JP5638333B2 - 熱電モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、恒温槽、冷蔵庫、自動車用のシートクーラー、半導体製造装置、レーザーダイオード等の温度制御、廃熱発電等に好適に使用される熱電モジュールに関するものである。
熱電素子は、p型半導体(P型の熱電素子)とn型半導体(N型の熱電素子)とからなるPN接合対に電流を流すとそれぞれの半導体の一端側が発熱するとともに他端側が吸熱するというペルチェ効果を発現するもので、これをモジュール化した熱電モジュールは、精密な温度制御が可能であり、小型で構造が簡単でありフロンレスの冷却装置、光検出素子、半導体製造装置等の冷却装置、レーザーダイオードの温度調節装置等への幅広い利用がされている。また、熱電素子は、その両端に温度差があると電流が流れる特徴を有しているため、排熱回収発電等の発電装置への利用も期待されている。
例えば、室温付近で使用される冷却用の熱電モジュールは、冷却特性に優れるA型結晶(AはBi及び/又はSb、BはTe及び/又はSe)からなる熱電材料で形成されたP型の熱電素子およびN型の熱電素子を対にして含む構成となっている。ここで、特に優れた性能を示す熱電材料として、P型の熱電素子にはBiTe(テルル化ビスマス)とSbTe(テルル化アンチモン)との固溶体からなる熱電材料が用いられ、N型の熱電素子にはBiTe(テルル化ビスマス)とBiSe(セレン化ビスマス)との固溶体からなる熱電材料が用いられる。
熱電モジュールは、このような熱電材料で形成されたP型熱電素子とN型熱電素子とを直列に電気接続するようにして、P型熱電素子およびN型熱電素子のそれぞれを一方主面に配線導体が形成された一対の支持基板間に配列し、半田でP型熱電素子及びN型熱電素子と配線導体とを接合するとともに、一対の支持基板の他方主面にそれぞれ接合部材を介して金属板または熱交換器を貼り合わせることによって作製される(例えば、特許文献1を参照)。
特開2006−234250号公報
この熱電モジュールを加熱冷却装置用として使用した場合、熱電素子への通電により熱電素子の一端側が冷却され、熱電素子の他端側が加熱される。そのため、熱電素子と接合されている支持基板および金属板が、加熱または冷却される。
ここで、支持基板と金属板とは接合部材を介して接合されており、これらは材質が異なるため、熱膨張係数も異なるものである。そのため、支持基板と金属板との熱膨張差によって、熱電素子の配列領域よりも外側の支持基板が撓み、この撓みによって最外周に配列された熱電素子および熱電素子と支持基板との接合部に応力が加わる。したがって、熱電モジュールの長期使用により、最外周に配列された熱電素子または熱電素子と支持基板との接合部には、その応力に起因したクラックが生じるおそれがあった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、熱電素子または熱電素子と支持基
板との接合部にクラックが生じるのを抑制された熱電モジュールを提供することを目的とする。
本発明の熱電モジュールは、一対の支持基板と、該一対の支持基板の対向する一方主面間の平面視で内側の配列領域に配列された複数の熱電素子と、前記一対の支持基板の他方主面にそれぞれ接合部材を介して貼り合わされた金属板とを備え、前記接合部材の外周端部が前記支持基板側において前記支持基板の外周端部より内側に位置する部分を有することを特徴とするものである。本発明においては、前記接合部材の外周端部より外側において、一対の前記支持基板がそれぞれ前記熱電素子側に曲がっている。または、本発明においては、前記接合部材の外周端部より外側において、一方の前記支持基板が前記熱電素子側に曲がっているとともに、他方の前記支持基板が前記熱電素子側とは反対側に曲がって
いる。
本発明によれば、支持基板と金属板とを貼り合わせる接合部材の外周端部が支持基板側において支持基板の外周端部より内側に位置する部分を有することで、熱電素子の配列領域よりも外側の支持基板が撓むのを抑制し、熱電素子または熱電素子と支持基板との接合部(半田層)にかかる熱応力を緩和することができる。したがって、熱電素子または熱電素子と支持基板との接合部(半田層)にクラックが生じるのを抑制できるため、優れた耐久性を有する熱電モジュールが得られる。
