JP5640328B2 - 欠陥修正装置及び欠陥修正方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ディスプレイ装置の製造工程で行われる欠陥修正の技術に関する。特にフラットパネルディスプレイ(FPD;Flat Panel Display)のTFT(Thin Film Transistor)基板等の基板上に形成されたデバイスパターンや配線パターンにおける欠陥を修正するのに好適な欠陥修正装置及び欠陥修正方法に関する。
現在、ディスプレイ装置として、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイや液晶ディスプレイなどの所謂フラットパネルディスプレイが普及している。これらのディスプレイ装置は、薄膜トランジスタ(TFT)やキャパシタなどの素子、及びこれらの素子に電気的に連結された複数の配線(例えば信号配線や電位供給配線)などの様々な導電部材を含む配線基板によって構成される。
このディスプレイ装置を構成する配線基板の量産においては、例えば異物の存在によって、本来互いに離れて設けられる配線や素子が電気的に連結された短絡や、本来連続的に設けられる配線や素子が内部で互いに分離された断線などの、所謂欠陥が生じることがある。量産時の欠陥の発生は、ディスプレイ装置が大型化するにつれ、その駆動用の配線基板となるTFT基板に生じる欠陥箇所が増加して歩留まりの低下を招くため、欠陥箇所を修正(リペア)する欠陥修正工程が必須となっている。
このような短絡や断線などの欠陥に対する修正手法としては、例えばレーザ光照射による短絡箇所の切断を行う手法(レーザリペア)の他、レーザCVD(Chemical Vapor Deposition;化学気相成長)法による断線箇所の結線などが挙げられる。
例えば、欠陥の座標と基板のCIM(Computer Integrated Manufacturing)情報に基づいて、欠陥修正手法を照合・選択し、自動でこれらの欠陥の修正を行う欠陥修正方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、本出願人より、基板上の単位画素(配線部)を複数の領域に区分し、領域ごとに適切な修正手法を選択して欠陥を修正する欠陥修正方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−221974号公報 特開2008−159930号公報
ところで、特許文献1に記載のように、単純に欠陥画像(被検査画像)と基準パターン画像(参照画像)との差画像を欠陥範囲として修正を行った場合、その欠陥の位置や種類、基板の欠陥が存在する箇所の状態等を把握していないと修正に失敗する可能性がある。なぜならば欠陥修正手法の選定や欠陥に照射するレーザ光のパルス周期、レーザパワー、レーザ光のスポット形状や発振時間等の各パラメータの選定を作業員のスキルや経験に頼っており、それによってその選定結果が異なってくるからである。
ディスプレイ用のTFT基板などの場合には、各画素に対応する配線部内に、信号配線や走査配線のみならず複数の電位供給配線が存在するため、画素内の配線密度の増大化や画素構造の複雑化が著しい。
例えば、同一の配線に接して生じている欠陥や、配線部内で略同位置に生じている欠陥等の修正においても、周囲に位置している部材の種類や有無に応じてそれぞれ異なる欠陥修正手法を選定することが必要となる。また、例えば、レーザ光照射による短絡箇所の切断を検討する場合、熱拡散によって周囲の薄膜トランジスタ(TFT)等に変質が生じることを回避する必要がある。
特に、有機ELディスプレイのように配線部(画素)を構成する配線の種類や配置が複雑な場合とか、配線の両端に電源が接続されている電位供給配線などの両側駆動の配線が他の片側駆動配線と混在して配線部を構成している場合などが該当する。このような場合には、欠陥に対する修正手法の選択肢が極端に増大し、これに伴って適切な修正手法を選びとることも困難となる。
このようにフラットパネルディスプレイのパネル製造においては、欠陥の発生態様とこれに対する修正手法(修正手順)の選択肢が著しく増加している。1つの欠陥の修正を行うために複数箇所にレーザ光照射を行う必要性が生じると、レーザ光照射条件(レーザ加工パラメータ)の設定に手間と時間がかかり作業効率が低下する。
しかして、パネル製造ラインの欠陥修正工程では、熟練のオペレータがその場で欠陥を確認して欠陥修正手法を決定し、レーザリペア等の欠陥修正作業を行うため、タクトタイムがかかりすぎたりする。そのため、欠陥修正工程の作業速度がライン全体の量産速度に追いついていないという問題が生じる。多くのパネル製造工場では、複数台の欠陥修正装置(リペア機)を購入し、各欠陥修正装置を担当するオペレータを増員することで、この問題を回避している。
しかしながら、このような回避方法を採用した場合、欠陥修正装置や作業者数の著しい増加により、装置コストや作業者の工数費が膨らみ、利益が著しく低下するという深刻な問題が発生する。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、欠陥修正工程の作業効率を著しく向上させつつ、欠陥修正の品質を向上させることを目的とする。
本発明の一側面の情報処理装置は、繰り返しパターンが形成された多層基板を検査し、前記検査によって検出された前記繰り返しパターン内の欠陥を修正する欠陥修正装置であって、前記検査を行って、前記繰り返しパターン内の欠陥の位置情報および前記欠陥の特徴情報を抽出する欠陥検出部と、複数の欠陥修正手法が登録されたデータベースと、前記多層基板の欠陥を指定された欠陥修正手法により修正する欠陥修正部と、前記欠陥検出部で検出された欠陥に対応する欠陥修正手法を前記データベースから読み出し、読み出した欠陥修正手法に含まれる複数のオブジェクトのサイズを、当該欠陥修正装置が処理可能なサイズに修正した後、前記欠陥修正手法に含まれる前記複数のオブジェクトの修正実行順を、同一の欠陥修正処理が連続して処理される実行順であり、かつ、一つの欠陥修正処理において同一のサイズのオブジェクトが連続して処理される実行順に並び替え、前記複数のオブジェクトのサイズの修正及び前記複数のオブジェクトの修正実行順の並び替えが行われた前記欠陥修正手法を、新たな欠陥修正手法として前記データベースに登録するとともに、前記新たな欠陥修正手法を利用して前記欠陥修正部を制御する制御部と、を備える。
本発明の一側面の情報処理方法は、繰り返しパターンが形成された多層基板を検査し、前記検査によって検出された前記繰り返しパターン内の欠陥を修正する欠陥修正装置において行われる欠陥修正方法であって、前記検査を行って、前記繰り返しパターン内の欠陥の位置情報および前記欠陥の特徴情報を抽出する第1のステップと、前記第1のステップで検出された欠陥に対応する欠陥修正手法を、複数の欠陥修正手法が登録されたデータベースから読み出す第2のステップと、前記第2のステップ読み出した欠陥修正手法に含まれる複数のオブジェクトのサイズ当該欠陥修正装置が処理可能なサイズに修正した後、前記欠陥修正手法に含まれる前記複数のオブジェクトの修正実行順を、同一の欠陥修正処理が連続して処理される実行順であり、かつ、一つの欠陥修正処理において同一のサイズのオブジェクトが連続して処理される実行順に並び替え、前記複数のオブジェクトのサイズの修正及び前記複数のオブジェクトの修正実行順の並び替えが行われた前記欠陥修正手法を、新たな欠陥修正手法として前記データベースに登録する第3のステップと、前記新たな欠陥修正手法を利用して前記欠陥の修正を実行する欠陥修正部を制御する第4のステップと、を含む。
本発明の一側面においては、欠陥修正装置での例えば加工性能や基板の条件等に合わせた加工サイズと、修正実行順の最適化が行われる。それゆえ、欠陥修正処理過程での不具合が回避されるとともに、修正処理時間が短縮される。
本発明によれば、登録された繰り返しパターン内に構成される欠陥修正手法に対して、欠陥修正装置での加工性能や基板の条件等に合わせた加工サイズと、修正実行順の最適化が行われる。それゆえ、欠陥修正装置や基板固有の不具合が回避され品質の向上が図られるとともに、実行タクトの短縮化が可能となる。
検査対象とする基板の構成例を示す図である。 図1に示した基板内の繰り返しパターン区域を示す図である。 フラットパネルディスプレイの配線基板の製造工程を示すフローチャートである。 欠陥検査工程から欠陥修正工程までの具体的な流れを示した図である。 本発明の第1の実施の形態に係る欠陥修正装置の構成例を示す図である。 図5に示した制御部の内部構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る欠陥修正工程を示すフローチャートである。 配線パターン(配線部)の例を示す図である。 欠陥画像とテンプレートの例を示す図である。 Zapオブジェクトの例を示す図である。 図11AはZapLineオブジェクトの例を示す図であり、図11Bはレーザ光照射時の説明に供する図である。 Zapオブジェクト上の任意の座標の回転前後の位置関係を示す図である。 不適切な加工サイズのZapオブジェクトを配置したテンプレートにより生じる不具合を説明するための図である。 図13のZapオブジェクトの加工サイズを最適化したテンプレートの例を示す図である。 図13のZapオブジェクトがZapLineオブジェクトに切り替えられたテンプレートの例を示す図である。 図16Aは分割前のZapオブジェクトの例、図16Bは分割後のZapオブジェクトの例を示す図である。 CVDオブジェクトの例を示す図である。 図18AはコンタクトホールのないCVDオブジェクトの例、図18Bはコンタクトホールを一つだけ持つCVDオブジェクトの例を示す図である。 図19Aは通過地点が1箇所のCVDオブジェクトの例、図19Bは通過地点が2箇所のCVDオブジェクトの例を示す図である。 図20Aは製膜処理を要する配線パターンの例、図20BはCVDオブジェクトの組み合わせ例を示す図である。 不適切な加工サイズのCVDオブジェクトを配置したテンプレートにより生じる不具合を説明するための図である。 図22Aは最適な加工サイズより小さいCVDオブジェクトの例、図22Bは最適な加工サイズより大きいCVDオブジェクトの例を示す図である。 図23A,Bはそれぞれ、図22A,BのCVDオブジェクトの加工サイズを最適化したCVDオブジェクトの例を示す図である。 図21のCVDオブジェクトの加工サイズを最適化したテンプレートの例を示す図である。 図25Aは2つのCVDオブジェクトを組み合わせた例、図25Bは2つのCVDオブジェクトの加工サイズを最適化して生じる不具合の例を示す図である。 図26A,BはCVDオブジェクトの加工領域の算出方法を説明するための図であり、AはCVDオブジェクトが回転していない場合、BはCVDオブジェクトが回転している場合を示している。 CVDオブジェクトが通過地点を持つ場合の加工領域の算出方法を説明するための図である。 図25Aの2つのCVDオブジェクトについてそれぞれ加工領域を算出した場合の例を示す図である。 図29Aは図25Aの2つのCVDオブジェクトの通過ラインを示し、図29Bは図25Aの2つのCVDオブジェクトの通過ラインの一方を修正する例を示す図である。 図30Aは図25Aの2つのCVDオブジェクトの通過ラインの一方を修正した場合の例を示す図であり、図30Bは図30Aの通過ライン修正後の2つのCVDオブジェクトの加工サイズを変更した場合の例である。 図31Aは最適化前の2つのCVDオブジェクトの例であり、図31Bは最適化後の2つのCVDオブジェクトの例である。 本発明の第1の実施の形態に係るテンプレートのオブジェクトのサイズに対する最適化処理の例を示すフローチャートである。 テンプレートの例を示す図である。 図33のテンプレートの実行順を入れ替えたテンプレートを示す図である。 図34のテンプレートの実行順を、CVDサイズを最適化して再度入れ替えたテンプレートを示す図である。 図35のテンプレート内のZapオブジェクトの加工サイズを一定の数値へ変換した後のテンプレートを示す図である。 図37AはZapオブジェクトの例であり、図37Bは図37AのZapオブジェクトに対し長径と短径が入れ替わって角度が設定されているZapオブジェクトの例を示す図である。 CVDの加工順が指定される例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るテンプレートの実行順に対する最適化処理の例を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態の例について、添付図面を参照しながら説明する。説明は下記項目の順に行う。
1.第1の実施の形態(オブジェクトサイズ・テンプレート実行順の最適化の例)
<1.第1の実施の形態>
[概要]
本実施の形態では、目的とする配線基板がディスプレイ装置を構成する場合について、つまりTFT基板等からなる配線基板を構成する多数の配線部をディスプレイ装置の画素に対応して2次元マトリクス状に多数形成する場合について、説明を行う。
図1は、本発明において修正対象とするフラットパネルディスプレイの製造過程における基板の例を示すものである。図2は、図1に示した基板内の繰り返しパターン区域を示す図である。
この例では、共通の基板3に4台分のフラットパネルディスプレイの配線基板1が形成されている。配線基板1は、後述する繰り返しパターンを有するエリア(繰り返しパターン区域6、図2参照)、配線5を介して繰り返しパターンから外部へ接続する周辺回路4のエリア(周辺回路区域)、繰り返しパターン区域6と周辺回路区域の境となる最外周のエリア(最外周区域)に分けられる。繰り返しパターン区域6と最外周区域は、配線部2をフラットパネルディスプレイの画素に対応して2次元マトリクス状に形成したものである。繰り返しパターン区域6は、図2に示すように、配線部2が繰り返し形成された領域のうちの最外周区域を除いた部分である。
図3は、フラットパネルディスプレイの配線基板の製造工程、すなわち配線パターン形成工程から、欠陥検査工程を経て、欠陥修正工程までの流れを示している。
本実施の形態においては、まず、基板3上に、走査配線と、層間絶縁膜と、信号配線及び電位供給配線とを、目的とする配線部2の主要構成として積層形成することによって、配線部形成工程を実施する(ステップS1,S2,S3)。また、周辺回路4及び配線5を形成して、周辺回路4と最外周区域の配線部2を接続する。この周辺回路4と配線5の形成工程は、上記ステップS1〜S3における走査配線、層間絶縁膜、信号配線及び電位供給線を形成する工程の前後いずれでもよい。
