JP5640328B2 - 欠陥修正装置及び欠陥修正方法 - Google Patents
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Description
例えば、同一の配線に接して生じている欠陥や、配線部内で略同位置に生じている欠陥等の修正においても、周囲に位置している部材の種類や有無に応じてそれぞれ異なる欠陥修正手法を選定することが必要となる。また、例えば、レーザ光照射による短絡箇所の切断を検討する場合、熱拡散によって周囲の薄膜トランジスタ(TFT)等に変質が生じることを回避する必要がある。
特に、有機ELディスプレイのように配線部(画素)を構成する配線の種類や配置が複雑な場合とか、配線の両端に電源が接続されている電位供給配線などの両側駆動の配線が他の片側駆動配線と混在して配線部を構成している場合などが該当する。このような場合には、欠陥に対する修正手法の選択肢が極端に増大し、これに伴って適切な修正手法を選びとることも困難となる。
1.第1の実施の形態(オブジェクトサイズ・テンプレート実行順の最適化の例)
[概要]
本実施の形態では、目的とする配線基板がディスプレイ装置を構成する場合について、つまりTFT基板等からなる配線基板を構成する多数の配線部をディスプレイ装置の画素に対応して2次元マトリクス状に多数形成する場合について、説明を行う。
この例では、共通の基板3に4台分のフラットパネルディスプレイの配線基板1が形成されている。配線基板1は、後述する繰り返しパターンを有するエリア(繰り返しパターン区域6、図2参照)、配線5を介して繰り返しパターンから外部へ接続する周辺回路4のエリア(周辺回路区域)、繰り返しパターン区域6と周辺回路区域の境となる最外周のエリア(最外周区域)に分けられる。繰り返しパターン区域6と最外周区域は、配線部2をフラットパネルディスプレイの画素に対応して2次元マトリクス状に形成したものである。繰り返しパターン区域6は、図2に示すように、配線部2が繰り返し形成された領域のうちの最外周区域を除いた部分である。
本実施の形態においては、まず、基板3上に、走査配線と、層間絶縁膜と、信号配線及び電位供給配線とを、目的とする配線部2の主要構成として積層形成することによって、配線部形成工程を実施する(ステップS1,S2,S3)。また、周辺回路4及び配線5を形成して、周辺回路4と最外周区域の配線部2を接続する。この周辺回路4と配線5の形成工程は、上記ステップS1〜S3における走査配線、層間絶縁膜、信号配線及び電位供給線を形成する工程の前後いずれでもよい。
配線部形成工程を経た基板3を、光学式検査機11に移動し(第1工程)、光学式検査を実施して欠陥の特定を行い、検査結果21を欠陥情報管理システム12に出力する(第2工程)。また、基板3を電気式検査機13に移動し(第3工程)、電気式検査を実施して欠陥の特定を行い、検査結果22を欠陥情報管理システム12に出力する(第4工程)。欠陥情報管理システム12は、いずれかもしくは両方の欠陥情報を関連付けた欠陥情報を生成し(第5工程)、欠陥情報ファイル24としてメモリに記録する。一方、電気式検査機13からリペア機14へ基板3が移動する(第6工程)とともに、リペア機14は欠陥情報ファイル24を欠陥情報管理システム12から受け取る。
図5に、配線基板に対して欠陥修正工程を実行する欠陥修正装置(リペア機14に相当)の一例の構成図を示す。
本実施の形態に係る欠陥修正装置100は、レーザ光照射により短絡箇所を切断する所謂レーザリペア装置の例であるが、レーザCVD法などの配線の結線処理を行える装置(例えば、特開2008−159930号公報の図5を参照)に適用することも可能である。この欠陥修正装置100は、対物レンズ108と基板3との間にレーザCVD法を実施できる加工装置を備えており、それについては同公開公報の図5,図6とその説明文に詳細な構成が記載されている。
具体的には、例えば詳細位置情報抽出部121からの詳細位置情報に基づいて、欠陥箇所が配線基板のどの位置および状態で存在し、かつ、どのようなレイヤ情報を含むかを判定し、欠陥位置に適した欠陥修正処理が実施されるような制御を実行する。
図6は、制御部101の内部構成を示したブロック図である。制御部101は、テンプレート入出力部151、オブジェクト種類判定部152、加工サイズ修正部153、オブジェクト修正方法変更部154、オブジェクト通過ライン修正部155、実行順並び替え部156および記録部160を含むように構成される。記録部160は内部メモリであり、例えば半導体メモリ等の不揮発性の記憶装置が適用される。各処理部については後述する。
欠陥修正装置100による欠陥修正工程について、上述した構成からなる欠陥修正システムの一連の動作を説明する。図7は、欠陥修正処理のメインルーチンを示すフローチャートである。
欠陥修正装置100にパラメータをセットする。すなわち、欠陥修正装置100に修正を行うための上述した基本情報を設定する。
パラメータは、具体的には、修正対象となる基板3内における配線部2の数と配置、パターンの数、配置、アライメントマーク位置等の上記基板3に関わる基礎情報である。また、自動で修正を行う対象となる欠陥の大きさや条件、基板3内において修正を行う数や優先する欠陥の特徴等の修正条件の設定情報、配線パターンの形状と修正手法のデータベース(データベースが複数の場合に適用)等である。当該欠陥修正装置100において固有に設定するこれらのパラメータをセットする。
外部から基板3を欠陥修正装置100に搬入し、その基板3の前プロセスの欠陥情報を入力する。搬入された基板3の情報、欠陥情報を欠陥修正装置100内にセットされているパラメータと照合し、修正対象となる基板3の基本情報を確定し、修正条件の初期設定(修正処理数のクリア等)を行う。
