JP5635711B1 - ルーフドレン - Google Patents

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Abstract

【課題】 雨水や融雪水などの流水に対して勢いのある渦流を生じさせ、例えば雨水が大量となる場合であっても、流水を効率よく迅速に排水管内へ送り込むことができるとともに、排水管内で中空を保ちつつも排水管内部の管壁廻りに沿って厚みのある螺旋渦流状の流水層を形成させて排水管の排水量を増加させ、効率よくスムーズに排水することができるルーフドレンを提供する。【解決手段】 建築物のスラブに配設されるルーフドレンであって、受け皿部と筒状の排水管部と前記排水管部の上端に連接して漏斗状に拡がって上方に延びて前記受け皿部の下端と連接する導水部とを有するドレン本体と、前記受け皿部を通水可能に覆うストレーナーとを備え、前記導水部には複数のフィンが渦状に配設されて前記複数のフィンの一部または全部の先端部が前記導水部の下端から突出して形成される。【選択図】 図1

Description

本発明は、ルーフドレンに関し、より詳細には、建築物のスラブに配設されて大量の雨水や融雪水などを効率よく迅速に排水管内へ送り込むことができるとともに効率よくスムーズに排水することができるルーフドレンに関する。
建築物の屋上やベランダなどのスラブには、雨水や融雪水などを建築物外に排水するためのルーフドレンが設置されているが、例えば、雨量が大量である場合は雨水の排水が追いつかず、排水流入口や排水管において満水による「つまり現象」が生じることがあり、問題となっている。
特に近年、集中豪雨の他、俗に「ゲリラ豪雨」や「局地豪雨」などと呼ばれる、積乱雲の発生による突発的で局地的かつ予測が困難な大雨が各地で発生するようになり、建築物のスラブにおいては大量の雨水を排水可能な設備が求められている。
このような課題を解決するため、従来、雨水を螺旋渦状に誘導するフィンを排水口流入口付近に配設し、排水管に流入した雨水を螺旋渦状にするとともに排水管内部の管壁廻りに伝わせて流下させることができるルーフドレン構造(特許文献1)や、排水口に流れ込む雨水に渦流を生じさせて排水管内へ送り込むという排水口取付器具(特許文献2)などが開発され、雨水に螺旋渦状の水流や渦流を生じさせて排水管内部の管壁廻りに伝わせることによって「つまり現象」を抑制し、排水しようとする試みがなされている。
特開平8−260634号公報 特開2010−174458号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているルーフドレン構造や特許文献2に開示されている排水口取付器具によれば、雨水に螺旋渦状の水流や渦流を生じさせることや雨水を排水管内部の管壁廻りに伝わせることは可能であっても、図10に示す通り、螺旋渦状の水流や渦流となって排水管に流入した雨水は、排水管内部の管壁廻りに沿って薄い水層を形成して当該管壁廻りを這うように排水管を流下してしまうことから排水量が限られてしまい、上述した「ゲリラ豪雨」や「局地豪雨」と呼ばれる局地的大雨の場合は排水が追いつかず、その結果、建築物のスラブでは満水を生じてしまうことも少なくない。また、特許文献1に開示されているルーフドレン構造の場合、特許文献1明細書段落[0012]に記載の通り、流入した雨水の流速を「減速」させることを目的としており、特許文献2に開示されている排水口取付器具の場合、排水管内部における流水の状態まで考慮された構造とは言い難い。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、雨水や融雪水などの流水に対して勢いのある渦流を生じさせ、例えば雨水が大量となる場合であっても、流水を効率よく迅速に排水管内へ送り込むことができるとともに、排水管内で中空を保ちつつも排水管内部の管壁廻りに沿って厚みのある螺旋渦流状の流水層を形成させて排水管の排水量を増加させ、効率よくスムーズに排水することができるルーフドレンを提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究の結果、長手方向に略円弧状に形成した複数のフィンをドレン本体の導水部において渦状に配設し、当該フィンを導水部の上部から下部へ向かって延在させるとともに、当該フィンの一部または全部の先端部を導水部の下端から突出するように形成したルーフドレンを建築物のスラブに配設することにより、雨水や融雪水などの流水に対して勢いのある渦流を生じさせ、雨水が大量となる場合であっても、流水を効率よく迅速に排水管内へ送り込むことができるとともに、排水管内で中空を保ちつつも排水管内部の管壁廻りに沿って厚みのある螺旋渦流状の流水層を形成させて排水管の排水量を増加させ、効率よくスムーズに排水することができることを見出し、下記の各発明を完成した。
