JP5638173B1 - 基材の被膜形成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、2013年2月25日に出願された、日本国特許出願第2013−034530号明細書、及び、2013年7月18日に出願された、日本国特許出願第2013−149636号明細書(それらの開示全体が参照により本明細書中に援用される)に基づく優先権を主張する。
工程(1):イソシアネート基含有不飽和化合物を含有する組成物(1)を使用して、プライマー層を形成する工程、
工程(2):前記工程(1)でプライマー層が形成された基材上に、機能性付与基含有不飽和化合物及び光重合開始剤を含有する組成物(2)を使用して、機能性付与層を形成する工程、及び
工程(3):前記工程(1)及び(2)により、プライマー層及び機能性付与層が形成された基材上に、活性エネルギー線を照射する工程、
を順次行うことを特徴とする基材の被膜形成方法。
工程(1)において、工程(0)で処理された基材上にプライマー層を形成する、項1に記載の方法:
工程(0):プラズマ、コロナ放電、活性エネルギー線、火炎処理及び研磨処理から選ばれる少なくとも1種の処理を行う工程。
基材上に、
工程(1):イソシアネート基含有不飽和化合物を含有する組成物(1)を使用して、層(A)(プライマー層)を形成する工程、
工程(2):前記工程(1)でプライマー層が形成された基材上に、機能性付与基含有不飽和化合物及び光重合開始剤を含有する組成物(2)を使用して、機能性付与層を形成する工程、及び
工程(3):前記工程(1)及び(2)により、プライマー層及び機能性付与層が形成された基材上に、活性エネルギー線を照射する工程、を順次行うことを特徴とするものである。
工程(0):プラズマ、コロナ放電、活性エネルギー線、火炎処理及び研磨処理から選ばれる少なくとも1種の処理を行う工程、
工程(1):前記工程(1)で処理された基材上に、イソシアネート基含有不飽和化合物を含有する組成物(1)を使用して、プライマー層を形成する工程、
工程(2):前記工程(1)でプライマー層が形成された基材上に、機能性付与基含有不飽和化合物及び光重合開始剤を含有する組成物(2)を使用して、機能性付与層を形成する工程、及び
工程(3):前記工程(1)及び(2)により、プライマー層及び機能性付与層が形成された基材上に、活性エネルギー線を照射する工程、を順次行うことを特徴とする被膜形成方法である。
本発明において、基材は表面を改質して機能性を付与する対象となる。基材としては、特に制限はなく、有機材料、無機材料、或いは、有機と無機とのハイブリッド材料のいずれであってもよい。本発明における基材としては、有機高分子化合物を含む基材であることが好ましい。
本発明の皮膜形成方法において、必須工程である工程(1)の前に、表面を改質して機能性を付与する対象となる基材に対し、プラズマ、コロナ放電、活性エネルギー線、火炎処理、研磨処理などから選択された少なくとも1種の物理的方法による処理(物理的処理)を行うことができる。これらの物理的処理は必要に応じて2種以上を併用して行うこともできる。
プラズマ処理は、具体的には、例えば、東芝メカニクス(株)社製のマイクロプラズマ処理装置TMP−7048A、TMW−7407、TMZ−9602−A、IPC社製の200S高周波プラズマ処理装置、ヤマト科学(株)社製のPR−510、PDC210、及びウェッジ(株)社製のPS−1200AW等を用いて行うことができる。
コロナ放電処理は、市販のコロナ処理機、具体的には例えば、ピラー社製のソリッドステートコロナ処理機、SOFTAL社製のTreating Generator、及びVETAPHONE高周波インパルス表面処理機(例えば、T−2000、T−4000)等を用いて行うことができる。
活性エネルギー線処理の活性エネルギー線としては、紫外線、電子線、電磁波等を挙げることができる。
紫外線処理は、具体的には例えば、エキシマーレーザー、高圧水銀灯、アーク灯等の光源を用いて行うことができる。
電子線処理は、市販の電子線描写装置、具体的には例えば、日立製作所(株)製のHL750等を用いて行うことができる。
バーナーなど火炎噴射装置を使用して火炎を基材表面に吹き付けることにより行うことができる。処理の程度は、プライマー層との付着性及び濡れ性向上の観点から、基材の水接触角が、50°以下となる程度に行うことが好ましい。
研磨には、それ自体既知の、研磨紙や、研磨布又はこれらを器具に取り付けたもの(サンダー)やバフ等を使用することができる。研磨時に研磨剤などを使用してもよい。研磨処理は、基材が成形体である場合に、表面に残存する離型剤などを除去するための研磨処理であってもよい。
