、着色力、保存安定性、インクジェット粘度適性の点から、インキ全量を基準として1〜15重量%が好ましく、1〜8重量%がより好ましい。
また、画像粒状感を低減するため淡色インクを用いることがあるが、その際は、濃色インクに対して顔料の含有量を1/5 〜1/ 2とすることが好ましい。
本発明では上述した顔料に限定されるものではなく、その他の顔料を使用して特色インキや、顔料を含まないクリアインキを組み合わせたインキセットとして使用することができる。
(顔料分散樹脂)
顔料の分散性及びインキの保存安定性を向上させるために、顔料分散剤を使用することが好ましい。顔料分散剤としては、従来既知の化合物を使用することできる。
本発明では、樹脂型分散剤(以下「顔料分散樹脂」と称す)が好ましい。例えば、主鎖骨格にポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレア、ポリアリルアミン、及びポリエチレンイミン等の樹脂、側鎖骨格には、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリルエステル、ポリアクリロニトリル、ポリカプロラクトン及びポリバレロラクトン等のポリエステル等の樹脂を用いることが好ましい。
これらの中でも、主鎖骨格または側鎖骨格にポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレア、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミン等の塩基性官能基を有する樹脂が好ましい。
顔料分散体の低粘度化、インキの保存安定性の点で、主鎖がポリウレタン、ポリアリルアミン、又はポリエチレンイミンであり、側鎖としてポリカプロラクトン、ポリバレロラクトン等のポリエステルで該主鎖を変性することにより、オキシアルキレンカルボニル基を導入したものが更に好ましい。これらは、例えば、ポリウレタン系分散樹脂またはポリエステル系分散樹脂等とも呼ばれる。
顔料分散樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5,000以上50,000未満が好ましく、5,000〜20,000がより好ましく、10,000〜20,000が更に好ましい。Mwが5,000以上であれば、インキに使用される有機溶剤中での顔料分散剤自体の安定性が良好のため顔料分散体の安定性が向上する。50,000以下であると、バインダー樹脂との相溶性が良好となりインキ塗膜の白化現象が抑制され、発色性が良好になる。更に、インクジェットインキに好ましい低粘度範囲になるまでの顔料分散時間が短くなる。また、低粘度になることよって、インキ塗膜の耐性に寄与するインキ中のバインダー樹脂比率を増やすことが出来るため、インキ塗膜の耐アルコール性が向上するといった利点がある。
ここで、「Mw」は、一般的なゲルパーミッションクロマトグラフィー(以下GPC)によりスチレン換算分子量として求めることができる。
例えば、TSKgelカラム(東ソー社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソー社製、HLC−8320GPC)で、展開溶媒にDMFを用いたときのポリスチレン換算分子量で示すことができる。
顔料分散樹脂の酸価(mgKOH/g)は、5〜20が好ましく、アミン価(mgKOH/g)は5〜50であることが好ましい。
「酸価」とは、分散剤固形分1gあたりの酸価を表し、JIS K 0070に準じ、電位差滴定法によって求めることが出来る。
「アミン価」とは、分散剤固形1gあたりのアミン価を表し、0.1Nの塩酸水溶液を用い、電位差滴定法によって求めた後、水酸化カリウムの当量に換算した値をいう。
このような顔料分散樹脂の具体例として、ルーブリゾール社製のソルスパース20000、24000、32000、76400、76500、J100、J180、及びJ200; 並びにDisperbyk−161、162、163、164、165、166、167、及び168、味の素ファインテクノ社製のアジスパーPB821、PB822等が挙げられる。
顔料分散樹脂の添加量は、所望の安定性を確保する上で任意に選択される。一実施形態において、インキの流動特性に優れるのは、有機顔料100重量部に対して顔料分散樹脂を25〜150重量部とした場合である。この範囲内で顔料分散樹脂を使用した場合、インキの分散安定性が良好となり、長期経時後も初期と同等の品質を示す傾向があるため、好ましい。さらに有機顔料100重量部に対して顔料分散樹脂を40〜100重量部とした場合、インキの分散性と吐出性の双方の観点で好ましい。
