JP5633290B2 - バリア機構、並びにカメラ及び携帯情報端末 - Google Patents

バリア機構、並びにカメラ及び携帯情報端末 Download PDF

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Description

本発明は、カメラ等の光学機器における光学系の対物面を開閉保護し、該光学系を塵埃または手指による汚損から保護するバリア機構に係り、特に、例えばモータ駆動による移動鏡胴を備えたカメラ及び携帯情報端末等に好適なバリア機構、並びに該バリア機構を備えたカメラ及び携帯情報端末に関するものである。
モータ駆動による移動鏡胴を備えたカメラ等のような光学機器における光学系の対物面を開閉保護し、該光学系を塵埃または手指による汚損等から保護するバリア機構(光学系バリア装置)として、従来から様々なタイプの装置が提案されている。例えば、特許文献1では、大きな開口を確保しながら、寸法の増大や構成の複雑化を抑制しつつ、光学系および鏡胴を適切に且つ確実に保護し、構成も簡単で動作上の問題が生じ難く、鏡胴の小型化をも可能とする目的で、少なくとも3枚以上のバリア羽根からなるバリア羽根群を有し、特にそのバリア羽根が金属性バリア羽根、樹脂性バリア羽根、金属性バリア羽根の順で配列されたことを特徴とする構成が開示されている。
この種の光学系バリア装置においては、複数枚のバリア羽根からなるバリア羽根群を開閉駆動する機構において、バリア羽根群を閉状態となるよう付勢するためにトーションスプリングなどの第1の弾性部材を備えることが一般的である。また、第1の弾性部材よりも強い弾性力で作用して前記バリア羽根群を開状態に駆動するための第2の弾性部材と、外力で駆動されることにより第2の弾性部材の弾性力の前記バリア羽根群への作用を中断させるクラッチ機構を備えることが一般的である。
このとき、第1の弾性部材の弾性力として例えばはねじりコイルバネ(以下、閉じバネ)を用い、前記羽根群の回転中心と同軸に設置することで、弾性部材の付勢力の作用方向を常に羽根の回転方向と略同方向にすることができ、効率よく回転トルクを与えることができる。
一方で、バリア羽根群を設置する際には、バリア羽根群の姿勢を規制しながら開閉動作を滑らかに行わせるため、一定の間隔を隔てて設置されたバリアカバー(以下、カバーともいう)とバリア基板(以下、基板ともいう)との平行な2平面間で羽根室を構成し、羽根室中におけるバリア羽根の光軸方向位置を管理する必要がある。よって、バリア羽根と閉バネとを同軸に設置する場合、
(1)羽根群と閉じバネを共にカバー・基板間に設置する
(2)羽根群をカバー・基板間に、閉じバネを基板のより像面側に設置する
(3)羽根群をカバー・基板間に、閉じバネをカバーのより物体側に設置する
という3通りの配置が考えられる。
このうち、(3)の場合、閉じバネが外観面に露出することは品位の面で許容されず、閉じバネと閉じバネの固定部分とを覆う部材を設けるとバリア機構全体の厚みの増加をもたらし好ましくない。
(2)の場合、羽根群と閉じバネが光軸方向に少なくともバリア基板の厚み分隔てて設置されるが、バリア基板は羽根群の回転軸、駆動部材の保持部分、羽根の摺動をガイドするためのレールなどを一体的に形成するため樹脂モールド品とすることが一般的なので、強度確保の為には一定の厚さが必要である。このため、閉じバネと羽根群が当接して駆動力を伝えるためには、バリア羽根または閉じバネが光軸方向に長い腕を伸ばす必要がある。バリア羽根から腕を伸ばすと、駆動力を受けた際にバリア羽根を回転軸に対して傾けるモーメントが大きくなり、作動安定性の面で好ましくない。一方、閉じバネから腕を伸ばすと、バネを捻るモーメントが大きくなってバネの変形を引き起こし、やはり作動安定性の面で好ましくない。また、いずれの場合も当接を保ったまま腕が回転する為、腕を通すためにバリア基板上に広範囲の切欠きを設ける必要があり、鏡胴内部へゴミが進入しやすくなり防塵性の面で好ましくない。
(1)の場合、閉バネやバリア羽根群を保持する羽根回転軸を段付きのボスとし、例えば1段目で閉バネの軸に直角方向の変位を規制し、1段目よりも径の小さな2段目でバリア羽根の軸に直角方向の変位を規制し、かつバリア羽根群の光軸方向位置を、1段目の端面とバリアカバーの対向面との間に制限する。ただし、閉じバネとバリア羽根群が段付きの回転軸上に隣り合って設置されたレイアウトとなっている。
このとき、1段目の端面とバリアカバーの対向面とによって形成された羽根室高さは、バリア羽根が滑らかに摺動するため、羽根群の厚みの合計に一定のクリアランスを加えた値とする必要がある。そのため、閉じバネに負荷がかかり軸に押付けられた際、バリア羽根と1段目の端面との間に閉じバネが挟み込まれ、バリア羽根がカバー側にガタ寄せされる状態となり、安定して作動せず、撮影レンズの保護が困難になる。
本発明は、以上の従来技術における課題に鑑みてなされたものであり、バリア羽根が安定して作動し防塵性に優れたバリア機構、並びに該バリア機構を用いたカメラ及び携帯情報端末を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために提供する本発明は、以下の通りである。なお、カッコ内に本発明を実施するための形態において対応する部位及び符号等を示す。