(1)建築物のスラブに配設されるルーフドレンであって、受け皿部と筒状の排水管部と前記排水管部の上端に連接して漏斗状に拡がって上方に延びて前記受け皿部の下端と連接する導水部とを有するドレン本体と、前記受け皿部を通水可能に覆うストレーナーとを備え、前記導水部には複数のフィンが渦状に配設され、前記複数のフィンは、前記フィンの長手方向かつ前記導水部に対して略並行方向の断面形状が略円弧状となり、前記導水部の上部に位置する前記フィンの端部が前記導水部の上部に対して略垂直に形成されるとともに、前記フィンのフィン先端部へ向かって前記渦の方向と同じ方向へ捻りを有するように形成されて前記導水部の上部から下部へ向かって延在し、前記複数のフィンのうちの一部または全部のフィンの先端部が前記導水部の下端から突出してそれらの先端が前記導水部の下端開口部の略中心方向へ向いて形成されることを特徴とするルーフドレン。
(2)前記複数のフィンのうちの一部または全部のフィンの先端部が前記導水部の下端から突出してそれらの先端が前記導水部の下端開口部の略中心方向へ向くとともに前記先端が略正多角形ないし略円形を描くように形成されることを特徴とする、(1)に記載のルーフドレン。
(3)前記導水部には複数のフィンが前記導水部の下端開口部の略中心を渦心点として渦状に配設されることを特徴とする、(1)または(2)に記載のルーフドレン。
(4)耐火・断熱アスファルト防水工法であるHT工法を用いて耐火・断熱アスファルト防水の施工がされた建築物の屋根に配設される、(1)から(3)のいずれかに記載のルーフドレン。
本発明に係るルーフドレンによれば、雨水や融雪水などの流水に対して勢いのある渦流を生じさせ、流水を効率よく迅速に排水管内へ送り込むことができるとともに、排水管内で中空を保ちつつも排水管内部の管壁廻りに沿って厚みのある螺旋渦流状の流水層を形成させて排水管の排水量を増加させ、効率よくスムーズに排水することができる。
本発明に係るルーフドレンの一実施形態を示す上方斜視図である。 本発明におけるドレン本体の一実施形態を示す上方斜視図である。 本発明におけるドレン本体の一実施形態を示す平面図である。 本発明におけるドレン本体の一実施形態を示す下方斜視図である。 本発明におけるドレン本体の一実施形態を示す断面図である。 本発明におけるフィンが捻りを有する場合の実施形態を示す正面図である。 本発明におけるフィンの本数を減少させた場合の、ドレン本体の実施形態を示す平面図である。 本発明におけるフィンについて、導水部の下端から突出したフィンと突出していないフィンとを組み合わせた場合の、ドレン本体の実施形態を示す平面図である。 本発明におけるストレーナーの異なる実施形態を示す上方斜視図である。 従来のルーフドレンを配設した場合の排水管内部における水流を示す模式断面図である。 本発明に係るルーフドレンを配設した場合のドレン本体と排水管内部における水流を示す模式断面図である。 従来のルーフドレンと本発明に係るルーフドレンとの排水量比較試験を行うために設置された試験用構台の全景を示す下方斜視写真図である。 本発明に係るルーフドレンと従来のルーフドレンとが前記試験用構台に配設された様子を示す上方斜視写真図である。
以下、本発明に係るルーフドレンの実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。本実施形態におけるルーフドレン1は、建築物の屋上や屋根、ベランダなどのスラブに配設されるものであり、図1に示す通り、ドレン本体2とストレーナー6とを備えている。以下、各構成について詳細に説明する。
ドレン本体2は、図2〜図5に示す通り、受け皿部3、排水管部4ならびに受け皿部3および排水管部4と連接する導水部5を有している。
受け皿部3は、図2〜図5に示す通り、スラブから流入する雨水や融雪水を受けて導水部5へ誘導するための流水受け部31と、スラブ(図示しない)に密接させて固定するための、流水受け部31の上縁部に形成されて排水管部4の略垂直方向に延びるフランジ部32とを有している。なお、図2〜図5に示す通り、流水受け部31は流水受け側面部311と流水受け平面部312とを有し、流水受け側面部311はその上端がフランジ部32の内周部と、その下端が流水受け平面部312の外周部と、それぞれ連接しており、流水受け平面部312はその内周部が導水部5の上端と連接し、排水管部4の略垂直方向へ延在してその外周部が流水受け側面部311の下端と連接している。
