JP4444329B2 - 移動体への給電方法及び移動体への給電装置 - Google Patents

移動体への給電方法及び移動体への給電装置 Download PDF

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Description

本発明は、電気機器のカバーや、自動車のドアーのような固定体に対して移動する移動体との間にフラットケーブルを配線して、移動体の移動に応じて該フラットケーブルを巻き取ったり繰り出したりしながら、該フラットケーブルを通して前記移動体に給電する移動体への給電方法及びこの給電方法を実施するために用いる給電装置に関するものである。
電気機器や自動車等の電気配線にフラットケーブルが用いられるようになってきている。このフラットケーブルは、銅やアルミニュウム等の帯状導体よりなるフラット導体が平行に複数条並設され、これらフラット導体がポリエチレンテレフタレートの如きプラスチックよりなるフラット絶縁被覆で一括して被覆された構造になっている。
このようなフラットケーブルは、その反発力の強さを利用して、自動車のラゲッジドアやスライドドア等の移動体への給電手段として利用されている。
この際に用いられる従来の移動体への給電装置は、図7及び図8に示すように、固定体である自動車のボデイに筐体1が固定され、この筐体1のほぼ中心に半径R0 の巻き芯2が設けられ、この巻き芯2に一端側が固定されて渦巻き状に巻き付けられたフラットケーブル3の他端側が筐体1の入出筒部1aを入出口4を経て移動体の移動に応じて引き出されて筐体1からの繰り出し長さが変更されるようになっている。入出筒部1aから繰り出されるフラットケーブル3の他端側は、図示しない移動体であるドアに搭載されているランプ、モータ、制御機器といった電気機器の端末に接続されている。また、巻き芯2に巻き取られたフラットケーブル3の一端側は、巻き芯2の軸位置をずらして仕切り板5の反対側のフラットケーブル引き出し窓6から引き出され、図示しない固定体の給電配電部に接続されている。
なお、巻き芯2の半径R0 は、使用されるフラットケーブル3が折れ曲がったり、曲げられることによって生ずる自己復元力が失われないような径に設定されている。
この移動体への給電装置の動作原理は、例えば、巻き取り式コンベックスや巻尺のように回転バネの力によって巻き数を変えて、繰り出し、巻き取りを行う機構とは異なり、筐体1から該フラットケーブル3を繰り出した時の巻き数と、該フラットケーブル3を該筐体1内に巻き取った時の巻き数とが同じであって、渦巻き状の巻き径が変化することによってフラットケーブル3の繰り出し、巻き取りが行われるようになっている。
即ち、図9において、フラットケーブル3を矢印A方向に巻き取る力は、フラットケーブル3を巻き戻そうとする剛性によって(フラットケーブルの自己復元力により)、フラットケーブル3を矢印B方向に押し広げようとする力が働いて、外円周長が大きくなるように変化し、フラットケーブル3が矢印C方向に移動することにより得られる。
従って、フラットケーブル3を一杯に筐体1から繰り出した図10の状態の巻き芯2へのフラットケーブル3の巻回数と、筐体1にフラットケーブル3が引き込まれた図11の状態でのフラットケーブル3の巻回数は同じである。
この場合、筐体1から引き出されるフラットケーブル3の長さと、筐体1内でフラットケーブル3が巻き広げられる最大径が規制されると、巻き芯2に巻き付けるフラットケーブル3の巻回数を設計する必要があり、巻回数が少ないと必要なフラットケーブル3の長さを繰り出すことができず、巻回数が多過ぎると必要以上のフラットケーブル3を使用することになり不経済である。
従来、このような移動体への給電装置のフラットケーブル3の巻回数の設計は、実際に必要な長さより長めのフラットケーブル3を用い、実際に任意の巻回数を巻き芯2の外周に巻き付けて、必要なフラットケーブル3の繰り出し長さを確認することにより行っていた。
即ち、図12のようにフラットケーブルの繰り出し長さと巻き芯に対する巻回数の検討治具7を用い、その作業板8の中心部に立設された巻き芯2に対して放射状にガイド溝9を設け、これらガイド溝9を利用して規制される巻外径になるように移動軸10を、その外周のネジ部11に螺合した図示しないナットで作業板8を挟持することにより固定して、端末を巻き芯2に固定したフラットケーブル3を各移動軸10の内側になるように巻き芯2の外周に何回か巻き付け、試行錯誤でフラットケーブル3の必要繰り出し長さと巻き芯2に対する巻回数の関係を探って確認していた。