別の実施形態において、顔料として酸化チタン等の無機顔料を使用する場合は、顔料分散樹脂は、顔料100重量部に対して、2〜20重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましく、4〜7重量部がさらに好ましい。
(バインダー樹脂)
本発明のインキは、インキ塗膜の耐擦過性、耐アルコール性、延伸性、光沢性、基材汎用性などの機能を向上させるためにバインダー樹脂を使用することができる。
例えば、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−マレイン酸系樹脂、塩酢ビ系樹脂、塩ビ系樹脂、ロジン変性樹脂、エチレン−酢ビ系樹脂、テルペン系樹脂、フェノール系樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、ブチラール樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等一般的に使用される樹脂が使用できる。
中でも、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、塩酢ビ系樹脂、塩ビ系樹脂、ウレタン樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂が好ましい。
これらバインダー樹脂を単独で使用しても、2種類上を混合しても良い。
バインダー樹脂の具体例としては、アクリル樹脂として三菱レイヨン社製のダイヤナール(登録商標)BRシリーズのアクリル系樹脂として、BR−50、BR−52、MB−2539、BR−60、BR−64、BR−73、BR−75、MB−2389、BR−80、BR−82、BR−83、BR−84、BR−85、BR−87、BR−88、BR−90、BR−95、BR−96、BR−100、BR−101、BR−102、BR−105、BR−106、BR−107、BR−108、BR−110、BR−113、MB−2660、MB−2952、MB−3012、MB−3015、MB−7033、BR−115、MB−2478、BR−116、BR−117、BR−118、BR−122、ER−502、
ウイルバー・エリス社製のパラロイド(登録商標)シリーズのアクリル系樹脂として、A−11、A−12、A−14、A−21、B−38、B−60、B−64、B−66、B−72、B−82、B−44、B−48N、B−67、B−99N、DM−55、
BASF社製のJONCRYL(登録商標)シリーズのスチレン−アクリル系樹脂として、JONCRYL67、678、586、611、680、682、683、690、819、JDX−C3000、JDXC3080、
日信化学工業製のソルバイン(登録商標)シリーズの塩酢ビ系樹脂として、ソルバインCL、CNL、C5R、TA3、TA5R(懸濁重合品)、 ワッカー社製のVINNOL(登録商標)シリーズの塩酢ビ系樹脂として、VINNOL E15/45、E15/45M、E15/40M、E15/48A(乳液重合法品)、H15/50、H15/42、H14/36、H40/43、H11/59、H15/45M(懸濁重合法品)
荒川化学社製のロジンエステル系樹脂として、スーパーエステル75、エステルガムHP、マルキッド33、
安原ケミカル社製のテルペンフェノール系樹脂として、YSポリスター T80、
サートマー社製のスチレン−マレイン酸系樹脂として、SMA2625P等が挙げられる。
バインダー樹脂の重量平均分子量Mwは3,000〜100,000が好ましく、5,000〜70,000が好ましく、さらに、30,000〜60,000がより好ましい。
本発明のインキには、アクリル樹脂を含むことが好ましい。アクリル樹脂は、アクリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステルを含む重合体であり、本発明では、メタクリル酸エステルを含む重合体が好ましく、メタクリル酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸メチル(MMA)とメタクリル酸ブチル(BMA)の共重合体が好ましく使用される。
MMAとBMAの重量比としては、100:0〜60:40が好ましく、90:10〜70:30がより好ましい。
アクリル樹脂の重量平均分子量Mwは、3,000〜70,000が好ましく、5,000〜60,000がより好ましく、10,000〜50,000が更に好ましい。
