JP2019124069A - 排水システム - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で、且つ容易な施工により、既設ののり面の排水処理能力を増大させることができる。【解決手段】路面Cの排水を排水管路10を使用してのり尻排水溝22に排水する排水システム1であって、排水管路10には、のり尻排水溝22に合流する排水の合流部Pに合流用管路11が配設され、合流用管路11の管軸方向は、のり尻排水溝22内の排水の流れ方向Eに対して、上面視で上流から下流に向けて60度以下の水平流入角度で合流する構成の排水システムを提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、のり面における雨水を排水する排水システムに関する。
従来、道路建設や宅地造成などに伴う切土や盛土により形成される人工的な斜面であるのり面では、例えば特許文献1に示されるような雨水からのり面を保護するための排水システムが知られている。
特許文献1には、のり面の高さ方向をほぼ水平に区分する小段部が設けられるとともに、その小段部には横排水溝が設けられ、さらに、その横排水溝に交差するように縦排水溝が設けられた構成について記載されている。この場合には、横排水溝よりも上方に位置するのり面に降り注いだ雨水はその横排水溝に受け入れられ、受け入れられた雨水が縦排水溝に導かれてのり面の下方に位置するのり尻の側溝に排出される。
また、特許文献1の排水設備では、縦排水溝の底面勾配をのり面の傾斜に対して小さい下向きの底面勾配又は上向きの底面勾配を付与するジャンプ部を設けた構成となっている。
特許第5774890号公報
しかしながら、上述した特許文献1に示される従来の排水設備では、縦排水溝にジャンプ部を設ける構成であるため、のり尻の側溝を流れる排水に対して好適な合流角度をもって合流できるとは限らない。すなわち、のり尻の側溝の排水との合流が流れの妨げになる場合があり、場合によっては側溝から排水が溢れ出してしまい、結果的にのり面の排水処理能力が低下するという問題があることから、その点で改善の余地があった。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、のり尻の側溝内の排水の流れに対して効率よく合流できる構成とすることで、のり面の排水処理能力を向上させることができる排水システムを提供することを目的としている。
本発明に係る排水システムは、上記目的を達成するために、路面やのり面の排水を排水管路を使用してのり尻の側溝に排水する排水システムであって、前記排水管路には、前記のり尻の前記側溝に合流する排水の合流部に合流用管路が配設され、前記合流用管路の管軸方向は、前記側溝内の排水の流れ方向に対して、上面視で上流から下流に向けて60度以下の水平流入角度で合流することを特徴としている。
本発明に係る排水システムでは、路面やのり面の排水を排水管路を通過させ、のり尻の側溝との合流部に配設された合流用管路を介して排水を前記側溝に効率よく排水することができる。このとき、合流用管路の管軸方向を側溝内の排水の流れ方向に対して、上面視で上流から下流に向けて60度以下の水平流入角度とすることで、排水管路内の排水が側溝内の排水に対して流れが妨げられることを抑えた効率的な合流となる。すなわち、合流用管路と側溝との合流部において、合流により水位が上がったり、乱流となって側溝から排水が溢れ出してしまうことを防ぐことができる。
また、本発明の排水システムは、配管を主体とした簡単な構成であり、施工する際には従来のようなU字溝等の重量物を運搬する作業が不要となり、容易に、かつ低コストで施工を行うことができる。
また、本発明に係る排水システムは、前記排水管路の少なくとも一部にサイフォン誘発器が備えられていることが好ましい。
このような構成とすることで、路面やのり面の排水をサイフォン誘発器を接続した排水管路を用いてサイフォン作用により効率よくのり尻の側溝に排水することができる。つまり、本発明では、サイフォン誘発器として、例えば排水管路の内面に突起を設けたり、内面を縮径することによってサイフォン現象を起こすものを採用でき、このようなサイフォン式の排水管路内でサイフォン現象を発生させることにより、管内を自然流下させて排水するときよりも高流速にでき、排水処理能力を増加させて効率よく排水することができる。これにより、豪雨の場合であってものり面の小段部に設けられている横排水溝から雨水が溢れ出ることがなく、雨水がのり面に浸透することを効果的に抑制することができる。
