JP5634806B2 - 給電装置 - Google Patents

給電装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5634806B2
JP5634806B2 JP2010199563A JP2010199563A JP5634806B2 JP 5634806 B2 JP5634806 B2 JP 5634806B2 JP 2010199563 A JP2010199563 A JP 2010199563A JP 2010199563 A JP2010199563 A JP 2010199563A JP 5634806 B2 JP5634806 B2 JP 5634806B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spring member
flat
case
base end
shaft portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010199563A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012060724A (ja
Inventor
康正 長田
康正 長田
直人 木暮
直人 木暮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP2010199563A priority Critical patent/JP5634806B2/ja
Publication of JP2012060724A publication Critical patent/JP2012060724A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5634806B2 publication Critical patent/JP5634806B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electric Cable Arrangement Between Relatively Moving Parts (AREA)

Description

本発明は、板状のばね部材の復元力でフラットワイヤハーネスをケース内に巻き取る構造の給電装置に関するものである。
従来、帯状のフラットワイヤハーネス(以下、フラットハーネスと言う)をケース内に板状のばね部材の付勢力で巻き取る構造の給電装置として、種々の形態のものが提案されている。
例えば、特許文献1には、略円形のケースの中心の軸部のスリットに帯板状のばね部材の基端部を挿入固定し、帯状のフラットハーネスの内側面に沿ってばね部材を配置してケース内にフラットハーネスを螺旋状に巻き取る構造の給電装置が記載されている。
また、特許文献2には、略円形のケースの中心の軸部に複数枚の放射状のばね部材の基端部を固定し、螺旋状に巻かれた帯状のフラットハーネスの最内面に各ばね部材の先端部を押接させて、ケース内にフラットハーネスを巻き取った構造の給電装置が記載されている。
図5は、上記特許文献1に類似する構造の給電装置51を示すものであり、略円形のケース52の中心の軸部53の外周寄りに略L字状のスリット54を設け、板状のばね部材55の基端部56を略コの字状に折り曲げて、その先側のL字状部分56aをスリット54に係合固定させて、ばね部材55の不意な抜け出しを防止し、ばね部材55の基端部56に隣接して軸部53内にフラットハーネス57の基端部58を深く挿入固定させ、ばね部材55の基端部58の元側のL字状部分56bとL字状部分56bに続く略ループ状のばね部分55とで螺旋状のフラットハーネス57の屈曲内面を支持させ、その状態でケース52内にフラットハーネス57が拡径して巻き取られ(引き込まれ)、その状態からフラットハーネス57をばね部材55の付勢に抗して縮径させつつ外部に引き出し可能としている。
特開2010−74872号公報(図1) 特開2010−16939号公報(図1)