Mwが3,000以上であれば、インキ塗膜の耐性が十分に発揮され、70,000以下であれば、微小なインクジェットプリンターヘッドからの吐出に負荷がかからず好ましい。上記範囲においては、分散樹脂との相溶性に優れ、白化現象が抑制される。
アクリル樹脂の酸価(mg/KOH)は、0〜20が好ましく、0〜10がより好ましい。
アクリル樹脂のガラス転移温度は、0℃〜150℃が好ましく、20℃〜100℃がより好ましい。
バインダー樹脂は、インキ全量中に1〜20重量%含まれることが好ましく、3〜10重量%が更に好ましい。インキ中に1重量%以上含まれると、記録媒体表面へのインキの密着性が向上し、インキ塗膜の耐性が良化する。20重量%以下では、インキ粘度が低粘度となり、インクジェット吐出適性が向上するために好ましい。
アクリル系樹脂としては、インキ中1〜20重量%含有されることが好ましく、1〜10重量%含有することがより好ましい。
(添加剤)
また、本発明のインキは、印刷適性や印刷物耐性を高めるため、界面活性剤、可塑剤、紫外線防止剤、光安定化剤、酸化防止剤、加水分解防止剤、防錆剤等の種々の添加剤を使用することができる。
界面活性剤としては、表面調整剤、スリップ剤として知られるものを使用することができる。界面活性剤としては、例えば、シリコン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、アクリル系界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレン誘導体等が挙げられる。
本発明では、シリコン系界面活性剤であるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンやアクリル系表面調整剤が好ましく用いられる。
本発明におけるインク組成物に添加する界面活性剤の量は、特に限定されるものではないが、0.01〜3重量%であることが好ましく、より好ましくは0.05〜2重量%、さらに好ましくは0.1〜1重量%である。
(インクジェットインキの物性)
本発明のインキは、インクジェットプリントヘッドからの吐出性、着弾後のドット形成の信頼性とのバランスの観点から、25℃における表面張力が20〜50mN/mであることが好ましく、25〜40mN/mであることがより好ましい。
また同様の観点から、25℃における粘度は、2〜20mPa・sであることが好ましく、3〜15mPa・sであることがより好ましく、3〜11mPa・sであることが更に好ましい。
なお、表面張力の測定は、協和界面科学社製 自動表面張力計CBVP−Zを用いて、25℃の環境下で白金プレートをインクで濡らしたときの表面張力を確認することにより測定することができる。粘度の測定は、東機産業社製 TVE25L型粘度計を用いて、25℃環境下で、50rpm時の粘度を読み取ることにより測定することができる。
<インクジェット記録方法>
本発明のインキのインクジェット記録方法において、例えば、インキを充填したインクジェットプリンター等により、デジタル信号に基づきインクジェットヘッドよりインキ液滴を吐出し、記録媒体に該液滴を付着させることで、インクジェット記録画像が得られる。前記インクジェットプリンターとしては、ドロップオンデマンド型のインクジェット記録装置が好ましい。
記録媒体に付着させたインクを素早く確実に乾燥させるため、記録媒体の表面温度を高めて画像形成する方法が好ましい。表面温度は、記録媒体の耐久性や、インキの乾燥性に応じて調節することができ、40〜100℃が好ましく、40〜80℃であることがより好ましい。
<記録媒体>
本発明で用いられる印刷基材については特に限定はないが、軟質塩化ビニル、硬質塩化ビニル、ポリスチレン、発泡スチロール、PMMA、ポリプロピレン、ポリエチレン、PET、ポリカーボネート等のプラスチック基材やこれらの混合品または変性品、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙等の紙基材、ガラス、ステンレス等の金属基材等が挙げられる。
中でも、価格、加工性の点から、非吸収性基材である、軟質塩化ビニルシート、硬質塩化ビニルシートが好ましく用いられる。
<メンテナンス液>
本発明のメンテナンス液の組成としては、有機溶剤を含み、水を実質的に含有しないことを特徴とする。「水を実質的に含有しない」とは、意図的に水を含有させないことを意味するものであり、メンテナンス液中に含まれる微量の水分を除外するものではない。例えば、メンテナンス液に含まれる水の量は、メンテナンス液全量を基準として1重量%以下であることが好ましく、0.5重量%以下であることがより好ましく、0.3重量%以下であることが更に好ましい。
