JP5637557B2 - 車両シート用ダクト内蔵クッション及びその製造方法 - Google Patents

車両シート用ダクト内蔵クッション及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5637557B2
JP5637557B2 JP2010233474A JP2010233474A JP5637557B2 JP 5637557 B2 JP5637557 B2 JP 5637557B2 JP 2010233474 A JP2010233474 A JP 2010233474A JP 2010233474 A JP2010233474 A JP 2010233474A JP 5637557 B2 JP5637557 B2 JP 5637557B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
duct
ventilation
exhaust tube
exhaust
cushion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010233474A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012085724A (ja
Inventor
裕隆 杉山
裕隆 杉山
秋男 桐生
秋男 桐生
公成 毛利
公成 毛利
景太 今井
景太 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Inoac Corp
Original Assignee
Inoac Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Inoac Corp filed Critical Inoac Corp
Priority to JP2010233474A priority Critical patent/JP5637557B2/ja
Publication of JP2012085724A publication Critical patent/JP2012085724A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5637557B2 publication Critical patent/JP5637557B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、通気ダクトを内蔵したシートパッドに複数の通気凹部を設け、それら通気凹部の奥部に通気ダクトを連通させて、送風機等からの空気を通気ダクトを通して通気凹部から着座者へと送給可能とした車両シート用ダクト内蔵クッション及びその製造方法に関する。
この種の車両シート用ダクト内蔵クッションでは、通気ダクトに備えた複数の排気筒部が通気凹部の奥部に配置された構造になっている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開平3−297414号公報(図2、図4)
実開昭61−159209号公報(図7)
ところで、シートパッドは着座者の姿勢によっては大きく圧縮変形することがある。そのような場合、従来の車両シート用ダクト内蔵クッションでは、排気筒部の先端部が着座者に当接し、違和感を感じさせることがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、着座者が排気筒部から受け得る違和感を低減させることが可能な車両シート用ダクト内蔵クッション及びその製造方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る車両シート用ダクト内蔵クッションは、通気ダクトを内蔵したモールド発泡樹脂製のシートパッドに複数の通気凹部を設けて、それら通気凹部の奥部に通気ダクトに備えた複数の排気筒部を配置し、空気を通気ダクトを通して通気凹部から着座者へと送給可能とした車両シート用ダクト内蔵クッションであって、各排気筒部を先細りのテーパー状とすると共に、各排気筒部に連続気泡の発泡体の帯状カバー部材を巻き付けて固定することでテーパーカバー筒を形成し、テーパーカバー筒の先端部を排気筒部の先端部より突出させて、排気筒部の軸方向で排気筒部の先端面をテーパーカバー筒により覆ったところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の車両シート用ダクト内蔵クッションにおいて、テーパーカバー筒の基端部は、シートパッドに埋設されかつシートパッドを構成する発泡樹脂を含浸しているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載の車両シート用ダクト内蔵クッションにおいて、テーパーカバー筒の先端部を通気凹部の奥面又は内側面から張り出させたところに特徴を有する。