上記従来例として挙げた給電装置そのものが開示された文献は見いだすことができないが、ケーブルの自己復元力を利用した給電装置は、特許文献1に開示されている。
特開昭59−76114号公報
従来の移動体への給電装置では、フラットケーブル3の巻き取りを行う際に、図13に示すように、筐体1内で渦巻き状のフラットケーブル3の最外層のみが急激に筐体1内に一杯に広がり、フラットケーブル3の広がりが規制されると共にこれによって最外層のフラットケーブル3を筐体1の内壁に押し付ける矢印D方向の力によって最外層のフラットケーブル3と筐体1との間に摩擦抵抗が働き、フラットケーブル3の矢印C方向の回転移動が制限され、フラットケーブル3の引取り力が極端に落ち、フラットケーブル3を最後まで巻き取ることができないという問題があった。
さらに、渦巻き状のフラットケーブル3の巻き芯2を垂直向きにして(渦巻き状に巻かれたフラットケーブルの幅方向の一方の側面を下向きにして)用いる場合には、筐体1の底壁とフラットケーブル3の側面との接触部での摩擦抵抗が大きくなり、フラットケーブル3の巻き取り力を低下させるという問題があった。
本発明の目的は、筐体内で渦巻き状のフラットケーブルの最外層のみが急激に筐体内に一杯に広がるのを防止できる移動体への給電方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、筐体内で渦巻き状のフラットケーブルの最外層のみが急激に筐体内に一杯に広がるのを防止できる移動体への給電装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、渦巻き状のフラットケーブルの渦巻の中心を垂直向きにして用いる場合に、筐体の底壁側とフラットケーブルの側面との接触部での摩擦抵抗を低減できる移動体への給電装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、渦巻き状のフラットケーブルの最外層を押圧する押圧部材によるフラットケーブルに作用する摩擦抵抗を低減できる移動体への給電装置を提供することにある。
本発明は、 筐体と、該筐体内に渦巻き状に巻かれた状態で配置されて一端側が該筐体に対して固定され、他端が前記筐体に設けられた入出口を通して外部に引き出されて移動体に搭載された電気機器に給電するために該電気機器に接続されるフラットケーブルとを備えて、筐体からフラットケーブルを繰り出した時のフラットケーブルの巻き数とフラットケーブルを筐体内に巻き取った時のフラットケーブルの巻き数とが同じになるように構成され、記移動体の移動に応じて筐体内からフラットケーブルを繰り出す際には筐体内で渦巻き状に巻かれているフラットケーブルの巻き径を小さくしながらフラットケーブルを筐体から繰り出し、移動体の移動に応じて筐体内にフラットケーブルを巻き取る際にはフラットケーブルの自己復元力により筐体内で渦巻き状に巻かれているフラットケーブルの巻き径を拡大させることによりフラットケーブルを筐体内に引き込むように構成された給電装置のフラットケーブルを通して移動体に給電する移動体への給電方法を対象とする。
本発明においては、渦巻き状に巻かれたフラットケーブルの最外層の外周を複数の押圧部材により渦巻の中心の方向に向かって押圧しながら、フラットケーブルの繰り出し及び巻き取りを行う。
上記のように、渦巻き状に巻かれたフラットケーブルの最外層の外周を押圧部材によって渦巻の中心の方向に向かって押圧しながら、フラットケーブルの繰り出し及び巻き取りを行うと、フラットケーブルの巻き取り時に、筐体内で渦巻き状のフラットケーブルの最外層のみが急激に筐体内に一杯に広がるのを防止することができるため、フラットケーブルの巻き取りを最後まで確実に行うことができる。
