JP5633153B2 - インクジェットインク、及びそれを用いるインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェットインク、及びそれを用いるインクジェット記録方法 Download PDF

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Description

本発明は、光照射装置を具備したインクジェットプリンターに用いる光硬化性インクジェットインク及びそれを用いるインクジェット記録方法に関するものである。
インクジェット記録方法は、比較的簡単な装置で高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。また、使用される用途も多岐に亘り、それぞれの目的にあった記録媒体、あるいはインクジェットインク(以下単にインクとも言う)が使用される。特に、近年では記録速度の大幅な向上がみられ、軽印刷用途にも耐え得る性能を持つプリンターの開発も行われている。
このインクジェット記録方式は、インクジェットヘッドよりインクを吐出し、記録媒体に着弾して、画像を形成する。インクジェットヘッドより吐出させるためには、インクは低粘度であることが必要になる。一方、色の異なった複数のインクが記録媒体上で着弾するため、ブリードと呼ばれる色混ざりを防止するためには、高粘度のインクが必要である。
このジレンマを解決するためのひとつの方法として、光硬化性インクを用いる紫外線硬化型インクジェットが実用化されている。これは、インク中に光硬化性モノマーと光重合開始剤を加えておき、記録媒体に着弾後に光を照射し、インクを硬化させることで、出射性の確保とブリードの防止を両立させている。しかし、別の本質的な問題を抱えている。重合系はラジカル重合とカチオン重合に分けられる。ラジカル重合は、大気中に20%以上存在する酸素による重合阻害がある事が周知の事実であり、そのため、ラジカル重合性インクを用いた紫外線硬化型インクジェットシステムでは、高照度高光量の大型な紫外線照射装置を用いないと、表面がベタツキなどの表面硬化性が劣り、高精細な画像を形成する事が出来ない等の欠点がある。
一方、カチオン重合系は、酸素阻害がないため、低照度の光源を用いることができ、表面硬化性が良い、高精細な画像が得られるなどのメリットがある。カチオン重合系素材としては、オキセタン、エポキシなどの脂環式エーテル系と、ビニルエーテル系とに大別される。後者は、粘度が低い、安全性が高い、光硬化感度も高いなど優れた点が多いが、使用出来る素材が少なく、基材密着性、柔軟性等、インクジェットインクとして必要な物性を十分に得ることが難しいのが現状であった。
光硬化感度の高いビニルエーテルを用いたカチオン重合系と光ラジカル重合系で知られるアクリル化合物とを併用しようとする試みは、知られており、例えば特許文献1では、ビニルエーテル基とアクリロイル基を同一分子内に有する多エステル化合物と光ラジカル重合開始剤と光酸発生剤の2つの光重合開始剤を用いて、ラジカル重合系とカチオン重合系を同時に進行させて、硬化速度が速く、光沢、密着性、硬さに優れていた硬化組成物が得られると記されている。
また、特許文献2では、アクリレート化合物(ウレタンを除く)とビニルエーテル化合物に光ラジカル重合開始剤と光酸発生剤の2つの光重合開始剤を含有させた光ディスク用インクジェットUVが開示されており、硬化状態が良いと記されている。
また、特許文献1の実施例には光酸発生剤のみの系が1例書かれているが、電子線を当てて硬化させており、普通の紫外線を照射しても硬化せず、インクジェットインクとして要求される光硬化感度に到底及ばなかった。
上記のように、光硬化感度が高く、基材密着性、柔軟性等の物性が優れ、かつ高精細な画像が得られる紫外線硬化インクジェットインク、及びインクジェットインクを用いた記録方法が望まれていた。
特開平06−016731号公報 特開平09−183927号公報
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、光硬化感度が高く、基材密着性、柔軟性の良い高精細な画像が得られる紫外線硬化インクジェットインク及び該インクジェットインクを用いた記録方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
1.ビニルエーテル化合物と、(メタ)アクリロイル基含有化合物と、光重合開始剤として光酸発生剤とを含有するUV硬化型インクジェットインクにおいて、該ビニルエーテル化合物および該(メタ)アクロイル基含有化合物の平均LogPが、それぞれ1.0〜3.2および0.8〜3.5であることを特徴とするインクジェットインク。
2.前記ビニルエーテル化合物と前記(メタ)アクリロイル基含有化合物との平均LogPの差は絶対値で0.1以上1.2以下であることを特徴とする前記1に記載のインクジェットインク。
3.前記ビニルエーテル化合物、または前記(メタ)アクリロイル基含有化合物の少なくとも1種は、脂環式骨格を有していることを特徴とする前記1または2に記載のインクジェットインク。
4.前記(メタ)アクリロイル基含有化合物の少なくとも50質量%以上が脂環式骨格を有さないことを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
5.前記(メタ)アクリロイル基含有化合物がアクリロイル基の単官能化合物、及び/または二官能化合物から選択されることを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
6.前記1〜5のいずれか1項に記載のインクジェットインクを、インクジェットヘッドから記録媒体上に出射したのち、紫外線を照射して硬化させることを特徴とするインクジェット記録方法。
本発明により、光硬化感度が高く、基材密着性、柔軟性の良い高精細な画像が得られる紫外線硬化インクジェットインク及び該インクジェットインクを用いた記録方法を提供することができた。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、平均LogPが1.0〜3.2であるビニルエーテル化合物、および平均LogPが、0.8〜3.5の(メタ)アクリロイル基含有化合物を併用し、光カチオン重合系を採用することで、カチオン重合の光硬化感度が高く、酸素阻害防止効果を維持しつつ、基材密着性と柔軟性という硬化物の物性を得ることが出来ることを見出し、本発明に至った次第である。
(メタ)アクリロイル基含有化合物はカチオン重合しにくいことは高分子化学で広く知られている。本発明では、光ラジカル重合開始剤を用いなくとも、光カチオン重合開始剤である光酸発生剤のみで光硬化を行うと、光硬化感度を低下させずに、ビニルエーテル重合鎖中に(メタ)アクリロイル基含有モノマーが取り込まれる事を見出した。さらに、特定のLogPのビニルエーテル化合物と(メタ)アクリロイル基含有化合物を用いることにより、塗膜の柔軟性と塩ビシート、PETシート、ポリプロピレンシートなどの非吸収媒体に対する基材接着性が著しく向上する基材密着性と柔軟性の物性を与えていることは、驚くべきことであり、予想外の結果であった。