〔1〕 1つの支軸(支軸S11)に回転可能に保持された2枚以上のバリア羽根(バリア羽根A1,B1,C1)からなり、該バリア羽根のうち少なくとも1つのバリア羽根(バリア羽根A1)は回転駆動され、残りのバリア羽根(バリア羽根B1,C1)は前記バリア羽根の回転駆動に従動して回転するバリア羽根群(バリア羽根群G1)を有し、光学レンズの前面に配置されて、該光学レンズの有効光路内に前記バリア羽根群それぞれのバリア羽根を回転進入させて前記有効光路を遮蔽し前記光学レンズを保護するバリア閉状態となり、前記光学レンズの有効光路外に前記バリア羽根群それぞれのバリア羽根を回転退避させて前記有効光路を開放するバリア開状態となるバリア機構であって、前記支軸に前記バリア羽根群の回転中心と略同軸となるように設けられ、前記バリア羽根の回転駆動のトルクを生じる弾性部材(弾性部材E11)と、前記光学レンズの有効光路を開放する窓となる開口部を有する2つの板状部材(バリアカバーF1,バリア基板F2)からなり、該2つの板状部材の間に前記バリア羽根群と弾性部材が収納されるフレーム部材と、を備え、前記支軸は、前記バリア羽根群と前記弾性部材とを光軸方向に区分するフランジ部(フランジ部S11f)を有することを特徴とするバリア機構(バリア機構1,図12)。
〔2〕 前記支軸(支軸S11)は、前記2つの板状部材の一方の板状部材(バリア基板F2)に立設され、外周側に前記弾性部材(弾性部材E11)を保持する円筒状の穴あきボス部(穴あきボス部S11a)と、該穴あきボス部の穴に差し込まれ、前記バリア羽根群(バリア羽根群G1)を保持する軸部材(軸部材S11b)と、からなり、前記フランジ部(フランジ部S11f)は前記軸部材に設けられることを特徴とする前記〔1〕に記載のバリア機構(図12)。
〔3〕 前記フランジ部の厚みは、前記2つの板状部材よりも薄肉であることを特徴とする前記〔2〕に記載のバリア機構。
〔4〕 前記軸部材の軸方向の前記穴あきボス部の穴に差し込まれた方と反対方向の端部が前記2つの板状部材のうち他方の板状部材に突き当たっていることを特徴とする前記〔2〕に記載のバリア機構(図15)。
〔5〕 前記軸部材の軸方向の前記穴あきボス部の穴に差し込まれた方と反対方向の端部は、段付き部(段付き部S11c)を有し、該段付き部が前記他方の板状部材に設けられた凹部(凹部F1a)に嵌め込まれてなることを特徴とする前記〔4〕に記載のバリア機構(図15)。
〔6〕 前記フランジ部と前記バリア羽根群との間に、前記支軸に回転自在に保持された摺動リング(摺動リングR11)を備えることを特徴とする前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載にバリア機構(図14)。
〔7〕 前記摺動リングは、潤滑性を有することを特徴とする前記〔6〕に記載のバリア機構。
〔8〕 撮影光学レンズを有する撮像装置と、前記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のバリア機構(バリア機構1)とを備えることを特徴とするカメラ(図16)。
〔9〕 撮影光学レンズを有する撮像装置と、前記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のバリア機構(バリア機構1)とを備えることを特徴とする携帯情報端末(図17)。
本発明のバリア機構によれば、バリア羽根群と弾性部材を保持する支軸に、該バリア羽根群と弾性部材とを光軸方向に区分するフランジ部を設けるので、フランジ部と板状部材との間に所定高さの羽根室が確保されるとともに、弾性部材がバリア羽根群を軸方向にガタ寄せすることが無くなり、その結果、適切なクリアランスを与えられたバリア羽根が滑らかに回転するようになり、優れた作動安定性及び防塵性を得ることができる。
本発明のカメラ及び携帯情報端末によれば、本発明のバリア機構を搭載するので、撮像光学レンズの防塵性を向上させることができる。
本発明の前提となるバリア機構の基本的構成(バリア閉状態)を示す斜視図である。 本発明の前提となるバリア機構の基本的構成(バリア開状態)を示す斜視図である。 バリア羽根群及び周辺部材とからなるバリア開閉機構の構成を示す概略図である。 バリア羽根A1(A2)の構成を示す図である。 バリア羽根B1(B2)の構成を示す図である。 バリア羽根C1(C2)の構成を示す図である。 バリア駆動部材に外力が作用する前の状況を示す概略図である。 バリア駆動部材に外力が作用している状況を示す概略図である。 バリア機構の開口部がバリア羽根で遮蔽された状態を示す概略図である。 本発明のバリア機構におけるバリア羽根の動作を説明する図である。 図1のバリア機構におけるバリア羽根群及び閉じバネとなる弾性部材を保持する支軸の一般的な構成を示す断面図である。 本発明に係るバリア機構におけるバリア羽根群及び閉じバネとなる弾性部材を保持する支軸の構成を示す図である。 本発明に係るバリア機構の全体構成を示す分解図である。 本発明のバリア機構の応用例1の構成を示す斜視図である。 本発明のバリア機構の応用例2の構成を示す斜視図である。 本発明に係るカメラの構成を示す概略図である。 本発明に係る携帯情報端末の構成を示す概略図である。
まず、本発明の前提となるバリア機構の基本的構成について説明する。
図1,図2にバリア機構の概要を示す。図1はバリア閉状態のバリア機構を示し、図2はバリア開状態のバリア機構を示している。
