JP6732591B2 - 車両用シートパッド及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、車両用座席シートを構成する車両用シートパッド及びその製造方法に関する。
自動車等に搭載される座席シートの座部や背もたれを構成するダクト入りシートパッドがある。軟質ポリウレタンフォーム等のパッド本体を主構成要素とするが、近年、内部に温度調整された空調エアの配風通路を形成し、着座する乗員に該空調エアを送って快適性を高めた発明がいくつか提案されている(例えば特許文献1)。
特開2012−81161号公報
特許文献1の発明は、配風通路を剛性のある樹脂製配風用ダクトが形成されている。そのため、体重の重い乗員が座っても、配風通路が押し潰されるようなことはない。しかし、図7のように、シートパッドの発泡成形時に、発泡成形型の隆起部82でダクト6のエア噴出口64を塞ぐ状態にして、ダクト6と一体発泡成形するので、パッド本体表面1aには隆起部82がつくる大きな窪み21ができてしまう(図10)。剛性ダクト6でつくるエア噴出口64は、パッド本体表面1aから奥まった箇所に配置する必要があり、シールテープで塞ぐことができず、前記隆起部82に頼らざるを得ない。発泡成形を終えたダクト入りパッド本体には、エア噴出口よりも一回り大きな空気吹出口を有する窪み21ができ、その状態のまま、表皮9を被せてシートクッションやシートバックにすると、凹み90ができて支障をきたす虞がある(図10)。表皮9を被せたシートクッションの表面を見ると、空気吹出口の形状が浮き出てしまう。表皮9は強く引っ張って被せるため、空気吹出口の外周縁にできるハイライトHTが時に目立ち、品質上の問題になる。
本発明は、上記問題点を解決するもので、表皮を被せた段階で、大きな窪みがつくる凹みやハイライトを目立たなくして品質向上を図り、且つ各空気吹出口からの必要エア量を確保して快適性を維持する車両用シートパッド及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、請求項1に記載の発明の要旨は、エア導入口が設けられると共にダクト経路にエア噴出口が複数設けられた配風用ダクトと、乗員当接側の表面に窪みが複数形成され、各窪みが前記エア噴出口に夫々連通し、該窪みへのはいり口を前記エア噴出口よりも大きな空気吹出口にして、且つ前記ダクトをインサート品にして発泡成形されているパッド本体と、を具備する車両用シートパッドであって、柱状体にして、前記各窪み内に嵌入され且つ該窪みの側壁に側周面を当接させるようにして、前記空気吹出口の領域まで埋められている除膜処理済みプラスチックフォーム製の通気性詰め体を、さらに具備することを特徴とする車両用シートパッドにある。請求項2の発明たる車両用シートパッドは、請求項1で、ダクトにダクト部から分岐し、先端筒口が前記エア噴出口になる短筒部と、該短筒部の先端から突出させた状態にして、該短筒部の外周面に巻き付けられたウレタンスラブの帯状片と、をさらに具備することを特徴とする。請求項3の発明たる車両用シートパッドは、請求項1又は2で、空気吹出口から前記窪みの底面へと向かう途中に、大孔径部から小孔径部へと変わる段差面が形成され、且つ該段差面に前記詰め体が載ることを特徴とする。請求項4の発明たる車両用シートパッドは、請求項3で、前記ダクトにダクト部から分岐し、先端筒口が前記エア噴出口になる短筒部と、該短筒部の先端から突出させた状態にして、該短筒部の外周面に巻き付けられたウレタンスラブの帯状片と、を具備すると共に、前記段差面に載る前記詰め体を、前記大孔径部の大きさに合わせて該段差面に載る筒部と、該筒部内に挿着され該筒部よりも目の粗い柱状部とを備えた筒部付き柱状体とし、該柱状部の下端面側を前記筒部よりも下方へ突出させ、該柱状部の下端面を前記帯状片に当接させたことを特徴とする。請求項5の発明たる車両用シートパッドは、請求項1又は2で、前記窪み内に嵌入され、該窪み内を詰めて前記空気吹出口の領域まで前記詰め体が埋められ、且つ該詰め体の上面が該詰め体の周縁から中央に向けてなだらかに盛り上がっていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明の要旨は、エア導入口が設けられると共にダクト経路にエア噴出口が複数設けられた配風用ダクトを、発泡成形型にセットし、該発泡成形型の隆起部で該エア噴出口を塞いで型閉じをし、その後、前記隆起部で各窪みを形成すると共にその窪みへのはいり口である空気吹出口が前記エア噴出口よりも大きくなるパッド本体を、前記ダクトを埋設して一体発泡成形した車両用シートパッドの製造方法であって、前記ダクトを埋設して前記パッド本体を一体発泡成形し、脱型後、さらに、柱状体にして、除膜処理済みプラスチックフォーム製の通気性詰め体を、その側周面が前記窪みの側壁に当接するようにして各窪み内へ嵌入させ、前記空気吹出口の領域まで埋めたことを特徴とする車両用シートパッドの製造方法にある。