本来はカチオン重合しない(メタ)アクリロイル基含有化合物がビニルエーテル化合物との併用系で光カチオン重合を行うと、なぜ重合するかは、想像の域を出ないが、光酸発生剤の分解時に発生した強酸により、より塩基性の強い(メタ)アクリロイル基が先にカチオン化され、ビニルエーテル化合物とCT錯体のようなものを形成し、それが重合する可能性と、光酸発生剤の発生過程でラジカルが生じ、それが水素引き抜きによって酸が発生するといわれているので、その発生期のラジカルが反応に関わった可能性があるのでないかと、考えている。
また、特定のLogPのビニルエーテル化合物と(メタ)アクリロイル基含有化合物を用いることにより、塗膜の柔軟性と塩ビシート、PETシート、ポリプロピレンシートなどの非吸収媒体に対する基材接着性が著しく向上する理由としては、次のように考えている。
一般に、モノマー混合物の重合では、高分子化するほど互いの溶解度が低下するため、少量成分が凝集して、最後には高分子中にドメインを作ることは、広く知られている。本発明では、ビニルエーテル化合物と(メタ)アクリロイル基含有化合物が重合するときに、完全溶解せず、ビニルエーテル化合物が多く重合する相と(メタ)アクリロイル基含有化合物が多く重合する相を生じてしまい、それによりミクロ相分離が起きることは容易に想像出来る。このミクロ相分離により、基材密着性と柔軟性が改善できたと考えられる。
《LogP》
本発明でいうLogP値とは、水/オクタノール分配比率の対数値である。LogPはフラグメント法、原子アプローチ法などにより計算により算出することができる。LogPを計算する代表的なソフトウエアとしては、Cambridge社Chem 3D Ultra7.0が挙げられる。本発明に係る計算に使用されるハードウエアとしては、パーソナルコンピューターで十分高速に計算を実行できる。本発明におけるLogP値は、染料構造からCambridgeSoft社Chem Draw Ultra7.0を用いて計算されるCLogP値を用いた。
本発明でいうビニルエーテル化合物の平均LogPとは、それぞれのビニルエーテル化合物のLogPと重量分率の積の総和をいう。また、本発明でいう(メタ)アクリロイル基含有化合物の平均LogPとは、それぞれの(メタ)アクリロイル基含有化合物のLogPと重量分率の積の総和をいう。
本発明では、ビニルエーテル化合物の平均LogPが1.0〜3.2と(メタ)アクリロイル基含有化合物の平均LogPが0.8〜3.5であることが必要である。ビニルエーテル化合物の平均LogPが1.0、または(メタ)アクリロイル含有化合物の平均LogPが0.8いずれかが下回る場合、また、ビニルエーテル化合物の平均LogPが3.2、または(メタ)アクリロイル含有化合物の平均LogPが3.5を超えると、塩ビシート、PETシート、ポリプロピレンシート等の表面との表面エネルギー的乖離が著しくなり、非吸収媒体に対する密着性が悪化する。また、ビニルエーテル化合物の平均LogPと(メタ)アクリロイル基含有化合物の平均LogPの乖離が大きすぎると、形成されるドメインが大きくなり、伸ばしたときに、膜切れの原因になり、平均LogPの乖離が近づきすぎると、ミクロ相分離が起きなくなるため、ビニルエーテル化合物の平均LogPと(メタ)アクリロイル基含有化合物の平均LogPの差は、絶対値で0.1以上1.2以下であることが好ましい。
本発明ではより好ましくは、ビニルエーテル化合物、またはアクリロイル基含有化合物の少なくとも50質量%が脂環式骨格を用いるのが好ましい。ビニルエーテル化合物、アクリロイル基含有化合物が硬化すると、硬化収縮を起こし基材密着性低下の原因になるが、脂環式骨格を有する化合物は、他の化合物よりも硬化する際の硬化収縮が少なく、より基材密着性に優れるためである。
《ビニルエーテル化合物》
本発明に係るビニルエーテル化合物は以下の群から好ましく選ぶことができる。
(単官能のモノビニルエーテル化合物)
単官能モノビニルエーテル化合物としては、例えば、ブチルビニルエーテル(LogP 1.91)、ヘキシルビニルエーテル(LogP 2.75)、エチルヘキシルビニルエーテル(LogP 3.57)、フェニルビニルエーテル(LogP 2.49)、ベンジルビニルエーテル(LogP 2.41)、エチルエトキシビニルエーテル(LogP0.86)、アセチルエトキシエトキシビニルエーテル(LogP 0.23)、シクロヘキシルビニルエーテル(LogP 2.22)、アダマンチルビニルエーテル(LogP 2.68)、等を挙げることができる。
(二官能のビニルエーテル化合物)
二官能のビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル(LogP 1.10)、ジエチレングリコールジビニルエーテル(LogP 0.95)、トリエチレングリコールジビニルエーテル(LogP 0.79)、プロピレングリコールジビニルエーテル(LogP 1.42)、ジプロピレングリコールビニルエーテル(LogP1.58)、ブチレンジビニルエーテル(LogP 1.66)、ジブチレングリコールジビニルエーテル(LogP 2.07)、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル(LogP2.32)、シクロヘキサンジオールジビニルエーテル(LogP1.94)、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル(LogP2.80)、ノルボルニルジメタノールジビニルエーテル(LogP1.82)、イソバイニルジビニルエーテル(Log0.22)、ジビニルレゾルシン(LogP 2.95)、ジビニルハイドロキノン(LogP2.95)等を挙げることができる。
(三官能のビニルエーテル化合物)
三官能のビニルエーテル化合物としては、例えば、グリセリントリビニルエーテル(LogP1.66)、グリセリンエチレンオキシド付加物トリビニルエーテル(エチレンオキシドの付加モル数6)、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、トリビニルエーテルエチレンオキシド付加物トリビニルエーテル(エチレンオキシドの付加モル数3)等を挙げることができる。
(四官能以上のビニルエーテル化合物)
四官能以上のビニルエーテル化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル(LogP 2.09)、ジトリメチロールプロパンヘキサビニルエーテル(LogP 3.49)、それらのオキシエチレン付加物が挙げられる。