本発明の熱電モジュールの実施の形態の一例を示す分解斜視図である。 本発明の熱電モジュールの実施の形態の一例の概略断面図である。 本発明の熱電モジュールの実施の形態の他の例の概略断面図である。 本発明の熱電モジュールの実施の形態の他の例の平面透視図である。
以下、本発明の熱電モジュールの実施の形態の例について、図面に基づいて説明する。
図1は本発明の熱電モジュールの実施の形態の一例を示す分解斜視図であり、図2は図1に示す熱電モジュールの一例の概略断面図、本発明の熱電モジュールの他の例の概略断面図である。
図1及び図2に示す熱電モジュールは、一対の支持基板20(20a,20b)と、一対の支持基板20(20a,20b)の対向する一方主面間の平面視で内側の配列領域に配列された複数の熱電素子1(1a,1b)と、一対の支持基板20(20a,20b)の他方主面にそれぞれ接合部材22を介して貼り合わされた金属板21(251)とを備
え、接合部材22の外周端部が支持基板20(20a,20b)側において支持基板20(20a,20b)の外周端部より内側に位置する部分を有することを特徴とするものである。
一対の支持基板20(20a,20b)は、例えばアルミナフィラーを添加してなるエポキシ樹脂からなる両面銅貼りの基板であり、平面視したとき、例えば縦40〜50mm、横20〜40mmの寸法に形成され、厚み0.05〜2.0mm程度に形成されたものである。
一対の支持基板20(20a,20b)の対向する一方主面には、それぞれ配線導体23(23a,23b)が形成されている。配線導体23(23a,23b)は、例えば支持基板20(20a,20b)を構成するエポキシ樹脂に貼り合わされた銅をエッチングによって配線パターンに形成したものであり、隣接するN型熱電素子1a及びP型熱電素子1b間を直列に電気的に接続するように形成されている。
なお、支持基板20(20a,20b)としては、アルミナ、窒化アルミニウムなどのセラミック材料で形成されていてもよく、導電性を有する材料で形成されていてもよい。支持基板20(20a,20b)が導電性を有する材料で形成されている場合は、支持基板20(20a,20b)と配線導体23(23a,23b)との間に、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アルミナ、窒化アルミニウムなどの材料で形成された絶縁層が設けられる。
また、配線導体23(23a,23b)の形成材料としては、銅に限られず、例えば銀、銀−パラジウムなどの材料でもよい。
一対の支持基板20(20a,20b)の対向する一方主面間には、平面視で支持基板20(20a,20b)の内側となる配列領域に複数の熱電素子1(1a,1b)が配列されている。
熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)は、A型結晶(AはBi及び/又はSb、BはTe及び/又はSe)からなる熱電材料、好ましくはビスマス(Bi)、テルル(Te)系の熱電材料で本体部が形成されている。具体的には、N型熱電素子1aは、例えばBiTe(テルル化ビスマス)とBiSe(セレン化ビスマス)との固溶体からなる熱電材料で形成され、P型熱電素子1bは、例えばBiTe(テルル化ビスマス)とSbTe(テルル化アンチモン)との固溶体からなる熱電材料で形成されている。
ここで、N型熱電素子1aとなる熱電材料は、一度溶融させて固化したBi、TeおよびSeからなるN型の形成材料を、ブリッジマン法により一方向に凝固させ、例えば直径1〜3mm程度の断面円形の棒状体としたものである。また、P型熱電素子1bとなる熱電材料は一度溶融させて固化したBiSbおよびTeからなるP型の形成材料を、ブリッジマン法により一方向に凝固させ、例えば直径1〜3mm程度の断面円形の棒状体としたものである。
これらの熱電材料の側面に、メッキが付着することを防止するレジストをコーティングした後、ワイヤーソーを用いて0.3〜5.0mm程度の幅に切断する。ついで、切断面のみに電解メッキでNi層を形成し、その上にSn層を形成し、溶解液でレジストを剥離することで、熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)を得ることができる。
なお、熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)の形状は、円柱状、四角柱