請求項7の発明たる車両用シートパッドの製造方法は、請求項6で、ダクトが、ダクト部から上向き分岐し、先端筒口を前記エア噴出口とする短筒部を備えて、ウレタンスラブの帯状片を、該短筒部の先端から突出させた状態にして該短筒部の外周面に巻き付けた後、該帯状片付きダクトを前記発泡成形型にセットし、該帯状片付きダクトを埋設して前記パッド本体を一体発泡成形したことを特徴とする。請求項8の発明たる車両用シートパッドの製造方法は、請求項6又は7で、隆起部が先端に向かう高さ方向で、大孔径部用隆起部から断面径が一回り小さくなる小孔径部用隆起部を形成し、該小孔径部用隆起部で前記エア噴出口を塞ぎ、脱型後、パッド本体の大孔径部から小孔径部へと変わる前記窪みの段差面に前記詰め体を載せたことを特徴とする。請求項9の発明たる車両用シートパッドの製造方法は、請求項8で、段差面に載る前記詰め体を、前記大孔径部の大きさを合わせて該段差面に載る筒部と、該筒部内に挿着され該筒部よりも目の粗い柱状部とを備えた筒部付き柱状体とし、該柱状部の下端面側を前記筒部よりも下方へ突出させる一方、前記ダクトが、ダクト部から上向き分岐し、先端筒口を前記エア噴出口とする短筒部を備えて、ウレタンスラブの帯状片を、該短筒部の先端から突出させた状態にして該短筒部の外周面に巻き付けた後、該帯状片付きダクトを前記発泡成形型にセットし、該帯状片付きダクトを埋設して前記パッド本体を一体発泡成形して脱型後、前記詰め体の前記窪み内への嵌入で、該柱状部の下端面を前記帯状片に当接させたことを特徴とする。
本発明の車両用シートパッド及びその製造方法は、表皮を被せてシートクッションやシートバックにした車両設置時に、各空気吹出口から吹き出す必要エア量を確保しながら、大きな空気吹出口を有する窪みがつくる凹みやハイライトを消して品質向上に貢献でき優れた効果を発揮する。
本発明に係る車両用シートパッドの一形態で、その概略斜視図である。 図1の分解平面図である。 図2に係るダクトの平面図である。 図3のIV-IV線矢視図である。 図1のV-V線矢視図である。 図5の部分拡大図である。 型開状態で発泡成形型に発泡原料を注入している説明断面図である。 図7の後、型閉じし、発泡成形に向かう発泡成形型の説明断面図である。 図8の後、脱型したダクト入りパッド本体の対応部位に詰め体を配した説明断面図である。 詰め体がない場合の対比図である。 他態様の車両用シートパッドの断面図である。 図11の部分拡大図である。 第一別態様のシートパッドの製造方法で、下型にダクトをセットした部分断面図である。 第一別態様のシートパッドの製造方法で、図6に対応する部分拡大図である。 第二別態様のシートパッドの製造方法で、下型に帯状片付きダクトをセットする部分断面図である。 第二別態様のシートパッドの製造方法で、図6に対応する部分拡大図である。 第三別態様のシートパッドの製造方法で、(イ)が詰め体の斜視図、(ロ)が図6に対応する部分拡大図である。 第四別態様のシートパッドの製造方法で、図14に対応する説明断面図である。
以下、本発明に係る車両用シートパッド及びその製造方法について詳述する。図1〜図18は本発明の車両用シートパッド(以下、単に「シートパッド」ともいう。)及びその製造方法の一形態で、図1はシートパッドの概略斜視図、図2は図1の分解平面図、図3は図2に係るダクトの平面図、図4は図3のIV-IV線矢視図、図5は図1のV-V線矢視図、図6は図5の部分拡大図、図7は型開状態で発泡成形型に発泡原料を注入している説明断面図、図8は図7の後、型閉じの説明断面図、図9は図8の後、脱型したダクト入りパッド本体の窪み部位に詰め体を配した説明断面図、図10は詰め体がない場合の比較図、図11は他態様の車両用シートパッドの断面図、図12は図11の部分拡大図、図13〜図18は図6又は図12に代わる別態様図である。尚、図面を判り易くするため、パッド本体1やダクト6を簡略図示し、図5,図8,図11では裏当て材Rの図示を省く。
(1)車両用シートパッドの製造方法
シートパッドの製造方法は、まずエア導入口61aとエア噴出口64が設けられた配風用ダクト6を、発泡成形型8にセットし、次に、型閉じして隆起部82でエア噴出口64を塞ぐ。その後、パッド本体表面1aに形成される窪み口(はいり口)が空気吹出口20となる窪み21を備えるパッド本体1をダクト6と一体発泡成形し、脱型後、詰め体4を各窪み21内へ嵌入させて空気吹出口20の領域まで埋めたシートパッドを造る製法である(図1〜図9)。ここでは、車両用座席シートの座部向けクッションパッドに適用する。発泡成形に先立ち、ダクト6,詰め体4,発泡成形型8が用意される。