工程(1)では、基材上に、イソシアネート基含有不飽和化合物を含有する組成物(1)を使用して、プライマー層を形成する。工程(1)に先立ち前記工程(0)を行う場合は、前記工程(0)の物理的処理が施された基材上に、プライマー層を形成する。
イソシアネート基含有不飽和化合物は、分子内に1個以上のイソシアネート基及び1個以上の不飽和基を有する化合物である。
1分子中に水酸基及び重合性不飽和基をそれぞれ1個以上有する化合物であって、具体的には、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と炭素数2〜8の2価アルコールとのモノエステル化物;該(メタ)アクリル酸と炭素数2〜8の2価アルコールとのモノエステル化物のε−カプロラクトン変性体;N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド;アリルアルコール、さらに、分子末端が水酸基であるポリオキシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート;グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート化合物;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート化合物等を挙げることができる。
1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であって、具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート化合物及びこれらのポリイソシアネートのビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物、アロファネート付加物;イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサン−2,6−ジイソシアネート、1,3−ジ(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ジ(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,2−シクロヘキサンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート化合物及びこれらのポリイソシアネートのビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物、アロファネート付加物;キシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、ビス(4−イソシアナトフェニル)スルホン、イソプロピリデンビス(4−フェニルイソシアネート)等の芳香族ジイソシアネート化合物及びこれらのポリイソシアネートのビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物;トリフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアナトベンゼン、2,4,6−トリイソシアナトトルエン、4,4’−ジメチルジフェニルメタン−2,2’,5,5’−テトライソシアネート等の1分子中に3個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物及びこれらのポリイソシアネートのビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキシレングリコール、ジメチロールプロピオン酸、ポリアルキレングリコール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、グリセリン、ペンタエリスリトール等のポリオールの水酸基にイソシアネート基が過剰量となる比率でポリイソシアネート化合物を反応させてなるウレタン化付加物及びこれらのポリイソシアネートのビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物等を挙げることができる。
工程(2)では、前記工程(1)で基材上に形成されたプライマー層上に、機能性付与基含有不飽和化合物及び光重合開始剤を含有する組成物(2)を使用して、機能性付与層を形成する。
機能性付与基含有不飽和化合物は、分子内に1個以上の不飽和基及び機能性付与基として1以上の不飽和基以外の官能基を有する化合物である。
1)親水性を付与するための、親水性基、
2)撥水性/撥油性を付与するための、撥水性/撥油性基、