上記各ビニルエーテル化合物のうち、より好ましくは二官能以上のビニルエーテル化合物である。二官能以上のビニルエーテル化合物を用いると、酸による重合反応が速やかに起こり、光硬化感度の点でより好ましい。
また、脂環式骨格を有するビニルエーテル化合物としては、単官能の場合、例えばシクロヘキシルビニルエーテル、アダマンチルビニルエーテル等を挙げることができる。二官能の場合はシクロヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ノルボルニルジメタノールジビニルエーテル、イソバイニルジビニルエーテルが例として挙げられる。
《(メタ)アクリロイル基含有化合物》
本発明のインクでは、光重合性化合物としてラジカル重合性化合物を用いる。ラジカル重合性化合物としては、公知のあらゆる(メタ)アクリレートモノマー及びまたはオリゴマーを用いることができる。
例えば、イソアミルアクリレート(LogP 3.46)、ステアリルアクリレート(LogP 7.72)、ラウリルアクリレート(LogP 5.2)、デシルアクリレート(LogP 4.38)、イソミルスチルアクリレート(LogP 5.97)、イソステアリルアクリレート(LogP 7.64)、2−エチルヘキシルアクリレート(LogP 3.86)、2−ヒドロキシブチルアクリレート(LogP 0.68)、ブトキシエチルアクリレート(LogP 1.73)、エトキシジエチレングリコールアクリレート(LogP 0.67)、メトキシジエチレングリコールアクリレート(LogP 0.67)、メトキシプロピレングリコールアクリレート(LogP 0.65)、フェノキシエチルアクリレート(LogP 2.30)、テトラヒドロフルフリルアクリレート(LogP 0.78)、イソボルニルアクリレート(LogP2.00)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(LogP 0.12)、2−ヒドロキシプロピルアクリレート(LogP 0.23)、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(logP 1.78)、t−ブチルシクロヘキシルアクリレート(LogP 3.73)等の単官能モノマー、トリエチレングリコールジアクリレート(LogP 0.72)、テトラエチレングリコールジアクリレート(LogP 0.57)、トリプロピレングリコールジアクリレート(LogP 1.68)、1,4−ブタンジオールジアクリレート(LogP 1.57)、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(LogP 2.40)、1,9−ノナンジオールジアクリレート(LogP 3.65)、ネオペンチルグリコールジアクリレート(LogP 2.22)等の二官能モノマー、トリメチロールプロパントリアクリレート(LogP 2.52)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(LogP 1.04)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(Log P1.96)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(LogP 3.29)等の三以上の多官能モノマーが挙げられる。
これらの中で(メタ)アクリロイル基含有化合物が(メタ)アクリロイル基の単官能化合物、及び/または二官能化合物から選択されることが基材接着性の点で好ましい。この理由としては、三官能以上のアクリロイル化合物を用いると、架橋が進みすぎるために硬化収縮が大きく、基材から剥がれやすくなる。アクリロイル基の単官能化合物、及び/または二官能化合物を用いることで、硬化収縮も大きくなく、そのため、好ましい基材接着性が得られる。
更にこの中でも、脂環式(メタ)アクリロイル化合物としては、テトラヒドロフルフリルアクリレート(LogP 0.78)、イソボルニルアクリレート、t−ブチルシクロヘキシルアクリレートなどが挙げられる。
また(メタ)アクリロイル基含有化合物の少なくとも50%(質量)以上が脂環式骨格を有さないことば柔軟性の点で好ましい。この理由として、脂環式骨格を有する(メタ)アクリロイル基含有化合物を50%(質量)以上用いると、硬化膜を伸ばすと膜が割れる現象が発生し、柔軟な膜が得られなかった。その理由は定かではないが、(メタ)アクリロイル基含有化合物とビニルエーテル化合物の重合体がミクロ相分離していると考えると、(メタ)アクリロイル基含有化合物のドメインが硬くなりすぎて、硬化膜を伸ばす際に、ビニルエーテルのドメインとの間で割れが起きてしまうと想像している。(メタ)アクリロイル基含有化合物の少なくとも50%(質量)以上が脂環式骨格を有さないものを用いることで、このような現象が回避され、本発明の効果を十分に得ることが出来る。
インク中におけるビニルエーテル化合物の含有量は、40〜98質量%、(メタ)アクリロイル基含有化合物は3〜50質量%で用いることが出来るが、好ましくは、ビニルエーテル化合物の含有量は、40%〜80%、(メタ)アクリロイル基含有化合物は5〜35質量%である。(メタ)アクリロイル基含有化合物を多くするとビニルエーテル化合物によって得られる高い光硬化感度を減じてしまうし、ビニルエーテル化合物をより多くすると、基材密着性と柔軟性が劣化する。ビニルエーテル化合物および、(メタ)アクリロイル基含有化合物をこの範囲で用いることで、本発明の効果を十分に享受することが出来る。
《その他のカチオン重合性化合物》
本発明のインクジェットインクにおいては、他のカチオン重合性化合物。例えば、従来公知の単官能のビニルエーテル化合物、エポキシ化合物、オキセタン環含有化合物等を、本発明の目的効果を損なわない範囲で用いることができる。
〈エポキシ化合物〉
エポキシ化合物としては、通常、エポキシ樹脂として用いられるモノマー、オリゴマー又はポリマーの何れも使用可能である。具体的には、従来公知の芳香族エポキシド、脂環族エポキシド及び脂肪族エポキシドが挙げられる。尚、以下、エポキシドとは、モノマー又はそのオリゴマーを意味する。これらの化合物は1種又は必要に応じて2種以上用いてもよい。