ダクト6は、ポリプロピレン樹脂等からなる樹脂製管状部材にして、エア導入口61aが設けられると共にダクト経路にエア噴出口64が複数設けられた配風用ダクトである。本実施形態は図3,図4のような基部6Kから外方にダクト部6Dが延びるブロー成形ダクト6とする。平面視中央に配される基部6Kの胴体相当部分から人の形に見えるその頭相当部分と手足相当部分のダクト部6Dが水平方向に延び、表面側にエア噴出口64が形成される一方、裏面側にエア導入口61aが形成された配風用ダクト6になっている。本発明の「表面側」とは乗員が座部に腰掛ける時に当接する面の側をいい、「水平方向」とはその表面の面方向をいう。
ここでの基部6Kは平面視ほぼ方形に形成される。基部6Kに係る表面側と裏面側の略全域を平らな面の平坦部分63Kにして流路60が形成される扁平中空部とする。ダクト部6Dは、ダクト表面6a側やダクト裏面6b側の平坦部分63Dと、断面弧状のダクト側壁部分62Dとで、断面形状が図4ごとくの扁平オーバル状にする。図3は紙面上方が車両後方側になるが、車両後方側へ膨出するダクト6の前記頭相当部分で、裏面6b側に短筒状のエア導入部61が突出する。エア導入部61の筒口がエア導入口61aになる。ダクト部6D及び基部6Kのダクト表面6a側には、短管部からなるエア噴出口64用のノズル部6Nが複数立設する。各ノズル部6Nは離間配設される。
詰め体4は、除膜処理済みプラスチックフォーム製の通気性柱状体である。詰め体4は、その側周面4Sがパッド本体1の窪み側壁211に当接するようにして各窪み21内へ嵌入させることにより、空気吹出口20の領域まで埋められる大きさになっている(図6)。除膜処理によってセル膜が殆ど除去され、隣接するセル内空間が大きな開口部を介して導通し、ほぼ三次元網状骨格だけが残る除膜処理済みプラスチックフォーム製の詰め体4である。詰め体4はその構造から通気性に断然優れる。該詰め体4を窪み21内に埋めても、通気抵抗が小さく、ダクト6の通風に支障をきたさない。気孔連続化処理とも呼ばれる「除膜処理」には、例えばアルカリ処理法、湿潤加熱法、さらに爆発法等があるが、セル膜を除去できればよく、その処理法を問わない。
本実施形態は、除膜処理によってセル膜の大半が除去された除膜処理済みポリウレタンフォーム製の詰め体4とする。柔軟性,クッション性に富み、且つ優れた保形性を有し、シートパッドの窪み21を埋める詰め体4として打ってつけとなっている。セル数が8個/25mm〜13個/25mmであるシート状ポリウレタン成形体の加工品を採用しており、詰め体4の通気抵抗が極めて小さく、窪み21内に詰め体4を嵌入,保持させても、エア導入口61aからダクト6を介して空気吹出口20外へと向かう通風が良好に維持される。一方、窪み21内が詰め体4で埋め尽された状態になり、シートパッド完成後、表皮9を被せることによって窪み21にできていたハイライトHTは消失する。
詰め体4の外形は図2(ロ),図6のごとく窪み21に合わせた円柱状である。空気吹出口20の径に合わせた直径D1とし、各窪み21内に嵌入している。
発泡成形型8は、図7ごとくの分割型で、下型8aと上型8bとを備える。下型8aと上型8bは図示しないヒンジにより開閉可能に接続されている。ヒンジを支点にして図8のごとく型閉じすると、下型キャビティ面81と上型キャビティ面86とで、シートパッドのキャビティCをつくる。本製法では、下型キャビティ面81でパッド本体表面1a側が成形され、上型キャビティ面86でパッド本体裏面1b側が成形される。
下型8aのキャビティ面81には、メイン部2の上半部用キャビティ面を中央にして、その両脇にサイド部3の上半部用キャビティ面が形成される。そして、下型8aにはメイン部2用キャビティ面の各所を柱状に隆起させ、エア噴出口64の口を塞ぎ、且つパッド本体表面1aに空気吹出口20をつくる窪み21形成用の隆起部82が設けられる。各隆起部82が窪み21の形成を担い、さらにその上部がエア噴出口64を封止する役目を担う。各隆起部82の上端面から円柱形の穴82aが掘られている。下型8aへのダクト6のセット及び型閉じで、該穴82aに前記ノズル部6Nが収納され、隆起部82の上端筒状周縁が、ダクト表面6aで且つノズル部6Nの基端外周縁傍のダクト表面6aに当接して、エア噴出口64の口が塞がれる。
本実施形態は、さらに浸透阻止材Zと裏当て材Rを備える。浸透阻止材Zは、独立気泡性発泡プラスチックのシート材を有して、一方の面をダクト裏面6bに当接させるシート状のクッション性部材である(図5,図6)。詳しくは、シート材をオレフィン系の独立気泡性発泡プラスチックにして、該シート材の片面又は両面に、難燃性不織布が貼着された状態又は難燃性接着剤を塗布した状態の複合シート材とする。裏当て材Rは、不織布で構成され、パッド本体裏面1bの略全域を覆う大きさを有している。