上記基板3毎の欠陥情報の一覧より、リストの上位から順に修正を行うか、特定の欠陥をソート(例えば、線欠陥を優先する等)してまとめて修正を行うか、もしくは欠陥修正装置100のオペレータが任意の欠陥を選択するかのいずれかの方法で、欠陥情報を一つ入力する。
入力された基板3の欠陥情報のリストから自動で修正を行うことができるかを確認する。すなわち、入力される欠陥情報だけでは自動で修正処理が不可能なときがあり、これの確認を行う。
例えば、滅点化処理を規定の数以上行っていないか、修正処理を規定の数以上行っていないか、既に修正処理を行っている欠陥であるか等、現在の基板3の修正条件にそぐわない場合に自動で修正できない可能性がある。また、入力された欠陥の座標が不確定である、パターンの外部等で修正は行わないと明確に定義してある場所である等の場合において、自動で修正できない可能性がある。このような条件の詳細は、例えば本出願人による特開2008−155263号公報の図4等に記載されている。
入力された欠陥情報が修正を行う欠陥であると判断されたら、欠陥の詳細な座標情報を取得する。具体的には、光学式検査結果の欠陥座標、若しくは電気式検査結果のピクセルの番号等から欠陥が実際に存在する箇所を算出する。なお、このステップS5について、図7には「サブピクセル座標取得」と記載している。
欠陥の詳細な位置が算出されたら、XYステージ105を移動して、欠陥画像を撮影し、パターン内の詳細な欠陥情報を取得する。詳細は、特開2007−163892号公報や特開2008−159930号公報を参照されたい。なお、図7には「レビュー情報取得」と記載している。
欠陥画像から取得した欠陥の詳細情報と欠陥修正手法とを照らし合わせて、最適な欠陥修正手法を修正手法データベース125から索出し、欠陥の位置情報に合わせて出力する。詳細は、特開2007−163892号公報等を参照されたい。なお、図7には「リペア手法取得」と記載している。
本発明の特徴とする処理であり、欠陥修正装置に応じて欠陥修正手法の加工サイズの適切な大きさへの調整、欠陥修正の実行順のソート(並び替え)を行う。その際の修正の実行結果は、記録部160または修正手法データベース125等に別途保存しておく。
欠陥修正手法を実際の欠陥の位置にあわせて設定し、必要に応じて位置補正を行った後、修正を実行する。その際の修正の実行結果は、記録部160または修正手法データベース125等に別途保存しておく。なお、このステップS19について、図7には「リペア実行」と記載している。
修正の実行が終了したら、欠陥画像を撮影した場所と同じ座標と倍率によって、修正後の画像を撮影、比較することにより、適切な修正が完了したかどうかの簡易判定を行う。
修正の結果を更新する。更新内容は修正が適切に行われたかの判定、修正詳細内容、修正処理数、滅点化の修正処理数等である。修正結果の更新後、欠陥情報の一覧を再度確認し、未処理の欠陥の有無や修正の終了の判定を行い、次に別の欠陥情報を入力することによる修正処理を続行するか、若しくは修正を終了して基板3の搬出を行うかを決定する。このステップS21において、未処理の欠陥があると判定されたときには、ステップS12に戻る。
入力された基板3に対してすべての欠陥が修正された、もしくは修正の終了条件を満たしたら、基板3を搬出して欠陥情報管理システム12に欠陥の修正情報を出力する。修正の終了条件とは、規定の数値以上の修正を実行した、規定の数値以上の滅点化修正を行った、あるいは特定の欠陥に対する修正が終了した等である。
上述した各処理内で新規に欠陥修正手法が登録された、もしくはレーザ光のパワーや修正を行う欠陥の条件を変更する等の必要があれば、セットしてある欠陥修正装置100の修正手法データベース125のパラメータ情報を更新して、次の基板3をセットする。
配線部2は、単位画素を構成する各色の副画素、例えば三原色RGBに対応する3つの領域(以下、「サブエリア」ともいう。)2R,2G,2Bに区分されている。3つのサブエリア2R(2G,2B)は、異なるキャパシタ(容量素子)45R(45G,45B)を有している点で、互いに異なる構造になっている。本実施の形態においては、3つのサブエリア2R(2G,2B)の一部が互いに異なる形状(構造)になっているものを例として説明するが、それらのサブエリアが互いに同一の形状(構造)になっているものであってもよいことは勿論である。
なお、図8に示した配線部2の配線パターンは実際のものを模式的に表したに過ぎないので、実際の配線パターンと異なる点に留意する必要がある。
この欠陥画像内の欠陥50は、配線部分(電位供給配線43G,43B)の短絡欠陥の例である。まず詳細位置情報抽出部121において、配線部2の任意の一角に設定された基準座標51と繰り返しパターン領域52を検出する。さらに、基準座標51からの相対位置により繰り返しパターン上での欠陥50の位置と条件を絞り込む。そして、制御部101が欠陥50の条件に見合った登録テンプレートを修正手法データベース125から選択する。
すなわち、欠陥50の位置に応じた欠陥修正手法として、テンプレート(1)〜(3)が修正手法データベース125に登録されており、テンプレート(1)〜(3)の中から欠陥50の修正に最も適したテンプレートを選択する。
本実施の形態においてテンプレートとして表示される欠陥修正手法は、ヘッダ情報と、このヘッダ情報に関連付けられたオブジェクト情報とを有するデータファイルである(特開2007−163892号公報を参照)。なお、この欠陥修正手法を「欠陥修正情報(リペアレシピ情報)」ともいう。
すなわち、オブジェクト情報は、ヘッダ情報に登録されたオブジェクト数だけ欠陥オブジェクトとリペアオブジェクトとを関連付けて登録したものである。なお、単に「登録」というときには、上記した修正手法データベース125に対する登録を意味している。