続いて、配線部形成工程を経て流れてくる基板3に対し、多数の配線部2を光学的に観察して欠陥配線部2aを検出する光学式検査工程を実施する(ステップS4)。欠陥配線部2aを検出すると、基板3における当該欠陥配線部2aの位置情報が欠陥修正装置のコンピュータ(制御部)に送られる。この光学式検査工程においては、図1に示した欠陥配線部2aを含む画像(欠陥画像)から、欠陥配線部2aの存在のみならず、欠陥(パターン欠陥、異物など)及びその位置をはじめとする所謂パターン欠陥分類情報を特定する。その他、欠陥のサイズや種類(材料や状態など)等の特徴をも特定する。
また、光学式検査工程では発見できない、表面以外に生じた欠陥を電気式検査工程により検出する(ステップS5)。
そして、欠陥修正工程では、当該欠陥位置情報を読み込むことにより、欠陥修正装置のステージが制御されて欠陥位置に移動し、観察系で欠陥を確認し、レーザ光照射等により欠陥を修正する(ステップS6)。基板3の配線基板1に発生した欠陥は、それぞれのエリアで適切な修正方法は異なってくる。この工程が終了すると、TFT工程(配線基板の製造工程)が完了する。
本発明では、過去の修正データを呼び出せることで修正工程を大幅に効率化できる。さらに、欠陥の位置や大きさ、種類に見合った適切な修正データが選択されることで欠陥の修正工程の自動化が可能となる。
図4は、図3に示した欠陥検査工程から欠陥修正工程までの具体的な流れを示したものである。
配線部形成工程を経た基板3を、光学式検査機11に移動し(第1工程)、光学式検査を実施して欠陥の特定を行い、検査結果21を欠陥情報管理システム12に出力する(第2工程)。また、基板3を電気式検査機13に移動し(第3工程)、電気式検査を実施して欠陥の特定を行い、検査結果22を欠陥情報管理システム12に出力する(第4工程)。欠陥情報管理システム12は、いずれかもしくは両方の欠陥情報を関連付けた欠陥情報を生成し(第5工程)、欠陥情報ファイル24としてメモリに記録する。一方、電気式検査機13からリペア機14へ基板3が移動する(第6工程)とともに、リペア機14は欠陥情報ファイル24を欠陥情報管理システム12から受け取る。
リペア機14は、欠陥情報ファイル24の内容に基づいて自動的に適切なリペア手法(欠陥修正手法:テンプレート)を選択してリペアを行い、リペア結果25(データファイル、リペア後の画像等)を再度欠陥情報管理システム12へ出力する(第7工程)。このとき、基板3とともに受け取る欠陥情報ファイル24には、基板の層構造の情報も含まれる。
その後必要であれば、基板3を電気式検査機13へ移動し(第8工程)、電気式検査でリペア後の欠陥の状態を再チェックし、必要であれば再度欠陥情報を欠陥情報管理システム12へ出力する(第9工程)。そして、欠陥情報を欠陥情報管理システム12経由でリペア機14に送るとともに、基板3をリペア機14に移動させ(第10工程)、再度リペアを行うことも可能である。
本発明では、予め登録されている過去の欠陥修正手法(欠陥修正手順)のデータファイル(テンプレート)を呼び出せるようにしたことで欠陥修正工程を大幅に効率化できる。さらに、欠陥の位置、サイズ、種類等を検出して、適切な修正データが選択されることで欠陥の修正工程の自動化が可能となるものである。
[欠陥修正装置の構成例]
図5に、配線基板に対して欠陥修正工程を実行する欠陥修正装置(リペア機14に相当)の一例の構成図を示す。
本実施の形態に係る欠陥修正装置100は、レーザ光照射により短絡箇所を切断する所謂レーザリペア装置の例であるが、レーザCVD法などの配線の結線処理を行える装置(例えば、特開2008−159930号公報の図5を参照)に適用することも可能である。この欠陥修正装置100は、対物レンズ108と基板3との間にレーザCVD法を実施できる加工装置を備えており、それについては同公開公報の図5,図6とその説明文に詳細な構成が記載されている。
欠陥修正装置100は、大きく制御部101、欠陥修正部102および欠陥検出部103から構成されている。
制御部101は、欠陥情報管理システム12と通信インタフェース(図示略)等を介して接続するとともに、ディスプレイ127およびキーボード等の入力装置128と接続している。制御部101は、予め欠陥検査装置130によって行われた欠陥検査の結果(欠陥情報)を、欠陥情報管理システム12を介して取得し、該欠陥情報に基づいて最適なテンプレートを選択する。そして、欠陥の修正を実施する欠陥修正部102および欠陥の詳細な観察を実施する欠陥検出部103を制御する。この制御部101には、MPU(Micro Processing Unit)やパーソナルコンピュータ等のコンピュータ(演算処理装置)が適用できる。
制御部101では、欠陥修正部102のステージ制御部107にコマンドを送り、基板3が搭載されたXYステージ105を動かし、欠陥箇所が存在する画素が対物レンズ108の真下になるように調整する。次にフォーカスステージ110を動かして対物レンズ108と基板3の間隔を調整し、欠陥検出部103の撮像装置117で光学レンズ114gを透過した光の合焦点画像が撮像できるようにする。なお、ここではハーフミラー115a,115b、光学レンズ114a、及びランプ109による落射照明により、適切な明るさを持つ画像が得られるようにしている。撮像された欠陥箇所が含まれる画像(欠陥画像)は、欠陥画像メモリ118に一旦保存される。ここでいう画素は、図1に示した欠陥配線部2aに相当する。
次に、制御部101は、ステージ制御部107にコマンドを送ってXYステージ105を動かし、欠陥箇所の画素と全く同じ画素パターンとなる位置まで移動した位置が対物レンズ108の真下になるようにする。そして、欠陥の無い画像(参照画像)を撮像し、参照画像メモリ119に保存する。ここでいう画素は、図1に示した配線部2に相当する。
欠陥抽出部(欠陥検出部)120は、欠陥画像メモリ118に保存された欠陥画像と、参照画像メモリ119に保存された参照画像とを位置合わせした後に差画像を生成することで、欠陥部位の画像を抽出する。そして、抽出した欠陥部位の画像を詳細位置情報抽出部121及び特徴抽出部122に出力する。
詳細位置情報抽出部121は、抽出された欠陥の基板3上における正確な位置をXYステージ105の現在位置及び欠陥画像から算出し、その情報を修正方法生成部126に送る。
特徴抽出部122は、欠陥抽出部120で抽出された欠陥の形態及び種類等を特定するための情報である欠陥の色、大きさ、コントラスト、形状等の各種特徴情報を数値化して制御部101へ出力する。
そして制御部101は、詳細位置情報抽出部121及び特徴抽出部122から取得した詳細位置情報および特徴情報に基づいて、詳細を後述する欠陥修正情報(リペアレシピ情報)を修正手法データベース125から読み出す。この欠陥修正情報によって、欠陥修正部102の修正機構部104における各ユニットの動作が規定される。
具体的には、例えば詳細位置情報抽出部121からの詳細位置情報に基づいて、欠陥箇所が配線基板のどの位置および状態で存在し、かつ、どのようなレイヤ情報を含むかを判定し、欠陥位置に適した欠陥修正処理が実施されるような制御を実行する。
レイヤ情報は、多層基板を構成するレイヤ個別の情報である。レイヤ情報には、例えばレイヤの重なっている順番を示すレイヤID、レイヤ名、レイヤ内のラベルの数などの情報が含まれる。また、該当レイヤを構成する個別の領域(ラベル)の情報を示すものとしてラベル情報がある。ラベル情報には、該当レイヤ内のラベルを識別するためのラベルID、該当ラベルが含まれるレイヤを示すレイヤID、が含まれる。
さらに、制御部101は、詳細は後述するように、生成した欠陥修正情報に基づく修正手法(テンプレート)を、欠陥画像と重ね合わせてディスプレイ127に表示する。なお、制御部101は、状況に応じて位置や特徴等の欠陥情報に基づき欠陥修正情報のリペアオブジェクトの一部を補正することができる。また、一つの欠陥修正情報には複数の修正手法が含まれることもある。
作業員はディスプレイ127に表示された修正手法を見て問題があると判断すれば、例えばキーボートやマウス等の入力装置128(入力部)を操作して別の修正手法を選択することもできるし、修正手法(欠陥修正情報)の一部又は全部を変更することもできる。更に修正方法生成部126にて修正手法データベース125から複数の欠陥修正手法が読み出された場合、その複数の欠陥修正手法をディスプレイ127に表示して作業員に選択を促す。そして、作業員が入力装置128を操作することにより選択された欠陥修正手法に従い、欠陥修正を行う。
制御部101は、入力装置128から入力された操作信号を受信すると、欠陥修正手法の選択や変更の履歴を、修正手法データベース125に記録する。修正手法データベース125に蓄積された修正手法は、次回以降の欠陥修正に利用される。
欠陥修正手法が決定されると、制御部101はその欠陥修正手法に従って、修正機構制御部116にコマンドを送り、修正機構部104内の各ユニットを動作させ、欠陥の修正を行う。修正機構部104は、レーザ光源113から照射されたレーザビームを光学レンズ114b,114cにて補正した後に、可変スリット112を通過させることにより、照射サイズ、角度を変更できるようにしてある。
可変スリット112は、例えば、XY−θスリットと呼ばれるもので、長方形のX、Y方向の開口長と、回転角θが変更できるスリットであり、修正機構制御部116からの駆動信号により駆動できるものとする。
可変スリット112によって照射形状を整形されたレーザビームは、光学レンズ114dを通り、ガルバノミラー111a,111bで反射される。ガルバノミラー111a,111bは、2次元に角度可変なミラーであり、修正機構制御部116の制御に従って駆動することで、XYステージ105を動かさずに、対物レンズ108の視野範囲内でレーザビームの光軸、すなわち照射位置を調整することができる。
このような可変スリット112、ガルバノミラー111a,111bを備える欠陥修正装置100は、欠陥に対し十分な位置精度を持ってレーザビーム等を照射できるため、精度よくパターン欠陥の修正が可能となる。
そして、ガルバノミラー111a,111bで反射されたレーザビームは、各種光学レンズ114e,114fを透過し、ハーフミラー115aで反射した後に、対物レンズ108を介して、基板3に照射され、欠陥修正が行われる。
上記欠陥検査装置130は、欠陥を探索する方法として光学式検査機を使えるため、導通状態が正常であるパターン欠陥に対しての修正が可能となる。
制御部101についてさらに詳細に説明する。
図6は、制御部101の内部構成を示したブロック図である。制御部101は、テンプレート入出力部151、オブジェクト種類判定部152、加工サイズ修正部153、オブジェクト修正方法変更部154、オブジェクト通過ライン修正部155、実行順並び替え部156および記録部160を含むように構成される。記録部160は内部メモリであり、例えば半導体メモリ等の不揮発性の記憶装置が適用される。各処理部については後述する。
[欠陥修正工程]
欠陥修正装置100による欠陥修正工程について、上述した構成からなる欠陥修正システムの一連の動作を説明する。図7は、欠陥修正処理のメインルーチンを示すフローチャートである。
ステップS11:パラメータのセット
欠陥修正装置100にパラメータをセットする。すなわち、欠陥修正装置100に修正を行うための上述した基本情報を設定する。
パラメータは、具体的には、修正対象となる基板3内における配線部2の数と配置、パターンの数、配置、アライメントマーク位置等の上記基板3に関わる基礎情報である。また、自動で修正を行う対象となる欠陥の大きさや条件、基板3内において修正を行う数や優先する欠陥の特徴等の修正条件の設定情報、配線パターンの形状と修正手法のデータベース(データベースが複数の場合に適用)等である。当該欠陥修正装置100において固有に設定するこれらのパラメータをセットする。
ステップS12:基板3の搬入と入力情報のセット
外部から基板3を欠陥修正装置100に搬入し、その基板3の前プロセスの欠陥情報を入力する。搬入された基板3の情報、欠陥情報を欠陥修正装置100内にセットされているパラメータと照合し、修正対象となる基板3の基本情報を確定し、修正条件の初期設定(修正処理数のクリア等)を行う。
欠陥情報は、欠陥検査装置130において光学式検査で検出された欠陥の数と座標、もしくは電気式検査で検出された欠陥のピクセル情報(線欠陥、もしくは点欠陥であるかも含む)のいずれかである。あるいは、電気式検査で検出された欠陥と光学式検査で検出された欠陥を関連付けたものである。
ステップS13:欠陥情報のセット
上記基板3毎の欠陥情報の一覧より、リストの上位から順に修正を行うか、特定の欠陥をソート(例えば、線欠陥を優先する等)してまとめて修正を行うか、もしくは欠陥修正装置100のオペレータが任意の欠陥を選択するかのいずれかの方法で、欠陥情報を一つ入力する。
ステップS14:欠陥情報のチェック
入力された基板3の欠陥情報のリストから自動で修正を行うことができるかを確認する。すなわち、入力される欠陥情報だけでは自動で修正処理が不可能なときがあり、これの確認を行う。
例えば、滅点化処理を規定の数以上行っていないか、修正処理を規定の数以上行っていないか、既に修正処理を行っている欠陥であるか等、現在の基板3の修正条件にそぐわない場合に自動で修正できない可能性がある。また、入力された欠陥の座標が不確定である、パターンの外部等で修正は行わないと明確に定義してある場所である等の場合において、自動で修正できない可能性がある。このような条件の詳細は、例えば本出願人による特開2008−155263号公報の図4等に記載されている。
ステップS15:欠陥位置情報の取得
入力された欠陥情報が修正を行う欠陥であると判断されたら、欠陥の詳細な座標情報を取得する。具体的には、光学式検査結果の欠陥座標、若しくは電気式検査結果のピクセルの番号等から欠陥が実際に存在する箇所を算出する。なお、このステップS5について、図7には「サブピクセル座標取得」と記載している。
ステップS16:欠陥画像の撮影
欠陥の詳細な位置が算出されたら、XYステージ105を移動して、欠陥画像を撮影し、パターン内の詳細な欠陥情報を取得する。詳細は、特開2007−163892号公報や特開2008−159930号公報を参照されたい。なお、図7には「レビュー情報取得」と記載している。