なお、流水受け部31の流水受け側面部311は、図2および図5に示す通り、その下端部から上端部方向へ広がるように傾斜して形成される他、例えば、流水受け平面部312に対して略垂直となるように下端部から上端部方向へ延設するように形成されてもよい。
また、フランジ部32には、フランジ部32の外周部から内周部へ向かって深みが増すことにより傾斜を有する、雨水や融雪水を流水受け部31へ誘導するための誘導溝を、フランジ部32の外周部から内周部方向へ形成してもよい。
排水管部4は、図2〜5に示す通り、導水部5の下方すなわち導水部5を基点として受け皿部3と反対方向へフランジ部32の略垂直方向に延設されており、その上端は導水部5の下端と連接している。また、その下端は排水管(図示しない)と継合される。
なお、排水管部4とこれに継合される排水管としては、硬質のポリ塩化ビニル管が好ましく、その中でも水道用硬質ポリ塩化ビニル管(JIS K 6741の厚肉管またはJIS K 6742;VP)がより好ましいが、適宜状況に応じて水道用耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル管(HIVP)や水道用耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管(HTVP)を用いてもよい。また、そのサイズも適宜状況に応じて自由に選択することができ、例えば、呼び径が125mm(外径140mm)、100mm(外径114mm)、75mm(外径89mm)などのVPを用いることができる。
導水部5は、図2または図5に示す通り、排水管部4の上端に連接して漏斗状に拡がって上方に延びて受け皿部3の下端すなわち流水受け平面部312の内周部と連接している。また、図2、図3または図5に示す通り、導水部5には長手方向に略円弧状に形成された複数のフィン7が渦状に配設され、複数のフィン7は導水部5の上部から下部へ向かって延在するとともに、図3に示す通り、複数のフィン7のフィン先端部71が導水部5の下端から突出して形成されている。これによりフィン7が雨水や融雪水などの流水をしっかりと誘導して勢いのある渦流を生じさせ、排水管部4内に中空を保ちつつ排水管部4内の管壁廻りに沿って厚みのある螺旋渦流状の流水層を形成させるのである。ここで、「導水部5の上部」とは、導水部5の上端近傍をいい、「導水部5の下部」とは、導水部5の下端近傍をいう。
導水部5に形成されるフィン7は、長手方向に、すなわち導水部5の上部から下部へ向かって略円弧状に形成されていれば、図2または図3に示す通り、導水部5に対して略垂直に形成されてもよく、また、図6に示す通り、導水部5の上部から下部への方向を示す矢印Aに従い、導水部5に対して略垂直の状態からフィン7が配設される渦の方向と同じ方向、すなわちフィン7が左回りの渦状に配設される場合は左回りの方向へ、右回りの渦状に配設される場合は右回りの方向へ、捻りを有するように形成されてもよい。なお、本実施形態においては、図2、図3または図5に示す通り、フィン7は左回りの渦状に配設されていることから、捻りを有するフィン7を形成する場合には、導水部5の上部から下部への方向に、導水部5に対して略垂直の状態から左回りの方向へ捻りを有するように形成することとなる。
また、導水部5に形成されるフィン7の本数は、雨水や融雪水などに対して勢いのある渦流を生じさせることができ、かつ排水管部4内に中空を保ちつつ排水管部4内の管壁廻りに沿って厚みのある螺旋渦流状の流水層を形成させることができるという本発明の特徴を損なわない範囲において、排水管部4の口径またはドレン本体2の大きさに応じて適宜選択することができる。例えば、図3および図7に示す通り、雨水や融雪水などに対して勢いのある渦流を生じさせることができ、かつ排水管部4内に中空を保ちつつ排水管部4内の管壁廻りに沿って厚みのある螺旋渦流状の流水層を形成させることができるという本発明の特徴を損なわない範囲においてフィン7の本数を増減させることができる他、図8に示す通り、当該範囲において導水部5の下端から突出するフィン7と突出しないフィン7とを組み合わせて、複数のフィン7の一部のフィン先端部71が導水部5の下端から突出するように形成してもよい。
また、複数のフィン7の一部または全部のフィン先端部71が導水部5の下端から突出するとともに突出した複数のフィン7のフィン先端72が略正多角形ないし略円形を描くように形成されることが好ましい。例えば、図3に示す通り、本実施形態においては複数のフィン7の全部のフィン先端部71が導水部5の下端から突出するとともに突出した複数のフィンのフィン先端72が略円形を描くように形成されており、また、図7に示す通り、複数のフィン7の全部のフィン先端部71が導水部5の下端から突出するとともに突出した複数のフィン7のフィン先端72が略正八角形ないし略円形を描くように形成されており、さらに、図8に示す通り、複数のフィン7の一部のフィン先端部71が導水部5の下端から突出するとともに突出した複数のフィン7のフィン先端72が略正八角形ないし略円形を描くように形成されている。