さらに、本発明では、サイフォン式の排水管を採用することで、排水を高流速化し、排水管路の口径を小さくしても排水処理量を得ることができる利点もある。
また、本発明に係る排水システムは、前記排水管路の少なくとも一部が地中に埋設されていることを特徴としてもよい。
本発明に係る排水システムでは、排水管路のうち地上に配置される部分を少なくすることができるため、地上で排水管路を支持する支持具やこの支持具を固定する基礎等の支持構造を簡単にすることができ、あるいは省略することができる。
さらに、本発明では、地中に埋設される部分の排水管路を紫外線から保護することでき、排水管路の耐久性を向上させることが可能となる。
また、本発明に係る排水システムは、前記排水管路は、耐光性を有する樹脂で構成されることを特徴としている。
本発明に係る排水システムでは、排水管路を屋外で長期にわたって使用することが可能となり、排水管路を地表面に設置することができる。そのため、地中に埋設する場合に比べてのり面における掘削作業を減らすことができ、施工を容易に行うことができる。
本発明の排水システムによれば、のり尻の側溝内の排水の流れに対して効率よく合流できる構成とすることで、側溝から排水が溢れ出してしまうおそれを減らし、のり面の排水処理能力を向上させることができる。
本発明の第1の実施の形態による排水システムを模式的に示した斜視図である。 図1に示す排水システムのサイフォン誘発器の構成を示す縦断面図である。 他のサイフォン誘発器の構成を示す縦断面図である。 合流用管路の構成を示す斜視図である。 のり尻排水溝との合流部における合流用管路の一例を示す図であって、(a)は上面図、(b)は側面図である。 のり尻排水溝との合流部における合流用管路の他の例を示す図であって、(a)は上面図、(b)は側面図である。 本発明の第2の実施の形態による排水システムを模式的に示した斜視図である。 本発明の第3の実施の形態による排水システムを模式的に示した斜視図である。 図8に示す排水システムのサイフォン誘発器の構成を示す縦断面図である。 本発明の第4の実施の形態による排水システムを模式的に示した斜視図である。 実施例による第1試験の試験状態を示す斜視図である。 実施例による第1試験の水平流入角度θ1を変える状態を示した上面図である。 実施例による第1試験で水平流入角度θ1を変えたときの様々な状態を示す上面図である。 実施例による第2試験の上下流入角度θ2を変える状態を示した側面図である。 実施例による第2試験で上下流入角度θ2を変えたときの様々な状態を示す側面図である。
以下、本発明による実施の形態の排水システムについて、図面に基づいて詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1に示すように、第1の実施の形態による排水システム1は、盛土して上方に道路を設ける際に形成されるのり面2に設置されている。ここで、本実施の形態では、排水設備20を備えた既設ののり面2に対して排水システム1を設ける場合に適用される。
本実施の形態では、のり面2が高さ方向を複数段(図1では三段)に区分され、各段ののり面2同士の間の段状部分には略水平方向に延びる小段部Bが形成されている。また、のり面2の最上部には路面Cが設けられており、のり尻には側道Dが設けられている。
小段部Bには、排水設備20としてコンクリート製のU字溝からなる横排水溝21が小段部Bの延長方向に沿って設けられている。小段部Bにおける既設の排水設備20では、小段部Bに流入する雨水が横排水溝21に受け入れられて一方側(図1で紙面右側)に向けて流れて排出される。
側道Dには、排水設備20としてコンクリート製のU字溝からなるのり尻排水溝22(側溝)がのり尻に沿って設けられている。側道Dの路肩部分は、のり尻排水溝22に雨水が流れ込むようにのり尻排水溝22側に向けて下り傾斜となっている。側道Dにおける既設の排水設備20では、側道D及び最下部に位置するのり面2から流入する雨水がのり尻排水溝22に受け入れられて一方側(図1で紙面右側)に向けて流れて排出される。
最上部に位置する路面Cには、のり面2との路肩部分に集水枡23が設けられている。路面Cの路肩部分は、集水枡23に雨水が流れ込むように集水枡23側に向けて下り傾斜となっている。
集水枡23には、流入する雨水に混じる不要物を取り除くためのフィルタ(図示省略)が設けられている。このフィルタは、バースクリーン等の透水性部材からなり、落ち葉等の固形物を分離できるように構成され、路面Cの集水桝23の上流側に設けられている。
