JP3084693U - ケーブルドラム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 ケーブルドラムではケーブルを引き出すと
き、ドラムが必要以上に回転して、余分なケーブルを引
き出すことがある。これを防ぐために片手でフランジの
回転をブレーキ作動させている。また巻き取りに際して
は、ケーブルがフランジから外れて軸に巻き付いたり、
或いは支持枠とフランジの間に挟まって巻き取りを困難
にすることがある。この考案はこれらの欠点をなくする
ようにしたものである。 【解決手段】ケーブルドラムを支持する支持枠柱２の上
部把持部３に規制装置を設け、この規制装置はドラム１
の両側フランジ４遠心側内面に弾性的に当接してドラム
１の過回転を防止するブレーキ片７を備えると共に、ブ
レーキ片７はケーブル巻き取り時、ケーブルをフランジ
の外側へ導かないよう案内片を兼ねた規制装置を設けて
構成したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

一般家庭は勿論のこと、ケーブルドラムを使用する各種業者間で広く利用され るものである。またケーブルドラムを製造販売し或いは改造修理するような業者 間でも利用できる。

【０００２】

【従来の技術】

ケーブルドラムは電気工事者や建築業者或いは一般家庭において、電源を延長 して利用しようとするときに使用されており、長いケーブルやコードをドラムや リールに巻いて、その巻き終わり端の差し込みプラグを既設電源に差し込み、ケ ーブルを巻き戻して延長し、ドラム側に設けたコンセントに電動工具を接続して 用いている。ところでケーブルを勢いよく引き戻したり、或いはドラムを勢いよ く移動させると、ドラムが惰性回転して余分なケーブルを巻き戻してしまうとき がある。

【０００３】 またこの巻き戻されたケーブル或いは使用後において引き出されたケーブルを 巻き納めるに当たっては、ケーブルが巻き取りドラムのフランジから外側に外れ て、ドラム支持軸に巻き付いたり、或いはドラム支持枠柱とフランジの間に強く 挟まれてドラムの回転を困難にしてしまうことがある。またドラムのフランジは 比較的薄い材料で構成されているため変形することがあり、巻き取りケーブルを フランジの外側へ外すことがある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案は、ケーブルドラムの回転を規制できるように構成して、ドラム の惰性回転を防止すると共に、ケーブルがドラムフランジの外側へ導かれないよ うにしたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 ケーブルドラムを支持する支持枠柱の上部側把持部に、規制装置を設け、該規 制装置はドラムの両側フランジの遠心側内面に弾性的に当切して、ドラムの過回 転を防止するブレーキ片を備えると共に、該ブレーキ片はケーブル巻き取り時ケ ーブルをフランジの外側へ導かないような案内片を兼ねた規制装置を設けて構成 したことを特徴とするものである。

【０００６】

【実施例】

以下図面に基づいて本考案を詳細に説明するが、図は本考案の具体的な実施の 一例を示したもので、本考案は図示例に限定されず以下説明する趣旨に沿って一 部の構成を変更したり、或いは一部の設計を変更しても同様に実施することがで きるものである。

【０００７】 図１（一部破断正面図）、図２（図１の左側側面図）、図３（図１及び図２に 示したブレーキ片の見取図）は本考案に係るケーブルドラムの一例を示し、図４ （一部破断平面図）は本考案の他の実施例を示している。これらの図において、 １は本考案を利用したケーブルドラムを示し、このケーブルドラムは２本の支持 枠柱２を折り曲げて底側２ｂと把持側２ａをそれぞれ形成し、把持側２ａは揃え て支持部となし、これに合成樹脂等からなる把持部材３を嵌挿して把持部を形成 している。

【０００８】 ケーブルドラムは胴部材の両側に、それぞれフランジ４，４ａを取り付け、こ の胴部は支持枠柱２，２ａの立ち上がり部分に、板材を固設しこの板材に固設し たドラム支持軸５に回転自在に挿通されている。４ｂはこの支持軸に挿入したド ラムの脱出を防ぐための袋ナットである。他方このドラムにはケーブル６が巻き 取られており、その巻き終わり端には差し込みプラグ６ａが設けられている。そ して、このケーブル６の巻き初め端は胴部に係留されると共に、一方側フランジ ４の側面に露呈配置される複数のコンセントに通電接続されている。