さらに、導水部5に形成されるフィン7は、長手方向に、すなわち導水部5の上部から下部へ向かって略円弧状に形成され、かつ複数のフィン7が導水部5の導水部下端開口部51の略中心を渦心点として渦状に配設されることが好ましい。
ストレーナー6は、図1に示す通り、縦状のスリットが形成されており、雨水や融雪水などの流入に伴って流れてくる土砂、ゴミ、木の葉などを適度に遮断するとともに、雨水や融雪水の流入を妨げることのない程度の通水面積を有している。また、ストレーナー6の異なる実施形態としては、例えば、図9に示すような、雨水や融雪水などの流入に伴って流れてくる土砂、ゴミ、木の葉などを適度に遮断するとともに、雨水や融雪水の流入を妨げることのない程度の口径である多孔を有するストレーナー6を挙げることができる。
本実施形態におけるルーフドレン1は、耐火・断熱アスファルト防水工法であるHT工法を用いて耐火・断熱アスファルト防水の施工がされた建築物の屋根に配設することができる。なお、HT工法とは、ルーフデッキプレート敷き、焼抜きせん溶接およびビス留め、デッキプレートの端部のロックウール詰め、HTフォームの貼付、通気絶縁用改質アスファルトルーフィングの貼付、立上部における高級中貼用ルーフィングの貼付、アスファルトコンパウンドの塗布、砂付ルーフィングの張付け、改質アスファルト系シーリングによる端部処理、養生、水張り試験あるいは散水試験という工程を有する耐火・断熱アスファルト防水工法をいい、具体的な内容については、例えば、出願人のウェブサイト(http://www.hokkai-giken.co.jp/index.html)などを参考にすることができる。
次に、本実施形態におけるルーフドレン1の作用について、図面を用いて詳細に説明する。
図11に示す通り、建築物のスラブに降り注いだ雨や建築物のスラブに積もった雪により、雨水や融雪水の流水(本発明)S2ができる。流水(本発明)S2はフランジ部32を伝い、さらに流水受け側面部311に誘導されて流水受け平面部312へ流入し、集約される。
流水受け平面部312で集約された流水(本発明)S2は、図11に示す通り、導水部5に流入し、長手方向に略円弧状に形成された複数のフィン7の影響を受けて勢いのある渦流を形成するとともに、導水部5の下端から突出するように形成された複数のフィン7のフィン先端部71に誘導されて導水部下端開口部51の略中心方向へ勢いよく流れ込む。
導水部下端開口部51の略中心方向へ勢いよく流れ込んだ流水(本発明)S2は、図11の示す通り、勢いのある渦流により生じる遠心力の影響によって排水管部4内に中空を保ちつつ排水管部4内の管壁廻りへ流れ込むが、その際、排水管部4内の管壁廻りに沿って厚みのある螺旋渦流状の流水層を形成することとなる。
一方、従来のルーフドレンでは、上述したように、流水に螺旋渦状の水流や渦流を生じさせて流水を排水管内部の管壁廻りに伝わせることはできるが、図10に示す通り、従来のルーフドレンにより螺旋渦状の水流や渦流となって排水管に流入した流水(従来)S1は、排水管内部の管壁廻りに沿って薄い水層を形成して当該管壁廻りを這うように排水管を流下する。
以上のことから、本実施形態におけるルーフドレン1により排水管部4内の管壁廻りに形成された流水層の幅(本発明)W2と、従来のルーフドレンにより排水管内部の管壁廻りに形成された流水層の幅(従来)W1とを比較すると、排水管部4内に中空を保ちつつも流水(本発明)S2が導水部下端開口部51の略中心方向へ勢いよく流れ込む分、流水層の幅(本発明)W2の値は流水層の幅(従来)W1の値よりも大きくなるのである。
以上のような本実施形態におけるルーフドレン1によれば、以下のような効果を奏する。
1.雨水や融雪水などの流水に対して勢いのある渦流を生じさせることにより、流水に勢いを与えることができ、流水を効率よく迅速に排水管内へ送り込むことができる。
2.排水管内で中空を保ちつつも排水管内部の管壁廻りに沿って厚みのある螺旋渦流状の流水層を形成することにより、排水管における排水量を増加させることができる。
3.雨水が大量となる場合であっても、建築物のスラブにおいて効率よくスムーズに排水することができる。