3)屈折率変動を付与するための、高い増分または低い増分の屈折を有する官能基、
4)紫外線吸収特性を付与するための、紫外線吸収性を有する官能基、
5)光安定性を付与するための、光安定性を有する官能基、
6)生物特性を付与するための、生物特性を有する官能基、
7)難燃性を付与するための、難燃性基、
8)帯電防止性を付与するための、帯電防止性基、
等を挙げることができる。
ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基、ポリオキシエチレン(オキシプロピレン)基等のポリオキシアルキレン基;
水酸基、アミド;
3級アミノ基、4級アンモニウム塩等を挙げることができる。
〔式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は−CPH2P−、−C(CPH2P+1)H−、−CH2C(CPH2P+1)H−又は−CH2CH2O−、Rfは−CnF2n+1、−(CF2)nH、−CnF2n−CF3、−(CF2)pOCnF2nCjH2j+1、−(CF2)pOCmH2mCiH2iH、−N(CPH2P+1)COCnF2n+1、−N(CPH2P+1)SO2CnF2n+1である。但し、pは1〜10、nは1〜16、mは0〜10、iは0〜16、jは0〜10の整数である。〕
CF2=CFORg ・・・(II)
(式中Rgは炭素数1〜20のフルオロアルキル基を表わす。)
CH2=CHRg・・・(III)
(式中Rgは炭素数1〜20のフルオロアルキル基を表わす。)
CH2=CR3COOR5RjR6OCOCR4=CH2 ・・・(IV)
〔式中、R3、R4は水素原子又はメチル基、R5、R6は−CqH2q−、−C(CqH2q+1)H−、−CH2C(CqH2q+1)H−又は−CH2CH2O−、Rjは−CtF2tである。但し、qは1〜10、tは1〜16の整数である。〕
CH2=CHR7COOCH2(CH2Rk)CHOCOCR8=CH2・・・(V)
(式中、R7、R8は水素原子又はメチル基、Rkは−CyF2y+1である。但し、yは1〜16の整数である。)
上記のフッ素含有不飽和化合物としては、以下の具体例を挙げることができる。
光重合開始剤は、活性エネルギー線を吸収して、フリーラジカル(中間体の形態でも)を発生する化合物の全て又は化合物の混合物である。
工程(2)の後、プライマー層及び機能性付与層が形成された基材上に、活性エネルギー線を照射することにより、基材、プライマー層及び機能性付与層が一体となって強固に結合した、表面が改質され新たに機能性が付与された基材を得ることができる。
製造例1
イソシアネート基含有不飽和化合物(1)(*)10部、ネオスタンU−100(ジブチルスズジラウレート、日東化成社製、固形分100%)0.05部及び酢酸ブチル90部を混合して組成物(1−1)を得た。
イソシアネート基含有不飽和化合物(1)10部及び酢酸ブチル90部を混合して組成物(1−2)を得た。
イソシアネート基含有不飽和化合物(1)10部、ネオスタンU−100 0.05部及びスワゾール1000(石油系炭化水素溶剤、丸善石油化学社製)90部を混合して組成物(1−3)を得た。
イソシアネート基含有不飽和化合物(1)10部、ヘキサエートカルシウム 0.05部及びスワゾール1000 90部を混合して組成物(1−4)を得た。
イソシアネート基含有不飽和化合物(2)(*)10部、ネオスタンU−100 0.05部及びスワゾール1000 90部を混合して組成物(1−5)を得た。
イソシアネート基含有不飽和化合物(3)(*)10部、ネオスタンU−100 0.05部及びスワゾール1000 90部を混合して組成物(1−6)を得た。
スミジュールN−3300(ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート環付加物、住化バイエルウレタン社製、固形分100%)10部、ネオスタンU−100 0.05部及び酢酸ブチル90部を混合して組成物(1−7)を得た。
ペンタエリスリトールテトラアクリレート10部、ネオスタンU−100 0.05部及び酢酸ブチル90部を混合して組成物(1−8)を得た。
製造例9
メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−メチルカルボキシベタイン10部、IRGACURE184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、光重合開始剤、B.A.S.F.社製)1部、エタノール80部及び脱イオン水10部を混合して組成物(2−1)を得た。
メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチル−N−(3−スルホプロピル)アンモニウムベタイン10部、IRGACURE184 1部、エタノール80部及び脱イオン水10部を混合して組成物(2−2)を得た。
ビニルスルホン酸10部、IRGACURE184 1部、エタノール80部及び脱イオン水10部を混合して組成物(2−3)を得た。
アリルスルホン酸ソーダ10部、IRGACURE184 1部、エタノール80部及び脱イオン水10部を混合して組成物(2−4)を得た。
ファンクリルFA−400M(メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、日立化成工業社製)10部、IRGACURE184 1部、エタノール80部及び脱イオン水10部を混合して組成物(2−5)を得た。
ノストラSA(親水基含有UV硬化コート剤、三井化学社製、固形分80%)12.5部、IRGACURE184 1部、エタノール77.5部及び脱イオン水10部を混合して組成物(2−6)を得た。
ビニルスルホン酸10部、IRGACURE184 1部、エタノール80部、脱イオン水10部及び水酸化ナトリウム3.7部を混合して組成物(2−7)を得た。
ビニルスルホン酸10部、IRGACURE184 1部、エタノール80部、脱イオン水10部及びジメチルエタノールアミン8.2部を混合して組成物(2−8)を得た。
ビニルスルホン酸10部、IRGACURE184 1部、エタノール80部、脱イオン水6部及び28%アンモニア水5.6部を混合して組成物(2−9)を得た。
フルオレスター(2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、分子量168.12 、東ソーエフテック社製、固形分100%)10部、IRGACURE184 1部及びスワゾール1000 90部を混合して組成物(2−10)を得た。
サイラプレーンFM−0711(α−ブチル−ω−(3−メタクリロキシプロピル)ポリジメチルシロキサン、重量平均分子量1000、JNC(株)社製、固形分100%)10部、IRGACURE184 1部及びスワゾール1000 90部を混合して組成物(2−11)を得た。
サイラプレーンFM−0711 8部、ライトアクリレートMPD−A(3−メチル−1,5−ペンタンジオールジアクリレート、共栄社化学社製、固形分100%)2部、IRGACURE184 1部及びスワゾール1000 90部を混合して組成物(2−12)を得た。
<基材>
使用した基材は以下のとおりである。
ガラス板にワックス系離型剤を塗布し、下記のゲルコート樹脂材を乾燥膜厚300μmとなるように塗布し、その後常温で1時間放置後、60℃で30分更に硬化させた。次に、前記ゲルコート塗装した上に、下記のガラス繊維マット3枚とマトリックス用樹脂を用いてガラス繊維強化材を積層し、常温で18時間放置した後、ガラス板よりFRP成形品を剥離し繊維強化プラスチックFRP(1)を得た:
〔ゲルコート樹脂材〕
ユピカ6424(テレフタル酸系不飽和ポリエステル樹脂、日本ユピカ社製) 28部、スチレン 47部、エピコート152(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン社製) 17部、無水マレイン酸 8.0部、水酸化アルミニウム(無機充填剤) 150部、コロイダルシリカ(平均一次粒子径16μm,比表面積120±30m2/g) 50部、メチルエチルケトンパーオキサイド 1.5部、ナフテン酸コバルト 2.0部を均一になるまで混合撹拌した後に、脱泡処理したものをゲルコート樹脂材とした。
〔ガラス繊維〕 日東防製ガラス繊維マット。
繊維強化プラスチック板の作成は、JIS K 6919−5.3.2項に準拠して作成した。下記のマトリックス樹脂液とガラス繊維を用いて圧縮成型して成型板を得た。得られた成型板をイソプロピルアルコールで脱脂して被塗物FRP(2)とした:
〔マトリックス樹脂液〕
エピコート828(製品名、ジャパンエポキシレジン(株)製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、固形分100%) 82部、セイカキュア−S(製品名、和歌山精化(株)製、ジアミノジフェニルスルフォン、固形分100%) 6部、フェニルジメチルウレア(平均粒径 50μm、固形分100%) 5.0部、ジシアンジアミド(平均粒径 7μm)7部加えて、均一になるまで混合した。
日東防製ガラス繊維マット。
ABS:アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂。
基材の表面処理は、以下の条件で行った。