状または多角柱状でも構わないが、使用時の膨張収縮に伴う応力集中を避けるために、円柱状が好ましい。
熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)は、配線導体23(23a,23b)と同様のパターンに塗布された半田ペーストにより配線導体23(23a,23b)と接合され、電気的に接続される。
そして、一対の支持基板20(20a,20b)の他方主面には、それぞれ接合部材22を介して貼り合わされた金属板21(251)を備えている。
金属板21(251)の材質としては、アルミニウム合金、銅、ステンレス合金、鉄等が用いられる。ここで、本発明における金属板とは、熱交換器の一部を構成するものであってもよく、図に示すように、具体的には金属板251とフィン252とからなる熱交換器25の金属板251でもよい。例えば、熱電モジュールの構成としては、支持基板20aの他方主面には、放熱性の観点より熱交換器25(金属板251)が接合部材22を介して接合され、支持基板20bの他方主面には、冷却、加熱対象物との接触性の観点より厚み5〜20mm程度の平板(金属板21)が接合部材22を介して接合されるのがよい。接合部材22としては、熱伝導グリースや熱伝導シート、Sn−Bi半田、Sn−Ag−Cu半田等を例示できる。
ここで、接合部材22の外周端部が支持基板20(20a,20b)側において支持基板20(20a,20b)の外周端部より内側に位置する部分を有することが重要である。
本発明の熱電モジュールによれば、支持基板20(20a,20b)における熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)の配列領域よりも外側において、支持基板20(20a,20b)と金属板21(251)との実質的な接合長さが短くなり、支持基板20(20a,20b)と金属板21(251)との熱膨張差による支持基板20(20a,20b)の撓みを低減させることができるので、熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)または熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)と支持基板20(20a,20b)との接合部にかかる熱応力を緩和し、この部分にクラックが生じるのを抑制できるため、優れた耐久性を有する熱電モジュールが得られる。
接合部材22の外周端部が支持基板20(20a,20b)側において支持基板20(20a,20b)の外周端部より内側に位置するとは、図2に示すように接合部材22の外周端部が支持基板20(20a,20b)の主面に対して垂直なものに限られず、図3に示すように、接合部材22の外周端部が支持基板20(20a,20b)の主面に対して傾いていて、接合部材22の金属板21(251)側の外周端部が平面視で支持基板20(20a,20b)の外周端部と同じ位置であって、接合部材22の支持基板20(20a,20b)側の外周端部が平面視で支持基板20(20a,20b)の外周端部よりも内側に位置するものも含むことを意味する。
上記の図3に示す形態の場合、支持基板20(20a,20b)における熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)の配列領域よりも外側に接合部材22が接合されていないフリーな領域が設けられ、熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)または熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)と支持基板20(20a,20b)との接合部にかかる熱応力を緩和するとの効果を奏するとともに、支持基板20(20a,20b)と金属板21(251)との間の熱伝導性を向上させるとの効果を奏することができる。
図3に示す形態は、例えば接合部材22として加工性の良い熱伝導シートを使用し、熱伝導シートの端面を斜めに加工した後、支持基板20(20a,20b)に貼付することで実現可能である。
なお、図に示すように、金属板21にはネジ26を挿通可能な挿通孔が設けられていて、金属板21と熱交換器25を構成する金属板251とを連結するようにネジ26で締結し、間に介在する部材を挟持する構造としてもよい。さらに、図示しないが、一対の支持基板20(20a,20b)の間の外周部をシリコーン接着剤で全面シールしてもよい。