請求項4の発明に係る車両シート用ダクト内蔵クッションの製造方法は、通気ダクトを内蔵したモールド発泡樹脂製のシートパッドに複数の通気凹部を設けて、それら通気凹部の奥部に通気ダクトに備えた複数の排気筒部を配置し、空気を通気ダクトを通して通気凹部から着座者へと送給可能とした車両シート用ダクト内蔵クッションの製造方法において、各排気筒部を先細りのテーパー状とし、各排気筒部に連続気泡の発泡体の帯状カバー部材を巻き付けて固定することでテーパーカバー筒を形成し、さらに、テーパーカバー筒の先端部を排気筒部の先端部より突出させて、排気筒部の軸方向で排気筒部の先端面をテーパーカバー筒により覆っておき、シートパッド成形用の発泡成形金型における通気凹部成形用の凹部成形突部の先端部を、通気ダクトのうち排気筒部の先端開口を囲む環状領域に当接させた状態に保持してから発泡成形金型内に発泡原料を充填してシートパッドを成形するところに特徴を有する。
請求項5の発明に係る車両シート用ダクト内蔵クッションの製造方法は、通気ダクトを内蔵したモールド発泡樹脂製のシートパッドに複数の通気凹部を設けて、それら通気凹部の奥部に通気ダクトに備えた複数の排気筒部を配置し、空気を通気ダクトを通して通気凹部から着座者へと送給可能とした車両シート用ダクト内蔵クッションの製造方法において、各排気筒部を先細りのテーパー状とし、各排気筒部に連続気泡の発泡体の帯状カバー部材を巻き付けて固定することでテーパーカバー筒を形成し、さらに、テーパーカバー筒の先端部を排気筒部の先端部より突出させて、排気筒部の軸方向で排気筒部の先端面をテーパーカバー筒により覆っておき、シートパッド成形用の発泡成形金型における通気凹部成形用の凹部成形突部の先端部と排気筒部との間で、テーパーカバー筒の軸方向の一部を全周に亘って挟んで押し潰した状態に保持してから発泡成形金型内に発泡原料を充填してシートパッドを成形するところに特徴を有する。
[請求項1の発明]
請求項1の車両シート用ダクト内蔵クッションでは、テーパーカバー筒の先端部が通気ダクトの各排気筒部の先端面を覆っているので、着座者が排気筒部の先端に接近する過程でテーパーカバー筒の先端部が押されて変形し、排気筒部の先端部に被さり、着座者を排気筒部の先端部から保護する。これにより、着座者が排気筒部から受け得る違和感を低減させることができる。しかも、各排気筒部をテーパー状としたので、帯状カバー部材における幅方向の一端を排気筒部の先端から突出させた状態にして帯状カバー部材を排気筒部に巻き付けるだけで上記テーパーカバー筒を形成することができる。即ち、排気筒部による着座者への違和感を低減させるための帯状カバー部材を容易に排気筒部に取り付けることができる。その上、帯状カバー部材は連続気泡の発泡体であるので、シートパッドの発泡時にこのシートパッドを構成する発泡樹脂が帯状カバー部材に含浸することができる。これにより、帯状カバー部材は発泡原料の排気筒部内への流れ込みを規制する役割も果たす。
[請求項2の発明]
請求項2の車両シート用ダクト内蔵クッションでは、テーパーカバー筒の基端部がシートパッドを構成する発泡樹脂を含浸してシートパッドに一体に固定される。
[請求項3の発明]
請求項3の車両シート用ダクト内蔵クッションを製造するには、シートパッド成形用の発泡成形金型のうち通気凹部成形用の凹部成形突部の先端部と排気筒部との間でテーパーカバー筒の軸方向の一部を全周を挟んで押し潰すことになる。これにより、テーパーカバー筒の一部が、排気筒部内に発泡原料が浸入することを規制するシール材の役割を果たす。
[請求項4の発明]
請求項4の製造方法によって製造された車両シート用ダクト内蔵クッションでは、テーパーカバー筒の先端部が通気ダクトの各排気筒部の先端面を覆っているので、着座者が排気筒部の先端に接近する過程でテーパーカバー筒の先端部が押されて変形し、排気筒部の先端部に被さり、着座者を排気筒部の先端部から保護する。これにより、着座者が排気筒部から受け得る違和感を低減させることができる。しかも、各排気筒部をテーパー状としたので、帯状カバー部材における幅方向の一端を排気筒部の先端から突出させた状態にして帯状カバー部材を排気筒部に巻き付けるだけで上記テーパーカバー筒を形成することができる。即ち、排気筒部による着座者への違和感を低減させるための帯状カバー部材を容易に排気筒部に取り付けることができる。その上、帯状カバー部材は連続気泡の発泡体であるので、シートパッドの発泡時にそのシードパッドを構成する発泡樹脂が帯状カバー部材に含浸することができる。さらに、帯状カバー部材は発泡原料の排気筒部内への流れ込みを規制する役割も果たす。
[請求項5の発明]