なお、「補正情報」は、実際の欠陥画像の欠陥位置との比較による位置補正のための情報であり、また、「角度」とは、上記したXYステージ105上における欠陥の正規の位置からの回転角度である。
なお、本発明では、画像処理を多用する関係上、座標系は左上原点とし、回転方向は反時計回りとするが、この例に限られるものではない。以下、テンプレート内の欠陥修正手法の最適化について詳細に説明する。
以下、繰り返しパターン内の欠陥が存在する(もしくは占める)領域を特に「欠陥領域」または「欠陥範囲」ともいう。
[Zapオブジェクト及びZapLineオブジェクトの例]
図10は、Zapオブジェクトの例を示す図である。
Zapオブジェクト201は、「矩形の中心点202(中心座標)」と「幅」、「高さ」、「回転角度203」を設定して指定した位置に指定したサイズのレーザ光を照射する欠陥修正手法(オブジェクト)であり、主に配線の断線に用いられる。レーザ光は図10に示す加工サイズを設定して1回で照射される。加工可能なサイズは欠陥修正装置の仕様等によって異なる。
◆Zapオブジェクト◆
・矩形の中心座標:(StartPosX, StartPosY)
・加工サイズ:SlitSizeX 、SlitSizeY
・回転角度: SlitAngle
ZapLineオブジェクト210は、「開始点211S(開始座標)」と「終了点221E(終了座標)」、「移動時の加工サイズ211(1ショットの照射サイズ)」、オブジェクトの中心座標における「回転角度213」で構成されている欠陥修正手法である。Zapオブジェクト201と同様、主に配線の断線に用いられる。図11Bに示すように、ZapLineオブジェクト210では、加工サイズ211での繰り返し処理が行われる。
◆ZapLineオブジェクト◆
・開始座標:(StartPosX, StartPosY)
・終了座標:(EndPosX, EndPosY)
・加工サイズ:SlitSizeX 、SlitSizeY
・回転角度: SlitAngle
・処理範囲矩形の中心座標(Xct,Yct):Xct=(StartPosX+ EndPosX)/2
Yct=(StartPosY+ EndtPosY)/2
・StartPosからEndPosの距離:
dist=√ ((StartPosX-EndPosX) 2+(StartPosY-EndPosY)2)
・処理が行われる加工範囲矩形の開始座標(Xst,Yst):Xst=Xct−SlitSizeX/2
Yst=Yct -(dist+SlitSizeY)/2
・処理が行われる加工範囲矩形の終了座標(Xed,Yed):Xed=Xct +SlitSizeX/2
Yed=Yct+(dist+SlitSizeY)/2
矩形の中心座標、開始座標、終了座標をそれぞれ(Xct,Yct)、(Xst,Yst)、(Xed,Yed)としたとき、中心座標(Xct,Yct)が反時計回りにθ回転したときの加工範囲矩形内の任意の点(X,Y)の移動後の座標(RX,RY)は
・RX = (X- Xct) * cos(θ) - (Y-Yct) * sin(θ) + Xct
・RY = (X- Xct) * sin(θ) + (Y-Yct) * cos(θ) + Yct
で求められる。
第1に、破線221である。破線221は、Zapオブジェクトの加工幅SlitSizeX(又は加工高さSlitSizeY)が0μmで登録されていて、実際にはテンプレートに描画されないもしくは非常に細く描画されるZapオブジェクトが存在することを示している。このようなZapオブジェクトは、テンプレートの登録時に目視チェックでは判定できず、登録ミスを見落とす可能性がある。そして、実際の欠陥修正時の動作において、0μmを加工サイズに設定したことで欠陥修正装置が不具合を起こしたり、レーザ光を照射可能な最小加工サイズで照射するなどの予期せぬ加工を行ったりする可能性がある。また、0μmではなくても最小加工サイズよりも小さいサイズでZapオブジェクトに登録されていると、実際の加工は最小加工サイズで処理されるため、予期せぬ領域にレーザ光を照射してしまうことになる。少なくともこの破線221の位置にレーザヘッドが移動してしまう。
このように、最大加工サイズよりも大きいZapオブジェクトが検出されたときZapLineオブジェクトに切り替えることにより、最大加工サイズを超えて登録されている領域すべてに対する加工が可能になる。
Zapオブジェクトの中心座標StartPosXYを(Xct,Yct)、加工サイズ(SlitSizeX、SlitSizeY)を(ZapSizeX、ZapSizeY)とする。また、ZapLineオブジェクトの加工サイズ(SlitSizeX、SlitSizeY)を(ZapLineSizeX、ZapLineSizeY)とする。このとき、ZapLineオブジェクトの開始座標(StartPosX, StartPosY)と終了座標(EndPosX, EndPosY)は、以下のように表される。
・開始座標(StartPosX, StartPosY):StartPosX=Xct−ZapSizeX/2+ZapLineSizeX/2
StartPosY=Yct -ZapSizeY/2+ZapLineSizeY/2
・終了座標(EndPosX, EndPosY): EndPosX =Xct + ZapSizeX/2-ZapLineSizeX/2
EndPosY=Yct+ZapSizeY/2-ZapLineSizeY/2