本発明の熱電モジュールは、図4に示す例のように、支持基板20(20a,20b)が矩形状であり、接合部材22の外周端部は支持基板20(20a,20b)の少なくとも4つの角部(4隅)において支持基板20(20a,20b)の外周端部より内側に位置することが望ましい。なお、図4は、金属板21および支持基板20(20a)を透過させた熱電モジュールの平面透視図である。
接合部材22の外周端部が、支持基板20(20a,20b)の少なくとも4つの角部(4隅)において支持基板20(20a,20b)の外周端部より内側に位置することで、応力が最も大きくなる角部において応力を分散することができ、さらに耐久性を向上させることができる。望ましくは、4つの角部(4隅)に限らず、全周にわたって、接合部材22の外周端部が支持基板20(20a,20b)の外周端部より内側に位置しているのがよく、より確実に耐久性を向上させることができる。
また、本発明の熱電モジュールは、接合部材22の外周端部が、熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)の配列領域の外周端部に位置することが望ましい。ここで、熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)の配列領域の外周端部とは、最外周に配列された熱電素子の最外部を結んだ線を投影した領域のことである。接合部材22の外周端部が、熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)の配列領域の外周端部に位置することで、支持基板20(20a,20b)における熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)の配列領域よりも外側の領域の支持基板20(20a,20b)と金属板21(251)との熱膨張差による支持基板20(20a,20b)の湾曲をほぼなくすことができるので、熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)、熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)と支持基板20(20a,20b)との接合部(半田)に加わる応力をさらに低減することができる。
このとき、図3に示す例のように、接合部材22の外周端部が支持基板20側よりも金属板21(251)側の方が外側にあると、支持基板20から金属板21(251)への熱伝導は外側に拡がりながら行われるので、それらの間の熱伝導性がより高まるのでよい。
また、より高い温度差を発生させる加熱冷却装置として本発明の熱電モジュールを使用する場合には、接合部材22の外周端部より外側において、一対の支持基板20(20a,20b)がそれぞれ熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)側に曲がっていることが望ましい。一対の支持基板20(20a,20b)がそれぞれ熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)側に湾曲していることで、駆動時に熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)の配列領域よりも外側の金属板21(251)または支持基板20(20a,20b)に接合部材22の厚み以上の湾曲が生じる場合に、支持基板20(20a,20b)と金属板21(251)とが接触して、熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)または熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)と支持基板20(20a,20b)との接合部(半田層)に応力がかかるのを抑制することができる。