しかしながら、上記従来の図5に示す給電装置51にあっては、ばね部材55の基端部56が略コの字状に折り曲げられて、特に元側のL字状部分56bとばね部材55の中間部分とが異なる屈曲半径(曲げアール)R1,R2でフラットハーネス(フラット回路体)57に接触するために、フラットハーネス57の引き込み時や引き出し時の拡縮動作が均一にスムーズに行われ難いという懸念があった。また、フラットハーネス57の拡縮に際して、フラットハーネス57の内面とばね部材55の外面とが摺動摩擦を生じて、その抵抗によってフラットハーネス57の拡縮動作がスムーズに行われ難いという懸念があった。
また、ケース52の軸部53においてフラットハーネス57の基端部58の近傍でフラットハーネス57の屈曲内側面に沿ってばね部材55の基端部56が軸部53に固定される構造であるために、軸部53にばね部材55の基端部56を固定した後、フラットハーネス57の基端部58を固定するというように、ばね部材55とフラットハーネス57の組付順が制限されてしまい、ばね部材55の付勢力に逆らってフラットハーネス57をケース52内に組み付ける作業が面倒であるという懸念があった。
本発明は、上記した点に鑑み、ばね部材の屈曲半径の相違や、ばね部材とフラット回路体との摩擦抵抗に起因して、フラット回路体の引き込み時や引き出し時に拡縮動作がスムーズに行われないことを解消し、それに加えて、ケース内にフラット回路体をばね部材の付勢に逆らって組み付けるという作業性の悪さを解消することのできる給電装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る給電装置は、ケースの基板部に軸部が立設され、該軸部に基端部を固定したフラット回路体が該ケース内に巻回され、板状のばね部材の基端側に小軸部が配設され、該小軸部をスライド自在に係合させるスライド支持部が該基板部に設けられ、該ばね部材が該フラット回路体の屈曲内側面に沿って配置されたことを特徴とする。
上記構成により、フラット回路体をばね付勢に抗してケースから引き出したり、ばね力でケース内に引き込んだりする際に、ばね部材の基端の小軸部がケースのスライド支持部に沿ってスライド移動しつつ、ばね部材がフラット回路体と一体に周方向のずれなく径方向に拡縮する。これにより、ばね部材とフラット回路体との摺動摩擦抵抗が低減され、フラット回路体の引き出しや引き込みが小さな力でスムーズ且つ確実に行われる。また、従来のようにばね部材の基端部が折り曲げられた状態でケースの軸部に固定されることがないから、ばね部材がほぼ一定の屈曲半径でフラット回路体の屈曲内側面に押接して、フラット回路体を均一に拡縮させる。スライド支持部は長形のスライド支持溝やスライド支持孔であることがフラット回路体やばね部材との干渉を避ける上で好ましい。
また、ケース内でフラット回路体が軸部の回路体固定側の部分から径方向に離間しつつ螺旋状に導出され、フラット回路体と軸部との間の比較的広いスペースにスライド支持部が位置し、ケース内にフラット回路体が組み付けられた後、比較的広いスペースを利用してスライド支持部に小軸部を係合させつつばね部材がケース内に組み付けられる。
請求項2に係る給電装置は、請求項1記載の給電装置において、前記小軸部を有する可動部材が前記ばね部材の基端部に装着され、該可動部材が前記フラット回路体の屈曲内側面に沿って配置されたことを特徴とする。
上記構成により、小軸部と一体に可動部材がスライド支持部に沿って基板部上を移動(進退)する。小軸部はスライド支持部にスライド係合し、可動部材はスライド支持部の上を移動する。可動部材はばね部材よりも厚肉であるので、基板部上に沿うばね部材の基端部の移動が傾倒なくスムーズに行われる。
請求項に係る給電装置は、請求項1又は2記載の給電装置において、前記スライド支持部が円弧状に形成されたことを特徴とする。
