JP2018073784A - 電線供給装置、及び、電線束製造システム - Google Patents

電線供給装置、及び、電線束製造システム Download PDF

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【課題】電線の絡み及び捻れ等(キンク)を防ぐことができる電線供給装置を提供すること。【解決手段】電線供給装置1は、電線10を所定の供給先80に向けて供給する。電線供給装置1は、電線10が巻き付けられた筒状のリール20と、リール20を回転不能に収容するケース30と、リール20とケース30との間に配置された弾性部材40と、を備える。リール20は、電線10が巻き付けられた小径部21と、弾性部材40に押圧接触した大径部22と、を有する。弾性部材40は、大径部22の外周面22aとケース30の内壁面35との間の隙間を埋めるように配置される。電線10は、大径部22の外周面22aと弾性部材40との間を弾性部材40に押圧接触しながら通過した後、ケース30に設けられた開口部34を経て、供給先80に向けて供給される。【選択図】図3

Description

本発明は、電線を所定の供給先に向けて供給する電線供給装置、及び、電線供給装置から供給された電線を用いて電線束を製造する電線束製造システム、に関する。
従来から、電線が巻き付けられたリール等から電線を引き出して所定の供給先に供給する電線供給装置が知られている(例えば、特許文献1〜3を参照。)。
例えば、従来の電線供給装置の一つ(以下「従来装置」という。)は、電線が巻き付けられたリールと、そのリールの周辺を電線の半巻回向き(電線が解ける向き)に回転移動する引出具(フライヤ)と、引出具(フライヤ)の回転軸の位置に設けた電線導出管と、を備えている。従来装置は、引出具(フライヤ)を回転させてリールから電線を引き出す際、電線の引き出しの度合い(供給先への電線の供給量)に応じて引出具(フライヤ)の回転を制御することにより、電線の過剰供給に起因する電線の絡み及び捩れ(いわゆるキンク)等を防ぐようになっている(特に、特許文献1を参照)。
特開平7−176224号公報 特開平9−77373号公報 特開平9−9443号公報
上述した従来装置は、電線の引き出しの度合いを考慮して引出具(フライヤ)の回転を制御する制御機構を備えている。この制御機構は、電線の絡み及び捻れ(キンク)等を抑制できるものの、その構造に起因して製造コスト及び保守コスト等が大きいと考えられる。特に、供給先に対して複数種類の電線を供給する場合、複数の従来装置を並列して設ける必要があり、上述したコストが更に大きくなると考えられる。電線供給装置(及び、供給先も含めたシステム)の製造コスト等を低減する観点からは、従来装置よりも簡易な構造により、従来装置と同様の効果を発揮できる装置が望まれる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡易な構造によって電線の絡み及び捻れ等を抑制できる電線供給装置、及び、その電線供給装置から供給された電線を用いて電線束を製造する電線束製造システム、を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る電線供給装置は、下記(1)及び(2)を特徴としている。
(1)
電線を所定の供給先に向けて供給する電線供給装置であって、
前記電線が巻き付けられた筒状のリールと、前記リールを回転不能に収容するケースと、前記リールと前記ケースとの間に配置された弾性部材と、を備え、
前記リールは、
前記電線が巻き付けられた小径部と、前記弾性部材に押圧接触した大径部と、を有し、
前記弾性部材は、
前記大径部の外周面と前記ケースの内壁面との間の隙間を埋めるように配置され、
前記電線は、
前記大径部の前記外周面と前記弾性部材との間を前記弾性部材に押圧接触しながら通過した後、前記ケースに設けられた開口部を経て、前記供給先に向けて供給される、
電線供給装置であること。
(2)
上記(1)に記載の電線供給装置であって、
前記ケースと前記供給先との間の電線経路上に配置される張力調整機構、を更に備え、