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール又はそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジ又はポリグリシジルエーテルであり、例えば、ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、並びにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセン又はシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイド又はシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましく、具体例としては、例えば、ダイセル化学工業社製のセロキサイド2021、セロキサイド2021A、セロキサイド2021P、セロキサイド2080、セロキサイド2000、エポリードGT301、エポリードGT302、エポリードGT401、エポリードGT403、EHPE−3150、EHPEL3150CE;ユニオンカーバイド社製のUVR−6105、UVR−6110、UVR−6128、UVR−6100、UVR−6216、UVR−6000等を挙げることができる。
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル又は1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
更に、これらの化合物の他に、脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテル及びフェノール、クレゾールのモノグリシジルエーテル等も用いることができる。これらのエポキシドの内、速硬化性を考慮すると、芳香族エポキシド及び脂環式エポキシドが好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。
これらエポキシ化合物は、オキセタン化合物、ビニルエーテル化合物から成る液状成分中、0〜20質量%、好ましくは0〜10質量%配合されることが、硬化性、硬化膜の柔軟性、基材との密着性の点で好ましい。
〈オキセタン化合物〉
オキセタン化合物は、分子内に1以上のオキセタン(トリメチレンオキシド)環を有する化合物である。具体的には3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(東亜合成社製:OXT101等)、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ベンゼン(同OXT121等)、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン(同OXT211等)、ジ(1−エチル−3−オキセタニル)メチルエーテル(同OXT221等)、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン(同OXT212等)、ジ(1−メチル−3−オキセタニル)メチルエーテル等を好ましく用いることができ、特に3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、ジ(1−エチル−3−オキセタニル)メチルエーテルが好ましい。これらは単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらオキセタン化合物は、エポキシ化合物、オキセタン環含有化合物、ビニルエーテル化合物から成る液状成分中、0〜20質量%、好ましくは0〜10質量%配合されることが硬化性、硬化膜の柔軟性、基材との密着性の点で好ましい。
この他にもカチオン重合性化合物としては、上述のビニルエーテル化合物、エポキシ化合物、オキセタン化合物以外にも、カチオン重合可能な公知の環状化合物を含有しても良い。尚、本発明においては、前記ビニルエーテル化合物、エポキシ化合物、オキセタン化合物およびその他の環状化合物(フラン化合物、オキセパン化合物、ラクトン化合物、ラクタム化合物、アルキレンカーボネート等)を、カチオン重合性化合物と称する。
《光酸発生剤》
本発明では重合開始剤として光酸発生剤を用いる。本発明のインクジェットインクで用いることのできる光酸発生剤としては、公知の光酸発生剤を用いることができる。具体的にはアリールスルホニウム塩誘導体(ユニオン・カーバイド社製のサイラキュアUVI−6990、サイラキュアUVI−6974;旭電化工業社製のアデカオプトマーSP−150、アデカオプトマーSP−152、アデカオプトマーSP−170、アデカオプトマーSP−172、サン・アプロ社製のCPI−100、CPI−110P,CPI−110A,三和ケミカル社製のTS−91、Lamberti社製のEsacure1187、Esacure1188等)、アリルヨードニウム塩誘導体(ローディア社製のRP−2074、チバガイギー社製のイルガキュア250等)、アレン−イオン錯体誘導体(チバガイギー社製のイルガキュア250等)、ジアゾニウム塩誘導体、トリアジン系重合開始剤及びその他のハロゲン化物等の酸発生剤が挙げられる。
光酸発生剤は、カチオン重合性化合物100質量部に対して0.2〜10質量部の比率、更に0.5〜5質量部で含有させるのが好ましい。重合開始剤の含有量が0.2質量部未満では硬化物を得ることが困難であり、10質量部を超えて含有させても重合開始剤自体が紫外線吸収剤となってインク中の遮蔽効果をもたらすため、更なる硬化性向上効果はないばかりか、低温および高温におけるインクの保存安定性を劣化させてしまう。これら重合開始剤は、1種又は2種以上を選択して使用することができる。
重合開始剤に色増感する目的で、増感剤を用いても良い。用いても良い増感剤としては、スルホニウム塩を重合開始剤とした場合にはアントラセン、アントラセン誘導体(旭電化工業社製のアデカオプトマーSP−100、ジエトキシアントラセン、ジブトキシアントラセン等)が挙げられる。ヨードニウム塩を重合開始剤とした場合にはチオキサントン類などが使用できる。これらの増感剤は1種又は複数を組み合わせて使用することができる。その添加量は100質量部に対して0.2〜5質量部の比率、更に好ましくは0.5〜4質量部で含有させるのが好ましい。0.2質量部未満では増感効果が乏しく、5質量部を超えると、増感剤自体の着色や増感剤分解物による着色が問題となる。
《光ラジカル重合開始剤》
本発明においては、光ラジカル重合開始剤の添加によりラジカルが発生し、光硬化感度を落とすために、光ラジカル重合開始剤の添加は実質的に用いないほうが好ましい。実質的に用いないとは、光ラジカル重合開始剤の添加量が、ラジカル重合性化合物100質量部に対して0.1質量部以下の比率であることをいう。より好ましいのは添加しないことである。
用いない方が好ましい光ラジカル重合開始剤としては、例えばアセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類、アゾ化合物、過酸化物類、2,3−ジアルキルジオン化合物類、ジスルフィド化合物類、チウラム化合物類、フルオロアミン化合物などが挙げられる。
《色材》