上記構成により、ケース内で軸部を支点として螺旋状のフラット回路体が拡径ないし縮径する際に、フラット回路体の拡縮動作に合わせた方向に円弧状に延びるスライド支持部に沿ってばね部材の基端部がスムーズに移動し、ばね部材とフラット回路体との周方向のずれ(摺動摩擦)が一層確実に防止される。円弧状のスライド支持部は直線状のスライド支持部に較べて長さが長く(始点と終点の位置は同じである)、小軸部の移動距離が長く、小軸部が長い時間をかけて移動する。
請求項1記載の発明によれば、ケースの軸部にばね部材の基端部を固定しないことで、ばね部材の屈曲半径をほぼ一定に規定して、フラット回路体の引き込み時や引き出し時における拡縮動作を均一にスムーズに行わせることができる。また、フラット回路体の拡縮動作に伴って、ばね部材の基端部をフラット回路体と一体に周方向に移動させることで、フラット回路体とばね部材との摺動摩擦抵抗を軽減させて、小さな力でフラット回路体の引き込みや引き出しを引っ掛かりなくスムーズに行わせることができる。これらにより、フラット回路体による常時給電の信頼性を高めることができる。
また、ケース内にフラット回路体を組み付けた後、軸部とフラット回路体との間の比較的広いスペースを利用して基端側の小軸部をスライド支持部に係合させつつばね部材を組み付けることができ、ばね部材の付勢に抗してフラット回路体を組み付ける面倒を解消して、給電装置の組立作業性を高めることができる。
請求項2記載の発明によれば、可動部材を介して小軸部をばね部材にしっかりと固定させることができ、スライド支持部からの小軸部の不意な外れを防止して、フラット回路体と一体にばね部材の移動をスムーズ且つ確実に行わせることができる。
請求項記載の発明によれば、軸部を支点としたフラット回路体の拡縮動作に合わせた円弧状のスライド支持部に沿ってばね部材の基端部をフラット回路体と同じ方向に移動させることで、フラット回路体とばね部材との摺動摩擦抵抗を一層確実に軽減させることができる。
本発明に係る給電装置の一実施形態を示す分解斜視図である。 給電装置のばね部材の基端にキャップを装着した状態を示す正面図である。 ケース内にフラットハーネスを巻き取った状態を示す平面図である。 ケースからフラットハーネスを引き出した状態を示す平面図である。 従来の給電装置の一形態を示す平面図である。
図1〜図4は、本発明に係る給電装置の一実施形態を示すものである。
図1の如く、この給電装置1は、基板部2の中心に軸部3を立設し、軸部3にフラットハーネス(フラット回路体)4の基端部5に対する固定用のスリット孔(固定部)6(図3)を設け、ばね部材7の基端部8に装着される合成樹脂製のキャップ(可動部材)9に対するスライド支持溝(スライド支持部)10を基板部2に設けた合成樹脂製の略円形のケース11と、基端部を軸部3のスリット孔6に挿入固定させ、先端部12を外部に導出させた状態で、ケース11内に螺旋状に収容される帯板状のフラットハーネス4と、基端部8をキャップ9内に挿入した状態で基板部2のスライド支持溝10にスライド自在に係合させ、外周面7aをフラットハーネス4の内周面4aに接触させた金属製の板状のばね部材7とで構成されるものである。
ケース11は、ロアケース11aとアッパケース11b(鎖線で示す)で構成され、ロアケース11aの水平な基板部(底壁)2に軸部3が垂直に立設固定され、軸部3の近傍で基板部2に円弧状(湾曲状)のスライド支持溝10が設けられている。基板部2の外周下部に略環状の低い周壁13が一体に設けられ、周壁13の一部に、フラットハーネス4の基端部5に続く固定側接続部分(図示せず)を導出する水平な開口14が設けられている。
アッパケース11bの垂直な周壁15には、フラットハーネス4の可動側部分12を導出させる開口(図示せず)が設けられ、アッパケース11bの水平な天壁16に軸部3の小径上部3aを挿通させる孔部17が設けられている。天壁16の内面は、小径上部3aに続く水平な段部3bで支持される。
天壁16の内面にキャップ9の幅狭な上端面9aが軽く(若干の隙間を存して)接し、基板部2の上面にキャップ9の下端面9bがスライド自在に摺接し、図2にも示すキャップ9の下側に突設された円柱状のピン部(小軸部)18が基板部2のスライド支持溝10にスライド自在に係合する。