本発明はまた、筐体と、該筐体内に渦巻き状に巻かれた状態で配置されて一端側が該筐体に対して固定され、他端が前記筐体に設けられた入出口を通して外部に引き出されて移動体に搭載された電気機器に給電するために該電気機器に接続されるフラットケーブルとを備えて、筐体からフラットケーブルを繰り出した時のフラットケーブルの巻き数とフラットケーブルを筐体内に巻き取った時のフラットケーブルの巻き数とが同じになるように構成され、移動体の移動に応じて筐体内からフラットケーブルを繰り出す際には筐体内で渦巻き状に巻かれているフラットケーブルの巻き径を小さくしながらフラットケーブルを前記筐体から繰り出し、移動体の移動に応じて筐体内にフラットケーブルを巻き取る際にはフラットケーブルの自己復元力により筐体内で渦巻き状に巻かれているフラットケーブルの巻き径を拡大させることによりフラットケーブルを筐体内に引き込むように構成されてフラットケーブルを通して移動体に給電する移動体への給電装置を対象とする。
本発明に係わる給電装置は、渦巻き状に巻かれたフラットケーブルの最外層の外周に接する複数の押圧部材と、各押圧部材を渦巻の中心の方向に向かって付勢する付勢部材とを備えていて、複数の押圧部材によりフラットケーブルの最外層の外周が渦巻の中心の方向に向かって押圧されるように構成される。
上記のように、渦巻き状に巻かれたフラットケーブルの最外層の外周を、付勢部材により付勢された押圧部材によって渦巻の中心の方向に向かって押圧すると、フラットケーブルの巻き取り時に、筐体内で渦巻き状のフラットケーブルの最外層のみが急激に筐体内に一杯に広がるのを防止することができるため、フラットケーブルの巻き取りを最後まで容易に行うことができる。
上記の給電装置においては、渦巻き状に巻かれたフラットケーブルの幅方向の少なくとも一方の側面に接して回転する回転体が設けられていることが好ましい。
上記のように、渦巻き状に巻かれたフラットケーブルの幅方向の少なくとも一方の側面に接して回転する回転体を設けておくと、巻芯がその軸線を垂直方向に向けて配置されて、渦巻き状に巻かれたフラットケーブルが、その幅方向の一方の側の側面を下向きにして配置される場合に、筐体の底壁側とフラットケーブルの側面との接触部での摩擦抵抗を低減することができるため、巻芯がその軸線を垂直方向に向けて配置される場合でも、フラットケーブルの繰り出しと巻き戻しとを円滑に行わせることができる。
上記の給電装置においては、押圧部材として、フラットケーブルの最外層の外周に接して回転する回転ローラを用いるのが好ましい。
上記のように、押圧部材として、フラットケーブルの最外層の外周に接して回転する回転ローラを用いると、押圧部材とフラットケーブルとの間の摩擦抵抗を低減することができるため、フラットケーブルの繰り出しと巻き戻しとを円滑に行わせることができる。
本発明に係る移動体への給電方法によれば、渦巻き状に巻かれたフラットケーブルの最外層の外周を複数の押圧部材により渦巻の中心の方向に向かって押圧しながら、フラットケーブルの繰り出し及び巻き取りを行うので、フラットケーブルの巻き取り時に、筐体内で渦巻き状のフラットケーブルの最外層のみが急激に筐体内に一杯に広がるのを防ぐことができ、フラットケーブルの巻き取りを最後まで確実に行うことができる。
また本発明に係る移動体への給電装置では、渦巻き状に巻かれたフラットケーブルの最外層の外周に接する複数の押圧部材と、各押圧部材を渦巻の中心の方向に向かって付勢する付勢部材とが設けられて、複数の押圧部材によりフラットケーブルの最外層の外周が渦巻の中心の方向に向かって押圧されるように構成されているため、フラットケーブルの巻き取り時に筐体内で渦巻き状のフラットケーブルの最外層のみが急激に筐体内に一杯に広がるのを防いで、フラットケーブルの巻き取りを最後まで確実に行わせることができる。
更に、本発明に係わる給電装置において、渦巻き状に巻かれたフラットケーブルの幅方向の少なくとも一方の側面に接して回転する回転体が設けられている場合には、巻芯がその軸線を垂直方向に向けて配置されて、渦巻き状に巻かれたフラットケーブルが、その幅方向の一方の側面を下向きにして配置される場合に、筐体の底壁側とフラットケーブルの側面との接触部での摩擦抵抗を低減させて、フラットケーブルの繰り出しと、巻き戻しとを円滑に行わせることができる。
また本発明に係わる給電装置において、押圧部材として、フラットケーブルの最外層の外周に接して回転する回転ローラを設けた場合には、押圧部材とフラットケーブルとの間に作用する摩擦抵抗を低減させて、フラットケーブルの繰り出しと、巻き戻しとを円滑に行わせることができる。
