JP5638342B2 - 熱電素子及び熱電モジュール - Google Patents

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本発明は、半導体等の発熱体の冷却等に好適に使用され、低コストで耐久特性に優れる熱電素子及び熱電モジュールに関する。
ペルチェ効果を利用した熱電素子は、熱電モジュールとしてレーザーダイオードの温度制御、恒温槽、冷蔵庫における冷却などに用いられている。
室温付近で使用される冷却用の熱電モジュールは、冷却特性に優れるA型結晶(AはBi及び/又はSb、BはTe及び/又はSe)からなる熱電材料で形成されたP型の熱電素子およびN型の熱電素子を対にして含む構成となっている。例えば、特に優れた性能を示す熱電材料として、P型の熱電素子にはBiTe(テルル化ビスマス)とSbTe(テルル化アンチモン)との固溶体からなる熱電材料が用いられ、N型の熱電素子にはBiTe(テルル化ビスマス)とBiSe(セレン化ビスマス)との固溶体からなる熱電材料が用いられる。
そして、熱電モジュールは、このような熱電材料で形成されたP型熱電素子とN型熱電素子とを直列に電気接続するようにして、P型熱電素子およびN型熱電素子のそれぞれを表面に配線導体(銅電極)が形成された一対の支持基板間に配列し、半田でP型熱電素子及びN型熱電素子と配線導体とを接合することによって作製される。
しかしながら、上記の熱電モジュールを冷却用として使用した場合、結露が生じてしまうという問題がある。すなわち、熱電素子は通電すると冷却することができるが、室温下で空気に触れた状態で熱電素子を使用すると、空気中の水蒸気が凝縮して熱電素子の低温部分に結露が生じる。ここで、熱電モジュールでは熱電素子、半田、配線導体などの異種金属が接合されているため、結露による水分付加により局部電池が形成され、金属の腐食が生じて熱電モジュールの冷却能力が低下してしまう。
そこで、熱電素子として、熱電材料からなる熱電素子本体部の側周面に樹脂からなる被覆層を形成したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に示すような形状の熱電素子においては、結露による熱電素子等の腐食を抑制することが可能となっている。
特許第4523306号公報
一方、熱電モジュールの駆動制御する方法としては、PWM(Pulse Width Modulation)を使ったPWM制御方式が多く使用されている。この方式は、対象物を一定の温度、または、一定の温度パターン(例えば90℃保持と65℃保持とを繰り返すような温度パターン)にするため、対象物の温度をサーミスタなどで読み取り、その温度情報をPWM制御方式の温度コントローラーへフィードバックし、断続的に印加電圧を変更、極性を反転させるというものである。ここで、一定電圧から極性を反転させるなど時間軸に対して急激に電圧が変化する際に、高周波成分が信号に重畳される。このとき、熱電素子に流れる高周波成分の一部は熱電素子内を伝播せず、空気中へ漏れてしまう。特に、被覆層の薄い
部位がある場合は、その部位から多く高周波成分が漏れてしまい、その結果、熱電モジュールの冷却能力が低下してしまうという問題がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、電圧が急激に変化する際に冷却能力が低下するのを抑制した熱電素子及び熱電モジュールを提供することを目的とする。
本発明の熱電素子は、前記柱状の熱電素子本体部と、該熱電素子本体部の側周面に形成された被覆層とを具備する熱電素子であって、前記被覆層は他の部位よりも厚みの薄い部位を有していて、該厚みの薄い部位に金属層が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の熱電素子は、上記構成において、前記厚みの薄い部位に対応する前記熱電素子本体部の側周面には凸部が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の熱電モジュールは、上記構成において、互いに対向するように配置された一対の支持基板と、該一対の支持基板の対向する一方主面にそれぞれ形成された配線導体と、前記一対の支持基板の対向する一方主面間に複数配列された本発明の熱電素子とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、被覆層の厚みの薄い部位に設けられた金属層が高周波成分を反射することで、熱電素子から外部に高周波成分が漏れるのを抑制するため、電圧が急激に変化する際に冷却能力が低下するのを抑制することができる。したがって、熱電素子を効率よく駆動でき、熱電モジュールを短時間で冷却させることができる。