Zapオブジェクトの加工サイズをそのまま引き継いで、加工可能な範囲から外れるものに関して加工可能なサイズの最大サイズ又は最小サイズに修正する、あるいは加工サイズを任意の値で固定するなどの手法が上げられる。通常はZapオブジェクトの加工サイズSlitSizeXが加工範囲内であればそのままの値をZapLineオブジェクトの加工サイズSlitSizeXに設定する。また、加工領域が可変となるZapLineオブジェクトの加工サイズSlitSizeYに関しては最適なサイズを任意で設定する、あるいはSlitSizeX/2の値で設定する等の処理を行う。
・高さ方向サイズSplitLen = (SlitSizeY + (SplitNum - 1) * overlap) /SplitNum
故に、SplitLen < ZapHMaxを満たす最小のSplitNumが分割可能な最小の処理回数となる。
SplitLen = (80 + (SplitNum - 1) *2) /SplitNum
= (80 + (3 - 1) * 2) / 3
= 28μm
というように求められる。
・分割前のスリットサイズ:SlitSizeX、SlitSizeY
・分割前のオブジェクトの中心座標:(StartPosX, StartPosY)
・分割後のZapオブジェクトの新しいスリットサイズ:
NewSlitX = SlitSizeX、NewSlitY = SplitLen
としたとき、
分割前のZapオブジェクト230の分割方向の最小値となる座標Xmin、Yminは
・Xmin = StartPosX
・Ymin = StartPosY - SlitSizeY/ 2
Zapオブジェクト230の分割方向の最大値となる座標Xmax、Ymaxは
・Xmax = StartPosX
・Ymax = StartPosY + SlitSizeY/ 2
である。
・StartPos1X = Xmin
・StartPos1Y = Ymin + (SplitLen / 2.0)
である。
さらに回転角度rを考慮すると、
・Rad1X = StartPos1X - StartPosX
・Rad1Y = StartPos1Y - StartPosY
・StartPos1X = Rad1X * cos(r) - Rad1Y * sin(r) + StartPosX
・StartPos1Y = Rad1X * sin(r) + Rad1Y * cos(r) + StartPosY
となる。
・StartPos2X = Xmin
・StartPos2Y = StartPos1Y + SplitLen - overlap + SplitLen/2
である。
さらに回転角度rを考慮すると、
・Rad2X = StartPos2X - StartPosX
・Rad2Y = StartPos2Y - StartPosY
・StartPos2X = Rad2X * cos(r) - Rad2Y * sin(r) + StartPosX
・StartPos2Y = Rad2X * sin(r) + Rad2Y * cos(r) + StartPosY
となる。
・StartPos3X = Xmin
・StartPos3Y = StartPos2Y + SplitLen - overlap + SplitLen/2
もしくは
・StartPos3Y = Ymax - (SplitLen / 2.0)
である。
さらに回転角度rを考慮すると、
・Rad3X = StartPos3X - StartPosX
・Rad3Y = StartPos3Y - StartPosY
・StartPos3X = Rad3X * cos(r) - Rad3Y * sin(r) + StartPosX
・StartPos3Y = Rad3X * sin(r) + Rad3Y * cos(r) + StartPosY
となる。
同様に、ZapオブジェクトのX方向の加工サイズが、欠陥修正装置の処理可能な幅さ方向のサイズよりも大きい場合は、X方向の座標に対して同様の分割を行えばよい。
図17は、CVDオブジェクトの例を示す図である。
CVDオブジェクトは、CVDレーザ法により製膜を行う欠陥修正手法(オブジェクト)であり、“コンタクトホール生成部”と“製膜部”に分けられる。図17のCVDオブジェクトでは、まずコンタクトホール生成部240c1,240c2により基板上部を覆う薄膜を除去するために2箇所(コンタクトホール生成座標1、2)のコンタクトホールを生成する。そして、製膜部240により生成した2つのコンタクトホールの座標を開始点241と終了点242として製膜を行い繋ぐといった工程を想定している。回転角度243は、製膜開始座標を中心とした回転角度を表示するものである。
◆CVDオブジェクト◆
−コンタクトホール生成部−
・コンタクトホール生成座標1:(ContactPos1X, ContactPos1Y)
・コンタクトホール生成座標2:(ContactPos2X, ContactPos2Y)
・コンタクトホールサイズ:ContactSizeX 、ContactSizeY
−製膜部−
・製膜開始座標:(CVDStartX, CVDStartY)
・製膜終了座標:(CVDEndX, CVDEndY)
・処理サイズ:CVDSizeX 、CVDSizeY
・製膜開始座標を中心とした回転角度:SlitAngle
・ContactPos1X = CVDStartX
・ContactPos1Y = CVDStartY
・ContactPos2X = CVDEndX
・ContactPos2Y = CVDEndY
である。
図19AのCVDオブジェクトは、コンタクトホール生成部270c1,270c2及び鉤状の製膜部270からなる。そして、製膜の開始点271、終了点273、中継地点272、回転角度274が設定されて矩形のレーザ光非照射領域270Xを迂回している。