バリア機構1は光学レンズの前面に配置されるものであり、中央に前記光学レンズの有効光路を開放するための窓となる開口部mをもった円盤形状のフレームであり最も物体側に配置されるバリアカバーF1と、中央に前記開口部mと略同形の開口部をもった円盤形状のフレームでありバリアカバーF1と一定の間隔tを有しバリアカバーF1よりも光学レンズ側に位置するバリア基板F2と、前記バリアカバーF1とバリア基板F2との間で1つの支軸に回転可能に保持された2枚以上のバリア羽根からなるバリア羽根群G1と、該バリア羽根群G1と対を成し前記バリアカバーF1とバリア基板F2との間で1つの支軸に回転可能に保持された2枚以上のバリア羽根からなるバリア羽根群G2とを有している。したがって、バリア機構1は少なくとも4枚のバリア羽根を有する。なお、ここでは、それぞれ3枚のバリア羽根をもつバリア羽根群G1,G2を例にとり説明する。
バリア羽根群G1では、前記光学レンズの光軸方向にバリア羽根A1、バリア羽根B1、バリア羽根C1の順番で配列された組合せを有しており、バリア羽根A1はバリア機構1において支軸を中心に回転駆動され、残りのバリア羽根B1,C1はバリア羽根A1の回転駆動に従動して支軸を中心に回転するようになっている。
バリア羽根群G2では、前記光学レンズの光軸方向にバリア羽根A2、バリア羽根B2、バリア羽根C2の順番で配列された組合せを有しており、バリア羽根A2はバリア機構1において支軸を中心に回転駆動され、残りのバリア羽根B2,C2はバリア羽根A2の回転駆動に従動して支軸を中心に回転するようになっている。
ここで、バリア機構1が設けられた光学レンズの有効光路内に、バリア羽根群G1,G2それぞれのバリア羽根A1,B1,C1,A2,B2,C2を回転進入させることにより、前記有効光路を遮蔽し前記光学レンズを保護するバリア閉状態となる(図1)。また、前記光学レンズの有効光路外にバリア羽根群G1,G2それぞれのバリア羽根A1,B1,C1,A2,B2,C2を回転退避させることにより、前記有効光路を開放する開口部mが形成されたバリア開状態となる(図2)。なお、図1,図2ともに光学レンズ側から見た斜視図となっている。
以上のように、バリア羽根を6枚以上とすることにより、従来よりもバリア羽根同士の重なりが多くなり、バリア開状態とした場合のバリア羽根を収納する面積を小さくすることができる。すなわち、少ない設置面積で大きな開口を得ることができ、例えばバリア羽根を6枚構成とすれば鏡筒前面の投影面積の45%以上を開口部とすることが可能となる。さらにバリア開状態とした場合のバリア羽根の重なり部分を光学レンズ(凸レンズ)の外縁部分のスペースに収納すればレンズ前面の曲面を吸収するようなスペースの有効活用も可能となる。
つぎに、バリア羽根群の詳細な構成について説明する。なおここでは、バリア羽根群G1とバリア羽根群G2とは同じ構成からなり、バリア開閉機構に係る周辺部材やそれらの動作も同じであることから、ここではバリア羽根群G1とその周辺部材を例に説明する。
図3に、バリア羽根群G1及び周辺部材とからなるバリア開閉機構の構成を示す。この図では光学レンズ側から見た様子を示してあり、バリアカバーF1及びバリア羽根群G1に関するバリア開閉機構のみを示してありそれ以外のものは省略してある。
バリア開閉機構は、バリア羽根群G1と、バリア羽根A1を一方向に回転させるための弾性部材E11と、該弾性部材E11よりも強い弾性力で作用して前記バリア羽根を該弾性部材E11による回転方向とは逆方向に回転させるための弾性部材E12と、外力で駆動されることにより前記弾性部材E12の弾性力の前記バリア羽根への作用を中断させるバリア駆動部材L1とを備える。
ここで、バリア羽根群G1は、前記バリアカバーF1とバリア基板F2との間で1つの支軸S11に回転可能に保持され、前記光学レンズの光軸方向に金属製バリア羽根A1、モールド樹脂製バリア羽根B1、金属製バリア羽根C1の順番で配列された組合せを有している。
弾性部材E11は、前記バリアカバーF1とバリア基板F2との間で支軸S11に取り付けられたばね用の線材からなるコイル状のスプリング(閉じバネともいう)であり、線材の両端部分はそれぞれコイルから一定長さ飛び出している。また、線材の一方の端部は固定され他方の端部は少なくともバリア羽根A1に対しバリア閉となる方向に回転させるようにその弾性力を作用させている。
弾性部材E12は、バリア基板F2上に取り付けられた弾性部材E11よりも強い弾性力を有するばね用の線材からなるコイル状のスプリング(開きバネともいう)であり、線材の両端部分はそれぞれコイルから一定長さ飛び出している。また、線材の一方の端部が支軸S13で支持され、他方の端部に生ずる弾性力をバリア駆動部材L1を経由させてバリア羽根A1に対しバリア開となる方向に回転させるように作用させている。
バリア駆動部材L1は、バリア基板F2上の支軸S12に回転可能に保持されたレバーアーム(駆動レバーともいう)であり、一方のレバーアームが前記弾性部材E12の線材端部に当接して弾性力を受け、この弾性力を他方のレバーアームの先端折り曲げ部に当接したバリア羽根A1(アームa3)にバリア開方向となるように作用させている。また、バリア駆動部材L1は、前記弾性部材E12の線材に当接したレバーアームとは反対側のレバーアームに光学レンズ側に突起したピンP1を有している。
つぎに、バリア羽根群G1を構成する各バリア羽根の詳細を説明する。
バリア羽根A1は、金属板が板金加工されてなるものであり、その構成金属材料としては例えばステンレス(SUS)、アルミ、鉄、チタンなどが挙げられる。また、その板厚はバリア羽根として剛性を有する限度で薄いほうがよく、0.2〜0.5mmであることが好ましい。