本発明の熱電素子の実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明の熱電素子の実施の形態の他の例を示す断面図である。 本発明の熱電モジュールの実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明の熱電モジュールの実施の形態の一例を示す分解斜視図である。
以下、本発明の熱電素子の実施の形態の例について図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の熱電素子の実施の形態の一例を示す断面図であり、図1に示す熱電素子1は、柱状の熱電素子本体部11と、熱電素子本体部11の側周面に形成された被覆層12とを具備し、被覆層12は他の部位よりも厚みの薄い部位を有していて、この厚みの薄い部位に金属層13が設けられていることを特徴とするものである。
熱電素子本体部11は、例えばA型結晶(AはBi及び/又はSb、BはTe及び/又はSe)からなる熱電材料、好ましくはビスマス(Bi)、テルル(Te)系の熱電材料で形成されている。具体的には、N型の熱電素子は、例えばBiTe(テルル
化ビスマス)とBiSe(セレン化ビスマス)との固溶体からなる熱電材料で熱電素子本体部11が形成され、P型の熱電素子は、例えばBiTe(テルル化ビスマス)とSbTe(テルル化アンチモン)との固溶体からなる熱電材料で熱電素子本体部11が形成されている。このような熱電材料としては、一度溶融させて固化した溶製材料、合金粉末を粉砕しホットプレス等で焼結させた焼結材料、ブリッジマン法、射出成型などにより一方向に凝固させた単結晶材料などが挙げられるが、特に単結晶材料が高性能である点で好ましい。熱電素子本体部11の形状は、円柱状、四角柱状または多角柱状でも構わないが、後述する被覆層12の厚みを均一にする点で円柱状が好ましい。熱電素子本体部11が円柱状の場合の熱電素子本体部11の直径は例えば1〜3mm程度に形成され、長さは例えば0.3〜5.0mm程度に形成される。このような形状は、例えば一対の割型を用いて上述の方法により形成することができる。
熱電素子本体部11の側周面には被覆層12が形成されている。この被覆層12は、例えば5〜50μm程度の厚みに形成されたものである。被膜層12の形成材料は、熱電材料よりも絶縁性がある樹脂であれば使用できるが、低水分透過性、耐熱性を考慮すると、恒温高湿で駆動を考慮すると、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂が望ましい。なお、被覆層12の形成方法は、熱電材料にペースト状の保護材料をディッピング、スプレー、スクリーン印刷などが挙げられる。
そして、被覆層12は他の部位よりも厚みの薄い部位を有していて、この厚みの薄い部位に金属層13が設けられていることが重要である。
被覆層12における他の部位よりも厚みの薄い部位は、棒状の熱電材料(線材)の側周面に角部や突起が存在することで形成されたり、ディッピングの速度を遅くする、ディッピング後に乾燥機に入れずに大気中にて乾燥する等の方法により形成されたりする。
また、金属層13は、被覆層12の厚みの薄い部位に埋まるように形成されたもので、厚み5〜50μm程度のものである。金属層13の形成材料としては高周波成分を反射することのできる金属であればよく、また金属層13の形成方法としては被覆層12の厚みの薄い部位に埋まるように形成できるものであれば限定はないが、電解メッキ、無電解メッキにより形成された、Niメッキ、Snメッキ、Auメッキなどからなるメッキ層であるのが好ましい。特に、電解メッキによればマスクなどせずに被覆層12の厚みの薄い部位に選択的にメッキ層を析出させることができることから、電解メッキで金属層13を形成するのが好ましい。