請求項5の製造方法によって製造された車両シート用ダクト内蔵クッションでは、テーパーカバー筒の先端部が通気ダクトの各排気筒部の先端面を覆っているので、着座者が排気筒部の先端に接近する過程でテーパーカバー筒の先端部が押されて変形し、排気筒部の先端部に被さり、着座者を排気筒部の先端部から保護する。これにより、着座者が排気筒部から受け得る違和感を低減させることができる。しかも、各排気筒部をテーパー状としたので、帯状カバー部材における幅方向の一端を排気筒部の先端から突出させた状態にして帯状カバー部材を排気筒部に巻き付けるだけで上記テーパーカバー筒を形成することができる。即ち、排気筒部による着座者への違和感を低減させるための帯状カバー部材を容易に排気筒部に取り付けることができる。その上、本発明の製造方法によれば、テーパーカバー筒の一部が発泡成形金型の凹部成形突部の先端部と排気筒部との間で全周に亘って押し潰されるので、排気筒部内に発泡原料が浸入することを規制するシール材の役割を果たすと共に、テーパーカバー筒にシートパッドを構成する発泡樹脂が含浸してシートパッドと一体に固定される。
本発明の一実施形態に係る車両シートの透過斜視図 ダクト内蔵クッションの側断面図 ダクト内蔵クッションの部分拡大側断面図 通気ダクトと帯状カバー部材の斜視図 発泡成形金型の型開き状態の側断面図 発泡成形金型の型閉じ状態の側断面図 凹部成形突部の側断面図 第2実施形態の凹部成形突部の側断面図 第3実施形態の凹部成形突部の側断面図 第3実施形態のダクト内蔵クッションの部分拡大側断面図
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態を図1〜図7に基づいて説明する。図1に示した車両シート10は、一般に「シートクッション」と呼ばれる着座部11と「シートバック」と呼ばれる背もたれ部12とヘッドレスト13とからなる。着座部11及び背もたれ部12は、それぞれ本発明に係る車両シート用ダクト内蔵クッション14,15(以下、「ダクト内蔵クッション14,15」という)の表面を図示しない装飾カバーで覆ってなる。また、それらダクト内蔵クッション14,15は、例えばウレタンのモールド発泡成形品であるシートパッド16,17に、例えばポリオレフィン系樹脂のブロー成形品である通気ダクト20,40を内蔵した構造になっている。
以下、着座部11のダクト内蔵クッション14の構造について詳説する。ダクト内蔵クッション14に内蔵された通気ダクト20は、図1に示すように例えば全体がH字形状をなしたダクト本体部20Hを備えている。そのダクト本体部20Hは、シートパッド16の下面寄り位置に埋設され、ダクト本体部20HのH字形状における1対の縦長辺部21,21は、車両シート10の前後方向に延びている。また、ダクト本体部20HのH字形状における横長辺部22の中央部からは、下方に向かって導入管23が延び、その下端面には図示しない導入口が開口している。さらに、導入管23の下端部から側方に固定フランジ23Fが張り出していて、その固定フランジ23Fの下面はシートパッド16の下面から露出している。そして、この固定フランジ23Fに送風機から延びた図示しない中継ダクトが固定されて、空気が通気ダクト20内に送り込まれるようになっている。
ダクト本体部20Hの縦長辺部21,21及び横長辺部22の上面には、複数の排気筒部24がそれぞれ突出形成されている。排気筒部24は、ブロー成形によって成形された、所謂、「捨て袋」の先端をカットしてなるカット残りであって、先細りのテーパー状をなし、排気筒部24の先端には排気口24Aが開口している。
図2に示すように、各排気筒部24に対応させてシートパッド16の上面には、複数の通気凹部25が陥没形成されている。図3に示すように、通気凹部25は、上端から下端に向かって順番に、面取開口部25A、小径部25B、テーパー部25C、大径部25Dになっていて下側奥部が広くなっている。また、各通気凹部25の奥面25E全体は、通気凹部25内で露出したダクト本体部20Hの上面になっている。そして、各通気凹部25の奥面25Eの中央に各排気筒部24が配置され、送風機からの空気が各排気筒部24から通気凹部25を通って着座者へと送給される。
さて、排気筒部24は、外周面全体がテーパーカバー筒26Tによって覆われている。テーパーカバー筒26Tは、排気筒部24と同じ角度で傾斜した先細りのテーパー状をなし、テーパーカバー筒26Tの先端部は、排気筒部24の先端部より突出して、排気筒部24の軸方向で排気筒部24の先端面を上方から覆っている。また、テーパーカバー筒26Tは、図4(A)に示した帯状カバー部材26を排気筒部24に巻き付けて固定することで形成されている。その帯状カバー部材26は、連続気泡の発泡ウレタン(所謂、ウレタンスポンジ)である。また、帯状カバー部材26の長手方向における両端部は、その長手方向に対して斜めにカットされ、これより帯状カバー部材26は横長の台形状になっている。そして、帯状カバー部材26のうち台形状の底辺に相当する一方の側辺部が排気筒部24の下端部に配置される一方、他方の側辺部を排気筒部24から上方に突出させた状態にして帯状カバー部材26が排気筒部24に巻き付けられて固定されることで、テーパーカバー筒26Tが形成されている。
