JP2006347127A - 車両用シートパッドの製造方法 - Google Patents

車両用シートパッドの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006347127A
JP2006347127A JP2005179532A JP2005179532A JP2006347127A JP 2006347127 A JP2006347127 A JP 2006347127A JP 2005179532 A JP2005179532 A JP 2005179532A JP 2005179532 A JP2005179532 A JP 2005179532A JP 2006347127 A JP2006347127 A JP 2006347127A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat pad
mold
core
vehicle seat
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005179532A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomokazu Saito
友和 齊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2005179532A priority Critical patent/JP2006347127A/ja
Publication of JP2006347127A publication Critical patent/JP2006347127A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Mattresses And Other Support Structures For Chairs And Beds (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】座り心地、乗り心地に優れた、軽量で通気が可能な車両用シートパッドの製造方法を提供する。
【解決手段】棒状の中子30を下型22のアンカー部24,24上に配置する。キャビティ25内にウレタン発泡原液を供給した後、下型22に上型21を被せ、型締めする。上型のアンカー部23と下型のアンカー部24,24とによって中子30が挟持される。中子30の両端は、キャビティ25の側面に接する。加熱発泡させて、シートパッド成形体1’の成形を行い、型開きして脱型する。シートパッド成形体1’から中子30を引き抜く。中子30を引き抜いた痕よりなる孔部41に栓状体40を挿入配置し、孔部41を閉塞する。
【選択図】図2

Description

本発明は車両用シートパッドの製造方法に関する。
車両用シートパッド(以下、単にシートパッドということがある。)は、一般に軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォーム等の発泡体で構成されている。
特開平11−34710号公報には、シートパッドの底面から上方に向って凹陥する凹部が設けられると共に、該凹部に入れ子が挿入されており、該入れ子の上面部分にセンサが設置された着座センサ付き座席が記載されている。この入れ子はシートパッドと同一のウレタンフォーム等よりなる(同号公報第0011段落)。
なお、シートパッドを軽量化するために、シートパッドの底面から上方に向って凹陥する凹部を設け、この凹部を空洞のままとする(即ち、所謂「肉盗みする」)ことが考えられるが、このようにすると、シートパッドの底面付近の剛性が低くなり、シートパッドに座ったときに底付き感が感取され易くなる。
また、シートパッドを軽量化するために、上記とは逆にシートパッドの座面に溝を設けることも考えられるが、このようにすると、シートパッドに座ったときに凹凸異物感が感取されるようになる。
さらに、空調機能を備えたシートパッドが知られている。
例えば、特表平9−505499号公報には、クッション内に空気流路が設けられ、この空気流路がクッションの座面に設けられた溝と連通しており、このクッションが空気透過性の椅子張り層によって覆われたシートパッドが記載されている。これら空気流路、溝及び椅子張り層を介して、温度調節された空気がシートパッドの座面から流出する。
しかしながら、特表平9−505499号公報のシートパッドは、シート座面に溝を設けることから、シートパッドに座ったときに凹凸感を生じる。この凹凸感を防止するために、厚いスラブウレタンや表皮を用いることが多いが、その場合、コスト高となる。
特開平11−34710号公報 特表平9−505499号公報
本発明は、座り心地、乗り心地に優れた、軽量で通気が可能な車両用シートパッドの製造方法を提供することを目的とする。