図19BのCVDオブジェクトは、コンタクトホール生成部280c1,280c2及びコの字状の製膜部280からなる。そして、製膜の開始点281、終了点284、2つの中継地点282,283、回転角度285が設定されて、矩形のレーザ光非照射領域280Xを迂回している。
1番目の通過地点の座標:(CVDTurn1X, CVDTurn1Y)
:
:
N番目の通過地点の座標:(CVDTurnNX, CVDTurnNY)
図21の例では、画像70左側に配置されたCVDオブジェクト(コンタクトホール生成部300c1,300c2、製膜部300)が適切な加工サイズよりも小さい。このようなCVDオブジェクトの場合、薄膜の除去や製膜に十分なレーザ光の照射が行われず、コンタクトホールの生成がなされない、配線が細いために配線抵抗が大きくなって導通できていない、などの不具合が起こる。
また、画像70中央のCVDオブジェクト(コンタクトホール生成部305c1,305c2、製膜部305)が適切な加工サイズを越えている。このようなCVDオブジェクトの場合、異なるレイヤ又は回路上の予期せぬ場所に不適切なレーザ光の照射が行われ、その結果、回路や他の欠陥修正に影響を与えてしまう。この例では、例えば隣のサブエリアの電位供給配線43B等に対し、薄膜除去、製膜を行ってしまう、あるいは電位供給配線43GのZapオブジェクト303,304により断線した部分に製膜を行い再度導通させてしまう、などの不具合が発生する。
図23AのCVDオブジェクト(コンタクトホール生成部300Ac1,300Ac2、製膜部300A)は、図22AのCVDオブジェクトの加工サイズを、欠陥修正装置が最適とするサイズとなるよう大きなサイズへ変換されている。また、図23BのCVDオブジェクト(コンタクトホール生成部305Ac1,305Ac2、製膜部305A)は、図22BのCVDオブジェクトの加工サイズを、欠陥修正装置が最適とするサイズとなるよう小さなサイズへ変換されている。
・最適とする高さ方向のコンタクトホール生成サイズ →ContactSizeY
・最適とする幅方向のコンタクトホール生成サイズ →ContactSizeX
・最適とする高さ方向のCVD加工サイズ →CVDSizeY
・最適とする幅方向のCVD加工サイズ →CVDSizeX
画像70左側のCVDオブジェクト(コンタクトホール生成部300Ac1,300Ac2、製膜部300A)が最適な加工サイズになったため、欠陥修正が適切に行われるようになる。また画像70中央のCVDオブジェクト(コンタクトホール生成部305Ac1,305Ac2、製膜部305A)も最適な加工サイズになったため、他の箇所の回路や欠陥修正への影響がなくなる。Zapオブジェクト303,304により断線した部分にも影響はない。
ところで、オブジェクトを最適化したためにかえって不具合を発生させる場合もある。以下、CVDオブジェクトを最適な加工サイズに修正したために不具合が起こってしまう例を説明する。
図25Aの例では、製膜部310と製膜部313の領域を一部重ねて導通させている。一方、図25Bの例では、加工サイズを小さくしたことにより、導通していた部分が離れてしまっている。これは、欠陥修正装置の最適な加工サイズがテンプレートのCVD幅よりも狭いため、最適な加工サイズに変更してみると重なっていた領域が離れてしまうためである。
[回転していない例]
図26A,BはCVDオブジェクトの加工領域の算出方法を示す図であり、AはCVDオブジェクトが回転していない場合、BはCVDオブジェクトが回転している場合を示している。
まずテンプレートに登録されているCVDオブジェクトの加工領域を算出する。通過座標を持たない場合は図26AのようにしてCVDオブジェクトの加工領域(矩形)の算出が可能である。図26AのCVDオブジェクトはコンタクトホール生成部320c1,320c2、製膜部320からなる。
・Xct=(CVDStartX + CVDEndX)/2
・Yct=(CVDStartY + CVDEndY)/2
となる。
また、開始点321(CVDStartX, CVDStartY)から終了点323(CVDEndX, CVDEndY)の距離をdistとしたとき、
・dist=√ ((CVDStartX-CVDEndX) 2 + (CVDStartY-CVDEndY) 2)
である。
また、矩形の4つの頂点をそれぞれ320t1(Xst,Yst)、320t2(Xed,Yst)、320t3(Xed,Yed)、320t4(Xst,Yed)とすると、開始座標(Xst,Yst)及び終了座標(Xst,Yed)は
Xst=Xct - CVDSizeX/2、Yst=Yct - (dist + CVDSizeY)/2
Xed=Xct + CVDSizeX/2、Yed=Yst + (dist + CVDSizeY)/2
と表すことができる。
図26Bにおいて、CVDオブジェクト(製膜部320)が回転しているときは、中心点322の座標(Xct、Yct)と開始点321Rの座標(CVDStartX, CVDStartY)、終了点323Rの座標(CVDEndX, CVDEndY)、回転角度(SlitAngle)から、中心点322を中心に回転角度(-SlitAngle)だけ逆回転させたときの開始点321の座標(CVDStartX, CVDStartY)と終了点323の座標(CVDEndX, CVDEndY)を求めることによって、回転が0°のときの製膜部320の矩形座標が算出できる。その後、開始座標、終了座標を元の座標値に再度変換するときに、図26Aで取得した矩形の四つの頂点320t1〜320t4までの座標に対しても同様の座標変換を行う。
・RX = (X- Xct) * cos(θ) - (Y-Yct) * sin(θ) + Xct
・RY = (X- Xct) * sin(θ) + (Y-Yct) * cos(θ) + Yct