スライド支持溝10の一端10aは軸部3の直近に位置し、他端10bは軸部3から径方向外側に離間して基板部2の外周寄りに位置し、スライド支持溝10の円弧状の屈曲内側面10cと屈曲外側面10dとは一端10aから他端10bにかけて略円筒状の軸部3の外周面と略同じ屈曲方向に(内向きに)湾曲し且つ軸部3の外周面よりも大きな屈曲半径で湾曲し、スライド支持溝10の一端10aと他端10bとは半円状に形成されている。スライド支持溝10内の長形の空間は一端10aから他端10bにかけてピン部18を移動させる経路となっている。
軸部3の外周面(符号3で代用)は図3の如く段差状に切欠され(段差部を符号19で示す)、その切欠部分20で軸部3が部分的に小径化され、切欠部分20がスリット孔6に続き、スリット孔6から切欠部分20に沿ってフラットハーネス4の基端側部分21が配索され、基端側部分21はスリット孔6内の基端部5にほぼ直交して(ほぼ直角に屈曲して)続き、基端側部分21の厚みは段差部19の厚みとほぼ同じである。
スリット孔6は軸部3の下端から上向きに切欠形成され、軸部3の下側に水平なリブ22(図3)が設けられ、例えばリブ22で、フラットハーネス4の基端部5に続く固定側接続部分(図示せず)が支持され、リブ22は樹脂成形金型の関係で基板部2とは別体のブラケット23(図1)に一体に設けられ、基板部2と一体のブラケット24と共に例えば自動車の車両ボディ等に固定され、フラットハーネス4はスライドドア等の可動部位に向けて配索される。図1の基板部2に設けられた径方向の幅広のスリット25は、下方からフラットハーネス4の基端部5をスリット孔6に挿入させるためのものである。
図3の如く軸部3のスリット孔6や段差部19とは略180°反対側にスライド支持溝10が配置されている。スライド支持溝10の一端10aすなわち軸部3に近い側の端部は、軸部3の中心を通るフラットハーネス4の基端部5を境に軸部3の一側部3cの略接線方向に位置し、スライド支持溝10の他端10bすなわち軸部3から遠い側の端部は、軸部3の他側部3dの略接線方向に位置している。スライド支持溝10はフラットハーネス4の周方向と径方向との略中間の方向すなわち周方向を向く仮想の矢印Xと径方向を向く仮想の矢印Yとの概ねベクトルの方向に傾斜して位置している。図1,図3のスライド支持溝10内の矢印Aはピン部18の移動方向を示している。
図1でフラットハーネス4の基端部5は便宜上斜めに切断して示しているが、実際には下向きに直交して折り曲げられて固定側接続部分(図示せず)に続いている。フラットハーネス4は基端部5に続く基端側部分21を含む一巻き目と二巻き目の各巻き部41,42と、二巻き目の巻き部42に続く短い三巻き目の部分43とそれに続く導出側の真直部分12とで構成され、真直部分12の長さは給電側までの距離等に応じて適宜設定される。フラットハーネス4は表裏(内外)の絶縁シートの間に銅箔等の導体部(図示せず)を複数並列に配索して、厚み方向の可撓性を有する既存のものである。
ばね部材7はばね鋼等を材料としてフラットハーネス4よりも薄く形成され、自由状態で拡径して不完全環状(一周以下)の略ループ状をなす。ばね部材7の板幅はフラットハーネス4の板幅と同程度である。ばね部材7の基端部8に孔部26が設けられ、基端部8がキャップ9内に挿入された際に、キャップ9内の突起(図示せず)が孔部26に係合してキャップ9が係止される。
キャップ9は、フラットハーネス4の厚みと同程度の厚みで矩形状に形成され、ばね部材7の基端部8を挿入するスリット孔27と、図2にも示す如くばね部材7の挿入方向とは直交する方向の下端面9bのキャップ先端9c寄りの位置に突設された一本の断面円形のピン部18とを有する。ピン部18の外径はキャップ9の厚みよりも大きく、例えばピン部18はキャップ9と同じ厚みの矩形状の基部18aでキャップ9に一体に連結固定されている。
図3は、ばね部材7の拡径方向の付勢力でフラットハーネス4をケース11内に引き込んだ(巻き取った)状態を示すものである。