メンテナンス液に使用される有機溶剤や添加剤には、前述したインキに使用される有機溶剤及び添加剤を使用することができる。
(メンテナンス液の物性)
本発明のメンテナンス液は、インクジェットプリントヘッド内での流動性、洗浄性等の観点から、25℃における表面張力が20〜50mN/mであることが好ましく、22〜40mN/mであることがより好ましい。
また同様の観点から、25℃における粘度は、1〜20mPa・sであることが好ましく、2〜15mPa・sであることがより好ましく、3〜7mPa・sであることが更に好ましい。
なお、表面張力及び粘度の測定は、前述のインキの物性と同じ方法で測定できる。
<メンテナンス液の使用>
本発明のメンテナンス液は、インクジェットプリンター又は一部の部品を洗浄するための洗浄液として、また、インキを洗浄した後にヘッド内に充填して長期保存するための保存液として用いられる。
<メンテナンス方法>
本発明のメンテナンス液を用いてインクジェットプリンター又は一部の部品を洗浄する方法としては、本発明のメンテナンス液で濡らした生地やクリーニングブレードでインクジェットプリンター又はその部品を拭く方法、本発明のメンテナンス液にインクジェットプリンター又はその部品を浸漬する方法などが挙げられる。また、インクジェットプリンターにヘッドを洗浄するクリーニング機構を有する場合は本発明のメンテナンス液をクリーニング機構に供給すれば、ヘッドがクリーニング機構によって洗浄される。また、本発明のメンテナンス液が塗布されたキャップを使ってヘッドの吐出口に蓋をすることも出来る。
メンテナンス液でインクジェットプリンターを洗浄すれば、ヘッド、吐出口の周辺、その他インクジェットプリンターの部品にメンテナンス液が微量に残留して付着する。なお、インクジェットプリンター又はその部品に残留する微量のメンテナンス液は吸収剤で吸い取っても、エアを吹き付けても、インクジェットプリンター又はその部品に微量に残留する。
本発明のメンテナンス液が微量に残存することで、乾燥により微量に固化したインクが再溶解し、ヘッドで堆積することなく、ヘッドの不吐出を防ぐことが出来る。
本発明のメンテナンス液は、プリンター内の流路やインクジェットヘッド内部のEPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)等の部材に長時間接していても部材の変色、劣化、流路に使用されるチューブの破れ等を起こさない。
本発明のインクジェットインキとメンテナンス液のセットでは、有機溶剤(SA)及び(SB)の配合量を選択することにより、吐出安定性に優れるインクジェットインキと、洗浄性および保存性に優れるメンテナンス液とのセットを提供することが出来る。
以下、本発明を実施例および比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない
<溶剤系インクジェットインキの調製例>
分散樹脂(ルーブリゾール社性「ソルスパース32000」)12部を、ジエチレングリコールジエチルエーテル(DEDG)58部に溶解し、マゼンタ顔料(DIC社製 FASTOGEN SUPER MAGENTA RG)30部を投入してハイスピードミキサーにて均一になるまで約30分撹拌混合した後、0.6Lの横型サンドミルにてミルベース1kgあたり1時間分散して顔料分散体を得た。
得られた顔料分散体35部と、塩酢ビ樹脂(Wacker社製 「VINNOL E15/45 TF」)、アクリル樹脂(三菱レイヨン社製 「ダイヤナールBR−113」)、および溶剤を表1の配合量になるように撹拌混合し、1μmのフィルターでろ過してインクジェットインキを作製した。なお、表中の数値は、重量% を表す。
<メンテナンス液の調製例>
表1の溶剤組成になるように有機溶剤をそれぞれ混合し、ハイスピードミキサーにて均一になるまで約30分撹拌混合した後、1μmのフィルターでろ過してメンテナンス液を得た。
なお、表1における実施例に用いた溶剤は以下のとおりである。
・MOZ:3−メチル−2−オキサゾリジノン(一般式(1))
・GBL:γ−ブチロラクトン(一般式(1))
・ECL:ε−カプロラクトン(一般式(1))
・PC:プロピレンカーボネート(一般式(1))
・M100:3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド(一般式(2))
・DPM:ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(一般式(4))