と表される。
CVDオブジェクトは通過地点を複数持つ場合があるので、そのようなCVDオブジェクトの加工領域を取得するときは、通過地点(迂回回数)をNとして、CVDオブジェクトの領域をN+1の矩形領域に分割する。
図27の例では、CVDオブジェクトは、コンタクトホール生成部340c1,340c2、製膜部340から構成されている。この製膜部340を、3つの矩形340−1,340−2,340−3に分割する。第1の矩形340−1は、開始点341から通過地点343までで中心点342を持つ。第2の矩形340−2は、通過地点343から通過地点345までで中心点344を持つ。第3の矩形340−3は、通過地点345から終了点347までで中心点346を持つ。
・Xct=(CVDStartX + CVDTurn1X)/2
・Yct=(CVDStartY + CVDTurn1Y)/2
となる。
また、通過地点343を第1の矩形340−1の終了点(CVDEndX, CVDEndY)としたとき、開始点341から終了点までの距離distは
・dist=√((CVDStartX-CVDTurn1X) 2+(CVDStartY - CVDTurn1Y) 2)
である。
・Xct=(CVDTurn1X + CVDTurn2X)/2
・Yct=(CVDTurn1Y + CVDTurn2Y)/2
となる。
また、通過地点345を第2の矩形340−2の終了点(CVDEndX, CVDEndY)としたとき、通過地点343から終了点までの距離distは
・dist=√ ((CVDTurn1X -CVDTurn2X) 2+( CVDTurn1Y -CVDTurn2X) 2)
である。
・Xct=(CVDTurn2X + CVDEndX)/2
・Yct=(CVDTurn2X + CVDEndY)/2
となる。
また、通過地点345から終了点347までの距離distは
・dist=√ ((CVDTurn2X -CVDEndX) 2+( CVDTurn2X -CVDEndY) 2)
である。
回転角度θは
・θ=Tan-1(Yct/Xct)
で求められ、図26Bと同様に(Xct,Yct)を中心にθで逆回転させて回転角度を0°にしたときの開始点のX,Y座標(CVDStart、CVDEnd)を取得する。そして、変換後の座標においてCVD加工領域(製膜部)となる矩形の4つの頂点を取得し、再度座標変換を行い、本来の開始点の座標(CVDStart、CVDEnd)を持つ加工領域の矩形を求める。
図28の例において、第1のCVDオブジェクトを構成するコの字状の製膜部340(オブジェクトA)を、図27に示したように3つの矩形340−1,340−2,340−3の領域に分割する。第1の矩形340−1は、開始点341から通過地点343までで中心点342を持つ。第2の矩形340−2は、通過地点343から通過地点345までで中心点344を持つ。第3の矩形340−3は、通過地点345から終了点347までで中心点346を持つ。この例では、第3の矩形340−3は、4つの頂点340t1(TopLeftA),340t2(TopRightA),340t3(BottomRightA),340t4(BottomLeftA)で形成されている。
・(TopLeftA.X < X)∧(TopRightA.X > X)∧(BottomLeftA.X < X)∧(BottomRightA.X > X)
∧(TopLeftA.Y < Y)∧(TopRightA.Y < Y)∧(BottomLeftA.Y > Y)∧(BottomRightA.Y > Y)
図29Aの例では、製膜部350(オブジェクトB)の第1の矩形350−1の頂点350t1(TopLeftB)及び頂点350t2(TopRightB)に一番近い通過ラインの開始点(もしくは終了点)である製膜部350の開始点351(CVDStart、CVDEnd)は、製膜部340(オブジェクトA)の通過地点345と終了点357を結ぶ直線(通過ライン)に交わっていない。それゆえ、テンプレートのCVDの処理サイズを最適化するにあたり、最適化後のCVDの処理幅が元のCVDの処理幅よりも小さくなる場合に図25Bのような不具合が起こる。
図31Aは最適化前の2つのCVDオブジェクトの例であり、図31Bは最適化後の2つのCVDオブジェクトの例である。図31Aの例では、2つの製膜部360と製膜部370が独立して離れた位置に配置されている。一方、図31Bの例では、欠陥修正装置の最適な加工サイズがテンプレートのCVDオブジェクトの加工幅よりも広いため、加工サイズを変更して加工幅を大きくしたことにより、製膜部360Aと製膜部370Aが重なって配線がショートしている。
まずステップS1において、制御部101のテンプレート入出力部151が欠陥の種類や形状等に基づいて修正手法データベース125からテンプレートを取得する。また、当該テンプレート内での実行順が先頭のオブジェクトの情報(ヘッダ情報等)を取得する。この処理が終了後、ステップS2へ進む。
次に、テンプレート内のオブジェクトの実行順の最適化について説明する。
図33は、テンプレート内のオブジェクトの実行順の例を示したものである。図33において、括弧内の数字は欠陥修正の実行順を示している。以下、オブジェクトの実行順とその詳細を示す。
(1)Zapオブジェクト401
オブジェクトサイズ 2.12×12.7μm
(2)(3)CVDオブジェクト用コンタクトホール生成部402,403
コンタクトホール生成部サイズ 2.12×2.12μm
(4)CVDオブジェクト用製膜部404
開始点(CVDStart)から終了点(CVDEnd)までのCVD通過ライン長さ 76.18μm
(5)Zapオブジェクト405
オブジェクトサイズ 3.12×14.82μm