図4に、バリア羽根A1の概要を示す。図4(a)がバリア羽根A1の正面図、図4(b)がバリア羽根A1の側面図である。
バリア羽根A1は、光学レンズを遮蔽する部分となる羽根部分aの一部に、光学レンズ前面方向に直角に折り曲げられた折り曲げ部a1と、切欠き部a2とを有する。折り曲げ部a1は、バリア閉の際に隣接するバリア羽根B1に応力を作用させるためものである。また、切欠き部a2はバリア開の際に隣接するバリア羽根B1に応力を作用させるためのものである。
また、羽根部分aの根元には支軸S11を通すための貫通孔a0を有し、貫通孔a0の羽根部分aとは反対側にはバリア駆動部材L1のレバーアームの先端折り曲げ部と当接するアームa3を有している。
つぎに、バリア羽根B1は、モールド成形された樹脂からなる板状のものであり、その構成樹脂材料は一般的なモールド樹脂(例えばポリカーボネイト)でよい。また、その厚みはバリア羽根として剛性を有する限り可能な限り薄いほうがよく、0.5〜1mmであることが好ましい。
図5に、バリア羽根B1の概要を示す。図5(a)がバリア羽根B1の正面図、図5(b)がバリア羽根B1の側面図である。
バリア羽根B1は、光学レンズを遮蔽する部分となる羽根部分bの一部に、切欠き端面部b11と、光学レンズ前面方向に突起した突起部b12と、光学レンズ後面方向に突起した突起部b21と、切欠き端面部b22とを有する。切欠き端面部b11はバリア閉の際にバリア羽根A1からの応力を受けるためのものであり、突起部b12はバリア閉の際に隣接するバリア羽根C1に応力を作用させるためのものである。また、突起部b21はバリア開の際にバリア羽根A1からの応力を受けるためのものであり、切欠き端面部b22はバリア開の際にバリア羽根C1に応力を作用させるためのものである。
また、羽根部分bの根元には支軸S11を通すための貫通孔b0を有する。
つぎに、バリア羽根C1は、バリア羽根A1と同様に、ステンレス(SUS)、アルミ、鉄、チタンなどの金属板が板金加工されてなるものであり、その板厚はバリア羽根として剛性を有する限り薄いほうがよく、0.2〜0.5mmであることが好ましい。
図6に、バリア羽根C1の概要を示す。図6(a)がバリア羽根C1の正面図、図6(b)がバリア羽根C1の側面図である。
バリア羽根C1は、光学レンズを遮蔽する部分となる羽根部分cの一部に、切欠き部c1と、光学レンズ後面方向に直角に折り曲げられた折り曲げ部c2とを有する。切欠き部c1はバリア閉の際にバリア羽根B1からの応力を受けるものであり、折り曲げ部c2バリア開の際にバリア羽根B1からの応力を受けるためのものである。
また、羽根部分cの根元には支軸S11を通すための貫通孔c0を有する。
バリア開閉機構としては、支軸S11を中心としてバリア羽根A1を回転駆動させた後、バリア羽根B1,C1をバリア羽根A1の回転駆動に従動して回転させる必要がある。すなわちバリア羽根A1の回転モーメント(応力)を他のバリア羽根B1,C1に順次伝達する必要があるが、バリア羽根A1,B1,C1はその厚み方向に配列されていることから、バリア羽根A1とバリア羽根B1との間、バリア羽根B1とバリア羽根C1との間でお互いが係着するための厚み方向の突起が前記それぞれの何れかに必要である。詳しくは、回転進行方向の前方側に位置するバリア羽根に厚み方向の突起を設け、後方側に位置するバリア羽根にその突起を受ける部分を設ける。
ここで、本構成のバリア機構では、バリア羽根群G1におけるバリア羽根の配列として、前記光学レンズの光軸方向に金属製バリア羽根A1、モールド樹脂製バリア羽根B1、金属製バリア羽根C1の順番とすることにより、単にモールド樹脂製バリア羽根を3枚続けて配列したものや金属製バリア羽根を3枚続けて配列したものよりも光学レンズの光軸方向の厚みを低減することが可能である。
なお、これまでにバリア羽根群G1及びその周辺部材からなるバリア開閉機構に関する構成を示したが、バリア羽根群G2及びその周辺部材からなるバリア開閉機構についてもこれらと同じ構成である。すなわち、バリア開閉機構として、バリア羽根群G2と、バリア羽根A2を一方向に回転させるための弾性部材E21と、該弾性部材E21よりも強い弾性力で作用して前記バリア羽根を該弾性部材E21による回転方向とは逆方向に回転させるための弾性部材E22と、外力で駆動されることにより前記弾性部材E22の弾性力の前記バリア羽根への作用を中断させるバリア駆動部材L2とを備えるものである。
ここで、バリア機構1のバリア開閉動作の詳細について説明する。なお、バリア羽根群G1及びその周辺部材からなるバリア開閉機構とバリア羽根群G2及びその周辺部材からなるバリア開閉機構の動作は同じであることから、バリア羽根群G1及びその周辺部材からなるバリア開閉機構を例にとり、以下その動作を説明する。
(1)バリア開状態(図2)からバリア閉状態(図1)への動作
(S11)バリア開状態では、バリア駆動部材L1に外力は作用していない状態であることから、弾性部材E12の弾性力がバリア駆動部材L1を介してバリア羽根A1のアームa3に作用し、バリア羽根A1,B1,C1にはバリア開となる回転方向にモーメントがかかった状態となっている。
(S12)ついで、バリア駆動部材L1に外力が作用する。バリア駆動部材L1に外力が作用するときとは、バリア機構1が取り付けられている光学レンズの位置を収納状態にするときであり、他の駆動機構の動作を兼ねて、あるいは単独でバリア駆動部材L1のピンP1に外力が加わるようになっている。