前記張力調整機構は、
前記電線を案内する案内具と、前記案内具を前記電線の供給方向及び前記供給方向とは逆の反供給方向に往復移動可能に支持する支持具と、前記案内具を前記反供給方向に向けて付勢する付勢具と、を有する、
電線供給装置であること。
上記(1)の構成の電線供給装置によれば、電線が供給先に向けて供給されるとき(例えば、供給先の装置によって電線が引き出されるとき)、電線は、リールから解けながら(リールへの巻き付け方向とは逆方向にリールの周りを旋回しながら)供給先に向けて移動する。このとき、電線は、リールの大径部の外周面と弾性部材との間を、弾性部材に押し付けられながら、通過する。よって、電線は、弾性部材によるそのような押し付けがない場合に比べ、過剰に引き出されることなく徐々に引き出されることになる。その結果、電線の過剰供給に起因する電線の絡み及び捻れ等(キンク)が抑制される。
したがって、本構成の電線供給装置は、従来装置に比べて簡易な構造により、電線の絡み及び捻れ等を抑制できる。
上記(2)の構成の電線供給装置によれば、電線がケースから供給方向に供給されるとき(例えば、供給先の装置によって電線が引き出されるとき)、電線に生じる張力によって張力調整機構の案内具が供給方向に移動する。そして、電線の供給量が少なくなる等の理由によって張力調整機構と供給先との間において電線が弛んだ場合、付勢具によって案内具が反供給方向に移動し、電線の弛みが解消される。
これにより、張力調整機構と供給先との間における電線の絡み及び捻れ等がより確実に抑制される。更に、張力調整機構と供給先との間での電線の弛みが抑制されるため、複数の電線供給装置を並列して設けられる場合であっても、各々の電線供給装置から延びる電線同士が接触して絡むこと等が抑制される。なお、このような電線の弛みの解消は、例えば、供給先の装置が電線の引き出しを間欠的に行う場合等に特に効果的である。
ところで、「案内具を反供給方向に向けて付勢する付勢具」は、案内具に直接的に付勢力を及ぼすことによって案内具を付勢してもよく、案内具を支持する支持具に付勢力を及ぼすことによって間接的に案内具を付勢してもよい。
更に、前述した目的を達成するために、本発明に係る電線束製造システムは、下記(3)を特徴としている。
(3)
上記(1)又は上記(2)に記載の複数の電線供給装置と、前記複数の前記電線供給装置から供給された複数の電線を用いて電線束を製造する供給先装置と、を備えた、
電線束製造システムであること。
上記(3)の構成の電線束製造システムによれば、上述したように、複数の電線供給装置から延びる電線の絡み及び捻れ等を抑制できる。したがって、従来装置に比べて簡易な構造によって電線の絡み及び捻れ等を抑制しながら、複数の電線を用いた電線束を製造できる。
本発明によれば、簡易な構造によって電線の絡み及び捻れ等を抑制できる電線供給装置、及び、その電線供給装置から供給された電線を用いて電線束を製造する電線束製造システム、を提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の実施形態に係る電線供給装置の分解斜視図である。 図2は、図1に示す電線供給装置を複数備えた本発明の実施形態に係る電線束製造システムの一部を示す斜視図である。 図3は、図2に示す電線供給装置の主要断面図である。 図4は、電線がリールの大径部の外周面と弾性部材との間で弾性部材に押し付けられている状態を説明するための図3の部分拡大図である。 図5は、張力調整機構の作動を説明するための図であり、図5(a)は、供給先装置による電線の牽引により生じる電線の張力により、滑車アームが付勢具の付勢力に対抗しながら供給方向に回動する様子を示し、図5(b)は、供給先装置の牽引が一時中断されたことにより電線の弛みが発生する様子を示し、図5(c)は、付勢具の付勢力によって滑車アームが反供給方向に回動して電線の弛みが解消される様子を示す。
<実施形態>