ステップS17:欠陥修正手法の取得処理
欠陥画像から取得した欠陥の詳細情報と欠陥修正手法とを照らし合わせて、最適な欠陥修正手法を修正手法データベース125から索出し、欠陥の位置情報に合わせて出力する。詳細は、特開2007−163892号公報等を参照されたい。なお、図7には「リペア手法取得」と記載している。
ステップS18:欠陥修正手法の最適化
本発明の特徴とする処理であり、欠陥修正装置に応じて欠陥修正手法の加工サイズの適切な大きさへの調整、欠陥修正の実行順のソート(並び替え)を行う。その際の修正の実行結果は、記録部160または修正手法データベース125等に別途保存しておく。
ステップS19:修正実行処理
欠陥修正手法を実際の欠陥の位置にあわせて設定し、必要に応じて位置補正を行った後、修正を実行する。その際の修正の実行結果は、記録部160または修正手法データベース125等に別途保存しておく。なお、このステップS19について、図7には「リペア実行」と記載している。
ステップS20:修正判定処理
修正の実行が終了したら、欠陥画像を撮影した場所と同じ座標と倍率によって、修正後の画像を撮影、比較することにより、適切な修正が完了したかどうかの簡易判定を行う。
ステップS21:修正結果更新処理
修正の結果を更新する。更新内容は修正が適切に行われたかの判定、修正詳細内容、修正処理数、滅点化の修正処理数等である。修正結果の更新後、欠陥情報の一覧を再度確認し、未処理の欠陥の有無や修正の終了の判定を行い、次に別の欠陥情報を入力することによる修正処理を続行するか、若しくは修正を終了して基板3の搬出を行うかを決定する。このステップS21において、未処理の欠陥があると判定されたときには、ステップS12に戻る。
ステップS22:基板搬出、修正情報セット
入力された基板3に対してすべての欠陥が修正された、もしくは修正の終了条件を満たしたら、基板3を搬出して欠陥情報管理システム12に欠陥の修正情報を出力する。修正の終了条件とは、規定の数値以上の修正を実行した、規定の数値以上の滅点化修正を行った、あるいは特定の欠陥に対する修正が終了した等である。
ステップS23:パラメータ更新
上述した各処理内で新規に欠陥修正手法が登録された、もしくはレーザ光のパワーや修正を行う欠陥の条件を変更する等の必要があれば、セットしてある欠陥修正装置100の修正手法データベース125のパラメータ情報を更新して、次の基板3をセットする。
ここで、配線基板1の繰り返しパターン区域6に形成する配線部2(単位画素)の概略構成を、図8に示す。
配線部2は、単位画素を構成する各色の副画素、例えば三原色RGBに対応する3つの領域(以下、「サブエリア」ともいう。)2R,2G,2Bに区分されている。3つのサブエリア2R(2G,2B)は、異なるキャパシタ(容量素子)45R(45G,45B)を有している点で、互いに異なる構造になっている。本実施の形態においては、3つのサブエリア2R(2G,2B)の一部が互いに異なる形状(構造)になっているものを例として説明するが、それらのサブエリアが互いに同一の形状(構造)になっているものであってもよいことは勿論である。
各サブエリア2R(2G,2B)は、ほぼ同じ大きさに形成されている。配線基板1に設けられた走査配線41上に、層間絶縁膜(図示略)を介して信号配線42R(42G,42B)、電位供給配線43R(43G,43B)、グラウンド電極(図示略)が、当該走査配線41と直交する方向に延在して配置された構成である。信号配線42R(42G,42B)は、グラウンド電極に連結された図示しないキャパシタ45R(45G,45B)に対し、TFT素子44R(44G,44B)のゲートを介して対向する構成とされている。
なお、図8に示した配線部2の配線パターンは実際のものを模式的に表したに過ぎないので、実際の配線パターンと異なる点に留意する必要がある。
図8に示すような、繰り返しパターンを有する配線パターン(配線部2)において、画素内欠陥位置により、その修正パターンを複数に分けられるものとした場合、その条件によって適用される修正手法が異なってくることが考えられる。その場合、どの条件の欠陥に対して、どのような欠陥修正手法を用いるかの情報を、修正手法データベース125にテンプレートとして予め登録しておく。テンプレートとは、欠陥修正情報(リペアレシピ情報)すなわち欠陥修正手法をオブジェクト化(可視化)したものである。
そして、欠陥位置と繰り返しパターン(配線部2)の基準座標を入力することで、修正手法データベース125から最適な欠陥修正手法を検索し、欠陥画像に重ねあわせて適用する手法などが有効である。このようなテンプレートを用いた欠陥修正方法として、例えば特開2007−163892号公報に記載された技術が適用できる。
図9は、配線部分にショート欠陥が存在する欠陥画像の例を示している。
この欠陥画像内の欠陥50は、配線部分(電位供給配線43G,43B)の短絡欠陥の例である。まず詳細位置情報抽出部121において、配線部2の任意の一角に設定された基準座標51と繰り返しパターン領域52を検出する。さらに、基準座標51からの相対位置により繰り返しパターン上での欠陥50の位置と条件を絞り込む。そして、制御部101が欠陥50の条件に見合った登録テンプレートを修正手法データベース125から選択する。
テンプレートは、欠陥を模した「欠陥オブジェクト」と、配線部上における欠陥オブジェクトの位置及びその特徴に応じて修正処置が施される部分を示した「リペアオブジェクト」とを含む。欠陥オブジェクトは、当該欠陥オブジェクトの位置や属する領域、規模、形状、当該欠陥オブジェクトが位置する回路等を表示したものである。またリペアオブジェクトは、その欠陥に対応するレーザ光照射の位置、出力等を表示したものである。
この例では、配線間にショートを生じさせる欠陥50に応じた欠陥修正手法として、すなわち欠陥オブジェクト50a,50b,50cについて、それぞれに最適なテンプレート(1)〜(3)を、修正手法データベース125に登録されているとする。
すなわち、欠陥50の位置に応じた欠陥修正手法として、テンプレート(1)〜(3)が修正手法データベース125に登録されており、テンプレート(1)〜(3)の中から欠陥50の修正に最も適したテンプレートを選択する。
テンプレート(1)は、欠陥50と位置および大きさ等の条件がほぼ同じ欠陥オブジェクト50aに対するリペアオブジェクト60aを備える。また、テンプレート(2)は、欠陥50よりやや下に位置する欠陥オブジェクト50bに対するリペアオブジェクト60bを備える。さらに、テンプレート(3)は、欠陥50よりずっと下に位置する欠陥オブジェクト50cに対するリペアオブジェクト60cを備える。
ここでは、欠陥50に位置および大きさ等の条件が近い欠陥オブジェクト50aを持つテンプレート(1)が、欠陥50の修正に最適であるとして選択されている。
そして、制御部101へ読み出されたテンプレート(1)が、ディスプレイ127に表示される。このとき、当該テンプレート(1)の基準座標61を欠陥画像(配線パターン)の基準座標61を原点として座標変換を行って、欠陥画像の欠陥50にリペアオブジェクト60aを重ね合わせる。座標変換方法については、特開2008−159930号公報にさらに詳細に記載されている。
このような繰り返しパターン区域における欠陥修正方法によれば、欠陥箇所の繰り返しパターン(配線部)内における位置や大きさ、種類に基づいて、最適なテンプレートを選択することができる。それにより、位置関係に対応して選択される欠陥修正手法の読み込みによって欠陥修正工程を自動化することができ、人為的に区別を行う煩雑さを回避することが可能となる。
なお、修正手法データベース125からの修正手順読み出しの際に、対象となる欠陥に対して、該当する適切な欠陥修正手法(テンプレート)がない場合は、所定の優先度などに基づいて次善のテンプレートが選択される。最も優先度の高い、例えば使用頻度の高い欠陥修正手法のテンプレートあるいは修正難易度が低い欠陥修正手法のテンプレートなどが自動的に選択され、ディスプレイ127に表示される。そして、表示されたテンプレートによる修正手法を自動的に実行するか、もしくは作業員が目視確認した後に実行する。
また、対象となる欠陥に対して、適した加工設定ファイル(テンプレート)が無い場合は、作業員が入力装置128を操作してマニュアルでレーザ加工条件を設定することが可能であり、更に修正手法データベース125にその設定ファイルを追加することもできる。
[ヘッダ情報およびオブジェクト情報]
本実施の形態においてテンプレートとして表示される欠陥修正手法は、ヘッダ情報と、このヘッダ情報に関連付けられたオブジェクト情報とを有するデータファイルである(特開2007−163892号公報を参照)。なお、この欠陥修正手法を「欠陥修正情報(リペアレシピ情報)」ともいう。
ヘッダ情報は、欠陥修正手法の「レシピ名(若しくはレシピ番号)」、欠陥のあるサブエリア(領域)を示す「領域番号」、サブエリアを示す「副領域番号」、基板3上の基準画素の位置を示す「基準画素番号」、その基準画素の上下、左右の近接画素の有無とその位置を示す「近接画素番号」、並びにレシピ登録される欠陥や欠陥修正手法を表すリペアオブジェクトの「オブジェクト数」を含むものである。
オブジェクト情報は、欠陥を模した欠陥オブジェクトと、配線部2における欠陥オブジェクトの位置及びその特徴に応じて修正処置が施される部分を示したリペアオブジェクトとを含んでいる。
すなわち、オブジェクト情報は、ヘッダ情報に登録されたオブジェクト数だけ欠陥オブジェクトとリペアオブジェクトとを関連付けて登録したものである。なお、単に「登録」というときには、上記した修正手法データベース125に対する登録を意味している。
上記のオブジェクト情報は、レシピヘッダとの照合のための「レシピ名(もしくはレシピ番号)」、配線部2内のオブジェクトの位置を示す「座標」、「オブジェクトの形状」、「角度」、「位置補正情報」が基本情報として含まれている。その基本情報は、欠陥オブジェクト及びリペアオブジェクトの双方について有している。
なお、「補正情報」は、実際の欠陥画像の欠陥位置との比較による位置補正のための情報であり、また、「角度」とは、上記したXYステージ105上における欠陥の正規の位置からの回転角度である。
本発明ではさらに、繰り返しパターン(配線部2)内の欠陥の存在する位置や大きさ、種類に基づいて、登録されているテンプレート内の欠陥修正手法(以下、「オブジェクト」という)のサイズを、実際の加工前に欠陥修正装置が加工可能なサイズへと自動で最適化する。それにより、異なる欠陥修正装置の修正スペックや仕様の違いによる欠陥修正の不具合を解消する。同時に、欠陥修正を実行時の欠陥修正手法の実行順の最適化によって処理速度を向上させることもできる。また、実際のテンプレートの最適化の様子を画像で表示することによって、テンプレートの登録ミス等のチェックを視覚的に行うことが可能となる。
なお、本発明では、画像処理を多用する関係上、座標系は左上原点とし、回転方向は反時計回りとするが、この例に限られるものではない。以下、テンプレート内の欠陥修正手法の最適化について詳細に説明する。
以下、繰り返しパターン内の欠陥が存在する(もしくは占める)領域を特に「欠陥領域」または「欠陥範囲」ともいう。
[サイズの最適化]
[Zapオブジェクト及びZapLineオブジェクトの例]
図10は、Zapオブジェクトの例を示す図である。
Zapオブジェクト201は、「矩形の中心点202(中心座標)」と「幅」、「高さ」、「回転角度203」を設定して指定した位置に指定したサイズのレーザ光を照射する欠陥修正手法(オブジェクト)であり、主に配線の断線に用いられる。レーザ光は図10に示す加工サイズを設定して1回で照射される。加工可能なサイズは欠陥修正装置の仕様等によって異なる。
◆Zapオブジェクト◆
・矩形の中心座標:(StartPosX, StartPosY)
・加工サイズ:SlitSizeX 、SlitSizeY
・回転角度: SlitAngle
図11Aは、ZapLineオブジェクトの例を示す図であり、図11Bは、レーザ光照射時の説明に供する図である。
ZapLineオブジェクト210は、「開始点211S(開始座標)」と「終了点221E(終了座標)」、「移動時の加工サイズ211(1ショットの照射サイズ)」、オブジェクトの中心座標における「回転角度213」で構成されている欠陥修正手法である。Zapオブジェクト201と同様、主に配線の断線に用いられる。図11Bに示すように、ZapLineオブジェクト210では、加工サイズ211での繰り返し処理が行われる。
◆ZapLineオブジェクト◆
・開始座標:(StartPosX, StartPosY)
・終了座標:(EndPosX, EndPosY)
・加工サイズ:SlitSizeX 、SlitSizeY
・回転角度: SlitAngle
ZapLineオブジェクトのZapオブジェクトと異なる点は、図11Bのように開始座標から終了座標まで照射サイズを保持しながらレーザ光を順次移動させつつ照射していくという点であり、実際にレーザ光が照射される範囲は次のように求められる。
・処理範囲矩形の中心座標(Xct,Yct):Xct=(StartPosX+ EndPosX)/2
Yct=(StartPosY+ EndtPosY)/2
・StartPosからEndPosの距離:
dist=√ ((StartPosX-EndPosX) 2+(StartPosY-EndPosY)2)
・処理が行われる加工範囲矩形の開始座標(Xst,Yst):Xst=Xct−SlitSizeX/2
Yst=Yct -(dist+SlitSizeY)/2
・処理が行われる加工範囲矩形の終了座標(Xed,Yed):Xed=Xct +SlitSizeX/2
Yed=Yct+(dist+SlitSizeY)/2
ZapLineオブジェクトは、照射サイズ(SlitSizeX、SlitSizeY)に関しては欠陥修正装置で加工可能な大きさでなければならないが、開始座標から終了座標までの距離は任意に指定が可能である。それゆえ、Zapオブジェクトよりも加工サイズが大きい(長い)ものの処理を行うのに適している。ただし、一度の加工サイズが小さいものに対してはZapオブジェクトよりも処理時間がかかる。ZapオブジェクトとZapLineオブジェクトは、加工サイズや処理内容によって切り替えることが望ましい。