本発明のインクジェットインクを着色する場合は、顔料を色材として用いることが好ましい。顔料としては、カーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム等の無色無機顔料又は有色有機顔料を使用することができる。有機顔料としては、トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、ピラゾロンレッドなどの不溶性アゾ顔料、リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2B等の溶性アゾ顔料;アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーン等の建染染料からの誘導体;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系有機顔料;キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ等のキナクリドン系有機顔料;ペリレンレッド、ペリレンスカーレット等のペリレン系有機顔料;イソインドリノンイエロー、イソインドリノンオレンジ等のイソインドリノン系有機顔料;ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジ等のピランスロン系有機顔料;チオインジゴ系有機顔料、縮合アゾ系有機顔料、ベンズイミダゾロン系有機顔料、キノフタロンイエロー等のキノフタロン系有機顔料;イソインドリンイエローなどのイソインドリン系有機顔料;その他の顔料として、フラバンスロンイエロー、アシルアミドイエロー、ニッケルアゾイエロー、銅アゾメチンイエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等が挙げられる。
有機顔料をカラーインデックス(C.I.)No.で以下に例示する。
C.I.ピグメントイエロー12、13、14、17、20、24、74、83、86、93、109、110、117、120、125、128、129、137、138、139、147、148、150、151、153、154、155、166、168、180、185、
C.I.ピグメントオレンジ16、36、43、51、55、59、61、
C.I.ピグメントレッド9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、177、180、192、202、206、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、
C.I.ピグメントバイオレット19、23、29、30、37、40、50、
C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64、
C.I.ピグメントグリーン7、36、
C.I.ピグメントブラウン23、25、26、
上記顔料の中でも、キナクリドン系、フタロシアニン系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、縮合アゾ系、キノフタロン系、イソインドリン系有機顔料等は耐光性が優れているため好ましい。
有機顔料は、レーザ散乱による測定値でインク中の平均粒径が10〜150nmの微細粒子であることが好ましい。顔料の平均粒径が10nm未満の場合は、粒径が小さくなることによる耐光性の低下が生じ、150nmを超える場合は分散の安定維持が困難になり、顔料の沈澱が生じ易くなるとともに、吐出安定性が低下し、サテライトと言われる微小のミストが発生する問題が起こる。ただし、酸化チタンの場合は白色度と隠蔽性を持たせるために平均粒径は150〜300nm、好ましくは180〜250nmとする。
またインク中の顔料の最大粒径は、1μを越えないよう、十分に分散あるいは、ろ過により粗大粒子を除くことが好ましい。粗大粒子が存在すると、やはり吐出安定性が低下する。
有機顔料の微細化は以下の方法で行うことができる。即ち、有機顔料、有機顔料の3質量倍以上の水溶性無機塩及び水溶性溶剤の少なくとも3成分から成る混合物を粘土状とし、ニーダー等で強く練り込んで微細化した後、水中に投入し、ハイスピードミキサー等で攪拌してスラリー状とする。次いで、スラリーの濾過と水洗を繰り返して、水溶性の無機塩及び水溶性の溶剤を除去する。微細化工程において、樹脂、顔料分散剤等を添加してもよい。
微細化工程で用いる水溶性無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム等が挙げられる。これらの無機塩は有機顔料の3〜20質量倍の範囲で用いる。無機塩の量が3質量倍よりも少ないと、所望の大きさの処理顔料が得られず、又、20質量倍よりも多いと、後の工程における洗浄処理が多大であり、有機顔料の実質的な処理量が少なくなる。
水溶性溶剤は、有機顔料と破砕助剤として用いられる水溶性無機塩との適度な粘土状態を作り、充分な破砕を効率よく行うために用いられ、水に溶解する溶剤であれば特に限定されないが、混練時に温度が上昇して溶剤が蒸発し易い状態になるため、安全性の点から沸点120〜250℃の高沸点の溶剤が好ましい。水溶性溶剤として、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−ブトキシエタノール、2−(i−ペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、液体ポリエチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、低分子量ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
また顔料はその表面に顔料分散剤との吸着を促進するために、酸性処理または塩基性処理、シナージスト、各種カップリング剤など、公知の技術により表面処理を行うことが分散安定性を確保するために好ましい。
顔料は、十分な濃度及び十分な耐光性を得るため、インクジェットインク中に白色を除く色の場合1.5〜8質量%、酸化チタンを用いた白色インクの場合、10〜30質量%の範囲で含まれることが好ましい。
《顔料分散剤》
顔料分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ステアリルアミンアセテート、顔料誘導体等を挙げることができる。
具体例としては、BYK Chemie社製の「Anti−Terra−U(ポリアミノアマイド燐酸塩)」、「Anti−Terra−203/204(高分子量ポリカルボン酸塩)」、「Disperbyk−101(ポリアミノアマイド燐酸塩と酸エステル)、107(水酸基含有カルボン酸エステル)、110(酸基を含む共重合物)、130(ポリアマイド)、161、162、163、164、165、166、170(高分子共重合物)」、「400」、「Bykumen」(高分子量不飽和酸エステル)、「BYK−P104、P105(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸)」、「P104S、240S(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン系)」、「Lactimon(長鎖アミンと不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン)」、が挙げられる。