着座部11のダクト内蔵クッション14の構造に関する説明は以上である。このダクト内蔵クッション14は、以下のようにして製造される。即ち、ダクト内蔵クッション14を製造するには、予め上述した帯状カバー部材26に両面テープを貼り付けておく。そして、通気ダクト20の各排気筒部24の外周面に上記した帯状カバー部材26を巻き付けてテーパーカバー筒26Tを形成しておく(図4(A)及び図4(B)参照)。
次いで、通気ダクト20を図5に示した発泡成形金型50内にセットする。この発泡成形金型50は、上下方向に型開きし、シートパッド16は、この発泡成形金型50によって上下を逆転させた状態で成形される。具体的には、発泡成形金型50のうち下側固定型51におけるキャビティ52の底面52Aからは、シートパッド16の上面に通気凹部25を陥没成形するための複数の凹部成形突部53が突出している。それらのうちの1つの凹部成形突部53が図7に拡大して示されている。同図に示すように、凹部成形突部53には、下端から上端に向かって順番に、面取成形部53A、小径成形部53B、テーパー成形部53C、大径成形部53Dが備えられ、これらにより通気凹部25の面取開口部25A、小径部25B、テーパー部25C、大径部25D(図3参照)を成形するようになっている。
凹部成形突部53の大径成形部53Dは全体が円筒状をなし、その内側が排出口収容部54になっている。また、排出口収容部54の奥面中央からは、通気ダクト20を固定するためのクリップが突出している。クリップは、上方に向かって平行に突出した1対のアーム部55,55を備えている。また、これらアーム部55,55の先端部には、略直角三角形状の係止突部56,56が相反する方向に突出した状態に備えられている。アーム部55,55は弾性を有し、通気ダクト20の各排気筒部24内に挿入することで、通気ダクト20を発泡成形金型50に係脱可能に取り付けることができるようになっている。
そこで、通気ダクト20の各排気筒部24内にアーム部55,55を突入させる。そして、係止突部56,56の下端係止面56Aをダクト本体部20Hの内面に係止させて通気ダクト20を引き下げ、排気筒部先端開口を囲む環状領域を凹部成形突部53の上面に当接させた状態に保持する。これにより、排出口収容部54が閉塞され、その排出口収容部54内に排気筒部24及びテーパーカバー筒26Tが収容された状態になる。
この状態で、発泡成形金型50の下側固定型51にシートパッド用発泡原料を注入する。次いで、図6に示すように、発泡成形金型50の上側可動型57を降下して発泡成形金型50を閉じる。すると、上側可動型57のキャビティ58の奥面58Aに通気ダクト20における導入管23(図5参照)の先端が当接して、導入管23の先端の導入口が閉塞される。そして、発泡原料が徐々に発泡していく。このとき、仮に発泡原料が排出口収容部54内に浸入しても連続気泡の発泡体である帯状カバー部材26に吸い込まれ、排気筒部24の排気口24Aに達することが防がれる。
なお、発泡途中の発泡原料(発泡樹脂)が排出口収容部54内に浸入した場合には、発泡途中の発泡原料はテーパーカバー筒26Tに含浸する。そして、テーパーカバー筒26Tに含浸した発泡途中の発泡原料は、連続気泡の発泡体であるテーパーカバー筒26Tのセル内では発泡が規制され、密度が高いまま硬化する。
次いで、発泡した発泡原料(発泡樹脂)が発泡成形金型50内全体に行き渡ったら発泡成形金型50内で硬化反応を終息させる。これにより、シートパッド16が発泡成形金型50内で成形される。そして、発泡成形金型50を開いてシートパッド16を取り出せば、シートパッド16に通気ダクト20を内蔵したダクト内蔵クッション14が完成する。
着座部11のダクト内蔵クッション14に関する説明は以上である。次に、背もたれ部12のダクト内蔵クッション15の構造について簡単に説明する。このダクト内蔵クッション15に内蔵された通気ダクト40は、図1に示すように例えばダクト内蔵クッション15の幅方向の中央で上下方向に延びた縦長管41を備え、縦長管41の長手方向の複数位置から左右に1対ずつの横長管42,42が延びている。また、各横長管42の前面には、前述の排気筒部24と同様の排気筒部44が突出形成され、それら排気筒部44に対応させてシートパッド17の前面には、前述の通気凹部25と同様の図示しない通気凹部が陥没形成されている。さらには、縦長管41の下端部から後方に向けて導入管43が延び、その導入管43の先端から側方に張り出した固定フランジ43Fがシートパッド17の後面に露出している。そして、固定フランジ43Fに送風機の中継ダクトに接続され、空気が通気ダクト40の各排気筒部44から通気凹部を通して着座者の背中に向けて送給可能となっている。また、このダクト内蔵クッション15における排気筒部44及び通気凹部は、図3に示した着座部11のダクト内蔵クッション14における排気筒部24及び通気凹部25と同じ構造になっていて、この背もたれ部12のダクト内蔵クッション15も、上記した着座部11のダクト内蔵クッション14と同様の方法で製造される。