また、加熱面、冷却面が限定された加熱冷却装置として本発明の熱電モジュールを使用する場合には、接合部材22の外周端部より外側において、例えば加熱側とした一方の支持基板20aが熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)側に曲がっているとともに、例えば冷却側とした他方の支持基板20bが熱電素子1(N型熱電素子1a,P型熱電素子1b)側とは反対側に曲がっていることが望ましい。このような形状であることで、熱応力によって曲がろうとする側に予め曲がっていることから、曲がり始めに発生する応力を支持基板20(20a,20b)の外周端部で吸収することができる。
上述の熱電モジュールは、例えば以下のようにして製造することができる。
まず、支持基板20(20a,20b)の一方主面に、配線導体23(23a,23b)を形成する。
ここで、支持基板20(20a,20b)の主面に配線導体23(23a,23b)を形成する方法としては、例えば、(1)絶縁材料の表面にメタライズを施し、金属チップを
半田等で接合する、(2)金属ペーストを絶縁材料の表面に印刷して焼成する、(3)絶縁材料の表面に全面金属メッキを施し、フォトレジストを用いて絶縁材料表面に金属メッキの電極パターンを形成する、(4)絶縁材料の両面に金属板を圧接し、片面もしくは両面にフォ
トレジストを用いて金属電極パターンを形成する、(5)導電性材料の表面に絶縁層を設け
たうえで、金属電極パターンを形成する、などの方法が挙げられる。
次に、熱電素子1(N型熱電素子1a及びP型熱電素子1b)と支持基板20とを接合する。
具体的には、支持基板20a上に形成した配線導体23の少なくとも一部に半田ペーストあるいは半田ペーストよりなる接合材を塗布し、半田層を形成する。ここで、塗布方法としては、メタルマスクあるいはスクリーンメッシュを用いたスクリーン印刷法がコスト、量産性の面から好ましい。半田ペーストとしては、例えば95Sn−5Sbの半田ペーストを用いることができる。
ついで、半田が塗布された配線導体23の表面に熱電素子1を配列する。熱電素子1はN型熱電素子1aとP型熱電素子1bの2種類の素子を配列することが必要である。接合する方法としては公知の技術であればいずれでも良いが、N型熱電素子1aおよびP型熱電素子1bのそれぞれを別々に振動させながら配列穴加工された治具に振り込む振込み式で配列させた後、転写して支持基板20a上に配列する方法が簡便で好ましい。
支持基板20a上に熱電素子1(N型熱電素子1a及びP型熱電素子1b)を配列した後、熱電素子1(N型熱電素子1a及びP型熱電素子1b)の上面に反対側の支持基板20bを設置する。
具体的には、配線導体23の表面に半田が塗布された支持基板20bを熱電素子1(N型熱電素子1a及びP型熱電素子1b)の上面に公知の技術により半田接合する。半田接合の方法としては、リフロー炉あるいはヒーターによる加熱などいずれでも良いが、支持基板20に樹脂を用いる場合、上下面に応力をかけながら加熱することが半田と熱電素子1(N型熱電素子1a及びP型熱電素子1b)の密着性を高める上で好ましい。
次に、配線導体23に電流を通電するためのリード線(図示せず)を半田ごて、レーザー等で接合する。ここで、リード線を接合した後、洗浄液に浸積して熱電素子1(N型熱電素子1a及びP型熱電素子1b)及び支持基板20(20a,20b)に付着している
半田ペーストに含まれていたフラックスを洗浄するのがよい。
次に、一方の支持基板20aと熱交換器25(金属板251)とを接合部材22にて取り付ける。具体的には、支持基板20a上に接合部材22としての熱伝導グリースを塗布する。塗布方法としては、メタルマスクあるいはスクリーンメッシュを用いたスクリーン印刷法がコスト、量産性の面から好ましい。使用する熱交換器25はその用途によって形、材質が異なるが、放熱を目的として使用する場合は、熱伝導性の観点よりアルミニウム合金或いは銅製のフィンが好ましい。
次に、他方の支持基板20bと金属板21を接合部材22にて接合する。使用する材質は、熱伝導性の観点よりアルミニウム合金或いは銅製使用することが望ましい。また、金属板21の厚みは平坦性確保の観点から、5〜20mm程度が好ましい。
最後に、金属板21と熱交換器25を構成する金属板251とをネジ26で締結する。このときネジ26と金属板21の間に断熱スペーサを挿入することで、冷却、発熱性能を向上することができる。
以下、実施例を挙げて本発明についてさらに詳細に説明する。