例えば、実際の加工サイズより大きいサイズでテンプレートを登録しておき、後から再分割する。すなわち、修正対象のサイズがこの最小単位の加工サイズを超えたら、修正対象のサイズを分割し、その一つの分割サイズに対し最小単位の加工サイズを繰り返し適用できるように最適化してもよい。
Zapオブジェクト及びZapLineオブジェクトは、それぞれに回転座標を持ち、加工範囲矩形の中心点202を中心にして任意の角度に回転させることが可能である。図12は、Zapオブジェクト201上の任意の座標の回転前後における位置関係を示したものである。
矩形の中心座標、開始座標、終了座標をそれぞれ(Xct,Yct)、(Xst,Yst)、(Xed,Yed)としたとき、中心座標(Xct,Yct)が反時計回りにθ回転したときの加工範囲矩形内の任意の点(X,Y)の移動後の座標(RX,RY)は
・RX = (X- Xct) * cos(θ) - (Y-Yct) * sin(θ) + Xct
・RY = (X- Xct) * sin(θ) + (Y-Yct) * cos(θ) + Yct
で求められる。
上述したZapオブジェクト及びZapLineオブジェクトともに加工サイズがレーザ光照射可能な範囲を超えている場合、欠陥修正装置に動作の不具合が起こる。以下、不適切な加工サイズのZapオブジェクトを配置したテンプレートにより生じ得る不具合を説明する。
図13は、不適切な加工サイズのZapオブジェクトを配置したテンプレートの例である。図13の画像70では、2つの不具合となる可能性を例示している。
第1に、破線221である。破線221は、Zapオブジェクトの加工幅SlitSizeX(又は加工高さSlitSizeY)が0μmで登録されていて、実際にはテンプレートに描画されないもしくは非常に細く描画されるZapオブジェクトが存在することを示している。このようなZapオブジェクトは、テンプレートの登録時に目視チェックでは判定できず、登録ミスを見落とす可能性がある。そして、実際の欠陥修正時の動作において、0μmを加工サイズに設定したことで欠陥修正装置が不具合を起こしたり、レーザ光を照射可能な最小加工サイズで照射するなどの予期せぬ加工を行ったりする可能性がある。また、0μmではなくても最小加工サイズよりも小さいサイズでZapオブジェクトに登録されていると、実際の加工は最小加工サイズで処理されるため、予期せぬ領域にレーザ光を照射してしまうことになる。少なくともこの破線221の位置にレーザヘッドが移動してしまう。
第2に、欠陥修正装置が処理可能なサイズよりも大きいZapオブジェクトが登録されていて、実際の欠陥修正は処理可能な最大加工サイズで処理される場合である。すなわち、図13に示すように、Zapオブジェクト220の加工高さSlitSizeYが欠陥修正装置の処理可能な最大加工サイズZapHMaxよりも大きいときである。このような場合、登録されたZapオブジェクトの範囲すべてが処理されず、未処理で残る範囲が出てくる。
これらの問題を解決するためには、欠陥修正装置の最小加工サイズよりも小さいZapオブジェクトは最小加工サイズに、欠陥修正装置の最大加工サイズよりも大きいZapオブジェクトは最大加工サイズに、それぞれの表示サイズを自動で調整して表示する。すなわち、図14に示すように、実際の加工時にどのような処理を行うかを表示して、視覚的に登録ミスや実際の加工領域がわかるようにすることが有効である。
図14の例では、図13の破線221で示された箇所にZapオブジェクト221Aを表示している。このように最小加工サイズで処理されたときの領域を表示することで、実際に予期せぬ箇所を断線することが事前にわかる。
また、図13のZapオブジェクト220を最大加工サイズに変更したZapオブジェクト220Aを表示する。このように最大加工サイズで処理されたときの領域を表示することによって、実際に加工が行われる範囲と加工できずに未処理で残る範囲(未処理部222U,222D)が視覚的にわかる。なお図14の例では、ユーザが視認しやすいように破線で表示しているが必ずしも表示しなくてよい。
さらに、Zapオブジェクト220(図13参照)のように最大加工サイズよりも大きいZapオブジェクトが検出されたときには、図15のようにZapLineオブジェクト225に切り替えることも有効である。
このように、最大加工サイズよりも大きいZapオブジェクトが検出されたときZapLineオブジェクトに切り替えることにより、最大加工サイズを超えて登録されている領域すべてに対する加工が可能になる。
ZapオブジェクトからZapLineオブジェクトへの切り替えは次のように行う。
Zapオブジェクトの中心座標StartPosXYを(Xct,Yct)、加工サイズ(SlitSizeX、SlitSizeY)を(ZapSizeX、ZapSizeY)とする。また、ZapLineオブジェクトの加工サイズ(SlitSizeX、SlitSizeY)を(ZapLineSizeX、ZapLineSizeY)とする。このとき、ZapLineオブジェクトの開始座標(StartPosX, StartPosY)と終了座標(EndPosX, EndPosY)は、以下のように表される。
・開始座標(StartPosX, StartPosY):StartPosX=Xct−ZapSizeX/2+ZapLineSizeX/2
StartPosY=Yct -ZapSizeY/2+ZapLineSizeY/2
・終了座標(EndPosX, EndPosY): EndPosX =Xct + ZapSizeX/2-ZapLineSizeX/2
EndPosY=Yct+ZapSizeY/2-ZapLineSizeY/2
ここで、ZapLineオブジェクトの加工サイズ(ZapLineSizeX、ZapLineSizeY)は欠陥修正装置が加工可能なサイズ(ZapWMin、ZapHMin)〜(ZapWMax、ZapHMax)の範囲内で設定することが可能である。
Zapオブジェクトの加工サイズをそのまま引き継いで、加工可能な範囲から外れるものに関して加工可能なサイズの最大サイズ又は最小サイズに修正する、あるいは加工サイズを任意の値で固定するなどの手法が上げられる。通常はZapオブジェクトの加工サイズSlitSizeXが加工範囲内であればそのままの値をZapLineオブジェクトの加工サイズSlitSizeXに設定する。また、加工領域が可変となるZapLineオブジェクトの加工サイズSlitSizeYに関しては最適なサイズを任意で設定する、あるいはSlitSizeX/2の値で設定する等の処理を行う。
また、欠陥修正装置がZapLineオブジェクトのような単位加工サイズで連続して処理を行う追従型の欠陥修正に対応していない場合は、Zapオブジェクトを欠陥修正可能なサイズに分割することが有効である。この場合、欠陥修正の実行時において連続して実行するZapオブジェクトの加工サイズと角度が同じだと、加工サイズの設定を繰り返し行う必要がなくなるため、処理時間の短縮になる。
しかし、加工領域同士が近接していると、欠陥修正装置の加工精度によっては近接している領域の間にレーザ光が照射されずに配線が完全に断線されない可能性がある。したがって、良好な導通を形成するためには一定の十分なオーバーラップ量をとることが必要となる。とはいえ、必要以上にオーバーラップ量をとることは基板に数回レーザ光を照射する領域が増えることになり好ましいとは言えない。オーバーラップ量は欠陥修正装置で対応し得るレーザ加工精度の誤差を考慮した最小のサイズであることが望ましい。最適値は材料によっても変わるが、本例では、経験則から1〜2μmが好ましい。
図16Aは、分割前のZapオブジェクトの例、図16Bは、分割後のZapオブジェクトの例を示す図である。図16Aは、中心座標230Sを持つZapオブジェクト230のY方向(高さ方向)の加工サイズが欠陥修正装置の処理可能な高さ方向のサイズZapHMaxよりも大きい例である。図16Bは、Zapオブジェクト230のY方向(高さ方向)の加工サイズを分割した例である。この例では、オーバーラップ量を考慮しつつ、同じサイズ、角度の3つのZapオブジェクト231,232,233に分割している。
分割前Zapオブジェクトの高さ方向サイズを「SlitSizeY」、加工可能な高さ方向最大サイズを「ZapHMax」、オーバーラップ量を「overlap」、分割後のZapオブジェクトの高さ方向サイズを「SplitLen」、Zapオブジェクトの分割数を「SplitNum」とする。分割後のZapオブジェクト231〜233のそれぞれの高さ方向のサイズSplitLenは次の分割式で求められる。
・高さ方向サイズSplitLen = (SlitSizeY + (SplitNum - 1) * overlap) /SplitNum
故に、SplitLen < ZapHMaxを満たす最小のSplitNumが分割可能な最小の処理回数となる。
図16A,Bの例で、SlitSizeY = 80μm、ZapHMax = 30μm、overlap = 2μmとしたとき処理回数が最小となるSplitNumは3となり、その加工サイズの高さ方向は
SplitLen = (80 + (SplitNum - 1) *2) /SplitNum
= (80 + (3 - 1) * 2) / 3
= 28μm
というように求められる。
Zapオブジェクト231〜233のそれぞれの中心座標231S,232S,233Sと各高さ方向のサイズSplitLenは次のように求められる。
・分割前のスリットサイズ:SlitSizeX、SlitSizeY
・分割前のオブジェクトの中心座標:(StartPosX, StartPosY)
・分割後のZapオブジェクトの新しいスリットサイズ:
NewSlitX = SlitSizeX、NewSlitY = SplitLen
としたとき、
分割前のZapオブジェクト230の分割方向の最小値となる座標Xmin、Yminは
・Xmin = StartPosX
・Ymin = StartPosY - SlitSizeY/ 2
Zapオブジェクト230の分割方向の最大値となる座標Xmax、Ymaxは
・Xmax = StartPosX
・Ymax = StartPosY + SlitSizeY/ 2
である。
分割後のZapオブジェクト231の中心座標231S(StartPos1X, StartPos1Y)は
・StartPos1X = Xmin
・StartPos1Y = Ymin + (SplitLen / 2.0)
である。
さらに回転角度rを考慮すると、
・Rad1X = StartPos1X - StartPosX
・Rad1Y = StartPos1Y - StartPosY
・StartPos1X = Rad1X * cos(r) - Rad1Y * sin(r) + StartPosX
・StartPos1Y = Rad1X * sin(r) + Rad1Y * cos(r) + StartPosY
となる。
分割後のZapオブジェクト232の中心座標232S(StartPos2X, StartPos2Y)は
・StartPos2X = Xmin
・StartPos2Y = StartPos1Y + SplitLen - overlap + SplitLen/2
である。
さらに回転角度rを考慮すると、
・Rad2X = StartPos2X - StartPosX
・Rad2Y = StartPos2Y - StartPosY
・StartPos2X = Rad2X * cos(r) - Rad2Y * sin(r) + StartPosX
・StartPos2Y = Rad2X * sin(r) + Rad2Y * cos(r) + StartPosY
となる。
分割後のZapオブジェクト233の中心座標233S(StartPos3X, StartPos3Y)は
・StartPos3X = Xmin
・StartPos3Y = StartPos2Y + SplitLen - overlap + SplitLen/2
もしくは
・StartPos3Y = Ymax - (SplitLen / 2.0)
である。
さらに回転角度rを考慮すると、
・Rad3X = StartPos3X - StartPosX
・Rad3Y = StartPos3Y - StartPosY
・StartPos3X = Rad3X * cos(r) - Rad3Y * sin(r) + StartPosX
・StartPos3Y = Rad3X * sin(r) + Rad3Y * cos(r) + StartPosY
となる。
同様に、ZapオブジェクトのX方向の加工サイズが、欠陥修正装置の処理可能な幅さ方向のサイズよりも大きい場合は、X方向の座標に対して同様の分割を行えばよい。
[CVDオブジェクトの例]
図17は、CVDオブジェクトの例を示す図である。
CVDオブジェクトは、CVDレーザ法により製膜を行う欠陥修正手法(オブジェクト)であり、“コンタクトホール生成部”と“製膜部”に分けられる。図17のCVDオブジェクトでは、まずコンタクトホール生成部240c1,240c2により基板上部を覆う薄膜を除去するために2箇所(コンタクトホール生成座標1、2)のコンタクトホールを生成する。そして、製膜部240により生成した2つのコンタクトホールの座標を開始点241と終了点242として製膜を行い繋ぐといった工程を想定している。回転角度243は、製膜開始座標を中心とした回転角度を表示するものである。
◆CVDオブジェクト◆
−コンタクトホール生成部−
・コンタクトホール生成座標1:(ContactPos1X, ContactPos1Y)
・コンタクトホール生成座標2:(ContactPos2X, ContactPos2Y)
・コンタクトホールサイズ:ContactSizeX 、ContactSizeY
−製膜部−
・製膜開始座標:(CVDStartX, CVDStartY)
・製膜終了座標:(CVDEndX, CVDEndY)
・処理サイズ:CVDSizeX 、CVDSizeY
・製膜開始座標を中心とした回転角度:SlitAngle
レーザ光が照射される領域は、ZapLineオブジェクト(図11参照)と同じように所定の処理サイズ(CVDSizeX、CVDSizeY)で開始点241(CVDStartX, CVDStartY)から終了点242(CVDEndX, CVDEndY)まで移動した領域である。その前工程として2つのコンタクトホールを生成するための、コンタクトホール生成座標1(ContactPos1X, ContactPos1Y)、コンタクトホール生成座標2(ContactPos2X, ContactPos2Y)、コンタクトホールサイズ(ContactSizeXY)のパラメータが設定される。