排水システム1は、路面Cの排水を上下方向に延在する排水管路10を使用してのり尻排水溝22に排水する構成である。排水管路10には、のり尻排水溝22に合流する排水の合流部Pに合流用管路11が配設されている。
排水管路10は、耐光性の樹脂管からなり、上端10aが路面Cの集水枡23にサイフォン誘発器12を介して接続され、下端10bが合流用管路11に接続されている。排水管路10は、のり面2及び小段部Bの表面に沿うようにして地上部分に配設されている。なお、排水管路10の下端10bの位置は、本実施の形態では上面視で排水管路10の管軸方向C1が変わる最下端の位置とされる(図4及び図5(a)参照)。排水管路10の上端10aは、図2及び図3に示すように、地中に埋設され、サイフォン誘発器12を介して上向きに延びて集水枡23の底面に接続されている。
このように、本実施の形態の排水システム1では、集水枡23に流入した雨水のみを排水管路10内を流通させてのり尻排水溝22に排水するシステムであって、小段部Bに設けられる横排水溝21内の雨水は本排水システム1とは別系統で排水される。
ここで、耐光性の排水管路10として、例えば、耐光性塩ビ管、黒顔料を配合したPE樹脂管等や、耐光性樹脂を外層に被覆した樹脂管路を使用できる。
また、排水管路10に耐光性樹脂を外層に被覆した樹脂管路として、例えば、AESを被覆した塩ビ管、耐光性塩ビを被覆した塩ビ管、耐光性塗料を塗布した塩ビ管、黒顔料を配合したPE樹脂を被覆したPE管、耐光性塗料を塗布した強化プラスチック管等が挙げられる。
サイフォン誘発器12は、樹脂製からなり、図2に示すように、集水桝23の底面23aに凹部を設けたものであり、この凹部を満水状態にすることでサイフォン作用を発生させるように設けられている。すなわち、サイフォン誘発器12は、サイフォン誘発器12に一定以上の水位が生じたとき、このサイフォン誘発器12に連なる排水管路10の上端10a内が水で満たされて、排水管路10にサイフォンを発生させることができる。なお、サイフォン誘発器12は、樹脂製であることに限定されず、金属製等の部材であってもよい。
また、別の構成のサイフォン誘発器として、図3に示すように、集水桝23の底面23aに接続される排水管路10の落し口に蓋部材121を設けた構成のサイフォン誘発器12Aを採用することも可能である。
このようなサイフォン誘発器12を備えたサイフォン式の排水管路10においては、管内でサイフォン現象を発生させることにより、管内を自然流下させて排水するときよりも高流速にでき、排水処理能力を増加させて効率よくのり尻排水溝22に排水することができる。
これにより、豪雨の場合であっても路面C上の雨水が流入される集水枡23が溢れることがなく、路面Cの雨水がのり面2を伝って下方に流出することを抑えることができる。そのため、小段部Bの横排水溝21は直上ののり面2と当該小段部Bの雨水のみを処理することができ、のり面2の集水枡(図示省略)で排水が溢れにくくなる。
合流用管路11は、図4に示すように、一端の接続端11aが排水管路10の下端10bに接続され、他端の排水端11bがのり尻排水溝22内に位置するように配置されている。合流用管路11の管軸方向C2は、図5(a)及び図6(a)に示すように、のり尻排水溝22内の排水の流れ方向E(紙面で左から右へ向かう方向)に対して、上面視において上流から下流に向けて60度以下の流入角度(これを水平流入角度θ1という)で合流するように設定されている。
図5(a)に示す例では、合流用管路11の管軸方向C2は排水管路10の管軸方向C1に対して、上面視で直交する方向に配置され、すなわち排水の流れ方向Eと同じ方向となり水平流入角度θ1(図5(a)では不図示)が0度となっている。また、図6(a)に示す例では、水平流入角度θ1が30度となっている。
また、合流用管路11の管軸方向C2は、図5(b)及び図6(b)に示すように、のり尻排水溝22内の排水の流れ方向E(紙面で左から右へ向かう方向)に対して、流れ方向Eに直交する側面視において水平以下で下向きとなり、かつのり尻排水溝22内の流れ方向Eに対して75度以下の流入角度(これを上下流入角度θ2という)で合流する。図5(b)に示す例では、上下流入角度θ2が30度となっている。また、図6(b)に示す例では、上下流入角度θ2が45度となっている。
なお、本実施の形態では、合流用管路11が、排水管路10と別体で設けられた構成としているが、一体に設けられていてもよい。つまり、排水管路10の下端部分の合流部Pにおいて、少なくとも上面視において水平流入角度θ1が60度以下で、さらに側面視にいて上下流入角度θ2が水平以下でかつのり尻排水溝22内の流れ方向Eに対して75度以下に曲げた形状とする構成であってもよい。この場合には、排水管路10のうち曲げた部分から下流側の排水端11bまでが合流部Pであり、本発明の合流用管路に相当する。