まず、Bi,Sb,Te、SeからなるN型熱電材料およびP型熱電材料をブリッジマン法により溶融凝固させ、直径1.5mmの断面円形の棒状の材料を作製した。具体的には、N型熱電材料はBiTe(テルル化ビスマス)とBiSe(セレン化ビスマス)との固溶体で作製し、P型熱電材料はBiTe(テルル化ビスマス)とSbTe(テルル化アンチモン)との固溶体で作製した。ここで、表面を粗化させるため、棒状のN型熱電材料及びP型熱電材料の表面を硝酸でエッチング処理を行った。
次に、棒状のN型、P型熱電材料のそれぞれにエポキシ樹脂をディッピングにより塗布して側面に被覆層を形成した。
次に、被覆層が被覆された棒状のN型熱電材料及び棒状のP型熱電材料を高さ(厚さ)1.6mmになるように、ワイヤーソーにて切断し、N型熱電素子及びP型熱電素子を得た。得られたN型熱電素子及びP型熱電素子は、電解メッキで切断面にニッケル層を形成した。
次に、アルミナフィラーを添加したエポキシ樹脂の両面に、厚み105μmの銅板を圧接した両主面銅貼り基板について、一方主面にエッチングを施し所望の配線パターンを形成した支持基板(40mm角)を準備した。そして、この配線導体上に、95Sn−5Sbの半田ペーストをスクリーン印刷した。
さらに、この半田ペースト上に、N型熱電素子及びP型熱電素子が電気的に直列になるようにマウンターを使用して各熱電素子を127個ずつ配設した。上記のように配列されたN型熱電素子とP型熱電素子を2枚の支持基板で挟み込むようにし、上下面に圧力をかけながらリフロー炉で加熱し、配線導体と熱電素子と半田接合した。
次に、メタルマスクを用いて、接合部材(熱伝導グリース)をそれぞれの支持基板の他方主面両面に印刷するが、このとき、支持基板と同一形状の印刷開口(外周端部が一致)にて熱伝導グリースを塗布した熱電モジュールを試料1とし、支持基板端より2mm小さくした印刷開口(外周端部が内側)にて熱伝導グリースを塗布した熱電モジュールを試料2とした。
次に、一方の支持基板に90mm角、25℃に温調された水冷ヒートシンクを接合し、他方の支持基板に70mm角、厚さ10mmのアルミニウム合金製の四面体の金属板をM4ネジ4本で固定し、前記金属板には、熱電対を貼り付けコントローラーと接続させ、金属板の温度を100℃−1分、10℃−1分を1サイクルとして、1万サイクルまで電流方向、電圧を調整させた。
そして、試験前後の抵抗値を交流4端子抵抗計で測定したところ、試料1は最大抵抗変化率が5%の増加であり、試料2は最大抵抗変化率が103%増加していた。また、試料2については、最外周部に配列された熱電素子と支持基板との接合部にクラックが生じているのも観察された。
以上の結果から、試料1よりも試料2の方が耐久性能が高いことが示される。
1(1a,1b)・・・熱電素子
20(20a,20b)・・・支持基板
21・・・金属板
22・・・接合部材
23(23a,23b)・・・配線導体
25・・・熱交換器
251・・・金属板
252・・・フィン
26・・・ネジ

Claims (3)

  1. 一対の支持基板と、該一対の支持基板の対向する一方主面間の平面視で内側の配列領域に配列された複数の熱電素子と、前記一対の支持基板の他方主面にそれぞれ接合部材を介して貼り合わされた金属板とを備え、前記接合部材の外周端部が前記支持基板側において前記支持基板の外周端部より内側に位置する部分を有するとともに、前記接合部材の外周端部より外側において、一対の前記支持基板がそれぞれ前記熱電素子側に曲がっていることを特徴とする熱電モジュール。
  2. 一対の支持基板と、該一対の支持基板の対向する一方主面間の平面視で内側の配列領域に配列された複数の熱電素子と、前記一対の支持基板の他方主面にそれぞれ接合部材を介して貼り合わされた金属板とを備え、前記接合部材の外周端部が前記支持基板側において前記支持基板の外周端部より内側に位置する部分を有するとともに、前記接合部材の外周端部より外側において、一方の前記支持基板が前記熱電素子側に曲がっているとともに、他方の前記支持基板が前記熱電素子側とは反対側に曲がっていることを特徴とする熱電モジュール。
  3. 前記支持基板は矩形状であり、前記接合部材の外周端部は前記支持基板の少なくとも4つの角部において前記支持基板の外周端部より内側に位置することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱電モジュール。
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