4.建築物のスラブにおいて効率よくスムーズに排水することができる結果、口径がより小さくて軽量な排水管を選択することができることから、建築物の排水設備においてコストダウンを図ることができるとともに建築物の排水設備全体の軽量化を実現することができる。
以下、本発明に係るルーフドレンについて、実施例に基づいて説明する。なお、本発明の技術的範囲は、これらの実施例によって示される特徴に限定されない。
本発明に係るルーフドレンと従来のルーフドレンとの排水量を比較するための試験を、一般財団法人ベターリビング つくば建築試験研究センター 環境・材料性能試験研究部の指導の下で実施した。先ず、図12に示すようなルーフドレン試験用足場を設置し、その屋上のスラブにブルーシートにて陸屋根(18.4m)を形成して、図13に示す通り、本発明に係るルーフドレンと従来のルーフドレンを配設した。
次に排水量の条件設定を行った。今回の試験では1時間当たり100mmの降雨量を想定して実施することとした。出願人によるこれまでのルーフドレンの施工実績では屋根の約350m当たりにルーフドレンを1つ配設する計算となることから、この条件だとルーフドレン1つ当たり35mの水を排水する計算となる。
一方、ルーフドレン試験用足場に揚水するためのポンプとして、口径が75mm、出力が5.5KWの揚水ポンプ(CAIII D07)を用いることとし、この揚水ポンプの揚水能力を次の表1の通り設定することとした。
表1に示す通り、1分間当たりの揚水量を0.731mと算出し、これにより1時間当たりの水量を43.86mと算出した。すなわち、屋根438m当たりにルーフドレンを1つ配設する計算となることから、上述した屋根350m当たりにルーフドレンを1つ配設するという従来の条件を上回る負担がルーフドレンに掛かる設定となった。
従来のルーフドレンとして、流水に渦流を生じさせ得るRVED−K(内径が125mmのもの・第一機材社)を用い、排水側の水槽の開始時水位を5cm、6cm、8cmのいずれかとし、試験時間を6分として試験を行った。その結果を次の表2に示す。
表2に示す通り、従来のルーフドレンと内径が125mmのVP125とを接続した場合の排水量は0.677m/分であったのに対し、本発明に係るルーフドレンと、VP125よりも内径が77mmと大幅に小さいVP75とを接続した場合の排水量は0.709m/分と、それらを上回った。また、本発明に係るルーフドレンでは、流水に対して勢いのある渦流を生じさせること、および排水管内で中空を保ちつつも排水管内部の管壁廻りに沿って厚みのある螺旋渦流状の流水層を形成させることが示された。
以上の結果から、本発明に係るルーフドレンは流水に渦流を生じさせ得る従来のルーフドレンと比較して、多量の排水が可能であることが明らかとなった。
1 ルーフドレン
2 ドレン本体
3 受け皿部
4 排水管部
5 導水部
6 ストレーナー
7 フィン
31 流水受け部
32 フランジ部
51 導水部下端開口部
71 フィン先端部
72 フィン先端
311 流水受け側面部
312 流水受け平面部
A 矢印
S1 流水(従来)
S2 流水(本発明)
W1 流水層の幅(従来)
W2 流水層の幅(本発明)

Claims (3)

  1. 建築物のスラブに配設されるルーフドレンであって、受け皿部と筒状の排水管部と前記排水管部の上端に連接して漏斗状に拡がって上方に延びて前記受け皿部の下端と連接する導水部とを有するドレン本体と、前記受け皿部を通水可能に覆うストレーナーとを備え、
    前記導水部には複数のフィンが渦状に配設され、
    前記複数のフィンは、前記フィンの長手方向かつ前記導水部に対して略並行方向の断面形状が略円弧状となり、前記導水部の上部に位置する前記フィンの端部が前記導水部の上部に対して略垂直に形成されるとともに、前記フィンのフィン先端部へ向かって前記渦の方向と同じ方向へ捻りを有するように形成されて前記導水部の上部から下部へ向かって延在し、
    前記複数のフィンのうちの一部または全部のフィンの先端部が前記導水部の下端から突出してそれらの先端が前記導水部の下端開口部の略中心方向へ向いて形成されることを特徴とするルーフドレン。
  2. 前記複数のフィンのうちの一部または全部のフィンの先端部が、前記導水部の下端から突出してそれらの先端が前記導水部の下端開口部の略中心方向へ向くとともに前記先端が略正多角形ないし略円形を描くように形成されることを特徴とする、請求項1に記載のルーフドレン。
  3. 耐火・断熱アスファルト防水工法であるHT工法を用いて耐火・断熱アスファルト防水の施工がされた建築物の屋根に配設される、請求項1または請求項2に記載のルーフドレン。
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