請求項1の車両用シートパッドの製造方法は、外部に連通した空孔が内部に延設されている車両用シートパッドを、金型を用いて製造する方法であって、該空孔は、該車両用シートパッドの内部を略水平方向に延在する水平方向部と、該水平方向部から立ち上がり、上端が車両用シートパッドの上面に臨んでいる立上部と、該水平方向部から立ち下がり、下端が車両用シートパッドの底面に臨んでいる立下部とを有している車両用シートパッドの製造方法において、該金型の内面には該立下部及び立上部を形成するためのアンカー部が突設されており、該金型内に前記水平方向部を形成するための棒状の中子を該中子の端部が金型の内面に接触又は近接するように配置する工程と、該金型内でシートパッド成形体を発泡成形する工程と、該中子を有したシートパッド成形体を脱型する工程と、該シートパッド成形体から中子を引き抜き、該中子の引き抜き痕よりなりシートパッド成形体の側面に臨んだ孔部を形成する工程と、によって車両用シートパッドを製造することを特徴とするものである。
請求項2の車両用シートパッドの製造方法は、請求項1において、前記金型は上型と下型とからなり、該上型に前記立下部を形成するためのアンカー部が突設され、該下型に前記立上部を形成するためのアンカー部が突設されていることを特徴とするものである。
請求項3の車両用シートパッドの製造方法は、請求項1において、前記金型は、上型と、下型と、該上型と下型との間に配置される中型とからなり、該中型に前記立下部を形成するためのアンカー部が突設され、該下型に前記立上部を形成するためのアンカー部が突設されていることを特徴とするものである。
請求項4の車両用シートパッドの製造方法は、請求項1又は2において、前記中子の端部が上型の内面に接触又は近接するように金型内に配置することを特徴とするものである。
請求項5の車両用シートパッドの製造方法は、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記中子の端部が下型の内面に接触又は近接するように金型内に配置することを特徴とするものである。
請求項6の車両用シートパッドの製造方法は、請求項1又は3において、前記中子の端部が中型の内面に接触又は近接するように金型内に配置することを特徴とするものである。
請求項7の車両用シートパッドの製造方法は、請求項1ないし6のいずれか1項において、中子の一端のみが金型の内面に接触又は近接するように配置することを特徴とするものである。
請求項8の車両用シートパッドの製造方法は、請求項1ないし6のいずれか1項において、中子の両端が金型の内面に接触又は近接するように配置することを特徴とするものである。
請求項9の車両用シートパッドの製造方法は、請求項8において、中子は一端側と他端側とが別体であり、互いに反対方向にシートパッド成形体から引き抜かれることを特徴とするものである。
請求項10の車両用シートパッドの製造方法は、請求項1ないし9のいずれか1項において、該孔部の端部を閉塞させる工程を有することを特徴とするものである。
請求項11の車両用シートパッドの製造方法は、請求項1ないし10のいずれか1項において、中子の引き抜き痕よりなる前記孔部の端部に栓状体を挿入することにより閉塞させることを特徴とするものである。
請求項12の車両用シートパッドの製造方法は、請求項11において、前記金型に該栓状体を成形するためのキャビティを設けておき、このキャビティによって該挿入体を成形することを特徴とするものである。
請求項13の車両用シートパッドの製造方法は、請求項1ないし12のいずれか1項において、前記シートパッドは発泡ポリウレタンよりなることを特徴とするものである。
請求項14の車両用シートパッドの製造方法は、請求項1ないし13のいずれか1項において、該空孔の孔径は1〜50mmであることを特徴とするものである。
請求項15の車両用シートパッドの製造方法は、請求項1ないし14のいずれか1項において、該空孔の体積は車両用シートパッドの体積の1〜10%であることを特徴とするものである。
本発明の方法により製造される車両用シートパッドは、空孔を有しているので、その分だけ軽量化することができる。この空孔がシートパッド内部に設けられているので、座ったときの異物感が無く、また底面付近の剛性低下が防止されるところから底付き感も防止ないし抑制される。この車両用シートパッドは空孔を有するため、空調機能を有する。また、センサーやヒーターを挿入することができる。
この空孔の立上部がシートパッドの座面などの上面に臨み、立下部がシートパッドの底面に臨んでいるので、底面から座面へ空気が流出入する。この場合、この空孔の端部が座面の複数箇所に臨んでいると、シートパッドに座ったときに空孔が乗員によって蓋をされた状態とならず、空孔から空気が外部に確実に流出入するようになる。
請求項13の通り、この空孔の孔径を1〜50mmとすることにより、上記の底付き感を確実に防止することができる。請求項14の通り、空孔の体積を1〜10%とすることにより、底付き感をより確実に防止することができる。
金型は、上型と下型とからなっていてもよく(請求項2)、上型、下型及び中型からなっていてもよい(請求項3)。
中子は、その端部が上型、中型及び下型のいずれかの内面に接触又は近接するように配置されてもよい(請求項4〜6)。
また、中子の一端のみが金型の内面に接触又は近接するように配置されてもよく、中子の両端が金型の内面に接触又は近接するように配置されてもよい(請求項7,8)。