以下、本発明に係る移動体への給電方法及び移動体への給電装置の実施形態を図面を参照して説明する。
図1及び図2は本発明に係る移動体への給電装置において、フラットケーブルの巻き数を決定する方法を説明するための図であり、図1は移動体への給電装置からフラットケーブルを引き出した時の理論的長さを示すモデル図、図2は移動体への給電装置へのフラットケーブルの巻き取り時の理論的長さを示すモデル図である。
本発明に係わる給電装置においては、巻き芯2の外周にフラットケーブル3が渦巻き状に巻き付けられている。図1に示すように、給電装置の巻き芯2からフラットケーブル3を一杯に繰り出した状態でのフラットケーブル3の長さは、巻き芯2の外周から接線方向に引き出される際の巻き径接点12から繰り出された長さL0 と、半径R0 の巻き芯2にn回巻かれたフラットケーブル3の長さとの和で表わすことができる。即ち、その長さは、[2πR0 ・n+L0 ]にほぼ等しい。
一方、図2に示すように、フラットケーブル3が最大巻き半径R1 で巻き込まれた状態でのフラットケーブル3の長さは、[2πR1・n]にほぼ等しい。しかしながら、実際には、図2に示すように、全ての巻き層のフラットケーブル3が最大巻き半径R1 で巻かれているわけではなく、図11に示すように、巻き半径R2 のような状態で巻かれている巻き層があることから、図2ではフラットケーブル3の長さを、図1の場合に比べて、長く見積もっていることになる。従って、図2におけるフラットケーブル3の長さは、僅かに図1におけるフラットケーブル3の長さより長く、
(2πR0 ・n+L0 )<2πR1 ・n
の関係が成り立つ。
上記の関係から、n>L0 /[2π(R1 −R0 )] の関係が導かれ、この式から、繰り出し必要長さL0 と最大巻き半径R1と が決められた時の最小巻き回数nを算出することができる。
例えば、最大巻き半径R1 =20mm、フラットケーブル3の繰り出し必要長さL0 =330 mmの時に、巻き芯2の半径R0 をR0 =12mmとして設計すると、n>6.6となる。この場合、n=7 として給電装置を設計したところ、最大巻き半径R1がR1=20mmとなる筐体1を用いて、フラットケーブル3が巻き径接点12から340 mm繰り出される移動体への給電装置を製作することができた。
L0 ,R1 を他の値として行った設計と実際の関係とを検証したところ、式L0 /[2π(R1 −R0 )] を用いて計算した数値に、その数値の5〜10%の値を加算するか、または上記の式から求めた数値の小数点以下を切り上げた数値が巻き数nの適切な値であることが明らかになった。
従って、本実施形態に係わる移動体への給電装置では、巻き芯2の外周に渦巻き状に巻くフラットケーブル3の巻き数を、フラットケーブル3の最大繰り出し時の最小巻き半径をR0と、フラットケーブル3の最大巻き半径R1と、フラットケーブル3が巻き芯2の外周から接線方向に引き出される際の巻き径接点12からの必要繰り出し長さL0 とを式L0/[2π(R1 −R0 )]に入れて計算した数値以上に設定する。
上記のような数式を用いると、必要な繰り出し長さL0 と定められた筐体1の大きさとに対して、巻芯の回りに渦巻き状に巻かれるフラットケーブル3の巻き数の適正値に近い値の数値を求めることができるため、フラットケーブルの巻数を容易に決定することができる。
図3及び図4は、本発明に係る移動体への給電方法及び移動体への給電装置の一実施形態を示したもので、図3は本実施形態に係わる移動体への給電装置の斜視図、図4は図3の縦断面図である。なお、図7ないし図11に示した移動体への給電装置の各部と対応する部分には、同一符号を付けて示している。
本実施形態に係わる移動体への給電装置では、前述した給電装置と同様に、筐体1内の巻き芯2の外周に渦巻き状に巻かれたフラットケーブル3を、該筐体1から繰り出した時のフラットケーブルの巻き数と、フラットケーブル3を該筐体1内に巻き取った時の巻き数とが同じであり、フラットケーブルの巻き径が変化することによってフラットケーブル3の繰り出し、巻き取りが行われて移動体への給電が該フラットケーブルを経て行われるようになっている。