前記発泡成形型8,ダクト6,詰め体4等を用いて、シートパッドが例えば次のように製造される。
まず、発泡成形型8を図7の型開状態とする。型開状態の下型8aに、ダクト6をその裏面6b側が上向くようセットする。ダクト6はエア導入口61aをシールテープSTで塞ぐ前処理がなされている。各ノズル部6Nを下方側に向けて隆起部82の穴82a内に収容し、ダクト表面6a側で且つノズル部6Nの基端外周縁域66(図10参照)に、隆起部82の上端筒状周縁を当接させて、ダクト6を下型8aにセットする(図7)。ダクト6は、ほぼ同一平面上に形成された基部6K,ダクト部6Dが水平に配され、起立するノズル部6Nを穴82aに納めて、エア噴出口64が塞がれる。
ダクト6のセットと相前後して、上型8bに裏当て材Rと浸透阻止材Zとをセットする。裏当て材Rにタグピン等で浸透阻止材Zを予め取付けた浸透阻止材Z付き裏当て材Rが上型キャビティ面86にセットされる。型閉じで、浸透阻止材Zがダクト裏面6bに載るよう裏当て材Rに取付けられる。
次に、型開状態のまま、下型キャビティ面81上に注入ホースNL等を使用してパッド本体1成形用ウレタン発泡原液等の発泡原料gを所定量注入する(図7)。続いて、上型8bを作動させ型閉じする(図8)。上型8bと下型8aとの型閉じで、ダクト6,浸透阻止材Z付き裏当て材Rがインサートセットされたパッド本体1用キャビティCができ、浸透阻止材Zがダクト裏面6bに載る。浸透阻止材Zがダクト裏面6b側の平坦部分63に圧縮状態で当接する。この圧縮状態によって隆起部82がエア噴出口64をより確実に塞ぐ。浸透阻止材Zのシート材が独立気泡性発泡プラスチックからなるため、発泡原料gの注入時にダクト裏面6bへ誤って載った発泡原料gの裏当て材R側への浸透を阻止する。
前記型閉じの後、パッド本体1の発泡成形に移る。図8の型閉じ状態を所定時間維持し、ダクト6,浸透阻止材Z,裏当て材Rが一体化されるダクト6入りパッド本体1を発泡成形する。隆起部82で各窪み21を形成しそのはいり口が空気吹出口20になるパッド本体1を、ダクト6を埋設して一体発泡成形する。パッド本体1の発泡成形で、裏当て材Rがダクト6上の浸透阻止材Zを覆ってパッド本体裏面1bに被着一体化する。パッド本体1が成形されると、隆起部82が乗員当接側のパッド本体表面1aに窪み21を形成し、該窪み21のパッド本体表面1a側にエア噴出口64と連通する空気吹出口20ができる(図9)。空気吹出口20は、図7のごとく隆起部82の上端筒状周縁がノズル部6Nの基端外周縁付近のダクト表面6aに当接してエア噴出口64を塞ぐことから、エア噴出口64よりも大きくなっている。
パッド本体1の発泡成形を終え、脱型すれば、図10の表皮9がないダクト6入りパッド本体1が得られる。該ダクト6入りパッド本体1には浸透阻止材Z,裏当て材Rが一体化している。
本発明は、脱型後に、さらに、柱状体にして、除膜処理済みプラスチックフォーム製の前記詰め体4を、その側周面4Sが窪み21の側壁211に当接するようにして各窪み21内へ嵌入させる(図9)。詰め体4を窪み21内に詰めていく。詰め体4はクッション性に富むため、手で簡単に押し縮めて窪み21内へ円滑嵌入できる。そうして、詰め体4が空気吹出口20の領域まで埋められた所望のシートパッドが完成する。該シートパッドに表皮9を被せれば、車両座席シート向け座部用シートクッションになる(図5)。
尚、各窪み21の大きさ,形状を同じにしたが、大きさや形状を変えてもよい。符号2Dはパッド本体1の傾斜部、符号2Eはバックシートとの当たり面部を示す。符号81a,符号86aは型合せ面、符号861は型閉じ時にエア導入部61を収納する上型凹所、符号88は吊溝11を形成する凸部、符号88aは縦溝11a用を示す。
図11,図12に他態様のシートパッドの製法で、図5,図6に対応する断面図を示す。図9の各窪み21内への詰め体4の嵌入と相前後して、ダクト6入りパッド本体1の表面1aに置きスラブ7を接着させる一工程を加えたシートパッドを造る。
置きスラブ7は、密度がパッド本体1の密度よりも小さく、且つ硬度が該パッド本体1の硬度よりも低い連続気泡フォームのウレタンスラブの板状片で、パッド本体1に係るメイン部2の表面に接着される。置きスラブ7には、パッド本体1の各空気吹出口20の対応部位に、該空気吹出口20と略同径の穿設孔が形成される。ここでのパッド本体1はメイン部2が縦溝11a,横溝11bによって四分割されている。置きスラブ7の中央部分7A、両側方部分7B、後方部分に分割し、メイン部2の座部中央部2A、座部両側方部2B、座部後方部2Cに夫々対応する大きさにする。吊溝11が残るようにして、これらをパッド本体表面1aに接着する。置きスラブ7を設ける場合は、穿設孔の出口が文字通りの空気吹出口になるので、詰め体4を各窪み21内へ嵌入するにあたって、該穿設孔の出口領域まで詰め体4で埋めるようする(図12)。