又、Efka CHEMICALS社製の「エフカ44、46、47、48、49、54、63、64、65、66、71、701、764、766」、「エフカポリマー100(変性ポリアクリレート)、150(脂肪族系変性ポリマー)、400、401、402、403、450、451、452、453(変性ポリアクリレート)、745(銅フタロシアニン系)」;共栄化学社製の「フローレンTG−710(ウレタンオリゴマー)」、「フローノンSH−290、SP−1000」、「ポリフローNo.50E、No.300((メタ)アクリル系共重合物)」;楠本化成社製の「ディスパロンKS−860、873SN、874(高分子分散剤)、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル型)」等が挙げられる。
更には、花王社製の「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、MS、C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、EP」、「ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子)」、「エマルゲン920、930、931、935、950、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)」、「アセタミン24(ココナッツアミンアセテート)、86(ステアリルアミンアセテート)」;ゼネカ社製の「ソルスパーズ5000(フタロシアニンアンモニウム塩系)、13240、13940(ポリエステルアミン系)、17000(脂肪酸アミン系)、24000、32000、7000」;日光ケミカル社製の「ニッコールT106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)、Hexagline4−0(ヘキサグリセリルテトラオレート)」、味の素ファインテクノ製のアジスパー821、822、824、ソルスパース24000GR (ルーブリゾール社製)等が挙げられる。
これらの顔料分散剤は、顔料100に対し5〜70質量%、好ましくは10〜50質量%の範囲で含有させることが好ましい。5質量%より少ないと分散安定性が得られないし、70質量%より多いと吐出安定性が劣化する。
更に、これらの顔料分散剤は、0℃におけるカチオン重合性化合物全体へ5質量%以上の溶解性があることが好ましい。溶解性が5質量%未満であると、インクを低温保存をしたときに、好ましくないポリマーゲルまたは顔料の軟凝集体が発生し、インクの保存安定性と吐出安定性とが劣化する。
《重合禁止剤》
本発明においては、カチオン重合禁止剤を添加することが好ましい。ビニルエーテル化合物は反応性が高く、残留酸や、保存時に僅かに重合開始剤から発生する酸によって、暗反応が進行しやすいので、重合禁止剤は意図的に添加することが好ましい。重合禁止剤としては、アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物もしくは、アミン類を挙げることができる。アルカリ金属イオン類は後述のするようにできるだけ添加しない方が好ましいので、アミン類が適している。
アミンとして好ましくは、アルカノールアミン類、N,N−ジメチルアルキルアミン類、N,N−ジメチルアケニルアミン類、N,N−ジメチルアルキニルアミン類などであり、具体的には、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリブタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、プロパノールアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、2−アミノエタノール、2−メチルアミノエタノール、3−メチルアミノ−1−プロパノール、3−メチルアミノ−1,2−プロパンジオール、2−エチルアミノエタノール、4−エチルアミノ−1−ブタノール、4−(n−ブチルアミノ)−1−ブタノール、2−(t−ブチルアミノ)エタノール、N,N−ジメチルウンデカノール、N,N−ジメチルドデカノールアミン、N,N−ジメチルトリデカノールアミン、N,N−ジメチルテトラデカノールアミン、N,N−ジメチルペンタデカノールアミン、N,N−ジメチルノナデシルアミン、N,N−ジメチルイコシルアミン、N,N−ジメチルエイコシルアミン、N,N−ジメチルヘンイコシルアミン、N,N−ジメチルドコシルアミン、N,N−ジメチルトリコシルアミン、N,N−ジメチルテトラコシルアミン、N,N−ジメチルペンタコシルアミン、N,N−ジメチルペンタノールアミン、N,N−ジメチルヘキサノールアミン、N,N−ジメチルヘプタノールアミン、N,N−ジメチルオクタノールアミン、N,N−ジメチルノナノールアミン、N,N−ジメチルデカノールアミン、N,N−ジメチルノニルアミン、N,N−ジメチルデシルアミン、N,N−ジメチルウンデシルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、N,N−ジメチルトリデシルアミン、N,N−ジメチルテトラデシルアミン、N,N−ジメチルペンタデシルアミン、N,N−ジメチルヘキサデシルアミン、N,N−ジメチルヘプタデシルアミン、N,N−ジメチルオクタデシルアミンが挙げられる。これらの他にも、4級アンモニウム塩なども使用することができる。
カチオン重合禁止剤の添加量は10〜5000ppmであることが好ましい。10ppm未満では保存安定性が得られず、インクの増粘やインクジェットノズルに対する撥液性が得られなくなるなど吐出安定性を損なう。5000ppmより多いと逆に光硬化感度が低下してしまう。
本発明のインクにおいては、更にラジカル重合禁止剤を添加することが好ましい。ラジカル重合禁止剤を併用することにより、インク中に不純物や残留酸が存在していても飛躍的にインクの保存安定性を向上させられることが分かった。本発明のインクはカチオン重合性化合物としてビニルエーテル化合物を主体としているが、ビニルエーテル化合物はラジカル重合性も有しているため、ラジカル重合禁止剤が相乗効果を発揮すると考えられる。
ラジカル重合禁止剤としては、メトキノン(ヒドロキノンモノメチルエーテル)、ハイドロキノン、4−メトキシ−1−ナフトール、ヒンダードアミン系酸化防止剤、含窒素複素環メルカプト系化合物、チオエーテル系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アスコルビン酸類、硫酸亜鉛、チオシアン酸塩類、チオ尿素誘導体、各種糖類、リン酸系酸化防止剤、亜硝酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ヒドロキシルアミン誘導体、ジシアンジアミドとポリアルキレンポリアミンの重縮合物などが挙げられる。