即ち、図示の給電装置は、移動体の移動に応じて筐体1内からフラットケーブル3を繰り出す際には筐体1内で渦巻き状に巻かれているフラットケーブル3の巻き径を小さくしながらフラットケーブル3を筐体1から繰り出し、移動体の移動に応じて筐体1内にフラットケーブル3を巻き取る際には、筐体1内で渦巻き状に巻かれているフラットケーブル3の巻き径をフラットケーブル3の自己復元力により拡大させることによりフラットケーブルを筐体1内に引き込むように構成されている。
本実施形態に係わる移動体への給電装置は、渦巻き状に巻かれたフラットケーブル3の最外層の外周に接して、フラットケーブルの最外層の外周を巻き芯2の方向に向かって押圧する複数の押圧部材13と、各押圧部材13を巻き芯2の方向に向かって付勢するコイルバネよりなる付勢部材14とを備えている。
本実施形態では、各押圧部材13が、渦巻き状に巻かれたフラットケーブル3の最外層の外周に接して巻き芯2の方向に向かって押圧できるように、筐体1の上板1bに、巻き芯2に対して放射状にガイド溝15が設けられている。これらガイド溝15にはそれぞれ、移動軸16が、巻き芯2の方向に向かって移動できるように嵌め込まれている。各移動軸16がガイド溝15から外れないようにするため、各移動軸16の上端が拡径されることにより、各移動軸16の上端に、、ガイド溝15より幅広の軸突起16aが設けられている。各移動軸16の外周には、フラットケーブル3の最外層の外周に接して回転する回転ローラ17が回転自在に嵌め付けられている。各付勢手段14はコイルバネからなっていて、各付勢部材14が各回転ローラ17の下部側に接して、各回転ローラを巻き芯2の方向に押圧するようになっている。
本実施形態ではまた、渦巻き状に巻かれたフラットケーブル3の幅方向の両側面のうち、図3及び図4に示すように、巻き芯2がその軸線を垂直方向に向けて配置された際に下向きになる、フラットケーブル3の幅方向の一方の側面に接して回転する板状の回転体18が、筐体1内に回転自在に設けられている。回転体18は、その回転中心の下部に下向きに突設された回転軸19を備え、この回転軸19が軸受20で筐体1に回転自在に支持されている。
なお回転体18は、渦巻き状に巻かれたフラットケーブルの幅方向の少なくとも一方の側面に接して回転するように設けられていればよく、渦巻き状に巻かれたフラットケーブルの幅方向の両側面にそれぞれ接して回転する回転体18を設けるようにしても良い。
本実施形態に係わる移動体への給電方法では、渦巻き状に巻かれたフラットケーブル3の最外層の外周に接する複数の押圧部材13により、渦巻き状に巻かれたフラットケーブル3の最外層の外周を巻き芯2の方向に向かって押圧しながら、フラットケーブル3の繰り出し、巻き取りを行う。
このように渦巻き状に巻かれたフラットケーブル2の最外層の外周を押圧部材13によって巻き芯2の方向に向かって押圧しながら、フラットケーブル3の繰り出し及び巻き取りを行うようにすると、フラットケーブル3の巻き取り時に、筐体1内で渦巻き状のフラットケーブル3の最外層のみが急激に筐体1内に一杯に広がるのを防止することができるため、フラットケーブル3の巻き取りを最後まで容易かつ確実に行わせることができる。
また、本実施形態のように、押圧部材13として、フラットケーブル3の最外層に接して回転する回転ローラ17を用いると、押圧部材13とフラットケーブル3との間に作用する摩擦抵抗を低減することができるため、フラットケーブル3の繰り出し及び巻き取りを最後まで円滑に行わせることができる。
さらに、渦巻き状に巻かれたフラットケーブル3の下向きになる幅方向の側面に接して回転する回転体18を設けておくと、渦巻き状のフラットケーブル3の巻き芯2を、その軸線を垂直方向に向けて用いる場合に、筐体1の底壁側とフラットケーブル3の側面との接触部での摩擦抵抗を低減して、フラットケーブル3の繰り出しと巻き取りを円滑に行わせることができる。
回転体18の代わりに、フラットケーブル3の下側となる側面に対向する筐体1の底面に、巻き芯2に対して放射状のリブを突設しても、同様の効果を得ることができる。
図5及び図6はそれぞれ本発明の他の異なる実施形態に係わる移動体への給電装置を示したものである。