・DEDG:ジエチレングリコールジエチルエーテル(一般式(5))
・DMTeG: テトラエチレングリコールジメチルエーテル(一般式(5))
・BGAc:エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(一般式(6))
Figure 2017190374
(実施例1〜25、比較例1〜5)
得られたインキ及びメンテナンス液について、下記の方法でインキの吐出性、チューブ固化性、洗浄性、保存性、部材適合性(マテコン)を評価した。
(インキの吐出性評価)
得られたインキをインクジェットプリンターIP−6500(株式会社セイコーアイ・インフォテック製)のカートリッジに充填し、光沢塩ビシートMD5(メタマーク社製)に印字した。印字物におけるドット抜け(印字されなかった部分)の有無を目視で観察し、吐出性の指標とした。ドット抜けの発生頻度を計算し、以下のように評価を行った。C以上を吐出性良好とする。
AA: ドット抜けの発生なし。
A: 全ノズルの1%未満
B; 全ノズルの1〜3%未満
C: 全ノズルの3〜5%未満
D: 全ノズルの5%以上
(インキのチューブ固化性)
プリンターのインキの流路に用いられるポリエチレンチューブに、インキを半分満たし、室温に静置させた際の、インキが固化するまでの時間を測定する。インキが固化するまでにかかる時間が長い程、チューブ固化性が良いと言える。C以上を実用レベルとする。
AA: インキが固化するまでの日数が4週間以上
A: インキが固化するまでの日数が3週間以上、4週間未満
B: インキが固化するまでの日数が2週間以上、3週間未満
C: インキが固化するまでの日数が1週間以上、2週間未満
D: インキが固化するまでの日数が1週間未満
(洗浄性評価: チューブ固化溶解性)
プリンターのインキの流路に用いられるポリエチレンチューブに、インキを満たし、70℃のオーブンで2時間掛けて乾燥させた。そこに各メンテナンス液を満たし、乾燥したインキが完全に溶解するまでの時間を測定する。乾燥したインキが溶解するまでにかかる時間が短い程、洗浄性が高いと言える。C以上を実用レベルとする。
AA: 固化したインキが完全に溶解するまでの時間が5分未満、またはインキが固化しない。
A: 固化したインキが完全に溶解するまでの時間が5分以上30分未満
B: 固化したインキが完全に溶解するまでの時間が30分以上60分未満
C: 固化したインキが完全に溶解するまでの時間が60分以上120分未満
D: 固化したインキが完全に溶解するまでの時間が120分以上、または溶解しない
(保存性評価: 顔料粒度安定性)
インキ1.00gに対して各メンテナンス液を9.00g混合させ十分に撹拌した後、ガラス瓶に充填し、70℃オーブンで1週間保管、経時促進させた。初期と経時後の平均粒径を測定し、変化率を確認した。初期と比較して平均粒径が増大しない方がメンテナンス液の保存性に優れるといえる。C以上を実用レベルとする。平均粒径は、インキを酢酸エチルで200〜1000倍に希釈し、動的光散乱式粒度分布測定装置(日機装社製「マイクロトラックUPA150」)にて測定した。
A: 初期からの変化率が20%未満
B: 初期からの平均粒径増加率が20%以上40%未満
C: 初期からの平均粒径増加率が40%以上60%未満
D: 初期からの平均粒径増加率が60%以上
(マテコン評価:部材適合性評価)
ガラス瓶を用い、プリンターのインキの流路に用いられるポリエチレンチューブを、メンテナンス液に浸漬させ、60℃で1週間保管した。浸漬前(初期)と経時後のチューブの寸法や重量変化について確認した。AまたはBが実用レベルである。
A: 初期と比較して重量変化が5%未満
B: 初期と比較して重量変化が5%以上10%未満
C: 初期と比較して重量変化が10%以上
表1に示すように、有機溶剤(SA)を1〜30重量%含むインキは吐出性に優れ、それらのインキと有機溶剤(SB)を0.5〜50重量%含むメンテナンス液のセットである実施例1〜25は、洗浄性、保存性及びマテコンの評価が良好であった。
一方、インキ又はメンテナンス液に、一般式(1)または一般式(2)で表される有機溶剤を含まない比較例1〜5は、洗浄性、保存性のいずれかが不良である結果であり、全てが良好となるものは得られなかった。また、一般式(1)または一般式(2)で表される有機溶剤を50重量%より多く含む比較例4または5は、保存性及びマテコンが不良であった。
実施例1〜9より、インキセットに含まれる有機溶剤(SA)及び(SB)の含有量は、式(3)を満たすことにより良好な結果となった。