本実施形態のダクト内蔵クッション14,15の構成及び製造方法に関する説明は以上である。次に、これら本実施形態のダクト内蔵クッション14,15の作用効果について説明する。上記した着座部11のダクト内蔵クッション14では、テーパーカバー筒26Tの先端部が通気ダクト20の各排気筒部24の先端面を覆っているので、着座者が排気筒部24の先端に接近する過程でテーパーカバー筒26Tの先端部が押されて変形し、排気筒部24の先端部に被さり、着座者を排気筒部24の先端部から保護する。これにより、着座者が排気筒部24から受け得る違和感を低減させることができる。しかも、各排気筒部24をテーパー状としたので、帯状カバー部材26における幅方向の一端を排気筒部24の先端から突出させた状態にして帯状カバー部材26を排気筒部24に巻き付けるだけで上記テーパーカバー筒26Tを形成することができる。即ち、排気筒部24による着座者への違和感を低減させるための帯状カバー部材26を容易に排気筒部24に取り付けることができる。その上、帯状カバー部材26は連続気泡の発泡体であるので、シートパッド16を構成する発泡樹脂が含浸し易く、発泡途中の発泡原料の排気筒部24内への流れ込みを規制する役割も果たす。なお、背もたれ部12のダクト内蔵クッション15に関しても、上記した着座部11のダクト内蔵クッション14と同様の効果を奏する。
[第2実施形態]
本実施形態は、図8に示されており、ダクト本体部20Hに扁平円筒状の台座部20Dが設けられ、その台座部20Dの端面中央から排気筒部24が突出している点が第1実施形態と異なる。そして、凹部成形突部53の大径成形部53Dの先端内側に台座部20Dが嵌合した状態で凹部成形突部53の先端がダクト本体部20Hに当接するようになっている。この構成により、排出口収容部54内への発泡原料の浸入防止の確実性が増す。
[第3実施形態]
本実施形態は、図9及び図10に示されており、発泡成形金型50の凹部成形突部53Wが円柱状をなし、その凹部成形突部53Wの先端面と排気筒部24の先端面との間でテーパーカバー筒26Tの先端寄り部位を排気筒部24の先端全周にわたり挟んで押し潰すようになっている点が第1実施形態と異なる。また、テーパーカバー筒26Tのうち押し潰された部分より先端側は、凹部成形突部53Wの先端面に備えた円柱状の凸部59を排気筒部24内に押し込むように発泡成形金型50にセットすることで、排気筒部24内に折れ曲がって収容されるようになっている。また、上側可動型57におけるキャビティ58の奥面58Aには、発泡成形金型50を閉じた際にダクト本体部20Hを押す押さえ部60が設けられている。これにより、第1及び第2の実施形態で説明したクリップを凹部成形突部53Wの先端面に備えていなくても、テーパーカバー筒26Tの先端寄り部位を押し潰すことができる。
本実施形態の構成によれば、テーパーカバー筒26Tの一部が、凹部成形突部53Wと排気筒部24との間で発泡途中の発泡原料の浸入を規制するシール材の役割を果たす。また、この発泡成形金型50で成形されたダクト内蔵クッション14では、図10に示すように、テーパーカバー筒26Tの基端部がシートパッド16に埋設されかつシートパッド16を構成する発泡樹脂(発泡ウレタン)がテーパーカバー筒26Tに含浸して、シートパッド16とテーパーカバー筒26Tとを一体に固定することができる。また、通気凹部25の奥面25Eがシートパッド16を構成する発泡樹脂で構成され、この奥面25Eが排気筒部24の先端に近づくので、一層、着座者が排気筒部24から受け得る違和感を低減することができる。さらに、シートパッド16を構成する発泡樹脂(発泡ウレタン)で構成された通気凹部25の奥面25Eを、排気筒部24の先端よりシートパッド16の表側(座面側)にすることができ、この点においても、一層、着座者が排気筒部24から受け得る違和感を低減することができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記実施形態の車両シート10では、着座部11と背もたれ部12の両方のダクト内蔵クッション14,15に本発明を適用していたが、それらのうちの何れか一方のみに本発明を適用してもよい。
(2)前記実施形態のテーパーカバー筒26Tは、排気筒部24の外周面全体を覆って排気筒部24の先端から突出していたが、排気筒部24のうち軸方向の中間部より先端側の外周面のみを覆って排気筒部24の先端から突出した構成にしてもよい。
10 車両シート
14,15 車両シート用ダクト内蔵クッション
16,17 シートパッド
20,40 通気ダクト
24,44 排気筒部
24A 排気口
25 通気凹部
26 帯状カバー部材
26T テーパーカバー筒
50 発泡成形金型
51 下側固定型
53 凹部成形突部