図13,図14は第一別態様のシートパッドの製法で、図13がダクト6を下型8aにセットした拡大断面図、図14が図6に対応するシートパッドの拡大断面図を示す。図1〜図9と同様、ダクト部6Dから上向き分岐し、先端筒口をエア噴出口64とする短筒部6Nを備えるダクト6を用いる。そして、新たにウレタンスラブの帯状片5を、短筒部6Nの先端から突出させた状態にして短筒部6Nの外周面6N1に巻き付けた後、帯状片5付きダクト6を下型8aにセットする。後は、既述の製法と同様、型閉じにより隆起部82でエア噴出口64を塞ぎ、その後、ダクト6を埋設してパッド本体1を一体発泡成形し、脱型後、さらに詰め体4を各窪み21内に嵌入,保持させたシートパッドを造る。
帯状片5を、短筒部6Nの先端6N2から突出させた状態にして短筒部6Nの外周面6N1に巻き付けることにより、型閉じで、帯状片5が弾性収縮状態で隆起部82へ当接するので(図13)、エア噴出口64がより確実に塞がれる。また、詰め体4を各窪み21内へ嵌入させた際、詰め体4の下端面45bが図14のように弾性復元した帯状片5に当接し、剛性のノズル部6Nに直接当たらないので、詰め体4の部位も良好なクッション性が保たれる。
また図15,図16に第二別態様のシートパッドの製造方法を示す。大孔径部21Lの先に小孔径部21Sが在る窪み21をパッド本体1に形成すべく、下型8aの隆起部82には大孔径部21L用の隆起部82Lの先に小孔径部21S用の隆起部82Sが設けられている(図15)。隆起部82が先端に向かう高さ方向で、大孔径部用隆起部82Lから断面径が一回り小さくなる小孔径部用隆起部82Sを階段状に形成する。第一別態様と同じく、帯状片5を、短筒部6Nの先端から突出させた状態にして短筒部6Nの外周面6N1に巻き付けた後、帯状片5付きダクト6を下型8aにセットする。次いで、型閉じにより、小孔径部用隆起部82Sでエア噴出口64を塞ぐ。小孔径用隆起部82Sの上端面から円柱形に掘られた穴82aにノズル部6Nが収納され、型閉じで、帯状片5が弾性収縮状態で隆起部82へ当接する。その後、ダクト6を埋設してパッド本体1を一体発泡成形し、脱型後、図16のごとく、パッド本体1の大孔径部21Lから小孔径部21Sへと変わる窪み21の段差面213に詰め体4が載るようにして、該詰め体4を各窪み21内に嵌入,保持させたシートパッドを造る。
さらに、図17は、第二別態様において詰め体4だけを置き換えた第三別態様のシートパッドの製造方法で、同図(イ)ごとくの詰め体4を用いる。段差面213に載る詰め体4を、大孔径部21Lの大きさを合わせて該段差面213に載る筒部41と、該筒部41内に挿着され筒部41よりも目の粗い柱状部45と、を備えた筒部41付き柱状部45とし、該柱状部45の下端面45b側を前記筒部41よりも下方へ突出させた詰め体4とする。そして、ダクト6を埋設して一体発泡成形したパッド本体1の脱型後、詰め体4の窪み21内への嵌入で、柱状部45の下端面45bが帯状片5に当接するようにして、各窪み21内へ詰め体4を嵌入,保持させたシートパッドの製法になっている。
また、図18は図14に代わる第四別態様のシートパッドの製造方法で、窪み21がはいり口の空気吹出口20から底部分212へ向けて径が小さくなるように窪み側壁211がテーパ状に形成されたパッド本体1を発泡成形する。該パッド本体1の脱型後、テーパ状窪み21へ円柱状詰め体4を図示のごとく嵌入させ、底部分212側をはいり口20側よりも大きく圧縮させて、詰め体4の上面40が中央4Cに向けてなだらかに盛り上がらせるシートパッドの製法とする。
(2)車両用シートパッド
上記製造方法等で得られる車両用シートパッドは、配風用ダクト6と、このダクト6をインサート品にして一体発泡成形されているパッド本体1と、を具備するシートパッドである。ダクト6にはエア導入口61aが設けられると共にダクト経路にエア噴出口64が複数設けられる。パッド本体1には、はいり口を空気吹出口20とする窪み21が設けられる。しかるに、このままではパッド本体1に表皮9を被せてシートクッションにした時、空気吹出口20の周縁にハイライトHTができてしまう(図10)。そこで、詰め体4をさらに具備して、該ハイライトHTを消失させるシートパッドにする。図1〜図9の本実施形態のシートパッドは、さらにシート状浸透阻止材Zがその一方の面をダクト裏面6bに当接し、裏当て材Rが該浸透阻止材Zを覆ってパッド本体裏面1bに被着一体化しているシートパッドとする。
インサート品たるダクト6は、ダクト裏面6b側にエア導入口61aを形成する一方、ダクト経路でその表面側にエア噴出口64を複数形成した合成樹脂製品である(図1〜図3)。空調エアがエア導入口61aからダクト6内に送り込まれ、エア噴出口64からパッド本体1に設けられる窪み21,空気吹出口20を通ってシートパッド表面側へ配風される。