実施例12〜15より、インキセットに含まれる有機溶剤(SA)及び(SB)以外の有機溶剤として、一般式(4)〜(6)で表される有機溶剤を含むことにより良好な結果となり、なかでも、一般式(5)または(6)で表される有機溶剤を含む方が良好な結果となった。
実施例10及び11より、インキのバインダー樹脂としてアクリル樹脂を含むほうが良好な結果となった。
以上より、インクジェット吐出安定性に優れるインクジェットインキと、洗浄力や長期保管におけるメンテナンス性に優れたメンテナンス液とのセットを提供できた。

Claims (7)

  1. 溶剤系インクジェットインキと、メンテナンス液とを有するインキセットであって、
    溶剤系インクジェットインキが、有機溶剤(SA)と、色材と、樹脂とを含有し、
    有機溶剤(SA)が下記一般式(1)または下記一般式(2)で表される有機溶剤をインキ全量中1〜30重量%含有し、
    メンテナンス液が、有機溶剤(SB)を含有し、
    有機溶剤(SB)が下記一般式(1)または下記一般式(2)で表される有機溶剤をメンテナンス液全量中0.5〜50重量%含有するインキセット。
    一般式(1)
    Figure 2017190374


    (一般式(1)中、R1およびR2 はそれぞれ独立に、−CH2−、−NR4−、または、−O−を表すが、R1およびR2が同時に−CH2−であることはない。
    4 は炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基、または、水素原子を表す。
    3は−Cm2m−、−Cm2m-2−、または、−Cm2m-4−で表される炭化水素基を表し、
    mは1〜8の整数を表す。)
    一般式(2)
    Figure 2017190374


    (一般式(2)中、R5、R6およびR7はそれぞれ独立に、炭素数が1〜5のアルキル基を表し、分岐構造があってもよい。)
  2. 有機溶剤(SA)の含有量、及び(SB)の含有量が下記式(3)を満たすことを特徴とする請求項1記載のインキセット。

    (式3) SA/2 ≦ SB ≦ SA×2

    (上記式中、SAは溶剤系インクジェットインキに含まれる有機溶剤(SA)の含有量であり、SBはメンテナンス液に含まれる有機溶剤(SB)の含有量である。なお、SAとSBは重量である。)
  3. 溶剤系インクジェットインキおよび/またはメンテナンス液が、さらに下記一般式(4)〜(6)いずれかで表される有機溶剤を含む事を特徴とする請求項1または2記載のインキセット。

    一般式(4) R8−(OR9x−OH

    一般式(5) R10−(OR9x−O−R11

    一般式(6) R12−(OR9x−COOCH3

    (式中、R8、R10、R11およびR12はそれぞれ独立に、炭素数が1〜5のアルキル基を表し、分岐構造があってもよい。
    9、はそれぞれ独立に、炭素数が2〜4のアルキレン基を表し、分岐構造があってもよい。
    xはそれぞれ独立に、1〜4の整数を表す。)
  4. 一般式(1)または一般式(2)で表される有機溶剤が、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート、および、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドから選ばれる少なくとも1種以上である事を特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のインキセット。
  5. 溶剤系インクジェットインキに含まれる樹脂が、塩ビ樹脂、塩酢ビ樹脂、アクリル樹脂、スチレンアクリル樹脂、ケトンアルデヒド樹脂、ポリウレタン樹脂、および、ポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも一つを含む事を特徴とする請求項1〜4いずれか記載のインキセット。
  6. 有機溶剤(SA)が含有する一般式(1)または一般式(2)で表される有機溶剤と、有機溶剤(SB)が含有する一般式(1)または一般式(2)で表される有機溶剤とが同一のものを含むことを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載のインキセット。
  7. 非吸収性基材に印刷するために用いられる請求項1〜6いずれかに記載のインキセット。
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