図5に示した移動体への給電装置では、各押圧部材13を引張りバネよりなる付勢部材14で巻き芯2側に引っ張って、これら押圧部材13を渦巻き状に巻かれたフラットケーブル3の最外層の外周に接触させることにより、渦巻き状に巻かれたフラットケーブル3の最外層の外周を巻き芯2の方向に向かって押圧する構成としている。その他の構成は、前述した例と同様になっている。
このような構成でも、前述した例と同様の効果を得ることができる。
図6に示した移動体への給電装置では、各押圧部材13の基端側がバネ付き支持軸21により回転自在に支持されていて、バネ付き支持軸21に設けられたバネにより押圧部材13の先端側が巻き芯2の方向に付勢され、各押圧部材13の先端側が渦巻き状のフラットケーブル3の最外層の外周に接して、フラットケーブル3の最外層の外周を巻き芯2の方向に押圧する構成となっている。
このような構成でも、フラットケーブル3の巻き取り時に、筐体1内で渦巻き状のフラットケーブル3の最外層のみが急激に筐体1内に一杯に広がるのを防止することができ、フラットケーブル3の巻き取りを最後まで容易に行わせることができる。
図3〜図6に示した移動体への給電装置及び該給電装置を用いて行う移動体への給電方法では、巻き芯2がある場合について説明したが、巻き芯2はなくてもよい。
巻き芯2がない場合には、渦巻き状に巻かれたフラットケーブルの最外層の外周に接して、フラットケーブルの最外層の外周を渦巻の中心の方向に向かって押圧する複数の押圧部材を設けて、これらの押圧部材により、フラットケーブルの最外層の外周を渦巻の中心の方向に向かって押圧しながら、フラットケーブルの繰り出し及び巻き取りを行うことになる。
また、この場合の移動体への給電装置は、渦巻き状に巻かれたフラットケーブルの最外層の外周に接して、渦巻き状に巻かれたフラットケーブルの最外層の外周を渦巻の中心の方向に向かって押圧する複数の押圧部材と、各押圧部材を渦巻の中心の方向に向かって付勢する付勢部材とを備えた構成とする。
以上を要約すると、図3〜図6に示す移動体への給電装置は、筐体1と、該筐体内に渦巻き状に巻かれた状態で配置されて一端側が該筐体1に対して固定され、他端が筐体1に設けられた入出口4を通して外部に引き出されて移動体に給電するために該移動体に接続されるフラットケーブル3とを備えて、筐体1からフラットケーブル3を繰り出した時のフラットケーブル3の巻き数とフラットケーブル3を筐体1内に巻き取った時のフラットケーブル3の巻き数とが同じになるように構成され、移動体の移動に応じて筐体1内からフラットケーブル3を繰り出す際には筐体1内で渦巻き状に巻かれているフラットケーブル3の巻き径を小さくしながらフラットケーブル3を筐体1から繰り出し、移動体の移動に応じて筐体1内にフラットケーブル3を巻き取る際にはフラットケーブル3の自己復元力により筐体1内で渦巻き状に巻かれているフラットケーブル3の巻き径を拡大させることによりフラットケーブル3を筐体1内に引き込むように構成されて、フラットケーブル3を通して移動体に給電する移動体への給電装置であって、この給電装置及び該給電装置を用いて行う移動体への給電方法は、渦巻き状に巻かれたフラットケーブル3の最外層の外周に接して、フラットケーブル3の最外層の外周を渦巻の中心の方向に向かって押圧する複数の押圧部材13により、フラットケーブル3の最外層の外周を押圧しながら、フラットケーブル3の繰り出し及び巻き取りを行うことを特徴としている。
図3〜図6に示す移動体への給電装置はまた、渦巻き状に巻かれたフラットケーブル3の幅方向の少なくとも一方の側面に接して回転する回転体が設けられていることをも特徴としている。
本発明に係る移動体への給電装置において、給電装置からフラットケーブルを引き出した時の理論的長さを示すモデル図である。 本発明に係る移動体への給電装置において、給電装置へのフラットケーブルの巻き取り時の理論的長さを示すモデル図である。 本発明に係る移動体への給電装置の一実施形態を示した斜視図である。 図3に示した給電装置の縦断面図である。 図3に示した移動体への給電装置において、押圧部材を付勢する仕方の変形例を示した平面図である。 図3に示した移動体への給電装置で用いる押圧部材の変形例を示した平面図である。 従来の移動体への給電装置の横断平面図である。 従来の移動体への給電装置の縦断面図である。 従来の移動体への給電装置でフラットケーブルが巻き取られる過程を示す説明図である。 従来の移動体への給電装置でフラットケーブルが繰り出された状態を示す説明図である。 従来の移動体への給電装置でフラットケーブルが巻き取られた状態を示す説明図である。 従来の移動体への給電装置でフラットケーブルの巻き数を決める治具の斜視図である。 従来の移動体への給電装置で、渦巻き状のフラットケーブルの最外層のみが筐体内に広がってしまった状態を示す説明図である。