(6)(7)CVDオブジェクト用コンタクトホール生成部406,407
コンタクトサイズ 4.23×4.23μm
(8)CVDオブジェクト用製膜部408
開始点(CVDStart)から終了点(CVDEnd)までのCVD通過ライン長さ 78.31μm
(9)Zapオブジェクト409
オブジェクトサイズ 2.12×12.7μm、回転角度 2°
(10)Zapオブジェクト410
オブジェクトサイズ 2.12×12.7μm
※なおZapオブジェクト410(破線部)は、僅かに傾いているが、画面上では水平に見えるため見過ごされる可能性が高い。実際には傾きにより余計に加工時間がかかる。
−オブジェクトの実行順とその詳細−
1(A)オブジェクトの切り替え、実行準備(Zap) : 5sec
2(B)オブジェクトの切り替え、実行準備(CVD) : 15sec
3(C)Zap(CVDコンタクトホール)のスリットサイズ設定 : 2sec
4(D)CVDのスリットサイズ設定 : 2sec
5(E)Zap(CVDコンタクトホール)1回当たりのショット : 200msec
6(F)CVDによる製膜処理 : 5μm/sec
(1)の処理時間[(A)→(C)→(E)] = 5+2+0.2 = 7.2sec
(2)の処理時間[(C)→(E)] = 2+0.2 = 2.2sec
(3)の処理時間[(E)] = 0.2 sec
(4)の処理時間[(2)→(4)→(6)] = 15+2+15.236 = 32.236sec
(5)の処理時間[(1)→(3)→(5)] = 5+2+0.2 = 7.2sec
(6)の処理時間[(3)→(5)] = 2+0.2 = 2.2 sec
(7)の処理時間[(5)] = 0.2 sec
(8)の処理時間[(2)→(4)→(6)] = 15+2+15.662 = 32.662sec
(9)の処理時間[(1)→(3)→(5)] = 5+2+0.2 = 7.2sec
(9)の処理時間[(3)→(5)]=2+0.2 = 2.2sec
となり、合計したタクトは93.498secとなる。
(1)の処理時間[(A)→(C)→(5)] = 7.2sec
(2)の処理時間[(C)→(E)] = 2.2sec
(3)の処理時間[(C)→(E)] = 2.2sec
(4)の処理時間[(C)→(E)] = 2.2sec
(5)の処理時間[(C)→(E)] = 2.2sec
(6)の処理時間[(E)] = 0.2 sec
(7)の処理時間[(B)→(D)→(F)] = 32.236sec
(8)の処理時間[(A)→(C)→(E)] =7.2sec
(9)の処理時間[(E)] = 0.2 sec
(10)の処理時間[(B)→(D)→(F)] = 32.662sec
総処理時間は、88.298secである。
(1)の処理時間[(A)→(C)→(E)] = 7.2sec
(2)の処理時間[(E)] = 0.2sec
(3)の処理時間[(C)→(E)] = 2.2sec
(4)の処理時間[(C)→(E)] = 2.2sec
(5)の処理時間[(C)→(E)] = 2.2sec
(6)の処理時間[(E)] = 0.2 sec
(7)の処理時間[(E)] = 0.2 sec
(8)の処理時間[(E)] = 0.2 sec
(9)の処理時間[(B)]→(D)→(F)] = 32.236sec
(10)の処理時間[(F)] = 15.662sec
総処理時間は、62.498secである。
図33で登録されているテンプレートの中におけるZapオブジェクトは多少の誤差はあるが、処理サイズの数値は非常に近いものである。図35で最適化したテンプレートにおいて、Zapオブジェクト401(1)と409(2)は同じサイズと角度の処理のため、スリットサイズの設定は一度で済む。Zapオブジェクト410(3)に関しては角度のみ異なるが、2°の角度が誤差とできるのであれば、回転角度をZapオブジェクト401(1)及び409(2)と同じに修正することで、Zapオブジェクト410(3)でもスリットサイズの設定をしないでも処理が可能になる。また、矩形の短径方向のスリットサイズをCVDと同様にすべて同じサイズにそろえることで、修正可能な最小サイズだけの修正ではなく、それ以外のZapオブジェクトも同じ処理サイズにそろえることができ、それによってスリットサイズの設定回数が減少する。
−変換前のZapオブジェクトの詳細−
(1)オブジェクトサイズ 2.12×12.7μm
(2)オブジェクトサイズ 2.12×12.7μm
(3)オブジェクトサイズ 2.12×12.7μm 回転角度 2°
(4)オブジェクトサイズ 3.12×14.82μm
4つのオブジェクトの処理時間は、11.8secである。
−変換後のZapオブジェクトの詳細−
・すべてのZapオブジェクトの処理サイズ
→オブジェクトサイズ 3×14.82μm
4つのオブジェクトの処理時間は、7.8secである。
図36の例では、図35の例からさらに4secの短縮が実現できる。
・Zap → コンタクトホール →CVD製膜 ○
・コンタクトホール → Zap →CVD製膜 ○
・コンタクトホール → CVD製膜 →Zap ○
・CVD製膜 → コンタクトホール →Zap ×
図38Aにおいて、まず基板にコンタクトホール431,432を形成する。次に、CVD製膜を行い膜433を形成する。さらに膜433の左右をZapオブジェクト434Z,435Zによりザッピングして幅を整えて、コンタクトホール431,432を有する膜433Aを得る。例えば近傍に配線があり、その配線と拒理を保ちたいというような場合には、上記順序で処理を行う必要がある。
まずステップS31において、制御部101のテンプレート入出力部151が欠陥の種類や形状等に基づいて修正手法データベース125からテンプレートを取得する。この処理が終了後、ステップS32へ進む。