なお、通常は製膜の開始座標と終了座標はコンタクトホール生成座標1,2と等しくなる。つまり、
・ContactPos1X = CVDStartX
・ContactPos1Y = CVDStartY
・ContactPos2X = CVDEndX
・ContactPos2Y = CVDEndY
である。
さらに、CVDオブジェクトは、ZapオブジェクトやZapLineオブジェクトとは異なり、他の製膜箇所や薄膜がない領域を任意に繋ぐようなときに用いられる、コンタクトホールを持たないCVDオブジェクト及び片方しかないCVDオブジェクトがある。図18AのCVDオブジェクトでは、コンタクトホールを生成せずに、製膜部250に沿って製膜開始座標から終了座標(図示略)まで一定の処理サイズで製膜を行う。図18BのCVDオブジェクトでは、コンタクトホール生成部260c1によりコンタクトホールを一つ生成した後、製膜部260に沿って製膜開始座標から終了座標(図示略)まで一定の処理サイズで製膜を行う。
ところで、製膜開始座標と終了座標の間に他のCVDオブジェクトや薄膜がない領域、あるいは異物やレーザ光の照射によって特性が変化してしまうような領域などが存在していると、不具合が発生する可能性がある。例えば、予期せぬ箇所を導通する、回路の性能が変化する、設計値を超える厚みが出て後の工程に影響を与える、異物が取り除かれて断線されてしまうといったことが起こってしまう。そこで、そういった不具合を回避するためにレーザ光を照射させたくない部分を迂回させるためのCVDオブジェクトが必要になる。
図19A,Bに、CVDオブジェクトの開始座標と終了座標との中心座標の他に通過地点を持つCVDオブジェクトを示す。図19Aは通過地点が1箇所のCVDオブジェクトの例、図19Bは通過地点が2箇所のCVDオブジェクトの例である。
図19AのCVDオブジェクトは、コンタクトホール生成部270c1,270c2及び鉤状の製膜部270からなる。そして、製膜の開始点271、終了点273、中継地点272、回転角度274が設定されて矩形のレーザ光非照射領域270Xを迂回している。
図19BのCVDオブジェクトは、コンタクトホール生成部280c1,280c2及びコの字状の製膜部280からなる。そして、製膜の開始点281、終了点284、2つの中継地点282,283、回転角度285が設定されて、矩形のレーザ光非照射領域280Xを迂回している。
一つのCVDオブジェクトが持つ通過地点の数がN個(Nは自然数)のとき、通過地点の座標を以下のように表す。
1番目の通過地点の座標:(CVDTurn1X, CVDTurn1Y)


N番目の通過地点の座標:(CVDTurnNX, CVDTurnNY)
図18A,Bで示した通過地点を持たないCVDオブジェクトを組み合わせても図19A,Bの例と同等の処理は可能であるが、必要なCVDオブジェクトの数が増加し、レーザ光の照射経路が分断される。レーザ光の照射経路は分断しないほうが製膜後の配線抵抗の品質が良い、加工処理時間が短い等の利点があり、また分断させたことによって製膜部が導通しない等のトラブルが起こる可能性がなくなる。したがって、特定の領域を迂回させるときはできる限り少ない製膜処理で欠陥修正をすることが望ましい。一度の製膜で任意の配線が完了できないような配線パターンの場合、通過地点を持つCVDオブジェクトも図18Aのようなコンタクトホール生成部を持たないもの、もしくは図18Bのような片方しか持たないオブジェクトを適用することが想定される。あるいはコンタクトホール生成部を持たないCVDオブジェクト(図示略)があってもよい。
図20Aは、配線パターンの一例であり、斜線部で示した領域291,292,293をすべて導通させることを想定する。この場合、図20Bのように、コンタクトホール生成部280c1,280c2及び製膜部280からなるCVDオブジェクトと、コンタクトホール生成部295c1及び製膜部295からなるCVDオブジェクトを組み合わせて適用することが考えられる。また別の方法として、製膜部295の距離を短くし、その短くした部分にコンタクトホール生成部を持たない製膜部296のみのCVDオブジェクトを用いて製膜することも考えられる。
製膜を伴う欠陥修正では断線よりも厳しい加工精度が要求される。ある欠陥修正装置では最適であったテンプレートのオブジェクトのサイズが、他の欠陥修正装置には適していないということがある。それゆえ、レーザ光の照射が可能な領域であることはもとより、その欠陥修正装置が最適とするコンタクトホールの加工サイズや製膜時の加工幅に沿って欠陥修正を行う必要がある。
図21に、欠陥修正装置が加工可能なサイズを超えている、あるいは適切なサイズではないCVDオブジェクトを配置したために不具合が起こるようなテンプレートの例を示す。
図21の例では、画像70左側に配置されたCVDオブジェクト(コンタクトホール生成部300c1,300c2、製膜部300)が適切な加工サイズよりも小さい。このようなCVDオブジェクトの場合、薄膜の除去や製膜に十分なレーザ光の照射が行われず、コンタクトホールの生成がなされない、配線が細いために配線抵抗が大きくなって導通できていない、などの不具合が起こる。
また、画像70中央のCVDオブジェクト(コンタクトホール生成部305c1,305c2、製膜部305)が適切な加工サイズを越えている。このようなCVDオブジェクトの場合、異なるレイヤ又は回路上の予期せぬ場所に不適切なレーザ光の照射が行われ、その結果、回路や他の欠陥修正に影響を与えてしまう。この例では、例えば隣のサブエリアの電位供給配線43B等に対し、薄膜除去、製膜を行ってしまう、あるいは電位供給配線43GのZapオブジェクト303,304により断線した部分に製膜を行い再度導通させてしまう、などの不具合が発生する。
特に、画像70左側のCVDオブジェクトのようにテンプレートを目視しただけでは回路に影響を与えるように見えないような不具合は、テンプレート登録の時点では想定されない。そのため加工可能なサイズではなく、欠陥修正装置での最適なサイズの設定が個別に必要になることもある。また、CVDオブジェクトがコンタクトホールの生成、製膜に問題がないサイズであっても、欠陥修正を行う基板の配線間の幅が非常に狭い等、回路の形状や形態によって不具合が起こる場合も想定される。それゆえ基板の品種ごとにも最適な加工サイズは変わってくる。
図22A,Bはそれぞれ図21に示した最適な加工サイズから外れたCVDオブジェクトを示している。図23A,Bはそれぞれ図22A,BのCVDオブジェクトの加工サイズを修正した後のCVDオブジェクトを示している。
図23AのCVDオブジェクト(コンタクトホール生成部300Ac1,300Ac2、製膜部300A)は、図22AのCVDオブジェクトの加工サイズを、欠陥修正装置が最適とするサイズとなるよう大きなサイズへ変換されている。また、図23BのCVDオブジェクト(コンタクトホール生成部305Ac1,305Ac2、製膜部305A)は、図22BのCVDオブジェクトの加工サイズを、欠陥修正装置が最適とするサイズとなるよう小さなサイズへ変換されている。
−サイズ変換−
・最適とする高さ方向のコンタクトホール生成サイズ →ContactSizeY
・最適とする幅方向のコンタクトホール生成サイズ →ContactSizeX
・最適とする高さ方向のCVD加工サイズ →CVDSizeY
・最適とする幅方向のCVD加工サイズ →CVDSizeX
CVDオブジェクトの加工サイズの最適化は、まず欠陥修正装置や基板ごとに最適な加工サイズとは限らない任意のパラメータを取得し、最適とされる基準値へ変換すればよい。このサイズの最適化の前後でコンタクトホールの生成座標やCVDの経路となる座標は変化しない。
なお、最適な加工サイズから外れたCVDオブジェクトを修正する手順として、2つのアプローチがある。第1に、テンプレートに最適でないオブジェクトが含まれるとき、加工サイズ修正部153が配線パターンやレイヤ構造などに基づいて自動で判断して修正する方法である。第2に、欠陥修正装置のシステム全体の最適値が変更されたとき、最適値の変更分に基づいて加工サイズを一括で修正する方法である。
図24に、図21のテンプレート内の各CVDオブジェクトを最適化したCVDオブジェクト(図23A,B参照)の例を示す。
画像70左側のCVDオブジェクト(コンタクトホール生成部300Ac1,300Ac2、製膜部300A)が最適な加工サイズになったため、欠陥修正が適切に行われるようになる。また画像70中央のCVDオブジェクト(コンタクトホール生成部305Ac1,305Ac2、製膜部305A)も最適な加工サイズになったため、他の箇所の回路や欠陥修正への影響がなくなる。Zapオブジェクト303,304により断線した部分にも影響はない。
CVDオブジェクトの最適化では、コンタクトホールの生成座標やCVDの経路となる座標は変化せず、最適な加工サイズがわかっていれば、Zapオブジェクトよりは比較的容易に最適化を行うことができる。
[CVDオブジェクトの重ね合わせの例]
ところで、オブジェクトを最適化したためにかえって不具合を発生させる場合もある。以下、CVDオブジェクトを最適な加工サイズに修正したために不具合が起こってしまう例を説明する。
図25Aは2つのCVDオブジェクト(コンタクトホール生成部310c1,310c2、製膜部310)(コンタクトホール生成部313c1、製膜部313)の最適化前の例である。図25Bは2つのCVDオブジェクト(コンタクトホール生成部310Ac1,310Ac2、製膜部310A)(コンタクトホール生成部313Ac1、製膜部313A)の最適化後の例を示している。
図25Aの例では、製膜部310と製膜部313の領域を一部重ねて導通させている。一方、図25Bの例では、加工サイズを小さくしたことにより、導通していた部分が離れてしまっている。これは、欠陥修正装置の最適な加工サイズがテンプレートのCVD幅よりも狭いため、最適な加工サイズに変更してみると重なっていた領域が離れてしまうためである。
このような不具合を解消するには、テンプレートに登録されているCVD加工領域が複数重なっている場合に、CVDオブジェクトの加工経路(「通過ライン」ともいう)となる座標を修正することが有効である。以下、加工経路の最適化について説明する。
[通過地点を持たない場合の例]
[回転していない例]
図26A,BはCVDオブジェクトの加工領域の算出方法を示す図であり、AはCVDオブジェクトが回転していない場合、BはCVDオブジェクトが回転している場合を示している。
まずテンプレートに登録されているCVDオブジェクトの加工領域を算出する。通過座標を持たない場合は図26AのようにしてCVDオブジェクトの加工領域(矩形)の算出が可能である。図26AのCVDオブジェクトはコンタクトホール生成部320c1,320c2、製膜部320からなる。
図26Aにおいて、CVD領域の加工領域となる矩形に対し、中心点322の座標を(Xct,Yct)とすると
・Xct=(CVDStartX + CVDEndX)/2
・Yct=(CVDStartY + CVDEndY)/2
となる。
また、開始点321(CVDStartX, CVDStartY)から終了点323(CVDEndX, CVDEndY)の距離をdistとしたとき、
・dist=√ ((CVDStartX-CVDEndX) 2 + (CVDStartY-CVDEndY) 2)
である。
また、矩形の4つの頂点をそれぞれ320t1(Xst,Yst)、320t2(Xed,Yst)、320t3(Xed,Yed)、320t4(Xst,Yed)とすると、開始座標(Xst,Yst)及び終了座標(Xst,Yed)は
Xst=Xct - CVDSizeX/2、Yst=Yct - (dist + CVDSizeY)/2
Xed=Xct + CVDSizeX/2、Yed=Yst + (dist + CVDSizeY)/2
と表すことができる。
[回転している例]
図26Bにおいて、CVDオブジェクト(製膜部320)が回転しているときは、中心点322の座標(Xct、Yct)と開始点321Rの座標(CVDStartX, CVDStartY)、終了点323Rの座標(CVDEndX, CVDEndY)、回転角度(SlitAngle)から、中心点322を中心に回転角度(-SlitAngle)だけ逆回転させたときの開始点321の座標(CVDStartX, CVDStartY)と終了点323の座標(CVDEndX, CVDEndY)を求めることによって、回転が0°のときの製膜部320の矩形座標が算出できる。その後、開始座標、終了座標を元の座標値に再度変換するときに、図26Aで取得した矩形の四つの頂点320t1〜320t4までの座標に対しても同様の座標変換を行う。
コンタクトホールの領域まで厳密に取得するときも同様で、先に中心点322の座標に対して角度を0°に変換したコンタクトホール生成座標1(ContactPos1X, ContactPos1Y)、コンタクトホール生成座標2(ContactPos2X, ContactPo2Y)を中心としたコンタクトホール生成部320c1,320c2の領域のサイズを求めてから、再度回転後の座標を取得する。コンタクトホール生成部について必要であれば図17を参照されたい。
なお、SlitAngle=θとしたとき、製膜部320の開始点321(CVDStartX, CVDStartY)を中心にθ度回転したときの製膜部320の矩形内の任意の点(X,Y)の移動後の座標(RX,RY)は
・RX = (X- Xct) * cos(θ) - (Y-Yct) * sin(θ) + Xct
・RY = (X- Xct) * sin(θ) + (Y-Yct) * cos(θ) + Yct
と表される。
[通過地点を持つ場合の例]
CVDオブジェクトは通過地点を複数持つ場合があるので、そのようなCVDオブジェクトの加工領域を取得するときは、通過地点(迂回回数)をNとして、CVDオブジェクトの領域をN+1の矩形領域に分割する。
図27は、コの字状のCVDオブジェクトを3つの矩形領域に分割した例である。