ラジカル重合禁止剤の添加量は10〜5000ppmであることが好ましい。10ppm未満では保存安定性が得られず、インクの増粘やインクジェットノズルに対する撥液性が得られなくなるなど吐出安定性を損なう。5000ppmより多いと重合開始剤の酸発生効率を低下させてしまい、光硬化感度が低下してしまう。
本発明のインクにおいては、水を0.2〜2質量%含有させることが好ましい。これにより光硬化感度の低下をさせることなく、保存安定性を向上させることができる。0.2質量%以上で水添加による保存安定性向上が得られインクの増粘やインクジェットノズルに対する撥液性を保持するなど吐出安定性向上の効果が得られる。2質量%より多いと顔料分散性の低下や、分散剤や各種添加剤の析出といった保存安定性の低下が起こる。
《金属イオン》
本発明のインクにおいては、インク中のNaイオン、Caイオン及びMgイオンの総量が100ppm以下であることが好ましい。これらのイオンは、インクと純水とを混合し、水相を分離した後に水相に抽出されたイオンをイオンクロマト法によって定量することができる。
これらのアルカリ金属イオンは、通常のインク貯蔵時には何ら問題を起こさないが、インクが活性エネルギー線を受け、重合開始剤から様々な分解物や活性種が生成した場合に、難溶性の塩を形成することがある。そのため、長期間インクを吐出すると、インクジェットノズルの開口部付近に難溶性の析出物が生成し吐出精度を低下させてしまう。
インク中のアルカリ金属イオン量を低減する方法は、各種使用素材を精製することによって達成される。特に、一般に流通している顔料、スルホニウム塩などの光酸発生剤、分散剤、ビニルエーテル・オキセタン・エポキシなどのカチオン重合性化合物は、その製造工程でアルカリ金属イオンを不純物として含む場合があるので、各素材を適宜精製してから使うことが好ましい。これらアルカリ金属の精製により、対アニオンの含有量も減ることになり、不純物によるカチオン重合性の低下が抑えられる効果がある。
また、塩素などのハロゲンイオン種も可能な限り減ずることが好ましい。ハロゲンイオン種は高湿条件においてビニルエーテル化合物の反応性を著しく低下させてしまう。ハロゲンイオンの総量は、50ppm未満、好ましくは10ppm未満とすることが好ましい。ハロゲンイオン種の低減は、上述のアルカリ金属イオン種の低減と同様に、原材料の精製を行うことにより達成可能である。
《その他の添加剤》
本発明のインクには、必要に応じて界面活性剤、滑剤、充填剤、防錆剤、消泡剤、増粘剤、ゲル化剤、ポリマー類など各種の添加剤を含有させることが出来る。
また、必要に応じてエステル系溶剤、エーテル系溶剤、エーテルエステル系溶剤、ケトン系溶剤、芳香族炭化水素溶剤、含窒素系有機溶剤など少量の溶剤を添加することも出来る。
《インク物性》
本発明のインクの物性は、通常の硬化型インクジェットインクと同様の物性値を有することが好ましい。即ち、粘度は25℃において5〜50mPa・sで、シェアレート依存性が出来るだけ小さく、表面張力は25℃において22〜35mN/mの範囲にあること、顔料以外に1μを超えるようなゲル状物質が無いこと、電導度は10μS/cm以下の電導度とし、ヘッド内部での電気的な腐食のないインクとすることが好ましい。コンティニュアスタイプにおいては、電解質による電導度の調整が必要であり、この場合には0.5mS/cm以上の電導度に調整する必要がある。
加えて本発明のインクの物性として、更に好ましい形態は、毎分5℃の降下速度で25℃から−25℃の範囲でインクのDSC測定を行ったとき、単位質量あたりの発熱量が10mJ/mg以上の発熱ピークを示さないことである。本発明の構成に従って素材の選定を行うことにより、DSC測定において一定量以上の発熱を抑えることが出来る。このような構成とすることにより、インクを低温で保存した場合においてもゲルの発生や、析出物の発生を抑えることが出来る。
《インクの調製方法》
本発明のインクジェットインクは、ビニルエーテル化合物、顔料分散剤と共に、顔料をサンドミル等の通常の分散機を用いてよく分散することにより製造される。予め顔料高濃度の濃縮液を作製しておき、活性エネルギー線硬化性化合物で希釈することが好ましい。通常の分散機による分散においても充分な分散が可能であり、このため、過剰な分散エネルギーが掛からず、多大な分散時間を必要としないので、インク成分の分散時の変質を招き難く、安定性に優れたインクが調製できる。調製されたインクは、孔径3μm以下、更には1μm以下のフィルターで濾過することが好ましい。
《インクジェット記録方法、および紫外線照射方法》
本発明のインクジェットインクは、インクを重ねて硬化する多数回パス方式のシリアル記録方法、または、1回のパスで記録するライン記録方法いずれでも使用可能である。具体的には、インクジェットインクを基材上に付与し、基材上のインクに紫外線を照射してインクを硬化または半硬化状態とし、この上にフレッシュなインクを付与し、活性エネルギー線によりインクを硬化させる工程を含むものである。ここでいう紫外線とは240nm〜420nmまでの光をいう。紫外線を照射する装置としては、例えば紫外線LED、紫外線レーザー、水銀アークランプ、キセノンアークランプ、低圧水銀灯、螢光ランプ、炭素アークランプ、タングステン−ハロゲン複写ランプ及び太陽光を使用することができる。
《基材》
インクジェット記録に用いる基材としては、従来、各種の用途で使用されている広汎な合成樹脂が全て対象となり、具体的には、例えばポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリプロピレン、(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブタジエンテレフタレート等が挙げられ、これらの合成樹脂基材の厚みや形状は何ら限定されない。この他にも金属類、ガラス、印刷用紙なども使用できる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
実施例1
(インクジェットインク1−1の調製)
表1に示される処方2に従い、下記混合物を、ペイントシェーカーで常温で8時間を要してミル分散した。
ピグメントブルー15:3 2.5g
スルスパース24000GR (分散剤、ルーブリゾール社製、) 1.2g
シクロヘキサンジメタノールビニルエーテル 75g
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート 25g
得られた分散液に、CPI−210S(光酸発生剤、サンアプロ製)2.0g、及びTEMPO(安定剤)0.05gを加え、シアン色のインクジェットインク1−1を調製した。