ばね部材7は自由状態に近い形態に一周弱の巻き数で略ループ状に拡径し、ばね部材7の基端部8を挿入したキャップ9のピン部18がケース11のスライド支持溝10の先端(他端)10bすなわち軸部3から遠く離間した側の端部に位置し、キャップ9は、ピン部18を有する基端9c側を除いてスライド支持溝10よりも径方向外側に位置し、スライド支持溝10とキャップ9との間にピン部18を支点とした開き角θをなし、キャップ9の細長の下端面9b(図2)はケース11の基板部2の上面に接している。
キャップ9に続く(キャップ9から導出された)ばね部材部分7は軸部3を中心として概ね同程度の略均一な半径で滑らかに屈曲しつつ、フラットハーネス4の軸部3寄りの一巻き目の部分41から二巻き目の部分42にかけて一周弱の範囲で各巻き部41,42の内面4aに接してフラットハーネス4を径方向外向きに付勢している。
ばね部材7の基端部すなわちキャップ9はフラットハーネス4の基端部5から時計回りに180°弱の位置で一巻き目(最内周)の部分41に接し、ばね部材7の先端部28は二巻き目の始点すなわちスリット部25から時計回りに概ね1/3周の位置で二巻き目の部分42に接している。ばね部材7の先端28はキャップ9の基端9cよりも少し径方向外側においてキャップ9の基端9cに近接して位置している。
フラットハーネス4は軸部3内の基端部5を始点として軸部3の外面から略接線方向に突出しつつ時計回りに螺旋状に巻回して、三巻き目(三周目)の部分(最外周の部分)43が略90°の範囲で巻回しつつ接線方向にケース11の開口から外部に導出されている。一巻き目41の部分が固定部6からほぼ180°の位置でキャップ9の基端9cで軸部3から径方向に遠く離れて支持されることで、一巻き目41の後半部分と二巻き目42とがケース11の外周寄りに近接して大径に拡径されて位置する。
フラットハーネス4の下端とばね部材7の下端とはケース11の基板部2の上面で安定に支持される。ケース11内でのフラットハーネス4の巻き数は給電側までの距離すなわち必要な余長吸収長さに応じて適宜設定される。
図4は、フラットハーネス4をばね部材7の拡径方向の付勢力に抗してケース11から外部に引き出した状態を示すものである。
図3の状態からばね部材7がフラットハーネス4と共に縮径し、それに伴ってばね部材7の基端側のキャップ9のピン部18がケース11のスライド支持溝10に沿って略時計回りにスライド移動してスライド支持溝10の基端(一端)10aすなわち軸部3に近い側の端部に位置する。
キャップ9は基板部2の上面に沿って摺接しつつスライド支持溝10の略延長線状に位置して、キャップ9の径方向内側面9dが軸部3の外周面に接し、キャップ9の径方向外側面9eの基端と先端とが、フラットハーネス4の基端部5を始点とした一巻き目の部分41の後半の屈曲内側面に接し、キャップ9に続くばね部材部分7は軸部3から径方向に少し離間しつつ、フラットハーネス4の一巻き目の部分41の後半から二巻き目の部分42の屈曲内側面に接し、さらに三巻き目の部分43の屈曲内側面に略90°の範囲で弾性的に接している。ばね部材7はキャップ9を支点に時計回りに螺旋状に巻回している。
フラットハーネス4は、軸部3内の基端部5を始点として一巻き目41が軸部3から径方向に少し離間した状態で軸部3の周囲を時計回りに巻回し、二巻き目42は一巻き目41に接近しつつ略同心に巻回し、三巻き目の部分43が略90°の範囲で二巻き目の部分42から径方向外側に離間しつつケース11の開口29から外側に導出されている。
図4のフラットハーネス4の引き出し状態からフラットハーネス4の引張力を解除することで、ばね部材7が復元力で拡径しつつケース11内のフラットハーネス4を拡径して図3の引き込み状態となる。フラットハーネス4が自らの復元力でも拡径する場合は、ばね部材7がフラットハーネス4の引き込みを補助する。
フラットハーネス4の拡縮に際してばね部材7の基端部8がキャップ9と共にスライド支持溝10に沿って移動(追従)することで、常に同じ箇所でばね部材7とフラットハーネス4とが接触する。これにより、ばね部材7とフラットハーネス4との周方向のずれ(摺動)とずれに伴う摩擦(摺動摩擦)の発生が抑止され、フラットハーネス4を拡径及び縮径させるに要する力すなわちフラットハーネス4の引き込み力と引き出し力が低減される。