なお、後者のように中子の両端が金型の内面に接触又は近接するように配置された場合、中子の一端側と他端側とを別体とし、シートパッド成形体から反対方向に引き抜くようにすることができる(請求項9)。このようにすれば、中子を引き抜く際の距離が小さくなると共に、引き抜き時のシートパッドと中子との摩擦力も小さくなる。また、中子の一端側と他端側とが斜めに突き合わさるように中子を配置することができ、これにより、中子の引き抜き痕を任意の場所、特に製品として目立たないシートパッドの裏面に設定することができる。
中子を引き抜いた痕よりなる孔部の端部を閉塞させるには、栓状体を挿入する(請求項10)のが簡便で好適である。この栓状体は接着剤で固定されてもよいが、栓状体の少なくとも一部を孔部よりも若干大径としておき、栓状体を押し込むことにより固定配置するのが簡便で好適である。
シートパッド成形用金型に、この栓状体成形用のキャビティを設けてもよい(請求項11)。このようにすれば、シートパッドと併せて栓状体を成形することができる。
以下に図面を参照して本発明の車両用シートパッド及びその製造方法の好ましい形態を説明する。
第1図は実施の形態に係る方法によって製造された車両用シートパッドを示す斜視図である。
この車両用シートパッド1は、尻下部2、腿下部3及びサイド部4を有する。
このシートパッドは、ポリウレタンフォームよりなる。クッション性を重視する車両用シートパッド、或いはシートパッドの上にカバー材として厚さ5mm以上のソフトウレタンやそれに類するものが用いられている場合は、シートパッドの構成材料としては、コア密度25〜70kg/m、25%硬度15〜25kgf/φ200のポリウレタンフォームが望ましい。
一方、表面にソフト感が望まれるシートパッドあるいは初期の着座フィーリングを良くすることを目指すシートパッドの場合、シートパッドの構成材料としては、コア密度30〜70kg/m、25%硬度8〜20kgf/φ200のポリウレタンフォームが望ましい。
このシートパッド1内には、外部に連通した空孔6が延設されている。この実施の形態では、空孔6は、シートパッド1の内部を左右に延在する略水平な水平方向部6cと、該水平方向部6cに連なり、シートパッド1の底面に臨む立下部6bと、水平方向部6cに連なり、シートパッド1の座面に臨む複数の立上部6aとを有する。
このように空孔6を設けた車両用シートパッド1は、空孔6を設けた分だけ軽量である。また、これらの空孔6は、端部の開放部を除いてシートパッド1の内部に設けられているので、座ったときに座面から受ける感触が良好であると共に、シートパッド1の底面付近の剛性が高く、底付き感もない。
この車両用シートパッド1においては、水平方向部6cは、シートパッドの座面よりも10mm以上、特に20mm以上深い位置に設けられていることが好ましく、且つシートパッドの底面よりも10mm以上特に20mm以上上方に設けられていることが好ましい。
水平部6cの孔径(直径)は1〜50mm特に10〜20mm程度が好ましい。空孔の体積はシートパッドの体積の1〜10%特に1.5〜4%程度が好適である。
シートパッドに空孔を形成する方法の一例について第2〜5図を参照して説明する。
第2図は第1図の車両用シートパッドの製造方法に用いられる金型の幅方向の縦断面図、第3図は第2図のIII−III線に沿う縦断面図、第4図は第2図の金型から脱型した車両用シートパッド成形体の縦断面図、第5図は第4図の車両用シートパッド成形体から中子を引き抜き、栓状体を挿入配置してなる車両用シートパッドの縦断面図である。
この金型20は、上型21と下型22とを備えており、これらの金型21,22の間がキャビティ25になっている。上型21のキャビティ25の天井面からは立下部6bを形成するために下向き突起状のアンカー部23が設けられている。下型22のキャビティ25の底面からは、立上部6aを形成するために、上向き突起状のアンカー部24が設けられている。
第2図の通り、アンカー部24とアンカー部23とは金型20の幅方向にずれた位置に設けられている。
成形に際しては、長い棒状の中子30をアンカー部24,24上に架け渡すように配置する。
次いで、キャビティ25内にウレタン原液(図示略)を供給した後、下型22に上型21を被せ、型締めする。このとき、アンカー部23の下部が中子30上に接し、該アンカー部23とアンカー部24,24とによって中子30が挟持される。第2図の通り、中子30の両端は、上型21内の側面に接触する。
この状態で加熱発泡させて、シートパッド成形体1’の成形を行う。その後、型開きし、シートパッド成形体1’を脱型する。
第4図は脱型されたシートパッド成形体1’の断面図であり、アンカー部23の抜け痕よりなる立下部6bとアンカー部24,24の抜け痕よりなる立上部6a,6aとが形成されている。
次いで、シートパッド成形体1’の側面に露呈している中子30の端部を掴み、該中子30をその中子方向に引き抜く。これら中子30を引き抜いた痕が孔部41になる。