(インクジェットインク1−2〜1−23の調製)
表1に記した処方1〜3に従い、インクジェットインク1−1のシクロヘキサンジメタノールビニルエーテル、および1,6−ヘキサンジオールジアクリレートを、表2で示したビニルエーテル化合物及び(メタ)アクリロイル基含有化合物に、それぞれ代えて、試料1−1と同様にして、シアン色のインクジェットインク試料1−2〜1−23を調製した。
Figure 0005633153
表1、表2で用いた略号を以下に示す。
PB15:3 :C.I.ピグメントブルー15:3
CPI−210S :トリアリルスルホニウム塩のプロピレンカーボネート50%溶液、カウンターアニオン=P(Rf(6−n)塩(サン・アプロ社製)
(ビニルエーテル化合物)
TEGDVE :トリエチレングリコールジビニルエーテル
CHDVE :1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル
CHMVE :1,4−シクロヘキサンモノビニルエーテル
CHDMVE :1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル
HDVE :1,6−ヘキサンジビニルエーテル
DPGDVE :ジプロピレングリコールジビニルエーテル
EHAVE :2−エチルヘキシルビニルエーテル
ODVE :オクタデシルビニルエーテル
((メタ)アクリロイル基含有化合物)
HDDA :1,6−ヘキサンジオールジアクリレート
DPGMA :ジプロピレングリコールジメタクリレート
HDDM :1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート
EHMA :2−エチルヘキシルメタクリレート
NDMA :1,9−ノニルジメタクリレート
TMPTA :トリメチロールプロパントリアクリレート
CHDMDA :1,4−シクロヘキサンジメタノールジアクリレート
DEGA :ジエチレングリコールジアクリレート
TeEGDA :テトラエチレングリコールジアクリレート
DEGmMA :ジエチレングリコールモノメタクリレート
(安定剤)
TEMPO :2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルラジカル
(LogPの測定)
Cambridge Soft社のChem Draw Ultra7.0を用いて計算した。
上記により調製した各インクについて、下記の方法に従って評価を行った。
(光硬化感度の評価)
ピエゾヘッドKM512SHを搭載したシリアル方式のUV硬化型プリンターを気温25℃湿度50%の部屋に置き、記録は画像解像度720×720dpiで、塩ビフィルム上にベタ画像を作製後、高圧水銀灯の出力を40、および100mJ/cmの光量で高圧水銀灯からUV照射した。UV照射されたベタ画像から、触診により硬化の有無を調べた。
○:光量40mJ/cmで硬化していた。
△:光量40mJ/cmで硬化しなかったが、光量100mJ/cmで硬化した。
×:光量100mJ/cmで硬化しなかった。
(基材密着性の評価)
硬化させたベタ画像それぞれの2cm×1cm角の範囲にニチバン製セロテープ(登録商標)を貼りつけて強く圧着し、インク硬化膜面と垂直に素早く剥離して、その後のインク硬化膜の状態を目視観察して、下記の基準で評価した。
○:まったく剥離しなかった。
△:剥離したが面積は30%未満であった。
×:剥離したが面積は30%以上剥離した。
(柔軟性の評価)
インク硬化膜を完全に2つに折り曲げ、その後のインク硬化膜の状態を目視観察した。
○:折り曲げた部分に全くスジの入らないもの。
△:3mm以内のスジが入るもの。
×:折り曲げた部分全体にスジが残るもの、またはひび割れるもの。
評価結果を表2に示す。
Figure 0005633153
表2に記載の結果より明らかなように、本発明のインクは比較例に対し、光硬化感度、基材密着性、柔軟性の特性に優れていることが分かる。
(実施例2)
(1−1のインクセットの調製)
1−1で用いた顔料PB15:3の代わりに、PY150、PR122、カーボンブラックを用いたほかはインク1−1と同様にして、イエローインク、マゼンタインク、ブラックインクをそれぞれ調製した。
1−1で調製したシアンインクも加えた4色のインクを1−1のインクセットとした。
同様に1−2、1−3のインクセットの3種のインクセットを作製した。
KM512SHヘッド、高圧水銀灯を搭載したUVインクジェットプリンターを用い、1440×1440dpiの解像度で1画素当たり4plの液滴量で画像出力を行った。光量は、高圧水銀灯の出力で調整し、トータル露光量が、40および100mJ/cmの光量になるように調整して、財団法人日本規格協会発行の高精細カラーデジタル標準画像データ「フルーツバスケット」の評価画像を作成し、実施例1と同様の評価を行った。
その結果、実施例1と同じ評価結果を得た。カラー画像にしても、本発明では同じ効果が得られることが分かる。

Claims (6)

  1. ビニルエーテル化合物と、(メタ)アクリロイル基含有化合物と、光重合開始剤として光酸発生剤とを含有するUV硬化型インクジェットインクにおいて、該ビニルエーテル化合物および該(メタ)アクロイル基含有化合物の平均LogPが、それぞれ1.0〜3.2および0.8〜3.5であり、光ラジカル重合開始剤の添加量が、該(メタ)アクリロイル基含有化合物100質量部に対して0.1質量部以下の比率であることを特徴とするインクジェットインク。
  2. 前記ビニルエーテル化合物と前記(メタ)アクリロイル基含有化合物との平均LogPの差は絶対値で0.1以上1.2以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットインク。
  3. 前記ビニルエーテル化合物、または前記(メタ)アクリロイル基含有化合物の少なくとも1種は、脂環式骨格を有していることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェットインク。
  4. 前記(メタ)アクリロイル基含有化合物の少なくとも50質量%以上が脂環式骨格を有さないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
  5. 前記(メタ)アクリロイル基含有化合物がアクリロイル基の単官能化合物、及び/または二官能化合物から選択されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェットインクを、インクジェットヘッドから記録媒体上に出射したのち、紫外線を照射して硬化させることを特徴とするインクジェット記録方法。
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