次に、上述した排水システム1の作用について図面を用いて詳細に説明する。
本実施の形態による排水システム1では、図1に示すように、路面Cの排水を排水管路10を通過させ、のり尻排水溝22との合流部Pに配設された合流用管路11を介して排水をのり尻排水溝22に効率よく排水することができる。
このとき、合流用管路11の管軸方向C2をのり尻排水溝22内の排水の流れ方向Eに対して、上面視で60度以下(図5(a)では0度、図6(a)では30度)の水平流入角度θ1とすることで、排水管路10内の排水がのり尻排水溝22内の排水に対して流れが妨げられることを抑えた効率的な合流となる。すなわち、合流用管路11とのり尻排水溝22との合流部Pにおいて、合流による水量以上に大きく水位が上がったり、乱流となってのり尻排水溝22から排水が溢れ出してしまうことを防ぐことができる。
また、本実施の形態の排水システム1は、配管を主体とした簡単な構成であり、施工する際には従来のようなU字溝等の重量物を運搬する作業が不要となり、容易に、かつ低コストで施工を行うことができる。
また、本実施の形態では、図1に示すように、サイフォン誘発器12を接続した排水管路10を用いて路面Cの排水をサイフォン作用により効率よくのり尻排水溝22に排水することができる。つまり、本実施の形態では、サイフォン誘発器12として、例えば排水管路10の内面に突起を設けたり、内面を縮径することによってサイフォン現象を起こすものを採用でき、このようなサイフォン式の排水管路内でサイフォン現象を発生させることにより、管内を自然流下させて排水するときよりも高流速にでき、排水処理能力を増加させて効率よく排水することができる。これにより、豪雨の場合であってものり面2の小段部Bに設けられている横排水溝21から雨水が溢れ出ることがなく、雨水がのり面2に浸透することを効果的に抑制することができる。
さらに、本実施の形態では、サイフォン式の排水管を採用することで、排水を高流速化し、排水管路10の口径を小さくしても排水処理量を得ることができる利点もある。
また、本実施の形態の排水システム1では、排水管路10の上端部分が地中に埋設され、排水管路10のうち地上に配置される部分を少なくすることができるため、地上で排水管路10を支持する支持具やこの支持具を固定する基礎等の支持構造を簡単にすることができ、あるいは省略することができる。
さらに、本実施の形態では、地中に埋設される部分の排水管路10を紫外線から保護することでき、排水管路10の耐久性を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態では、排水管路10が耐光性を有する樹脂で構成されているので、排水管路10を屋外で長期にわたって使用することが可能となり、排水管路10を地表面に設置することができる。そのため、地中に埋設する場合に比べてのり面2における掘削作業を減らすことができ、施工を容易に行うことができる。
(第2の実施の形態)
次に、図7に示すように、本発明の第2の実施の形態による排水システム1Aについて、図面に用いて説明する。
第2の実施の形態による排水システム1Aは、最上段(1段目)の小段部Bに設けられる集水枡24に流入した排水を上下方向に延在する排水管路10Aを使用して直接、のり尻排水溝22に排水する構成である。排水管路10Aには、上述した第1の実施の形態と同様にのり尻排水溝22に合流する排水の合流部Pに合流用管路11が配設されている。
本実施の形態では、排水管路10Aを有する排水システム1Aと、排水管路10Aとは別系統となる後述する縦排水溝25と、の2系統によりのり尻排水溝22に排水する構成となっている。
本実施の形態の既設の排水設備20としては、コンクリート製のU字溝からなり小段部Bの延長方向に沿って設けられた横排水溝21と、のり面2の上下方向に沿って配置され各横排水溝21に対して接続するとともに、のり尻排水溝22に接続するコンクリート製のU字溝からなる縦排水溝25と、集水枡24と、を有している。
小段部Bに設けられる集水桝24は、底面が横排水溝21の底面の位置よりも低く設定されている。また、集水枡24は、横排水溝21の内部、及び縦排水溝25の内部と連通している。