図7,図8にバリア駆動部材L1(L2)に外力が作用する例を示す。図7にバリア駆動部材L1(L2)に外力が作用する前の状況を示しており、図8にバリア駆動部材L1(L2)に外力が作用している状況を示している。また、ここでは、カメラなどの撮像装置に用いられる光学系における回転筒2aと、バリア機構1のバリア駆動部材L1、L2とのみを示している。
回転筒2aは、円筒形状の呈しており撮像装置の起動とともに円筒外周方向(e方向)で回転しながら前面方向(カメラであれば物体側方向)に前進し光学レンズを有する鏡筒を押し出すようになっており、撮像装置の停止とともに円筒外周方向(e方向とは逆方向となるd方向)で回転しながら沈胴するように後退する構成となっている。また、回転筒2aのバリア機構1側の円筒端面上にはバリア駆動部材L1、L2それぞれに対応するようにカム部材2bを備えている。
まず図7において、撮像装置に停止に伴って回転筒2aが沈胴するように後退を開始すると、回転筒2aは円筒外周方向(d方向)に回転するとともに、カム部材2bも円筒端面の円周上を回るように移動を開始しバリア駆動部材L1のピンP1に近づき、当接する。
ついで、回転筒2aはさらに回転するが、カム部材2bは回転筒2aの円筒端面厚み方向において先端の幅が狭く徐々に幅が広くなるような傾斜面を有していることから、ピンP1はこの傾斜面に沿って移動し図8に示すように回転筒2aの円筒外方向に外力を受けるようになる。これにより、バリア駆動部材L1は弾性部材E12に抗する方向に力を受けて支軸S12を中心に回転し、バリア駆動部材L1の折り曲げ部L11はバリア羽根A1のアームa3から離れるように移動し、バリア羽根A1には弾性部材E12の弾性力の作用が中断される。
(S13)バリア羽根A1への弾性部材E12の弾性力の作用の中断により、バリア羽根A1には弾性部材E11の弾性力が作用するようになり、バリア羽根A1は支軸S11を中心にバリア閉状態となるように回転駆動され、光学レンズの有効光路内に進入を始める。
(S14)バリア羽根A1の回転により、バリア羽根A1の折り曲げ部a1はバリア羽根B1の切欠き端面部b11に引っ掛かり、さらにバリア羽根A1は回転することからその回転モーメントはバリア羽根B1に伝達されバリア羽根B1は支軸S11を中心として回転を始め、光学レンズの有効光路内に進入を始める。
(S15)バリア羽根B1の回転により、バリア羽根B1の突起部b12はバリア羽根C1の切欠き部c1に引っ掛かり、さらにバリア羽根A1,B1は回転することからその回転モーメントはバリア羽根C1に伝達されバリア羽根C1は支軸S11を中心として回転を始め、光学レンズの有効光路内に進入を始める。
(S16)最終的に、バリア羽根A1,B1,C1は光学レンズの有効光路を遮蔽するようになる。バリア羽根群G2においても同様の動作が行われ、バリア機構1の開口部mはバリア羽根A1,A2,B1,B2,C1,C2で完全に遮蔽されるようになる(図9)。
(2)バリア閉状態(図1)からバリア開状態(図2)への動作
(S21)図8において、撮像装置の起動に伴って回転筒2aが前進を開始すると、回転筒2aは円筒外周方向(d方向とは反対方向であるe方向)に回転するとともに、カム部材2bも円筒端面の円周上を回るように移動を開始しバリア駆動部材L1のピンP1から離れる。
(S22)カム部材2bがバリア駆動部材L1のピンP1から離れることにより、バリア駆動部材L1への外力の作用がなくなり、これに伴って弾性部材E12の弾性力がバリア駆動部材L1を介してバリア羽根A1のアームa3に作用するようになる。
(S23)以降のバリア羽根の動作を図10を用いて説明する。図10は、バリアカバーF1上のバリア閉状態のバリア羽根群G1及び弾性部材E11とバリア羽根群G2及び弾性部材E21の構成を示す。
弾性部材E12の弾性力は弾性部材E11の弾性力に抗するように作用しかつ勝っているため、バリア羽根A1は支軸S11を中心にバリア開状態となるように回転駆動され、光学レンズの有効光路からの退避を開始する。
(S24)バリア羽根A1の回転により、バリア羽根A1の切欠き部a2はバリア羽根B1の突起部b21に当接し、さらにバリア羽根A1は回転することからその回転モーメントはバリア羽根B1に伝達されバリア羽根B1は支軸S11を中心として回転を始め、光学レンズの有効光路からの退避を開始する。
(S25)バリア羽根B1の回転により、バリア羽根B1の切欠き端面部b22はバリア羽根C1の折り曲げ部c2に当接し、さらにバリア羽根A1,B1は回転することからその回転モーメントはバリア羽根C1に伝達されバリア羽根C1は支軸S11を中心として回転を始め、光学レンズの有効光路からの退避を開始する。
(S26)最終的に、バリア羽根A1,B1,C1は光学レンズの有効光路から退避し、開口部mが形成される(図2)。また、バリア羽根A1,B1,C1の3枚は重なり合った状態でバリアカバーF1とバリア基板F2との間に収納される。
なお、本構成のバリア機構では、前記バリア羽根群G1,G2同士(バリア羽根A1,A2、バリア羽根B1,B2、バリア羽根C1,C2同士)、前記弾性部材E11,E21同士、前記弾性部材E12,E22同士、前記バリア駆動部材L1,L2同士が当該バリア機構1の中心点に対して点対称に配置されている。