図27の例では、CVDオブジェクトは、コンタクトホール生成部340c1,340c2、製膜部340から構成されている。この製膜部340を、3つの矩形340−1,340−2,340−3に分割する。第1の矩形340−1は、開始点341から通過地点343までで中心点342を持つ。第2の矩形340−2は、通過地点343から通過地点345までで中心点344を持つ。第3の矩形340−3は、通過地点345から終了点347までで中心点346を持つ。
第1の矩形340−1の中心点342の座標(Xct,Yct)は、開始点341の座標を(CVDStartX, CVDStartY)、通過地点343の座標(CVDTurn1X, CVDTurn1Y)としたとき
・Xct=(CVDStartX + CVDTurn1X)/2
・Yct=(CVDStartY + CVDTurn1Y)/2
となる。
また、通過地点343を第1の矩形340−1の終了点(CVDEndX, CVDEndY)としたとき、開始点341から終了点までの距離distは
・dist=√((CVDStartX-CVDTurn1X) 2+(CVDStartY - CVDTurn1Y) 2)
である。
第2の矩形340−2の中心点344の座標(Xct,Yct)は、通過地点343の座標(CVDTurn1X, CVDTurn1Y)、及び通過地点345の座標(CVDTurn2X, CVDTurn2Y)から
・Xct=(CVDTurn1X + CVDTurn2X)/2
・Yct=(CVDTurn1Y + CVDTurn2Y)/2
となる。
また、通過地点345を第2の矩形340−2の終了点(CVDEndX, CVDEndY)としたとき、通過地点343から終了点までの距離distは
・dist=√ ((CVDTurn1X -CVDTurn2X) 2+( CVDTurn1Y -CVDTurn2X) 2)
である。
第3の矩形340−3の中心点346の座標(Xct,Yct)は、通過地点345の座標(CVDTurn2X, CVDTurn2Y)、及び終了点347の座標(CVDEndX, CVDEndY)から
・Xct=(CVDTurn2X + CVDEndX)/2
・Yct=(CVDTurn2X + CVDEndY)/2
となる。
また、通過地点345から終了点347までの距離distは
・dist=√ ((CVDTurn2X -CVDEndX) 2+( CVDTurn2X -CVDEndY) 2)
である。
それぞれの通過ラインの中心点の座標を取得した後で、角度が付いているとき(第1通過地点(Xa,Ya)から第2通過地点(Xb,Yb)までのラインにおいて、Xa≠Xb∧Ya≠Ybが成り立つとき)はその通過ラインに対して座標変換をする。
回転角度θは
・θ=Tan-1(Yct/Xct)
で求められ、図26Bと同様に(Xct,Yct)を中心にθで逆回転させて回転角度を0°にしたときの開始点のX,Y座標(CVDStart、CVDEnd)を取得する。そして、変換後の座標においてCVD加工領域(製膜部)となる矩形の4つの頂点を取得し、再度座標変換を行い、本来の開始点の座標(CVDStart、CVDEnd)を持つ加工領域の矩形を求める。
テンプレート内のCVDオブジェクトの加工領域をすべて求めたら、複数のCVDオブジェクトにおいて異なる加工領域が重なる場合、そのテンプレートのCVDオブジェクトはCVD処理によって複数の箇所を導通させる意図で登録されていることとなる。具体的には、2つのうち一方のCVDオブジェクトの矩形の頂点(TopLeft、TopRight、BottomLeft、BottomRightの4点の座標)のいずれかが、他方のCVDオブジェクトの加工領域内に存在しているときは重なっているとみなされる。
図28は、2つのCVDオブジェクトのそれぞれについて分割矩形を算出する場合の例を示している。
図28の例において、第1のCVDオブジェクトを構成するコの字状の製膜部340(オブジェクトA)を、図27に示したように3つの矩形340−1,340−2,340−3の領域に分割する。第1の矩形340−1は、開始点341から通過地点343までで中心点342を持つ。第2の矩形340−2は、通過地点343から通過地点345までで中心点344を持つ。第3の矩形340−3は、通過地点345から終了点347までで中心点346を持つ。この例では、第3の矩形340−3は、4つの頂点340t1(TopLeftA),340t2(TopRightA),340t3(BottomRightA),340t4(BottomLeftA)で形成されている。
第2のCVDオブジェクトは、コンタクトホール生成部350c1と鉤状の製膜部350(オブジェクトB)から構成されている。製膜部350を、2つの矩形350−1,350−2の領域に分割する。第1の矩形350−1は、開始点から通過地点まで、第2の矩形350−2は、通過地点から終了点までとする。この例では、第1の矩形350−1は、4つの頂点350t1(TopLeftB),350t2(TopRightB),350t3(BottomRightB),350t4(BottomLeftB)で形成されている。
製膜部350(オブジェクトB)の矩形の頂点350t1(TopLeftB),350t2(TopRightB)の座標のいずれかが次式の関係となる座標X,Yを満たせば、オブジェクトBは製膜部340(オブジェクトA)の領域内にあることになる。
・(TopLeftA.X < X)∧(TopRightA.X > X)∧(BottomLeftA.X < X)∧(BottomRightA.X > X)
∧(TopLeftA.Y < Y)∧(TopRightA.Y < Y)∧(BottomLeftA.Y > Y)∧(BottomRightA.Y > Y)
図28より、製膜部350(オブジェクトB)の矩形の頂点350t1(TopLeftB),350t2(TopRightB)の座標は共に上記式を満たす。ゆえに、製膜部350(オブジェクトB)は、製膜部340(オブジェクトA)の4つの頂点340t1〜340t4(TopLeftA、TopRightA、BottomLeftA、BottomRightA)から形成される第3の矩形340−3の領域内にあるとみなすことができる。
加工領域が重なるとみなされる製膜部340と製膜部350のそれぞれのCVD通過ラインは、図29Aに示すようになる。
図29Aの例では、製膜部350(オブジェクトB)の第1の矩形350−1の頂点350t1(TopLeftB)及び頂点350t2(TopRightB)に一番近い通過ラインの開始点(もしくは終了点)である製膜部350の開始点351(CVDStart、CVDEnd)は、製膜部340(オブジェクトA)の通過地点345と終了点357を結ぶ直線(通過ライン)に交わっていない。それゆえ、テンプレートのCVDの処理サイズを最適化するにあたり、最適化後のCVDの処理幅が元のCVDの処理幅よりも小さくなる場合に図25Bのような不具合が起こる。
この不具合を解消するには、図29Bに示すように製膜部350の開始点351の座標を、製膜部340の通過地点345(CVDTurn2X, CVDTurn2Y)と終了点347(CVDEndX, CVDEndY)を結ぶ直線(通過ライン)に対する交点となる座標へ修正すればよい。
なお、開始点もしくは終了点の座標を修正可能なCVDオブジェクトの条件として、移動前後のCVDオブジェクトの差分をとったときにその変化量が少ない方を優先的に移動させるものとし、開始点、終了点、通過地点のいずれかの座標を変更するものとする。したがって、図29Bの例では移動させる座標は製膜部350の開始点351となる。
図30Aに、製膜部350の開始点351を、導通させるCVDオブジェクト(製膜部340)の通過ラインの交点に修正した後の製膜部350A及びその開始点351Aを示す。このようにCVDオブジェクトを最適化することにより、図30BのようにCVD加工サイズをさらに最適化して小さくしても、通過ライン上の開始点351AからCVD処理を開始するので最適化後の2つのCVDオブジェクト(製膜部340A及び製膜部350B)が常に重なり不具合は発生しない。
図25Bのように離れているCVDオブジェクト(製膜部)を検出したら、接続されるまでCVDオブジェクト(製膜部)のサイズを延長して修正するようにする。
次に、図25A,Bの例とは逆に、欠陥修正装置の最適な加工サイズがテンプレートのCVDオブジェクトの加工幅よりも広い場合に発生する不具合を説明する。
図31Aは最適化前の2つのCVDオブジェクトの例であり、図31Bは最適化後の2つのCVDオブジェクトの例である。図31Aの例では、2つの製膜部360と製膜部370が独立して離れた位置に配置されている。一方、図31Bの例では、欠陥修正装置の最適な加工サイズがテンプレートのCVDオブジェクトの加工幅よりも広いため、加工サイズを変更して加工幅を大きくしたことにより、製膜部360Aと製膜部370Aが重なって配線がショートしている。
このような欠陥修正装置に依存するサイズ調整後の不具合はテンプレートを作成する時点では確定できないため、サイズを最適化した後にも図28の例と同様に領域が重なるかどうか判定を行う必要がある。その結果、図31Bのような不具合が発生したときは、該当するオブジェクトを用いるテンプレートは使用せずに他のテンプレートを用いる必要がある。
図32に、テンプレートのオブジェクトのサイズを最適化するフローチャートを示す。図32を参照して、制御部101による上述したテンプレートのオブジェクトのサイズを最適化する処理を説明する。
まずステップS1において、制御部101のテンプレート入出力部151が欠陥の種類や形状等に基づいて修正手法データベース125からテンプレートを取得する。また、当該テンプレート内での実行順が先頭のオブジェクトの情報(ヘッダ情報等)を取得する。この処理が終了後、ステップS2へ進む。
ステップS2において、制御部101のオブジェクト種類判定部152は、取得したテンプレートに配置されているオブジェクトの種類を判定する。判定の結果、Zapオブジェクト及びZapLineオブジェクト(図10、図11参照)の場合はステップS3に進む。一方、CVDオブジェクト(図17参照)の場合はステップS10に進む。
ステップS3において、加工サイズ修正部153は、オブジェクトのサイズの短径を判定する。短径が欠陥修正装置の最小加工幅に満たない、もしくは適切ではない場合はステップS4に進む。一方、短径が最小加工幅より大きい、もしくは適切である場合はステップS5に進む。
ステップS4において、加工サイズ修正部153は、オブジェクトの短径の最小加工幅を修正する(図13、図14参照)。この処理が終了後、ステップS5へ進む。
ステップS5において、オブジェクト種類判定部152は、オブジェクトの種類を判定する。判定の結果、ZapLineオブジェクトの場合はステップS17に進む。一方、Zapオブジェクトの場合はステップS6に進む。
ステップS6において、オブジェクト修正方法変更部154は、オブジェクトのサイズのいずれかが欠陥修正装置の最大加工幅を超えるか否かを判定する(図13、図14参照)。判定の結果、超える場合はステップS7へ進む。一方、超えない場合はステップS17へ進む。
ステップS7において、オブジェクト修正方法変更部154は、適切な修正方法を選択する。欠陥修正方法が分割の場合、ステップS8に進む。一方、欠陥修正方法をZapオブジェクトからZapLineオブジェクトに変更する場合は、ステップS9に進む。
ステップS8において、オブジェクト修正方法変更部154は、ZapオブジェクトからZapLineオブジェクトに変更する修正を行う(図15参照)。この処理が終了後、ステップS17に進む。
またステップS9において、オブジェクト修正方法変更部154は、Zapオブジェクトを等分割する修正を行う(図16A,B参照)。この処理が終了後、ステップS17に進む。
ステップS10において、加工サイズ修正部153は、CVDオブジェクトのサイズを最適化済みかどうか判定する。最適化済みの場合はステップS20へ進む。一方、最適化が済んでいない場合はステップS11へ進む。
ステップS11において、加工サイズ修正部153は、注目しているCVDオブジェクトが他のCVDオブジェクトに重なるかどうかを判定する(図28、図29A参照)。重なる場合はステップS12へ進む。重ならない場合はステップS15へ進む。
ステップS12において、オブジェクト通過ライン修正部155は、重なっているCVDオブジェクトの通過ラインを取得する(図26A,B、図27参照)。この処理が終了後、ステップS13に進む。
ステップS13において、オブジェクト通過ライン修正部155は、一方のCVDオブジェクトの開始点、終了点もしくは通過地点が他方のCVDオブジェクトの通過ライン上にあるかどうかを判定する(図28、図29A参照)。通過ライン上にある場合はステップS15へ進む。通過ライン上にない場合はステップS14へ進む。
ステップS14において、オブジェクト通過ライン修正部155は、一方のCVDオブジェクトの開始点、終了点もしくは通過地点を、他方のCVDオブジェクトの通過ラインとの交点の座標へ修正する(図29B参照)。この処理が終了後、ステップS15へ進む。
ステップS15において、加工サイズ修正部153は、コンタクトホール生成部と製膜部の処理サイズを最適な加工幅に修正する(図30B参照)。この処理が終了後、ステップS16へ進む。
ステップS16において、加工サイズ修正部153は、修正した結果、当該CVDオブジェクトが修正したCVDオブジェクトとは別のCVDオブジェクトに重なったかどうかを判定する(図31、図32参照)。重ならない場合はステップS17へ進む。一方、重なった場合はステップS21へ進む。
ステップS17において、加工サイズ修正部153は、すべてのオブジェクトのサイズ調整が終了したかどうかを判定する。終了した場合はステップS18へ進む。終了しない場合はステップS20へ進む。
ステップS18において、制御部101は、サイズの最適化処理を終了する。そして、ステップS19において、テンプレート入出力部151は、最適化後のオブジェクトを含むテンプレートを欠陥修正部102へ出力する。また修正手法データベース125へ出力して新たなテンプレートとして登録する。
ステップS20において、当該テンプレート内の次のオブジェクトへ移動する。そして、ステップS2へ戻り、そのオブジェクトの情報に基づいて最適化処理を行う。
ステップS21において、制御部101は、テンプレート入出力部151が他のテンプレートを取得できたかどうか判定する。取得できた場合はステップS1に進み、先頭のオブジェクトの情報を取得し、最適化処理を行う。