パッド本体1は、図2のような座部の形状で、ダクト6をインサート品にして発泡成形されているクッション体である。パッド本体1には乗員当接側の表面1aに窪み21が複数形成され、各窪み21がエア噴出口64に夫々連通し、該窪み21へのはいり口にはエア噴出口64よりも大きな空気吹出口20が形成される。
詰め体4は、各窪み21内に嵌入され且つ該窪み21の側壁211に側周面4Sを当接させるようにして、空気吹出口20の領域まで埋められている除膜処理済みプラスチックフォーム製の通気性を有する柱状体である。ここでの詰め体4は、窪み21の形状に沿う柱状体とする。そして、この詰め体4がパッド本体1の各窪み21内に嵌入され、窪み側壁211に側周面4Sを当接させるようにして、空気吹出口20の領域まで埋められたシートパッドとする。
各窪み21内に嵌入された詰め体4は、図6のように窪み21内に埋められる。
本実施形態は、除膜処理によってセル膜の大半が除去された除膜処理済みポリウレタンフォーム製の詰め体4である。ポリウレタンフォーム製のため、柔軟性,クッション性に富み、且つ優れた保形性を有し、シートパッドの窪み21を埋める詰め体4として好適となっている。除膜処理済みポリウレタンフォーム製にして、セル数を8個/25mm〜13個/25mmの範囲内にした詰め体4がより好ましく、ここでもこれを採用する。セル数が8個/25mm未満になると、窪み21内での詰め体4の保持が弱まり、一方、13個/25mmを越えると通気抵抗が上がり出すからである。
本詰め体4によって、通気抵抗が極めて小さく、窪み21内に詰め体4を嵌入,保持させても、エア導入口61aからダクト6を介して空気吹出口20外へと向かう通風が良好に維持される。そして、窪み21内が詰め体4で埋め尽された状態になり、シートパッド完成後、表皮9を被せることによって窪み21にできていたハイライトHTは消失する所望のシートパッドに仕上がっている。
図11,図12は、(1)で他態様のシートパッドの製法として述べたシートパッドで、パッド本体1のメイン部2に置きスラブ7を載置,接着した他態様のシートパッドを示す。置きスラブ7がメイン部2の表面に接着される場合、本発明でいうパッド本体1で窪み21がつくる空気吹出口20は置きスラブ7の穿設孔の外口とする。したがって、窪み21内だけでなく空気吹出口になる穿設孔の外口の領域まで、詰め体4で埋められた図示ごとくのシートパッドになる。
図14は(1)で第一別態様のシートパッドの製法として述べた帯状片5を備える第一別態様のシートパッドを示す。ダクト部6Dから分岐し、先端筒口がエア噴出口64になる短筒部6Nと、該短筒部6Nの先端6N2から突出させた状態にして、短筒部6Nの外周面6N1に巻き付けられたウレタンスラブの帯状片5をさらに具備するシートパッドになっている。詰め体4がパッド本体1の各窪み21内に嵌入,保持されることによって、図14のように詰め体4を形成する柱状部下面45bが帯状片5の上縁51に当接するシートパッドになっている。
図16は(1)で第二別態様のシートパッドの製法として述べた帯状片5を備える第二別態様のシートパッドを示す。空気吹出口20から窪み21の底面212へと向かう途中に、大孔径部21Lから小孔径部21Sへと変わる段差面213が形成され、且つ該段差面213に詰め体4が載るシートパッドとする。
また、図17は(1)で第三別態様のシートパッドの製法として述べた帯状片5を備える第三別態様のシートパッドを示す。段差面213に載る詰め体4を、大孔径部21Lの大きさに合わせて該段差面213に載る筒部41と、筒部41内に挿着され、該筒部41よりも目の粗い柱状部45と、を備えた筒部付き柱状体とする。柱状部45の下端面45b側を筒部41よりも下方へ突出させ、該柱状部45の下端面45bを帯状片5に当接させたシートパッドになっている。尚、詰め体4の筒部付き柱状体に係る筒部41は、前記セル数が8個/25mm〜13個/25mmの範囲とする制約を受けない。柱状部45を使って、通風量が十分確保できるからである。
また、図18は第四別態様のシートパッドの製法として述べたシートパッドで、詰め体4が、空気吹出口20の領域で、周縁4Gから中央4Cに向けてなだらかに盛り上がって、窪み21内に埋められている。詰め体上面40が中央4Cに向けて盛り上がる構成は、窪み側面211のテーパを大きくし、上面が平らな柱状詰め体4に係る除膜ウレタンの下側を大きく圧縮させて(図18の黒矢印)、窪み21に嵌め込むことで(図18の白抜矢印)、実現している。
他の構成は(1)車両用シートパッドの製造方法と同様で、その説明を省く。
(3)効果