Claims (5)

  1. 通気ダクトを内蔵したモールド発泡樹脂製のシートパッドに複数の通気凹部を設けて、それら通気凹部の奥部に前記通気ダクトに備えた複数の排気筒部を配置し、空気を前記通気ダクトを通して前記通気凹部から着座者へと送給可能とした車両シート用ダクト内蔵クッションであって、
    各前記排気筒部を先細りのテーパー状とすると共に、各前記排気筒部に連続気泡の発泡体の帯状カバー部材を巻き付けて固定することでテーパーカバー筒を形成し、
    前記テーパーカバー筒の先端部を前記排気筒部の先端部より突出させて、前記排気筒部の軸方向で前記排気筒部の先端面を前記テーパーカバー筒により覆ったことを特徴とする車両シート用ダクト内蔵クッション。
  2. 前記テーパーカバー筒の基端部は、前記シートパッドに埋設されかつ前記シートパッドを構成する発泡樹脂を含浸していることを特徴とする請求項1に記載の車両シート用ダクト内蔵クッション。
  3. 前記テーパーカバー筒の先端部を前記通気凹部の奥面又は内側面から張り出させたことを特徴とする請求項2に記載の車両シート用ダクト内蔵クッション。
  4. 通気ダクトを内蔵したモールド発泡樹脂製のシートパッドに複数の通気凹部を設けて、それら通気凹部の奥部に前記通気ダクトに備えた複数の排気筒部を配置し、空気を前記通気ダクトを通して前記通気凹部から着座者へと送給可能とした車両シート用ダクト内蔵クッションの製造方法において、
    各前記排気筒部を先細りのテーパー状とし、各前記排気筒部に連続気泡の発泡体の帯状カバー部材を巻き付けて固定することでテーパーカバー筒を形成し、さらに、前記テーパーカバー筒の先端部を前記排気筒部の先端部より突出させて、前記排気筒部の軸方向で前記排気筒部の先端面を前記テーパーカバー筒により覆っておき、
    前記シートパッド成形用の発泡成形金型における前記通気凹部成形用の凹部成形突部の先端部を、前記通気ダクトのうち前記排気筒部の先端開口を囲む環状領域に当接させた状態に保持してから前記発泡成形金型内に発泡原料を充填して前記シートパッドを成形することを特徴とする車両シート用ダクト内蔵クッションの製造方法。
  5. 通気ダクトを内蔵したモールド発泡樹脂製のシートパッドに複数の通気凹部を設けて、それら通気凹部の奥部に前記通気ダクトに備えた複数の排気筒部を配置し、空気を前記通気ダクトを通して前記通気凹部から着座者へと送給可能とした車両シート用ダクト内蔵クッションの製造方法において、
    各前記排気筒部を先細りのテーパー状とし、各前記排気筒部に連続気泡の発泡体の帯状カバー部材を巻き付けて固定することでテーパーカバー筒を形成し、さらに、前記テーパーカバー筒の先端部を前記排気筒部の先端部より突出させて、前記排気筒部の軸方向で前記排気筒部の先端面を前記テーパーカバー筒により覆っておき、
    前記シートパッド成形用の発泡成形金型における前記通気凹部成形用の凹部成形突部の先端部と前記排気筒部との間で、前記テーパーカバー筒の軸方向の一部を全周に亘って挟んで押し潰した状態に保持してから前記発泡成形金型内に発泡原料を充填して前記シートパッドを成形することを特徴とする車両シート用ダクト内蔵クッションの製造方法。
JP2010233474A 2010-10-18 2010-10-18 車両シート用ダクト内蔵クッション及びその製造方法 Active JP5637557B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010233474A JP5637557B2 (ja) 2010-10-18 2010-10-18 車両シート用ダクト内蔵クッション及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010233474A JP5637557B2 (ja) 2010-10-18 2010-10-18 車両シート用ダクト内蔵クッション及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012085724A JP2012085724A (ja) 2012-05-10
JP5637557B2 true JP5637557B2 (ja) 2014-12-10