小段部Bに設けられる集水枡24に雨水を流入させる上流側の横排水溝21に対して集水枡24を挟んで反対側に設けられる下流側の横排水溝21は、当該集水枡24から離れる方向に下り勾配となっており、当該集水枡24に雨水が流れ込まないようになっている。この下流側の横排水溝21の内面には、集水枡24寄りの位置において集水桝24内の水位を高めるための堰(図示省略)が設けられている。
排水管路10Aは、耐光性の樹脂管からなり、上端10aが上から1段目の小段部Bの集水枡24に上述した図2及び図3に示すサイフォン誘発器12、12Aを介して接続され、下端10bが合流用管路11に接続されている。排水管路10Aは、のり面2及び小段部Bの表面に沿うようにして地上部分に配設されている。
各小段部Bに位置する集水桝24には、路面Cにある集水枡23内の排水が縦排水溝25を通じて流入するとともに、最上段の小段部Bに設けられる横排水溝21内の排水が流入し、さらに縦排水溝25により下方の集水枡24又はのり尻排水溝22に排水される。
また、最上段の小段部Bに位置する集水桝24内に流入する雨水の多くは排水管路10Aによりのり尻排水溝22まで排水される。そのため、最上段に設けられる集水枡24から下方に向けて流れる縦排水溝25内の排水量は大幅に減少することになる。つまり、上から2段目の小段部Bの集水枡24には1段目の小段部Bからの排水が減量され、縦排水溝25から合流するため、2段目の小段部Bから下方に延びる縦排水溝25内を流れる排水量が減少される。
(第3の実施の形態)
次に、図8及び図9に示す本発明の第3の実施の形態による排水システム1Bは、上述した第1の実施の形態においてサイフォン誘発器の構成を代えたものである。すなわち、第3の実施の形態のサイフォン誘発器12Bは、路面Cと最上段の小段部Bとの間にのり面2に沿う排水管路10の中間部分に設けられている。そして、排水管路10のサイフォン誘発器12Bの上方に位置する上端10aは、図9に示すように、地中に埋設され、上向きに延びて路面Cに設けられる集水枡23の底面23aに接続されている。
サイフォン誘発器12Bは、内径を絞る突起やリング状のプレートによる縮径等の効果により排水管路10内の排水を溜め、排水管路10が満管になったときサイフォン現象を発生させる構成となっている。
本第3の実施の形態の場合も、路面C上を流れる雨水は、集水枡23を介してサイフォン誘発器12Bを備えた排水管路10のサイフォン作用により効率よくのり尻排水溝22に排水される。
(第4の実施の形態)
次に、図10に示す本発明の第4の実施の形態による排水システム1Cは、上述した図7に示す第2の実施の形態においてサイフォン誘発器の構成を代えたものである。すなわち、第4の実施の形態のサイフォン誘発器12Bは、最上段の小段部Bと2段目の小段部Bとの間ののり面2に沿う排水管路10Aの中間部分に設けられている。そして、排水管路10Aのサイフォン誘発器12Bの上方に位置する上端10aは、地中に埋設され、上向きに延びて最上段の小段部Bに設けられる集水枡24の底面24aに接続されている。
本第4の実施の形態の場合も、最上段の小段部Bの集水枡24内の雨水は、サイフォン誘発器12Aを備えた排水管路10Aのサイフォン作用により効率よくのり尻排水溝22に排水される。
次に、上述した実施の形態による排水システムの効果を裏付けるために行った実施例について以下説明する。
(実施例)
本実施例は、図11に示すように、上述の実施の形態の排水管路の下端に設けられる合流用管路を模擬した試験体5を用い、側溝内の水の流れ方向に対して、上面視及び側面視で上流から下流に向けた流入角度(水平流入角度θ1、上下流入角度θ2)が及ぼす影響を合流直前の水位によりその効果を確認した。
試験体5は、大型の雨樋を側溝51として使用し、この側溝51内で上流から下流に向かう流れ方向Eに流れる水W1に対して、内径が約50mmの合流用管路52から排水される排水W2を合流させる構造とした。側溝51には約4リットル/秒の流量の水W1を流し、合流用管路52から排水させる排水W2を約0.5リットル/秒の流量とした。
そして、本試験では、水平流入角度θ1を変えた第1試験と、上下流入角度θ2を変えた第2試験の二つの試験を実施し、それぞれ側溝51において合流用管路52との合流部手前で最大の水位となる部分の水位(図11及び図14に示す合流部水位H)を測定した。
第1試験では、図11、図12、及び図13に示すように、合流用管路52の水平流入角度θ1を0度、30度、45度、60度、90度の5ケース(ケース2〜6)と、合流用管路52の排水W2を合流させない1ケース(ケース1)の計6ケースで試験を行った。第1試験における上下流入角度θ2は、0度としている。ここで、図12は上面視で合流用管路52の水平流入角度θ1が30度の場合を示し、図11は同じく0度の場合を示している。