これにより、2つのバリア開閉機構の対応するバリア羽根、弾性部材、バリア駆動部材をすべて点対称位置に配置することで、バリア機構全体としてすべてのメカバランスがよくなり、部品の寸法ばらつき、ガタも同じになるので、バリア開閉機構の駆動に関してバランスがとれ光学レンズの有効光路を遮蔽することに関しての安定性、信頼性を増すことができる。
ところで、以上のようなバリア機構において、バリアカバーF1とバリア基板F2との間でバリア羽根群及び閉じバネを保持する支軸(例えば、バリア羽根群G1及び弾性部材E11を保持する支軸S11)は、一般的に図11に示すような構造となっていた。
すなわち、支軸S11は、図11に示すように、主に組み立て容易性を確保するために、バリア基板F2上に設けられた円筒形状の穴あきボス部S11xと、バリアカバーF1上に設けられその先端が穴あきボス部S11xの穴に差し込まれるピン形状の軸部材S11yと、から構成されている。
ここで、バリア羽根群G1及び弾性部材E11は、両者の光学軸方向の距離をできるだけ小さくする目的で、バリアカバーF1とバリア基板F2との間で光軸方向に並んだ状態で配置され、また弾性部材E11の付勢力の作用方向を常にバリア羽根A1の回転方向と略同方向にし、効率よく回転トルクを与える目的で、同軸となるように、支軸S11に保持されている。詳しくは、弾性部材E11は、そのコイルの内周部分に穴あきボス部S11xの円筒を嵌め込むようにして該穴あきボス部S11xに保持され、バリア羽根群G1はそれぞれの貫通孔a0,b0,c0に穴あきボス部S11xの外周よりも径の小さい軸部材S11yを差し込むようにして該軸部材S11yに保持されるようになっている。
このとき、穴あきボス部S11xの上部端面とバリアカバーF1の対向面とにより形成される羽根室の高さは、バリア羽根A1,B1,C1それぞれが滑らかに回転するために、バリア羽根群G1の厚みの合計に、例えば0.1〜0.2mm程度のクリアランスが加えられたものとなっている。
しかしながら、弾性部材E11に負荷がかかり該弾性部材E11が穴あきボス部S11xに押付けられると、弾性部材E11はバリア羽根群G1をバリアカバーF1側(図中上側)に押し上げるように変形し(ガタ寄せ変形)、バリア羽根A1と穴あきボス部S11xの上部端面との間に弾性部材E11の一部が挟み込まれる状態(閉じバネの挟み込み)となることがある(図11)。
このような閉じバネの挟み込みが起こると、羽根室の予定されたクリアランスがなくなるため、バリア羽根A1,B1,C1の滑らかな回転が妨げられ、例えばレンズ鏡胴の収納状態においてもバリア羽根群G1が閉じにくくなり、撮影レンズを保護することが困難となってしまう。
本発明は、バリア羽根A1,B1,C1が滑らかに回転するように、前述したバリア機構に改良を施すものであり、前記支軸(支軸S11)が前記バリア羽根群(バリア羽根群G1)と前記弾性部材(弾性部材E11)とを光軸方向に区分するフランジ部を有することを特徴とするものである。以下、その実施形態について説明する。
図12は、本発明に係るバリア機構において、バリア羽根群及び閉じバネとなる弾性部材を保持する支軸の構成を示す図である。図12(a)は、その斜視図、図12(b)はその断面図である。
支軸S11は、図12に示すように、2つの板状部材(バリアカバーF1,バリア基板F2)の一方の板状部材(ここでは、バリア基盤F2)に立設され、外周側に弾性部材E11を保持する円筒状の穴あきボス部S11aと、該穴あきボス部S11aの穴に差し込まれ、バリア羽根群G1を保持する軸部材S11bと、からなっており、フランジ部S11fが軸部材S11bに設けられている。
すなわち、穴あきボス部S11aは、図11のものとほぼ同様に、バリア基板F2上にバリアカバーF1側に突き出すように設けられ、その円筒外周に弾性部材E11のコイルが嵌め込まれて、該弾性部材E11を保持するものである。
また、軸部材S11bは、円柱状の軸本体と、この軸の長手方向(軸方向)の略中央部に設けられた丸形の鍔形状(あるいは円盤形状)のフランジ部S11fとからなるものであり、フランジ部S11fで区分される一方の軸をバリア羽根A1,B1,C1それぞれの貫通孔a0,b0,c0に差し込んで、バリア羽根A1,B1,C1を保持するとともに該バリア羽根A1,B1,C1の回転の軸とする。
図13に、バリア機構1の分解図を示す。ここではバリア機構1の開状態の配置を分解表示している。なおここでは、バリア羽根群G1とその周辺部材を例に説明するが、バリア羽根群G2も同じ構成からなり、バリア開閉機構に係る周辺部材やそれらの動作も同じである。
バリア機構1の組み立て時には、まずバリア基板F2の穴あきボス部S11aに弾性部材E11が装着される。また、バリア基板F2の反対面側では、バリア駆動部材L1及び弾性部材E12が支軸S12等により固定される。
つぎに、軸部材S11bの一方の軸端部が穴あきボス部S11aの穴に圧入され、他方の軸端部がバリア羽根A1,B1,C1それぞれの貫通孔a0,b0,c0に通される。ついで、バリアカバーF1に設けられた穴(あるいは凹部)に挿入され、バリアカバーF1とバリア基板F2とが嵌合されてバリア機構1が完成する。
このとき、フランジ部S11fが穴あきボス部S11aの上部端面に当接することにより、バリアカバーF1とバリア基板F2の間の空間における軸部材S11bの光軸方向の位置が決まっている。