(1)Zapオブジェクト、ZapLineオブジェクトの短径を指定した値に修正する。
(2)CVDオブジェクトのコンタクトホールのサイズを指定した値に修正する。
(3)CVDオブジェクトの処理サイズを指定した値に修正する。
(4)複数のCVDオブジェクトの連結、導通させている箇所を検索し、CVD通過ラインの交点を修正する。
(5)Zapオブジェクト、ZapLineオブジェクトを特定の範囲内に設定されている長径、短径、角度の値を指定した値に修正する。
(6)Zapオブジェクト、ZapLineオブジェクト内で、加工サイズの幅と高さが入れ替わっているオブジェクトを検出し、回転角度がそれぞれ±90°の関係を満たす場合に片方の回転角度と加工サイズをもう片方の設定値に変換する。
Claims (10)
- 繰り返しパターンが形成された多層基板を検査し、前記検査によって検出された前記繰り返しパターン内の欠陥を修正する欠陥修正装置において、
前記検査を行って、前記繰り返しパターン内の欠陥の位置情報および前記欠陥の特徴情報を抽出する欠陥検出部と、
複数の欠陥修正手法が登録されたデータベースと、
前記多層基板の欠陥を指定された欠陥修正手法により修正する欠陥修正部と、
前記欠陥検出部で検出された欠陥に対応する欠陥修正手法を前記データベースから読み出し、前記読み出した欠陥修正手法に含まれる複数のオブジェクトのサイズを、当該欠陥修正装置が処理可能なサイズに修正した後、前記欠陥修正手法に含まれる前記複数のオブジェクトの修正実行順を、同一の欠陥修正処理が連続して処理される実行順であり、かつ、一つの欠陥修正処理において同一のサイズのオブジェクトが連続して処理される実行順に並び替え、前記複数のオブジェクトのサイズの修正及び前記複数のオブジェクトの修正実行順の並び替えが行われた前記欠陥修正手法を、新たな欠陥修正手法として前記データベースに登録するとともに、前記新たな欠陥修正手法を利用して前記欠陥修正部を制御する制御部と、を備える
欠陥修正装置。 - 前記制御部は、前記欠陥修正手法のオブジェクトのサイズが、前記欠陥修正装置の処理可能な加工サイズを満たさない場合、前記加工サイズを満たす範囲に前記オブジェクトのサイズを修正する
請求項1に記載の欠陥修正装置。 - 前記欠陥修正手法のオブジェクトのサイズが当該欠陥修正装置の処理可能な最大の加工サイズより大きい場合、前記制御部は、
前記オブジェクトのサイズを特定の大きさに修正して前記最大の加工サイズより小さくする、又は前記オブジェクトのサイズを複数の領域に等分割して前記一つの領域を前記最大の加工サイズより小さくする、あるいは単位サイズの処理を繰り返して前記最大の加工サイズの修正を行う、のいずれかを実行する
請求項2に記載の欠陥修正装置。 - 前記欠陥修正手法のオブジェクトのサイズが当該欠陥修正装置の処理可能な最小の加工サイズより小さい場合、前記制御部は、前記オブジェクトのサイズを前記欠陥修正装置の処理可能なサイズに修正する
請求項2に記載の欠陥修正装置。 - 前記制御部は、前記オブジェクトを等分割した複数の領域同士を一定のオーバーラップ量で重ね合わせる
請求項3に記載の欠陥修正装置。 - 前記制御部は、前記欠陥修正手法のオブジェクトのサイズが当該欠陥修正装置の処理可能な最大の加工サイズより大きい場合に、前記最大の加工サイズと前記修正後のオブジェクトのサイズを表示部に表示させ、
また、前記欠陥修正手法のオブジェクトのサイズが当該欠陥修正装置の処理可能な最小の加工サイズより小さい場合に、前記欠陥修正装置の処理可能なサイズに修正したオブジェクトを前記表示部に表示させる
請求項3又は4に記載の欠陥修正装置。 - 前記欠陥修正手法の前記複数のオブジェクトの適切なサイズ及び修正実行順を、入力装置からの操作により任意に設定できる
請求項1又は3に記載の欠陥修正装置。 - 前記制御部は、前記欠陥修正手法のオブジェクトが前記欠陥修正装置の処理可能な加工サイズではないCVDオブジェクトである場合、前記CVDオブジェクトを構成するコンタクトホール生成部及び製膜部の各サイズを前記欠陥修正装置に対して最適化する
請求項2に記載の欠陥修正装置。 - 前記制御部は、前記データベースから読み出した欠陥修正手法に含まれるオブジェクトのサイズを、前記多層基板の層(レイヤ)構造と照合し、前記オブジェクトが適切か否かを判定する
請求項2に記載の欠陥修正装置。 - 繰り返しパターンが形成された多層基板を検査し、前記検査によって検出された前記繰り返しパターン内の欠陥を修正する欠陥修正装置において行われる欠陥修正方法であって、
前記検査を行って、前記繰り返しパターン内の位置情報および前記欠陥の特徴情報を抽出する第1のステップと、
前記第1のステップで検出された欠陥に対応する欠陥修正手法を、複数の欠陥修正手法が登録されたデータベースから読み出す第2のステップと、
前記第2のステップで読み出した欠陥修正手法に含まれる複数のオブジェクトのサイズを、当該欠陥修正装置が処理可能なサイズに修正した後、前記欠陥修正手法に含まれる前記複数のオブジェクトの修正実行順を、同一の欠陥修正処理が連続して処理される実行順であり、かつ、一つの欠陥修正処理において同一のサイズのオブジェクトが連続して処理される実行順に並び替え、前記複数のオブジェクトのサイズの修正及び前記複数のオブジェクトの修正実行順の並び替えが行われた前記欠陥修正手法を、新たな欠陥修正手法として前記データベースに登録する第3のステップと、
前記新たな欠陥修正手法を利用して前記欠陥の修正を実行する欠陥修正部を制御する第4のステップと、を含む
欠陥修正方法。
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