次いで、第5図の通り、孔部41の両端に栓状体40,40を挿入配置し、孔部41の両端を閉塞させる。この孔部41のうち栓状体40,40で閉塞されていない部分が水平方向部6cとなる。
このようにして、空孔6が形成されたシートパッド1が得られる。この栓状体40としては、シートパッド成形体1‘と同密度のポリウレタン発泡体よりなるものが好ましい。栓状体40は、孔部41の円周面に接着剤で固定されてもよく、シートパッド成形体1’の側面にテープ等を接着して栓状体40の抜け止めを図るようにしてもよい。また、栓状体40の挿入方向後端側を孔部41よりも若干大径としておき、孔部41に押し込むことによって抜け止めされる構成としてもよい。
なお、シートパッド1の外面に不織布等の表皮材料を一体的に設ける場合には、この不織布等をキャビティ内面に保持させておいて、上記の発泡成形を行う。この表皮材料の中子対面位置に中子取出用透口を設けておくのが好ましい。
本実施の形態では、中子を金型内に配置する工程において、中子の端部を金型の内面に接触させるように配置しているが、中子の端面と金型の内面との間に若干の間隙があくように、中子の端面を金型内面に近接配置してもよい。この場合、金型から脱型して得られるシートパッド成形体の中子の端面は、発泡したウレタンによって覆われているので、シートパッド成形体を脱型した後、中子の端面を覆うシートパッド成形体の表面のウレタンを切除して中子の端面を露出させてから中子を引き抜く。
第2〜5図では中子30の両端面が上型21の内面に接触するように中子を配置しているが、第6図のように長い中子30Aを用い、この中子30Aの両端面が下型22の内面に接触するように配置してもよい。なお、中子30Aの端面を下型22の内面に近接配置してもよい。
上記実施の形態では、キャビティ内面の対向する一方の面から他方の面にまで一連に延在する中子30,30Aを用いているが、第7図、第8図のように、短い中子を突き合わせて配置してもよい。
第7図では短い中子30a,30bの一端面同士を突き合わせ、一直線状に連ねて配置している。この場合、シートパッド成形体から該中子30a,30bを引き抜くときに、左側の中子30aは第6図の左方に引き抜かれ、右側の中子30bは右方に引き抜かれる。このように短い中子30a,30bを互いに反対方向に引き抜く場合、長い中子30Aに比べ、引き抜き時の距離が短くなると共に、摩擦力が小さくなり、引き抜き作業が容易となる。
なお、中子30a,30bの他端面は下型22のキャビティ内面に近接配置されてもよい。中子30a,30bは、それらの他端面が上型21のキャビティ内面に接触又は近接するように配置されてもよい。
第7図では短い中子30a,30bを一直線状に連ねているが、第8図のように、一端面が中子長手方向に対し斜交する斜面となっている1対の中子30c,30dを用いてもよい。このようにすれば、途中部分で屈曲している孔部が形成される。
第8図では、中子30c,30dの他端面は上型21のキャビティ内面に接触しているが、近接配置されてもよい。また、中子30c、30dの他端面は下型22のキャビティ内面に接触又は近接配置されてもよい。一方の中子の他端面が上型のキャビティ内面に接触又は近接し、他方の中子の他端面が下型のキャビティ内面に接触又は近接する構成としてもよい。
本発明では、棒状の中子の一端面がキャビティ内面に接触又は近接配置され、他端面がキャビティ内面から十分に離隔するようにして成形を行ってもよい。
第9図はその一例を示すものであり、中子30Bは図の左側のアンカー部24からキャビティ25の右側の内面にまで達する長さを有している。当然ながら、脱型後は、中子30Cは第9図の右方向に引き抜かれる。この場合、栓状体40の必要個数は上記各実施の形態の半分で足りる。
本発明では、シートパッド成形用の金型に栓状体成形用のキャビティを設け、シートパッドの成形時に併せて栓状体を成形するようにしてもよい。このようにすれば、栓状体用金型の製造コストが不要になると共に別途栓状体を製造する手間が省かれる。
第10図と、第11,12図はそれぞれかかる態様を示す断面図である。なお、第12図は第11図の一部の拡大図である。
第10図の金型では、下型22に栓状体形成用のキャビティ27を設けている。キャビティ25にウレタン原料を供給するときに、このキャビティ27にもウレタン原料を供給しておくことにより、シートパッド成形体と併せて栓状体が発泡成形される。
第11,12図では、シートパッド成形体用のキャビティ25と栓状体用のキャビティ27との間に連通部28を設けている。この場合、ウレタン原料はキャビティ25にのみ供給すれば足りる。シートパッドの成形時に、発泡しつつあるウレタンが連通部28を介してキャビティ27内に入り込んで栓状体が成形される。
なお、シートパッド及び栓状体の脱型時に両者は連通部28内に残留する発泡ウレタンを介して一連一体となって取り出される。この連通部28由来の発泡ウレタンよりなる連結片は、脱型後切除されてもよく、連結片を切除することなく栓状体を孔部に挿入し、連結片が残留するようにしてもよい。また、栓状体を孔部に挿入してから連結片を切除してもよい。