Figure 2019124069
表1に示すように、第1試験の結果、水平流入角度θ1が30度〜60度(ケース3〜5)では、0度(ケース6)と同等で合流部水位Hが5〜7cmとなり、合流なし(ケース1)の4cmの水位に対して1〜3cm程度の水位上昇に抑えられることが確認された。水平流入角度θ1が60度を超える場合(ケース2)では、合流部水位Hが7cmを超える場合があり、合流により側溝51から水が溢れる可能性があることが確認された。これにより、水平流入角度θ1は、0〜60度(60度以下)の範囲が好ましいことが確認できた。
次に、第2試験では、図14及び図15に示すように、合流用管路52の上下流入角度θ2を0度、45度、60度、75度、90度の5ケース(ケース2〜6)と、水平以上で30度の1ケース(ケース7)と、さらに合流用管路52の排水W2を合流させない1ケース(ケース1)と、の計7ケースで試験を行った。第2試験における水平流入角度θ1は、0度としている。ここで、図14は側面視で合流用管路52の上下流入角度θ2が45度の場合を示している。
Figure 2019124069
表2に示すように、第2試験の結果、上下流入角度θ2が0度〜75度では、合流部水位Hが5〜7cmとなり、合流なし(ケース1)の4cmの水位に対して1〜3cm程度の水位上昇に抑えられることが確認された。上下流入角度θ2が90度の場合(ケース2)では、合流部水位Hが8cmを超える場合があり、合流により側溝51から水が溢れる可能性があることが確認された。これにより、上下流入角度θ2は水平以下で90度未満が好ましいことが確認できた。
そして、サイフォン作用により流速が増えると、実施例の結果、さらに顕著になると考えられる。
以上、本発明による排水システムの実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施の形態の排水システム1、1A〜1Cでは、排水管路10、10A、10Bの少なくとも一部にサイフォン誘発器12、12A、12Bを備えた構成としているが、サイフォン誘発器を設ける構成であることに限定されることはなく、サイフォン誘発器を省略することも可能である。
また、本実施の形態では、排水管路10、10A、10Bの少なくとも一部が地中に埋設された構成とているが、排水管路全体が地上に配設されていてもよい。例えば、既設の縦排水溝に沿って排水管路を埋設したり地上に配設することで、排水管路の位置決めや固定がしやすくなる。
さらに、本実施の形態では、排水管路が耐光性を有する樹脂により形成されるものを対象としているが、このような耐光性の樹脂であることに限定されることはない。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1、1A〜1C 排水システム
2 のり面
10、10A、10B 排水管路
11 合流用管路
11a 接続端
11b 排水端
12、12A、12B サイフォン誘発器
21 横排水溝
22 のり尻排水溝(のり尻の側溝)
23、24 集水桝
25 縦排水溝
B 小段部
C 路面
D 側道
P 合流部
E 排水の流れ方向
C1 排水管路の管軸方向
C2 合流用管路の管軸方向
θ1 水平流入角度
θ2 上下流入角度

Claims (4)

  1. 路面やのり面の排水を排水管路を使用してのり尻の側溝に排水する排水システムであって、
    前記排水管路には、前記のり尻の前記側溝に合流する排水の合流部に合流用管路が配設され、
    前記合流用管路の管軸方向は、前記側溝内の排水の流れ方向に対して、上面視で上流から下流に向けて60度以下の水平流入角度で合流することを特徴とする排水システム。
  2. 前記排水管路の少なくとも一部にサイフォン誘発器が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の排水システム。
  3. 前記排水管路の少なくとも一部が地中に埋設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の排水システム。
  4. 前記排水管路は、耐光性を有する樹脂で構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の排水システム。
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