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る電線供給装置、及び、電線束製造システムについて説明する。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る電線供給装置(以下「電線供給装置1」という。)は、電線10が巻き付けられたボビン状のリール20と、リール20を回転不能に収容するカップ状のケース30と、リール20とケース30との間に配置される円筒状の弾性部材40と、を備える。ケース30の上壁33には、ケース30の軸心と同軸的に形成された円形の開口部34(貫通孔)が設けられている。電線10は、開口部34からケース30の外部へ導出され、後述する供給先装置80に向けて供給される。電線供給装置1の詳細な構造については後述される。
図2に示すように、本発明の実施形態に係る電線束製造システム(以下「電線束製造システム2」という。)は、複数の電線供給装置1と、複数の電線供給装置1を配置する棚70と、供給先装置80と、を備える。棚70は、所定の水平面上に載置されている。供給先装置80は、複数の電線10を用いて電線束を製造する装置であり、その構成は特に限定されない。供給先装置80として、例えば、電線10への端子の取り付け(圧着)、必要な長さの電線10の切り出し、及び、電線10に取り付けられた端子のコネクタの所定の端子収容室への差し込み等を自動的に行う公知の装置(自動機)等が挙げられる。
金属製の棚70は、長尺矩形状の底板71と、底板71の端部から鉛直方向に立ち上がる長尺矩形状の側壁72と、側壁72の上端縁から底板71と対向するように延びる長尺矩形状の天板73と、から構成される、横断面がU字状の棚である。
複数の電線供給装置1は、底板71上にて、底板71の長手方向に沿って所定の間隔を空けて一列に並んで配置されている。天板73には、複数の電線供給装置1の開口部34にそれぞれ対応するように、複数の供給孔74(貫通孔)が形成されている。複数の電線供給装置1の開口部34から導出された複数の電線10は、それぞれの供給孔74を経て、供給先装置80に供給される。なお、実際には、供給口74の周辺に張力調整機構50(図3を参照)が設けられているが、説明の便宜上、図2ではこの張力調整機構50の図示が省略されている。
以下、電線束製造システム2のうちの1つの電線供給装置1について、図3〜図5を参照しながら詳述する。なお、他の電線供給装置1も同様の構成を有している。
図3に示すように、樹脂製のリール20は、鉛直方向に延びる小径部21と、小径部21の上端部および下端部に同軸的にそれぞれ設けられた大径部22,23と、を有するボビン状(段付き円柱状)の形状を有する。大径部22,23の外径は同一である。小径部21には電線10が巻き付けられている。リール20は、底板71に対して軸心周りに回転不能に固定されている。
樹脂製のケース30は、鉛直方向に延びる円筒状部31と、円筒状部31の下端部に同軸的に設けられたドーナツ状のフランジ部32と、円筒状部31の上端部にて円筒状部31に繋がっている上壁33と、を含むカップ状の形状を有する。上述したように、上壁33には開口部34が形成されている。円筒状部31の内壁面35の内径は、リール20の大径部22,23の外径よりも大きい。ケース30は、リール20を覆うように、リール20と同軸的にリール20の周囲に配置され、底板71に固定されている。
弾性部材40は、弾性を有する樹脂発泡体およびゴム等(クッションシート)の公知の弾性材料で構成され、円筒状の形状を有する。弾性部材40は、長尺の板状のシート材を巻回することによって円筒状の形状を有してもよい。弾性部材40は、円筒状部31の内壁面35とリール20の大径部22,23の外周面22a,23aとの間の隙間を埋めるように、且つ、下端面が底板71と接触するように配置される。弾性部材40の外壁面42と、ケース30の内壁面35との間には環状の両面テープ43が設けられている。両面テープ43によって、ケース30と弾性部材40とが固定されている。
弾性部材40の厚さは、前記隙間の径方向寸法より若干大きい。よって、図4に示すように、弾性部材40の内壁面41におけるリール20の大径部22,23との接触部分は、径方向外側に弾性変形している。換言すると、リール20の大径部22,23は、弾性部材40の内壁面41に押圧接触している。