被覆層12の厚みの薄い部位は、他の部位よりも高周波成分の漏れ(ロス)が多くなるが、この厚みの薄い部位に金属層13が設けられていることで、金属層13で高周波成分を反射させて熱電素子本体部11に沿って伝播させることができ、高周波成分の漏れ(ロス)がなくなる。したがって、熱電素子1を効率よく駆動でき、熱電モジュールを短時間で冷却させることができる。
そして、本発明の熱電素子1は、図2に示すように、上記構成において、厚みの薄い部位に対応する熱電素子本体部11の側周面には横断面で見たときに凸部14が設けられていてもよい。熱電素子本体部11の側周面に積極的に凸部14を設け、この凸部14を他の部位よりも放射しやすいアンテナとして意図的に形成することで、他の部位からの放射が無くなる。すなわち、熱電素子1に凸部14を作ってアンテナとし、放射箇所を限定した上で、その上に金属層13を設けることで、熱電素子1を効率よく駆動でき、熱電モジュールを短時間で冷却させることができる。また、被覆層12の凸部14に対応する部位のみを通常の形成方法で薄く形成することができ、この部位にメッキで金属層13を形成しやすくなるとの製法上の効果も奏する。
なお、熱電素子本体部11の側周面に凸部14を形成する方法としては、例えば凸部14の形状に対応する凹部を有する割型を用いる方法が挙げられる。凸部14の横断面形状は例えば矩形状であっても三角状であってもよく、その大きさは、例えば横断面で見たときの凸部14の高さが1〜200μm、凸部14の起点となる部位の幅が1〜1000μm、縦断面で見たときの凸部14の起点となる部位の幅(熱電素子1の長手方向の長さ)が1〜1000μm程度に形成される。
また、本発明の熱電素子1は、上記構成において、厚みの薄い部位が熱電素子本体部11の側周面の端部に形成されていて、この端部に金属層13が設けられているのが好ましい。高周波成分の電界分布は熱電素子1の端部で広がることから、この端部に金属層13を設けることにより、高周波の放射を抑えることができる。したがって、熱電素子1を効率よく駆動でき、熱電モジュールを短時間で冷却させることができる。
なお、熱電素子本体部11の側周面の端部に凸部14を形成する方法としては、例えば熱電素子本体部11の端部となる位置に凸部14の形状に対応する凹部を有する割型を用いる方法が挙げられる。
また、本発明の熱電素子1は、上記構成において、熱電素子本体部11の側周面の端部の全周にわたって金属層13が設けられているのが好ましい。これにより、高周波の放射を最も抑えることができる配置となり、熱電素子1をより効率よく駆動でき、熱電モジュールをより短時間で冷却させることができる。
以上述べた熱電素子1は、N型の熱電素子とP型の熱電素子とを含む概念である。N型の熱電素子およびP型の熱電素子はそれぞれ異なる熱電材料を用いて得られ、このN型の熱電素子とP型の熱電素子とを直列に電気接続させて一対の支持基板の主面間に配置することで、後述の熱電モジュール2が形成される。
以下、本発明の熱電モジュールの実施の形態の例について説明する。
図3および図4に示す熱電モジュール2は、互いに対向するように配置された一対の支持基板20(20a,20b)と、これらの一対の支持基板20(20a,20b)の対向する一方主面にそれぞれ形成された配線導体23(23a,23b)と、一対の支持基板20(20a,20b)の対向する一方主面間に複数配列された上述の熱電素子1(N型熱電素子1a及びP型熱電素子1b)とを備えている。
支持基板20(20a,20b)は、例えばCu、Ag、Ag−Pdなどの材料で形成されたもので、平面視したとき、例えば縦40〜50mm、横20〜40mmの寸法に形成され、厚み0.05〜2.0mm程度に形成されたものである。なお、支持基板20は例えば両面銅貼りのアルミナフィラーを添加してなるエポキシ樹脂からなる基板であってもよい。また、アルミナ、窒化アルミニウムなどのセラミック材料で形成されていてもよく、この場合は後述する絶縁層24を設けなくてよい。