ステップS22において、制御部101は、他のテンプレートも取得できなかった場合は既存のテンプレートについては最適化できないと判断する。そして、ステップS23において、例えばオペレータがディスプレイ127を見ながら入力装置128を操作して手動で欠陥修正を実行する。
[実行順の最適化]
次に、テンプレート内のオブジェクトの実行順の最適化について説明する。
図33は、テンプレート内のオブジェクトの実行順の例を示したものである。図33において、括弧内の数字は欠陥修正の実行順を示している。以下、オブジェクトの実行順とその詳細を示す。
(1)Zapオブジェクト401
オブジェクトサイズ 2.12×12.7μm
(2)(3)CVDオブジェクト用コンタクトホール生成部402,403
コンタクトホール生成部サイズ 2.12×2.12μm
(4)CVDオブジェクト用製膜部404
開始点(CVDStart)から終了点(CVDEnd)までのCVD通過ライン長さ 76.18μm
(5)Zapオブジェクト405
オブジェクトサイズ 3.12×14.82μm
(6)(7)CVDオブジェクト用コンタクトホール生成部406,407
コンタクトサイズ 4.23×4.23μm
(8)CVDオブジェクト用製膜部408
開始点(CVDStart)から終了点(CVDEnd)までのCVD通過ライン長さ 78.31μm
(9)Zapオブジェクト409
オブジェクトサイズ 2.12×12.7μm、回転角度 2°
(10)Zapオブジェクト410
オブジェクトサイズ 2.12×12.7μm
※なおZapオブジェクト410(破線部)は、僅かに傾いているが、画面上では水平に見えるため見過ごされる可能性が高い。実際には傾きにより余計に加工時間がかかる。
本例では、CVDオブジェクトはコンタクトホールの2箇所を先に処理し、その後CVD処理を行う。また、欠陥修正装置において、欠陥修正の内容によって、次のようなタクト(処理時間)がかかるものと仮定する
−オブジェクトの実行順とその詳細−
1(A)オブジェクトの切り替え、実行準備(Zap) : 5sec
2(B)オブジェクトの切り替え、実行準備(CVD) : 15sec
3(C)Zap(CVDコンタクトホール)のスリットサイズ設定 : 2sec
4(D)CVDのスリットサイズ設定 : 2sec
5(E)Zap(CVDコンタクトホール)1回当たりのショット : 200msec
6(F)CVDによる製膜処理 : 5μm/sec
このとき、レーザヘッドのオブジェクトまでの移動時間を除いたときの図33のテンプレートの欠陥修正の実行タクトは、
(1)の処理時間[(A)→(C)→(E)] = 5+2+0.2 = 7.2sec
(2)の処理時間[(C)→(E)] = 2+0.2 = 2.2sec
(3)の処理時間[(E)] = 0.2 sec
(4)の処理時間[(2)→(4)→(6)] = 15+2+15.236 = 32.236sec
(5)の処理時間[(1)→(3)→(5)] = 5+2+0.2 = 7.2sec
(6)の処理時間[(3)→(5)] = 2+0.2 = 2.2 sec
(7)の処理時間[(5)] = 0.2 sec
(8)の処理時間[(2)→(4)→(6)] = 15+2+15.662 = 32.662sec
(9)の処理時間[(1)→(3)→(5)] = 5+2+0.2 = 7.2sec
(9)の処理時間[(3)→(5)]=2+0.2 = 2.2sec
となり、合計したタクトは93.498secとなる。
欠陥修正を行うにあたり、一番タクトがかかる処理はCVDの製膜であるが、これは欠陥修正装置の性能に依存する。テンプレートの処理サイズの最適化を行っても、CVDの通過ラインの長さは変更されないので、テンプレートの最適化によるタクトの向上は見込めない処理である。また、Zapやコンタクトホールの1ショットあたりの処理時間も欠陥修正装置に依存するタクトのため、処理時間は一定となる。
それに対し、実行するオブジェクトの切り替え処理と、レーザ光のスリットサイズの変更は同じ種類とサイズの処理を続けて行うときには省略が可能なため、実行するオブジェクトの順番とサイズによってタクトの変化は大きく変わる。特にCVD製膜処理はガスの設定も含まれるため、オブジェクトの切り替え回数が少なければ少ないほどタクトに直接影響する。
以上を踏まえ、図34のように欠陥修正の実行順をオブジェクトの種類ごとに入れ替えると、タクトの合計値は次のように変化する。
(1)の処理時間[(A)→(C)→(5)] = 7.2sec
(2)の処理時間[(C)→(E)] = 2.2sec
(3)の処理時間[(C)→(E)] = 2.2sec
(4)の処理時間[(C)→(E)] = 2.2sec
(5)の処理時間[(C)→(E)] = 2.2sec
(6)の処理時間[(E)] = 0.2 sec
(7)の処理時間[(B)→(D)→(F)] = 32.236sec
(8)の処理時間[(A)→(C)→(E)] =7.2sec
(9)の処理時間[(E)] = 0.2 sec
(10)の処理時間[(B)→(D)→(F)] = 32.662sec
総処理時間は、88.298secである。
さらに図35のように欠陥処理装置での最適なCVDサイズに最適化し、コンタクトホール生成部の処理サイズとZapオブジェクトの処理の中でサイズと角度が同じものが連続するように入れ替えるとさらにタクトは次のように変化する。
(1)の処理時間[(A)→(C)→(E)] = 7.2sec
(2)の処理時間[(E)] = 0.2sec
(3)の処理時間[(C)→(E)] = 2.2sec
(4)の処理時間[(C)→(E)] = 2.2sec
(5)の処理時間[(C)→(E)] = 2.2sec
(6)の処理時間[(E)] = 0.2 sec
(7)の処理時間[(E)] = 0.2 sec
(8)の処理時間[(E)] = 0.2 sec
(9)の処理時間[(B)]→(D)→(F)] = 32.236sec
(10)の処理時間[(F)] = 15.662sec
総処理時間は、62.498secである。
このようにオブジェクトの実行順と実行サイズを可能な限り連続で処理させることで、図33の例から図35の例への実行順の最適化が行われ、31secのタクトの短縮が可能となった。
ここで、Zapオブジェクトでの最適化も条件によっては可能である。
図33で登録されているテンプレートの中におけるZapオブジェクトは多少の誤差はあるが、処理サイズの数値は非常に近いものである。図35で最適化したテンプレートにおいて、Zapオブジェクト401(1)と409(2)は同じサイズと角度の処理のため、スリットサイズの設定は一度で済む。Zapオブジェクト410(3)に関しては角度のみ異なるが、2°の角度が誤差とできるのであれば、回転角度をZapオブジェクト401(1)及び409(2)と同じに修正することで、Zapオブジェクト410(3)でもスリットサイズの設定をしないでも処理が可能になる。また、矩形の短径方向のスリットサイズをCVDと同様にすべて同じサイズにそろえることで、修正可能な最小サイズだけの修正ではなく、それ以外のZapオブジェクトも同じ処理サイズにそろえることができ、それによってスリットサイズの設定回数が減少する。
ただし、矩形の長径は配線パターンの形状・形態に依存して設定されることが多いため、短径と同じように一括で設定することは必ずしも好ましいとは言えない。ひとつのオブジェクトに対し、誤差と言える範囲の非常に近い数値を持つものを取得して、サイズと角度をそろえる、平均化する、長径のサイズに合わせる、といった処理が望ましい。
図36に、図35のテンプレート内のZapオブジェクトの加工サイズを一定の数値へ変換した後のテンプレートを示す。
−変換前のZapオブジェクトの詳細−
(1)オブジェクトサイズ 2.12×12.7μm
(2)オブジェクトサイズ 2.12×12.7μm
(3)オブジェクトサイズ 2.12×12.7μm 回転角度 2°
(4)オブジェクトサイズ 3.12×14.82μm
4つのオブジェクトの処理時間は、11.8secである。
Zapオブジェクト401,409,410,405の処理サイズを一定の数値にして、Zapオブジェクト401A,409A,410A,405Aへ変換する。本例では、短径は3μmで固定し、長径は一番サイズの長いZapオブジェクト405に合わせ、回転角度 2°を誤差とみなして修正した。
−変換後のZapオブジェクトの詳細−
・すべてのZapオブジェクトの処理サイズ
→オブジェクトサイズ 3×14.82μm
4つのオブジェクトの処理時間は、7.8secである。
図36の例では、図35の例からさらに4secの短縮が実現できる。
また、図37A,BのZapオブジェクト421,422ように、一見同じ処理に見えるが、長径と短系の数値が入れ替わっていて角度が設定されているようなオブジェクトも最適化が可能である。そのまま修正処理をすると、修正される処理サイズは同じだが、修正処理に際して処理サイズや角度の指定を行うため処理時間がかかってしまう。
入れ替えるオブジェクトの順番は任意に指定することができるが、コンタクトホールを設定してCVD処理を行うものに限っては、コンタクトホールの処理を行う前にCVDでの製膜を行うことはできない。また、基板の特性によってはコンタクトホール用に薄膜を除去した状態のまま時間をかけずにすぐにCVD工程を行うことを奨励するものもある。そういった場合は、コンタクトホールの生成を伴うCVDオブジェクトが複数あってもCVDの製膜の直前にコンタクトホールを生成するように順番を入れ替えるといった条件もある。
図33から図35までの実行順の入れ替えの例では“Zap → コンタクトホール → CVD製膜”の順に入れ替えているが、“コンタクトホール → CVD製膜 → Zap”の順に処理を行うソートが有効とする場合もある。このように実行するオブジェクトの入れ替え順は欠陥修正装置により、任意に決定できるものとする。
下記に実施可能な処理順と、実施不可の処理順の例を挙げる。○は実施可能な処理順、×は実施不可の処理順を示す。
・Zap → コンタクトホール →CVD製膜 ○
・コンタクトホール → Zap →CVD製膜 ○
・コンタクトホール → CVD製膜 →Zap ○
・CVD製膜 → コンタクトホール →Zap ×
コンタクトホールとCVD製膜の実行順が前後することがなければ、Zap、ZapLineとの実行順の入れ替えは任意で指定できる。ただし、テンプレートがCVDとコンタクトホールの生成と同じようにCVDの製膜の上部をトリミングするためにZapやZapLineを配置しているというように、特定の目的のために順番を入れ替えないことを想定しているものに関してはその限りではない。
図38A〜Dに、CVD処理の加工順が指定される例を示す。
図38Aにおいて、まず基板にコンタクトホール431,432を形成する。次に、CVD製膜を行い膜433を形成する。さらに膜433の左右をZapオブジェクト434Z,435Zによりザッピングして幅を整えて、コンタクトホール431,432を有する膜433Aを得る。例えば近傍に配線があり、その配線と拒理を保ちたいというような場合には、上記順序で処理を行う必要がある。
図39に、テンプレートのオブジェクトの実行順を最適化するフローチャートを示す。図39を参照して、制御部101による上述したテンプレートのオブジェクトの実行順を最適化する処理を説明する。
まずステップS31において、制御部101のテンプレート入出力部151が欠陥の種類や形状等に基づいて修正手法データベース125からテンプレートを取得する。この処理が終了後、ステップS32へ進む。
ステップS32において、制御部101は図32のフローチャートに従ってオブジェクトの加工サイズの最適化を行う。この処理が終了後、ステップS33へ進む。
ステップS33において、取得したテンプレートが、オートリペア(自動欠陥修正)が可能なものかどうかを判定する。オートリペアが可能である場合はステップS34に進む。オートリペアが不可能である場合はステップS55へ移行し、例えばオペレータがディスプレイ127を見ながら入力装置128を操作して手動で欠陥修正を実行する。
ステップS34において、テンプレート入出力部151は、当該テンプレート内での実行順が先頭のオブジェクト、最適なオブジェクトの実行順、並びにオブジェクトの加工サイズの情報を取得する。この処理が終了後、ステップS35へ進む。
ステップS35において、オブジェクト種類判定部152は、取得したテンプレートに配置されているオブジェクトの種類を判定する。判定の結果、Zapオブジェクト及びZapLineオブジェクト(図10、図11参照)の場合はステップS38に進む。一方、CVDオブジェクト(図17参照)の場合はステップS36に進む。
ステップS36において、実行順並び替え部156は、CVDオブジェクトのコンタクトホールをCVD製膜と一括(対)で処理するかどうか判定する。一括で生成する場合はステップS37に進む。一括で生成しない場合はステップS50へ進む。
ステップS37において、実行順並び替え部156は、コンタクトホールを生成するオブジェクト(コンタクトホール生成部)をCVDオブジェクト(製膜部)から分割して、個別のオブジェクトとして生成する(図35参照)。個別のオブジェクトとした場合、コンタクトホールの処理だけで実行順をまとめることもできるようになる。この処理が終了後、ステップS50へ進む。
ステップS38において、加工サイズ修正部153は、Zapオブジェクト及びZapLineオブジェクトの短径加工サイズを定数にするかどうか判定する(図35参照)。定数にする場合はステップS39に進む。定数にしない場合はステップS40に進む。
ステップS39において、加工サイズ修正部153は、Zapオブジェクト及びZapLineオブジェクトの短径加工サイズを定数に変更する。この処理が終了後、ステップS40に進む。
ステップS40において、オブジェクト種類判定部152は、オブジェクトの種類を判定する(図33参照)。判定の結果、ZapLineオブジェクトの場合はステップS50に進む。一方、Zapオブジェクトの場合はステップS41に進む。
ステップS41において、加工サイズ修正部153は、テンプレート内の複数のオブジェクトのサイズに関して相互チェックを行ったかどうかを判定する。相互チェックをしていない場合はステップS42へ進む。相互チェックを既にしている場合はZapオブジェクトについてこれ以上の最適化は望めないのでステップS50へ進む。