符号の説明
1 筐体
1a 入出筒部
1b 上板
2 巻き芯
3 フラットケーブル
4 入出口
5 仕切り板
6 引き出し窓
7 検討治具
8 作業板
9 ガイド溝
10 移動軸
11 ネジ部
12 巻き径接点
13 押圧部材
14 付勢部材
15 ガイド溝
16 移動軸
16a 軸突起
17 回転ローラ
18 回転体
19 回転軸
20 軸受
21 バネ付き支持軸

Claims (4)

  1. 筐体と、該筐体内に渦巻き状に巻かれた状態で配置されて一端側が該筐体に対して固定され、他端が前記筐体に設けられた入出口を通して外部に引き出されて移動体に搭載された電気機器に給電するために該電気機器に接続されるフラットケーブルとを備えて、前記筐体から前記フラットケーブルを繰り出した時の前記フラットケーブルの巻き数と前記フラットケーブルを前記筐体内に巻き取った時の前記フラットケーブルの巻き数とが同じになるように構成され、前記移動体の移動に応じて前記筐体内から前記フラットケーブルを繰り出す際には前記筐体内で渦巻き状に巻かれているフラットケーブルの巻き径を小さくしながら前記フラットケーブルを前記筐体から繰り出し、前記移動体の移動に応じて前記筐体内にフラットケーブルを巻き取る際には前記フラットケーブルの自己復元力により前記筐体内で渦巻き状に巻かれているフラットケーブルの巻き径を拡大させることにより前記フラットケーブルを前記筐体内に引き込むように構成された給電装置の前記フラットケーブルを通して前記移動体に給電する移動体への給電方法において、
    渦巻き状に巻かれた前記フラットケーブルの最外層の外周を複数の押圧部材により前記渦巻の中心の方向に向かって押圧しながら、前記フラットケーブルの繰り出し及び巻き取りを行うことを特徴とする移動体への給電方法。
  2. 筐体と、該筐体内に渦巻き状に巻かれた状態で配置されて一端側が該筐体に対して固定され、他端が前記筐体に設けられた入出口を通して外部に引き出されて移動体に搭載された電気機器に給電するために該電気機器に接続されるフラットケーブルとを備えて、前記筐体から前記フラットケーブルを繰り出した時の前記フラットケーブルの巻き数と前記フラットケーブルを前記筐体内に巻き取った時の前記フラットケーブルの巻き数とが同じになるように構成され、前記移動体の移動に応じて前記筐体内から前記フラットケーブルを繰り出す際には前記筐体内で渦巻き状に巻かれているフラットケーブルの巻き径を小さくしながら前記フラットケーブルを前記筐体から繰り出し、前記移動体の移動に応じて前記筐体内にフラットケーブルを巻き取る際には前記フラットケーブルの自己復元力により前記筐体内で渦巻き状に巻かれているフラットケーブルの巻き径を拡大させることにより前記フラットケーブルを前記筐体内に引き込むように構成されて前記フラットケーブルを通して前記移動体に給電する移動体への給電装置において、
    渦巻き状に巻かれた前記フラットケーブルの最外層の外周に接する複数の押圧部材と、前記各押圧部材を前記渦巻の中心の方向に向かって付勢する付勢部材とを備え、
    前記複数の押圧部材により前記フラットケーブルの最外層の外周が前記渦巻の中心の方向に向かって押圧されるように構成されたことを特徴とする移動体への給電装置。
  3. 前記渦巻き状に巻かれたフラットケーブルの幅方向の少なくとも一方の側面に接して回転する回転体が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の移動体への給電装置。
  4. 前記押圧部材として、前記フラットケーブルの最外層の外周に接して回転する回転ローラが用いられていることを特徴とする請求項2または3に記載の移動体への給電装置。
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