配線導体23(23a,23b)は、例えばCu、Ag、Ag−Pdなどの材料で形成されたもので、隣接するN型熱電素子1a及びP型熱電素子1b間を直列に電気的に接続するように形成されている。
また、支持基板20(20a,20b)が導電性を有する材料からなる場合、支持基板20(20a,20b)と配線導体23(23a,23b)との間には、支持基板20と配線導体23とを絶縁する目的で、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アルミナ、窒
化アルミニウムなどの材料で形成された絶縁層24が配設されている。
さらに、図に示すように、支持基板20(20a,20b)の他方の主面側には、熱伝導性の高いSn−Bi、Sn−Ag−Cu半田などの接合部材22を介して、例えば銅、アルミニウムなどの材料で形成された熱交換器21が配設されている。
このような構造の熱電モジュール2では、配線導体23(23a,23b)に発生する吸熱または放熱を熱交換器21に伝熱し、熱交換器21によって冷却または放熱される。このとき、熱交換器21に空気を流し空冷させることによって、冷却または加熱された空気が発生し、空調機として使用することが可能である。また、熱交換器21を直接断熱された空間に入れることで冷温庫を作製できる。
上述の図3および図4に示す熱電モジュール2は、以下のようにして製造することができる。
まず、図1に示す熱電素子1(N型熱電素子1a及びP型熱電素子1b)と支持基板20とを接合する。
具体的には、支持基板20上に形成した配線導体23の少なくとも一部に半田ペーストあるいは半田ペーストよりなる接合材を塗布し、半田層を形成する。ここで、塗布方法としては、メタルマスクあるいはスクリーンメッシュを用いたスクリーン印刷法がコスト、量産性の面から好ましい。
ついで、接合材(半田)が塗布された配線導体23の表面に熱電素子1を配列する。熱電素子1はN型熱電素子1aとP型熱電素子1bの2種類の素子を配列することが必要である。接合する方法としては公知の技術であればいずれでも良いが、N型熱電素子1aおよびP型熱電素子1bのそれぞれを別々に振動させながら配列穴加工された治具に振り込む振込み式で配列させた後、転写して支持基板20上に配列する方法が簡便で好ましい。
支持基板20a上に熱電素子1(N型熱電素子1a及びP型熱電素子1b)を配列した後、熱電素子1(N型熱電素子1a及びP型熱電素子1b)の上面に反対側の支持基板20bを設置する。
具体的には、配線導体23の表面に半田が塗布された支持基板20bを熱電素子1(N型熱電素子1a及びP型熱電素子1b)の上面に公知の技術により半田接合する。半田接合の方法としては、リフロー炉あるいはヒーターによる加熱などいずれでも良いが、支持基板20に樹脂を用いる場合、上下面に応力をかけながら加熱することが半田と熱電素子1(N型熱電素子1a及びP型熱電素子1b)の密着性を高める上で好ましい。
次に、得られた熱電素子1の両面に取り付けられた支持基板20に、熱交換器21を接合部材22にて取り付ける。使用する熱交換器21はその用途によって形、材質が異なるが、冷却を主とする空調機器として使用する場合は、銅製のフィンが好ましく、特に空冷で使用する場合、空気と接触する面積が増えるように波状の形で作製されたフィンが望ましい。また、放熱側の熱交換器21をより熱交換量が大きいものにすることによって放熱をよくし、冷却特性を向上させることができる。
最後に、配線導体23に電流を通電するためのリード線25を半田ごて、レーザー等で接合して、本発明の熱電モジュール2が得られる。
以下、実施例を挙げて本発明についてさらに詳細に説明する。
まず、一度溶融させて固化したBi、Te、SeからなるN型の熱電材料及びBiSbTeからなるP型の熱電材料を、ブリッジマン法により一方向に凝固させ、直径1.8mmの棒状のN型熱電材料及び棒状のP型熱電材料を準備した。具体的には、N型熱電材料はBiTe(テルル化ビスマス)とBiSe(セレン化ビスマス)との固溶体で作製し、P型熱電材料はBiTe(テルル化ビスマス)とSbTe(テルル化アンチモン)との固溶体で作製した。