なお、前記第10図の金型において、キャビティ内面に不織布等を保持させておいて不織布等が一体化されたシートパッド成形体を成形する場合には、この不織布を栓状体用キャビティ27側にまで延在させておき、該不織布等を介して栓状体とシートパッド成形体とが繋がったものとなるようにしてもよい。
第12図の通り、中子の直径Dと、キャビティ27bの底面の直径Dと、キャビティ27bの開口端の直径Dとの関係はD<D<Dであることが好ましい。このようにすれば、栓状体は、孔部内に差し込まれ易く、かつ抜け難いものとなる。
第1図では、空孔6は2個設けられているが、1個又は3個以上設けられてもよい。また、1個の空孔6が3個以上の立上部6aを備えてもよく、2個以上の立下部6bを備えてもよい。
第13図の空孔6Aにあっては、1対の水平方向部6cが平行かつ水平に配置されており、各水平方向部6cの上面に立上部6aが4個臨んでおり、これら水平方向部6cの底面に、方形をした立下部6bの上面の両端側が臨んでいる。
第2〜4図では、中子30は中実体であるが、中空体であってもよい。また、この中子30は金属製であるが、中子を硬質ウレタン製とし、脱型後に中子を分解して取り出してもよく、中子を特定の液体に溶解する材質とし、脱型後に中子を液体に溶解して除去してもよく、また、第14図のように、軟質のポリプロピレン等の軟質樹脂製中子を用いて中空に成型し、脱型後のクラッシュ工程において中子を破裂させてから取り出しても良い。
第14図では、中子30Cはポリエチレンよりなっている。この中子30Cは、両端30f,30rが封止されたチューブ形となっており、内部に圧縮気体が封入されている。この中子30Cの寸法等はシートパッドの形状や寸法等に応じて適宜決められるが、例えば長さ400〜500nm、直径25mm、両端30f、30rの曲率半径12.5mm、厚み0.3〜0.5mmであり、常温(25℃)における内部気圧が1.2気圧である。
成形に際しては、中子30の代わりに中子30Cを用い、該中子30Cを第2図の金型20内に配置し、キャビティ内にウレタン原液を供給して加熱発泡させる。なお、上型21のキャビティ面の側面には、中子30Cの両端30f、30rを受け入れるための凹部が設けられていることが好ましい。
その後、脱型し、中子30Cを破裂させ、中子30C内の圧力を開放する。次いで、中子Cを引き抜く。
上記実施の形態では、上型及び下型よりなる金型を用いているが、金型の種類はこれに限定されない。第15〜18図は、上型、下型及び中型よりなる金型を用いて車両用シートパッドを製造する方法を説明する断面図である。
第15図の通り、金型50は、上型51、下型52及び中型53を備えている。この上型51の上面にシリンダ60が設置されている。このシリンダ60内に、ロッド61が上下摺動可能に収納されている。該ロッド61の下端側はシリンダ60から突出し、該上型51に貫設された貫通孔51a内に挿通されている。該ロッド61の下端に中型53が設けられている。この中型53は、該ロッド61の上下運動に伴って上型51と接離可能となっている。
この中型53の第15図における下面からは、立下部6aを形成するために下向き突起状のアンカ54が設けられている。下型22のキャビティ底面からは、立上部6cを形成するために、複数の上向き突起状のアンカ55が設けられている。
成形に際しては、長い棒状の中子30をアンカー部55,55上に架け渡すように配置する。次いで、キャビティ内にウレタン原液(図示略)を供給した後、下型52に上型51及び中型53を被せ、型締めする。このとき、アンカー部54の下部が中子30上に接し、該アンカー部54とアンカー部55,55とによって中子30が挟持される。第15図の通り、中子30の両端は、中型53の側面に接触する。
この状態で加熱発泡させて、シートパッド成形体1A’の成形を行う。
その後、第16〜18図の通り、型開きし、上型51、中型53及びシートパッド成形体1A’を下型52から取り外す。次いで、ロッド61を下方に動かして中型53を上型51から離し、シートパッド成形体1A’を脱型する。
第18図の通り、シートパッド成形体1A’には、アンカ54,55の抜け痕よりなる立下部6bと立上部6aとが形成されている。
次いで、シートパッド成形体1A’の側面に露呈している中子30の端部を掴み、該中子30をその中子方向に引き抜く。中子の引き抜き痕よりなる孔部の両端を栓状体で閉塞させることにより、シートパッドが得られる。
本発明の実施の形態に係る方法により製造された車両用シートパッドを示す斜視図である。 図1の車両用シートパッドの製造に用いられる金型の幅方向に沿う縦断面図である。 図2の金型及び中子のIII−III線に沿う縦断面図である。 図2の金型から脱型した発泡成形体の縦断面図である。 図4の発泡成形体から中子を抜き出し、栓状体を配置してなる車両用シートパッドの縦断面図である。 別の実施の形態に係る車両用シートパッドの製造に用いられる金型の縦断面図である。 別の実施の形態に係る車両用シートパッドの製造に用いられる金型の縦断面図である。 別の実施の形態に係る車両用シートパッドの製造に用いられる金型の縦断面図である。 別の実施の形態に係る車両用シートパッドの製造に用いられる金型の縦断面図である。 別の実施の形態に係る車両用シートパッドの製造に用いられる金型の縦断面図である。 別の実施の形態に係る車両用シートパッドの製造に用いられる金型の縦断面図である。 図11の拡大断面図である。 別の実施の形態における中空形状を有する中子の縦断面図である。 別の実施の形態における空孔の斜視図である。 別の実施の形態に係る車両用シートパッドの製造に用いられる、上型、下型及び中型よりなる金型の断面図である。 図15の金型の型開き過程を説明する断面図である。 図15の金型を型開きした後の状態を説明する断面図である。 図15の金型からシートパッド成形体を脱型した状態を説明する断面図である。