図3及び図4に示すように、リール20の小径部21に巻き付けられた電線10は、大径部22の外周面22aの外側、及び、ケース30の開口部34を経て、ケース30の外部(供給先装置80)へ導出される。特に図4に示すように、電線10は、外周面22aと弾性部材40の内壁面41との間にて弾性部材40に押し付けられながら、大径部22の外周面22aの外側を通過する。
図3に示すように、棚70の天板73の上面における供給孔74の近傍部分には、電線供給装置1の一部である張力調整機構50が設けられている。即ち、張力調整機構50は、ケース30と供給先装置80との間の電線経路上に配置されている。以下、張力調整機構50に関わる構成部材について説明する。
天板73の上面における、供給孔74に対して供給先装置80から遠い側の供給孔74の近傍部分には、上方へ延びるステー51が固定されている。ステー51の支持部52には、棒状の滑車アーム53の基端部54が支持部52を中心に回動可能に支持されている。以下、説明の便宜上、図3に示すA方向およびB方向を、それぞれ、「供給方向A」及び「反供給方向B」と称呼する。
滑車アーム53の先端部55には、滑車56が回転可能に支持されている。よって、電線10が供給先装置80によって引き出されて滑車56に供給方向Aの外力が及んだ場合、滑車アーム53が供給方向Aに回動し、滑車56が供給方向Aに移動するようになっている。
滑車アーム53は、滑車アーム53の一部とステー51とに連結されたコイルスプリング等からなる付勢具57によって、反供給方向Bに常に付勢されている。なお、滑車アーム53は、ステー51に設けられたストッパ58によって、ストッパ58に当接する回動位置より反供給方向B側へは回動不能となっている。
一方、天板73の上面における、供給孔74に対して供給先装置80に近い側の供給孔74の近傍部分には、上方へ延びるステー61が固定されている。ステー61には、滑車62,63が、上下方向に沿って所定の間隔を空けて並ぶように、回転可能にそれぞれ支持されている。
図3に示すように、滑車56は、供給孔74を経て導出されてきた電線10を、滑車56の上端部を含む外周部の一部(図3にて、時計の文字盤上における約8時から約2時までに相当する範囲)に亘って第1の回転方向(図3における右回転方向)に掛け渡すと共に、滑車62へ向けて案内している。
滑車62は、滑車56から導出されてきた電線10を、滑車62の下端部を含む外周部の一部(図3にて、時計の文字盤上における約8時から約2時までに相当する範囲)に亘って第2の回転方向(図3における左回転方向)に掛け渡すと共に、滑車63へ向けて案内している。
滑車63は、滑車62から導出されてきた電線10を、上端部を含む外周部の一部(図3にて、時計の文字盤上における約8時から約2時までに対応する範囲)に亘って第1の回転方向(図3における右回転方向)に掛け渡すと共に、供給先装置80へ向けて案内している。このように、滑車62,63により、電線経路が略S字状となる部分が形成されている。
次いで、上述した電線供給装置1の作動について、図3〜図5を参照しながら説明する。例えば、供給先装置80が電線10を引き出す場合、リール20自体は回転しないため、電線10は、リール20から解けながら(小径部21への巻き付け方向とは逆方向に、大径部22の外周面22aの外側を旋回しながら)供給先装置80へ向けて移動する。
具体的には、電線10は、リール20の大径部22の外周面22aと弾性部材40の内壁面41との間を、大径部22の周方向に回る(旋回する)ように移動しながら、開口部34、供給孔74、滑車56、滑車62及び滑車63を経て、供給先装置80に向けて移動する。
このとき、電線10は、リール20の大径部22の外周面22aと弾性部材40の内壁面41との間において弾性部材40に押し付けられているため、過剰に引き出されることなく、徐々に引き出されることになる。これにより、弾性部材40が無い場合(過剰な引出しが生じる場合)に比べ、電線10の絡み及び捩れ等(キンク)を抑制できる。特に、電線供給装置1は、そのような絡み及び捩れ等が発生し易い細い電線10に対して有効である。