ステップS42において、加工サイズ修正部153は、複数のZapオブジェクトのサイズの誤差調整を行うかどうか、すなわち所定の誤差範囲であるかどうかを判定する。誤差調整を行う場合はステップS43に進む。誤差調整をしない場合はステップS48に進む。
ステップS43において、加工サイズ修正部153は、誤差範囲を満たすZapオブジェクトをすべて取得する(図36参照)。この処理が終了後、ステップS44に進む。
ステップS44において、加工サイズ修正部153は、複数のZapオブジェクトを取得したかどうかを判定する(図36参照)。取得した場合はステップS45に進む。取得していない場合はステップS48へ進む。
ステップS45において、加工サイズ修正部153は、オブジェクト修正方法をいずれにするか、すなわちZapオブジェクトのサイズを平均化するか固定にするかを判定する。
ステップS46において、加工サイズ修正部153は、複数のZapオブジェクトのサイズの平均値を計算し、各Zapオブジェクトのサイズを当該平均値に修正する(図36参照)。この処理が終了後、ステップS48に進む。
ステップS47において、加工サイズ修正部153は、複数のZapオブジェクトのサイズを、代表のZapオブジェクトのサイズに合わせる等、指定条件での固定値に修正する(図36参照)。この処理が終了後、ステップS48に進む。
ステップS48において、加工サイズ修正部153は、幅と高さが逆で、回転角度の入れ替えが可能なオブジェクトがあるかどうかを判定する(図37A,B参照)。入れ替え可能なZapオブジェクトがある場合はステップS49に進む。入れ替え可能なZapオブジェクトがない場合はステップS50に進む。
ステップS50において、加工サイズ修正部153は、すべてのオブジェクトのサイズ調整が終了したかどうかを判定する。終了した場合はステップS51へ進む。終了しない場合はステップS54へ進む。
ステップS51において、実行順並び替え部156は、オブジェクトの実行順を処理内容とサイズが連続するようにソートする(図34〜図36参照)。この処理が終了後、ステップS52へ進む。
ステップS52において、制御部101は、実行順の最適化処理を終了する。そして、ステップS53において、テンプレート入出力部151は、最適化後のオブジェクトを含むテンプレートを欠陥修正部102へ出力する。また修正手法データベース125へ出力して新たなテンプレートとして登録する。
ステップS54において、当該テンプレート内の次のオブジェクトへ移動する。そして、ステップS35へ戻り、そのオブジェクトの情報に基づいて最適化処理を行う。
なお、これらのテンプレートの最適化手法は、テンプレートの登録時に下記の点において、先行して修正を行っておくことが可能である。
(1)Zapオブジェクト、ZapLineオブジェクトの短径を指定した値に修正する。
(2)CVDオブジェクトのコンタクトホールのサイズを指定した値に修正する。
(3)CVDオブジェクトの処理サイズを指定した値に修正する。
(4)複数のCVDオブジェクトの連結、導通させている箇所を検索し、CVD通過ラインの交点を修正する。
(5)Zapオブジェクト、ZapLineオブジェクトを特定の範囲内に設定されている長径、短径、角度の値を指定した値に修正する。
(6)Zapオブジェクト、ZapLineオブジェクト内で、加工サイズの幅と高さが入れ替わっているオブジェクトを検出し、回転角度がそれぞれ±90°の関係を満たす場合に片方の回転角度と加工サイズをもう片方の設定値に変換する。
例えば、図33のテンプレートは、テンプレートの登録や編集時に最適な短径加工サイズ、相互チェック時の誤差範囲、誤差修正時におけるサイズ修正方法(平均値、最大値、登録されているサイズが一番多いものか等)、誤差修正時における角度修正方法、CVDオブジェクトとコンタクトホールの暫定加工サイズ等を設定しておくようにする。それにより、テンプレートを図36の最終出力の状態に修正をしておくことができ、修正後のテンプレートを目視であらかじめ確認、更新などが可能となる。
さらに、特定の欠陥修正装置や基板に対して最適な加工サイズやオブジェクトの実効順を入力することで、その欠陥修正装置に対して最適とされるオブジェクトのサイズ変更(Zapオブジェクトの最大加工サイズの分割、ZapLineオブジェクトへの変換など)が行える。その他に、CVD製膜とコンタクトホール生成部の分解も含むオブジェクトの実行順のソートを行ったとき、テンプレートがどのようになるか目視で確認したり、特定の欠陥修正装置用のテンプレートとして別ファイルへ出力したりすることもできる。
このようにテンプレートの登録、編集時にあらかじめ特定の装置に対する加工サイズ(長い修正エリアを最適加工サイズ単位に分割する)や実行順の最適化を行っておくことで、実際の欠陥修正時において加工サイズの最適化を処理フローから省くこともできる。ただし、複数のテンプレートを一度に処理するような場合に限っては、オブジェクトの実行順やCVDオブジェクトの重なりを修正実行前に再度確認、ソートすることが必要になる。
上述したように、本発明に係る欠陥修正装置及び方法では、登録された繰り返しパターン内に構成される欠陥修正手法に対して、欠陥修正装置での加工性能や基板の条件に合わせた加工サイズと、修正実行順の最適化を行う。それにより欠陥修正装置や基板固有の不具合を回避し、実行タクトの短縮化が可能となる。
また、登録時にオブジェクトの加工サイズや実行順と一定の条件で最適化して目視で確認することで、修正方法の登録時の登録ミスを発見、修正することが可能である。
さらに、欠陥修正装置固有の加工サイズの条件や基板固有の実行順などを入力し、他の欠陥修正装置と共有している修正方法(テンプレート)をターゲットとする特定の欠陥修正装置専用の修正方法にあらかじめ変換、出力しておいてもよい。それにより、実際の修正時での加工サイズの最適化工程を省略することでさらに実行タクトを短縮することができる。
以上に述べた実施の形態は、本発明を実施するための好適な形態の具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されている。ただし、本発明は、以上の実施の形態の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施の形態に限られるものではない。したがって、例えば、以上の説明で挙げた使用材料とその使用量、処理時間、処理順序および各パラメータの数値的条件等は好適例に過ぎず、また、説明に用いた各図における寸法、形状および配置関係等も実施の形態の一例を示す概略的なものである。本発明は、上述した実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
さらに、上述した実施形態では、フラットパネルディスプレイのガラス基板上に形成されたデザインパターンの欠陥修正を行なう場合について説明したが、修正対象はこの例に限定されるものではない。例えば半導体ウェハ、フォトマスク、磁気ディスク等、修正対象基板上に所定パターンが形成されたものに適用できる。
図5に示した制御部101は、MPU等の演算処理装置が不揮発性メモリに記録されているプログラムを実行することによって目的の機能を実現するようにしたが、同図に示す各機能ブロックはそれぞれ個別のプログラムによって実現してもよい。また、複数の機能ブロックを1つのプログラムによって実現するようにしてもよい。また、同図に示す機能ブロックをハードウェアによって実現してもよい。
また、修正手法データベース125が欠陥修正装置100ではなく、遠方のサーバに格納され、LANやインターネット等のネットワークを介して当該修正手法データベース125にアクセスして、欠陥修正手法を取得するような形態としてもよい。
1…配線基板、2…配線部、2a…欠陥配線部、3…基板、4…、5…配線、6…繰り返しパターン区域、12…欠陥情報管理システム、100…欠陥修正装置、101…制御部、102…欠陥修正部、103…欠陥検出部、125…修正手法データベース、151…テンプレート入出力部、152…オブジェクト種類判定部、153…加工サイズ修正部、154…オブジェクト修正方法変更部、155…オブジェクト通過ライン修正部、156…実行順並び替え部、160…記録部、201…Zapオブジェクト、202…中心点、203…回転角度、210…ZapLineオブジェクト、211…加工サイズ、211S…開始点、211E…終了点、213…回転角度、220A,221A…Zapオブジェクト、222U,222D…未処理部、225…ZapLineオブジェクト、231〜233…Zapオブジェクト、240,250,260…製膜部、240c1,240c2,270c1,270c2,280c1,280c2、320c1,320c2,340c1,340c2,350c1…コンタクトホール生成部、241,271,281,321,341,351,351A…開始点(コンタクトホール生成座標1)、242,273,284,323,347…終了点(コンタクトホール生成座標2)、272,282,283,343,345,352…通過地点、322,342,344,346…中心点、340,340A,350,350A,350B…製膜部、340−1,340−2,340−3,350−1,350−2…矩形、340t1〜340t4,350t1〜350t4…頂点

Claims (10)

  1. 繰り返しパターンが形成された多層基板を検査し、前記検査によって検出された前記繰り返しパターン内の欠陥を修正する欠陥修正装置において、
    前記検査を行って、前記繰り返しパターン内の欠陥の位置情報および前記欠陥の特徴情報を抽出する欠陥検出部と、
    複数の欠陥修正手法が登録されたデータベースと、
    前記多層基板の欠陥を指定された欠陥修正手法により修正する欠陥修正部と、
    前記欠陥検出部で検出された欠陥に対応する欠陥修正手法を前記データベースから読み出し、前記読み出した欠陥修正手法に含まれる複数のオブジェクトのサイズを、当該欠陥修正装置が処理可能なサイズに修正した後、前記欠陥修正手法に含まれる前記複数のオブジェクトの修正実行順を、同一の欠陥修正処理が連続して処理される実行順であり、かつ、一つの欠陥修正処理において同一のサイズのオブジェクトが連続して処理される実行順に並び替え、前記複数のオブジェクトのサイズの修正及び前記複数のオブジェクトの修正実行順の並び替えが行われた前記欠陥修正手法を、新たな欠陥修正手法として前記データベースに登録するとともに、前記新たな欠陥修正手法を利用して前記欠陥修正部を制御する制御部と、を備える
    欠陥修正装置。
  2. 前記制御部は、前記欠陥修正手法のオブジェクトのサイズが、前記欠陥修正装置の処理可能な加工サイズを満たさない場合、前記加工サイズを満たす範囲に前記オブジェクトのサイズを修正する
    請求項1に記載の欠陥修正装置。
  3. 前記欠陥修正手法のオブジェクトのサイズが当該欠陥修正装置の処理可能な最大の加工サイズより大きい場合、前記制御部は、
    前記オブジェクトのサイズを特定の大きさに修正して前記最大の加工サイズより小さくする、又は前記オブジェクトのサイズを複数の領域に等分割して前記一つの領域を前記最大の加工サイズより小さくする、あるいは単位サイズの処理を繰り返して前記最大の加工サイズの修正を行う、のいずれかを実行する
    請求項2に記載の欠陥修正装置。
  4. 前記欠陥修正手法のオブジェクトのサイズが当該欠陥修正装置の処理可能な最小の加工サイズより小さい場合、前記制御部は、前記オブジェクトのサイズを前記欠陥修正装置の処理可能なサイズに修正する
    請求項2に記載の欠陥修正装置。
  5. 前記制御部は、前記オブジェクトを等分割した複数の領域同士を一定のオーバーラップ量で重ね合わせる
    請求項3に記載の欠陥修正装置。
  6. 前記制御部は、前記欠陥修正手法のオブジェクトのサイズが当該欠陥修正装置の処理可能な最大の加工サイズより大きい場合に、前記最大の加工サイズと前記修正後のオブジェクトのサイズを表示部に表示させ、
    また、前記欠陥修正手法のオブジェクトのサイズが当該欠陥修正装置の処理可能な最小の加工サイズより小さい場合に、前記欠陥修正装置の処理可能なサイズに修正したオブジェクトを前記表示部に表示させる
    請求項3又は4に記載の欠陥修正装置。
  7. 前記欠陥修正手法の前記複数のオブジェクトの適切なサイズ及び修正実行順を、入力装置からの操作により任意に設定できる
    請求項1又は3に記載の欠陥修正装置。
  8. 前記制御部は、前記欠陥修正手法のオブジェクトが前記欠陥修正装置の処理可能な加工サイズではないCVDオブジェクトである場合、前記CVDオブジェクトを構成するコンタクトホール生成部及び製膜部の各サイズを前記欠陥修正装置に対して最適化する
    請求項2に記載の欠陥修正装置。
  9. 前記制御部は、前記データベースから読み出した欠陥修正手法に含まれるオブジェクトのサイズを、前記多層基板の層(レイヤ)構造と照合し、前記オブジェクトが適切か否かを判定する
    請求項2に記載の欠陥修正装置。
  10. 繰り返しパターンが形成された多層基板を検査し、前記検査によって検出された前記繰り返しパターン内の欠陥を修正する欠陥修正装置において行われる欠陥修正方法であって、
    前記検査を行って、前記繰り返しパターン内の位置情報および前記欠陥の特徴情報を抽出する第1のステップと、
    前記第1のステップで検出された欠陥に対応する欠陥修正手法を、複数の欠陥修正手法が登録されたデータベースから読み出す第2のステップと、
    前記第2のステップで読み出した欠陥修正手法に含まれる複数のオブジェクトのサイズを、当該欠陥修正装置が処理可能なサイズに修正した後、前記欠陥修正手法に含まれる前記複数のオブジェクトの修正実行順を、同一の欠陥修正処理が連続して処理される実行順であり、かつ、一つの欠陥修正処理において同一のサイズのオブジェクトが連続して処理される実行順に並び替え、前記複数のオブジェクトのサイズの修正及び前記複数のオブジェクトの修正実行順の並び替えが行われた前記欠陥修正手法を、新たな欠陥修正手法として前記データベースに登録する第3のステップと、
    前記新たな欠陥修正手法を利用して前記欠陥の修正を実行する欠陥修正部を制御する第4のステップと、を含む
    欠陥修正方法。
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