【０００９】 他方本考案を構成する規制装置は図示したように、前記把持部材３に取り付け て構成することが好ましいが、支持枠柱２の一部にブラケットを介して取り付け るように構成してもよい、またこの取り付け部としては図１においてフランジ４ の左側即ちケーブルの引き出し側であってもよい。そして把持部３に取り付ける 規制装置は、図３に示すようにブレーキ片７を、把持部３に取り付けボルトナッ ト８，８によって取り付けたものを示しており、このブレーキ片７は適当な弾性 合成樹脂が好ましく、図３に示すようにその両端側に折り曲げ部７ａ，７ａを形 成すると共に、この折り曲げ部の先端外側はそれぞれフランジ４の外周内面に軽 く接触するように取り付ける。この接触圧（摩擦度）がブレーキ作動としてドラ ムの過回転を防止するものである。

【００１０】 またこの接触圧を調整するには、前記ブレーキ片７の材質や成形厚さ或いは折 り曲げ角度等によって選択できる。また必要によってはブレーキ片７の取り付け 面部を波形に形成し、前記取り付けボルトナット８，８の締め付け圧によってブ レーキ片の折り曲げ部７ａ，７ａの折り曲げ角度を変更して、接触圧を調整する ように構成してもよい。またブレーキ片としては一体で構成したものを示したが 別々に構成して、それぞれ個別に接触圧を調整して取り付けるように構成しても よい。

【００１１】 前項で示したブレーキ片７は専ら、その形状や取り付け角度によって当接圧を 調整するものを説明したが、フランジ４は変形し易く変形によって当接圧が変化 することがある。そのためブレーキ片としてはフランジ内面と常に一定圧で当接 するようなものであることが望まれることもある。図４はこれらを満足させる一 例を示している。即ちこの規制装置１０は、前記把持部３にスライドケーシング １１を取り付けるようにし、このケーシング１１の両側にＬ型に形成したブレー キ片１２，１２を摺動自在に挿接し、折り曲げばね１５で両側のブレーキ片を突 出付勢するものである。１４はケーシングの片面側に設けた案内孔、１３はブレ ーキ片１２，１２に案内孔１４を通して螺装するねじ柱で、ブレーキ片１２の摺 動範囲を規制している。なお８，８は前記した取り付けボルトでケーシング１１ を把持部３に取り付けている。そしてブレーキ片１２，１２にはボルト８，８の 遊挿孔を形成している。このように構成すればブレーキ片は一定圧でフランジ４ ，４ａに当接し、フランジが変形していてもほぼ一定圧でドラムの回転を規制す ることができる。またこの規制摩擦は折り曲げばね１５の変更によって自由に選 択できる。

【００１２】 他方このようなブレーキ片はドラムフランジの外周内側に位置するため、ケー ブル６はフランジの外側へ導かれることが全く無くなり、巻き取り時にケーブル を緊張させるような手間を省くことができる。

【００１３】

【考案の効果】

本考案ケーブルドラムはこのように構成したから、常にフランジの回転が規制 され、余分なケーブルを引き出すことがなくなる。またこのブレーキ片はフラン ジの外周面部に設けるので巻き取りケーブルをフランジ外に導くことが無くなり 、巻き取り作業を効率よく行うことができる。また不使用時もドラムの空転がな いので格納、運搬に極めて便利である。

【図面の簡単な説明】

【図 １】 本考案を利用したケーブルドラムの一例を
示す一部破断正面図

【図 ２】 図１の左側一部破断側面図。

【図 ３】 図１、２に示しブレーキ片の見取図。

【図 ４】 規制装置の他の構成例を示す一部破断平面
図。

【符号の説明】

１ 本考案を利用したケーブルドラム ２ 支持枠柱 ３ 把時部 ４ フランジ ５ ドラム支持軸 ６ ケーブル ７ ブレーキ片 ８ 取り付けボルト ９ 巻き取りハンドル １０ 規制装置 １１ スライドケーシング １２ ブレーキ片 １３ ねじ柱 １４ 案内孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケーブルドラムを支持する支持枠柱の上
   部側把時部に規制装置を設け、該規制装置はドラムの両
   側フランジの遠心内側に弾性的に当接して、ドラムの過
   回転を防止するブレーキ片を備えると共に、該ブレーキ
   片はケーブル巻き取り時、ケーブルをフランジの外側へ
   導かないよう案内片を兼ねた規制装置を設けて構成した
   ことを特徴とするケーブルドラム。