加えて、供給先装置80が電線10を引き出すと、図5(a)に示すように、滑車56(換言すると、滑車アーム53)は、その引き出しに伴って生じる供給方向Aの張力を電線10から受け、付勢具57の付勢力に対抗して供給方向Aへ移動(回動)する。
その後、供給先装置80が電線10の引き出しを一時中断すると、電線10の張力が弱まるため、図5(b)のように、滑車63と供給先装置80との間の電線10に弛みが生じる場合がある。しかし、仮にこのように電線10に弛みが生じても、図5(c)に示すように、付勢具57の付勢力によって滑車アーム53(滑車56)が反供給方向Bに回動(移動)することにより、滑車63と供給先装置80との間の電線10の弛みが解消される。換言すると、張力調整機構50は、電線10に対して反供給方向Bの張力(バックテンション)を常に及ぼしている。なお、実際には、電線10の張力の減少(弛みの発生)に伴って滑車アーム53の回動による張力の増大(弛みの解消)が生じるため、図5(b)に示すような電線10が弛んだ状態は、実質的には生じない。このような作動原理に起因し、電線供給装置1は、供給先装置80が間欠的に電線10を引き出す場合に対して特に有効である。
これにより、電線10に弛みが生じている場合に比べ、隣接する電線供給装置1(図2も参照)から導出される電線10同士が接触して絡むこと等が抑制される。更に、供給先装置80が電線10の引き出しを一時中断したときには、電線10がリール20から過剰に引出され易いところ、上述のように、電線10におけるリール20の大径部22の外側に位置する部分が弾性部材40に押し付けられているため、電線10が過剰に引出されることがない。その結果、電線10の絡み及び捩れ等(キンク)が確実に抑制される。
以上に説明したように、本発明の実施形態に係る電線供給装置1、及び、電線束製造システム2によれば、電線10が供給先装置80に向けて供給されるとき(具体的には、供給先装置80によって牽引されるとき)、電線10は、リール20から解けながら(リール20への巻き付け方向とは逆方向にリール20の周りを旋回しながら)供給先装置80に向けて移動する。具体的には、電線10は、リール20の大径部22の外周面22aと弾性部材40との間を、大径部22の周方向に回る(旋回する)ように移動しながら、供給先装置80に向けて移動する。
このとき、電線10は、リール20の大径部22の外周面22aと弾性部材40との間において弾性部材40に押し付けられているため(図4を参照)、過剰に引き出されることなく、徐々に引き出されることになる。これにより、弾性部材40が無い場合(過剰な引出しが生じる場合)に比べ、電線10の絡み及び捩れ等(キンク)を抑制できる。
更に、電線10がケース30から供給方向に供給されるとき(具体的には、供給先装置80が牽引するとき)、電線10に生じる張力によって張力調整機構50の滑車56が供給方向Aに移動する(図5(a)を参照)。そして、電線10の供給量が少なくなる(具体的には、供給先装置80の牽引が一時中断する)等の理由によって電線10が弛んだ場合(図5(b)を参照)、付勢具57によって滑車56が反供給方向Bに移動し、電線10の弛みが解消される(図5(c)を参照)。その結果、電線10に弛みが生じている場合に比べ、隣接する電線供給装置1から導出される電線10同士が接触して絡むことが抑制される。
更に、張力調整機構50における滑車62,63により、電線経路が略S字状となる部分が形成されている。よって、滑車63から供給先装置80への電線10の引き出し抵抗が大きくなる。これによっても、滑車63と供給先装置80との間の電線10の弛みが発生し難くなる。
更に、張力調整機構50には、ストッパ58が設けられている。これにより、滑車アーム53(滑車56)が付勢具57の付勢力によって反供給方向Bに過度に回動(移動)することがない。その結果、電線10に過度の張力が発生することを防止できる。
<他の態様>
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用できる。例えば、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