また、図5の従来例に較べて、ばね部材7に異なる曲げRが混在しないから(図5の従来例はR1とR2の曲げR(アール)が存在するが、本実施形態によれば曲げRはR(図3)の一つであるので)、フラットハーネス4がスムーズ且つ均一に拡径(拡張)及び縮径される。ばね部材7はキャップ9で基端部8を固定され、キャップ9のピン部18がスライド支持溝10の一端10a又は他端10bに係合して、キャップ9が基板部2に係止されるので、ばね部材7がケース11の外へ飛び出すことがない。
また、スライド支持溝10が軸部3のハーネス固定部であるスリット孔6とは略180°方向に離れて配置されているので、フラットハーネス4をケース11内に組み付けた後に、ばね部材7をケース11内に組み付けることができ、ケース11内にフラットハーネス4をばね部材7の付勢力に逆らって組み付ける必要がなく、組付作業性が向上し、組付作業工数が低減される。
上記給電装置1の適用例としては、例えば自動車のスライドドア内の補機側のワイヤハーネス(給電側の回路)にフラットハーネス4の可動側の端部12をコネクタ接続し、フラットハーネス4の固定側の端部(図示せず)を電源側のワイヤハーネス(回路)にコネクタ接続し、給電装置1のケース11を水平(横置き)に車両ボディのスライドドア開口部(乗降口)の下側に配置し、スライドドアの閉じ時にフラットハーネス4をケース11内に引き込み、スライドドアの開き時にフラットハーネス4をケース11から引き出させる。
また、他の例として、自動車のスライドシート内の補機側のワイヤハーネスにフラットハーネス4の可動側の端部12をコネクタ接続し、フラットハーネス4の固定側の端部(図示せず)を車両ボディのフロア側(電源側)のワイヤハーネスにコネクタ接続し、給電装置1のケース11をフロア内に垂直に縦置きし、例えばスライドシートの前進時にフラットハーネス4をケース11内に引き込み、スライドシートの後退時にフラットハーネス4をケース11から引き出させる。その他の例として、自動車の回動式のドアやバックドアやトランク等といった部位への給電にも適用可能である。
何れの場合においても、フラットハーネス4の引き込み時や引き出し時にばね部材7の基端部8が移動してばね部材7がフラットハーネス4に追従することで、ばね部材7とフラットハーネス4との摺動摩擦抵抗が軽減され、フラットハーネス4の引き込みや引き出しが小さな力でスムーズ且つ確実に行われ、且つばね部材7がほぼ全周(全長)に渡って均一な曲げアールR(図3)で拡縮するから、スライドドアやスライドシート等といった可動体の操作性が低下することがない。
なお、上記実施形態においては、スライド支持部としてスライド支持溝10を用いたが、スライド支持溝10に代えて長孔状のスライド支持孔を用いることも可能である。また、スライド支持溝10を円弧状に形成したが、円弧状に代えて傾斜直線状ないし「く」の字状とすることも可能である。
また、ばね部材7の基端部8を可動させる可動部材ないし保持部材としてキャップ9すなわち基端部8を収容する部材を用いたが、キャップ9に代えて基端部8の外面又は内面に装着固定される矩形状の板部材(図示せず)を用いることも可能である。また、キャップ9を用いずに、ばね部材7の基端部に円筒状のピン部(小軸部)(18)を一体に設ける(例えば基端部8から下方に延長突出させた不図示の板片を丸めて円筒状にする)ことも可能である。
本発明に係る給電装置は、フラットハーネスをばね部材の付勢力でケース内に巻き取ったりばね部材の付勢に抗してケース外に引き出したりする際におけるばね部材とフラットハーネスとの摩擦抵抗を低減させて、小さな力で省エネルギにフラットハーネスの余長吸収を行わせるために利用することができる。
1 給電装置
2 基板部
3 軸部
4 フラットハーネス(フラット回路体)
5 基端部
7 ばね部材
8 基端部
9 キャップ(可動部材)
10 スライド支持溝(スライド支持部)
11 ケース
18 ピン部(小軸部)