このように構成した車両用シートパッド及びその製造方法は、詰め体4が各窪み21内に嵌入され、空気吹出口20の領域まで埋められるので、シートパッドに表皮9を被せてシートクッションにしたとき、窪み21の部位で、図10のような表皮9の凹み90ができない。そして、窪み21周りのパッド本体表面1aと略面一になる空気吹出口20の領域にまで埋まる詰め体4の上面が表皮9の裏面に当たるので、空気吹出口20の外周縁にできていたハイライトHTもなくなる(図5)。空気吹出口20での表皮9の凹み90やその外周縁で目立っていたハイライトHTの不具合を解消できる。ダクト6のエア噴出口64を隆起部82で塞ぐことから空気吹出口20,窪み21が必然的に大きくなり、表皮9を被せてもハイライトHTがでて見栄えが悪かったが、詰め体4によって、斯かる問題を解決する。
一方、本発明で、必須構成要件の中核部分たる詰め体4は、除膜処理済みプラスチックフォーム製の通気性柱状体であるので、通気抵抗が小さく、窪み21内に嵌入され空気吹出口20の領域まで埋められていても、空気吹出口20からの必要エア量を十分確保できる。表皮9を被せてシートクッションにした車両設置時に、各空気吹出口20から吹き出す必要エア量を確保しながら、従来、空気吹出口20に現れていた凹み90やハイライトHTを消すことができ、品質向上に大きく貢献できる。
そして、詰め体4が、空気吹出口20の領域で、その周縁4Gから中央4Cに向けてなだらかに盛り上がって、窪み21内に埋められていると(図18)、乗員の着座等で、空気吹出口20の部位が押し潰されても、詰め体4の中央4Cで盛り上がった部分で対応可能になる。多少の外力が加わっても、空気吹出口20の外周縁域に在る詰め体4の部分が沈んだり変形したりしないので、凹み90やハイライトHTを発生させない。
また、ダクト6にダクト部6Dから分岐し、先端筒口がエア噴出口64になる短筒部6Nと、該短筒部6Nの先端6N2から突出させた状態にして、短筒部6Nの外周面6N1に巻き付けられたウレタンスラブの帯状片5をさらに具備すると(図14)、型閉じで該帯状片5が弾性収縮して隆起部82に当接するので、エア噴出口64を確実に塞ぐことができる。そして、詰め体4を各窪み21内へ嵌入,保持させた際、詰め体4の下面が弾性復元した帯状片5に当接して、剛性のノズル部6Nには当たらないので、ともすれば損傷を受け易いスポンジ状詰め体4がノズル部6Nによって傷つくことがない。
加えて、空気吹出口20から窪み21の底面212へと向かう途中に、大孔径部21Lから小孔径部21Sへと変わる段差面213が形成され、該段差面213に詰め体4が載る構成とすると(図16)、詰め体4の下面が段差面213に受け支えられるので、窪み21内に嵌入される詰め体4が安定維持される。
さらに、前記段差面213に載る前記詰め体4を、大孔径部21Lの大きさに合わせて該段差面213に載る筒部41と、該筒部内に挿着され筒部41よりも目の粗い柱状部45とを備えた筒部付き柱状体とすると、より効果的な役割分担をなし得る。筒部41よりも目の粗い柱状部45にすることで、エア導入口61aから空気吹出口20外へと向かう通風量を良好に保つことができる。一方、目の粗い柱状部45だけでは窪み21内での安定保持に欠ける不安定さを、目の細かい筒部41側が詰め体4の保形性を担保し、且つ段差面213との接合力を高めて、窪み21内での詰め体4の安定維持を図る。柱状部45の下端面45b側を筒部41よりも下方へ突出させ、該柱状部45の下端面45bを前記帯状片5に当接させると、詰め体4がより安定保持される。さらに、目が粗く傷つきやすい柱状部45は剛性のノズル部6Nに直接当たらないので、柱状部45の長期保形に効を奏する。詰め体4の部位での良好なクッション性も得られる。
さらにいえば、置きスラブ7に、その密度をパッド本体1の密度よりも小さくし、且つその硬度を該パッド本体1の硬度よりも低くした連続気泡フォームのスラブを採用すると、シートパッドのクッション性がより良好になる。また、浸透阻止材Zを備えると、発泡原料gの注入時に誤ってダクト6上に載っても、シート材が裏当て材Rへの発泡原料gの浸透を阻止し、裏当て材裏面側への発泡原料gの浸み出しを防ぐ。シートフレームとの擦れによる異音発生防止に役立つ。
このように、本車両用シートパッド及びその製造方法は、上述した種々の優れた効果を発揮し極めて有益である。
尚、本発明においては前記実施形態に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更できる。パッド本体1,詰め体4,帯状片5,ダクト6,発泡成形型8等の形状,大きさ,個数,材質等は用途に合わせて適宜選択できる。例えば実施形態はシートパッドをクッションパッドに適用したが、バックパッドにも適用できる。
1 パッド本体
1a パッド本体表面(表面)