例えば、上記実施形態では、張力調整機構50において、滑車56に加えて、滑車62,63が設けられているが、滑車62,63は設けられていなくてもよい。更に、電線供給装置1に張力調整機構50全体が設けられていなくてもよい。
ここで、上述した本発明に係る電線供給装置、及び、電線束製造システムの実施形態の特徴をそれぞれ以下(1)〜(3)に簡潔に纏めて列記する。
(1)
電線(10)を所定の供給先(80)に向けて供給する電線供給装置(1)であって、
前記電線が巻き付けられた筒状のリール(20)と、前記リールを回転不能に収容するケース(30)と、前記リールと前記ケースとの間に配置された弾性部材(40)と、を備え、
前記リール(20)は、
前記電線が巻き付けられた小径部(21)と、前記弾性部材に押圧接触した大径部(22)と、を有し、
前記弾性部材(40)は、
前記大径部(22)の外周面(22a)と前記ケースの内壁面(35)との間の隙間を埋めるように配置され、
前記電線(10)は、
前記大径部の前記外周面(22a)と前記弾性部材(40)との間を前記弾性部材に押圧接触しながら通過した後、前記ケースに設けられた開口部(34)を経て、前記供給先(80)に向けて供給される、
電線供給装置。
(2)
上記(1)に記載の電線供給装置であって、
前記ケース(30)と前記供給先(80)との間の電線経路上に配置される張力調整機構(50)、を更に備え、
前記張力調整機構(50)は、
前記電線を案内する案内具(56)と、前記案内具を前記電線の供給方向(A)及び前記供給方向とは逆の反供給方向(B)に往復移動可能に支持する支持具(53)と、前記案内具を前記反供給方向(B)に向けて付勢する付勢具(57)と、を有する、
電線供給装置。
(3)
上記(1)又は上記(2)に記載の複数の電線供給装置(1)と、前記複数の前記電線供給装置から供給された複数の電線(10)を用いて電線束を製造する供給先装置(80)と、を備えた、
電線束製造システム(2)。
1 電線供給装置
2 電線束製造システム
10 電線
20 リール
21 小径部
22 大径部
22a 外周面
30 ケース
34 開口部
35 内壁面
40 弾性部材
50 張力調整機構
53 支持具
56 滑車(案内具)
57 付勢具

Claims (3)

  1. 電線を所定の供給先に向けて供給する電線供給装置であって、
    前記電線が巻き付けられた筒状のリールと、前記リールを回転不能に収容するケースと、前記リールと前記ケースとの間に配置された弾性部材と、を備え、
    前記リールは、
    前記電線が巻き付けられた小径部と、前記弾性部材に押圧接触した大径部と、を有し、
    前記弾性部材は、
    前記大径部の外周面と前記ケースの内壁面との間の隙間を埋めるように配置され、
    前記電線は、
    前記大径部の前記外周面と前記弾性部材との間を前記弾性部材に押圧接触しながら通過した後、前記ケースに設けられた開口部を経て、前記供給先に向けて供給される、
    電線供給装置。
  2. 請求項1に記載の電線供給装置であって、
    前記ケースと前記供給先との間の電線経路上に配置される張力調整機構、を更に備え、
    前記張力調整機構は、
    前記電線を案内する案内具と、前記案内具を前記電線の供給方向及び前記供給方向とは逆の反供給方向に往復移動可能に支持する支持具と、前記案内具を前記反供給方向に向けて付勢する付勢具と、を有する、
    電線供給装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の複数の電線供給装置と、前記複数の前記電線供給装置から供給された複数の電線を用いて電線束を製造する供給先装置と、を備えた、
    電線束製造システム。
JP2016216416A 2016-11-04 2016-11-04 電線供給装置、及び、電線束製造システム Active JP6842276B2 (ja)

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