Claims (3)

  1. ケースの基板部に軸部が立設され、該軸部に基端部を固定したフラット回路体が該ケース内に巻回され、板状のばね部材の基端側に小軸部が配設され、該小軸部をスライド自在に係合させるスライド支持部が該基板部に設けられ、該ばね部材が該フラット回路体の屈曲内側面に沿って配置されたことを特徴とする給電装置。
  2. 前記小軸部を有する可動部材が前記ばね部材の基端部に装着され、該可動部材が前記フラット回路体の屈曲内側面に沿って配置されたことを特徴とする請求項1記載の給電装置。
  3. 前記スライド支持部が円弧状に形成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の給電装置。
JP2010199563A 2010-09-07 2010-09-07 給電装置 Active JP5634806B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010199563A JP5634806B2 (ja) 2010-09-07 2010-09-07 給電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010199563A JP5634806B2 (ja) 2010-09-07 2010-09-07 給電装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012060724A JP2012060724A (ja) 2012-03-22
JP5634806B2 true JP5634806B2 (ja) 2014-12-03

Family

ID=46057174

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010199563A Active JP5634806B2 (ja) 2010-09-07 2010-09-07 給電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5634806B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7363239B2 (ja) * 2019-09-12 2023-10-18 株式会社オートネットワーク技術研究所 ワイヤーハーネス配索装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3037784B2 (ja) * 1991-05-31 2000-05-08 アルプス電気株式会社 ケーブルリール
JP2001128350A (ja) * 1999-08-17 2001-05-11 Yazaki Corp フラットケーブル巻取器
JP4444329B2 (ja) * 2007-11-19 2010-03-31 古河電気工業株式会社 移動体への給電方法及び移動体への給電装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012060724A (ja) 2012-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4660383B2 (ja) ハーネス余長吸収機構
JP4516232B2 (ja) スライド構造体の給電構造
JP2010016939A (ja) 給電装置とそれを用いたハーネス配索構造
JP2010172116A (ja) ハーネス巻取式給電装置
JP5844651B2 (ja) スライド構造体への給電用装置
US9601845B2 (en) Connector device
JP5197171B2 (ja) 給電装置
JP2005137082A (ja) 常時給電装置
JP2006050841A (ja) ロングスライド用給電装置
EP2128947B1 (en) Feeding device and harness routing structure employing it
WO2015019829A1 (ja) 電線保持ブラケット
JP5634806B2 (ja) 給電装置
JP2008167558A (ja) 給電装置
JP5634807B2 (ja) 給電装置
US8845348B2 (en) Rotatable connector device
KR20190059180A (ko) 자동 줄 감김 장치
JP2008174036A (ja) 給電装置
JP2008062784A (ja) 常時給電装置
JP2006180619A (ja) 常時給電装置
JP2005176502A (ja) ハーネス余長吸収装置
JP2010028987A (ja) 給電装置とそれを用いたハーネス配索構造
JP2004001673A (ja) 電線余長吸収装置及びそれを用いたスライドドア用給電装置
JP7363526B2 (ja) ハーネス部品
JP2008174035A (ja) 給電装置
CN111766750A (zh) 柔光箱

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130805

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140304

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140729

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140912

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141007

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141015

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5634806

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250