すなわち、バリア機構1では、図12に示すように、フランジ部S11fとバリアカバーF1の対向面とにより羽根室が形成され、その羽根室の高さは、バリア羽根A1,B1,C1それぞれが滑らかに回転するために、バリア羽根群G1の厚みの合計に、例えば0.1〜0.2mm程度のクリアランスが加えられたものが確保される。このとき、フランジ部S11fが穴あきボス部S11aの上部端面に密接し、弾性部材E11のコイルに対して天井として張り出す状態となることから、弾性部材E11に負荷がかかっても該弾性部材E11の光軸方向の変位を規制することになり、弾性部材E11の一部が穴あきボス部S11aの上部端面に乗り上げることが防止される。したがって、常に羽根室の所定の高さが確保されるため、バリア羽根A1,B1,C1の滑らかな回転が実現され、バリア機構1は確実な撮影レンズの保護が行える。
また、フランジ部S11fの外周径(フランジ径)は、弾性部材E11のコイル径(巻き径)よりも大きいことが好ましい。これにより、弾性部材E11の光軸方向の位置は、バリア基板F2上の受け面と軸部材S11bのフランジ部S11f下面との間に規制され、図11のような閉じバネの挟み込みが確実に防止される。
また、フランジ部S11fの厚みは、バリア羽根群G1と弾性部材E11との間の光軸方向距離を短くするために、できるだけ薄いことが望ましい。軸部材S11bはバリアカバーF1やバリア基板F2と別部材にできることから、例えば金属の旋削品等にすれば、必要な強度を損なわない範囲でフランジ部S11fを薄くすることができ、例えば0.2mm程度の厚みにすることができる。
なおこれに対し、仮にバリア基板F2の下面(光学レンズ側の面)に閉じバネを設置し、バリア羽根群G1とこの閉じバネとの間にバリア基板F2を設けることで閉じバネの挟み込みを防ぐ構成をとった場合、バリア基板F2は駆動部材の保持部分、バリア羽根の摺動をガイドするためのレールなどを一体的に形成するために樹脂モールド品とすることが一般的であることから、強度を確保するためには例えば0.8mm程度の厚みが必要となる。その結果、バリア羽根群G1と閉じバネとの間の光軸方向距離が長くなることから、バリア羽根群G1の作動安定上の不利となり好ましくない。
図14に、本発明のバリア機構の応用例1を示す。
本応用例では、図14に示すように、フランジ部S11fとバリア羽根群G1との間に、支軸S11、より詳しくは軸部材S11bに回転自在に保持された摺動リングR11を備える。それ以外の構成は図12と同じである。これにより、バリア羽根A1は、軸部材S11bのフランジ部S11fと直接接触せず、バリア羽根A1の回転に対して従動する摺動リングR11と接触するので、両者の摩擦抵抗が低減され、より滑らかなバリア羽根群G1の開閉動作を行うことができる。
また、摺動リングR11は、潤滑性を有することがより好ましく、例えば潤滑性樹脂からなるモールド品であってもよいし、潤滑性のあるシート材でもよい。これにより、バリア羽根A1と摺動リングR11との間の摩擦抵抗がより低減され、バリア羽根群G1はより滑らかに開閉移動を行うことができる。
また摺動リングR11は、上記の材質(潤滑性樹脂からなるモールド品や潤滑性のあるシート材)であれば、例えば0.05〜0.1mm程度の厚みにすることができ、前記フランジ部S11fと合せても0.3mm程度の厚みに収められるので、弾性部材E11とバリア羽根群G1をできるだけ光軸方向に近づけて設置することで作動安定性を高めるという本発明の効果が保たれる。
図15に、本発明のバリア機構の応用例2を示す。
本応用例では、図15に示すように、軸部材S11bの軸方向の一方の端部(図15ではバリアカバーF1側となる上側の軸端部)が前記2つの板状部材のうち他方の板状部材となるバリアカバーF1に突き当たっている。より詳しくは、軸部材S11bの軸方向の一方の端部は、段付き部S11cを有し、該段付き部S11cがバリアカバーF1に設けられた凹部F1aに嵌め込まれている。
これにより、段付き部S11cのショルダー部が凹部F1aの対応面に突き当たり、バリア基板F2の寸法精度とは関係なく軸部材S11bとバリアカバーF1の2部品のみでフランジ部S11fに対するバリアカバーF1の高さ位置が規定されることになり、該フランジ部S11fとバリアカバーF1の対応面との間で規定される羽根室の所定高さ、すなわち、バリア羽根群G1の厚みの合計に、バリア羽根A1,B1,C1それぞれが滑らかに回転するためのクリアランスが加えられた高さを精度よく管理することができる。
つぎに、本発明に係るカメラについて説明する。
本発明のカメラは、撮影光学レンズを有する撮像装置と、前記撮影光学レンズのうち最も物体側に位置する撮影光学レンズに配置される前述した本発明のバリア機構とを備えることを特徴としている。
図16に、本発明のカメラの構成例を示す。
この実施形態のカメラは、沈胴式のレンズ鏡胴(非撮影時にレンズ鏡筒が本体内に収納されるタイプ)を備えたコンパクトカメラである。図中符号100が示すのは、カメラ本体であり、カメラ本体100と一体に画情報を取り込むレンズ部2がある。また、レンズ部2の前面には本発明のバリア機構1を備えている。
カメラ本体100には、被写体までの距離を測る為の測距部7が開口しており、また、暗いときの撮影のためのフラッシュ部10がある。その他、撮影のためのレリーズボタン9、カメラ本体100を起動、停止するための電源ボタン8がある。
本発明のカメラにおいて、起動のために電源ボタン8を押すと、レンズ部2においてレンズ鏡筒が前進し、前記ステップS21〜S26のバリア開動作が行われ、バリア機構1はバリア開状態となり撮影が可能となる。