Family

ID=46258040

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010233474A Active JP5637557B2 (ja) 2010-10-18 2010-10-18 車両シート用ダクト内蔵クッション及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5637557B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102155152B1 (ko) 2015-07-21 2020-09-11 젠썸 오토모티브 시스템즈(차이나) 리미티드 온도 제어되는 지지 장치를 위한 커넥터
US11135949B2 (en) 2016-09-30 2021-10-05 Ts Tech Co., Ltd. Seat with blower
JP6873734B2 (ja) * 2017-02-22 2021-05-19 株式会社イノアックコーポレーション ダクト入りシートパッド及びその製造方法
JP6867598B2 (ja) * 2019-06-13 2021-04-28 テイ・エス テック株式会社 シート

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60170154U (ja) * 1984-04-19 1985-11-11 東京シ−ト株式会社 シ−ト用のクツシヨンフオ−ム体
JP2005287532A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 T S Tec Kk 車両用シート
JP2005287537A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 T S Tec Kk 車両用シート

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012085724A (ja) 2012-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5637556B2 (ja) 車両シート用ダクト内蔵クッションの製造方法
JP5637557B2 (ja) 車両シート用ダクト内蔵クッション及びその製造方法
US10149546B2 (en) Cushion pad of vehicle seat and manufacturing method thereof
JP2007512159A5 (ja)
JP6843687B2 (ja) 車両用クッションパッド及びその製造方法
JP2005262628A (ja) 車輌用表皮一体発泡成形シート
CN103958147B (zh) 模具、成型机以及发泡成型体的制造方法
WO2012008518A1 (ja) 発泡成形体の製造方法、発泡成形体の製造装置および発泡成形体
JP6894675B2 (ja) 座席部材の製造方法
JP6732591B2 (ja) 車両用シートパッド及びその製造方法
JP6643947B2 (ja) 車両用クッションパッド及びその製造方法
JP5090124B2 (ja) シート用パッド及びその製造方法、並びに、シート構成部材の製造方法
WO2005063611A1 (ja) 車両用座席の表皮一体発泡成形品
JP2006347127A (ja) 車両用シートパッドの製造方法
JP2018000262A (ja) 座席部材
JP7460306B2 (ja) 車両用クッションパッド及びその製造方法
JP6752510B2 (ja) 車両用シートパッド及びその製造方法
JP5973298B2 (ja) シート用バックパッドの製造方法及びその成形型
JP6746414B2 (ja) 車両用シートパッドの製造方法
KR101560597B1 (ko) 서로 다른 경도를 갖는 일체발포형 헤드레스트 제조방법 및 그 방법에 의해 제조된 헤드레스트
JP7014866B2 (ja) 車両用シートパッドの製造方法
JP2011115354A (ja) ヘッドレスト
WO2022239273A1 (ja) シートパッドおよびシートパッドの製造方法
WO2021117744A1 (ja) シートパッドおよびシートパッドの製造方法
JP7038566B2 (ja) シートパッド及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130729

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140612

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140723

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141015

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141016

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5637557

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250