コロナ装置(CG−102型コロナ放電発生装置、春日電機(株)社製)に基材と放電管の距離を2mmに設定し、電流設定値3Aで放電させながら、基材を1m/秒の速度で10パスさせた。水接触角が50°以下になっていることを確認してから各組成物(1)を塗布した。
ブタンガスのカートリッジがついたガスバーナーの火炎を基材との距離を2cmに設定して、基材上を速度5cm/秒で2パスさせた。水接触角が50°以下になっていることを確認してから各組成物(1)を塗布した。
塗膜層あるいはゲルコート層表面を、#1000〜3000の耐水ペーパーと水とを用いて研いだ。次にシングルポリッシャーに3M社製「セパレートソフトスポンジバフ5764」をとりつけ、3M社製超微粒子コンパウンド「ハード2L」を塗膜あるいはゲルコート表面にのせ、艶出し研磨を行った。水接触角が50°以下になっていることを確認してから各組成物(1)を塗布した。
組成物(1)塗布後の乾燥は、赤外線ヒーターを用いて、後記表に記載の温度及び時間の条件でそれぞれ行った。
組成物(2)塗布後、UV照射装置(CV−1200−G、フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製)を使用して、基材と高圧水銀灯との距離を15cmに設定し、放射照度120mW/cm2、放射エネルギー量500mJ/cm2の条件で、速度3m/分で2パスさせてUV照射を行った。
実施例1−1
コロナ処理を行ったPET基材に、組成物(1−1)を、マイクロワイプ(不織布)を用いて塗り伸ばした後、別の清浄なクロスでむらがなくなるまでふき取った後、赤外線ヒーターを用いて80℃で30分間加熱を行った。
基材、組成物(1)及び(2)として、表1に記載のものを使用し、基材の処理及び組成物(1)塗布後の加熱条件を、表1〜5に記載のとおりに変更する以外は、実施例1−1と同様にして、各被膜形成基材を得た。組成物(2)の塗布を行わない比較例1、2、7及び8では、UV照射は行わなかった。
得られた被膜形成基材の親水性及び撥水性を、水接触角を測定することにより評価した。
Claims (7)
- 基材上に、
工程(1):イソシアネート基含有重合性不飽和化合物を含有する組成物(1)を使用して、プライマー層を形成する工程、
工程(2):前記工程(1)でプライマー層が形成された基材上に、機能性付与基含有重合性不飽和化合物及び光重合開始剤を含有する組成物(2)を使用して、機能性付与層を形成する工程、及び
工程(3):前記工程(1)及び(2)により、プライマー層及び機能性付与層が形成された基材上に、活性エネルギー線を照射する工程、
を順次行うことを特徴とする基材の被膜形成方法であって、
前記機能性付与基が、
1)親水性を付与するための、親水性基、
2)撥水性/撥油性を付与するための、撥水性/撥油性基、
3)屈折率変動を付与するための、高い増分または低い増分の屈折を有する官能基、
4)紫外線吸収特性を付与するための、紫外線吸収性を有する官能基、
5)光安定性を付与するための、光安定性を有する官能基、
6)生物特性を付与するための、生物特性を有する官能基であって、防汚特性を有する基又は生体系の成長を促進する基、
7)難燃性を付与するための、難燃性基、又は
8)帯電防止性を付与するための、帯電防止性基である、方法。 - 工程(1)の前に、下記の工程(0)を含み、
工程(1)において、工程(0)で処理された基材上にプライマー層を形成する、請求項1に記載の方法:
工程(0):プラズマ、コロナ放電、活性エネルギー線、火炎処理及び研磨処理から選ばれる少なくとも1種の処理を行う工程。 - イソシアネート基含有重合性不飽和化合物の重量平均分子量が、100〜4000である、請求項1又は2に記載の被膜形成方法。
- イソシアネート基含有重合性不飽和化合物が、分子内に不飽和基を2個以上有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の被膜形成方法。
- 工程(3)より前は、プライマー層は、未硬化状態であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の被膜形成方法。
- 組成物(2)がさらに、機能性付与基含有重合性不飽和化合物以外の重合性不飽和化合物を含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の被膜形成方法。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の被膜形成方法により被膜が形成された基材。
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