符号の説明
1 シートパッド
6,7 空孔
6a 立上部
6b 立下部
30,30A,30B,30a,30b,30c,30d 中子
20 金型
21 上型
22 下型
23,24 アンカー部
40 栓状体

Claims (15)

  1. 外部に連通した空孔が内部に延設されている車両用シートパッドを、金型を用いて製造する方法であって、
    該空孔は、該車両用シートパッドの内部を略水平方向に延在する水平方向部と、該水平方向部から立ち上がり、上端が車両用シートパッドの上面に臨んでいる立上部と、該水平方向部から立ち下がり、下端が車両用シートパッドの底面に臨んでいる立下部とを有している車両用シートパッドの製造方法において、
    該金型の内面には該立下部及び立上部を形成するためのアンカー部が突設されており、
    該金型内に前記水平方向部を形成するための棒状の中子を該中子の端部が金型の内面に接触又は近接するように配置する工程と、
    該金型内でシートパッド成形体を発泡成形する工程と、
    該中子を有したシートパッド成形体を脱型する工程と、
    該シートパッド成形体から中子を引き抜き、該中子の引き抜き痕よりなりシートパッド成形体の側面に臨んだ孔部を形成する工程と、
    によって車両用シートパッドを製造することを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。
  2. 請求項1において、前記金型は上型と下型とからなり、該上型に前記立下部を形成するためのアンカー部が突設され、該下型に前記立上部を形成するためのアンカー部が突設されていることを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。
  3. 請求項1において、前記金型は、上型と、下型と、該上型と下型との間に配置される中型とからなり、
    該中型に前記立下部を形成するためのアンカー部が突設され、該下型に前記立上部を形成するためのアンカー部が突設されていることを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。
  4. 請求項1又は2において、前記中子の端部が上型の内面に接触又は近接するように金型内に配置することを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。
  5. 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記中子の端部が下型の内面に接触又は近接するように金型内に配置することを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。
  6. 請求項1又は3において、前記中子の端部が中型の内面に接触又は近接するように金型内に配置することを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項において、中子の一端のみが金型の内面に接触又は近接するように配置することを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。
  8. 請求項1ないし6のいずれか1項において、中子の両端が金型の内面に接触又は近接するように配置することを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。
  9. 請求項8において、中子は一端側と他端側とが別体であり、互いに反対方向にシートパッド成形体から引き抜かれることを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項において、該孔部の端部を閉塞させる工程を有することを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項において、中子の引き抜き痕よりなる前記孔部の端部に栓状体を挿入することにより閉塞させることを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。
  12. 請求項11において、前記金型に該栓状体を成形するためのキャビティを設けておき、このキャビティによって該挿入体を成形することを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。