20 空気吹出口(はいり口)
21 窪み
21L 大孔径部
21S 小孔径部
212 底面(底部分)
213 段差面
4 詰め体
4C 中央
4G 周縁
40 上面(詰め体上面)
41 筒部
45 柱状部
5 帯状片
6 ダクト
6N 短筒部(ノズル部)
61a エア導入口
64 エア噴出口
8 発泡成形型
82 隆起部

Claims (9)

  1. エア導入口が設けられると共にダクト経路にエア噴出口が複数設けられた配風用ダクトと、
    乗員当接側の表面に窪みが複数形成され、各窪みが前記エア噴出口に夫々連通し、該窪みへのはいり口を前記エア噴出口よりも大きな空気吹出口にして、且つ前記ダクトをインサート品にして発泡成形されているパッド本体と、を具備する車両用シートパッドであって、
    柱状体にして、前記各窪み内に嵌入され且つ該窪みの側壁に側周面を当接させるようにして、前記空気吹出口の領域まで埋められている除膜処理済みプラスチックフォーム製の通気性詰め体を、さらに具備することを特徴とする車両用シートパッド。
  2. 前記ダクトにダクト部から分岐し、先端筒口が前記エア噴出口になる短筒部と、該短筒部の先端から突出させた状態にして、該短筒部の外周面に巻き付けられたウレタンスラブの帯状片と、をさらに具備する請求項1記載の車両用シートパッド。
  3. 前記空気吹出口から前記窪みの底面へと向かう途中に、大孔径部から小孔径部へと変わる段差面が形成され、且つ該段差面に前記詰め体が載る請求項1又は2に記載の車両用シートパッド。
  4. 前記ダクトにダクト部から分岐し、先端筒口が前記エア噴出口になる短筒部と、該短筒部の先端から突出させた状態にして、該短筒部の外周面に巻き付けられたウレタンスラブの帯状片と、を具備すると共に、前記段差面に載る前記詰め体を、前記大孔径部の大きさに合わせて該段差面に載る筒部と、該筒部内に挿着され該筒部よりも目の粗い柱状部とを備えた筒部付き柱状体とし、該柱状部の下端面側を前記筒部よりも下方へ突出させ、該柱状部の下端面を前記帯状片に当接させた請求項3記載の車両用シートパッド。
  5. 前記窪み内に嵌入され、該窪み内を詰めて前記空気吹出口の領域まで前記詰め体が埋められ、且つ該詰め体の上面が該詰め体の周縁から中央に向けてなだらかに盛り上がっている請求項1又は2に記載の車両用シートパッド。
  6. エア導入口が設けられると共にダクト経路にエア噴出口が複数設けられた配風用ダクトを、発泡成形型にセットし、該発泡成形型の隆起部で該エア噴出口を塞いで型閉じをし、その後、前記隆起部で各窪みを形成すると共にその窪みへのはいり口である空気吹出口が前記エア噴出口よりも大きくなるパッド本体を、前記ダクトを埋設して一体発泡成形した車両用シートパッドの製造方法であって、
    前記ダクトを埋設して前記パッド本体を一体発泡成形し、脱型後、さらに、柱状体にして、除膜処理済みプラスチックフォーム製の通気性詰め体を、その側周面が前記窪みの側壁に当接するようにして各窪み内へ嵌入させ、前記空気吹出口の領域まで埋めたことを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。
  7. 前記ダクトが、ダクト部から上向き分岐し、先端筒口を前記エア噴出口とする短筒部を備えて、ウレタンスラブの帯状片を、該短筒部の先端から突出させた状態にして該短筒部の外周面に巻き付けた後、該帯状片付きダクトを前記発泡成形型にセットし、該帯状片付きダクトを埋設して前記パッド本体を一体発泡成形した請求項6記載の車両用シートパッドの製造方法。
  8. 前記隆起部が先端に向かう高さ方向で、大孔径部用隆起部から断面径が一回り小さくなる小孔径部用隆起部を形成し、該小孔径部用隆起部で前記エア噴出口を塞ぎ、脱型後、パッド本体の大孔径部から小孔径部へと変わる前記窪みの段差面に前記詰め体を載せた請求項6又は7記載の車両用シートパッドの製造方法。
  9. 前記段差面に載る前記詰め体を、前記大孔径部の大きさを合わせて該段差面に載る筒部と、該筒部内に挿着され該筒部よりも目の粗い柱状部とを備えた筒部付き柱状体とし、該柱状部の下端面側を前記筒部よりも下方へ突出させる一方、
    前記ダクトが、ダクト部から上向き分岐し、先端筒口を前記エア噴出口とする短筒部を備えて、ウレタンスラブの帯状片を、該短筒部の先端から突出させた状態にして該短筒部の外周面に巻き付けた後、該帯状片付きダクトを前記発泡成形型にセットし、該帯状片付きダクトを埋設して前記パッド本体を一体発泡成形して脱型後、前記詰め体の前記窪み内への嵌入で、該柱状部の下端面を前記帯状片に当接させた請求項8記載の車両用シートパッドの製造方法。
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