また、停止のために電源ボタン8を押すと、レンズ部2においてレンズ鏡筒が沈胴とともに後退し、カメラ本体100に収納されるとともに、前記ステップS11〜S16のバリア閉動作が行われ、バリア機構1はバリア閉状態となる。
本発明のバリア機構1により、スムーズなバリア開閉動作が行われる。
つぎに、本発明に係る携帯情報端末について説明する。
本発明の携帯情報端末は、撮影光学レンズを有する撮像装置と、前記撮影光学レンズのうち最も物体側に位置する撮影光学レンズに配置される前述した本発明のバリア機構とを備えることを特徴としている。
図17に、本発明の携帯情報端末の構成例を示す。
この実施形態の携帯情報端末は、携帯情報端末本体200として図16に示したカメラと同じ構成のパーツと、情報を入力する部分(図示せず)と情報を表示する液晶画面とを備えるパーツとを有し、両パーツは折りたたみ可能に連結された構成となっている。また、レンズ部2の前面には本発明のバリア機構1を備えている。
本発明の携帯情報端末においても、起動のために電源ボタン8を押すと、レンズ部2においてレンズ鏡筒が前進し、前記ステップS21〜S26のバリア開動作が行われ、バリア機構1はバリア開状態となり撮影が可能となる。
また、停止のために電源ボタン8を押すと、レンズ部2においてレンズ鏡筒が沈胴とともに後退し、携帯情報端末本体200に収納されるとともに、前記ステップS11〜S16のバリア閉動作が行われ、バリア機構1はバリア閉状態となる。
本発明のバリア機構1により、スムーズなバリア開閉動作が行われる。
なお、これまで本発明を図面に示した実施形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
1 バリア機構
2 レンズ部
2a 回転筒
2b カム部材
7 測距部
8 電源ボタン
9 レリーズボタン
10 フラッシュ部
100 カメラ本体
200 携帯情報端末本体
A1,A2,B1,B2,C1,C3 バリア羽根
a0,b0,c0 貫通孔
a1 折り曲げ部
a2 切欠き部
a3 アーム
,b,c 羽根部分
b11,b22 切欠き端面部
b12,b21 突起部
c1 切欠き部
c2 折り曲げ部
E11,E12,E21,E22 弾性部材
F1 バリアカバー
F1a 凹部
F2 バリア基板
G1,G2 バリア羽根群
L1,L2 バリア駆動部材
L11,L21 折り曲げ部
m 開口部
P1,P2 ピン
R11 摺動リング
S11,S12,S13,S21,S22 支軸
S11a,S11x,S21a 穴あきボス部
S11b,S11y,S21b 軸部材
S11c 段付き部
S11f フランジ部
特開2007−102086号公報

Claims (9)

  1. 1つの支軸に回転可能に保持された2枚以上のバリア羽根からなり、該バリア羽根のうち少なくとも1つのバリア羽根は回転駆動され、残りのバリア羽根は前記バリア羽根の回転駆動に従動して回転するバリア羽根群を有し、光学レンズの前面に配置されて、該光学レンズの有効光路内に前記バリア羽根群それぞれのバリア羽根を回転進入させて前記有効光路を遮蔽し前記光学レンズを保護するバリア閉状態となり、前記光学レンズの有効光路外に前記バリア羽根群それぞれのバリア羽根を回転退避させて前記有効光路を開放するバリア開状態となるバリア機構であって、
    前記支軸に前記バリア羽根群の回転中心と略同軸となるように設けられ、前記バリア羽根の回転駆動のトルクを生じる弾性部材と、
    前記光学レンズの有効光路を開放する窓となる開口部を有する2つの板状部材からなり、該2つの板状部材の間に前記バリア羽根群と弾性部材が収納されるフレーム部材と、
    を備え、
    前記支軸は、前記バリア羽根群と前記弾性部材とを光軸方向に区分するフランジ部を有することを特徴とするバリア機構。
  2. 前記支軸は、前記2つの板状部材の一方の板状部材に立設され、外周側に前記弾性部材を保持する円筒状の穴あきボス部と、該穴あきボス部の穴に差し込まれ、前記バリア羽根群を保持する軸部材と、からなり、前記フランジ部は前記軸部材に設けられることを特徴とする請求項1に記載のバリア機構。
  3. 前記フランジ部の厚みは、前記2つの板状部材よりも薄肉であることを特徴とする請求項2に記載のバリア機構。
  4. 前記軸部材の軸方向の前記穴あきボス部の穴に差し込まれた方と反対方向の端部が前記2つの板状部材のうち他方の板状部材に突き当たっていることを特徴とする請求項2に記載のバリア機構。
  5. 前記軸部材の軸方向の前記穴あきボス部の穴に差し込まれた方と反対方向の端部は、段付き部を有し、該段付き部が前記他方の板状部材に設けられた凹部に嵌め込まれてなることを特徴とする請求項4に記載のバリア機構。
  6. 前記フランジ部と前記バリア羽根群との間に、前記支軸に回転自在に保持された摺動リングを備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載にバリア機構。
  7. 前記摺動リングは、潤滑性を有することを特徴とする請求項6に記載のバリア機構。
  8. 撮影光学レンズを有する撮像装置と、請求項1〜7のいずれかに記載のバリア機構とを備えることを特徴とするカメラ。
  9. 撮影光学レンズを有する撮像装置と、請求項1〜7のいずれかに記載のバリア機構とを備えることを特徴とする携帯情報端末。
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