  13. 請求項1ないし12のいずれか1項において、前記シートパッドは発泡ポリウレタンよりなることを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。
  14. 請求項1ないし13のいずれか1項において、該空孔の孔径は1〜50mmであることを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。
  15. 請求項1ないし14のいずれか1項において、該空孔の体積は車両用シートパッドの体積の1〜10%であることを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。
JP2005179532A 2005-06-20 2005-06-20 車両用シートパッドの製造方法 Pending JP2006347127A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005179532A JP2006347127A (ja) 2005-06-20 2005-06-20 車両用シートパッドの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005179532A JP2006347127A (ja) 2005-06-20 2005-06-20 車両用シートパッドの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006347127A true JP2006347127A (ja) 2006-12-28

Family

ID=37643454

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005179532A Pending JP2006347127A (ja) 2005-06-20 2005-06-20 車両用シートパッドの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006347127A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110494067A (zh) * 2017-02-08 2019-11-22 株式会社Jsp 座部芯材
JP2022031535A (ja) * 2016-06-27 2022-02-18 株式会社イノアックコーポレーション 座席部材

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022031535A (ja) * 2016-06-27 2022-02-18 株式会社イノアックコーポレーション 座席部材
CN110494067A (zh) * 2017-02-08 2019-11-22 株式会社Jsp 座部芯材
CN110494067B (zh) * 2017-02-08 2021-08-03 株式会社Jsp 座部芯材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5380909B2 (ja) 金型及び樹脂発泡成形品の成形方法
JP4300377B2 (ja) シート用パッド
JP5637556B2 (ja) 車両シート用ダクト内蔵クッションの製造方法
CN104511997A (zh) 成形体、成形体的制造方法、车辆用座椅部件及车辆用座椅部件的制造方法
JP6866740B2 (ja) シートクッション材の製造方法及びその製造用発泡型
JP2007084039A (ja) 車両用シートパッド
CN103442866B (zh) 发泡合成树脂成型体及其制造方法
JP2009297285A (ja) シートパッド、その成形方法及び金型
JP5239172B2 (ja) 車両用シートパッド及びその製造方法
JP2022031535A (ja) 座席部材
JP2006347127A (ja) 車両用シートパッドの製造方法
JP6894675B2 (ja) 座席部材の製造方法
JP2006192831A (ja) 発泡成形品の製造方法
JP5637557B2 (ja) 車両シート用ダクト内蔵クッション及びその製造方法
WO2012008518A1 (ja) 発泡成形体の製造方法、発泡成形体の製造装置および発泡成形体
JP6643947B2 (ja) 車両用クッションパッド及びその製造方法
JP2006223836A (ja) 車両用シートパッド
JP2006035916A (ja) 車両用シートクッションパッド
JP4347647B2 (ja) クッションパッド
GB2494270A (en) Child seat with plurality of perforations and an inner cavity
JP2018019801A (ja) 車両用シートパッド及びその製造方法
JP2006346348A (ja) 車両用シートパッドの製造方法
JP5568242B2 (ja) シートパッド
WO2005051136A1 (ja) 車両用シートパッド及びその製造方法
JP2008200942A (ja) 発泡成形方法及び車両用シートパッド