ついで、棒状のN型熱電材料及び棒状のP型熱電材料の表面を硝酸でエッチング処理した後、それぞれの側周面に厚み30μmの被覆層を形成した。被覆層はエポキシ樹脂からなる耐はんだ性レジスト(ソルダレジスト)である。また、被覆層の被覆方法としては、ディッピング法を用いた。
次に、被覆層が形成された棒状のN型熱電材料及び棒状のP型熱電材料を厚さ1.6mmになるように、ワイヤーソーにて切断し、N型熱電素子(N型熱電材料からなる円柱状体)及びP型熱電素子(P型熱電材料からなる円柱状体)を得た。得られたN型熱電素子及びP型熱電素子は、電解メッキで切断面にニッケル層を形成した。
具体的には、試料1(比較例)として、被覆層の薄い部位のないN型熱電素子及びP型熱電素子を用意し、試料2(実施例)として、被覆層の薄い部位を有するN型熱電素子及びP型熱電素子を用意した。なお、被覆層の薄い部位のないN型熱電素子及びP型熱電素子は棒状の熱電材料(線材)に凸部の出来ないような割型を用いて作製し、被覆層の薄い部位を有するN型熱電素子及びP型熱電素子は、棒状の熱電材料(線材)に凸部の出来るような割型を用いて作製した。被覆層はディッピング法で形成し、薄い部位の厚みは5μm、薄い部位の大きさは50μm角程度とした。金属層は電解メッキで形成し、金属層の厚みは5μm、金属層の大きさは50μm角程度とした。
ついで、一方主面にエポキシ樹脂からなる厚み80μmの絶縁層が形成され、その上に厚み105μmの配線導体が形成されたCu製の支持基板(縦40mm×横40mm×厚み105μm)を準備した。そして、この配線導体上に、メタルマスクを用いて95Sn−5Sbの半田ペーストを塗布した。
さらに、この半田ペースト上に、N型熱電素子及びP型熱電素子が電気的に直列になるようにパーツフィーダを使用して各熱電素子を127個ずつ配設した。上記のように配列されたN型熱電素子とP型熱電素子を2枚の支持基板で挟み込むようにし、上下面に応力をかけながらリフロー炉で加熱処理し、配線導体と熱電素子とを半田を介して接合した。最後に、支持基板に熱交換器(銅製のフィン)を接合部材で取り付けて、図3に示すような熱電モジュールを得た。
次に、組み立てたモジュールの評価として、試料1(比較例)の熱電素子で作製した熱電モジュールおよび試料2(実施例)の熱電素子で作製した熱電モジュールをそれぞれ50個準備した。熱電モジュールの一方の基板に一辺が20mm角の銅の四面体ブロックを半田で接合し、もう一方の基板には25℃水冷ヒートシンクを熱伝導グリースを介して接合した。また、銅の四面体ブロックには、熱電対をはりつけ、PWMコントローラーと接続させた。雰囲気は、空気中、25℃恒温層とし、印加電圧はVmax15Vとなるようにした。
そして、2種類のサンプル各50個について、印加電圧を印加してからの10秒後の銅ブロックの冷却温度を比較した。試料1と比較し、試料2のサンプルは全て銅ブロックの
温度5℃が低くなった。この後30秒後は、試料1,2ともに有意差のない程度の温度に到達した。
以上の結果より、本発明の実施例となる試料2では試料1よりも、パルス波が印加された際の冷却能力が高いことがわかる。
1 熱電素子
1a N型熱電素子
1b P型熱電素子
11 熱電素子本体部
12 被覆層
13 金属層
14 凸部
2 熱電モジュール
20、20a、20b 支持基板
21 熱交換器
22 接合部材
23 配線導体
24 絶縁層
25 リード線

Claims (3)

  1. 柱状の熱電素子本体部と、該熱電素子本体部の側周面に形成された被覆層とを具備する熱電素子であって、前記被覆層は他の部位よりも厚みの薄い部位を有していて、該厚みの薄い部位に金属層が設けられていることを特徴とする熱電素子。
  2. 前記厚みの薄い部位に対応する前記熱電素子本体部の側周面には凸部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の熱電素子。
  3. 互いに対向するように配置された一対の支持基板と、該一対の支持基板の対向する一方主面にそれぞれ形成された配線導体と、前記一対の支持基板の対向する一方主面間に複数配列された請求項1または請求項に記載の熱電素子とを備えることを特徴とする熱電モジュール。
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